佐々木蔵之介が主演を務めるPARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』が、2024年8月6日(火) から9月1日(日) に東京・PARCO劇場で上演されることが決定した。本公演では、佐々木が立ち上げ主宰する演劇ユニットTeam申の第5回本公演として2021年に上演された『君子無朋(くんしにともなし)』以来3年ぶりに、佐々木×阿部修英×東憲司がコラボレーション。実の息子も敵に回し、全世界を敵に回しても、前人未到の道に進もうとした“神聖ローマ皇帝フェデリコ”の実像に迫る。出演者は、フェデリコ役を演じる佐々木をはじめ、フェデリコと対峙する息子ハインリヒ役で、佐々木とは初共演となる上田竜也、イスラム教の聖地エルサレムを奪還すべく十字軍の遠征に執念を燃やす、カトリック最高権威者ローマ教皇グレゴリウス役で六角精児、時空を超え、世界の行く末を見守り続ける常闇の一族の末裔イザベル役で那須凜、フェデリコが唯一心を通わせ、心震わせた心の友イスラムの君主アル・カーミル役で栗原英雄、そのほか田中穂先、石原由宇らが名を連ねた。『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』は、東京公演を上演後、2024年9月に愛知・大阪・福岡公演が予定されている。■作:阿部修英 コメント大国の侵攻?またか。無差別爆撃?またか。AIが進化しても人類は愚かなまま、平和への糸口すら見えぬ今。この物語を描きたかった。中世、誰もが終わると思わなかった戦争「十字軍」に奇跡の平和をもたらした皇帝・フェデリコ。決して聖人ではない。約束は?破れ!愛は?疑え!息子は?敵だ!「破門=人でなし」の烙印を幾度も受けし大罪人。だがそんな神を恐れぬ者にしか平和は築けなかった。クレイジーかつジーニアスな皇帝を演じる佐々木さん。彼に最も苦しめられ、最も苦しめるプリンスに上田さん。豪華出演陣と綴る物語。戦争は人の宿命か?否!宿命に中指を突き立てた者たちのドラマを、今、見てほしいです。■演出:東憲司 コメント破門フェデリコ……この題名を聞いた時、興奮しました。演劇畑とは別の世界で生きている阿部修英氏が描く、皇帝として生れた男とその息子の物語。光と影、夢と狂気…きっと演劇の枠に収まらない作品となる筈です。これは歴史の闇を貪りながら、現代の光を見い出す冒険の旅。佐々木蔵之介さん、上田竜也さん、那須凜さん、栗原英雄さん、六角精児さん、他……魅惑的なキャストと共に、どんな冒険になるのか……今から楽しみです。■佐々木蔵之介 コメントフェデリコって誰?!って聞いたところ、人類史上最も長く続いたキリスト教とイスラムの戦争を、一滴の血も流さず「エルサレム無血開城」で終わらせたリーダー。しかも、クイズと文通で。ローマ教皇に生涯3度も「破門」された王。レッドカードを出されて退場だと3度も言われてるのに、ボール蹴り続けて試合してた無法者。あと、マッドサイエンティストばりの実験や、8カ国語を話し、8角形の謎の城を建てたり、とか。まあ、兎にも角にも破格に天才で狂人で悪魔の様なフェデリコを演じます。脚本の阿部修英さん、演出の東憲司さん、キャストの上田竜也さん始め信頼できる仲間たちと、時代を変え、限界を超え、奇跡を起こした人たちの物語に挑みます!劇場にて、皆さまのご来場をお待ちしております。■上田竜也 コメントハインリヒを演じます上田竜也です。舞台経験豊富な方々に囲まれて良い刺激の中、勉強させていただきながら、この作品を楽しみたいと思っています。そしてどんな現場になるか、それも楽しみです。また新しい世界へファンの方を連れていけると思うので、楽しみに震えて待っていてください。■那須凜 コメント佐々木蔵之介さん演じるフェデリコに仕える女官イザベルを演じます那須凜です。蔵之介さんほど皇帝、キング、が似合う俳優さんは中々いないと思います。勝手に憧れている俳優さんとご一緒できること凄く光栄です。イザベルは「世界全ての書物の記憶を受け継ぐ闇の一族の末裔」という、設定モリモリの人物……!難しいけれどわくわくするような役。屈強な男性陣に負けない強かで賢い女性を演じられるように、精進したいと思います!■栗原英雄 コメント本作へのオファーを頂き企画書(プロット)を読んだ時、これは主人公フェデリコを中心に壮大なドラマになるぞ!とワクワクしました。そして、主演の佐々木蔵之介さん、演出の東憲司さん、脚本の阿部修英さんのチームという事で緊張しました。素晴らしいスタッフキャストの皆さんと力を合わせて作品を創って行けたらと思っております。■田中穂先 コメントきっと、力強く勇気の湧くような作品が立ち上がる予感がします。熟練の素敵なキャストの皆様と共に、体と心を目一杯使って、今作に挑みたいと思います。時代の閉塞感を打ち破り、ひたむきに突き進んだ皇帝フェデリコに導かれながら、作品を作り、そして皆様にお届けできることが楽しみです。劇場でお待ちしております!!■石原由宇 コメント前回『君子無朋』で阿部さん、東さん、蔵之介さんとご一緒させて頂いて、自分の想像を超えた舞台が出来上がったことにビックリしました。今回はその御三方をはじめ、魅力的な方々とご一緒出来るのがとても嬉しいです!舞台で取り上げられる事が珍しいローマ皇帝を描くこの作品は、必ずや観客の皆さんにとって刺激的であり楽しんで頂ける作品になると、今からワクワクが止まりません。劇場でお待ちしております!■六角精児 コメント今回僕が演じる役は、蔵之介さん演じるフェデリコと対立する役柄なので、蔵之介さんの息を感じながらお芝居をしていきたいです。東さんとは15、6年前に一緒にお芝居をしたことがありますが、稽古を重ねるうちに東さんの人柄をどんどん好きになりました。今回も演出を通して東さんの人柄に触れられることが楽しみのひとつです。劇場に足を運んでいただき、実際に人間が演じている芝居を観ると、映画やテレビとはまた違った迫力や深みを感じることができると思います。そのような迫力や深みをたくさん表現していきたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。<公演情報>PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』作:阿部修英演出:東憲司出演:佐々木蔵之介上田竜也那須凜栗原英雄田中穂先石原由宇六角精児ほか【東京公演】日程:2024年8月6日(火)〜9月1日(日)会場:PARCO劇場【愛知公演】日程:2024年9月7日(土)・8日(日)会場:Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【大阪公演】日程:2024年9月11日(水)〜16日(月・祝)会場:森ノ宮ピロティホール【福岡公演】日程:2024年9月21日(土)・22日(日)会場:久留米シティプラザ ザ・グランドホール公式サイト:
2024年04月22日俳優の佐々木蔵之介が「PARCO PRODUCE 2024『破門フェデリコ~くたばれ!十字軍~』」で主演を務めることが21日、発表された。息子役を上田竜也(KAT-TUN)が演じ、8月に東京、9月に愛知、大阪、福岡で上演される。皇帝・フェデリコを演じる佐々木は、自身が主宰する演劇ユニット「Team申」の第5回本公演『君子無朋(くんしにともなし)」(2021年8月)以来3年ぶりに、作・阿部修英氏×演出・東憲司氏のコラボレーションに臨む。今作は、キリスト教に支配されていた中世ヨーロッパで、当時の最高権力者のローマ教皇から最大の罪である「破門」を3度言い渡されながら、たった1人で時代の門を破り、次の時代をこじ開けた皇帝・フェデリコの実像に迫る。実の息子をも敵に回し、異教の君主と友情を育むなど誰も思いもよらない方法で前人未到の道に進もうとした男の真実とは何かを描く。時代の閉塞感を一気に貫き、開かずの「門」を「破る」現代に届けたいエンターテイメントとなっている。上田は、フェデリコの息子のドイツ王・ハインリヒを演じる。ハインリヒは、父とは正反対の道に進み、老獪なるローマ教皇グレゴリウスと結託。父に反旗をひるがえし、皇帝の座を奪い取ろうとする。父子の対立と確執はどこへ向かうかも見どころとなる。また、イスラム教の聖地・エルサレムを奪還すべく十字軍の遠征に執念を燃やすカトリック最高権威者であるローマ教皇・グレゴリウスを六角精児が演じる。時空を超え、世界の行く末を見守り続ける常闇の一族の末裔・イザベルを那須凜、フェデリコが唯一心を通わせ、心震わせたイスラムの君主であるアル・カーミルを 栗原英雄が哀愁と知性をただよわせながら演じる。さらに、話題作への出演が続く「劇団柿喰う客」の田中穂先、東氏の演出作でひときわ活躍する石原由宇ら、豪華な実力派キャストが集結する。出演決定にあたって、佐々木は「『フェデリコって誰?!』って聞いたところ、人類史上最も長く続いたキリスト教とイスラムの戦争を、1滴の血も流さず、エルサレム無血開城で終わらせたリーダー。しかも、クイズと文通で。ローマ教皇に生涯3度も破門された王。レッドカードを出されて退場だと3度も言われてるのに、ボール蹴り続けて試合してた無法者。あと、マッドサイエンティストばりの実験や、8ヶ国語を話し、8角形の謎の城を建てたり、とか。破格に天才で狂人で悪魔のようなフェデリコを演じます」と気合十分。「脚本の阿部修英さん、演出の東憲司さん、キャストの上田竜也さんはじめ、信頼できる仲間たちと、時代を変え、限界を超え、奇跡を起こした人たちの物語に挑みます!劇場にて、皆さまのご来場をお待ちしております」と呼びかけた。上田は「舞台経験豊富な方々に囲まれて良い刺激の中、勉強させていただきながら、この作品を楽しみたいと思っています。そしてどんな現場になるか、それも楽しみです。また新しい世界へファンの方を連れていけると思うので、楽しみに震えて待っていてください」と期待を高めた。同公演は、8月6日から9月1日まで東京・PARCO劇場、9月7、8日に愛知・Nitetta日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、11日から16日まで大阪・森ノ宮ピロティホール、21、22日に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールで上演される。
2024年04月21日lucien pellat-finet(ルシアンペラフィネ)の2024年春夏コレクションはフェデリコ・フェリーニが少年時代を過ごしたイタリア中部アドリア海岸リミニ。2023年秋冬シーズンのジャン=リュック・ゴダールから引き続き、フランス、イタリアへの映画愛にあふれるイメージで展開されている。Courtesy of lucien pellat-finet各アイテムはフェリーニの代表作である『アマルコルド』をモンタージュしたアドリア海に面したイタリアのリゾート地の記憶を、ブルーのカラーパレットから呼び起こしている。そのウィットにとんだユーモアは1980年代イタリアンデザインを疾走したエットレ・ソットサスが主宰したデザイン集団メンフィスのポスト・モダニズムをアイテムのモチーを引用することで、ブランドのフィロソフィーに重ねられた。Courtesy of lucien pellat-finet軽やかなブークレシルクに代表されるアイテムは、現代社会を生き抜くためのスプレッツァトゥーラ(肩の力を抜いたエレガンス)な着こなしが楽しい。Courtesy of lucien pellat-finet
2024年02月17日「カタロニアの風」実行委員会(所在地:東京都杉並区、実行委員長:礒村 隆広)は、カタルーニャの作曲家フェデリコ・モンポウ生誕130周年記念コンサート「カタロニアの風」の東京公演を2023年11月21日(火)に「ルーテル市ヶ谷ホール」(東京都新宿区)にて開催いたします。フェデリコ・モンポウ生誕130周年記念コンサート「カタロニアの風」「カタロニアの風」公式ページ: 2023年はバルセロナ出身の作曲家フェデリコ・モンポウの生誕130周年にあたります。今回のコンサートは、モンポウ生誕130周年を契機にフレデリック・モンポウ財団(スペイン・バルセロナ)とも連携し、日本人により編曲されたモンポウの作品と、それにインスパイアされた日本人作曲家による演目を主としています。それらを日本人によって演奏を行うことで、モンポウ作品、さらには“カタルーニャ文化と現代日本との邂逅(※)”という視点を日本の皆様へお届けするものです。(※)邂逅(かいこう):思いがけず巡りあう事、偶然の出会い■フェデリコ・モンポウについてフェデリコ・モンポウ(1893-1987年/スペイン・バルセロナ)は小品作曲家としてとりわけ名高く、「繊細」「内省的」「静謐」と評される、短い即興的な作品を作曲しました。フランス近代音楽、とりわけ印象主義音楽に影響された作風を採り、最低限に抑え込まれた楽曲の展開、非常に小さな形式を枠組みとした表現、近代的な和声法といった音楽語法が見られます。故郷のカタルーニャの民謡を採り入れたものもありますが、その音楽は世界に通じる普遍性を持っています。モンポウの作品の多くはピアノ曲で、その他にも声楽曲と少数のギター曲などがあります。作曲家フェデリコ・モンポウ■「カタロニアの風」について今回の記念コンサート「カタロニアの風」では、世界的ギターリストの鈴木一郎が作曲家の故平吉毅州に依頼して、ギターと弦楽四重奏のために7曲が編曲された、モンポウ作品を代表する連作「歌と踊り」と、平吉が作曲した「カタロニアの風」を中心に構成されています。さらに新進気鋭の作曲家、松崎国生(※崎の字は正しくはたつさき)により弦楽四重奏のために編曲された「子供の情景」や、ギターで参加する徳永真一郎によってヴァイオリンとギターのために編曲された「高み」、そしてモンポウオリジナルのギター作品「コンポステラ組曲」などの作品でプログラムが構成されています。これによりモンポウの音楽が持つ地域性、独自性のみならずその拡張性を表現し、モンポウとその故郷であるカタロニアに対する日本人の理解を深めていただき、真の国際交流に貢献することを目的としています。※なお平吉編「歌と踊り」第7曲(原曲第14番)は今回が世界初演となります。作曲家 故平吉毅州<演奏曲>(1)F.モンポウ/松崎国生編曲『子供の情景』(弦楽四重奏)(2)F.モンポウ/徳永真一郎編曲『高み』(ヴァイオリン、ギター)(3)F.モンポウ『コンポステラ組曲』(ギター)(4)F.モンポウ/平吉毅州編曲 7つの『歌と踊り』(ギター、弦楽四重奏)(5)平吉毅州 『カタロニアの風』(ギター、弦楽四重奏)<出演者>徳永真一郎(ギター)/ヤンネ舘野(ヴァイオリン)/木下真希(ヴァイオリン)中田美穂(ヴィオラ)/佐藤響(チェロ)左から徳永真一郎(ギター)・ヤンネ舘野(ヴァイオリン)・木下真希(ヴァイオリン)左から中田美穂(ヴィオラ)・佐藤響(チェロ)■公演概要公演名:フェデリコ・モンポウ 生誕130周年記念「カタロニアの風」<東京公演>日程 : 2023年11月21日(火)19:00開演(18:30開場)会場 : ルーテル市ヶ谷ホール所在地: 東京都新宿区市谷砂土原町1-1URL : 料金 : 全席自由:一般 4,000円/学生 2,500円(ともに税込)<京都公演>日程:2023年10月29日(日)15:00開演(14:30開場)会場:大江能楽堂<神戸公演>日程:2023年10月30日(月)14:00開演(13:30開場)会場:旧グッゲンハイム邸※「京都公演」「神戸公演」の詳細は公式ページをご確認ください。■主催者概要主催者: 「カタロニアの風」実行委員会所在地: 東京都杉並区南荻窪2-15-12-313代表 : 実行委員長 礒村 隆広企画 : みのりの眼制作 : みのりの眼、ArTRANDOMURL : ■「カタロニアの風」企画の背景フェデリコ・モンポウ作品の大多数はピアノ曲と歌曲で占めているため、一般の方に多く知られている存在ではありません。しかしそのカタルーニャの文化に根ざしつつ深い内省に基づいた表現は、世界中の人に繋がる普遍性を持っています。本公演では演奏される作品の多くがモンポウのオリジナル作品を室内楽編成に編曲されていることから、ピアノ曲や歌曲の愛好者以外の方にもモンポウという作曲家がもつ魅力と普遍性を理解して頂ける大きな契機と考え記念コンサート「カタロニアの風」を企画しました。また本公演で演奏される作品の中核をなす平吉毅州の作品はギターと弦楽四重奏との五重奏というきわめて稀な編成となっており、来場される方々に音楽の可能性を広げる良い機会になることは極めて大きな意義があるものと考えています。コンサートという形式は、演奏家と聴衆とがそのリアルな演奏を通じて直接交流するコミュニケーションの場でもあり、西洋文化であるクラシック音楽作品への深い理解と、それを再現する日本人の高い演奏技術との相乗効果によって聴衆の心へ語り掛けることで、真の国際交流の場へと昇華してゆきます。本公演は単に音楽の楽しみを提供するだけでなく、世の中の真の国際交流への道標(みちしるべ)となることを目指しています。■今後について当実行委員会は、名称を変更し、今後もコンサートの企画制作を通じて、あたたかい他者とのつながりを世の中に取り戻したいと考えています。世の中には無名でも素晴らしい作品がたくさん存在しています。さまざまな理由でその存在が忘れ去られたり無視されてきたりしたものにも価値は必ず存在し、人々が文化の多様なあり方を理解したとき、世の中は今よりきっと豊かになると考えています。わたしたちはそのことを信じて、それらが実際に演奏されて人々に鑑賞される機会をこれからも数多く作ってまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月25日ガイ・リッチー監督の“原点回帰”と呼ばれる、マシュー・マコノヒーら豪華共演の最新作『ジェントルメン』。この度、4月1日の「グッドスーツの日」に合わせ、“グッドスーツ”を着こなすジェントルメンの衣装スケッチと場面写真が解禁された。デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』や『スナッチ』以来、地元ロンドンのクライム・ワールドに帰還したガイ・リッチー監督の最新作。いち早く公開された諸外国では「ガイ・リッチーの歓迎すべき原点回帰」「ギャングスター・コメディへの凱旋」と評判を呼び、世界興収はすでに1億ドルを突破している。衣装へのこだわりでも知られるリッチー監督は、今回もあらゆる階級の役の衣装にそのポリシーをのぞがせる。衣装デザインを担当したマイケル・ウィルキンソンは、「ガイ(・リッチー)は、都会的で典型的な英国風のスタイルを求めていました。今回の作品は、すべての役の個性が強調されています。だからこそ、衣装選びが楽しかったですね。ただ、ガイはありきたりでつまらないものを嫌いながらも、誇張しすぎには気を付けなければなりませんでした。どの役にしても、観客が共感できるレベルに留める必要があったんです」と明かす。例えば、マシュー・マコノヒー演じるミッキー・ピアソンに関して、ウィルキンソンは「独特で個性的なルックスを作り上げたいと思っていました。そこで、彼の着用するスーツは、オーダーメイドのスーツを発注することにしたんです。伝統的な英国風の仕立てを取り入れつつ、モダンな仕上げにしてくれました。非常に質の高いスーツですが、若々しい発想の伝統に縛られないデザインです」と解説。「ミッキーは、自分の地位を楽しんでいるような人間です。英国風の仕立てを強調するためにも、美しい羊毛やカシミアや絹の贅沢な生地を選びました(柄はウィンドウペンチェックとプリンス・オブ・ウェールズを使用)。マシューは、ここまで着心地のいいスーツは初めてだ、と言っていました」との言葉の通り、マコノヒーはあまりにもそのスーツを気に入り、何着か家に持ち帰ったそう。「幸いなことに、この映画にはアクションシーンが沢山あったので、あのスーツには何着もの予備がありました」と、ウィルキンソンは語る。また、本作を「ガイ・リッチーの初期作品を彷彿させるような緊迫感と反社会的な要素がある。あの頃の作品を今に置き換えたような作品」と語るウィルキンソン。リッチー監督とは『アラジン』でも組んでおり、それぞれの役を特徴づけるちょっとした要素を衣装に加えるようにしたと話す。ミッキーの右腕を演じるチャーリー・ハナムに関しては、リラックスした雰囲気の見た目を作り上げた。「チャーリーに関しては、英国風でありながら、もう少しカジュアルなスタイルを作り上げたかったのです。仕立てた服に、キルト地のバブアーのジャケット、ニットのネクタイ、ツイードのベスト、厚手のニット、そして、美しいオーダーメイドのブーツなどを合わせました。チャーリーの演じるレイには、生まれつき服装のセンスがあります。法に触れる活動をしているからといって、仕立てのいい、ウェルメイドの服を着ないとは限らない!」と明かす。一方、ミッキーの妻ロザリンド役を演じるミシェル・ドッカリーにとって、ここまで彼女の出身地・東ロンドンに近い役を演じたのは初めてだったという。ウィルキンソンは「ロザリンドは、堂々とハイブランドの服を着こなすタイプ」と語り、「バルマン(BALMAIN)」「ステラ マッカートニー(StellaMcCartney)」「ラルフ ローレン(RALPH LAUREN)」「「キャロリーナ ヘレラ(CAROLINA HERRERA)」などのブランドを用いたという。「彼女が今の特権的な境遇に馴染んでいるように見せたかった。ファッションの小さな詳細にまでこだわり、大胆かつ自然になんでも着こなす。古風な英国スタイルに、モダンでドラマチックなテイストが加わる。黒と白がベース。くっきりと見せる肩の形、鮮明なストライプに、大胆なシルエット。パール、ブーツ、毛皮、カシミアを使い、シャープな仕立てを心掛けました」と語る。さらにコリン・ファレルは、若いはぐれ者たちのグループを率いるボクシング・コーチを演じる。彼らは古いやり方に反抗し、全員がトラックスーツを身にまとう。「コリン・ファレルと彼の率いる集団のために、一からトラックスーツを作成した」とウィルキンソン。4種類のオリジナルのデザインを作成したそうだ。「典型的な英国風のスーツ用生地を、モダンなキルト地にし、更にプリントを施して鮮烈な印象に仕立てました。属す階級によって、『英国風』の解釈が異なることを見せたかったのです。この集団の衣装に関しては、ストリートウェアやカジュアルなスポーツウェアのテイストを加えました」。そして、ミッキーからお金をだまし取ろうとするゲスな私立探偵・フレッチャーを演じたのがヒュー・グラントで、大の映画好きという設定。本作ではストーリーテラーの役割も果たしている。「ヒューが演じる役は、1970年代の偉大な映画監督たちがモデルになっています。あの時代の映画監督を、もっと好色で怪しい雰囲気にしたのがヒューの役柄です。ヒューもとても気に入っていましたよ!」とウィルキンソンは明かす。グラントはフェデリコ・フェリーニや実際に面識のある私立探偵を参考にしたとか。そんなグラントの演じる私立探偵は、灰色とも紫色ともいえない微妙な色を帯びたレンズの「レイバン(Ray-Ban)」製ウェイファーラー・サングラスを常に身に着けている。グラントの役に関しては、あのサングラスが決め手だったそうで、加えて「彼のためにレザージャケットを作り、長年着古しているように見えるように手を加えました。さらに、ハイネックのセーターとワニ革でできたブーツを合わせたのです」と語る。このように、クールでジェントルメンな着こなしは、役柄(=その人の個性)に寄り添ったことにより実現したことが分かる。さらに、物語の中で描かれる社会的なヒエラルキーも衣装に反映されている。それぞれのキャラクター設定に沿ったこだわりの衣装をまとい、謀略の限りをつくすクセモノたちの姿と、その華麗なる騙し合いに期待は膨らむばかりだ。『ジェントルメン』は5月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジェントルメン 2021年5月7日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.
2021年04月01日コンラッド東京は、イタリア映画『La Dolce Vita(甘い生活)』にインスパイアされた苺のアフタヌーンティー「ドルチェヴィータ・アフタヌーンティー」を2021年1月8日(金)から2月28日(日)まで提供されます。“苺のドルチェ”を堪能する、映画『甘い生活』着想のアフタヌーンティー新春のアフタヌーンティーとしてコンラッド東京が展開するのは、毎年人気を博す苺のアフタヌーンティー。2020年は、イタリア映画界の巨匠 フェデリコ・フェリーニが手掛けた1960年公開の映画『La Dolce Vita(甘い生活)』をインスピレーションとし、映画の中で繰り広げられた、1950年代後半のローマにおける上流階級の男女たちのロマンティックな世界観を、旬の苺と馨しいチョコレートで表現されます。苺の赤をメインに、華やかな色味で仕上げられたアフタヌーンティーの中でも、ペストリーシェフ岡崎のイチオシは、「チョコレートブラウニー いちごとチョコレートムース」。しっとりとしたブラウニーからは、チョコレートの奥深い香りと味わいを感じられ、その上のチョコレートムースは、口に入れると苺の香りをほんのり漂わせながらふわりととろけます。また、コンラッド東京のアイコニックなケーキとして知られる“なだれるいちごケーキ”をイメージした 「エンジェルストロベリーケーキ」も登場。その他、エディブルフラワーを飾った「チョコレートクッキーとビターガナッシュ」、ほど良い酸味を感じられる「チョコレートタルト ストロベリームース」なども“可憐に”グラスプレートへと並べられます。なお、ドリンクは、約20種のドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ楽しむことができます。最もスタンダードなプランに加えて、コンラッド・ベア付きのプランと、コンラッド・ベアおよびグラスシャンパーニュ付きのプランも展開します。イベント情報イベント名:ドルチェヴィータ・アフタヌーンティー催行期間:2021年01月08日 〜 2021年02月28日住所:東京都港区東新橋1-9-1コンラッド東京 28階 バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」電話番号:03-6388-8745
2021年01月07日今週の「おとな向け映画ガイド」おひとりさま のんちゃんの『私をくいとめて』と、フェリーニにオマージュ『声優夫婦の甘くない生活』をオススメします。ぴあ編集部 坂口英明20/12/13(日)イラストレーション:高松啓二今週のロードショー公開は17本(ライブビューイング、映画祭企画を除く)。全国100スクリーン規模以上で拡大公開される作品は『約束のネバーランド』『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』『ワンダーウーマン 1984』『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』の4本。中規模公開とミニシアター系の作品が13本です。その中から、2本を厳選し、ご紹介します。『私をくいとめて』現代の独身女性を描かせたら大九明子監督はピカイチ、そう思います。同世代の女性からの圧倒的支持を受けた『勝手にふるえてろ』と同じ綿矢りさ原作で、しかも今回はアラサーの主人公に、のんちゃんを起用。女性たちは「あるある」と共感するでしょうし、おじさん含む男子は「ふーん、そういうものなのか」と納得できる映画です。今年の東京国際映画祭正式出品作。コロナ禍、コンペのなかったこの映画祭で唯一の賞、観客賞を受賞しています。おひとり様の気軽さは最高なのに、まわりからは、恋人はいないんだという視線のプレッシャーもある。そんな時に年下の男性からアプローチされたら……。さまざまな思いがめぐる脳内。のんちゃん扮する主人公みつこの味方は、力強いのにやさしくアドバイスをくれる癒し系男子「A」です。あ、これ空想上の存在ね。声だけの出演ですが、あの役者が、という起用です。もうひとりのスペシャル・キャストは、イタリアに住んでいる大学時代の友人役、橋本愛。テレビ『あまちゃん』以来の「潮騒のメモリー」コンビ復活は、心ときめきます。大九監督の細部への心配りにも注目です。例えば、みつこの家のベッドから台所の棚にあるもの、着ている服など。食事だって、ひとり鍋、ひとり焼肉、ひとりパンケーキとか。それからお酒!前作『甘いお酒でうがい』でもグッドチョイスでしたが、今回はイタリアのリモンチェロがいい感じ。さらに大滝詠一『君は天然色』がこんな風に流れるとは!大九作品の常連といってもいい前野朋哉は今回はあっと驚く役で出演。片桐はいりはみつこの上司役です。一瞬の出演で場をさらっていた古舘寛治が今回出ていないのは残念ですが、みつこが年下の多田くん(林遣都)と出会うシーンで登場する下町のコロッケ屋役・岡野陽一がいい味、染み出してます。『声優夫婦の甘くない生活』冷戦時代のソ連で、実は人気のあったハリウッドや西欧映画。そのロシア語吹き替えを担当していた有名なユダヤ人の声優夫婦が、1990年、ソ連崩壊の前年、悲願の地、イスラエルに移住します。新しい土地では、ゼロからのスタート。歳も60を超えていますし、そんなに「甘い生活」ではありません。そんななかでも、自分たちの才能を活かした仕事をみつけていきます。もちろん、声がいい、というのがこの夫婦のウリです。ポスター貼りのアルバイトのような仕事しかできない夫ヴィクトルにくらべ、世間知らずのように見える妻ラヤの方が新世界への順応力はあり、早速、高給の職に就きます。でも、それはかなり怪しげなテレフォン・セックスの店。夫も、なんとか映画のロシア語吹き替えに活路を見出しますが、海賊ビデオ用……。おたがい、仕事の内容をさすがにうちあけられません。ロシアからイスラエルに渡ったユダヤ人は2000年までに120万人を超し、人口の2割を占めたといいます。これなら海賊ビデオの需要もあるはずです。日本でもテレビのゴールデンタイムに外国映画を放送した時代は、アラン・ドロンは野沢那智さん、イーストウッドは山田康雄さんとか、吹き替えのスター声優がいましたが、この映画のヴィクトルもそんな声優さん。闇のレンタルビデオ屋で、モニターに映った『クレイマー、クレイマー』にあわせてセリフを完璧に語りだし、驚いた店の主人にその場でスカウトされます。そう、ダスティン・ホフマンの声は彼だったのです。エフゲニ・ルーマン監督はこの映画の主人公と同じ、家族とともに子供の頃にソ連から移住してきたひとり。脚本はその経験をもとに書かれています。ヴィクトルが尊敬するのはフェデリコ・フェリーニ、という設定も監督の趣味のようです。実際にフェリーニは『8 1/2』でモスクワ映画祭に参加したことがあり、そこでヴィクトルと会っていたかもしれないと、空想をふくらませました。随所に、フェリーニへのオマージュが感じられる映画です。
2020年12月13日コンラッド東京は、イタリア映画『La Dolce Vita(甘い生活)』にインスパイアされた苺のアフタヌーンティー「ドルチェヴィータ・アフタヌーンティー」を2021年1月8日(金)から2月28日(日)まで提供する。“苺のドルチェ”を堪能する、映画『甘い生活』着想のアフタヌーンティー新春のアフタヌーンティーとしてコンラッド東京が展開するのは、毎年人気を博す苺のアフタヌーンティー。2020年は、イタリア映画界の巨匠 フェデリコ・フェリーニが手掛けた1960年公開の映画『La Dolce Vita(甘い生活)』をインスピレーションとし、映画の中で繰り広げられた、1950年代後半のローマにおける上流階級の男女たちのロマンティックな世界観を、旬の苺と馨しいチョコレートで表現した。苺の赤をメインに、華やかな色味で仕上げられたアフタヌーンティーの中でも、ペストリーシェフ岡崎のイチオシは、「チョコレートブラウニー いちごとチョコレートムース」。しっとりとしたブラウニーからは、チョコレートの奥深い香りと味わいを感じられ、その上のチョコレートムースは、口に入れると苺の香りをほんのり漂わせながらふわりととろけていく。また、コンラッド東京のアイコニックなケーキとして知られる“なだれるいちごケーキ”をイメージした 「エンジェルストロベリーケーキ」も登場。その他、エディブルフラワーを飾った「チョコレートクッキーとビターガナッシュ」、ほど良い酸味を感じられる「チョコレートタルト ストロベリームース」なども“可憐に”グラスプレートへと並べられる。なお、ドリンクは、約20種のドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ楽しむことができる。最もスタンダードなプランに加えて、コンラッド・ベア付きのプランと、コンラッド・ベアおよびグラスシャンパーニュ付きのプランも展開する。【詳細】ドルチェヴィータ・アフタヌーンティー期間:2021年1月8日(金)~2月28日(日)時間:平日、土・日曜日、祝日 11:00~16:30※2時間制※時間帯は変更になる可能性あり場所:コンラッド東京 28階 バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」住所:東京都港区東新橋1-9-1料金:・スタンダードアフタヌーンティー 1名 4,900円+税・サービス料15%※平らなガラスのプレートで用意。※約20種のドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ。・コンラッド・ベア付き・スタンダードアフタヌーンティー 1名 5,900円+税・サービス料15%※平らなガラスのプレートで用意。※約20種のドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ。※コンラッド・ベア付き。・コンラッド・ベア付き・デラックスアフタヌーンティー 1名 8,000円+税・サービス料15%※階段式のプレートで用意。※グラスシャンパーニュに加え、約20種のドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ。※コンラッド・ベア付き。※表示の内容および料金は、仕入れ状況により予告なく変更になる場合あり。※画像はイメージ。【予約・問い合わせ先】TEL:03-6388-8745 (レストラン予約直通)※公式サイトからも予約可能。
2020年12月03日イタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の自伝的作品「8 1/2(はっかにぶんのいち)を原作に、アーサー・コピット(脚本/『ファントム』)&モーリー・イェストン(作詞・作曲/『ファントム』『タイタニック』)らがミュージカル化した『NINE』 。1982年にブロードウェイで誕生して以来、日本を含めた世界各地でたびたび上演されている作品に、藤田俊太郎(演出)と城田優(主演)が新たに挑んでいる。11月11日(水)、初日に先駆けてTBS赤坂ACTシアターで行われた公開舞台稽古を取材した。"
2020年11月13日城田優が主演するミュージカル『NINE』が、11月12日に開幕。これに先駆け、報道陣にゲネプロが公開された。アーサー・コピットが脚本、モーリー・イェストンが作詞・作曲を手がけた本作は、フェデリコ・フェリーニの自伝的映画『8 1/2(はっかにぶんのいち)』を原作としたミュージカル。1982年の初演はトニー賞10部門にノミネートされ、作品賞、作詞・作曲賞、助演女優賞、衣装デザイン賞、演出賞の5部門で最優秀賞を獲得した。今回の上演版は、藤田俊太郎が演出を務める。城田が演じるのは、創作スランプに陥り迷走する映画監督グイド・コンティーニ。離婚を切り出してきた妻ルイザ(咲妃みゆ)との関係修復とスランプ打開のため、グイドはベネチアの温泉へ向かう。しかし、愛人カルラ(土井ケイト)や脚本の催促に訪れたプロデューサーのラ・フルール(前田美波里)らの登場で休まる暇もない。4日後に迫る撮影を前に現実から幻想の世界へ迷い込むと、これまで彼の人生を翻弄した女性たちとのエピソードが幕を開け──。公私ともにトラブルを抱え、絶体絶命のグイド。城田はワイルドな無精ひげをたくわえ、落ちくぼんだ目元を覗かせながら、疲労困憊の中にもイタリア中年男の絶妙な“色気”を醸し出す。上演にあたって「この2020年にふさわしい様々な国の言葉や字幕を使った、多言語のエンターテインメントな内容」とコメントを寄せる通り、冒頭の「Guido’s Song」全編を英語で艶っぽく歌唱。ステージ上の様子を収めるライブカメラの映像がスクリーンに映し出される演出に、観客はグイドを主人公とする“映画”の世界へ自然と誘われていく。グイドを取り巻く女性陣の緩急自在なパフォーマンスからも目が離せない。妻を演じる咲妃は「My Husband Makes Movies」で、夫に対する諦念を落ち着いた低音に滲ませた。すみれは、グイド作品の主演女優にして彼のミューズであるクラウディア役。不覚にも彼を愛したものの、別れを決意する思いを「Unusual Way」に乗せて歌い上げる。特筆すべきは、ショーアップされたラ・フルールの「Folies Bergeres」。脚線美を余すところなく披露した前田が、持ち前のレビュー精神を発揮して歌い踊るさまは必見だ。幼いグイドに性の手ほどきをした娼婦サラギーナ役の屋比久知奈も、「Be Italian」の野性味あふれる歌声で客席を魅了していた。上演時間は約155分(休憩含む2幕)。公演は11月29日(日)まで、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。12月5日(土)~13日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールと巡演する。11月20日(金)13時公演はぴあ貸切公演を実施。ぴあ貸切公演限定で13列目以内の当日引換券も11月13日(金)10:00より発売開始。取材・文:岡山朋代
2020年11月12日ソ連からイスラエルに移住した映画吹き替え声優夫婦の第2の人生を描く『声優夫婦の甘くない生活』。この度、本作でオマージュが捧げられている名匠フェデリコ・フェリーニ監督の『ボイス・オブ・ムーン』版ビジュアルが解禁された。公開決定のニュースに、早くも映画ファンの間では「夫婦愛と映画愛に満ちた作品で惹かれる」「フェリーニの作品が出てくるの、楽しみ」「声優という職業、しかも夫婦、そしてイスラエル発!世界観からもう面白そう」とSNSで期待の声が上がっている本作。溢れんばかりの映画愛に包まれた本作は、今年、生誕100周年を迎えたイタリアの名匠フェリーニに最大のオマージュを捧げており、その理由について監督のエフゲニー・ルーマンは、大好きな映画制作者であることはもちろん、主人公の声優夫婦、そして監督自身も幼少期を過ごした当時のソ連圏で観ることのできた、数少ない外国映画の監督のひとりだったから、と語る。この度、そんな本作のビジュアルが、1990年日本公開時のデザインをイメージした『ボイス・オブ・ムーン』版に変身。月に見立てた黄色い映画フィルムのリールが印象的だ。『ボイス・オブ・ムーン』は、『ライフ・イズ・ビューティフル』の人気俳優ロベルト・ベニーニが主演したフェリーニ監督最後の長編映画。“月の声”を求める無垢な主人公と周囲の人々が繰り広げるお祭り騒ぎを、詩的でファンタジックな映像で綴った、まさにフェリーニの真骨頂といえる作品。本作『声優夫婦の甘くない生活』では、1990年、ちょうど新作として発表されたこの映画を、フェリーニを敬愛する主人公のヴィクトルがイスラエルでも上映しようと奮闘する様子が描かれる。劇中ではほかにも、ダスティン・ホフマン主演『クレイマー、クレイマー』や、マーロン・ブランド主演『波止場』など、往年のハリウッドの名作が数々登場し、映画ファンをノスタルジックに楽しませてくれる。なお、本日10月27日(火)に開催されるヒューマントラストシネマ有楽町のジャパンプレミアでは、来場者に本ビジュアルのポストカードがプレゼント。31日(土)からは、都内のヒューマントラストシネマ有楽町と、新宿武蔵野館の劇場ロビーにも本ポストカードが設置される予定(なくなり次第配布終了)。『声優夫婦の甘くない生活』は12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:声優夫婦の甘くない生活 2020年12月18日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開
2020年10月27日吹き替え声優の夫婦を描く、イスラエル発、ビタースイートであたたかい大人の珠玉作『声優夫婦の甘くない生活』が日本公開決定。ポスタービジュアルと予告編も到着した。1990年、イスラエルへ移民したヴィクトルとラヤは、かつてソ連に届くハリウッドやヨーロッパ映画の吹き替えで活躍した声優夫婦。夢の第2の人生のはずが、新天地では声優の需要がなかった。生活のため、ラヤは夫に内緒でテレフォンセックスの仕事に就き、思わぬ才能を発揮。一方ヴィクトルは、違法な海賊版レンタルビデオ店で再び声優の職を得る。ようやく軌道に乗り始めたかに見えたが、妻の秘密が発覚したことをきっかけに、お互いの本当の声が噴出し始める――。洋画の吹き替え声優夫婦の人生の再スタートを描いた本作は、監督を務めたエフゲニー・ルーマン自身の旧ソ連圏から移民した経験を基に、7年の歳月をかけて丁寧に作り上げられ、イスラエル史上最大の移民の波である、「鉄のカーテン」崩壊後により良い生活を願って海を渡ったロシア系ユダヤ人たちの歴史の一幕をスクリーンに描き出している。溢れんばかりの映画愛に包まれており、今年生誕100周年を迎えるイタリアの名匠フェデリコ・フェリーニ監督に最大のオマージュを捧げ、作中ではフェリーニ監督の『ボイス・オブ・ムーン』のほか、ダスティン・ホフマン主演『クレイマー、クレイマー』など往年ハリウッドの名作が登場する。ポスタービジュアルには、映画館に座った主人公の夫婦が捉えられ、後ろには怪しげなガスマスクの人物が座っており、一筋縄ではいかない夫婦の物語が想像される。さらに予告編では、2人の移住からはじまり、妻のラヤがテレフォンセックスの仕事を始め、夫のヴィクトルは海賊版ビデオの制作に関わってしまう、夫婦の新生活が垣間見える。夫婦のすれ違っていく様や、ラヤの秘密のロマンス、フェリーニ監督の新作を上映しようと奮闘するヴィクトルなどのシーンも映し出されていく。現在、本国イスラエルでは新型コロナウイルスの影響で未公開にありながら、ヨーロッパを中心とした各国の映画祭で上映、2019年タリン・ブラックナイト映画祭で脚本賞、NETPAC賞(最優秀アジア映画賞)受賞、2020年バーリ国際映画祭では監督賞、特別賞(女優部門)を受賞するなど、世界から喝采を浴びた話題作だ。なお、ヒューマントラストシネマ有楽町との共同企画として、10月27日(火)にジャパンプレミアが開催決定。一般の応募については、配給会社ロングライド公式Twitterにて本日正午発表される。『声優夫婦の甘くない生活』は12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:声優夫婦の甘くない生活 2020年12月18日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開
2020年10月12日咲妃みゆが、藤田俊太郎の演出によるミュージカル『NINE』に出演する。役どころは、城田優が演じる主人公グイド・コンティーニの妻ルイザ。作品について予習し、イメージを膨らませる稽古前の思いを語ってもらった。【チケット情報はこちら】アーサー・コピットが脚本、モーリー・イェストンが作詞・作曲を手がけた本作は、フェデリコ・フェリーニの自伝的映画『8 1/2(はっかにぶんのいち)』を原作としたミュージカル。1982年の初演はトニー賞10部門にノミネートされ、作品賞、作詞・作曲賞、助演女優賞、衣装デザイン賞、演出賞の5部門で最優秀賞を獲得した。スランプに陥り迷走する映画監督グイドが、妻・愛人・女優など彼を取り巻く女性たちと“愛”の物語を繰り広げる本作。女性の影が絶えない夫を持つルイザを「観客の同情を得やすい立場」としながらも、咲妃は「彼女にも人間じみた一面があるので、単なる悲劇のヒロインと捉えないようにしたい」と意気込む。ではルイザの感情がスパークする劇中のナンバー「My Husband Makes Movies」を、どんな気持ちを込めて披露するか──。そう尋ねると、咲妃は「いろんな感情が楽曲の中で歌われますが、言いたいことは“I Love You”ひとつだと思います」とまっすぐにコメント。「グイドへの揺るぎない絶対的な愛を意識しながら、彼を翻弄しつつ振り回されたいですね」と言葉を重ねた。夫グイド役を務める城田とは初共演。しかし、彼の出演作をよく鑑賞している咲妃は「嘘のない真心からのお芝居に、毎回胸を打たれます」とその印象を述べる。劇中では結婚して年月を重ねた二人の葛藤が描かれることから「時間の積み重ねが舞台上で自然に表れるよう、稽古場から信頼関係を育みたい」と笑ってみせた。「女性の生きる力強さを表現したい」と藤田が打ち出す演出の方向性にも、咲妃は共感の姿勢を見せる。男性優位思想の残る時代に生まれた『8 1/2』の世界をそのまま踏襲すると、現代の観客は違和感を覚えるかもしれない──。そんな藤田の懸念を紹介し「グイドに“翻弄される”というより、主体的に彼へ“陶酔していく”女性たちの姿が描かれます」と構想の一端を覗かせた咲妃。ルイザとしてどのように役を立ち上げるか、ぜひ劇場で確かめてほしい。公演は11月12日(木)~29日(日)に、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。その後、12月5日(土)~13日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールと巡演する。11月20日(金)のぴあ貸切公演の先着先行を10月8日(木)まで受付中!取材・文:岡山朋代ヘアメイク:本名和美スタイリスト:中村美保
2020年09月30日東京国立近代美術館で10月11日(日)まで開催中の『ピーター・ドイグ展』は、アートファンだけでなく映画ファンにも心底見てほしい展覧会だ。「画家の中の画家」としてリスペクトされる、1959年スコットランドのエジンバラ生まれのピーター・ドイグは、大の映画好き。絵画への影響のみならず、自ら映画上映会を行ってそのポスターも自由に描いてしまう。そんな楽しげな油彩ドローイング40点が、展覧会のラスト、第3章「スタジオのなかで−コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ」に展示されているのだ。ドイグは、ロンドンの他にもう一つ、ポート・オブ・スペイン(トリニダード・トバゴ)の旧ラム酒蒸留所の建物の一角にスタジオを設けている。この街にはロンドンのような名画座やミニシアターがないため、ひと頃は毎週木曜日に友人作家のチェ・ラブレスと映画上映会「スタジオフィルムクラブ」を開催していた。誰でも無料で参加でき、上映後はお酒を呑みながら映画について話したり、音楽ライブが始まったり。絵画を黙々と描くばかりでなく、時にはスタジオを開放し、文化サロン的な交流の場にしていたというわけだ。『ピーター・ドイグ展』展示風景。左から2番目が『ブルーベルベット』のポスター例えば、デヴィッド・リンチ監督『ブルーベルベット』の耳(!)の絵の横に「5月1日、今晩」とあるように、これらは近隣住民に告知するため手早く描かれたもの。公式ポスターとは違い、ドイグの着想も楽しめる。フランソワ・トリュフォー監督『突然炎のごとく ジュールとジム』はロートレック風、ジョン・シュレシンジャー監督『真夜中のカーボーイ』はバスキアみたいなタッチ。『熱いトタン屋根の猫』のエリザベス・テイラー似ているなあ。と思えば日本映画もあって北野武版『座頭市』にはグフフ。『ピンポン』のペコとスマイルが描かれたラケットには爆笑。先日逝去した大林宣彦監督の初期ホラー『HOUSE ハウス』もあるが、脱力系で微笑ましい。《突然炎のごとくジュールとジム》2003年油彩、紙、57.5×72.5cmヴィーホフ・コレクション《座頭市》2004年油彩、紙72.5×57.5cmリンギア・コレクション《ピンポン》2007年油彩、紙84×59cmリンギア・コレクションジム・ジャームッシュ監督『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、写真家ラリー・クラーク監督作『KIDS/キッズ』など懐かしのインディペンデント映画も。近作では、種族や性別を超えるヴァンパイアと少年の痛切で美しいスウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』が雪景色にカラフルな文字で。ゴダールにブレッソン。27歳で早世した歌姫エイミー・ワインハウスの伝記映画もある。《ストレンジャー・ザン・パラダイス》(「スタジオフィルムクラブ」より )2011年、油彩・紙、93.5×61.5cm、マイケル ヴェルナー ギャラリー蔵 (c)Peter Doig. Courtesy Michael Werner Gallery, New York and London. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019《KIDS/キッズ》2005年油彩、紙73×57.5cmリンギア・コレクション10代の頃のドイグは、友人とスキーやスケボーに興じ、古本屋や洋服屋、レコードショップや映画館に出入りしたりするのが好きだったそう。ロンドンの美術学校「セント・マーティンズ・スクール・オブ・アート」で学んでいた80年代には、すぐ近くの映画館に通っていたという。同時期に映画科にいたアイザック・ジュリアンの『ルッキング・フォー・ラングストン』も描いている。そんなドイグの絵画は、美術史も多様なカルチャーも血肉としたコラージュのようだ。都市と地方の格差、思春期、孤独、自然など、希望と絶望が表裏一体の現実を描いた映画がけっこうあり、人柄も感じる。『ピーター・ドイグ展』展示風景。左《エコー湖》(1998)、《カヌー=湖》(1997-98)さて、展覧会のメインである大型絵画は、影響を受けた二つの土地ーーカナダの森と湖を第1章、トリニダード・トバゴの海辺や町を第2章で紹介。1章には、『13日の金曜日』の最後に出てくる、湖に小舟が浮かび、人物が横たわるシーンにインスピレーションを受けたという《のまれる》《エコー湖》といった絵画がある。《エコー湖》にはムンクの《叫び》のイメージも含まれている。ちなみに3章に登場する『カビリアの夜』(監督:フェデリコ・フェリーニ)も湖が象徴的だ。また、第2章には、小津安二郎監督『東京物語』の静けさを念頭に置いた《ラペイルーズの壁》という絵画がある。熱海の防波堤なのかもしれないが、イメージはかなり飛躍している。《のまれる》 1990 年、油彩・キャンバス、197×241cm、ヤゲオ財団蔵 (c)Peter Doig. All rights reserved, DACS & JASPAR 2019 C3006《ラペイルーズの壁》 2004 年、油彩・キャンバス、200×250.5cm、ニューヨーク近代美術館蔵 (c)Peter Doig. The Museum of Modern Art, New York. Gift of Anna Marie and Robert F. Shapiro in honor of Kynaston McShine, 2004. All rights reserved, DACS& JASPAR 2019 C3006ドイグが描きたくなるシーンとは、動の中の「静」を感じたときなのだろうか。構図や色彩など、2、3m級のペインティングにも映画好きが垣間見えるし、これから映画の見方も変わりそうな、映画ファンもワクワク、ニマニマとしてしまう展覧会だ。文:白坂由里
2020年09月28日城田優が、ミュージカル『NINE』に主演する。演出を務める藤田俊太郎の構想を胸に、稽古へ臨む前の心境に耳を傾けた。【チケット情報はこちら】アーサー・コピットが脚本、モーリー・イェストンが作詞・作曲を手がけた本作は、フェデリコ・フェリーニの自伝的映画『8 1/2(はっかにぶんのいち)』を原作としたミュージカル。1982年の初演はトニー賞10部門にノミネートされ、作品賞、作詞・作曲賞、助演女優賞、衣装デザイン賞、演出賞の5部門で最優秀賞を獲得した。今回の上演版で城田が演じるのは、スランプに陥り迷走する映画監督グイド・コンティーニ。劇中では、妻・愛人・女優など彼を取り巻く女性たちとの“愛”の物語が繰り広げられる。色男の代名詞といえる“カサノヴァ”を挙げ、グイドの人物像を表した城田は、年始に作品の舞台となるイタリアを訪れた理由を「グイドは普段の僕と正反対のタイプだから、出演にあたって役のイメージを膨らませたかった」と話す。グイドのように「とにかく女性とベッドをともにすることしか考えず……というのは冗談半分本気半分ですが(笑)」と海を渡ったものの、城田いわく「結果は収穫なし」──。そう冗談交じりに笑い飛ばしながらも、「イタリア男性はおしゃれでダンディ」「自信に満ち溢れる彼らを目の当たりにして、グイドもそうだったのかもと感じた」と人間観察を通じた旅での発見を口にした。その考察をもとに、主人公をどう演じるのか──。そう問われた城田は「確固たる意志があるようでないグイドのように、固定観念を持ちすぎず稽古場で生まれる反応に身を委ねたい」とコメント。同時に、どこか憎めないプレイボーイを演じるには「大人のセクシーな魅力が必要」として、「劇場の帰り道に、観客の皆さんを“腹立つのにグイドに抱かれたい”とエロティックな気分にさせることができたら成功」と笑顔を見せる。最後に城田は、現時点で藤田が説明した『NINE』の構想を紹介。映画監督グイドに想を得た“映像”の活用、またプロデューサーから東京オリンピックが延期になって季節が一周し、“春”をイメージした演出の予定が発表された。「斬新なセットや演出のアイディアをお聞きして、今からワクワクしています!」と述べた城田。今秋どのような色気をまとってグイドを立ち上げるか、楽しみに待ちたい。公演は11月12日(木)~29日(日)に、東京・TBS赤坂ACTシアターにて。その後、12月5日(土)~13日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールと巡演する。11月20日(金)ぴあ貸切公演の先行抽選申込を9月14日(月)まで受付中!取材・文:岡山朋代ヘアメイク:Emiyスタイリスト:横田勝広(YKP)
2020年09月10日愛してやまないGelateria SINCERITA(ジェラテリアシンチェリータ )で、10月28日(月)から1週間、イタリアウィークが開催されます。 人気のお店、新しくできたばかりのお店、同じ阿佐ヶ谷のお店がシンチェリータにやってきて、 イタリアウィークでしか味わうことができない「美味しいもの」を紹介してくれます! 10月28日(月)は、六本木の美味しいと評判のピッツェリアFREY’s Famous Pizzeriaがやってきます。ピザ職人のバーガーって、どんな感じなのかしら?10月29日(火)は、同じ阿佐ヶ谷からこだわりのオリーブオイル屋さんBuon’ Italia。無濾過のオリーブオイルを販売しているめずらしいお店です。オリーブオイルのアッフォガートとは?普段食べるのは、コーヒーがかかっているけど、オリーブオイルがかかっているのかしら?10月30日(水)は、FRESCO COFFEE ROASTERSが「コーヒーを使ったドルチェ」。どんなドルチェかしら?10月30日(水)、31日(木)と2日連続で登場するのは、美味しいピッツアのLupi32がイタリア惣菜を販売です!10月31日(木)夜から11月1日(金)は、あの人気のパーラー江古田の登場です。カンノーリ、楽しみです。11月1日(金)は祐天寺の人気ジェラート屋さんGELATERIA ACQUOLINA(ジェラテリアアクオリーナ)と阿佐ヶ谷のシンチェリータ のコラボレーションです!どんなフレーバーが登場するのか楽しみ!11月2日(土)は、9月にオープンしたばかり、ホットで話題のLESSがイタリアのクリスマスのお菓子「パネットーネ」をつかったデザートを販売です。そして、11月2日(土)、3日(日)は、シンチェリータ の日!これは、雨の日フレーバーだった「すだち・ミントチョコチップ」と「ネクタリン」。こういう、思いがけない組み合わせが登場するので、本当に、楽しみです! こちらは、お店にあったフライヤー。美味しいものだけでなく、期間中、場所はシンチェリータ ではないのですが、フェデリコ・フェリーニの映画上映があったり、本屋さんではイタリアにまつわる本が販売されたり、イタリアの文化も同時に体験できる1週間です。 土日に「行ってみよう!」と思うかた、中央線は阿佐ヶ谷に止まらないので、総武線か東西線を利用してくださいね。 FREY’s Famous Pizzeria住所:東京都港区六本木4-5-15 シティ六本木第一ビル1F電話:03-3497-8820OPEN:火〜土11:30 AM – 2:30 PM、5:30 PM – 10:00 PM日11:30 AM – 2:30 PM、5:30 PM – 9:00 PMCLOSED:月 Buon’ Italia COFFEE ROASTERSパーラー江古田住所:東京都練馬区栄町41-7電話:03-6324-7127営業時間:8:30〜18:00日曜営業定休日:火曜日 GELATERIA ACQUOLINAユジク阿佐ヶ谷古書コンコ堂
2019年10月28日デヴィッド・ルヴォー演出、草彅剛主演の舞台『道』が12月8日に幕を開けた。フェデリコ・フェリーニ映画の代表作の日本初の舞台化は、“道”を旅しながら生きる意味を見つけようとする人間の物語を、どこか幻想的でもある劇空間のなかで力強く見せつけた。主演の草彅が演じるのは、大道芸人のザンパノ。鎖を引きちぎる芸を見せる力の男である。そんな彼に貧困の家族を助けるために買われて、助手としてともに旅をしているのが、蒔田彩珠扮するジェルソミーナだ。そして、粗暴なザンパノから逃げ出したいと思い悩む彼女の前に、ザンパノとは犬猿の仲で、綱渡りの芸を持つイル・マットが現れる。演じるのは海宝直人である。物語は、ザンパノとイル・マット対立の狭間で、ジェルソミーナが自分の進むべき道に葛藤することから大きく展開していく。このままザンパノのもとにいるのか、イル・マットのように飛ぶのか。演出のルヴォーはこのふたりの男の対比をクリアに見せ、また、草彅と海宝も見事にそれに応えている。筋肉をつけ低い声で乱暴なセリフを発する草彅。飄々と軽やかに動き明るいセリフを繰り出す海宝。ジェルソミーナの前にくっきりとふたつの道が浮かび上がる。ザンパノ、ジェルソミーナ、イル・マットの3人を取り囲むのはサーカスの芸人たち。舞台上もサーカス小屋を模し、実際に観客を上げている。そのサーカス芸人たちはほかの様々な人物を演じ、ときにはコロスの役割も担い、多様で多重な世界観を見せていく。なかでも、ドラキュラ伯爵のような出で立ちでストーリーテラーとして観客を作品世界に引き込んでいく佐藤流司のクールさは印象的だ。3人の人生を突き放して見るかのような目線がそこにある。事実、3人は悲劇へと向かっていく。望むほうには進まないそれぞれの人生。この物語が描く人生の残酷さを草彅は早い段階から直感的に感じ取っていたのだとルヴォーは語る。初日開幕直前の囲み取材では、「彼はいい演出家にもなれるんじゃないかと思います」とも。草彅のザンパノは、粗暴さの裏には弱さがあること、純粋すぎるがゆえに残酷になってしまうことを伝えてくれる。そして、人間とはそんな哀しい存在なんだと言うように響かせた慟哭。忘れられない。公演は12月28日(金)まで、東京・日生劇場にて。取材・文:大内弓子
2018年12月14日俳優の草なぎ剛が8日、東京・日生劇場で行われた音楽劇『道』のフォトコールおよび囲み取材に参加。ファンサイト「新しい地図」をともに立ち上げて活動している稲垣吾郎、香取慎吾と同日にそれぞれ舞台に立てる喜びを語り、この日誕生日を迎えた稲垣へお祝いのメッセージも送った。8日~28日に同所で上演される同舞台は、フェデリコ・フェリーニの傑作映画『道』を、ブロードウェイやウエストエンドなど世界中で活躍する演出家デヴィッド・ルヴォー氏の演出で舞台化したもの。草なぎは、野性的な主人公、旅芸人・ザンパノ役を演じる。フォトコールで見事な肉体美を披露し、声も低音ボイスで男らしいザンパノになりきった草なぎ。「けっこうキツイんですけど、ザンパノの役を頑張れば何か見えてくるんじゃないか」と期待し、「初めて日生劇場に立つんです。何度か観劇したことはあったんですけど、立ってみると全然景色が違って、お芝居をやってきて良かったなと思えた。今日から初日ですが、いろんなことを思いながら頑張りたいです」と感慨深げに語った。稲垣と香取もこの日、それぞれ舞台『No.9-不滅の旋律-』『日本の歴史』に立つことについて報道陣から振られるとまず、「今日、吾郎さんの誕生日なんですよ」と紹介。続けて、「吾郎さんの舞台も素晴らしくて、慎吾ちゃんのはまだ見られていないんですけど、お互い刺激し合って、同じ日に舞台に立てるのはすごい幸せなこと。それぞれの物語を精一杯演じましょう、という感じですかね」と新しい地図の絆を感じさせた。そして、「新しい地図を広げて1年目はちょうどパリに行って2年目に突入し、こうやって新しい作品に出会えたり、吾郎さんの誕生日もあってすごいおめでたい日に3人また舞台に立てて、好きなことができているので、周りのみなさん、NAKAMAのみなさんに感謝と、今をしっかりと頑張りたいというか、いつも必死ですかね」と今年を振り返りながら今の思いを説明。今年を漢字一文字で表すと「地図の“地”」で、「地面を踏みしめてというか、一歩一歩進んでいくことが大事なのかなと。それを少しだけど実現できたのかなという年ですね」と語った。最後に、「みなさん、今日から日生劇場で『道』開演します」と告知してから、「今日12月8日は吾郎さんの誕生日なので、吾郎さんお誕生日おめでとうごいます。とてもハッピーな一日になりますように」と稲垣に祝福メッセージ。「僕も精一杯、自分の物語に一生懸命頑張りますので、みなさんもよい一日をお過ごしください」と呼びかけた。
2018年12月08日俳優の草なぎ剛が8日、東京・日生劇場で行われた音楽劇『道』のフォトコールおよび囲み取材に参加。クリスマスの予定について話した。同舞台の上演期間中にクリスマスを迎える草なぎは、当日の予定を聞かれると「休演日だと思うので、楽しいことがあるといいんですけど…」と答えた。香取慎吾が先月14日、東京ミッドタウン日比谷で行われたイルミネーションの点灯式で、クリスマスは草なぎと「イチャイチャしたい」と話していたが、草なぎも「慎吾ちゃんの店、JANTJE ONTEMBAAR(ヤンチェ オンテンバール)が隣にあるので、クリスマスにイチャイチャしますか。公開イチャイチャ。ヤンチャイチャイチャ」と笑いを誘い、「でも舞台中なんで、しっかり体を休めるような感じで」と加えた。同舞台は、フェデリコ・フェリーニの傑作映画『道』を、ブロードウェイやウエストエンドなど世界中で活躍する演出家デヴィッド・ルヴォー氏の演出で舞台化したもの。8日~28日に同所で上演される。この日のフォトコールでは、主人公の粗暴な大道芸人・ザンパノ役として見事な肉体美を披露し、胸部に巻いた鎖を胸筋で切るシーンも公開。報道陣から肉体美を称賛されると、「肉体CGなんです」「(筋トレは)1日3秒」などととぼけたが、ルヴォー氏が「稽古場でウエイトトレーニングをしているのを何度も見た」と暴露した。
2018年12月08日俳優の草なぎ剛が8日、東京・日生劇場で行われた音楽劇『道』のフォトコールおよび囲み取材に参加。主人公・ザンパノを熱演し、肉体美を披露した。フェデリコ・フェリーニの傑作映画『道』を、ブロードウェイやウエストエンドなど世界中で活躍する演出家デヴィッド・ルヴォー氏の演出で舞台化。8日~28日に同所で上演される。草なぎ演じるザンパノは、旅芸人“鋼鉄の肺の男”として胸部に巻いた鎖を胸筋で切るという芸を売りにしている男。粗暴な性格ですぐ暴力を振るい、酒や女も好き、男として最も本質的な魅力と罪を抱えた人間だ。フォトコールで草なぎは、見事な筋肉美を披露し、胸部に巻いた鎖を胸筋で切るシーンも公開。男らしさあふれる姿を見せた。直後に行われた囲み取材で、肉体を称賛されると「肉体CGなんです…ウソです。うまく照明とか、ボディメイクさんにやってもらっているんです」と照れ笑い。どれだけアップさせたか聞かれると「本当にあれなんですよね、ベリーマッチョで、張り切りマッスルで、頑張りマッチョで、20分しかもたないんです。ステージ上でオーラを出すと筋肉も出てくるんです」とふざけて笑いを誘った。あらためて筋トレについて聞かれるも「1日3秒です。全然。日生マジックというか、ここに入ると筋肉がつく」とごまかす草なぎ。演出のルヴォー氏が「稽古場でウエイトトレーニングをしているのを何度も見て、印象的でした」と暴露すると、「それは僕じゃないんじゃないですか?」ととぼけた。肉体だけでなく、声も低音ボイスで男らしいザンパノになりきっていた草なぎ。「やさぐれているというか、ルヴォーさんが稽古で引き出していただいて、『ゴリラのように野生的な男性を心がけてくれ』という演出があったの、ゴリラマッチョで頑張っています」と語った。
2018年12月08日ドルチェヴィータというと、1960 年に公開されたフェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画『甘い生活(原題:La Dolce Vita)』。当時のイタリア的豪奢で、退廃的な上流階級を描いたこの映画は、その映像美学においても世界的に注目され、数々の映画賞に輝きました。そんな象徴的なイタリア的ライフスタイルは、フランス人にとっても憧れの的です。とりわけ、イタリア的なヴァカンスの過ごし方、そしてまたそのメッカとして知られる、イタリア北西部のリグーリア海岸にある 5 つの大地の意味のチンクエテッレで過ごす夏の休暇は、フランス人の考える究極のヴァカンスライフです。そんな太陽いっぱいのイタリアの明るさ、海、抒情的な風景など、夏を存分に表現したグラマラスでシックなサマーコレクションをご紹介します。「ドルチェヴィータ」コレクションには、海辺ライフを象徴する3つのテーマがあります。■マリーナ(Marina)ヨットやモーターボートなど、海のスポーツを楽しむ為の小型船舶を係留する港、マリーナ。ヨットといえば縄を思い出しますが、そんな縄模様にインスパイアされたコレクション「マリーナ」。リング、ピアスから大振りのバングル、ネックレスまで全19 アイテムが揃います。夏のヴァカンスルックに、一点添えるだけでも、サマールックをグラマラスでパワフルに演出できます。◆価格帯:7000 円~32000 円(税抜)■リヴィエラ(Riviera)シックでエレガントなイタリアのヴァカンスライフを表現する「リヴィエラ」。シルバーとゴールドの2色展開で、アガタレディーを優しくフェミニンに演出します。そのしなやかなフリンジはカジュアルシーンでは明るく自由奔放なドルチェヴィータライフを表現!またナイトライフにおいても、シンプルなデザインが、大人っぽい艶のある煌きを添えてくれる万能なアイテムです。全10アイテム展開。ロングピアスやY字ネックレスなど、ユニークなアイテムにもご注目ください。◆価格帯:11000 円~14000 円(税抜)■トレッチヤ(Treccia)*日本限定夏と言えば、麦わら帽子や籠バック。そんな、夏らしいアイテムの縄状の透け感をカラフルに表現した日本限定の「トレッチヤ」。「ドルチェヴィータ」な官能的で甘いムードを表現するコーラルとゴールド、そして、リヴィエラ(海岸)に連なる家々の壁を髣髴とさせるオフホワイトとシルバーの組み合わせが印象的な、ピアス、ネックレス、そしてバングルのコレクションです。随所に縄目のチャームを添えて、エレガントなヴァカンスライフを華やかに彩ります。全10アイテムが揃います。◆価格帯:9000 円~12000 円(税抜)(お問い合わせ先)アガタジャポン株式会社TEL 03-6456-4080
2018年05月31日誰にでも映画に興味を持つきっかけとなった特別な1本があるのではないだろうか。子供の頃に観た強烈なホラーだったり、うっとり憧れるロマンスだったり、お医者さんや警察官、消防士…映画のキャラクターや職業に刺激を受けて将来を決めた人だっているだろう。『フェリーニに恋して』の主人公のルーシーにとってのその1本、人生を変えることになるその1本は、フェデリコ・フェリーニの『道』だった。この映画はルーシーがイタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニの作品と出会い、ローマ、ヴェネチア、ヴェローナ、美しいイタリアの都市を旅する物語だ。ルーシー(クセニア・ソロ)は、母クレア(マリア・ベロ)に大切に育てられた。世の中の全ての悪い事や苦しみから守られるように…。だから20歳になっても男の子とキスをしたこともない、もちろんつき合ったこともない、友だちもいない、アルバイトもしたことがなかったが、母が自分の将来を心配していることを知り仕事を探し始める。ある日、ルーシーは「製作者を求む」という新聞の広告を見て映画会社の面接に行くが、そこは彼女が思い描いていたような会社でも仕事でもなかった。落胆するなか、街で「フェリーニ映画祭」のチラシを受け取り、吸い込まれるように映画館へ──。映画祭で『道』を鑑賞し、フェデリコ・フェリーニという映画監督の存在を知り、その世界観に魅了されたルーシーは、帰宅後フェリーニの作品を片っ端から観て過ごす。そして「フェリーニに会いたい! 会って話しをしたい!」と、彼に会うためにイタリアへ行くことを決めてしまうのだった。好奇心や興味によって引き出される行動力はものすごいもので、母に守られてきた娘は、母を想いながら籠から羽ばたき、旅に出る。離れていても心は繋がっている──そんな母と娘の愛の描き方も素敵だ。旅の途中で、フェリーニの映画に登場するキャラクターが現れるのがユニークだ。『道』のザンパノが幻想の世界への誘導役として登場するほか、『甘い生活』のシルヴィアとマルチェロ、『8 1/2』のグイド、16作品以上の名シーンへのオマージュが散りばめられている。たとえフェリーニの映画を観たことがなかったとしても、ルーシーがフェリーニに導かれたように、観客はルーシーに導かれ、ルーシーと一緒に旅をしているように感じるだろう。ローマ、ヴェネチア、ヴェローナ…イタリアに行きたくなる。なかでも行ってみたいのは、ルーシーの旅の終わりと人生の始まりを感じる、とてもファンタジックなシーンとして描かれている場所、ラストシーンで登場する「Osteria Margutta」。ローマのポポロ広場とスペイン広場のちょうど中間にある裏道、マルグッタ通りにあるレストランだ。この通りは『ローマの休日』のロケ地としても有名。グレゴリー・ペックの演じたジョー・ブラッドリーのあのアパートがある通りだ。また、110/113番地にはフェリーニが住んでいたアパートもあり、フェリーニと彼の妻で女優のジュリエッタ・マシーナの名前が書かれたプレートがいまでも残っている。(text:Rie Shintani)(text:Rie Shintani)
2018年03月21日“映像の魔術師”の異名を持つイタリア映画の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督に魅せられて旅に出る少女のロマンティック・ファンタジー『フェリーニに恋して』が、3月17日(土)より公開。この度、本編映像の一部がいち早くシネマカフェに到着した。本作は、過保護に育てられ世間知らずのルーシーはある日、母の病に気づいたことをきっかけに初めて自立を決心するが、うまくいかない。そんなとき、イタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニと運命的な出会いを果たし、たったひとりローマ、ヴェネチア、 ヴェローナといったイタリアの美しい都市を巡る旅をする物語。母と娘の絆や、初めての淡い恋など、彼女の成長と愛の物語がイタリアの美しい街並みと共に描かれる。またフェリーニの名作『道』『甘い生活』『8 1/2』などのオマージュが多数散りばめられている本作は、「夢を抱くすべての若者たちに捧げたい」(Hollywood Reporter)、「フェリーニへのリスペクトに溢れている!」(Los Angeles Times)などと本国アメリカで評価され、大手映画情報サイト「Rottentomatoes」では100点を獲得した。ルーシーがフェリーニ作品と出会う場面が切り取られた今回の本編映像。彼女が不思議な男を追っていった先には、「フェリーニ映画祭」と題されたきらびやかな劇場が。そこに貼られていたのは、1956年アカデミー外国語映画賞を受賞し日本でも高く評価された、言わずと知れたフェリーニの代表作『道』のポスター。そのジェルソミーナになぜか心を奪われてしまい、幻想的な世界へと足を進め、上映される『道』に瞬く間に虜となり、涙を浮かべるルーシーの姿が映し出されている。『フェリーニに恋して』は3月17日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年03月04日クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)の17春夏コレクションでは、生き生きとした色使いとグリッターやアニマルプリント、宝石などを散りばめたスタイルを提案している。ラグジュアリーな素材やカラフルな色の組み合わせで職人の手作業によって生み出されたブロックヒールのブーツやパンプス、バッグは、活動的なデイタイムから、グラマラスなナイトタイムまで幅広いシーンにマッチする。「Lagoyata」は、1960年代からインスパイアされたレオパードプリントに白いヒールを組み合わせたモデル。「Oaxacana」は、“映像の魔術師”と呼ばれるイタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督による映画『サテリコン』にインスパイアされて製作された。イヴニングクラッチ「Vanite」では、ウォータースネークの上に靴のスタイルと同様のユニークなサクランボ柄を刺繍しており、赤く輝くスワロフスキーが散りばめられた。
2016年12月28日巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督の名作『山猫』の4Kバージョンと、『ルートヴィヒ』のデジタル修復版を上映する特集“ヴィスコンティと美しき男たち ~アラン・ドロンとヘルムート・バーガー~”の予告編映像が公開になった。痛んでいたフィルムを丁寧に修復/復元した映像で、息をのむような色彩、デティールで名作を楽しむことができそうだ。その他の画像/復元された映像が公開『山猫』は、シチリアの名門貴族の栄華と終焉を圧倒的なスケールで描いた作品で、2010年には、マーティン・スコセッシが設立したザ・フィルム・ファンデーションが1万2千時間をかけて褪色したフィルムを復元。今回は初の4K素材での上映になる。本作は、フェデリコ・フェリーニと繰り返しタッグを組み、『ひまわり』や『オール・ザット・ジャズ』も手がけたジュゼッペ・ロトゥンノが撮影を担当したが、このほど公開になった予告編でまず驚かされるのが、鮮やかな色彩だ。時間のかかる復元作業を経た映像は息をのむほどの美しさで、特に“赤”の表現に注目だ。さらに舞踏会のシーンの装飾やドレスなどの細部もボヤけたり、つぶれたりすることなくハッキリと描かれており、この素材がスクリーンに映し出される日を待ちわびるファンは多いのではないだろうか。18歳で即位した美しくも孤独な王ルートヴィヒII世の狂気を描いた『ルートヴィヒ』は、デジタル修復版での上映で、フィルムならではの質感を残しつつ、キズやゴミ、変色のない映像。陰影にとんだカットも美しく復元されており、重厚な映像美をじっくりと堪能できる。ヴィスコンティと美しき男たち ~アラン・ドロンとヘルムート・バーガー~『山猫』(1963年/イタリア=フランス)『ルートヴィヒ 完全復元版』(1973年/イタリア=フランス=西ドイツ)5月14日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
2016年03月02日フェンディ(FENDI)が10月22日、新たな本拠としてイタリア文明宮(Palazzo della Civilta’ Italiana)をオープンした。これに際して10月23日から16年3月7日まで、イタリア文明宮2階にて「ウナ・ヌオーヴァ・ローマ、エウル地区とイタリア文明宮」展を開催している。四角いコロッセオとしても知られるローマの歴史的建造物・イタリア文明宮が建立から70年以上を経て初めて一般公開される同展は、ローマ観光省文化遺産管理局の発案・進行によって開催されるもの。オーガナイザーはゼテマ・プロゲット・カルトゥーラが、キュレーターはヴィットリオ・ヴィドットと建築家のカルロ・ロココが務める。会場には、絵画やイメージ、素描、写真、映像などの数々の作品が展示される。中でも注目なのは、カール・ラガーフェルドやガブリエル・バジリコファブリツィオ・フェッリ、フランコ・フォンタナ、アンドレア・ジェモロなどイタリア文明宮とエウル地区を被写体とした写真の巨匠たち。その他、90年代に活躍した偉大なイタリア建築家たちによる設計図や見取り図、スケッチなどを設計対象や歴史的な画像と合わせて展示する。また、ロベルト・ロッセリーニ、フェデリコ・フェリーニ、ヴィットリオ・デ・シーカなどの偉大な映画監督たちによる厳選した映画作品も上映される。イタリア文明宮の公開にあわせて、照明デザイナーのマリオ・ナンニによる常設照明のインスタレーションも行われる。記念碑的建造物を斬新な方法で引き立てる同インスタレーションでは、白いライトでアーケードの円柱をライトアップし、次第に強くなる陰影で光の遠近感を生み出すことでイタリア文明宮の再生を象徴する。また、現地時間10月22日19時45分(日本時間23日2時45分)には、同じくマリオ・ナンニによる「ポエム・オブ・ライト(光の詩情)」がオープンを祝して同館のファサードを照らした。この照明インスタレーションは、fendi.comでもライブ配信された。
2015年10月31日個性派俳優としても引っ張りだこの芸人・板尾創路がナレーションを担当した、話題のスウェーデン映画『さよなら、人類』が8月8日(土)より公開される。昨年来、劇場でロングランヒットとなった『シンプル・シモン』や『100歳の華麗なる冒険』、さらにカンヌ国際映画祭で「ある視点」部門審査員賞を受賞した『フレンチアルプスで起きたこと』が7月4日(土)に公開となるなど、いま、スウェーデンには勢いのある作品ばかり。独特の世界観で人々を魅了し続ける、スウェーデン映画の魅力に迫った。スウェーデンといえば、近年話題の北欧インテリアや空間デザインの魅力が先行されがちだが、実はこれまで、映画界をけん引してきた巨匠・鬼才を数多く輩出する“映画大国”としての一面も持っている。その代表的な存在が、板尾さん始め、倉本美津留(放送作家)、岡田利規(演劇作家)、福里真一(CMプランナー)など、業界の垣根を越えた熱狂的なファンを有する、巨匠ロイ・アンダーソンだ。ロイ・アンダーソン、その才能を世界が絶賛!CF界でも活躍アカデミー賞受賞作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を抑え、第71回ヴェネチア国際映画祭にて「金獅子賞」(グランプリ)を受賞したアンダーソン監督の『さよなら、人類』。「ヴェネチア史上最高の映画!」(ポジティフ誌)との絶賛を受け、すでに日本のTwitter上でも「最新作公開が待ちきれない!」という声も相次いでいる。彼が26歳で完成させた『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』(’69)は、初の長編映画にしてベルリン国際映画祭で4つの賞を受賞。少年と少女の淡い恋を瑞々しく描いた本作は、スウェーデンで70万人を超える動員を記録し社会現象にもなった。以降、2作目『Giliap』がカンヌ国際映画祭の監督週間に選出。人間の本質がシニカルな視点で描かれた“リビング・トリロジー”3部作の<序章>『散歩する惑星』(’00)はカンヌ国際映画祭「審査員特別賞」を受賞し、続く<第2章>『愛おしき隣人』(’07)では、スウェーデンアカデミー賞にて「グランプリ」を含む3冠に輝いた。アンダーソン監督独自の、固定ショットや綿密に構想された絵画的なシーン、不条理な笑い、本質的なヒューマニティは、常に各国の映画祭から大絶賛。5作目となる長編映画『さよなら、人類』は、15年かけて完結した“リビング・トリロジー”の最終章となる。ストックホルムに自身のスタジオを設立し、CG全盛のこの時代に、全編にわたり細部にまでこだわったセットを組み立て撮影を行った。また、アンダーソン監督は映画製作の傍ら、1975年にコマーシャル監督としてのキャリアをスタート。世界3大広告賞の一つといわれるカンヌ広告祭では「ゴールドライオン」を8度受賞。人間であるがゆえの愚かさ、滑稽さを優しいユーモアに包みながら、丁寧に描き出してきた監督の魅力は、日本でも多くのクリエイターから支持され、愛されている。映画史に影響を与えてきたスウェーデンの至宝たち昨年、日本公開のものだけでも、『シンプル・シモン』(アンドレアス・エーマン監督)、『ストックホルムでワルツを』(ペール・フライ監督)、『100歳の華麗なる冒険』(フェリックス・ハーングレン監督)と、相次いでスマッシュヒット。加えて、今年は、カンヌで話題を呼んだ『フレンチアルプスで起きたこと』(リューベン・オストルンド監督)、そしてロイ・アンダーソンの『さよなら、人類』と、今年もその人気はとどまるところを知らない。意外と知られていないが(!?)、スウェーデン映画界の巨匠たちは世界でも一目置かれる存在だ。■イングマール・ベルイマン(1918-2007)黒澤明、フェデリコ・フェリーニとならび「20世紀最大の巨匠」と称される、スウェーデンを代表する映画監督。スティーヴン・スピルバーグ、スタンリー・キューブリックやトリュフォー、ゴダールなどなど、現在に至るまで、ベルイマンに影響を受けた監督は数多い。『第七の封印』(’57)『野いちご』(’57)『処女の泉』(’60)で各国の映画賞を受賞し、世界的名声を確立。スウェーデン映画界の基盤を築く。■ラッセ・ハルストレム(1946-)『アバ/ザ・ムービー』(’78)が世界的にヒット。『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(’88)がアカデミー賞「監督賞」にノミネート。以後、ハリウッドでも活躍。『サイダーハウス・ルール』や『ショコラ』など、アカデミー賞ノミネート作品を続々発表。世界的評価を受ける、ドラマ性のある作品を数多く手掛けている。■トーマス・アルフレッドソン(1945-) 『ぼくのエリ 200歳の少女』(’08)で国際的に知られ、ハリウッドでは『モールス』としてリメイクされた。また、ジョン・ル・カレのスパイ小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」の映画化で、ゲイリー・オールドマンを主演に迎えた『裏切りのサーカス』はヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映され、「金獅子賞」にもノミネートされた。このように、北欧の中でもひと際異彩を放つ監督を多く輩出しているスウェーデン。これからも、従来の価値観をくつがえす世界を見せてくれる、スウェーデン映画から目が離せない。『さよなら、人類』は8月8日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月23日フェンディ(FENDI)が、仏サングラスデザイナーのティエリー・ラスリー(Thierry Lasry)とコラボレーションした15SSカプセルコレクションを発表。1960年に公開されたフェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画『甘い生活(Dolce Vita)』にヒントを得て名付けられた「ファニー(Fanny)」(7万5,000円)は、キャットアイ型。フレームには、フェンディのアイコニック柄「ペカン」を彷彿とさせる、キネティックアートのような幾何学モチーフを組み合わせた模様がプリントされる。深いブルーカラーのテンプルとも相まって女性のミステリアスな一面を引き出してくれるようなデザインだ。同型で、少しクールな印象のグレーベースのカラーもそろう。<問い合わせ先>フェンディ ジャパンTEL:03-3514-6187
2015年05月16日スタジオジブリの『思い出のマーニー』がブルーレイ&DVD発売を前に3月7日(土)、「三鷹の森ジブリ美術館」によるイベント「三鷹の森アニメフェスタ2015 ~アニメーション古今東西 その12~」にて上映され、米林宏昌監督がトークセッションに出席した。「アニメーション古今東西」は三鷹の森ジブリ美術館が厳選した世界のアニメーションを上映するイベントで、今年は200名超が招待され、宮崎駿監督引退発表後に製作された初のジブリ作品で昨夏に公開され、日本アカデミー賞「優秀アニメーション作品賞」を受賞した『思い出のマーニー』が上映された。米林監督は、鈴木敏夫プロデューサーから英国の児童文学の名作「思い出のマーニー」を託されたが、原作は主人公の心理描写が多く「どうアニメで表現するのか?難しいと思った」と当初、アニメ化には乗り気ではなかったと明かす。「原作ではアンナ(※映画では舞台を日本に移しており、日本人の少女・杏奈)が、“普通の顔”で他人と接しているとあるんですが、普通の顔を絵と動きで表現しないといけない…」とその難しさに触れつつ、杏奈を絵を描く少女にし、月夜のダンスシーンなどを加えることでアニメーションとしてのイメージを膨らませていったという。美術監督に、数々の実写映画の美術監督(Production Designer)を務めてきた種田陽平を起用しているのも大きな特徴だが「実写の美術監督がアニメに関わるとどうなるのか?面白いと思った。種田さんの力で立体感のある美術ができた」と語る。北海道を舞台にした点も「北海道の実際の風景に感動して、絵にしてみると絵が風景に負けてつまらなくなっちゃう(苦笑)」とかなり難易度の高い挑戦だったよう。「そこが宮崎さんが(ジブリ作品で北海道を舞台に)やらなかったこと(=理由)なのかも。宮崎さんは『瀬戸内の方がいいんじゃないか?』と言ってましたが、薄曇りの空など、これまでのジブリにない空気が描けたのではと思う」と手応えを明かす。声優にはマーニーに有村架純、杏奈に高月彩良を起用した。特に今をときめく有村さんは、オーディションでトップバッターだったそうだが「マーニーを出来るひと、『ふふ』っと笑う演技ができる人は(他に)いなかった」と称賛する。トークでは米林監督自身のアニメーション作りや絵の原点についても語られた。生まれも育ちも石川県で、地元の金沢美術工芸大の出身だが、同大学は『おおかみこどもの雨と雪』やこの夏公開予定の最新作『バケモノの子』が注目を集める細田守監督も卒業生。在学期間は重なっていないが、細田監督の卒業制作を学生時代のバイト先の映像制作会社で目にする機会があり、その質の高さに驚いたそうで、意外な2人の接点が明らかに。また、これまでに影響を受けた作品としてフェデリコ・フェリーニの『道』や『2001年宇宙の旅』(S・キューブリック監督)、『ミツバチのささやき』(ビクトル・エリセ監督)を挙げ、アニメではジブリの『耳をすませば』を見て「感動して、こういうのを作る会社なら働きたい」とジブリ入社を決めたと明かす。また子どもの頃から「ドラえもん」や鳥山明(「ドラゴンボール」)の漫画が好きだったほか、少女漫画が好きで「りぼん」(集英社刊)を購読しており、少女漫画にも多大な影響を受けていると語った。ちなみに、自分の監督作品を公開後に見返す機会はあまりないそうで「家に帰ると子どもが『アリエッティ』を観てたりして…」と苦笑い。『マーニー』公開に合わせて昨年、画集「汚れなき悪戯」が発売されたが、本人は「僕は自分の絵がキライ!画集も恥ずかしくてしょうがない。もうちょっとうまく描けたらと思ってしまう。このタイトルを決めたのは僕じゃなくて鈴木さん」と苦笑いを浮かべていた。この日は、会場の観客の質問にも答えたが、ジブリキャラクターで自分と一番似ているのは誰?という質問で、長年、言われ続けてきた『千と千尋の神隠し』のカオナシのモデルが米林監督だというエピソードについて言及。「実際にはカオナシのシーンを僕が描いてたんです。それを宮崎さんがラッシュで観て『麻呂(=米林監督のニックネーム)じゃないか!(アニメに)入ってきた』と言ったのが、いつの間にか僕がモデルと言われるようになった」と真相を説明した。米林監督、そしてスタジオジブリが今後、どのような新作を生み出すのかが気になるが、米林監督は、今後の体制などについては未定としつつも「また作りたい。いま、考え始めたひとつのアイディアを持ってます。『マーニー』は“静”の作品ですが、僕はアニメーターなので(動きの激しい)『崖の上のポニョ』とかが好き。(構想中の企画は)『マーニー』とは真逆です」といまだ構想段階とはいえ、新企画が進行中であることを明かした。『思い出のマーニー』は3月18日(水)、ブルーレイ&DVD発売開始。なお、本作は今年1月にフランスで劇場公開されており、3月19日(木)より韓国で、5月からはアメリカで公開される。(text:cinemacafe.net)
2015年03月08日シャーリー・マクレーン&クリストファー・プラマーという2大アカデミー賞俳優が、イタリアを舞台に贈るチャーミングなラブストーリー『トレヴィの泉で二度目の恋を』が、いよいよ今週末1月31日(土)より公開となる。実は本作に、ウェス・アンダーソン監督作『ムーンライズ・キングダム』(’12)で主人公のボーイスカウトの少年に大抜擢されたジャレッド・ギルマンが、自身二度目となる映画出演を果たしていることが分かった。本作は、とびきりチャーミングで奔放なエルサ(シャーリー・マクレーン)と、とびきり偏屈で頑固なフレッド(クリストファー・プラマー)の“二度目の恋”を、イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの傑作『甘い生活』(’60)にオマージュを捧げながら描く珠玉のハートフルムービー。『甘い生活』で、先日他界したアニタ・エクバーグ演じるヒロインがマルチェロ・マストロヤンニとともにローマの観光名所・トレビの泉で戯れる様子に憧れ、愛する人とトレヴィの泉に行くことを夢に描くエルサ。そして、妻を亡くし、何かと世話を焼く娘夫婦にも心を閉ざしているフレッド。そんなふたりの最悪の出会いとなるのが、本作の予告編冒頭に登場するエルサがフレッド娘夫婦の車をぶつけてしまうシーンだ。ここに登場する少年こそ、ウェス・アンダーソン監督に見出され、『ムーンライズ・キングダム』でいきなり主役で映画デビューを果たしたジャレッド・ギルマン。『ムーンライズ・キングダム』では、ボーイスカウトで出会った女の子と恋に落ちて駆け落ち。その駈け落ちに、ブルース・ウィリスやエドワード・ノートンら大人たちが右往左往する様子がコミカル、かつキュート&シュールに描かれ、ギルマン自身も彼らベテラン俳優陣と共に数々の賞にノミネートされた。当時、可愛らしく、あどけなさの残る新人子役だった彼も約2年の時を経て、いまでは大人の階段を上りつつある高校生に成長。本作では、名優クリストファー・プラマー演じるフレッドの娘夫婦の息子マイケル役で、2作目の映画出演を果たしており、トレードマークともいえるメガネと、どこか冷静で達観したような出で立ちは健在だ。フレッドは、夫とそろってお金を無心する娘には無愛想なのだが、唯一心を開いて本音を話せる相手が、ジャレッド演じる孫のマイケル。中でも印象的なのは、娘がそんなふうに反発するのは「いい父親じゃなかったせいだろう」と、マイケルに本音をこぼすシーンだ。それに対し、マイケルは「いいおじいちゃんだよ」とひと言返すだけ。だが、彼のひょうひょうとした存在感は、フレッドが周囲には見せない密かに娘を思いやる気持ちを映し出し印象的なシーンに仕上がっている。オスカー受賞の名優と適度な距離を保ちながらも、男の友情漂わせる演技を披露し、少し大人になった姿を見せているジャレット。今後も楽しみな彼の成長を、まずは本作で見届けてみて。『トレヴィの泉で二度目の恋を』は1月31日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年01月28日