ルチアーノ・パヴァロッティとプラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスの3人のオペラ歌手の活動に迫ったドキュメンタリー映画『甦る三大テノール 永遠の歌声』より、本編冒頭映像が公開された。親友でもありながら最大のライバルである3人が集い“三大テノール”としての活動を始めて30年の節目となった2020年。本作『甦る三大テノール 永遠の歌声』は、17年間の軌跡、初めて明かされる世紀の競演のバックステージ秘蔵映像や、彼らを愛する人々の豪華インタビュー等で紡がれた作品となっている。リリースされた冒頭映像はパヴァロッティが自身の十八番であるプッチーニ作『誰も寝てはならぬ』を歌い上げるシーンから始まる。舞台は、三大テノールが初めて結集した1990年イタリア・カラカラ劇場で行われたサッカーワールドカップの前夜祭の特別ステージ。ホセ・カレーラスが「競演のきっかけはサッカーだった」と語るように、もともとはこのイベントのためだけに結成された“三大テノール”だったが、“パヴァロッティ、ドミンゴ 、カレーラス”というそれぞれ異なる声質と歌声を持った稀代のテノール歌手3人が声をあわせて熱唱するという姿が圧倒的な感動を呼び「数百万の新しいファンがオペラの世界に触れた」と言われるのほどのメモリアルなイベントとなる。オフショットのトレードマークでもある、スカーフを肩にかけてリラックスするパヴァロッティや、コンサート会場に集まった観客たちが最後、感動に極まりスタンディングオベーションする姿も。「圧倒的な体験だった」「あんな現象はもう2度と起こらないわ」と当時の関係者が後日その思い出を語るように、クラシック界の歴史を塗り替え、そしてオペラ人気に火をつけたと未だ語り継がれる“三大テノール”の様々な瞬間を切り取った冒頭シーンをぜひチェックしてほしい。『甦る三大テノール永遠の歌声』公開中
2021年01月15日ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスのバックステージ秘蔵映像やインタビューなどから30年前の伝説のコンサートを紡ぐドキュメンタリー映画『甦る三大テノール 永遠の歌声』。この度、“三大テノール”にとって、大いなる誤算(?)ともいえる音楽ビジネスの駆け引きを赤裸々に明かした本編映像がシネマカフェに到着した。映像は三大テノールの1人であるホセ・カレーラスが「大きなコンサートは何度も開いてきた。高視聴率のテレビ放映はあったが8億人は初めてだ」と、“三大テノール初演”後の反響ついてふり返る様子から始まる。ライバル同士でありながら、当時のサッカーワールドカップ・イタリア大会の決勝戦前夜祭としてコンサートを開催することになったのは、3人のサッカー愛、そして1987年に白血病と診断されたカレーラスが闘病の末、復活したことを歓迎するためだった。しかし、当日のコンサートの模様をイタリア放送協会(RAI)が手掛けて世界8億人が視聴、結果としてその奇跡の歌声は世界中に感動を呼び、“三大テノールコンサート”のレコードは3日間で50万枚、1か月後には300万枚、そしてクラシック界最大の1,600万枚のベストセラーとなり、その後“三大テノール”の大躍進がはじまることになる…。三大テノールの発案者であり初演舞台のプロデューサーであったマリオ・ドラティは、「数社は『歌詞が古臭い』『誰も聴かないから契約しない』」との声があったものの、「幸いにも(イギリスのレコード会社)デッカの社長がその場にいて、こう言った『全権利を今すぐ買い取ろう』」と、最初は誰もが飛び付く企画ではなかったことを打ち明ける。そして、当時のデッカの担当者も「彼らを説得した。『出演料は低く抑えて、高い印税を払う形にしたい。結果的にあなた方も儲かる』」と申し出たが、すでに著名だった“三大テノール”たちは実はその申し出に難色を示していたという。「2人は反対、とくにプラシドはかたくなで、高額契約を主張した。あそこまで成功するとは思わなかったからだ」。プラシド・ドミンゴ自身も「正直なところ大成功はまるで期待してなかった。たった1回のコンサートだ。特別な企画とはいえ まさか あそこまでとは」と彼自身予想もしなかった空前の大成功に苦笑い。「彼(ドミンゴ)が地球規模の成功に気付いたのは公演が終わる頃だ。歓声に手応えを感じてようやく分かったらしい。『印税契約にすべきだった』『あの契約書にサインしたのは愚かだった』」と、舞台裏で行われていた音楽ビジネスの駆け引きが明らかにされている。『甦る三大テノール 永遠の歌声』はBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:甦る三大テノール 永遠の歌声 2021年1月8日よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開
2021年01月09日映画「甦る三大テノール 永遠の歌声」が、2021年1月8日から、Bunkamura ル・シネマ他にて全国順次公開される。感動のドラマティック・ミュージック・ストーリーが誕生本作は、世界中の音楽ファンを魅了し続ける3人のオペラ歌手、ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスによる、親愛溢れるドラマティック・ミュージック・ストーリー。音楽とサッカーを愛する3人は、親友でありながら、最大のライバルでもある。“三大テノール”としてオペラ歌手の活躍を始めたのは、1990年のこと。イタリアでのワールドカップ・サッカーの前夜祭として開催された、ローマ・カラカラ浴場の伝説のコンサートからである。それから時を重ね、活動開始から30周年の節目となる本年・2020年。三大テノールとして活躍した17年間の軌跡、初めて明かされる世紀の競演のバックステージ秘蔵映像、彼らを愛する人々の豪華インタビュー等を1本のフィルムにまとめ、ドキュメンタリー映画として世に公開。音楽を心から楽しむ3人の姿はすべての音楽ファンに歓喜と勇気を与えてくれることだろう。なお、本作の公開に先立ち、この度予告編が解禁。まずはこちらをチェックしておこう。予告映像では、1990年7月イタリア・ローマ・カラカラ浴場で、ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、 ホセ・カレーラスの3人が三大テノールとして、初めて一緒の舞台に立ち、来場した観客から万雷の拍手と 声援を受けるコンサートシーンから始まる。「ホセの白血病からの復活を祝いたかった」とパヴァロッティが語るように、もともとはワールドカップの開催とホセ・カレーラスの白血病からの復活を祝うために企画された本コンサート。しかし、偉大な3人の歌手による化学反応は誰の想像の域も遥かに超えた観客の熱狂を呼び、鳴り止まぬアンコールへの要求に応えるために舞台上の3人自ら打ち合わせて、ぶっつけ本番でパヴァロッティの代表曲である「オ・ソレ・ミオ」をロングトーンで披露、続いてドミンゴとカレーラスの 2人で即興のハーモニーを歌い上げる。他、本コンサートが大成功を収めた後、三大テノールが世界を席巻、ロサンゼルス、ウエンブリー、横浜を巡る様子や「真面目にリハをしなかった」という陽気な3人のためにスタッフが「彼らが覚えられるように我々が歌って録音した」という裏話も明かされるなど、三大テノールたちの初めての競演から30年「クラシック界の歴史を塗り替えた」「世紀の競演」といまだ語り継がれる伝説のコンサートのバックステージ での秘蔵映像が本作で初めて明かされる。また、現在、ルチアーノ・パヴァロッティの初ドキュメンタリー映画「パヴァロッティ 太陽のテノール」も絶賛公開中。ぜひ、こちらも合わせてチェックしておきたい。>>映画「パヴァロッティ 太陽のテノール」詳細はこちらから【映画情報】「甦る三大テノール 永遠の歌声」2021年1月8日より、Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開出演:ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、ズービン・メータ、ニコレッタ・マントヴァーニ、 マリオ・ドラディ、ラロ・シフリン、ポール・ポッツ他配給:ギャガ提供:dbi inc.URL:原題 THREE TENORS VOICES FOR ETERNITY 30TH ANNIVERSARY EVENT / 2020 / ドイツ / ビスタ / 94分 / 英語・伊語 / 字幕翻訳 古田由紀子 / 字幕監修 香原斗志 / ©C Major Entertainment2020
2020年11月27日ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、世界中の音楽ファンを魅了し続ける“三大テノール”30周年記念ドキュメンタリー『甦る三大テノール 永遠の歌声』より、本予告映像が公開された。親友で最大のライバルである3人が集い、三大テノールとして活躍した17年間の軌跡、初めて明かされる世紀の競演のバックステージ秘蔵映像や、彼らを愛する人々の豪華インタビューで紡ぐドキュメンタリー映画『甦る三大テノール 永遠の歌声』。今回到着した映像は、1990年7月、イタリアはローマ、カラカラ浴場で“三大テノールとして初めて一緒の舞台に立ち、観客から万雷の拍手と声援を受けるコンサートシーンからスタートする。元々は、ワールドカップの開催とホセの白血病からの復活を祝うために企画された本コンサートだったが、偉大な3人の歌手のコラボは誰の想像の域も遥かに超えた観客の熱狂を呼ぶ。アンコールへの要求に応えるため、ぶっつけ本番でルチアーノの代表曲「オ・ソレ・ミオ」をロングトーンで披露すると、プラシドとホセの2人で即興ハーモニーを奏でるのだ。そんなコンサート後、三大テノールが世界を席巻。ロサンゼルス、ウエンブリー、横浜を巡ることに。また、音楽を心から楽しむ3人の姿が映し出されると共に、陽気な3人のためにスタッフが「彼らが覚えられるように我々が歌って録音した」といった裏話も映像で語られている。『甦る三大テノール 永遠の歌声』は2021年1月8日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:甦る三大テノール 永遠の歌声 2021年1月8日よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開
2020年11月14日2020年は、ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラスという3人のオペラ歌手が、“三大テノール”として活躍を始めて30年の節目となる記念すべき年。この度、彼らのドキュメンタリー映画『甦る三大テノール 永遠の歌声』が日本でも公開されることが決定した。1990年イタリア、ワールドカップ・サッカーの前夜祭として開催されたローマ、カラカラ浴場の伝説のコンサートから始まった3人の活躍は、2007年のパヴァロッティが他界するまで“三大テノール”として全ての音楽ファンを魅了し続けた。今回の映画では、その17年間に及ぶ活躍の軌跡の中、これまで公開されることのなったバックステージの映像などを凝縮。白血病を乗り越えたホセ・カレーラスの復活とともに、ワールド・カップ開催を祝うため奇跡のコンサートを敢行。1994年アメリカ、ロサンゼルスドジャースタジアムのバックステージの映像は、彼らが歌うことや生きることをどれだけ楽しんでいたのかが伝わるだろう。ライブのコンサートなどの開催が厳しい昨今、映画館で新しい音楽鑑賞の形として、彼らの永遠の歌声を最上の音響環境で堪能することができる。『甦る三大テノール 永遠の歌声』は2021年1月8日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2020年09月12日ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』が、全国の劇場で近日公開。“神の声”と称されたテノール歌手・パヴァロッティの生涯を描く映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』は、“神の声”と称されたイタリアのテノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティの生涯を描いた初のドキュメンタリー。⼈⽣に、⼥性に、歌に情熱を注いだ、陽気で豪快で⼈たらし、そして何よりも“⼈⽣を愛する天才”であったパヴァロッティの姿を映し出した。監督は巨匠ロン・ハワード監督は『ビューティフル・マインド』でアカデミー監督賞を受賞し、『ダ・ヴィンチ・コード』シリーズ、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』、『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK』などでメガホンを取った巨匠ロン・ハワードが務める。パフォーマンスやプライベートから垣間見える人間力貴重な映像から伝わるのは、パヴァロッティの歌唱力はもちろんのこと、彼の高い人間力。『ラ・ボエーム』『トスカ』などの絶頂期のパフォーマンスや、『トゥーランドット』の「誰も寝てはならぬ」をはじめとする名曲を3大テノールで競演した伝説のステージ、故ダイアナ妃との交流やボランティアなどの幅広い活動、家族とのプライベートライフなどから、彼の人間性を垣間見ることができる。U2のボノなど23人へのインタビュー映像23人のインタビュー映像にも注目。彼らの告白が、生きることのすべてを全力で愛した男の輝かしい日々を浮き彫りにする。たとえばU2のボーカリスト・ボノは、パヴァロッティのアーティストとしての信念を証言。マネージャーやエージェントはショービジネスの裏側を明かし、前妻、最後の妻、3人の娘たち、そして愛人は欠点が同時に魅力だったという彼の素顔を告白する。“人類史上最高の歌声”を映画館で体感ハイCと呼ばれる高音を軽々と出す並外れた音域と、力強く芳醇な声量による“人類史上最高の歌声”を、最新技術でスクリーンに蘇らせたのは、アカデミー賞に3度輝いた実績を持つ録音技師クリストファー・ジェンキンズ。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などでも活躍した彼が、ロンドンのアビー・ロード・スタジオで、臨場感あふれる音体験をもたらすドルビーアトモスの多次元音響技術とパヴァロッティの歌声の輝きを結合させた。鑑賞者は映画館に居ながら、同じ部屋の中で生の歌を聴いたときに体で感じる力強さや鋭さを味わうことができる。【詳細】ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』公開時期:2020年出演:ルチアーノ・パヴァロッティ、ボノ、ホセ・カレーラス、プラシド・ドミンゴ監督:ロン・ハワード字幕翻訳:古田由紀子字幕監修:堀内修<劇中に登場するパヴァロッティ歌唱楽曲>プッチーニ「ラ・ボエーム」/ドニゼッティ「連隊の娘」/ヴェルディ「リゴレット」/レオンカヴァルロ「道化師」/プッチーニ「マノン・レスコー」/ディ・カプア「オ・ソレ・ミオ」/プッチーニ「トゥーランドット」/ドニゼッティ「愛の妙薬」/プッチーニ「トスカ」ほか<音楽界の登場人物>ボノ、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、アンドレア・グリミネッリ、アンジェラ・ゲオルギュー、キャロル・ヴァネス、ヴィットリオ・グリゴーロ、マデリン・レニー、ズービン・メー、ユージン・コーン、ランランほか
2020年03月07日“20世紀最大のクラシックイベント”と謳われた「三大テノール」の1人ホセ・カレーラスが来日する。一斉を風靡した3人のうち、パヴァロッティはすでに鬼籍に入り、ドミンゴも指揮活動に比重を移しつつある現在、第一線のテノール歌手として活躍する唯一の存在がカレーラスだ。スペインのバルセロナに生まれたカレーラスは、1958年に子役として大劇場でデビューをはたしているだけに、そのキャリアの長さは驚異的だ。すでに60年以上に渡ってステージに立ち続け、途中、白血病に倒れるというアクシデントもありながらそれを克服して更に前へと進んだ精神力と体力は半端ではない。リサイタルのレパートリーは、バロックから現代音楽やミュージカル・ナンバーなどなど600曲以上と幅広い。今回のステージではその中から何が選ばれるのか想像するのも楽しい限りだ。今や伝説の域に入りつつあるスーパー・テノールの歌声に浸る幸福な時間を味わいたい。●公演概要11月2日(土)サントリーホール大ホール11月10日(日)堺市民芸術文化ホール(フェニーチェ堺)大ホール●ホセ・カレーラス〈テノール〉 Jose Carreras, Tenorオペラと共にリサイタル活動にも意欲的で、ニューヨークのカーネギー・ホール、エイヴリー・フィッシャー・ホール、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホール、バービカン・ホール、ロイヤル・アルバート・ホール、パリのサル・プレイエル、ウィーンのムジークフェラインザール、コンツェルトハウス、ベルリンのフィルハーモニーザール、東京のサントリーホール、NHKホール、ザルツブルクの祝祭大劇場、ミュンヘンのヘルクレスザール、バルセロナのカタロニア音楽堂、マドリードの王立劇場、ローマのアカデミア・サンタ・チェチーリア等、世界的な舞台で美声を聴かせ、リサイタルのレパートリーはバロックから現代音楽まで600曲以上の幅広いジャンルを誇っている。レコーディングは150以上に及び、オペラ全曲では50作品、オラトリオ、ポピュラーとクラシックのリサイタル盤が傑出している。また世界中のゴールド及びプラチナ・ディスクを数多く受賞している。テレビ、映画、ビデオ等映像のオペラ・シーンにも登場、《ラ・ボエーム》、《十字軍のロンバルディア人》、《アンドレア・シェニエ》、《トゥーランドット》、《カルメン》、ヴェルディの《レクイエム》、《ドン・カルロ》、《運命の力》、《スティッフェリオ》、《フェドーラ》、《イェルサレム》等の作品で主役を演じた。数々の国際的な栄誉に浴しており、米国テレビ芸術科学アカデミーのエミー賞、パリ・アカデミーのディスク大賞、ルイジ・イッリカ賞、1991年グラミー賞、コヴェント・ガーデン王立歌劇場での《スティッフェリオ》の演技に対するサー・ロウレンス・オリヴィエ賞、ウィーン国立歌劇場の終身名誉会員及び宮廷歌手の称号、ロンドン王立音楽院の名誉会員、ニューヨーク・スパニッシュ・インスティテュートのゴールド・メダル、ウィーン市のゴールド・メダル、スペイン王寄贈の芸術メダル、バルセロナ市及びカタルーニャ自治政府のゴールド・メダル、1991年度プリンス・オブ・アストゥーリアス賞、フランス共和国芸術勲章、イタリア共和国上級騎士大勲章、オーストリア共和国大勲章等を授与されたほかユネスコ親善大使に選ばれ、1996年にはアルバート・シュヴァイツァー賞を授与されている。また、バルセロナ大学、英国ラフバラ及びシェフィールド大学、モスクワのメレデレイェフ大学、もっとも最近ではエディンバラのネイピア大学の名誉博士号を授与されており、欧州医学会議の名誉会員、欧州腫瘍医学会議の名誉後援者、白血病支援団体の名誉会員に名を連ねている。カタロニア臓器移植財団ゴールド・メダル、オランダのスティッチティング・デイ・バイ・デイ財団のダイアモンド・チューリップ賞、バイエルン州政府名誉メダル、聖ボニファティウス病院研究財団1996年度国際賞を授与されている。またフリアン・ガヤーレ国際歌唱コンクール及びロンドン・アーツ・オーケストラの名誉会長に就任している。2000年11月3日、メンズ・ワールド・デイの第1回ソーシャル・アウォードを授与された。映画“RomanzaFinal”ではフリアン・ガヤーレを演じた。またカレーラスのビデオ『ライフ・ストーリー』は1993年度のエミー賞を受賞している。1992年にはバルセロナ・オリンピックの音楽監督を務めた。1990年ローマ、1994年ロサンゼルス、1998年パリ、2002年横浜でプラシド・ドミンゴと故ルチアーノ・パヴァロッティと共に「三大テノールの競演」を開催、全世界の20億以上の観衆を魅了した。この特別なイベントはオペラ界に空前の衝撃を与えた。1988年以来、カレーラスは音楽家としての活動と共に『ホセ・カレーラス国際白血病財団』の活動に全精力と情熱を捧げている。この財団はバルセロナで設立され、スイス、ドイツに支部を置いている。ホセ・カレーラスが重要なライフ・ワークのひとつとしているのが、今年30年を迎えたこの財団の活動である。
2019年10月29日イベントプロデューサーとして活躍している小橋賢児が4日、都内で行われた「東京2020 NIPPON フェスティバル」組織委員会主催事業に関する記者会見に出席した。世界の注目が日本・東京に集まる2020年4月から9月にかけて開催される東京2020大会の公式文化プログラム「東京2020 NIPPON フェスティバル」。この日の会見では、東京2020組織委員会主催の4事業が発表された。小橋氏は、パラリンピック開幕直前期に実施される「共生社会の実現」をテーマにしたプログラムのクリエイティブディレクターに就任。同プログラムでは、障害のある人やLGBTを含めた多様な人々が参画し、街中でさまざまなアートやパフォーマンス活動などを開催し、個性を認め合う「ダイバーシティ&インクルージョン」の新しい文化創造事業を展開する。会見では、「僕自身、日本に生まれ日本で育ったんですけど、27歳まで俳優をやっていて、俳優を休業してアメリカに行って世界中を回ったときに、多様な生き方や考え、いろんな文化に触れて、自分という枠を超えて世界の中から日本を見たときに、もっと世界は広いし、知れば知るほど自分の本当にアイデンティティを知るということを実体験で知りました」と自身の体験を紹介。続けて、「日本に戻って来たときに、日本は良くも悪くも人を重んじて、人を気にするという同調圧力の中で生きてきた日本人の中で、多様性=ダイバーシティはなかな現実的に起きてないというのを目の当たりにした」と海外と日本の差に言及し、「オリンピックという、日本が世界とつながって、日本人も世界を意識し、世界が日本を見るという、このタイミングにダイバーシティに向けた肌感を作れるイベントの機会に恵まれたことは僕にとって意味があるのかなと思いました」と感慨深げに語った。さらに、「僕自身、身内に障害を持っている人がいます。子供のときから芸能界もそうですけど、いろんな世界でいろんな人たちと出会って、何か息苦しさを感じていた」と打ち明け、「日本の和は調和の和だと思っている。本来日本は、いろんなものを取り入れられる調和の和の心を持っている民族だと思う」と熱弁。「このイベントを通じてさまざまな生き方の人と出会って、相手を知って自分を知る、そしてこの2020年をきっかけに本当の意味でのダイバーシティ&インクルージョンという肌感が生まれるイベントにしたいと思います」と意気込みを語った。そのほかの3事業は、2020年4月、オリンピック開幕直前期、2020年5月~7月にそれぞれ開催。2020年4月にはキックオフイベントとして、「大会に向けた祝祭感」をテーマに、歌舞伎俳優の市川海老蔵とオペラ歌手のプラシド・ドミンゴのコラボレーションステージを開催する。オリンピック開幕直前期は、「参加と交流」をテーマに、日本文化を通じてさまざまな人々が交流する場・イベントを創出。2020年5月~7月にかけては、「東北復興」をテーマに、東北各県や東北絆まつりと連携し、東北各地・東京を舞台とした文化プログラムを展開する。会見には小橋のほか、東京2020組織委員会副事務総長の古宮正章氏、東京2020組織委員会文化・教育委員長の青柳正規氏、小橋と同じく「東京2020 NIPPON フェスティバル」組織委員会主催事業のクリエイティブディレクターに就任した箭内道彦氏、東京2020オリンピック・パラリンピックの大会エンブレムの制作者で「東京2020 NIPPON フェスティバル」のマークも手掛けた野老朝雄氏が登壇。そして、東京2020組織委員会文化・教育委員会委員であるSHELLYが司会を務めた。
2019年04月04日世界の注目が日本・東京に集まる2020年4月から9月にかけて開催される東京2020大会の公式文化プログラム「東京2020 NIPPON フェスティバル」の記者会見が4日、都内で行われ、東京2020組織委員会主催の4事業が発表された。キックオフイベントとして歌舞伎俳優の市川海老蔵とオペラ歌手のプラシド・ドミンゴのコラボレーションステージが開催される。このコラボステージは、「大会に向けた祝祭感」をテーマに、キックオフイベントとして2020年4月に開催。東西を代表する無形文化遺産・舞台芸術(歌舞伎とオペラ)の融合による世界初の舞台となり、日本を代表する歌舞伎俳優の市川海老蔵と、オペラ界のマエストロであり世界的アーティストであるプラシド・ドミンゴとのコラボレーションステージが、同プログラムの中心となる。発表会では海老蔵とドミンゴのコメントが紹介され、海老蔵は「以前より、2020年はスポーツの祭典であると同時に、日本の文化を世界に届けることができる大きなチャンスであると考えておりましたので、このような素晴らしい舞台に出演させていただけることを心より光栄に思っています。何よりも、今回は世界的オペラ歌手であるプラシド・ドミンゴ氏と共に、歌舞伎とオペラの融合という新しい作品作りへ挑戦することとなり、身の引き締まる思いでおります」と心境を明かし、「一見まるで異なる歌舞伎とオペラという舞台芸術ですが、歴史的背景やその成り立ちには多くの類似点を有しており、私自身もどのような作品を生み出すことができるのか、大変楽しみにしております。2020年4月の特別な公演、何卒ご期待ください」とメッセージを送った。ドミンゴも「私のこれまでの長い舞台経験が、歌舞伎のパフォーマンスとして新たな実を結ぶ日が来ようとは、私自身、想像もしていませんでした。今回の歌舞伎の新作公演は、東京2020オリンピック・パラリンピック開催を記念する特別な文化イベントであり、そこに出演することは私にとっての誇りであり、また栄誉でもあります」と喜びを表現。「歌舞伎界の若きスター、海老蔵との共演が今から楽しみですし、私は彼から歌舞伎の所作を基礎から学ぶことになるでしょう。私はその文化的背景を含めて、昔から日本のことが好きでした。日本人が芸術や美学との間に築き上げてきた独自のきずなに対して、私は常に賞嘆の思いを禁じ得ませんでした。ですから、一夜かぎりのことであっても、そうした日本文化の一部となることは私にとっての名誉なのです」と日本への思いを明かした。そのほかの3事業は、オリンピック開幕直前期、パラリンピック開幕直前期、2020年5月~7月にそれぞれ開催。オリンピック開幕直前期は、「参加と交流」をテーマに、日本文化を通じてさまざまな人々が交流する場・イベントを創出する。パラリンピック開幕直前期は、「共生社会の実現」をテーマに、障害のある人やLGBTを含めた多様な人々が参画し、街中でさまざまなアートやパフォーマンス活動などを開催。2020年5月~7月にかけては、「東北復興」をテーマに、東北各県や東北絆まつりと連携し、東北各地・東京を舞台とした文化プログラムを展開する。なお、「共生社会の実現」プログラムは小橋賢児氏、「東北復興」プログラムは箭内道彦氏がクリエイティブディレクターを務める。また、「東京2020 NIPPON フェスティバル」のキャッチフレーズも発表され、「Blooming of Culture 文化は、出会いから花開く。」に決定。さまざまな人と人の出会いから生み出される新たな文化と感動を、フェスティバルらしい華やかな言葉で祝祭とともに表現した。会見には、東京2020組織委員会副事務総長の古宮正章氏、東京2020組織委員会文化・教育委員長の青柳正規氏、「東京2020 NIPPON フェスティバル」組織委員会主催事業のクリエイティブディレクターに就任した小橋賢児氏と箭内道彦氏、東京2020オリンピック・パラリンピックの大会エンブレムの制作者で「東京2020 NIPPON フェスティバル」のマークも手掛けた野老朝雄氏が登壇。そして、東京2020組織委員会文化・教育委員会委員であるSHELLYが司会を務めた。
2019年04月04日美しきディーヴァ、ソプラノの森麻季がデビュー20年を記念して、愛唱歌を集めた記念CDをエイベックスからリリース。9月16日(日)東京・東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアルにて記念リサイタルも開催する。【チケット情報はこちら】「アルバムのコンセプトは、私自身がリラックスしたい時に聴きたいなと思うような音楽です。美しくて、寄り添えるような作品。寝る前に聴いて安らかに眠れそうな音楽を集めました」。イタリア、ドイツ、フランスを中心に、古典から近現代までの歌曲集。キャリアと年齢を重ねるごとに、歌の意味がよりわかってきたという。「たとえばイタリア歌曲は声楽の勉強を始めた17~18歳の頃から歌っていますけれど、その頃は辞書を引いて勉強しても表面的な意味しかわかりませんでした。“愛”と言っても、いろんな愛がある。そんな深さがだんだんわかってきて、やっと歌曲を表現できる土台ができたのかなという気がしています。オペラは役柄を通しての言葉ですが、もっと自分に近い感覚から訴えられるのが歌曲です。これからたくさん取り組んでいきたいですね」。9月のリサイタルもCDの収録曲が中心となるが、ホールでは、目の前のマイクに向かって録音するよりも大きな表現も求められるから、CDとはまた異なるバランスの表現になるのだと教えてくれた。われわれファンはどちらも聴き逃せない。来年1月に同じオペラシティで行なわれるアフタヌーン・コンサートでは、鈴木優人のオルガン&ピアノと共演する。昨秋には鈴木が指揮するとモンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》の題名役で、バロック・オペラがけっして古楽を専門に歌う歌手だけのものではないのだということを示し、圧倒的な成功を収めた。「鈴木優人さんもどんどんマエストロになっているので、ますますお忙しいでしょうけれど、いろんな公演でご一緒できたらうれしいです」。バッハ、ヘンデルからデュパルク、そして彼女が歌ったNHKドラマ『坂の上の雲』のメイン・テーマ(久石譲)まで、平日午後の公演ということもあり、気軽に楽しめる多彩なプログラムが組まれている。1998年、プラシド・ドミンゴが主宰するコンクール「オペラリア」で第3位に入賞し、ドミンゴの紹介で、日本人として初めてワシントン・ナショナル・オペラに出演(モーツァルト《後宮からの逃走》ブロンデ役)してから20年。節目の今年、次へ向かう新たな一歩が、今回のCDとリサイタルだ。ずっと第一線で息長く歌い続けていきたいと語る。「今までやってきたものも温めつつ、新しいことにも挑戦しながら。まだ歌ったことのない《ルチア》なども歌ってみたいですし、バロック・オペラもどんどん歌ってみたい。歌曲にも素晴らしい曲がたくさんありますし。若い時の高い声も保ちながら、年齢とともに低音も出てくるので、歌えるものを増やしていけたらいいですね。グルベローヴァさんのように、ファンのニーズもありつつ、いつまでもチャレンジできる立場でいられたら素晴らしいです」9月16日(日)公演のチケットは発売中。取材・文:宮本明
2018年07月12日ルチアーノ・パヴァロッティ、プラシド・ドミンゴと並び、世界三大テノールのひとりと称されるホセ・カレーラスが11月18日(土)に東京・サントリーホール大ホール、21日(火)に大阪・ザ・シンフォニーホールで来日公演を開催。このたび、大阪公演の予定曲目が発表された。【チケット情報はこちら】曲目は以下。・「ピエタ・シニョーレ」ストラデッラ(Alessandro Stradella)・「フィッリデの悲しげな姿よ」ベッリーニ(Vincenzo Bellini)・「鳥の歌」カタロニア民謡(Traditional)・「アヴェ・マリア」マスカーニ(Pietro Mascagni)・「子守唄」シューベルト(Franz Schubert)・「天使の糧」フランク(Cesar Franck)・「祈り」アルバレス(Fermin Maria Alvarez)・「セレナータ」「夢」「最後の歌」トスティ(Francesco Paolo Tosti)ほか公演タイトル「CREDIT SAISON presents ホセ・カレーラステノール・リサイタル2017 ~スピリット・オブ・クリスマス~」が示すように、大阪公演はヨーロッパ各地の聖なる歌を演奏する。なお、11月18日(土)に行われる東京公演は大阪公演とは異なったプログラムで行われる。東京公演、大阪公演ともにチケットは発売中。
2017年11月09日世界的テノール歌手、ホセ・カレーラスの来日公演が決定した。「ホセ・カレーラス テノール・リサイタル」のチケット情報カレーラスは、1950年代から現在までに世界の名門歌劇場でのオペラ公演やコンサートで活躍を続けてきたテノール歌手。キャリア絶頂期の1987年に白血病と診断されるも、闘病生活を経て奇跡的に復活。1990年代にはプラシド・ドミンゴ、ルチアーノ・パヴァロッティとともに「三大テノール」として活動し、1990年のサッカーW杯の前夜祭をはじめ、様々なビッグイベントでコンサートを行うなど、世界的な人気を獲得してきた。今年の日本公演は、東京・大阪の2都市で開催予定。東京公演は「いとしいひと」と題したリサイタル。プログラムの全貌は未定だが、近年のリサイタルのメインレパートリーであるイタリア歌曲などが中心となりそうだ。約10年ぶりのリサイタルとなる大阪では、クリスマスにちなんだ耳なじみのある聖なる歌の数々を披露。ステージから放たれる圧倒的なオーラ、年齢を重ねるごとに円熟味を増すエレガントな歌声が今年も日本のファンを魅了するだろう。ホセ・カレーラス テノール・リサイタルは、東京公演が11月18日(土)にサントリーホールで、大阪公演が11月21日(火)にザ・シンフォニーホールで開催。ともにチケットの一般発売は6月10日(土)より開始となる。また一般発売に先駆けて、チケットぴあでは先行販売(先着順)を実施。東京公演は5月23日(火)より6月10日(土)まで、大阪公演は5月22日(月)より5月30日(火)まで受付。
2017年05月22日映画『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』が、2016年12月23日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ他全国ロードショー。240年もの歴史に彩られた、イタリア・オペラの最高峰とされる歌劇場「ミラノ・スカラ座」。ジュゼッペ・ヴェルディ、アルトゥーロ・トスカニーニ、ルキノ・ヴィスコンティといった偉人たちと結びついた伝説は長年受け継がれ、今日に至るまで神聖さを保ち続けている。スカラ座の魅力は、オペラ発表の場に留まらず、人気ダンサーを生み出すバレエ団・バレエ学校を併設するほか、管弦楽団や合唱団の公演も行われ、芸術の殿堂として名高い。本作では、出演者の練習風景や準備に追われるスタッフの様子から、歴史的な建物の外部と内部、歌劇場の構造設備を鮮明な映像で紹介。また「スカラ座」とゆかりのある著名人のインタビューや貴重なアーカイブ映像も交えている。撮影監督は『グレート・ビューティー/追憶のローマ』のルカ・ビガッツィが担当。予告編では、音楽監督のダニエル・バレンボイム、バレエダンサーのロベルト・ボッレ、世界三大テノール歌手のプラシド・ドミンゴらが登場し、「この劇場は生きている」「その美しさは格別だ」と、口々にスカラ座への賛辞を重ねていく。映像の中盤では、煌びやかな衣装に身を包み、微笑む伝説の歌姫マリア・カラスや、モナコ公妃グレース・ケリー、革命的指揮者のアルトゥーロ・トスカニーニの姿も捉えられ華々しい仕上がりだ。【作品詳細】映画『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』公開日:2016年12月23日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ他全国ロードショー原題:Teatro alla Scala : The Temple of Wonders2015年/イタリア映画/102分/配給:コムストック・グループ©Rai Com - Skira Classica - ARTE France - Camera Lucida Productions 2015
2016年11月14日20世紀最高の歌姫(ディーヴァ)、マリア・カラスをはじめ、音楽史に燦然と輝く偉人を世に送り出してきたオペラハウスの最高峰、“ミラノ・スカラ座”。いまなおイタリア・オペラの代名詞的存在として栄華を紡ぐ歌劇場の「全貌」を鮮やかに紐解くアート・ドキュメンタリー『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』が、12月より公開されることになった。240年もの歴史に彩られた、イタリア・オペラの最高峰とされる歌劇場“ミラノ・スカラ座”。ジュゼッペ・ヴェルディ、アルトゥーロ・トスカニーニ、ルキノ・ヴィスコンティといった、数々の偉人たちと切り離しがたく結びついた伝説は長年受け継がれ、今日に至るまで神聖さを保ち続けている。50年代には、ヴィスコンティ演出による『椿姫』で劇場に記録的収益をもたらした、スカラ座屈指のスター、マリア・カラスが生まれ、全盛期を迎える。オペラだけでなく、数多くの人気ダンサーを生み出すバレエ団・バレエ学校を併設するほか、管弦楽団や合唱団の公演も行われ、まさしく「芸術の殿堂」としての名声を欲しいままにする、スカラ座の“すべてに迫る――。本作は、出演者の練習風景や、シーズンを迎える準備に追われるスタッフの様子から、伝説を生み出した歴史的な建物の外部と内部、歌劇場の構造設備を鮮明な映像で紹介するほか、リッカルド・ムーティ、プラシド・ドミンゴ、ロベルト・ボッレなど、スカラ座とゆかりのある著名人のインタビューや貴重なアーカイブ映像で綴られるドキュメンタリー。アカデミー賞外国語映画賞に輝いた『グレート・ビューティー/追憶のローマ』の撮影監督ルカ・ビガッツィによる圧巻の映像美も、大きな見どころの1つだ。指揮者で総監督のダニエル・バレンボイムに、「この劇場は生きている」と言わしめるスカラ座。観客は、いまなお生々しく新たな芸術を育むオペラハウスの“現在”から“過去”を目の当たりにし、時空を超えた歴史の旅へといざなわれていく。オペラ初心者にとっても、格好の歌劇&歌劇場ガイダンスであり、芸術の創造の記録となるだろう。『ミラノ・スカラ座 魅惑の神殿』は12月、Bunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年09月22日2007年にルチアーノ・パヴァロッティが世を去り、最近はプラシド・ドミンゴがバリトン役を歌うなど、1990年代に世界中を熱狂させた「三大テノール」の中でいまも“現役テノール”なのが最年少のホセ・カレーラスだけというのは、時の流れの必定とはいえ寂しい限り。今年4月、そのカレーラスがなんと12年ぶりにオペラの舞台に立った。ホセ・カレーラステノール・リサイタル2014「郷愁」の公演情報カレーラスが出演したのは、4月26日、29日、5月2日にスペイン・ビルバオのアリアガ劇場で世界初演されたクリスティアン・コロノヴィツ作曲の新作オペラ《裁判官 EL JUEZ》(同劇場とオーストリアのチロル音楽祭の共同製作)。コロノヴィツは映画・ミュージカルの作曲やポップス・アーティストの共演オーケストラの指揮などマルチに活躍するオーストリア人音楽家で、ウィーン・フォルクスオーパーで再演を重ねている人気の子供向けオペラ《アントーニアと野獣》(2009年)も彼の作品だ。新作《裁判官》は、フランコ政権時代のスペインで教会や病院が多数の新生児を組織的に誘拐していたとされる実在の「盗まれた子供たち」事件をベースにしたオペラ。主役の元孤児の裁判官役を熱演して公演を成功に導いたカレーラスに、世界中から押し寄せたファンがスタンディング・オベーションで大きな拍手を贈り、スター・テノールのオペラ復帰を祝福した。8月にチロル州のエルル祝祭劇場での同作オーストリア初演にも出演したカレーラスだが、これがキャリア最後のオペラとなるのか、はたまたこれを機にオペラ活動が再燃するのか、今後が注目される。カレーラスのオペラ出演に関しては、2009年に英『タイムズ』紙がオペラ引退宣言を報道し、カレーラス側がすぐに否定するというちょっとした「事件」があった。しかしカレーラスのオペラ出演は2002年ワシントン・オペラの来日公演《スライ》(ヴォルフ=フェラーリ作曲)が最後だったから、ファンの多くは暗黙の了解として実質的なオペラ引退を覚悟していたはずだ。それだけに今回のオペラ復帰は驚きだった。ほぼ毎年来日して、独特の愁いを帯びた情熱の歌声を聴かせてくれるカレーラス。今年も11月29日(土)に東京・サントリーホールで「郷愁」と題するリサイタルを行なう(共演:ロレンツォ・バヴァーイ[ピアノ])。リサイタル翌週の12月5日(金)が68歳のバースデイ。その歌には、齢を重ねるごとにいっそうの魅力が刻み込まれている。文・宮本明◆ホセ・カレーラステノール・リサイタル2014「郷愁」11月29日(土) 18:00開演サントリーホール 大ホール (東京都)共演:ロレンツォ・バヴァーイ(ピアノ)
2014年11月07日日本とスペインにおける「慶長遣欧使節団派遣400周年」を祝う記念イベントとして、スペイン文化交流公式大使である世界的テノール歌手、プラシド・ドミンゴが来日公演を開催する。「プラシド・ドミンゴ コンサート イン ジャパン2013」の公演情報主役デビューからすでに半世紀以上というキャリアを誇り、長年にわたってオペラ界の頂点で活躍を続ける、スペインが生んだスーパーテノール、プラシド・ドミンゴ。特にその名声を世界的なものとしたのは、故ルチアーノ・パヴァロッティ、ホセ・カレーラスとともに結成した「3大テノール」だろう。1990年のサッカーW杯イタリア大会や、1998年のバルセロナ五輪など、ビッグイベントの開会式や閉会式で圧巻のパフォーマンスを披露し、世界中のファンを熱狂させてきた。一方で親日家としての顔ももつドミンゴ。東日本大震災の直後の2011年4月、多くの海外アーティストの来日中止が相次ぐなか、予定通り日本公演を開催。被災地に想いを寄せてアンコールで披露した「ふるさと」では、客席の人々を促して会場全体が大合唱。音楽の力を通じて、日本のファンの心に未来への希望の灯をともしてくれたことは記憶に新しい。日本スペイン交流400周年にあたる2013年、両国の架け橋となるため、日本に戻ってくるプラシド・ドミンゴ。いまだ衰えぬ輝かしい美声で、再び感動を届けてくれることだろう。「プラシド・ドミンゴ コンサート イン ジャパン2013」は、10月12日(土)に東京国際フォーラム ホールA、10月15日(火)にBunkamuraオーチャードホールで開催。チケットは発売中。
2013年09月27日