「健康によくない」「ダイエットの敵」として認識されがちな脂質。実は、脳の機能を維持し、集中力や記憶力に欠かせないということをご存じですか?脂質は、重量にして脳の50~60%を占めています。特に重要なレシチン・オメガ3・コレステロールについて解説します。3つの種類と効果1.レシチンレシチンという脂肪酸は、記憶に関係する脳内物質「アセチルコリン」と「ミエリン鞘」の原料です。アセチルコリンは記憶力に関係する脳内物質です。人の顔は覚えているのに名前を思い出せないなどという記憶力の低下は、アセチルコリンの不足によるものです。ミエリン鞘は脳細胞同士の情報リレーをサポートする物質です。レシチンが不足し、ミエリン鞘が弱くなると、次の脳細胞に情報が届かなくなります。すると、買い物に出かけ、いざお店に着いたときに何を買おうとしていたか忘れてしまうなどの物忘れが起こります。2.オメガ3DHAやEPAなどのオメガ3とよばれる種類の油は、脳神経の発達や機能の維持に欠かせません。 特にDHAは脳の伝達情報に必要な神経細胞を活性化し、判断力や集中力を高めてくれます。また、EPAは血中の中性脂肪を減らし、血液をサラサラにする働きがあります。脳内の血管の若々しさを保ち、幸せホルモン「セロトニン」の働きも良くしてくれる物質です。3.コレステロール体内のコレステロールのうち、4分の1が脳に存在します。脳の神経細胞は高度な情報処理をしているため、複雑な形をしています。その細胞膜の形と柔軟性を維持しているのがコレステロールです。ストレスに強い体をつくる副腎皮質ホルモンや性ホルモンもコレステロールを原料にしています。脂質のとり入れ方のコツ5つ1.卵を食べる卵黄に含まれる卵黄レシチンは、脳内の神経伝達物質のもとになります。また、卵はコレステロールを多く含む食材として知られているため、気になる方は避けがちですが、食事からとるコレステロールで、すぐに高コレステロールになることはありません。2.大豆製品をとり入れる大豆にはレシチンが含まれています。最近、大豆製品をとれていないなという人は、間食に豆乳を飲んでみて下さい。3.魚を食べる魚の中でも、さんまやさば・マグロやいわしなどの青魚にDHAやEPAが多く含まれています。特にイワシにはDMAE(ジメチルアミノエタノール)が含まれており、脳を活性化します。DHAやEPAは熱に弱く酸化しやすいので、お刺身で食べるのがベスト。煮魚やグラタン、缶詰などもいいいですね。天ぷらやフライなど高温で加熱する調理法は、貴重な脂肪分が半分以上流出してしまいます。4 .亜麻仁油やしそ油を使う細胞の機能を正常に保つには、オメガ3とオメガ6のバランスが大切です。しかし、日常的に使われる食用油や市販のドレッシング、加工食品で使われているのは、オメガ6のリノール酸がほとんど。そのため、オメガ6系の脂肪酸が過多になりがちです。オメガ3の亜麻仁油やしそ油を使い、積極的にオメガ3脂肪酸を補いましょう。オメガ3とオメガ6の理想の割合は1:1。現代の日本人は1:4でオメガ3の摂取量が少ないので、意識してとり入れたいですね。(※1)5 .チアシードをとるチアシードは、オメガ3脂肪酸であるα‐リノレン酸が豊富。グレープフルーツジュースやオレンジジュースに浸して吸水させ、塩こしょうや亜麻仁油・しそ油などを加えて味を調えるとデリ風サラダドレッシングが作れます。少しの工夫でオメガ6をオメガ3に置き換えることができます。記憶力を維持・向上するために、脳に必要な脂質をしっかり補って、健やかな毎日を過ごしたいですね。【参考】(※1)生田哲「食べ物を変えれば脳が変わる」PHP新書(2012年P62)生田哲「食べ物を変えれば脳が変わる」PHP新書(2012年P6,40,148)姫野友美「心療内科に行く前に食事を変えなさい」青春出版社(2016年P108~115) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2018年09月20日少しずつ認知症の症状が現れるアルツハイマー型認知症とは異なり、脳梗塞、脳出血などの脳血管が原因で認知症になる人は少なくありません。しかも、脳梗塞は40代、50代でも発症します。とはいっても、脳梗塞は生活改善などで防ごうと思えば防げる病気です。ここでは脳梗塞で認知症を発症した人の介護について、一例を紹介します。参考になれば幸いです。■ ある日突然、父が倒れて自宅で介護することに…同居している義理の父親(78歳)が脳梗塞で倒れ、退院したら自宅での介護を考えているという主婦A(48歳)さん。KY / PIXTA(ピクスタ)Aさんのご主人は営業部で出張も多いため、主介護者となるのは必然的に自分だろうと感じていました。Aさんは事務職で比較的休暇が取りやすく、仮に会社を辞めてもご主人の収入でなんとかなるとも考えました。当初、Aさんは自宅で介護(在宅介護)するか、介護施設に入所させるかで悩んでいました。しかし、父の意識はしっかりしているため、施設入所はやはり気が引けました。■ 離職せず介護休業を利用して介護に専念Aさんは結局、自宅で介護という方法を選択しました。そして、現在の仕事について、次の4つの選択肢を考えました。勤務時間を短くして早く帰宅し、介護できるようにする地元のスーパーなどでのパートに切り替える自宅でできる仕事をする仕事をしないで介護に専念するAさんが選択したのは1でしたが、上司に相談すると、しばらく介護休業をとればいいとアドバイスされました。ふじよ / PIXTA(ピクスタ)介護休業は雇用保険から介護休業給付金が支給され、1回の介護休業期間は最長3か月です(介護休暇は最長5日間)。言われるまま介護休業をとり、父の介護に専念することにしました。■ 自宅でリハビリと介護に追われる日々に3か月ほど入院して自宅に帰ってきた父は、左半身麻痺と言語障害がありましたが、自分でご飯を食べたり、トイレに行くことはできます。KY / PIXTA(ピクスタ)リハビリ通院によって父親も機能回復を目指して頑張っていました。あまり回復はしないものの、現状を維持しながらそれなりに自立した生活が続きました。Aさんの介護は食事づくりと食事介助、歩行訓練の手助けや見守り、薬の管理、トイレ介助などです。歩行中に倒れると自分では起き上がれないうえ、下手をすると命の危険性もあります。自宅であっても目が離せないのです。しげぱぱ / PIXTA(ピクスタ)■ 「デイケア」に通い介護者も負担が軽減Aさんは父親に、より質の高いリハビリを受けさせようと考え、デイケアを利用することにしました。Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)要介護3の父は毎日楽しくデイケアに通うようになり、Aさんの負担も一気に軽減されます。そして、仕事にも復帰しました。仕事の時間を短縮して、デイケアから帰ってくる父親を迎え入れることにしたのです。ところが、事態は急変しました。昼間大人しくしていた父が夜中に起きて動き回るという異常な行動をするようになります。昼夜逆転現象の始まりでした。Aさんの疲労はこれまで以上となり、睡眠不足の日が続きます。Ushico / PIXTA(ピクスタ)■ 認知症の19%にも及ぶ!脳梗塞が原因で認知症に発展するケースも多い脳梗塞や脳出血などによって発症する認知症のことを「脳血管性認知症」と呼び、認知症全体の19%にも及んでいます。主な症状としては、何に対しても意欲や自発性がなくなるとともに、感情の起伏が激しくなり、些細なことで怒ったり落ち込んだりします。NOV / PIXTA(ピクスタ)ただ、判断力や記憶力は比較的保たれています。また、手足に麻痺や感覚の障害、言語障害などの症状が現れることもあります。日中に活動する意欲が少ないため、不眠や昼夜逆転につながり、その対応に振り回される家族も睡眠不足や大きなストレスを抱えてしまいます。■ 「介護施設」に入所して落ち着きを取り戻した父その後、Aさんの父は「脳血管性認知症」を発症してしまいます。夜中に窓を割って出て行こうとしたり、家の中を歩き回るようになりました。Aさんは毎晩のように繰り返す父の対応に追われ、ついに疲労で倒れ入院してしまいます。それを見かねたAさんのご主人は、父親をグループホーム(認知症の人を対象とした介護施設)に入所させることにしました。IYO / PIXTA(ピクスタ)施設では父親に応じた介護プランが作られ、介護士が日々のケアを行います。異常行動を繰り返していた父もよやく落ち着きを取り戻し、面会に訪れるAさんとも笑顔で会話できるようになりました。Aさんの父親の場合、最初からデイサービスか施設か、という選択ではなく、自然の流れで最終的に施設に入所したケースです。自宅で介護する人が増えていますが、介護の負担が大きいか小さいかによって、最初から施設入所という選択もあり得るでしょう。脳血管性認知症の人が必ずしもこのような流れを辿るわけではありません。あくまでも参考として、一つの流れを知っておくと良いでしょう。【参考】※厚生労働省Q&A~介護休業給付~※認知症ねっと認知症とは?原因・症状・対処法から予防まで
2018年09月14日「もの忘れが多くなると、このまま脳が衰え、いずれ認知症に……と不安になる人もいます。でも諦めることはありません。脳は何歳になっても成長するのです」そう語るのは、加藤プラチナクリニック院長の加藤俊徳先生。胎児から超高齢者まで1万人以上の脳のMRI画像を分析してきた脳科学のスペシャリストだ。加藤先生の新著『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)には、驚きの“新事実”が書かれている。たとえば、中高年になると年々脳の機能は低下していくと思っている人も多いはずだが……。「加齢とともに脳の神経細胞が減っていくことは事実です。ただ、脳の全体が衰えるわけではありません。脳には使われずに眠ったままの“潜在能力細胞”が残っています。それは100年以上生きても使い切れない。だから脳は死ぬまで衰えることはないのです」(加藤先生・以下同)さらに、大人になれば脳の成長は止まるという“常識”も覆す。「ある80歳の男性の脳のMRI画像を見ると“運動機能”が弱まっていました。そこで私が脳の活性化を促すコツをアドバイスしたところ、彼はドラムの練習を開始。すると、1年後に脳が7歳程度の子どもと同じ伸び率で急成長していたのです。私はこの木が枝を伸ばすように脳が成長することを『脳の枝ぶり』と呼んでいます」脳の成長には、複数の脳の機能を使うことが重要だ。「脳の中では、同じ働きをする複数の神経細胞が集合して基地を作っています。これを“脳番地”と名付けました。なかでも脳の若返りに欠かせないものが、8つの番地です」8つの脳番地は次のとおり。【1】思考系思考や意欲、想像力をつかさどる。【2】伝達系コミュニケーションを通じて意思疎通を行う。【3】運動系体を動かすこと全般に関係。【4】感情系喜怒哀楽などを感じ、表現する。「感覚系」を通じて活性化する。【5】理解系目や耳を通じて得た情報を理解する。【6】聴覚系言葉や音を脳に集積させる。【7】視覚系映像や画像、文章を脳に集積させる。【8】記憶系ものを覚えたり、思い出したりする。「体を動かすことが好きな人は運動系が鍛えられ、楽器演奏が得意な人は聴覚系脳番地が育つ。逆に苦手なものやふだん使わない脳番地は未熟なままで年々衰えていく。ですから、これをバランスよく刺激することで、認知症を遠ざけることができるのです」では、その8つの脳番地を常に刺激するライフスタイルとは、どのようなものだろうか。「実は男性より女性のほうが、ふだんの生活で脳を活性化させているのではないかと思っています。たとえば専業主婦の方であれば、子育て、家事、近所付合い、パートの仕事はもちろん、趣味やオシャレへの関心まで、多岐にわたって脳をフル活用しています。とりわけ美の追求やオシャレなものへの物欲は脳の成長に欠かせない栄養素。脳のためには、いくつになっても“欲”は持ち続けてほしいところです」
2018年09月12日「もの忘れが多くなると、このまま脳が衰え、いずれ認知症に……と不安になる人もいます。でも諦めることはありません。脳は何歳になっても成長するのです」そう語るのは、加藤プラチナクリニック院長の加藤俊徳先生。胎児から超高齢者まで1万人以上の脳のMRI画像を分析してきた脳科学のスペシャリストだ。加藤先生の新著『50歳を超えても脳が若返る生き方』(講談社)には、驚きの“新事実”が書かれている。たとえば、中高年になると年々脳の機能は低下していくと思っている人も多いはずだが……。「加齢とともに脳の神経細胞が減っていくことは事実です。ただ、脳の全体が衰えるわけではありません。脳には使われずに眠ったままの“潜在能力細胞”が残っています。それは100年以上生きても使い切れない。だから脳は死ぬまで衰えることはないのです」(加藤先生・以下同)脳の成長には、複数の脳の機能を使うことが重要だ。「脳の中では、同じ働きをする複数の神経細胞が集合して基地を作っています。これを“脳番地”と名付けました。なかでも脳の若返りに欠かせないものが、8つの番地です」8つの脳番地は次のとおり。【1】思考系思考や意欲、想像力をつかさどる。【2】伝達系コミュニケーションを通じて意思疎通を行う。【3】運動系体を動かすこと全般に関係。【4】感情系喜怒哀楽などを感じ、表現する。「感覚系」を通じて活性化する。【5】理解系目や耳を通じて得た情報を理解する。【6】聴覚系言葉や音を脳に集積させる。【7】視覚系映像や画像、文章を脳に集積させる。【8】記憶系ものを覚えたり、思い出したりする。「体を動かすことが好きな人は運動系が鍛えられ、楽器演奏が得意な人は聴覚系脳番地が育つ。逆に苦手なものやふだん使わない脳番地は未熟なままで年々衰えていく。ですから、これをバランスよく刺激することで、認知症を遠ざけることができるのです」そこで「脳を老化させない習慣」について、加藤先生に解説してもらった。■新しいことに挑戦する「初めてのことに挑戦したいという前向きな考え方は、脳全体を活性化させますし、脳のマンネリ化を防ぎます。歯磨きを利き手と逆でやったり、自分では作らないようなB級グルメを楽しんだりするだけでも脳は元気になるのです。聴覚系と伝達系を鍛えるカラオケですが、いつも十八番ばかりの人は要注意。新しい持ち歌を増やして、記憶系や感情系、伝達系の強化をはかりましょう」■家事を楽しむ掃除、洗濯、料理など、家事は最強の脳トレ。ただし漫然とやっていては効果が半減するという。「ロボット掃除機は便利だと思いますが、せっかくの脳トレの機会を逃してしまうことになりますね。雑巾がけやホウキでの掃除は運動系を鍛えるだけでなく理解系を伸ばします。またリビングは10分、寝室は5分、と細かく掃除の時間を区切ることで、記憶系も元気になるでしょう。スーパーに行く際には、事前に買い物リストを作りましょう。1つの食材で3つのメニューを考えてみたりすることでも、思考系が活発に働きます。また料理の途中で3回以上味見をしてみてください。味見は過去の記憶を脳から引き出して比較する行為ですから、記憶系や思考系を鍛えることができます」■人とふれあう社会的に孤立すると脳は劣化していく。人とのコミュニケーションが脳の成長につながるという。「ご近所のお友達と“井戸端会議”をすることでも、聴覚系、視覚系、伝達系など複数の脳機能を使うことになります。趣味や習い事でも、社会とのかかわりが増えますね。とくに自分より若い世代の話をじっくり聞くことは効果的。今まで知らなかったことや刺激を与えてくれる情報に敏感な姿勢は、脳をイキイキとさせます。さらに人間関係を円滑にする笑顔の使い方も重要。これが右脳の伝達系を活性化しますから」■生活スタイルをキープ「文房具を長く愛用していたり、愛読書を読み返す、昔のアルバムを見返したりすることは記憶力の強化になります。早めに生前整理を、と思い切った“断捨離”をする方もいますが、それも善しあし。人生の終わりなど、これが限界だと諦めてしまうと、その時点で脳は成長を止めてしまうのです」年相応に持ち物を減らして人付合いもほどほどにと考える人は多いかもしれないが、“ひきこもり”はボケを早める可能性が。「便利すぎる生活は脳を老化させます。家の中も、多少不便なほうが脳は活性化するのです。どうせなら20歳以上、自分の年齢をサバ読んでみませんか?人は必ずしも年相応に行動をとる必要はありません。実年齢が50歳でも30歳のつもりで行動すれば、自然に体を動かす機会が増えるだけでなく、脳もその年齢の状態に戻っていくものです」なるほど。“楽チン生活”は脳を老けさせるのでご注意を!
2018年09月12日がんに次ぎ、日本人の死因の2位と4位を占めているのが、心臓疾患と脳血管疾患。「“突然”というイメージがありますが、じつは多くの場合、前兆ともいえるサインがあります。それが頭痛やめまい、いびき、夜中に何度も目が覚めるなどの症状です」そう教えてくれたのは、沖縄で“異色の歯科医”と呼ばれる宮城旺照先生。「歯科医として歯のかみ合わせの不具合を治療・観察するうちに、睡眠中の歯の食いしばりなどによって“首がこる”と、首の左右両サイドにある血管(内頸静脈)が圧迫され、血液や脳脊髄液の循環障害が起こることがわかりました。この“循環の滞り”こそが、先ほど挙げた頭痛やめまい、不眠の原因となり、そのままの状態が続くと、脳梗塞や心臓発作、さらには脳の機能障害のひとつである認知症にも向かいやすくなるのです」(宮城先生・以下同)つまり、心臓と脳の中間地点である首のコリをほぐし、血液や脳脊髄液がスムーズに流れるようになれば、原因不明と診断された多くの症状が改善され、心臓疾患や脳疾患の予防にもなるというわけだ。首の左右のコリが原因で起こる不調には次のようなものがある。■右側のコリ→ウツやパニック障害首の後ろの「右側」を流れる内頸静脈は左脳とつながっている。ここが圧迫されると、左脳の「物事を冷静にとらえる」機能に異常をきたし、落ち着かない、不安が増すなど、精神疾患につながるケースが多い。■左側のコリ→頭痛などの不調首の後ろの「左側」は、右に比べて約2倍の太さの内頸静脈が流れ、まさに「命綱」ともいえるスポット。ここがこって循環が滞ると、頭痛をはじめ、脳梗塞、くも膜下出血など、命に関わる病気につながる危険性が高い。「そこでぜひ実践してほしいのが、道具もコツもいらず首のコリをほぐせる“首わしづかみ”習慣です。1日1分行うだけで、その不調とおさらばできます」「首わしづかみ」のやり方は、左手を首の後ろにまわし、親指に力を入れて首をぐっと強めにつかむ。首の左側を刺激することで、血液や脳脊髄液の循環を促す。1回1分でいいので、気づいたらもむことを習慣づけよう。同様に右手で右側を刺激すれば、精神安定につながる。「首わしづかみ」を習慣づけて自分の命を守ろう!
2018年09月06日「心臓疾患と脳血管疾患には、“突然”というイメージがありますが、じつは多くの場合、前兆ともいえるサインがあります。それが頭痛やめまい、いびき、夜中に何度も目が覚めるなどの症状です」そう教えてくれたのは、沖縄で“異色の歯科医”と呼ばれる宮城旺照先生。がんに次ぎ、日本人の死因の2位と4位を占めているのが、心臓疾患と脳血管疾患だ。「歯科医として歯のかみ合わせの不具合を治療・観察するうちに、睡眠中の歯の食いしばりなどによって“首がこる”と、首の左右両サイドにある血管(内頸静脈)が圧迫され、血液や脳脊髄液の循環障害が起こることがわかりました。この“循環の滞り”こそが、先ほど挙げた頭痛やめまい、不眠の原因となり、そのままの状態が続くと、脳梗塞や心臓発作、さらには脳の機能障害のひとつである認知症にも向かいやすくなるのです」(宮城先生・以下同)心臓と脳の疾患を引き起こす仕組みはこうだ。「かみ合わせが悪い」→「睡眠中に歯を食いしばる」→「首がこる」→「頭が後ろに反り返る」→「口が開きやすくなり、首の血管も圧迫される」→「いびきや無呼吸に陥る」→「心臓や脳の疾患につながる」。心臓と脳の疾患を防ぐためには、「首わしづかみ」が効果的だという。そのやり方は、左手を首の後ろにまわし、親指に力を入れて首をぐっと強めにつかむ。首の左側を刺激することで、血液や脳脊髄液の循環を促す。1回1分でいいので、気づいたらもむことを習慣づけよう。同様に右手で右側を刺激すれば、精神安定につながる。さらに「首わしづかみ」にプラスしたい、心臓と脳の疾患を防ぐ3つの習慣を宮城先生が解説。【1】ミネラル豊富な塩をしっかりとる「血圧を気にして過剰な減塩に走るのは、逆に危険。ミネラルやマグネシウム不足を招き、筋肉をケイレンさせてしまいます。特に足がつるのは、“次は心臓がつりますよ”という体からの警告であり、“塩をとりなさい”のサイン。ただし、化学的に作られたものは避け、海水から作られたミネラル分豊富な“いい塩”を選ぶことが大切です。足がつったら、塩小さじ1杯を溶かした塩水を、治まるまで毎日飲んでください」【2】点滴のようにつねに水を補給する「水分不足は、心筋梗塞、脳梗塞のリスクを高める大きな要因に。市販の清涼飲料水(ペットボトルのお茶も含む)の多くは酸性なので尿として排出されやすく、やはり“水”で水分補給するのがベストです。じつは、のどがかわくのは、すでに体内の水分が不足しているサインで、危険な状態の一歩手前です。そうなる前に、のどがかわいていなくてもこまめ(理想は30分間隔)に水を飲み、水分補給を心がけましょう」【3】あごを引いた状態で寝る「首こりが原因で、頭を反り返した状態で寝ている人は意外と多いもの。これでは首が圧迫され、睡眠中に排出される脳の老廃物がスムーズに流れにくくなるうえ、副交感神経のスイッチがうまく入らなくなり、睡眠障害を引き起こします。さらに、口がぽかんと開きやすくなり、口呼吸が進んで、感染症や無呼吸症候群にいたるケースも。寝る際はやや高めの枕で、あごをちょっと引いた姿勢を保てるようにしましょう」【番外編】飲むべき薬は頭痛薬「頭痛の際は、我慢せず薬を飲むほうが脳にとってはいいのです。頭痛薬には血管の拡張を阻害し、血液をサラサラに保つ成分が含まれているので、脳の血管内圧を下げる効果があります。これにより、脳出血を防ぐことができ、血液や脳脊髄液の循環もスムーズになるため、脳疾患のリスクも回避できるといえます」
2018年09月06日血管力アップ効果で注目されている「シナモン」 皆さんは「ゴースト血管」という言葉をご存知でしょうか?体内に酸素や栄養を届ける血液が通る血管のうち、9割以上は毛細血管といわれています。しかし、この毛細血管は、加齢、運動不足、食生活の乱れなどの影響で衰え、血液の流れが悪くなることがあります。その状態がゴースト血管なのです。 ゴースト血管になってしまうと、・しみやしわ、くすみが出やすくなる・むくみやすくなる・免疫力の低下…など、体に様々な不調が現れてしまいます。 そこで今、強力な血管力アップ効果で注目されているのが「シナモン」!今回は、シナモンと血管力アップについてお伝えしていきます。 シナモンの血管力アップ効果 毛細血管は髪の毛より細く、体内に張り巡らされています。毛細血管は年齢とともに外側の細胞が剥がれていき、壊れて機能しなくなっていきます。すると、肌の衰えや体の不調につながってしまうのです。 これを予防するとして、最近注目されている食品が「シナモン」!毛細血管の外側と内側の細胞をくっつけているのが「Tie2(タイツー)」という成分で、これを活性させてくれるのがシナモンの成分ということが分かってきました。 シナモンは肉桂、桂皮とも呼ばれ漢方にも用いられるほどなので、体に良い効果が期待できます!特に、スパイスやお菓子によく使われていることは皆さんご存知なのではないでしょうか。 シナモンを取り入れるときの注意点 とは言っても、いくら良い食品でも取り過ぎはNG。シナモンの1日の摂取目安量は小さじ1杯程度。毎日少量ずつ継続して取ることが大切です。コーヒーや紅茶などの飲み物に入れて飲むのは気軽に始められそうですね!その他、バター、果物、カレーなどにもよく合います。 ただし、シナモンの香り成分に子宮の収縮作用があると言われています。パンやお菓子に含まれている程度食べることは問題ありませんが、妊娠中の過剰摂取には十分注意しましょう。今回は、簡単にシナモンを取り入れられるレシピを2品ご紹介いたします! レシピ:かぼちゃのシナモンサラダ 【材料】2人分 かぼちゃ…150gシナモンパウダー…小さじ1くるみ(砕いたもの)…大さじ1レーズン…適量マヨネーズ…大さじ1パセリ(飾り用)…適量 【作り方】 (1)かぼちゃは食べやすい大きさに切り、電子レンジでやわらかくなるまで加熱する。(2)パセリ以外の他の材料と、(1)を少しかぼちゃをつぶしながら混ぜ合わせ、パセリを飾る。(1人分110kcal) レシピ:シナモン香るフレンチトースト 【材料】2人分 バゲット…2人分卵…2個牛乳…200㏄砂糖…大さじ2シナモン…小さじ1バター…10g果物やミントの葉など…適量 【作り方】 (1)バケットをお好みの厚さに切る。(2)卵、牛乳、砂糖、シナモンを混ぜ合わせて(1)を浸す。(3)フライパンにバターを熱し、(2)を焼く。(4)お皿に盛り、お好みでシナモンを振りかけてから、果物やミントの葉を飾る。(1人分280kcal) wellfyより
2018年08月29日私たちの脳も内蔵の一部。栄養が足りていなければ、脳を構成する神経細胞のクオリティも劣化して、結果として老化も進んでしまいます。脳の老化を防ぐために気をつけてほしい食習慣のポイントはたくさんありますが、特に大事なのは「血糖値を上げない」「脳をサビつかせない」のふたつ。血糖値を上げない糖質の摂りすぎは確実に老化を進めます。糖質とは、ご存知の通りブドウ糖や果糖などのこと。似たような意味の言葉に「炭水化物」がありますが、これは一般的に糖質と食物繊維が組み合わさったものを指します。芋などの根菜類に含まれる「でんぷん」は、ブドウ糖がたくさん集まったもの。でんぷんは甘くありませんが、体内で消化されるとブドウ糖になります。このようなブドウ糖や炭水化物、デンプンは、消化吸収されると血液中に入り、血糖値を上昇させます。糖質はエネルギーを効率よく生み出してくれますが、ジュースやお菓子をはじめ、パンや麺類、ケチャップやソースなど調味料に至るまで、糖質を含む食品があふれている現代の生活では、気をつけないとすぐ摂りすぎになってしまいます。糖化が引き起こされる糖質が脳の老化のために良くない理由のひとつめが、「糖化」という現象を引き起こすこと。糖化は糖質がタンパク質と結合する現象です。体を構成する主要な成分であるタンパク質が糖と結合すると、本来タンパク質がもっている機能が失われてしまいます。たとえば肌のシワやシミ。これも糖化が関連しています。糖化の影響は肌だけではなく血管、目、骨、神経と広範囲に渡ります。そのため、糖化を防ぐことが老化予防の第一歩といっても過言ではありません。なお、血糖が高くなればなるほど、また血糖が高い時間が長いほど糖化が起こりやすくなります。インスリンが過剰に分泌される糖質の摂りすぎによるふたつめの問題が、高血糖によってインスリンというホルモンが出すぎるということです。インスリンは血糖を下げるホルモンですが、実は加齢を進めてしまうという働きもあります。実際、インスリンが低い人の方が長生きであるということがわかっています。また、インスリンが出すぎていると徐々に効きが悪くなり、血糖が下がりにくくなってしまう「インスリン抵抗性」という問題が現れます。「糖は脳のエネルギーだからいいじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、血糖値が高い状態が続くと、神経細胞がまるで「もうこれ以上糖はいらないよ」と言うかのように、糖があっても使わなく(使えなく)なってしまうのです。基本的に糖がなければエネルギーが作れず神経細胞は働けませんから、結果として脳の老化につながります。脳のシミが増える糖による3つめの理由は、脳のシミである「アミロイドβ」という物質も増やしてしまうということ。分泌されたインスリンは、最終的に「インスリン分解酵素」によって分解されますが、じつはこのインスリン分解酵素にはアミロイドβを分解する働きもあります。インスリンが出すぎていると、インスリン分解酵素が余らないので、アミロイドβが分解されずに溜まってしまうのです。脳をサビつかせない鉄が酸素とくっつくと、サビて脆くなってしまいます。これを「酸化」と言いますが、同じように、私たちの体の中でも酸化が起きています。多くの生物は空気中の酸素を取り込んでエネルギーを作っています。一方、その過程において「活性酸素」というより強力な酸素の仲間が生まれています。また、ストレスや大気汚染物質・タバコ・微生物・紫外線など活性酸素を増やしてしまう要因が私たちの身の回りには溢れています。体内には活性酸素を無害化するメカニズムが備わっていますが、活性酸素の量があまりにも増えたり、栄養不足などでこのメカニズムがうまく働かなかったりすると、活性酸素による「酸化」が進んでしまうというわけです。脳は大量に酸素を必要とするにも関わらず、じつは酸化に弱い臓器です。活性酸素が多くなると酸化が進み、脳のシミも増えていくことが知られています。脳をサビつかせないことも脳の老化を防ぐために非常に重要な要素なのです。脳の老化を防ぐ食事糖質入りのものを口にしないまずは血糖を急激に上げないように気をつけましょう。何はともあれ、砂糖やブドウ糖、ブドウ糖果糖液糖など、糖質が入っている食品や飲み物を口にしないようにすること。これらは生命維持に必要のない、あくまで「おやつ」です。おやつは食べなくても死にませんので大丈夫。炭水化物を減らす次に、ご飯やパン、麺類などの炭水化物を減らすこと。これらは「主食」とされていますが、これからは炭水化物を「デザート」、おかずが「主食」と考えを切り替えてください。炭水化物だけで食事を済ませるのはやめましょう。また、同じ炭水化物でも生成された白米や小麦よりは発芽玄米や雑穀、全粒粉などが◎。栄養価が高く、血糖値も上がりにくいのでおすすめです。毎食タンパク質を摂取する1日に必要なカロリーは、タンパク質と脂質で補いましょう。タンパク質を多く含む食品である卵・魚・豆・肉などは、できるだけ毎食食べて。目標は体重1kgあたり1gです。体重50kgの人が1日に必要なタンパク質を卵だけで摂取する場合は8〜9個ほどが目安です。実際にはいろいろな食品にタンパク質が含まれているので、こんなに卵を食べる必要はありませんが、案外足りていない栄養がタンパク質です。太ることを気にする人がいますが、一番体重を増やすのは糖質です。余った糖質が中性脂肪に変わり、体に蓄積されてしまうのです。一方、タンパク質は糖質に比べるとほとんど血糖を上げません。安心して食べてください。油はエキストラヴァージンオリーブオイルを脂質に関しては、オリーブオイル、特にエキストラヴァージンオリーブオイルを脳の老化を防ぐ観点からおすすめしたいです。脂質の多いアボカド、ナッツ類も栄養豊富で認知症予防に良いので日々の食生活に取り入れましょう。食物繊維をたっぷり摂る葉物野菜や海藻、きのこなど、食物繊維を豊富に含む食品を食事の最初に摂るように心がけてください。食物繊維を先にお腹に入れておくことで、血糖が上がりにくくなります。食物繊維をとる目安は1日あたり約20gとされています。一見少なそうですが、国民健康・栄養調査の結果、多くの日本人はこの基準も達成できていないことがわかりました。実はごぼう1本食べたとしても、食物繊維としては約10g。意外と多くありません。抗酸化物質をたくさん摂る脳をサビつかせないためには、なんといってもビタミンCやビタミンEなどの抗酸化作用のある必須栄養素、野菜の皮の部分に多いポリフェノール、魚やアマニ油などに多いオメガ3脂肪酸など、酸化を抑える「抗酸化物質」を含む食品をたくさんとること。抗酸化物質は加熱すると減ってしまうので、加熱する時は煮る、炊く、蒸すなどの料理にするようにして、揚げ物は避けるようにしましょう。油を加熱して使いたいときは、酸化しにくいオリーブオイル、ココナッツオイル、バター、ラードなどを使用します。食事のスタイルでいうと、イタリア料理のような「地中海食」、または「和食」がおすすめです。脳の老化を防ぐ食事のコツをできるところから取り入れ、いつまでも若々しい脳と一生続く健康を手に入れましょう。
2018年07月03日6月14日(木)突然、<東京ディズニーシー大規模拡張プロジェクト>の詳細がオリエンタルランドから発表され、新たに開発する8番目のテーマポートとして、ディズニー映画『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ピーター・パン』の世界が混在する3種類のエリア、そしてパーク内に位置する最上級ランクの部屋を有するディズニーホテルの構想が明らかに。この<朗報>にディズニー・パークスのファンの間では早くも大いに盛り上がっているようだ。新テーマポートは「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」がテーマになる。魔法あふれるディズニーの物語の世界が展開する3種類のエリアには、アナとエルサのアレンデール王国、森の奥深くにそびえるラプンツェルの塔、そしてピーターパンやティンカーベル、ロスト・ボーイズの故郷であるネバーランドが。未体験のファンタジーの世界を目指す。まずディズニー映画『アナと雪の女王』を舞台とするエリアには、映画の終盤、雪の女王であるエルサが氷の魔法を受け入れた<あとの世界>が広がるという。同エリアには、アナとエルサふたりの姉妹の心温まるストーリーをめぐるアトラクションと、美しい雪山のふもとにあるアレンデール城の中にレストランを導入。アトラクションでは、ゲストはボートに乗って、アナとエルサの心温まるドラマをたどっていけることになるという。次にディズニー映画『塔の上のラプンツェル』をテーマとしたエリアには、ラプンツェルの塔が森の奥深くにそびえることになるという。ラプンツェルと一緒に映画の中で描かれたようにランタンフェスティバルを訪れるアトラクションや、映画同様、愉快な荒くれ者たちの隠れ家をテーマにしたレストランでの食事を楽しめる。その新しいアトラクションでは、ラプンツェルにとって「いままでで最高の日」となるランタンフェスティバルに向かうまでの道のりを体験。ゴンドラに乗ったゲストはラプンツェルと一緒に進み、フィナーレでは映画の感動的な名曲とともに数えきれないほどのランタンの灯りに包まれ、ロマンスに満ちた体験が待っているという。そしてディズニー映画『ピーター・パン』が舞台のエリアでは、ピーターパン、ティンカーベル、ロスト・ボーイズが暮らすネバーランドで、ゲストは彼らと一緒に新たな冒険に出発することに!ここにはネバーランドのジャングルを飛び立って海賊たちと戦う大型アトラクションと、ティンカーベルと妖精たちが暮らすピクシー・ホロウを訪ねるアトラクション、ネバーランドの景色を眺めながら食事が楽しめるレストランを導入する。この新たに誕生する2種類のアトラクションのうち、大型アトラクションでは海賊にさらわれたウェンディの弟ジョンを救うため、ゲストはボートに乗り込み、ロスト・ボーイズの後を追って川を下り、ティンカーベルのピクシーダストでネバーランドの上空へと飛び立っていくことになるという。そこに、おなじみの音楽とキャラクターに3Dの迫力ある映像が加わって、これまで見たことがないネバーランドの大冒険を届けていくという。最注目は、新たなディズニーホテルだ。同ホテルは、新テーマポートのストーリーの核となる魔法の泉を囲み、ディズニーファンタジーをテーマとしたホテルとして、壮大で美しい新テーマポートの全景をパークに面する客室の窓から臨め、ゲストは魔法がかったパークと一体となった宿泊体験を楽しめる。475室を有するこのホテルは、デラックスタイプの客室に加え、<一部は東京ディズニーリゾートで最上級>の宿泊体験を提供するラグジュアリータイプの客室で構成するという。また、パークに面したホテルの1階部分には商品店舗も導入する予定で、誕生すれば話題を呼ぶことは必至だ。SNS上では早くも多種多様な反応が飛び交い、「キタキタキタキタ、遂にキターーー」「ランタンを飛ばした湖を再現してほしい!!!」「これ以上大きくしてどうするんですか、、、、笑笑」とお祭り状態で、なかにはチケット値上げを想定してしつつ、「それでも好きだから行っちゃうけど」など、愛憎入り混じる意見も見受けられ、高い期待値となっている。このテーマポートに新設する4種類のアトラクションと、ディズニーホテルは、すべて今回のプロジェクトのために新たに開発するものとなる。<東京ディズニーシー大規模拡張プロジェクト>では、既存施設への追加投資として過去最高となる約2,500億円をかけ、東京ディズニーシー開業以来最大の用地面積を拡張して、2022年度中の開業を目指していくという。(C) Disney(text:cinemacafe.net)■関連作品:塔の上のラプンツェル 2011年3月12日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.
2018年06月14日株式会社オリエンタルランドは14日(木)、東京ディズニーシーを拡張してディズニーホテルを有する新テーマポートを開発する基本計画を発表した。新たに開発する8番目のテーマポートは、「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」をテーマとし、ディズニー映画『アナと雪の女王』『塔の上のラプンツェル』『ピーター・パン』の世界を、本プロジェクトのために新たに開発する4つのアトラクションなどで再現した3つのエリアと、パーク内に位置して最上級ランクの部屋を有するディズニーホテルで構成されるという。この「東京ディズニーシー大規模拡張プロジェクト」では、既存施設への追加投資として過去最高となる約2,500億円をかけ、東京ディズニーシー開業以来最大の面積を拡張の上、2022年度中の開業を目指すとのことだ。(text:cinemacafe.net)
2018年06月14日「いつまでも若くキレイでありたい」「年を重ねても魅力的な人間でありたい」といったポジティブな気持ちは、脳が生み出しているものです。脳が健康で若いからこそ、現状維持にとどまらず、より向上していきたいという気持ちが生まれます。脳の老化が進むにつれて、そのような気持ちは失われていき、考え方もネガティブになりやすくなります。脳の若さと健康を保つために必要なのは、普段の生活におけるちょっとした心がけの積み重ねです。中でもとくに大事なのは、(1)脳をしっかり休ませる、(2)脳に良い栄養を補給すること。今回の記事では、脳をしっかり休ませるための具体的な方法をお伝えします。■PCやスマホを使わない時間を作るパソコンや携帯電話やスマホなど、インターネットを介して情報をやりとりする技術が発達した結果、私たちが毎日処理しなければならない情報は、昔と比べて圧倒的に増えています。たとえば、ポケベルが現れる前の時代は、遠くの人とやりとりする手段は手紙か電固定電話くらいしかありませんでした。空いた時間は本や雑誌を読んだり、CDやカセットで音楽を聴いたりするくらいしかできなかったので、リアルタイムで得られる情報は有限でした。必然的に何もできず、ぼんやりと頭を休める時間を取ることができていたのです。現在では、ほとんどの人が自分の携帯電話を持っています。どこにいても遠くの人と話をすることができ、メッセージや写真を送り合い、インターネットから無限に情報を得ることができます。■ネットを見るだけで脳は疲れる私たちがネットの情報を眺めているとき、脳は何もしていないわけではありません。目に入る情報が自分にとって有用なのか、絶え間ない判断を強いられ、知らない間に脳に疲れが溜まっています。脳は筋肉と同じように、使い続けると当然疲れてきます。同じ作業を続けていればなおさらです。脳を酷使していると神経細胞内に活性酸素が発生し、細胞が傷つき、脳の老化につながっていきます。体力と同様、1日の意志の力には限りがあり、何かをすれば少しずつ減っていきます。スマホやPCを使う時間が増えた結果、本当にしたいことができなくなってしまっているかもしれません。あらゆることがスマホでできるようになってきた現代だからこそ、あえてそれから離れる時間を作ることが重要です。■仮眠をとる頭を休ませるにはなんといっても睡眠が一番です。仕事中に寝ることは難しいですが、ランチタイムに10分だけでも目を閉じてみてはいかがでしょうか。目を閉じるだけでも頭を休めることができます。やってみるとわかりますが、10分というのは意外と長い時間です。憧れのリゾート地など、リラックスできる風景を思い浮かべながらのんびり過ごしてみるのがおすすめです。実は1日10分の昼寝をする習慣がある人は、認知症になりにくいという報告もあります。午後3時までなら夜の睡眠には響きません。仕事のパフォーマンスを上げるためにも仮眠の習慣はおすすめです。ただし、ぐっすり眠り過ぎないこと。熟睡すると脳が働くようになるまでしばらく時間がかかってしまいますし、夜の睡眠にも響きます。仮眠をとる時間は30分以内にとどめておくと良いでしょう。■体を動かす「運動」というときついイメージがあり、言葉を聞いただけでも拒絶感がある人が多いですが、全身から汗を書くほどしっかり体を動かさなくても構いません。ラジオ体操のように誰でもできるような動きであっても、筋肉を動かすことによって脳が刺激されます。脳に流れる血液の量も増え、酸素と栄養が運ばれて脳の疲労回復に役立ちます。時間があるときは、少し近所を散歩してみましょう。特に自然が多いところを歩くと、草木の緑による視覚効果と、自然の中に多い超高周波という音の成分によって、より高いリラックス効果が得られます。■瞑想する現代では処理しなくてはいけない情報が多いため、ひとつのことに集中し続けることが難しくなっています。瞑想とは、「今、この瞬間に意識を集中する」こと。瞑想をすることによって集中力が鍛えられ、注意力が散漫になることによって起こる「もの忘れ」も改善できます。瞑想といっても、座禅を組む必要はありません。椅子に座ったまま安定した姿勢で目を閉じて、呼吸をすることに意識を向けるだけも瞑想になります。ゆっくりと呼吸を続け、空気の流れを観察しましょう。私たちは無意識に過去にあった辛い記憶や、未来に対する漠然とした不安について考えていますが、瞑想中は今に意識を向けることによって、ネガティブな感情を減らすことができます。1日10分を目指して実行するとよいですが、最初は2分くらいからでも構いません。毎日の瞑想を習慣にしましょう。■好きなことをする時間を作る忙しいからといって好きなことを我慢し続けていると、「ときめく気持ち」や「自分にとって新しいものに対する好奇心」が失われてしまいます。毎日少しでもいいので自分が本当にしたいことをする時間を作りましょう。時には心の赴くままに、自由に行動することも必要です。それが明日への活力となり、脳の若さと健康を保つことになります。
2018年06月01日赤ちゃんが生まれると、育児に家事に奔走するママたち。悪気がないのはわかるけれども、そこに追い打ちをかけるのが、夫の行動ですね。「子どもを早く寝かせたいのに、仕事から帰ってくるなりテレビをつけてしまう」「家事をしたいのに、子どもの面倒を見てくれずスマホばかり見ている」などママたちのイライラは募る一方…。つい文句を言ってしまって夫婦げんかになることはありませんか?子どもが生まれる前はけんかをしない仲良し夫婦だったのに、なぜ産後はけんかが増えるのでしょうか? 脳研究者で自身も子育て中の池谷裕二先生にお話をうかがいました。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■育児で脳がスタミナ切れ!? ママの脳内で起きていたのは…―― 仲の良かった夫婦が、産後、急にけんかが増えたという話を聞きます。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?池谷裕二先生(以下、池谷先生):まず、考えられることとして、脳の「自我消耗」があります。自我消耗とは何かひとつのことにパワーを費やすと、別のことにパワーを使えなくなることを指します。言い換えれば、「精神力のスタミナ」を使い果たしてしまうこと。ママたちは初めての育児だと特に精神面での負担が大きく、育児で精神力が尽きてしまった結果、夫婦関係にまで気が回らなくなってしまっているのではないでしょうか。―― たしかに、一日の生活の中で子ども優先に考えるようになるので、夫のことはつい後回しにということはあるかもしれません。池谷先生:自我消耗は産後に限った話ではなく、あらゆる人に起こります。たとえば、気力の充実している午前よりも、疲れの出てくる午後のほうが、人はウソをつきやすくなる傾向にあります。海外旅行でお金をドーンと使ってしまうのもそう。初めての場所で極度の緊張状態からそうなってしまうのです。「対ストレス」という意味では、一般的に人生経験が少なく若い人ほど自我消耗しやすいといわれています。多くのママがそれに当てはまり自我消耗しやすいため、けんかが多くなると言えるでしょう。■産後のイライラ、実は「子どもを守るため」―― よく聞かれるのが、産後のママはホルモンバランスが変わってイライラするということ。やはりホルモンの影響はあるのでしょうか?池谷先生:そうですね。イライラとはちょっと違うかもしれませんが、「オキシトシン」の影響が大きいと思います。「オキシトシン」とは、子育て中に出るホルモンで、別名「愛情ホルモン」とも言われるので聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。生物学的に見て、産後すぐから1年間くらいまでがピークです。オキシトシンの影響で子どもに対して無償の愛情を注ぐ一方で、わが子を守るがゆえに他者に対して攻撃性が増すという側面もあります。人間がまったく同じとはいえませんが、赤ちゃん連れの猫や猿が攻撃的になっている姿を思い浮かべていただければわかりやすいかと思います(笑)。―― 同じ家族なのに攻撃されてしまうパパが気の毒になってきました(笑)。池谷先生:いえいえ、オキシトシンは何も女性だけに出るものではないんですよ。子育てへの参加率が高い男性からもオキシトシンが出ていることがわかっています。パパもぜひ育児に積極的に参加してみてはいかがでしょう。 ■「自分ばかり家事育児をやっている」は単なる思い込み!?―― ママたちの間でよく話題になりがちなのが、「夫が家事をしてくれない」「家にいる自分ばかりがやっている」ということですが、それについて先生はどう思われますか?池谷先生:物理的にパパのほうが仕事で外にいる時間が長く、家事をやる時間が短くなる傾向はあるでしょう。ただ、ママのほうに「セルフ・サービング・バイアス(自己奉仕バイアス)」がかかっている場合もあるといえます。セルフ・サービング・バイアスとは、何か問題が起きて原因を考える際に、自分を高く評価し、外部に原因を追究してしまうこと。自分の手柄ばかりに注目して、他人を怠慢と思い込んでしまうのです。そうすると、「もう、いつも私ばかり食器を洗っている!」なんていうことになってしまいます。―― そうなんですか!? 世の中のママたちから反論を受けそうです。池谷先生:ここはパパの立場として弁解させてください。パパたちも言わないだけで家のことや子どもの面倒をみていることだってあるんですよ。よく思い起こしてみたら、「実はお風呂上がりにお風呂掃除をしてくれていた」「たまっていた段ボールを捨ててくれていた」なんてことがあるかもしれません。冷静に判断してみるといいですね。■夫婦円満…それって必要? 産後は“防御と割り切り”で乗り切る―― なるほど。最後に、夫婦円満になるための秘訣を教えてください。池谷先生:円満になる必要はないですよ。産後すぐの時期はオキシトシンの影響もあって、なかなかうまくいかないもの。ここは、産後をどう乗り切るか考えてみるといいでしょう。―― ええ!? どうすればいいのでしょうか?池谷先生:パパはママから攻撃されない工夫をしましょう。産後、イライラしているママにあれこれ言うだけムダです。パパは具体的に指示されたほうが動きやすいので、ママが何をしてほしいのか率先して聞いてみるのもいいですね。一方のママは、「イライラしている自分」にイライラしないことが大切です。「なんだか私イライラしているな。でもホルモンのせいだから仕方ないか」などと割り切れるといいですね。ママ自身もパパになるべく具体的にやってほしいことを言うといいでしょう。ちなみに、夫をたてようとして、ママたちの輪の中で「うちの夫は家事も育児もよくやってくれて~」みたいな話をするのはやめたほうがいいでしょう。ママ同士で「夫自慢大会」をすると、かえって自分の夫に足りない部分に目がいってしまう傾向があります。実際に「妻が不満に思うかどうかは、友人の夫の手伝いぶりで決まる」というデータがあるのです。夫の良いところはわかっていても、「あそこの家は〇〇やってくれるのに、うちは…」みたいに“あら”が見えてくるようになり、かえって夫婦仲が悪化してしまっては大変です。「自慢も愚痴もなるべくなら言わない」のが一番ですね。
2018年05月20日■脳の老化とは脳の老化は40代頃から緩やかに進んでいきます。ある日突然脳の老化が起こるわけではないため、普段自覚することは少ないと思いますが、昔と比べて忘れっぽくなったとか、新しいものを楽しめなくなったといったことがあれば、それは脳の老化かもしれません。このような現象は、必ずしも脳が縮んできているということを意味していませんが、脳の機能としては低下している可能性があります。例えていうなら、買った直後はサクサク動いていたパソコンが、長年使っているうちにだんだん動作が遅くなってくるようなイメージでしょうか。脳が老化していくと、最終的には認知症に至ります。たとえばアルツハイマー型認知症は、脳の老化で起こる代表的な病気です。アルツハイマーがた認知症では、発病する15〜20年前から少しずつ脳に老廃物が溜まってきているということがわかっています。早い人では30代くらいから溜まり始める場合もあります。■脳に老廃物が溜まると……この老廃物がある一定以上溜まってくると、神経細胞が傷ついて死滅し、脳が萎縮していきます。脳の老化に関わる要因としては肥満や糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病が大きいです。生活習慣病になると血管が徐々に硬くなる動脈硬化を起こします。その結果、脳に十分な血液を送れなくなったり、脳の血管が破れたりといったことが起こりやすくなります。脳の血管が破れても小規模であれば症状はありませんが、脳のあちこちで起きると脳の老化につながります。最近では20代でも生活習慣の乱れやスマホなどの使いすぎによって脳の老化現象を自覚する人もいます。■子どもと高齢者を比較してわかること脳の老化の症状は、子どもと高齢者を比較してみるとわかりやすいでしょう。子どもは動きが活発で、些細なことでも心から楽しみ、感情が豊かで好奇心が旺盛です。大人がびっくりするほど優れた記憶力を発揮することもあります。一方、高齢者は子どもと比較して動作がゆっくりになります。これは視覚や聴覚など、五感の感覚が衰えて判断や反応に時間がかかるようになることがひとつの原因ですが、失敗を恐れて慎重になるなど、心理的な側面も影響しています。感情面では一般的に落ち着いて感情が安定する人が多いですが、反対に理性をコントロールする脳の働きが衰えて感情を抑制できなくなる人もいます。性格の変化も脳の老化のひとつである場合があります。意欲の面では新しいことに関する興味を持ち続けることが難しくなる傾向が見られ、長年の習慣を変えにくくなります。何かを始めようとする気持ちは少なくなり、しばしば諦めがちになる傾向が見られます。見聞きしたことは頭に入るものの、記憶にとどめる能力が低下するので物忘れが多くなりますし、体内時計の乱れから不眠や日時の感覚の障害などの症状も見られるようになります。■脳の老化、症状まとめ物忘れが気になる人や物の名前がすぐ出てこない動作がゆっくりになった物事を判断するのに時間がかかる今までのやり方を変えるのが億劫新しいことに挑戦しなくなった嬉しい・楽しいといった感情を持ちにくくなった自分と違う意見をなかなか受け入れられない性格が変わったと言われる新しい発想がわいてこない諦めることが増えた眠りにくくなった今日の日付がすぐ出てこない脳が健康でないと、見た目にも気を使わなくなります。健康でありたいという意欲も失われます。どんなことをしている人が認知症になりにくいのか、近年かなり明らかになってきました。例えば食事の仕方。食物線維や発酵食品を毎日摂る地中海食という食事、あるいは伝統的な和食を続けている人は認知症になりにくいことがわかっています。定期的な運動習慣、十分な睡眠時間やストレスの解消法を持つことなども、認知症予防に役立ちます。このような毎日の生活の中でできるちょっとしたことの積み重ねが脳の老化を予防し、10年後、20年後の大きな差になって現れてきます。今からできることを始めて、脳をいつまでも若く元気に保ちましょう!次回は「脳の老化を防ぐ生活」について詳しくお伝えします。
2018年05月07日ジュエリーブランド・トーカティブ(talkative)が、キューレット(CULET)伊勢丹新宿店での展開面を4月4日より2倍に拡張。4月4日から17日までの期間、春らしい透明感溢れるハーキマーダイヤモンドクォーツにフォーカスしたスペシャルイベントを開催する。トレンドとウィットを兼ね揃え、強くしなやかな現代女性に支持される同ブランドは、常設展開に加えて、シーズンごとに行っているポップアップイベントでも完売が続出するほど盛況となり、今回、売場を拡張する。2018年で設立10周年を迎え、4月22日には旗艦店を移転リニューアルオープンすることも発表している。売り場拡大に際して開催されるスペシャルイベント「ハーキマー ダイヤモンド アセンブル展」では、アメリカ・ニューヨーク州のハーキマー地方でのみ採れる研磨もカットもされていない水晶、ハーキマーダイヤモンドクォーツを紹介。デザイナーが直接鉱山から買い付ける同ブランドのハーキマーダイヤモンドクォーツは、透明度やクオリティがとても高く、人気のシリーズ。本イベントにはハーキマーダイヤモンドクォーツを使用したジュエリーが一堂に並ぶ他、ルースの中から好みのハーキマーを選んでピアスをオーダーすることも可能。なお、一部デザインは対象外となる。さらに、イベント期間中はハーキマー以外にも春のコーディネートが楽しくなるラインアップを展開予定。この機会に、店舗に足を運んでみては。【イベント詳細】ハーキマー ダイヤモンド アセンブル展会期:4月4日〜4月17日会場:伊勢丹新宿店本館1階=アクセサリー talkative CULET伊勢丹新宿店住所:東京都新宿区新宿3-14-1
2018年04月04日「子どもが自分に似て、算数が苦手になったらどうしよう」「わが子には、算数嫌いになってほしくない」子どもが成長するにつれて心に沸々と湧き上がる、文系ママたちの悩み、切なる願い…!「“文系脳”の親から生まれた子どもは、やっぱり“文系脳”になるの?」「憧れの“理系男子”や“リケジョ(理系女子)”に育てるのは絶望的?」「親が苦手でも、生活習慣で改善できるものなの?」そんな文系脳のパパママの疑問(もしくは叫び?)を、脳の成長・老化について研究している東京大学・薬学部教授の池谷裕二先生にうかがいました。ご自身もふたりの娘さんの子育て真っ最中の池谷裕二先生の視点・言葉には、子育てのヒントがたくさんあふれています。池谷裕二先生 プロフィール研究者、薬学博士。東京大学・薬学部教授。専門は神経科学および薬理学で、脳の成長や老化について研究している。『海馬』(新潮文庫)、『進化しすぎた脳』(講談社ブルーバックス)など著書多数。近著に『パパは脳研究者』(クレヨンハウス)がある。プライベートでは二児の父。■遺伝だけではない!? 算数が苦手な原因、実は…―― まず、単刀直入にお聞きします。親の「算数苦手」は子どもに遺伝するのでしょうか?池谷先生:たしかに遺伝子の影響はある程度あります。算数だけでなく、絶対音感や読み書き、第二言語の習得、スポーツなどにも遺伝子の影響があることがわかっています。でも、もっと大切なのが、「環境による影響」です。小学校低学年時の担任の先生が「算数苦手」だと、そのクラスの子どもたちは、その後も算数の成績が低迷するといったデータが実際にあります。先生の「算数って難しいよね」などの発言があったと推測されます。―― ええ!? 環境による影響も大きいのですね。遺伝と環境による影響、割合としてはそれぞれどれくらいでしょうか?池谷先生:半々くらいですね。8、9歳くらいまでは感受性が高いので、環境による影響に気をつけてください。特に女の子は「女の子って算数苦手だよね~」といった周囲の何気ない言葉から、「私は算数が苦手」という自己暗示をしてしまいがち。その後、算数が得意な先生にならってもなかなかリカバーできない傾向があります。■何気ない「ママが算数苦手だったから…」発言はNG!―― 親の接し方によっても影響があるということですね。算数が苦手なママはどうすればいいのでしょうか?池谷先生:親が「私は算数が苦手だから…」と思っても絶対に言わないことが大切。少なくとも、幼児や小学校低学年の子どもよりはできますよね。劣等感からはじめると何事もうまくいきません。ここは堂々としていましょう。―― 子どもが計算を間違えたりしたら、「ママが算数苦手だから、あなたもそうなのかもね」と言ってしまいそうです。池谷先生:それだけは絶対にやめましょう(笑)。ぐっとこらえてください。わざわざ幼児教室などに通うことはありませんが、もしママが算数苦手だとしたら、算数が得意な人と子どもが接する機会を持てるといいですね。たとえば、パパが算数得意なら、土日はパパと一緒に積み木や数あてっこ遊びをするとか。算数が苦手ではない児童館の先生やおじいちゃんなどと遊ぶのもいいと思います。 ■算数苦手ママでも今すぐできる「数のかぞえ方」―― なるほど。ママ自身にもできることは何かありますか?池谷先生:小さな子どもと一緒にものを数えるときに、「1個、2個、3個…」と単位をつけるのではなく、「1、2、3…」と数えてみてはどうでしょうか。算数は抽象的な思考を学ぶもの。だから、単位をつけずに「数の概念(ルール)」を教えたほうが、汎用性が高くなります。ものごとのルールをほかに当てはめてみたり応用させたりする「水平思考」が、算数では求められています。例えば、イチゴを1個と数えてしまった場合、「じゃあミカンは?」「1個!」と答えられますが、魚や動物を数えようとなった時に、そのまま1個とは数えないですよね。イチゴやミカンの「1個」と魚や動物の「1匹(頭)」は同じ「1」という概念であることを、まずは教えなくてはいけません。だから、単位をつけずに数えるんです。単位をつけて数えることや単位を覚えることは、大きくなってからでも十分間に合います。■国語も算数も肝心なのは「コミュニケーション力」―― 親としては算数と国語の両方が得意になってもらいたいですが、先生は可能だと思いますか?池谷先生:それはできると思います。学校の勉強における国語と算数とは意味合いが違うのですが、国語力と算数力はコミュニケーションにおいて大事ですよね。知能指数(IQ)テストを考案したフランスの理学者アルフレッド・ビネーは、知能を支える3大要素を「論理力(主に算数や物理で身につくもの)」「言語力(主に国語で身につくもの)」「熱意」としています。適切な時に適切な言葉で伝える、相手が何を言おうとしているのか察知するなどのコミュニケーションには、論理力や言語力、やる気(熱意)が欠かせないわけです。―― そうですね。肝心のコミュニケーション力を高めるにはどうすればいいのでしょうか?池谷先生:親子の会話が大切です。正直、子どもってちょっと面倒な時がありますよね(笑)。何度も同じものを「見て!」と話しかけてきたり。でもそういう時に、親がスマホの画面ばかり見ていて、子どもと会話しないのはいかがなものかと。夕飯の支度をして忙しいなら、「準備が終わったら見せてね」の一言だけでも違ってくるはずです。そうやって親子の会話を通じて、子どもは空気を読むなど言語力を身につけているんです。なるべく誠意や愛情を持って接することができるといいですね。
2018年03月19日ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのロバート・A・アイガーは、数十億ユーロを投じてディズニーランド・パリの大規模拡張計画があることを発表した。この発表によると開園25周年にわくディズニーランド・パリのウォルト・ディズニー・スタジオ・パークの変容が含まれ、マーベル、『アナと雪の女王』、『スター・ウォーズ』の3つの新しいエリアが、新たなアトラクションやライブ・エンターテインメント体験とともに誕生していくという。今回の新発表には拡張の詳細こそないものの、初期段階のコンセプトアートを見る限りでは、カリフォルニアとフロリダに誕生予定の『スター・ウォーズ』がテーマの「Star Wars Galaxy’s Edge」、香港に誕生予定で東京の初期の構想にもあった『アナと雪の女王』エリアの存在が視認可能で、1992年のパーク開園以来、ディズニーランド・パリでもっとも大規模な拡張計画であることがわかる。もともと今年2月上旬にアイガー氏がディズニーランド・パリにマーベルの要素が加わることを発表し、「D23 Expo Japan 2018」にてアイアンマンとアベンジャーズをテーマにした新アトラクションが誕生することが発表されていたが、その上をいく大規模開発の計画が明らかとなり、ファンの間では騒然となっている。また、アイガー氏は、「わたしたちはディズニーランド・パリの将来について、非常に興奮していて、長期的な成功に投資し続けています。このリゾートはすでにヨーロッパの主要な観光地となっており、わたしたちが今日発表した変革的な展開は、ゲストの体験価値を高めるでしょう」とコメント。なお、この新しい開発は同リゾートの25周年記念の施策の成功を受けてのもので、2021年以降、複数年にわたって開発が段階的に進行するという。ちなみに同リゾートでは「Disney FanDaze」などキャラクターを推す傾向が強まっており、3つの新エリア完成すれば同リゾートならではのキャラクター展開もあるかもしれない。As to Disney photos,logos,properties:(C)Disney※取材時の状況に基づいて記事化しています。ショーの内容など異なる場合もあり得ます。※紹介したイベント、メニューなど、すべての情報は予告なく変更になる場合があります。(C) Disney(text:cinemacafe.net)
2018年02月28日東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドは4日(日)、同日付の一部報道において、東京ディズニーリゾートの拡張などに関する記事が掲載されたことを受け、「当社として発表したものではありません」と、公式にプレスリリースなどで否定した。現状、インターネットなどに出回っているパーク拡張計画情報は、数年前から存在するうわさレベルのものも混ざっており、2017年11月頃に出回ったパーク拡張、巨額投資の報道も含めて、同社が発信するプレスリリースなどに根拠が求められないもの。そもそも2016年4月27日発表のリリース「東京ディズニーランド/東京ディズニーシー今後の開発計画について」以来、大規模なパーク開発計画の詳細については公式に言及していない現状がある。なお同社も、「2016年4月27日に発表いたしましたリリース『東京ディズニーランド/東京ディズニーシー 今後の開発計画について』に記載のとおり、2021年度以降の開発方針につきましては、東京ディズニーリゾート全体の価値向上に向けたさまざまな検討を進めております」として、同リゾート拡張に関する一部報道についてのリリースを出しており、2017年11月同様、一部報道が先に出て、同社がこれを否定するというパターンが続いている。※写真はすべてイメージです。過去の取材時に撮影した画像を再利用することがあります。(C) Disney(text:cinemacafe.net)
2018年02月04日意外と身近?拡張現実(AR)とは出典 : 発達障害のある子どもたちの療育シーンを覗いてみると、いろいろな遊びやゲームを活用していることが分かります。わが家の息子の療育でも、半分はお勉強感覚、半分はゲーム感覚というプログラムがよく見受けられました。課題に遊びやゲームを取り入れることによって、子どものモチベーションがアップすることはなじみのある話だと思います。さて海外では、発達障害の子どもたちの療育において、「課題をゲーム化」することに加え、 拡張現実(AR:Augmented Reality) の技術を使ってソーシャルスキルトレーニングを行うことのできるメガネが開発されました。拡張現実(AR)と言っても、ピンとこない方もいるかもしれません。拡張現実とは、私たちが実際に見えている世界に、さまざまな画像や映像を重ねて表示する技術などを指す言葉としてよく用いられます。身近な例では、最近流行した「ポケモンGO」があります。スマートフォンの先に見えている現実の景色の中に、ポケモンのキャラクターなどが重なって表示され、あたかも私たちが生きている世界の中にキャラクターたちが存在しているかのように見えます。さて、拡張現実(AR)を使ったメガネで、どうやって療育を行うのでしょうか。スマートグラスによるソーシャルスキルトレーニング出典 : このような拡張現実の世界を見せてくれる特殊なメガネを「スマートグラス」と言います。通常のメガネのレンズにあたる部分には透明なティスプレイがあり、現実の世界に重ねて、表示される内容を見ることができます。このスマートグラスを、自閉症スペクトラムの子ども向けの支援に使うことを見出したのがアメリカのBrain Power社とAffectiva社です。 SUPPORT (訳:自閉症者の支援)この取り組みで使われたのは"Google Glass"(グーグルグラス)と呼ばれるスマートグラスです。グーグルグラスは検索エンジンとしても有名な Google社が開発したものの、一般向けへの販売は2年以上前に終了していました。このまま幻の機械になってしまうかと思われたグーグルグラスでしたが、この製品の開発によって療育用の機器として再び注目を集めています。グーグルグラスによる療育は、発達障害のある子どものソーシャルスキルトレーニングに使われているようです。下の動画が、その様子になります。スマートグラスにはカメラも内蔵されており、メガネの先にいる人間の顔やジェスチャーなどをリアルタイムに認識することができます。実際のソーシャルスキルトレーニングでは、次のようなことを行っているようです。目の前にお母さんが座っています。お母さんは笑っています。それを見て、メガネの中に映し出されたアニメーションの顔を使った「表情当てクイズ」に回答します。お母さんが笑っている顔を見て、「ハッピー」のアニメーションを選ぶことができたら、目の前に「正解!」と出てきます。こうして、ゲーム感覚で、目の前の人の表情を学ぶことができます。また、スマートグラスを使って、相手と視線を合わせる訓練もできるようです。目の前にいるお母さんや療育者の目を見た瞬間に、目の前に拍手をするアニメーションが出てきたりして、何かしらの「ご褒美」が表示されるようになっています。スマートグラスの活用はスタンフォード大学でも同じような取り組みはアメリカのスタンフォード大学でも行われており、そこでも同じくグーグルグラスが用いられているようです。スマオートフォンアプリとも連動し、トレーニングの成果などを分析して、次のアクションの検討に役立てることも可能です。臨床研究も進められており、利便性と効果の両軸から、在宅での療育の可能性について日夜研究されているようです。Upload By 林真紀Upload By 林真紀Upload By 林真紀"Autism Glass Project" (訳:自閉症児用メガネプロジェクト)「ゲーム感覚」であることの重要性出典 : このように、海外ではAR技術が自閉症スペクトラムの人のソーシャルスキルトレーニングに活用されていることが分かりました。自閉症スペクトラムの人にとって、人と目を合わせたり、人の表情を適切に読み取ったりすることはとてもハードルの高いことで、このようなことを「訓練」として無理やり行うことは苦痛になってしまうでしょう。しかし、今回紹介したようなスマートグラスを用いて、ゲーム感覚でトレーニングを行うことによって、苦痛ではなく、楽しくソーシャルスキルを学び、訓練をすることができます。今後こういった技術が一般化していけば、療育も新しい進化を遂げるような予感がしています。「訓練」ではなく、苦痛なく、楽しく。そんなソーシャルスキルトレーニングを行うことのできる技術の先駆けとして用いられたこのAR技術・スマートグラス。これからの療育をどう変えるか、目が離せませんね。
2018年01月27日男の気持ちを引き寄せるのに、有効な手段とされるのがボディタッチ。女子のなかにはすんなり男性のカラダに触れる人もいますが、やっぱり苦手な人が多い。「キモい……」って思われたらどうしようと不安になるし、あざとすぎてもダメ。今回は、初々しさを感じさせるボディタッチ術をお持ちの女子に、詳しい方法を聞いてみました。文・塚田牧夫電車の揺れを利用する「デートの移動で、一緒に電車に乗ることあるじゃないですか。その時にイスに座らず、二人並んで立つんです。そして、手すりとかに掴まらないのがポイント。電車が揺れたら、よろけながら彼の腕とか服とかを掴む。向こうが手を差し伸べてくれるときもあります。か弱さも演出できるし、かなり自然なボディタッチですよね?」シズク(仮名)/26歳血管をつつく「男の人って、腕の血管が浮き出てる人が多いじゃないですか? あれって、女子にはなかなかない特徴。だから、感心するふりをして、指でつついたり、なぞったりします。『すごーい』とか言って触ってあげると、男性は『え、そう?』なんて言って嬉しそうにします。『触ってもいい?』ってあらかじめ聞くのもいいかもしれません。でも、相手がデブの男性だと血管が出ていないので、通用しないワザではあります」サチコ(仮名)/26歳ツッコミを入れる「私はお笑いが好きで、テレビやネットでネタをよく見るので、それを真似して彼にツッコミを入れたりします。言葉はなんでもいいと思います。『なんでやねん』でも『いい加減にしろ』でも。そのときに、肩のあたりを軽く叩くんです。女子がつっこむというのもちょっと可愛いじゃないですか。特にM気質の男性は、こういうの結構好きだと思いますよ」ツバサ(仮名)/25歳日焼け止めクリームを塗ってあげる「私はいつも日焼け止めクリームを持ち歩いているので、一緒に外に出るときとかに塗ってあげます。男性はたいてい紫外線をあなどってますから。皮膚がんや老化の原因になるなど、紫外線がどれだけ危険かをまず説明します。すると、案外あっさりOKしてくれます。自然にボディタッチができるし、相手のカラダを気遣うアピールもできますよ」マツコ(仮名)/28歳飼っている犬を撫でさせる「私はチワワを飼ってるんですけど、男性が犬好きだと絶対に会わせます。すると、もちろん撫でてくれる。そのときに自分も一緒になって犬を撫でるんです。カラダが小さいから、どうしたって手が当たる。さりげないボディタッチですよね?」チヒロ(仮名)/27歳頭突きする「男性と話をしてて、意見が合わなかったりするときあるじゃないですか? そのときに、相手の肩のあたりに頭突きします。といっても、額をコツンとぶつける程度ですよ。不満顔で、ちょっと唇を尖らせたりして。大抵の男はまんざらでもない顔をします。ちょっとあざといですかね?」ユウコ(仮名)/27歳初々しさを感じさせるピュアボディタッチ術をご紹介しました。いかがでしょう。使えそうなのはあったでしょうか? 男は、女子に触られて嫌な気はしません。なのでためらわず、大胆にタッチしてみましょう。(C) Rawpixel / PIXTA(ピクスタ)(C) Jacob Lund / Shutterstock(C) Roman Samborskyi / Shutterstock(C) Vladimir Gjorgiev / Shutterstock(C) Zadorozhna Natalia / Shutterstock(C) Eviled / Shutterstock
2017年09月27日質問:家族に脳梗塞で倒れた人がいる場合は、脳梗塞になる確率も高くなりますか?先日祖父が、脳梗塞で倒れました。あまりに突然のことでショックは大きかったです。思い返すと、曽祖父も脳梗塞で何度か倒れており、いつか自分も脳梗塞になって倒れてしまうのではないかと心配になりました。まだ20代ですし、あまり深く考えてはいなかったのですが、家族に脳梗塞で倒れた人がいる場合は、脳梗塞になる確率も高くなってしまうのでしょうか?福島県:mika5353さん(26)回答:「脳梗塞」についてお答えします。――「脳梗塞」とは脳梗塞の遺伝性についてですが、簡単にいうと「脳梗塞そのものは遺伝しないが、脳梗塞になりやすい体質は遺伝する可能性がある」ということになります。脳梗塞は何らかの理由による、脳に酸素や栄養を供給する動脈の閉塞や狭窄(きょうさく)のため、脳が虚血状態となり、脳組織が壊死してしまうことをいいます。脳梗塞の種類はいくつかありますが、代表的なものは下記の3つです。動脈硬化および血管内壁のアテロームの沈着によって動脈の内腔が狭まり、十分な血流を保てなくなる「アテローム血栓性脳梗塞」※リスクファクター:動脈硬化を招きやすい高血圧や糖尿病、高脂血症心臓から血栓が血流にのって飛んでくる「心原性脳梗塞」※リスクファクター:心房細動など心臓に基礎疾患がある場合脳の細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」※リスクファクター:高血圧<生活習慣に気をつかいましょう>高血圧や糖尿病、高脂血症などはある程度遺伝の要素もありますし、例えば食習慣や運動習慣といった個々の家庭の生活習慣も、親から子、子から孫へと引き継がれることが多いので、どうしても家系内に多い病気、という捉え方になってしまいがちです。しかし脳梗塞は遺伝性の病気ではないので、脳梗塞の多い家系の方でも、生活習慣に気をつかうことで、多くの場合、発病を防ぐことは可能です。「いつか自分も脳梗塞になるのではないか」と思い悩む必要はありません。身近なところでは、過度の飲酒やたばこをやめ、適正体重を保ち、運動習慣をつけるといったところから心がけるとよいでしょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:数年前、祖母が脳梗塞で倒れました。家系的にコレステロールも高め、血管年齢も高いのではないかと心配です。数年前、祖母が脳梗塞で倒れました。一命を取り留めましたが、歩行に不自由が残りました。また、つい最近では、母の友人も若くして脳梗塞になったそうです。私はまだ30代になるところですが、こうした話を聞くにつけ、不安になります。特に、家系的にコレステロールも高めですし、血管年齢も高いのではないかと心配しています。これから先、具体的にはどのようなことに気をつけたらよいでしょうか?神奈川県:moekamさん(29)回答:「脳血管疾患」の予防法についてお答えします。――「脳血管疾患」の危険因子への対策将来、脳血管疾患にかかるのではないか不安、とのことですね。脳血管疾患になる危険因子と、それにどう取り組むかを見てみましょう。■高血圧1日10g未満を目安に、減塩を心がけましょう。ただし、すでに高血圧と診断されている人は、6g未満に抑えましょう。減塩しょう油を使ったり、酢や柑橘類で味付けしたりなどの工夫をしてみてください。香辛料やハーブなどを利用するのもよいでしょう。また、塩分を外に出す働きのあるカリウムをとりましょう。カリウムは、野菜やきのこ類、果物などにたくさん含まれています。■不整脈不整脈の中でも、「心房細動」が脳血管疾患を起こす一番の原因になります。心房細動が起きると、心臓が不規則なリズムで収縮するため、きちんと血液を送り出せません。また、血液が淀んでしまい、血栓ができ、これが頭へと飛ぶと、脳梗塞の原因になります。もし、健康診断などで「病院で精密検査を受けてください」と指示が出るようでしたら、この心房細動が隠れている可能性があります。しっかり、病院を受診しましょう。■糖尿病そもそもの話として、糖尿病にならないことが大切になってきます。食べ過ぎず、そして、適度に運動を行うようにしましょう。毎日まとまった時間をつくって運動することは難しいかもしれませんが、降りる駅を1つ手前にしてみる、エレベーターではなくて階段を使う、など少しのことでいいので、工夫してみましょう。 ■脂質異常症脂質、特にLDLコレステロール(俗にいう悪玉コレステロール)は動脈硬化を促進し、脳血管疾患になる危険を押し上げます。ですから、食事に気をつける必要があります。バターなどの乳製品、レバー、マヨネーズなど動物性食品には、コレステロールが多く含まれています。これらの食品をとり過ぎないように注意してください。肉は、赤身や皮なしの鶏肉などをとるようにし、脂身は避けるようにしましょう。魚は、青魚を食べましょう。そして、コレステロールの吸収を抑える食物繊維を多く含む野菜、海草類、きのこ類などを積極的にとりましょう。■喫煙喫煙は、脳血管疾患の危険因子になるだけでなく、身体のあらゆる部位のがんの原因にもなりますし、心筋梗塞の原因にもなり、百害あって一理なしです。やめられるのであれば、すぐにやめるのが一番です。しかし、ニコチン依存症で、精神的にも肉体的にもたばこから離れられないという人もいるでしょう。禁煙外来を開設している病院も多いですので、そちらで相談してみましょう。■肥満BMIを「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で計算し、「25以上」を肥満とします。適度な有酸素運動(ウォーキングや水泳など)を行い、食べ過ぎないようにしましょう。■過度の飲酒お酒は適度に飲むようにしましょう。1日のお酒の適量は、日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本(500ml)、ワインなら2杯(240ml)までとされています。お酒を飲むときには、おつまみを食べる人が多いですが、おつまみには塩分がたっぷり含まれていますので、食べ過ぎに注意しましょう。■家族歴あり家族のなかで脳血管疾患になった方がいる場合には、脳血管疾患になる可能性が高くなります。こちらについては予防ができませんが、より危険性が高いことを認識し、上記の生活習慣に気をつけて生活するようにしましょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳卒中になりやすい生活習慣とは?体質や遺伝も関係するのでしょうか?最近、30~40歳代の、特に女性が、脳卒中で倒れたというニュースをよく聞きます。どのような生活、状態になると、脳卒中になりやすいのでしょうか?体質や遺伝も関係するのでしょうか?私は一人暮らしをしていますが、自宅で一人のときに発症して、発見が遅れたらどうしようかと不安です。今から自分で準備して、何か対策できることはありますでしょうか?東京都:ゆるゆるさん(36)回答:「脳卒中」についてお答えします。――「脳卒中」になりやすい生活脳卒中は、脳血管障害ともいいますが、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の総称です。では、脳卒中になりやすい生活とはどのようなものか、見ていきましょう。■塩辛い食べ物を食べることが多い塩分が多い食事をたくさんとると高血圧になりやすくなります。高血圧は脳卒中を引き起こすリスクを格段に高めます。上の血圧が140~159mmHgの軽い高血圧者の脳卒中での死亡リスクは、一般的な方(目安:110~119mmHg)より約3倍高く、上の血圧が180mmHgを超える場合は、そのリスクは7倍以上高くなります。■脂っこいものを食べることが多い過度に脂肪を摂取すると、血中の中性脂肪と「悪玉コレステロール」と呼ばれるLDLコレステロールが増加し、「善玉コレステロール」と呼ばれるHDLコレステロールが減少するため、肥満や脂質異常症の危険が高まります。LDLコレステロールが増えると、血管が詰まる可能性が高くなり、その結果、動脈硬化につながります。 ■ストレスを抱えているストレスを感じている人は、ストレスから身を守ろうと「ストレスホルモン」を分泌します。このストレスホルモンは、血液の収縮を促進して、血圧を上昇させる働きがあるため、ストレスを感じるシーンが多い人ほど脳卒中のリスクが高まるといわれます。特に、「A型行動パターン」という行動医学に規定された性格の人は、ストレスを感じやすいことから、脳卒中を起こしやすいといわれています。A型行動パターンの人は、主に以下の項目が当てはまります。日々忙しく、時間に追われる生活をしている仕事に没頭しすぎて、気持ちの切り替えがうまくいかない徹底的にやらないと気が済まない負けず嫌いである緊張しやすい気性が激しく、イライラしやすいきちょうめんである■たばこを吸っているさらに、喫煙者は非喫煙者に比べて2.0~2.5倍も危険性が高いといわれています。<「脳卒中」と遺伝の関係>最後に、脳卒中そのものに遺伝性はありませんが、高血圧など脳卒中にかかりやすい体質には、遺伝性があるといわれます。また、脳卒中の原因は食生活と深くかかわるため、脳卒中にかかった人と同じ食事をとる家族はかかりやすいといえるでしょう。特に、脳卒中の一種であるくも膜下出血にかかった人が家族内にいる場合、そうでない人に比べて7~9倍も、くも膜下出血を発症する危険性が高いといわれています。その他、今からできることという観点では、食生活に気をつけ、適度に運動し、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病にならないように気をつけることでしょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:寝起きで立ち上がった時に手足のしびれや冷や汗が出たりします。脳血管疾患などと何か関係があるのでしょうか?私は毎日飲酒をしておりビールをよく飲みます (350mlを2本程度)。脱水症状にならないように同時に水を2リットル程度摂取していますが、ここ最近、寝起きで立ち上がったりした時に手足がしびれたり、冷や汗が出たりすることがあります。このような場合、脳血管疾患などと何か関係があるのでしょうか?もし何かの疾患だった場合、大きな手術が必要になることはあるのでしょうか?鹿児島県:ゆかりんごさん(32)回答:飲酒と脳血管疾患の関係についてお答えします。――寝起きの手足のしびれや冷や汗について寝起きに手足のしびれや、冷や汗をかいたりすることがあるということですね。特に、手足を圧迫するような寝方をしたわけでもないのに手や足がしびれる、という場合はいくつかの原因が考えられます。朝起きた時の手足のしびれに加えて、頭痛がある場合は要注意です。脳出血や脳腫瘍がある場合には、長時間横になった後、つまり寝起きなどに脳圧が上がり頭痛が出現すると考えられています。このタイプの頭痛は朝に強く、時間がたつと軽減する傾向があるといわれます。一方、特に頭痛や吐き気などがなく、むくみなどもないのに寝起きに手足がしびれるという場合、手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)・足根管症候群(そくこんかんしょうこうぐん)と呼ばれる病気の症状であることがあります。これは、手足に伸びる神経束が圧迫されることにより起きる病気で、手根管症候群は仕事などで手先を使って細かい作業をする人に多いといわれています。また、肘やひざの神経も何らかの理由で圧迫されると手足にしびれの症状が出ることがあります。<飲酒習慣と感覚の低下>また、飲酒習慣が原因となることもあります。特に朝に多いということではありませんが、アルコールの摂取により糖尿病などを発症すると、手足に手袋と靴下をはいたような感覚をもたらす感覚低下が起きることがあります。毎日ビール700mlの飲酒量というのは健康的な飲酒量としては少し多いように思います。ビールなら一日中瓶1本、つまり500ml程度を目安にし、週2回程度休肝日を設けることが望まれます。また、アルコールを飲む時に、脱水症状を防ぐ目的で水を摂取されるのはよいことですが、一晩に2リットルは多いと思います。あまり一度に水をとり過ぎると血中のナトリウム濃度が低下する水中毒の状態となり、最悪の場合は死に至ることもありますので、真水であればコップ数杯までを目安とし、それでものどが渇く場合は電解質を含むスポーツドリンクなどを飲まれるとよいかもしれません。当然ながら、糖分のとり過ぎにはお気をつけください。寝起きの冷や汗については、はっきりした理由はわかりませんが、毎晩お酒を飲まれている関係で、血糖値が上下し、低血糖のような状態をきたしているのかもしれません。飲酒は糖尿病のリスクになりますから、もし最近、内科を受診していないようでしたら、肝機能等の確認も含め、一度受診して血液検査などを受けると安心ですね。お大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:4人の祖父母のうち3人が脳血管疾患に。遺伝的に脳卒中などになりやすいのでしょうか?4人の祖父母のうち3人が脳血管疾患になっています。くも膜下出血が50代で一人、脳卒中が50代で一人と70代で一人です。私も身内に脳血管疾患の患者がいない人より脳卒中などになりやすいと考えておいた方がいいのでしょうか?また、脳ドックを定期的に受けるとしたら、どんな検査項目のものを、どれくらいのペースで受けておけばいいでしょうか?東京都:デルタさん(42)回答:脳血管疾患の遺伝性についてお答えします。――「くも膜下出血」の原因脳血管疾患の遺伝性に関するご質問ですね。くも膜下出血と、それ以外の脳卒中にかかられた近親者の方がいらっしゃるということですが、まず、くも膜下出血に関してお話ししましょう。くも膜下出血の原因は、脳の血管にできたコブ、つまり脳動脈瘤の破裂が約8割、動静脈奇形と呼ばれる血管の異常など、その他の原因が2割を占めるといわれています。 このうち、脳動脈瘤によるものは遺伝的な体質、つまり一般よりも高い頻度で一つの家系に発生する病気です。人口全体のなかでのくも膜下出血の発生率は0.015~0.02%程度と低いのですが、2親等以内(両親、子、孫、祖父母、兄弟姉妹がこれにあたります)にくも膜下出血の方が一人いると、2~8%前後の発生率になると考えられています。血管が二股に分かれる部分で、3層になっている血管の内膜のうち、真ん中の層に当たる中膜が生まれつき欠損している方がおり、ここに血圧がかかることにより、その部分だけふくらみが生じます。この動脈瘤にさらに小さなコブ(娘瘤といいます)ができると破裂を起こしやすくなるといわれています。ただ、動脈瘤そのものはあったとしても全体の1%以下しか、実際には破裂しないともいわれています。一般に、動脈瘤の直径が3mm以上のもの、娘瘤があって形がでこぼこしているものは破裂の危険が高いとされています。脳動脈瘤は脳ドックなどの検査項目にもあるMRA(MRIの技術を用いて簡単に血管撮影を行うもので、造影剤は使いません)で疑いがないかどうか見ることが可能です。疑わしい場合には3D‐CTA(三次元脳血管造影)などより詳しい検査を行って、脳動脈瘤の有無や形態などを確認していくことになります。<「くも膜下出血」以外の脳卒中について>一方、くも膜下出血以外の脳卒中に関しては、くも膜下出血ほどのはっきりした遺伝性はありません。しかし、脳卒中のリスクを上げてしまう高血圧、糖尿病、脂質代謝異常症などは、生活習慣病であると同時に遺伝の関与も指摘されている疾患です。特に家系的に脳卒中になる方が多い場合は、これらの病気にかからないように食生活や運動習慣などに十分留意することが大切です。最後に、脳ドックに関してですが、脳ドックは脳内の血管の異常や腫瘍の有無、脳萎縮や梗塞を調べる目的で行われています。くも膜下出血の原因となる動脈瘤の発見にはとても役立ちますから、一度は受けておくとよいでしょう。もし、脳動脈瘤がなければ、一般的に5年に一回程度の検査でよいものと思われます。どうぞお大事にしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳血管疾患・くも膜下出血後の片麻痺があります。改善する新しい治療法を紹介してほしい。私は2年前の2月、入浴中に倒れて病院へ運ばれ、脳血管疾患・くも膜下出血と診断され、緊急手術でクリッピング手術をしました。まだ、片麻痺が残り左手・左足がビリビリと痛み、ひどい時は杖が必要です。2年の通院で痛みが軽くなりましたが、さらに改善したく食事療法や運動療法関連の本を読み努力しています。新しい治療法があれば試したく、研究中のものでもいいので紹介してほしいです。静岡県:ゆうママさん(41)回答:「くも膜下出血」後の治療についてお答えします。――脳卒中後の痛みについて一昨年に脳血管疾患・くも膜下出血を患われ、クリッピング手術を受けられたということですね。くも膜下出血は死に至る可能性もある怖い病気ですので、2年が経過して片麻痺が残り、左手足のビリビリとした痛みもあるということはお辛いでしょうが、自宅での生活が可能になったということは本当によかったと思います。少し専門的なお話になりますが、経験されているくも膜下出血後の痛みは、中枢性の疼痛と呼ばれ、原因としては脊髄視床路(せきずいししょうろ)および大脳皮質への投射路と関係するものと考えられます。こういった痛みには従来の鎮痛薬やモルヒネなどは効きづらく、抗てんかん薬、抗うつ薬、バルビツール系などのお薬で効果があることがあります。また、ペインクリニックなどで行っている局所麻酔薬の投与や、交感神経ブロックも効果を示すことがあります。加えて、自発性定常痛(特に刺激を加えなくても同じ部位に痛みがでるもの)に対しては、状況により「脳深部電気刺激療法」と呼ばれる治療法が適応となる場合もあります。この脳深部電気刺激療法とは、体内に電極を挿入し、特定の場所に弱い電流を流すことで痛みの緩和を目指すものです。完全に痛みがコントロールできることは少なく、また、入院して電極を埋め込むことや機器の操作が必要になってきますが、鎮痛薬を減らしたり、少しでも楽に生活したりするためには役に立つことがあります。<麻痺に対してのリハビリテーション>加えて、麻痺に対しては運動を正しいやり方で繰り返すことによって、新しい神経ネットワークを構築するのが目標になりますが、動かさなくなってから時間が経過すると、筋肉がこわばった状態になり関節が硬くなってしまうことがよくあります。これは痙縮(けいしゅく)と呼ばれる、脳血管疾患発症後一定期間経過した後のリハビリの大きな妨げになるものです。痙縮を改善する目的で、ボツリヌス菌と呼ばれる猛毒をごく薄く薄めたものを使う治療も保険内で行われています。リハビリテーション科や神経内科で扱いがあるかと思いますので、ご興味があれば、受診して相談なさることをおすすめします。脳血管疾患後のリハビリとしては、できる範囲で日常動作を継続していくことが大きなカギとなります。再度同じような病気にかかることがないよう、血圧のコントロールや服薬などは忘れずに行ってください。どうぞお大事に。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳血管疾患を発症後、自宅での介護が不安です。脳血管疾患を発症してしまった場合、リハビリ専門の病院などに数カ月間入院してリハビリをすると聞きました。リハビリ専門の病院を退院した後に自宅での介護生活になると思いますが、トイレやお風呂に手すりをつけても家族だけでの介護はやはり限界かなと感じています。通所や訪問リハビリなどをうまく使って生活をした方がいいのでしょうか?新潟県:リンゴジャムさん(38)回答:脳血管疾患発症後のリハビリについてお答えします。――介護サービスについて脳血管疾患にかかった場合、急性期の治療が終わった後が大事になってきます。脳血管疾患にかかった後のリハビリは、継続することが重要です。通所、訪問リハビリを行っているところも多いので、そういったサービスを利用しましょう。また、要介護、要支援などの認定を受ければ、介護サービスを利用することも可能です(※)。仕事をしつつ身体の不自由な家族の介護となると、精神的、肉体的にも負担が大きいので、こういったサービスも適宜利用しましょう。要介護、要支援の認定を受けるには、市町村の窓口に行き、申請します。申請後、自治体の職員が自宅を訪問し、聞き取り調査などを行い、かかりつけの医師にも意見書を提出してもらうなどの段階を経て、要介護度、要支援度が決定されます。時間はかかりますが、サービスを受けるにあたって経済的支援を得られますので、利用するとよいと思います。自宅をバリアフリー仕様にした場合にも、助成金が出る場合もあり、大変助かります。※サービスを利用できる方は、65歳以上の方および40歳から64歳までの介護保険に加入している方で、初老期の認知症、脳血管疾患など老化が原因とされる病気(16種類の病気)により介護が必要になった方となります。<リハビリの重要性>ところで、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管疾患を発症し、後遺症が残ってしまった場合、できるだけ早い時期からリハビリを開始するのが原則です。入院している病院でも、「もう今から始めるの?」と思うぐらい、早くからリハビリを始めるので驚く方もいるでしょう。というのも、後遺症が残ってしまった場合、6カ月を過ぎると途端にリハビリの効果が見られなくなり、発症してから6カ月の間にどこまで機能を回復できるのかが勝負になってくるのです。せっかく回復期に取り戻した感覚や機能も、その後特にリハビリをすることなく放置してしまうと、再び状態が低下していきます。身体はしっかり使わないと、機能が退化してしまうのです。それを防ぐためにも、急性期を過ぎてからも、かかりつけの医師を定期的に受診し、在宅リハビリを適切に続けていくことが大変重要になってきます。「以前は問題なかったのに、どうしてできないんだ」と途中でくじけそうになるときもあるでしょう。しかし、「休まずリハビリを続ければ、必然的に今よりよくなっていく」という前向きな気持ちを忘れずに、リハビリを地道に続けていきましょう。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:最近女性の方が脳動脈にコブができやすいと知りました。生活習慣でなる病気なのでしょうか?産後、睡眠不足や運動不足が否めません。もともと不摂生だったこともあり、血管や骨の老化が心配でした。遺伝的なものもあると聞いたことがありますが、最近女性の方が脳動脈にコブができやすいと知りました。子どもが生まれたばかりでまだ何年も手がかかるため、今後の自分の健康状態が不安です。家族に脳動脈瘤があると聞いたことはないのですが、生活習慣でなる病気なのでしょうか?今から気をつけられることがあれば伺いたいです。東京都:たまきさん(32)回答:「脳動脈瘤」についてお答えします。―――「脳動脈瘤」とは「脳動脈瘤」自体はかなりの頻度で見られるもので、健康な人の3~6%に見られるというデータがあります。脳動脈瘤が怖いのは、破裂した場合です。破裂する頻度は年間2%(100人の脳動脈瘤患者さんのうち、年に2人)と考えられていますが、大きな脳動脈瘤、複数の瘤を有する方、すでにくも膜下出血を起こしている方、喫煙者、女性などが破裂しやすいといわれています。<これからの生活で気を付けること>脳動脈瘤ができる原因ですが、他の病気と同様、「遺伝的な要因と環境要因」があります。家族や家系内に脳動脈瘤の患者さんがいる場合、脳動脈瘤の発症リスクは高くなります。また、環境要因としては、喫煙と高血圧、大量飲酒があります。なかには遺伝的要因もなく、喫煙もせず、高血圧がない方にも脳動脈瘤ができる場合もあります。これからの生活で気を付けることは、他の生活習慣病と同様、喫煙や過度の飲酒は控える、血圧は高くならないようにすることです。ご相談者さまのように、脳動脈瘤があるかどうかも分からない現時点では、特に心配することはないと思われますよ。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:脳の血管狭窄、どのような場合に入院となるのでしょうか?脳梗塞でもいろんなパターンがあると思いますが、先日ふらついてまっすぐ歩けず右腕がしびれている状態になったことがあり、怖く感じましたがしばらく様子を見ることにしました。そのようなことが数日続いたため、MRI検査をした結果、脳の血管狭窄が見つかり内服薬での治療となりました。同じような病気でも入院している方もいるようですが、どのような場合に入院となるのでしょうか?大阪府:やまちゃんさん(35)回答:「頭蓋内血管狭窄(ずがいないけっかんきょうさく)(脳の血管狭窄)」についてお答えします。――内服薬による治療脳の血管狭窄が見つかり、しかも、同じ病態を持っている他の方は入院なのに、自分は薬だけの治療なのか、ということがご心配なのですね。頭蓋内血管狭窄(脳の血管狭窄)の治療について説明します。前提として、薬のみの治療でよい、ということは、よいサインだと考えましょう。薬の内服による内科的治療を行うのは、全く症状がなく、脳ドックなどで偶然この病気が見つかった場合です。また、ご相談者さまのように、症状が出た場合でも、再発予防には、まずは薬の内服による内科的治療が推奨されています。高血圧や脂質異常症の治療をまず行い、抗血小板剤(血液を固まりにくくする薬)を服用することで、再発予防に効果があるといわれています。<外科的な治療とカテーテル治療>薬の内服による治療を行っていても、脳梗塞の再発を繰り返す場合には、外科的治療、あるいは脳血管内治療が選択肢に入ります。外科的治療法としては、頭皮などの頭蓋外からの血管を脳内の血管とくっつけるバイパス手術を行うこともありますが、その手術に適応できる血管は限られており、すべての方が対象となる治療ではありません。一方、最近では、外科的手術にくらべて侵襲性(しんしゅうせい)の低い、カテーテルを用いた脳血管内治療による脳血管拡張術も行われるようになってきました。しかし、このカテーテルを用いた治療では、重大な後遺症を来すような脳梗塞や脳出血などの合併症を生ずる危険性もあり、未だに摸索が続いている治療になります。最近では、頭蓋内血管狭窄症のケースに対して、「薬の内服による治療+カテーテルを用いた治療」は、薬の内服の治療のみのケースに比べて、その後12カ月間の同一部位の脳卒中や一過性脳虚血発作のリスクが高まり、また、30日間に限ってみると、あらゆる脳卒中や一過性脳虚血発作のリスクが高まる、という報告があります。カテーテルを用いた治療の意義が問われている報告でしょう。入院が必要ということは、外科的手術やカテーテル治療を選択された患者になる可能性が高いでしょう。薬の治療で済むのであればよかった、とご納得いただけましたでしょうか。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:高齢出産には脳血管疾患のリスクがあると聞き、妊娠・出産に不安を抱えています。昨年結婚をし、妊娠を計画しています。予定通りならば高齢出産の枠に入るかと思いますが、高齢出産には妊娠高血圧症による脳血管疾患のリスクがあると聞き、妊娠・出産に不安を抱えています。出産の際に脳血管疾患を患った場合の危険性や、どのくらいの入院と通院が必要となるのか、また、出産時の脳血管疾患に備えて、今からできる生活改善法などがありましたら教えてください。島根県:pinohinaさん(35)回答:高齢出産時の脳血管疾患のリスクについてお答えします。――妊娠と脳血管障害の関係ご結婚、おめでとうございます。高齢出産になると、心配の種はつきませんよね。妊娠・出産は、女性の身体にとても負担がかかるものです。ご相談者さまのおっしゃるとおり、高齢出産では、「妊娠高血圧症候群」になるリスクが上がり、また、妊娠そのものが脳血管障害の危険因子となってしまいます。若い女性に脳血管障害が起こる頻度は、妊娠により、非妊時と比べて1.5倍の発症を見る、という報告があります。原因としては、以下が挙げられます。妊娠による血液量の増加、心拍出量の増加妊娠によるホルモン作用(血管拡張、血管壁の変化など)妊娠による凝固系の亢進脳血管障害が起きる妊産婦は1万人に1人程度といわれています。出産の際に脳血管疾患を患った場合の危険性、とのことですが、母体の死亡率は9~38%とかなりの高確率になります。また、脳血管疾患を乗り切っても、まひ、言語障害などの後遺症が残る割合は、40~63%とこれもまた高い確率で見られます。どのくらいの入院、通院になるのかは、発症した状態によってまったく異なるので、何とも言えません。<「妊娠高血圧症候群」の予防>妊娠高血圧症候群を防ぐポイントとしては、以下のことに気をつけましょう。■塩分を控えるこれは、普通の高血圧症の方の食事療法にもなりますね。スパイスを効かせるなどして、塩分を減らしても、食事を楽しめる工夫をしましょう。■ストレスを解消するストレスがたまると、交感神経が緊張して、血圧が上がる傾向があります。妊娠しているときは、心配でストレスがたまることが多いでしょうが、ストレスを解消する方法を見つけて、リラックスした妊婦生活を送れるようにしましょう。■体重に気をつける体重の増えすぎには気をつけましょう。健診を忘れずに受けることで、体重増加の制御になります。高齢出産では、リスクが伴うことが多く、心配になることも多いと思います。健診をしっかり定期的に受け、かかりつけの産婦人科医の指示に従うようにしてください。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日質問:一般的に何歳ぐらいから脳血管疾患の危険性が増すのでしょうか?30代半ばの主婦です。父方、母方両方の祖母が、脳卒中が原因で、認知症になったり、亡くなったりしました。私自身はお酒もたばこもたしなみませんが、一般的に何歳ぐらいから脳血管疾患の危険性が増すのでしょうか?また、早期発見できた場合とできなかった場合、どれだけの医療費の負担差が予想されるでしょうか?滋賀県:atuさん(35)回答:年齢と「脳血管疾患」の関係についてお答えします。――「脳血管疾患」の危険因子一般的には、脳梗塞などの脳血管疾患は、中高年や高齢者に発症することが多いです。一方、脳血管疾患の一つであるくも膜下出血は、40代、50代の働き盛りにも起きますので、特定の年代に限ったものではありません。では、脳血管疾患の危険因子を見てみましょう。■高血圧最も危険な原因は「高血圧」です。軽度の高血圧者(上の血圧が140~159mmHgほど)が脳卒中で死亡する危険度は、至適血圧者(してきけつあつ:理想的な血圧の値のこと)(110~119mmHg)と比べ、約3倍になります。重度の高血圧者(上の血圧が180mmHg以上)の場合、リスクは7倍以上に高まります。その他の要因は下記が挙げられます。 ■不整脈 「心房細動」という不整脈は、心臓が原因で起こる脳梗塞の最大の原因になります。きちんと脈を刻めない心臓は、流れが滞り、血液の塊ができてしまいます。その塊が脳へと飛び、脳梗塞になるのです。主な原因は高血圧、心筋症、心臓に酸素を送る冠動脈の動脈硬化です。しかし、過度な喫煙、飲酒、過労なども発作を誘発する場合があります。■脂質異常症動脈硬化を引き起こすLDLが高いと危険です。■高血糖状態糖尿病により高血糖状態が継続し、脂質が高い状態も加わると、動脈硬化を促します。脳の毛細血管まで硬化すると、脳梗塞のリスクが高まります。■喫煙たばこを吸わない人に比べて2.0~2.5倍も危険性が高いといわれています。喫煙をすると、血圧が上昇し脳の虚血が進行します。一酸化炭素やニコチン、タールなどが身体に入り、全身の血管が収縮するためです。 ■過度な飲酒お酒は、ほどよく飲む分には身体のリラックスや食欲の増進、血の巡りをよくするといった、プラスの効果があります。ですが、過度な飲酒は、肥満・動脈硬化・高血圧・糖尿病を引き起こし、また脳卒中のリスクを高めます。上記以外にも、家族に脳血管疾患になった人がいる場合は、脳卒中になる危険性が高くなります。遺伝の問題のため予防は難しいですが、発症のリスクが高いことを知っておいてください。<早期発見できた場合とできなかった場合の治療費>また、早期発見できた場合とできなかった場合の治療費の差、ということですが、脳血管疾患の一つである脳梗塞の場合を見てみましょう。この場合は早期の対応が重要になります。発病から3時間以内であれば、t-PAという薬を使用し、原因となった血栓を溶かすことが可能だからです。この条件に当てはまった50代の男性の場合、入院10日、治療費負担額30万円ほどで済んだのですが、t-PAを使用した治療を行うことができなかった70代の男性は、脳の血管が狭くなった部分を広げるためにステントという器具を入れる手術を行い、25日入院しました。結果、80万円ほど負担することになったのです。早期発見で、しかも血栓溶解療法が適応できた場合には、そうでない場合と比べ、治療費に大きな差が見られます。Doctors Me(ドクターズミー)が保証している医師が回答しています
2016年12月18日