“子どもの発達障害”にサッパリ気付かなかった私Upload By 丸山さとこここ数年、テレビや書籍などで“子どもの発達障害”に関する情報を目にする機会も多くなりました。「もしかして発達障害なのでは...?」と薄々不安を感じながら乳幼児健診を受けられる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。息子のコウが乳幼児だった10年前を振り返ってみると、今に比べ積極的に情報を得ようとしなければ詳しく知る機会は少なかったかな?と思います。私はコウの発達に凸凹があることは何となく気付いていましたが、得意・不得意の範囲だと認識していました。1歳半検診で「人間への興味関心が薄い」と指摘され、追加で行われた2歳検診では明確に「コミュニケーションに不安がある」と告げられていたコウでしたが、そこでは“発達障害”という言葉を聞くことはありませんでした。確定診断が難しい年齢であることから、いたずらに親を不安にしないよう気を使われていたのかもしれません。「発達障害の可能性が高いです」とキッパリ言われた3歳児検診Upload By 丸山さとこ3歳の検診では、ハッキリと「発達障害の可能性が高い」と告げられ、心理士さんによる知能検査を受けることと、療育園への入所を勧められました。療育園について教えてもらった私は「コウのためになるのなら是非通いたい!」と思いましたが、コウの保育園入所がようやく決まったところだったので、週5日の療育園通いは私にとってかなり決心が要る選択でした。『仕事はどうしよう……でも療育が必要なのであれば、受けさせないわけにもいかないし……』と迷う私に、相談員の方は「週に1日のコースもあります。そちらには参加できそうですか?」と提案してくれました。仕事の方も、週1日なら何とか都合が付きそう!ということで、療育園に申し込みました。流れで何となく受け入れることになった“息子の発達障害”Upload By 丸山さとこ当時、私はコウに発達障害の可能性があるということで不安や抵抗を感じることはありませんでした。“ありのままの我が子を受け入れる愛情深い母親”だからではありません。状況に対応するだけで一杯一杯だったからです。療育園も週1で通うことにはしたものの、「通っていく中で『やっぱり週5にした方が良さそうだな』と思うことがあれば、仕事を辞めることになるかもしれないな」と考えていました。「何だか急に色々と状況が変わっていくな...。」と思ったことを覚えています。Upload By 丸山さとこ知識があれば、もっと違和感を感じとることができていたら、もう少し療育を意識した関わりができていたのかな?と思ったことはあります。ですが、心配性な私のことなので、躍起になって療育をしようとし過ぎていたかもしれません。全部、今だから言えることなのだろうなと思います。今、息子の発達障害のことをどう思っているのか「発達障害の可能性が高いです」と言われた3歳児検診の頃から早7年、コウは10歳になりました。現在ではASD・ADHDの診断を受け、ストラテラを服用しています。今、彼の発達障害について私がどう思っているかと言えば、そのことを知る前の頃のように「こういう子なんだな」と思っている感じです。気付いていないだけで、心の底では戸惑いや拒絶、迷いなどの、“受け入れたくない気持ち”があるかもしれませんが、意識の上では「それがコウなんだな」という感覚でいる現在の私です。違いがあるとすれば、「彼の中にあるいくつかの要素に名前がついた」というところでしょうか。髪が短い状態に“ショートヘア”という名前があるように“発達障害”という名前があって、“得意なヘアアレンジ・難しいヘアアレンジ”があるように“できること・難しいこと”があって、“おすすめのケア方法”があるように“おすすめの関わり方”があるのではないかな?と、コウの発達障害を認識しています。「発達障害」の言葉で表される特性にも一人ひとり個性はあるけれど、「上手くいかない時に参考になる情報」があるのは凄くありがたいです。発達障害の診断を受けて、得られる情報が増えてよかったなと思います。感性が独特でコミュニケーションの癖が強く、忘れ物がしょっちゅうで、ユニークで、「お母さんの好きなもの折ってあげたい」と言いながら私の部屋を折り紙博物館のようにしていくコウ。彼の中にあるいくつかの要素に強く影響している“発達障害”というものを、7年前より“身近で当たり前なもの”に感じているということが、以前の私と今の私の大きな違いかもしれません。そんな風にしてコウが発達障害であることを知り、受け入れた私ですが、夫はどうだったかと言うと...。Upload By 丸山さとこ『かわいいわが子にまさか障害があるなんて...』というショックからの否定ではなく、本気で『え?問題なく意思の疎通とれてるでしょ?』と思っていたことから出てきた夫の素直な反応に、「分かる分かる...!」と思いながらも頭を抱えるしかない私でした。ということで、次回はそんな夫がどのように息子の発達障害を認め、受け入れるに至ったかを書いていきたいと思います。
2020年04月20日「自分の中の日常」を保つ作業にエネルギーを割く「いつもと同じ」が安心する私は、「社会の日常」がうまくまわらなくなっている今、せめて「自分の中の日常」を保つように、よくよく注意を払っています。私たちが今経験しているのは、発達障害のない人だって未経験の、かなりのストレス状態です。生命の危険、経済的リスクがふりかかり、生活習慣の変更をせまられているのです。誰だって心身のバランスを崩して当然。発達障害者ならなおさらです。私の場合、体感では「エネルギーの60%ぐらいを、今の環境を乗り切るために使っている」感じです。発達障害者には自分の疲れや緊張を自覚できない人も多いので、自分の心身の健康を保つことに、意識して極力多くの手間やエネルギーを割いてみましょう。「ちょっと手間をかけすぎなのではないか」ぐらいに意識してみてちょうどではないかと思います。Twitterでやりとりさせていただいた方が「こんなときには『日常の断捨離』をするのがいい」というようなことをおっしゃっていて、とてもいい言葉だと思いました。この「日常の断捨離」を私なりに言い換えれば、「生活習慣の断捨離」です。1.今までなんとなく続けていた生活習慣を数え上げてみる2.数え上げた生活習慣が、自分の心身の健康のために不可欠だったのかを吟味する3.不可欠でない生活習慣、かえって負担になっているような生活習慣を思い切って手放してみるこれを、一般的に言われている「モノの断捨離」で言い換えてみるとこうです。1.今までなんとなく持っていたモノを数え上げてみる2.数え上げたモノが、自分の心身の健康のために不可欠だったのかを吟味する3.不可欠でないモノ、かえって負担になっているようなモノを思い切って手放してみるイメージできたでしょうか。生活習慣も、モノと同じで断捨離していくことができると思うのです。部屋と同じように生活習慣をすっきりと整理して、省スペースならぬ、省エネルギーで生活できるように調整していってみましょう。今回のような非常事態では、まずは「一日ずつをそこそこ健康に乗り切る」ことが大事です。今まで私たちは、ロングスパンで見た将来を念頭に、「よりよい自分のために、よりよい家族や社会のために」といろいろ努力してきたはずです。私たちの生活や社会が今後もおおよそ同じように回っていくことを前提に、人間関係や趣味を楽しんだり、ときにはそれらの活動について愚痴を言ったりもしてきました。しかし、今の私たちが意識すべきなのは、おそらくは「きょう一日」、長くてもせいぜい「きのう、きょう、あした」の三日間ぐらいの時間軸ではないでしょうか。逆にいえば、それ以上の時間軸のことはあまり考える必要がありません。なぜなら、事態はあまりに刻一刻と変わっていっており、一週間や一ヶ月あとに、何がどうなっているかもわからないからです。とはいっても、ここ一ヶ月の日用品の家庭での在庫のことについて考えたり、この半年にかかわる経済的支援についての情報収集をしておくことは必要かもしれませんよね。ここで私が強調したいのは、「社会のありかた自体が大きく変わったのだから、以前どおりの生活習慣を続けなければと気負う必要はまったくない」ということです。たとえば……「子どもの生きやすさを考えて、苦手なママ友づきあいを我慢して続けてきたけど、まあいいや。きょう一日、私たち家族が健康で乗り切れればいい」「一日一回、誰かを笑わせられたら万事OK」「よりよい仕事をするためにと資格の勉強をしてきたけれど、とりあえず諦めてしまおう。きょうもあしたも、私が家族のために元気な自分でいられればいい」「昨日よりもきょうはすっきり起きられたから100点」こんな感じで乗り切ってみてはどうでしょうか。質の良い睡眠をとるために全力を注ぐ常にできるだけ質の良い睡眠がとれるような工夫もしています。精神的なストレスがかかると睡眠の質が低下しがちです。ストレスによって質の悪い睡眠が続くと、今度は身体の調子が悪くなります。睡眠で疲れが回復できなくなると抵抗力も落ちるでしょうから、「良い睡眠のためには死んでもいい」ぐらいの気持ちで生活しています(笑)。常に主治医と連携し、ていねいに薬の調整をしています。私は今回、初めて睡眠導入剤を処方してもらいました。この睡眠導入剤がよく合っているのもあって、毎晩かなり熟睡できています。自分で睡眠導入剤の種類について調べ、依存のリスクが少なくて自然な眠気を促してくれる、新しいタイプの睡眠導入剤を選んだので、安心できています。日中は、漢方内科医から処方してもらった、不安によく効く漢方薬と、主治医から処方してもらった、てんかんや双極性障害の治療にも使われる薬を追加しています。よく眠るためには、夜になったらタイミングよく脳みそのスイッチがオフになってくれることが必要です。昼の間に心身の緊張を高めすぎないよう、リラックスする時間を多めにとるように心がけています。もともとほとんど家から出ない私でさえ、外出を自粛するようになってからは運動不足でイライラしたりするので、リラックス時間にはストレッチなどでできるだけ身体を動かすようにしています。緊張が出がちな人は歯を食いしばっていることも多いのではないでしょうか?私はアゴまわりを中心にほぐして、深い呼吸ができるようにします。スマホアプリを使ってマインドフルネス(瞑想のようなもの)も実践しています。天気のよい日には、感染リスクの低い屋外を散歩することもあります(マスクをし、人混みを避けています)。今の時期、あちこちが花ざかりで心が和みます。出典が思い出せないのですが、ずいぶん昔、「眠れない人は『生きることに実感を持てない人』だ」という話を目にして、なるほど! といたく納得したことがあります。なんでも、眠りは「小さな死」であり、安心して眠る(小さな死を迎える)ためには「私はきょう、十分に生きた。この生に満足している」という実感が必要なのだそうです。このため私は「よい睡眠をとるためには、単に一日リラックスして過ごすことだけでなく、なんらかの達成感や充実感を得られるような活動もしたほうがよいのだろうな」と思っています。「充実した時間」では、自分の興味分野のことに没頭したり、こだわり行動をあえて爆発させたりしています。お菓子やパンを焼いたり、情報を集めて整理したり、ほのぼの系の漫画を読んだり、映画・音楽鑑賞したり。仕事仲間と「そのうちこんなことやりたいね」などと夢のある話をすることが、想像以上にエネルギー源になってくれたりもします。私の場合、見通しが立っていると安心するので、新型コロナウイルスについての情報収集はある程度しておいたほうが落ち着きます。しかし、科学技術振興機構による以下の発表を念頭に、「新型コロナウイルス関連情報に触れるのは1日最大4時間まで」を目安にしています。共同発表:東日本大震災の救援者の心的外傷後ストレス障害に関する調査災害後のPTSD予防に向けて - 科学技術振興機構普段、活動量計という装置をつけて生活し、自分の睡眠の質や自律神経の状態を客観視できるようにしています。発達障害者には自分の心身の状態を自覚しづらい人も多いですが、こうした活動量計などの機器に頼ることで、自分の状態を把握しやすくなるのではないかと思います。自分の状態の監視が習慣づくと、自分のどんな生活習慣が心身によくて、どんな生活習慣がよくないのかの検証もしやすくなっていきます。いろいろ工夫しても対処しきれないときは、誰にだってあります。私は、自分で自分の睡眠の質や自律神経の状態をどうにもできなくなったときの非常手段を複数用意しておくようにしています。以下のような感じです。・信頼できる人に相談する・オンラインカウンセリングを受ける・鍼灸治療を受けるいずれにしろ主治医にあらかじめ「自分でこういった対処をとろうと思うが、おかしくなったら引き戻してください」と伝えてあります。「自分の中の日常」を保てなくなっても自分を責めない私は今のところ幸い元気に過ごせていますが、ここまで書いたことをやってみても「日常を保つ」ことができない、あるいは「日常を保つ努力」自体ができなくなった場合は、それはすでに病的な状態ではないかと思います。病気の場合、感じることの多く、できないことの多くは病気のせい。本人のせいではありません。本人の心がけではどうにもならないし、こうした状況下では誰が病気になっても無理はありません。そもそも、努力ができるかどうか、その努力が実を結ぶかも、本人が与えられた環境も含めた運みたいなところがあるので、本人のせいではありません。ともかく自分を責めないことです。「気分の落ち込みが晴れない状態が二週間以上続いたらうつ病」という指針(※)があるので、二週間以上どうにもならないときには速やかに病院に行きましょう。※)1 うつ病とは:ご存知ですか?うつ病|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト - 厚生労働省いつかみんなで再び日常を味わう日のために今はいつ何がどうなるのか見通しが立ちませんが、いつか、少しずつ私たちに日常が、それももしかしたら今までとはまた少し違った日常がやってくるときがくるかもしれません。その日まで、そうっと、一日ずつ乗り切っていきましょう。果樹が実をつけるはるか前に、人知れず地面の下で健康な根を張っていくかのように。
2020年04月18日長男は4歳のときに、子ども発達支援センターで発達検査を受けました。担当の先生からは発達障害のグレーゾーンと言われ、長男への接し方や特性の話を聞きました。乳児期のころから長男のことを育てにくいと感じていたのですが、当時はなぜ育てにくいと感じてしまうのかわかりませんでした。今回は長男が発達障害であるという結果を聞いたときの私の心境をお話ししたいと思います。 子育てがつらいと感じていた日々長男は生後3カ月ころから寝付きが悪く、夜泣きもひどく、育児用ミルクは一切飲まず母乳のみでした。実家は遠く、夫は非協力的で、金銭的な余裕もなかったので、私ひとりで長男の子育てや家事を頑張るしかありません。さらに長男が1歳、2歳と成長してくると、偏食・言葉の遅れ・こだわりが目立ち始めました。 健診では問題ないと言われていましたが、長男の様子に違和感を持ち始めていた夫や義父から、私のしつけが悪いと言われるようになり、私は長男の子育てをつらいと感じるようになってしまいました。 発達検査を受けた結果長男が4歳になる1カ月前、長男の子育てと成長について子育て支援センターに相談に行ったところ、すぐに子ども発達支援センターを紹介され、長男が4歳3カ月のときに発達検査を受けました。 担当の先生からは検査の結果、「発達障害のグレーゾーン」と言われ、知能的に高い部分と社会性の低い部分で2年半の差があるということでした。発達に凸凹があるために、長男には理解できることとできないことの差がありますが、それは性格や環境のせいで「お母さんのせいではないですよ」と言われたのです。 ショックよりホッとした気持ち夫や義父に長男へのしつけが悪いと言われていた私は、「お母さんのせいではない」と言われたとき、体の力が抜けたと同時にホッとしました。 また長男には発達障害という脳機能の問題があると聞き、妙に納得した感覚がありました。脳機能で何かうまくいかないことがあり、感覚などの過敏があるのだとすると、育てにくいと感じていた長男の偏食やこだわりなどをすんなりと理解することができたのです。そして発達障害だと言われても、不思議とショックはありませんでした。むしろ、発達障害のことを、長男のことを、しっかりと理解したいと思いました。 発達検査の結果が出たあとも、夫や義父は長男の発達障害をなかなか受け入れてくれず、私のしつけが悪いと言っていましたが、私は気にしませんでした。発達検査の結果を聞いた日を境に、長男の子育ては「育てにくい」から「理解したい」という方向へ変わっていきました。私のせいじゃなかった、そう思った瞬間のホッとしたときの気持ちは、うまく言葉では表せませんが一生忘れることはないと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 監修/助産師REIKO著者:川本 千華発達障害の長男、兄が大好きな次男を育てる2児の母。元ピアノ講師。自身の経験を活かし音楽・発達障害に関するライターとして活動中。
2020年04月11日順調に活躍していたイヤーマフ。聴覚過敏で体調不良を起こしていた娘。試しに使ってみたイヤーマフは、大活躍してくれました。嫌な音を遮断できるということですっかり気に入り、常に持ち歩いて、放課後等デイサービスで集中したいときや学校で一人になりたいとき、家で読書をするときなどに愛用していました。Upload By SAKURAイヤーマフがきっかけで目に留まった言葉。そんなある日、放課後等デイサービスお迎え時…Upload By SAKURA私はドキッとしました。すると、娘は続けて…Upload By SAKURA「自分が発達障害か」を聞いてきました。今まで私は、娘に『発達障害』という言葉を使って娘の特性について話したことはありませんでした。娘の特性について話した経緯。言語訓練に通う理由を聞かれたので…Upload By SAKURA簡単に理由を話しました。娘は「言葉が苦手」というのを、マイナスには捉えなかったようで、気がつけば周りの人に対しても「私はね、言葉が苦手なんだよ」と自ら説明するようになっていました。2年生から特別支援学級に在籍になった娘は、慣れるために1年生の後半から特別支援学級の教室に行くことになりました。そのときに、『特別支援学級に行く理由』を説明しました。Upload By SAKURAその後、2年生から本格的に特別支援学級在籍になったときに、もう一段階詳しい話をしました。Upload By SAKURA娘は気にするどころか、長い時間特別支援学級にいられることを喜んでいました。「障害」という言葉を耳にすることが多くなってきて…それから時間は経ち…2〜3年生になると「障害」という言葉を授業やテレビで聞くことが増え、障害のある人が世の中にいるということを知るようになりました。Upload By SAKURAこのときから私は「いつか娘に『発達障害』について話す日がくる…」と考えていました。どんな状況で聞かれるのか…どんな風に答えようか…想像し、ずっと頭の中でシミュレーションし続けていました。そして、聞かれたときのために決めていたことがありました。そのときのため、決めていた3つのこと。『発達障害』のことを話す最良のタイミングは、聞かれたとき。あまりに幼いときは話す必要はないと思いますが、娘はもう小学生。専門的な話はしなくても、そういう特性について、言葉を選べば説明していいと考えていました。Upload By SAKURA真剣な顔や暗い表情で話してしまうと、これは悪い話だと思われてしまいます。話すときは、普段の会話のときと同じトーンで、なるべく表情は変えない!少しでも誤解を与えたくないと思いました。Upload By SAKURA『発達障害』に対して、「これ以上聞かないで」という対応は絶対したくないと思っていました。聞きたければいくらでも話す、聞いてはダメなことではないと娘に態度で示そうと思いました。Upload By SAKURA何度もシミュレーションして、これは絶対に守ろうと決めていたことでした。シミュレーションは完璧だったはずだけど…しかし、そのときは思った以上に突然やってきました。まさか、イヤーマフから繋がるとは…!イヤーマフを購入したときは、そんなこと想像もできませんでした。Upload By SAKURAあんなにシミュレーションし続けていたのに…いざ聞かれると私の心臓はドキドキ音を立て、動揺が一瞬で全身に広がりました。しかし、動揺してはいけない!返事に間を空けたら、娘に変に思われる!と決めていたことを思い出し、自分に気合いを入れ、ついに娘に話すことにしました。続く…。
2020年03月25日「自分が障害者だって、自分で明かしてはいけないの⁉」――息子の不服げな表情を見て改めて考えた、「障害」という言葉のイメージについて小学4年生の息子が、ある日「腑に落ちぬ」と言わんばかりの表情で帰宅した。彼はADHD(注意欠如多動性障害)傾向もあるASD(自閉症スペクトラム障害)当事者。約1年半の不登校生活を経て復学、最近また休みがちではあるものの、通常学級に籍を置きながら特別支援学級を利用しており、次年度からは特別支援学級への転籍が決まっている。発達障害は「見えない障害」とも言われており、息子や私も、ぱっと見では障害を抱えているとは分かりにくいだろう。そんな息子が4年生になってから、特別支援学級を利用し始めた――通常学級のクラスメイトたちからしたら、不思議だったに違いない。なぜなのかと彼らから理由を聞かれた息子は、「発達障害があって、感覚過敏などがあるから」というようなことを伝えたのだという。すると、「障害者とか、そういうことを言ってはいけないんだよ!」とたしなめられたのだそうだ。息子にしてみれば「質問に対して誠実に答えただけで、なぜ叱られるのだ」という気持ちになるのは当然だ。「誰かの秘密を勝手にしゃべったわけでもないのに…」などと、ブツブツひとりごちていた。「障害って、悪いことだとか隠すべきこと、みたいなイメージがあるからなあ」隠さざるを得ない事情や場面があることを重々知りつつ、私は息子へと言葉を投げかけた。「本当はそんなことないんだけどね」すぐにそう付け加えて。前回も書いたように、「障害」とは「人と社会の間に生じたずれ」だと思っているし、近年はそうした考え方も広がりつつあるが、まだまだ障害という言葉に対するイメージはよろしくない。「障碍」や「障がい」の表記や別の呼称を使おうと行政などが推し進めたところで、本質的なところは何も変わっていないというのが当事者としての印象であるし、「障害」という言葉、あるいは診断名が、揶揄の言葉として使われているのが現実だ。(今ふと思ったのだが、件のクラスメイトたちは「障害などの言葉で人を罵るのはいけないことである」というご指導を、親御さんから受けたのかもしれない。それが頭の中で「障害と言ってはいけない」へと変化した可能性がある)私は学童期にてんかんを発症しているため、「障害者」というラベルを手にしてからの生活はそこそこに長い。本当は良くないのだが、自分が受ける差別にはある程度慣れっこで、障害名で揶揄されたところで「はいはいそうですよ」と聞き流すことができる。最近は「障害という言葉や診断名が揶揄に使われ続けたら、誤ったイメージは広がる一方だな」と考え、冗談さながらの軽口であっても、「その言葉を聞き流すことを、私はやめることにした」とお伝えしているのだが、とにかく、傷つくことはほとんどない。しかし、自分ではない相手にそうした言葉が向けられているのを見聞きすると、なぜだか落ち着いてはいられない。ADHD性による衝動を用いて発言なさった方のもとに駆けつけ、直後にASD性を発動、「発達障害という概念やアスペルガーとも呼ばれている自閉症スペクトラム障害についての簡単な説明と、“頭が悪い”ということについてのあなたの定義を伺ったのち、障害と頭の良し悪しは必ずしも関係しないこと、そして“真に頭の悪い人など存在しないのでは”と私が思うその理由を説明させていただけないだろうか」などと申し上げたい気持ちになるが、そんなことをすれば本末転倒、障害のイメージ悪化に拍車をかけてしまうこと請け合いだ。そのうえ私は気が弱い。そんな大それた行動を起こせるわけがない。歯がゆさを抑えられないまま、「どうしたもんかね……」とうなだれるぐらいしかできないのである。支援に必要な情報である障害を容易に明かせない現状について、「障害」というラベルを長年持ち続けている私が思うこと前項に書いたように、私にとっての障害名は、自分について説明を要する際に使うラベルやカードのひとつであるという認識だ。「努力や我慢では克服できないレベルの苦手がある、ただし、こうした方法なら可能だ」と説明するためのものであり、もちろん診断名を出さない方が話が早そうなときはそうするが、障害を明かすことに抵抗はない。そして私は、「我々はどうやら発達障害というものの当事者であるらしい」と息子には早いうちに告げており、息子も息子で「なるほど。早めに分かっていれば、有事の折に対応もしやすかろう」とばかりにあっさり受け入れていた。「ゲームは夢中になり過ぎて時間を忘れがちだから、アラームをセットしよう」と自ら対策を講じたり、「自分は感情をその場で認識できないことがあるが、あとから友達に気持ちを伝えるにはどうしたらいいのだろう?」と私に聞くなどはするが、普段は自分が発達障害の当事者であることを、さして意識していないように見える。それは私も同様で、こうしたコラムを書くときや、発達障害についての情報に触れるときなどは発達障害当事者であることを意識するが、平時は「自分の一要素」に過ぎず、見えてはいるが注視はしない。しかし、ネットなどでは「子どもへの障害告知は慎重に。本人のアイデンティティーを揺るがしかねないデリケートな問題です」「障害という単語にショックを受けてしまうケースも考えられます」などと書かれており、私はのけぞった。「本人のアイデンティティーを揺るがしかねないデリケートな」障害告知を、「晩ごはんはカレーだよ」ぐらいの軽いノリで済ませてしまったからだ(もちろん、どのような行動特性が該当するかなども説明はしたが)。当時の私が発達障害を抱える方々の現実について、全くの無知であったからこその行動である。物分かりが良く、自ら質問してくれる息子であったことや、障害をネガティブなものと捉えずにいられる環境があったからうまくいっただけ。分かっている。とはいえ何かが引っかかる。『各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと』の中で、児童精神科医・臨床心理士の姜昌勲氏が下記のように書いていらした。発達障害は、「治療しなければいけない障害」ではなくて、「支援するために必要な病名」であるとともに、「かけがえのないその子の個性」でもあるのですから。「発達障害はニセの病名?」『各分野の専門家が伝える 子どもを守るために知っておきたいこと』(宋 美玄、姜昌功、ほか/星海社新書)P92より「支援するために必要な」情報を聞いた子どもがショックを受けたり、明かした人から不当な扱いを受けたり、ネガティブなイメージを抱かれるのはやっぱりおかしい。「実は発達障害で」「ふーん、そうなんだね」でいいじゃないか。もちろん私は「発達障害の当事者は誰もが、その事実を明かすべきだ」とは思わないし、「実は自分も発達障害で」とこっそり打ち明けてくれた方の話を他人に話す気にもなれない。それは、今の自分が、発達障害に関しては、明かしても差別される機会の少ない環境に身を置いているだけだと自覚しており、かつてはてんかんで「隠しても地獄、明かしても地獄」を体験しているからだ。だからこそ、悔しくてたまらないし、憤りさえも感じている。必要な情報を、誰もが気軽に明かせない現状に。「障害はその人が持つ事実ではあるが、人格そのものではない」と思う私に向けられた、友人からの嬉しい言葉Upload By 鈴木希望ところで私は、かばんにいつもヘルプマーク(外見では分かりにくい疾病や障害のある人が、配慮を必要としていることを知らせるためのピクトグラム)を付けている。私が住む新潟県でも配布されてはいるが、まだまだ認知度が低い印象がある。あるとき、私のヘルプマークを見た友人が、「これは何?」と尋ねてきた。彼女は帰郷してから知り合った人で、発達障害つながりではない。子ども同士が仲良しだったことからつながった、いわゆるママ友だ。私がヘルプマークの概要を簡単に説明して、「私はてんかん発作を起こしたり、発達障害からくる感覚過敏があって、パニック発作を起こす可能性があるんだ。だからそうしたときに適切な対応をお願いできるように、このマークを付けているんだ」と話した。すると彼女は「そうなのかー。てんかんのことも発達障害のことも私はよく分からないけど、手伝えることがあったら教えてね!」と微笑んでくれたのだ。(そう…!これ!これなんだよ!こういう対応が嬉しいの…!)感激屋の私はむせび泣きそうになるのをぐっとこらえて、「うん、ありがとう!お願いするね!」と返した。差別されたくないのはもちろんのこと、同情が欲しいわけでも、特別扱いされたいわけでもない。いつでも誰に対しても助けを乞うつもりはないし、自分ができる範囲内なら、ほかの誰かが困っているときにはサポートだってしたい――私が知る限りではあるが、多くの障害当事者はそう願っている。障害を感じにくい人たちもそうであるように、障害当事者にも純粋な人もいれば卑劣な人もいる。障害を理由に差別されていることを逆手に取ってひらりとかわす、狡猾でありながらもどこかキュートな友人の話もいずれ紹介したいが、それは一旦横に置く。とにかく「障害」というのはその人に関する事実ではあるが、人格そのものではない。「実は発達障害で」「ふーん、そうなんだね」ぐらいの扱いになってほしいと願うのは、傲慢なのだろうか。重要なのはラベルではなく中身。「障害」という言葉のイメージを変えたい私が考えた、あえての遠回りさて、息子の話に戻る。「障害って言ってはいけないのなら、これからどういう風に説明したらいいんだろう…というか、障害は悪いことじゃないんでしょ?なのに…」まだ「解せぬ。世の誤ったイメージのためになぜ自分が厄介なことを考えなくてはならぬのだ」という思いがにじみ出る表情の息子に、私は代替案を伝えた。「最初に障害って言葉を言わないでさ」「え⁉言ってることが矛盾してる!!」「分かってるよ。でも、誤解されるなら最初は避けた方がいいんじゃない?で、今回は特別支援学級を利用している理由を伝えたいわけだよね。だから、例えば“チョークで黒板に書く音で耳が痛くなったり、たくさんの人のひそひそ声で先生の話に注意を向けにくくなって、授業を受けることに障害を感じてしまうから”とか、困っていることの具体的な内容と、“障害というのは、困っていることという意味なんだ”と受け止めやすい言葉で伝えたらいいんじゃないかなあ?」幸い、クラスメイトたちは息子の特性を、なんとなくかもしれないが理解してくれているようなので、これで十分に伝わるだろう。「そのときになったら、そんな説明できるかな…」「じゃあ、“通常学級で授業を受けていると、困ったこと、障害がいろいろ出てくる”とかはどう?そこで質問してもらえたら具体的に言えばいいし、ふーんで終わればそれはそれでいいと私は思うが、どうかな?でも、障害っていう言葉を使う必要はないかなと私は思うよ。伝えたいのは障害の中身であって、障害という単語じゃないんだから」私の提案を受け、息子はまだ納得できていない様子だったが、少し考えてから「そうか…そういうことが障害なんだって後から分かってもらえたらいいのかもな…」と、誰に向けるでもなく、つぶやいていた。「障害」という言葉に付きまとう悪いイメージをなくしたい私が「障害」という言葉を避けるような表現を選ぶのは、息子が申すように矛盾も甚だしく、本末転倒とも言える。しかし、障害を明かさなければならない場面において重要なのは、「障害」というラベル以上に、「なぜそうしたラベルを持たざるを得ないのか」という理由、ラベルを示す人それぞれの困難の詳細についてというケースが多いように私は感じている。ならばそちらを優先させて、追々「障害」という言葉との紐づけを行う方が、遠回りのようだが、実は効率良くイメージの変化へとつなげられる道なのではなかろうか。その前に、発達障害については誤解をなくすことや、地域による情報格差など、片づけるべきさまざまな問題があるのだが…。「障害」という言葉のイメージが変わり、障害のある人たちへの偏見がなくなることに従って、人と社会の間のずれも消えていき、あらゆる人が助けを求めやすい世の中になる――なんて、現状では夢物語だ。しかし、そのような未来が訪れることを、私は願っている。そのためにも私はもっともっと学びたいと思っているし、感覚のアップデートも忘れたくない。
2020年03月08日発達ナビ誕生の背景発達ナビを運営するLITALICOは、子どもの発達をサポートする教室「LITALICOジュニア」を各地で運営しています。ですが、全都道府県に教室を出すには至っていない状況です。また、入会を希望しながらも待機いただいている方もたくさんいらっしゃいます。悩んだり不安を感じている保護者の皆さんを、教室以外でサポートすることはできないだろうか。ネット上であれば、どこにいても、つながることができる。情報をお届けすることができる。そんな思いから、2016年1月26日に、LITALICO発達ナビが生まれました。3年目の取り組みを振り返って発達が気になる子どもを育てるとき、保護者にはたくさんのことが求められます。情報収集に療育、支援者との面談や連携、さまざまな手だてを考え、サポートグッズを用意…。子どもとの時間は、その成長に喜んだり、何気ない出来事の中に幸せを感じることができる反面、体力面でも精神面でもつらいなと感じる場面も少なくありません。私たちは、そんな保護者の皆さんに、「発達ナビにつながっていれば、いまも、これからも、きっと安心」「つながっていると楽になれる」と思ってもらえる居場所でありたいと考えています。また同時に、お子さまたちがよりよい環境で暮らすことができるサポートもしていきたいと考えています。そこで2019年4月から・連載ライターによるエピソードコラム・発達障害の基礎知識といったコラムコンテンツに加えて動画コンテンツなど、コラム以外の形での発信をスタートしました。動画とコラム連動型のコンテンツの作成にも取り組みました。また、子育て記録を簡単にとれ、経験をシェアしたり参考にできる機能・ダイアリーをスタートしました。そのような中で、ユーザーの皆様からも、発達ナビで生まれた交流によって、子育ての不安や悩みが軽くなったり、前向きになれたという声も寄せられています。また、ダイアリーに素敵なイラストとともに毎日の子育てを描いてくださっていた、taekoさんのコラム連載が2月からスタートします!Upload By 牟田暁子(発達ナビ編集部 編集長)ダイアリーとはまた違ったタッチでの漫画やエッセイとなる予定です。お楽しみに!さんのダイアリーページ検索をもっとしやすく!知りたい情報を見つけやすく4周年に向けて、検索性の向上に取り組んできました。2020年1月27日から、トップページをリニューアル!知りたいことからコラムやダイアリーなどを探すことができるようになります。ユーザーの皆さんの「以前読んだあのコラム、見つけられない…」を解消したり、「なんて検索したらいいか分からないけれど…自分のもやもやした不安や悩みの解決のヒントを見つけたい」を叶えたいと開発した機能です。ぜひ活用いただけたら嬉しいです!Upload By 牟田暁子(発達ナビ編集部 編集長)Upload By 牟田暁子(発達ナビ編集部 編集長)Upload By 牟田暁子(発達ナビ編集部 編集長)また、ダイアリーのハッシュタグ機能をご活用いただくことで、知りたいキーワードに関するダイアリーを見つけやすくなりました。同じようなことに関心があったり書いているユーザーの皆さん同士がつながるきっかけにもなればと考えています。Upload By 牟田暁子(発達ナビ編集部 編集長)発達ナビ編集部の、いままで、そしてこれからの取り組みを動画でも簡単にまとめています。障害のない世界を目指して、さまざまな取り組みをしています発達ナビは編集部をはじめ、多くのスタッフがさまざまな取り組みを通して、「障害のない社会」を目指し、活動しています。お子さまが利用する場面の多い、発達支援施設への研修教材や運営支援サービスの提供などを通じて、間接的に、お子さまたちの支援がよりよいものとなるようなサポートもひろげてきました。研修教材サービスのご紹介心ある企業の皆さんとの協働によって、発達が気になるお子さまやその保護者の皆さんにとってより暮らしやすくなる社会を作っていきたいと、取り組みを重ねてきました。さまざまな取り組みをさせていただきましたが、コラム化した中からいくつかご紹介します。5周年に向けては、ユーザーの皆さん同士が交流しやすくなったり、ユーザーさんそれぞれに必要な情報があつまってくる仕組みづくりをすすめていきたいと考えています。そして、皆さんの暮らしの中で欠かせないポータルになってきたいと思っています。発達ナビにつながっていれば安心、発達ナビを使うとラクになる――そんな風に思ってもらえるように。これからも、もっともっと発達ナビを活用いただけたら嬉しいです。
2020年01月27日遠距離恋愛中に彼からそっけない態度をされると、本当に愛されてるのか不安になりますよね。そんな時にはいくつかのポイントをチェックすると不安が拭えますよ!過去に同じことがなかったか思い出してみるまず最初にチェックしておきたいのは、過去に同じことが起きなかったかです。誰でも彼の反応が芳しくなかったり、よそよそしくなると、好きな気持が無くなってしまったんじゃないかと考えてしまうものです。しかし、もしかするとあなたへのサプライズなどの隠し事をしているため、反応がぎこちなくなっている可能性もあるのです。例えばあなたに内緒でこっそり会いに来ることを計画していたり、誕生日をサプライズでお祝いしようなどと計画している可能性があります。過去にも同じようなサプライズで会いに来てくれたことはないか、あるとしたらその時の態度と今は似ていないか?また今自分の誕生日が近くないかなどを調べて可能性を探ってみましょう。彼の仕事が忙しくないか調べてみる彼からあなたへの愛情表現が減ったなと感じるのは、彼が愛情表現をする元気すら無いほど忙しく働いているからかもしれません。それとなく彼に今の仕事のことや愚痴などを聴いて、忙しさの度合いをチェックしてみましょう。残業が続いているのなら体が疲れているのはもちろんのこと、家事や仕事に必要な準備などに負われてあなたとのメッセージや通話のやり取りに割く時間が取れないだけかもしれません。また残業が無かったとしても嫌な上司や慣れない仕事などで精神的に疲れていると、愛情表現をするような心の余裕が無くなってしまうのも珍しくないことです。彼に悩みがないか聞いてみるサプライズの気配もなく、仕事もいつもどおりなのに彼からの愛情表現がなく反応もいまいちな場合は、彼に悩みがないか聞いてみましょう。趣味や楽しめることが無いと人は無気力に陥りやすく、日々を頑張る気力もわきづらくなります。彼にこれといった趣味が無い場合、ちょっとした悩みでも大きく心を病んでしまい深く落ち込んでいる可能性があります。悩みを解決して心の余裕が出てくれば、あなたへの愛情表現もいつもどおりできるようになり、不安になることもなくなるでしょう。
2020年01月19日妊娠が分かったとき、まず何を感じるでしょうか? 我が子を授かった喜びはもちろんですが、「無事に産んで育てられるだろうか」という不安を感じる人も多いかもしれません。妊娠中の不安感の原因と、不安とうまく付き合うための方法を紹介します。妊娠中は不安になりやすいもの?「妊娠前は気持ちが安定していることが多かったのに、妊娠してから不安を感じることが増えた」という人は多いものです。一体なぜ、妊娠すると不安を感じやすくなるのでしょうか。ホルモンバランスの影響妊娠すると、ホルモンバランスが大きく変化します。この急激な変化が、ストレスに対する脳の抵抗力を低下させることで、何げないことでも不安を感じやすくなるのです。また、ホルモンバランスの影響を受けるのは、精神面だけではありません。つわりや腰が重く感じるなどのいわゆる『妊娠初期症状』とされる体調面の変化は、ホルモンバランスの変化によって引き起こされます。妊娠中は心身共にダメージを受けやすい時期なので、「不安を感じるのは当たり前」と思って気持ちを大きく構えましょう。※参考 厚生労働省e-ヘルスネット「妊娠・出産に伴ううつ病の症状と治療」 日常・体調の変化によるもの妊娠すると、ホルモンバランスの変化によって体調不良が起きやすくなります。妊娠初期のつわりを乗り越えても、赤ちゃんが大きくなる妊娠後期にさしかかると、胸やけや動悸・息切れなどの症状が現れ始めます。こうした体調の変化も、不安感を引き起こす原因の1つです。また、「お腹の中に赤ちゃんがいる」と意識しながら生活するため、日常生活における動作や行動にも気を遣うようになります。体が重くなってくると、妊娠前にはできていた動きができなくなったり、時間がかかったりするようになるため、よりストレスや不安を感じやすくなるのです。※参考 厚生労働省妊娠・出産をサポートする女性に優しい職場づくりナビ「妊娠中の身体の変化と対応ポイント」 妊婦はどんな不安を感じるの?妊娠中に感じる不安はさまざまです。体調のことや出産のこと、はたまた仕事について不安に思うこともあるでしょう。不安を解消するためには、まず『自分がどんな不安を感じているのか』を自覚することが大切です。妊娠中の女性が抱えやすい不安について見ていきましょう。出産の痛みに関する不安出産は命がけです。そして、『鼻からスイカを出すほど痛い』といわれるほど、出産の痛みは壮絶とされています。そのため、『産むときの痛みに耐えられるか』と不安に思う妊婦さんがほとんどです。とはいえ、陣痛の痛みは人によって違います。陣痛が長引く場合もあれば、陣痛がきてすぐに子どもが生まれる場合もあり、痛みの感じ方も人それぞれです。先輩妊婦さんの出産体験談はあくまでも1つのケースとして捉え、痛みを想像することで不安を膨らませすぎないように意識しましょう。赤ちゃんの成長について大切な赤ちゃんだからこそ、きちんと成長しているのか不安になるものです。つわりで思うように食事がとれなかったり、医師から「赤ちゃんが少し小さめですね」と言われたりすると、お母さんとしては発育が心配になりますよね。「自分が体調不良だと赤ちゃんの健康まで損ねるのではないか」と思ってしまう人もいるでしょう。しかし、個人差はありますが、だいたい妊娠約4~7カ月になると『妊娠中期(安定期)』となり少しずつ体調が安定し始めます。お腹が膨ふくらみ、赤ちゃんの成長を感じて「きちんと育っている」という安心感が得られる場合が多いので、それまでは焦らずに落ち着いて過ごしましょう。※参考 厚生労働省妊娠・出産をサポートする女性に優しい職場づくりナビ「妊娠中の身体の変化と対応ポイント」 産後に仕事復帰ができるのか仕事にやりがいを感じていたり、経済的に出産後も仕事を続けたいと考えていたりすると、出産で仕事を中断するのは勇気がいりますよね。産前・産後休業や育児休業ができたとしても、すんなりと職場復帰できるかは不透明な場合がほとんどでしょう。職場復帰ができるのか、また復帰後も安心して働けるのかは職場によっても異なります。スムーズな職場復帰を目指すためにも、出産する前に会社と相談して復帰時期のめどを付けておいたり、復帰までのスケジュール管理を行ったりするなど、あらかじめ準備をしておくのがおすすめです。マタニティー期間を安らかにする解消法さまざまな不安を感じやすくなるマタニティー期間ですが、せっかくなら心穏やかに過ごしたいですよね。不安を減らし、リラックスして過ごすのに有効な方法をまとめました。抱え込まずに夫や専門家に相談を妊娠中に感じる不安は、ため込まずに人に話しましょう。特に夫は、出産後は共に育児をしていくパートナーです。小さなことでも相談して、妊娠中の不安や孤独をなるべく解消していきましょう。なかなか夫に相談することができないなどの場合は、都道府県・市町村の「女性健康支援センター」「母子保健相談窓口(保健所・保健センター)」などでも妊婦のためのサポート体制を敷いています。最近ではスマートフォンのアプリなどで助産師などに相談できるサービスもあります。また、体調面での不安については、専門家からアドバイスをもらうのが得策です。疑問点や不安などは遠慮せず医師などの専門家に伝えて、具体的な指示を仰ぎましょう。結果的に大した問題がなくても、専門家から「それは大丈夫ですよ」と言ってもらうだけで、不安の解消につながります。※参考 厚生労働省「妊娠期からの妊娠・出産・子育て等に係る相談体制等の整備について」 軽めの運動もおすすめ何となく気分がふさいでいるように感じたら、軽めの運動をしてみるのもおすすめです。散歩やマタニティーヨガ、水泳などのアクアエクササイズで体を動かすと、気持ちが明るくなるのはもちろん、腰痛・便秘・肩こりなどの不調が緩和される場合もあります。ただし、必ず医師によるメディカルチェックとアドバイスを受け、運動強度の高いエクササイズ(エアロビクスダンスやアクアエクササイズ・ヨガなど)の場合は専門の指導者の下で安全に行うようにしましょう。※参考 厚生労働省e-ヘルスネット「マタニティーエクササイズ」 赤ちゃんとの出会いを楽しみに妊娠中は体調や日常生活の変化によって不安を感じやすくなっています。不安をため込むと心にも体にも負担がかかるので、小さなことでも夫や医師などに相談して、なるべく心を穏やかに保ちましょう。気分を明るくするためには、軽く体を動かしたりするのもおすすめです。無理のない不安との付き合い方を見つけて、赤ちゃんとの出会いを楽しみにマタニティー期間を過ごしましょう。
2019年12月25日社会人と学生の恋愛は難しいといわれがちです。しかし、決してうまくいかないわけではありません。社会人の男性を好きで射止めたいときに、役に立つテクニックを紹介します。まずは相手の生活を思いやろう社会人のカレを射止めるのにまず欠かせないのが、社会人の生活を思いやることです。仕事の種類によって働くリズムにも違いがあり、終業後の疲れ方なども異なっています。まずは相手の仕事と生活についてよく耳を傾け、負担をかけないようにするのが肝心です。無理に時間を作ってもらおうとアプローチすると、負担になってしまう可能性があるので、彼がリードしやすいように相手の生活にあわせてあげるようにしましょう。聞き上手になろう社会人には、会社でかなりのストレスを抱えている人もいれば、仕事がやりがいになっている人もいます。どちらにせよ、会社以外にも仕事の話をする相手を求めている男性が社会人には多いので、あなたが聞き役になってあげると彼に欠かせない人と思ってもらえるようになります。相槌を打ち、ちょっと疑問に思ったことを口にして、相手に説明してもらうというスタンスで付き合うと良いでしょう。聞き上手になると、彼の生活や仕事もよくわかるので一石二鳥です。相手の趣味に興味を持とう社会人になると仕事一辺倒になる人もいる一方、趣味の時間を確保したいと思う人もいます。彼が趣味の話をするときがあったら積極的に興味を持ってみるのも、社会人の彼と付き合うには効果的なテクニックです。まずはその趣味について話を聞くことから始め、できるなら彼のスケジュールに合わせて一緒に取り組んでいきましょう。男性向きのもので女性では参加しづらいものであれば、話を聞くだけでも構いません。彼の趣味を尊重することで、心を引きつけることができます。将来を語り合おう社会人になると人生計画をよく考えるようになります。結婚して子供を授かることや、老後のことまで考えるケースも少なくありません。学生の立場でも社会人と同じ視点に立って将来を語り合うように努力してみてください。彼に、自分とあなたの波長が合っていると思わせることができたら、これから先も一緒にいたいと自然と彼の中であなたとの将来を意識するようになっていくでしょう。
2019年11月25日夫がリストラされた、子どもが受験に失敗した、せっかく建てた家に欠陥がみつかった…。自分ではどうしようもない逆境やピンチに出くわすと、不安で不安でしようがなくなりますよね。「これから、どうすればいいの…」不安で心配で、途方に暮れることもあるでしょう。そんな時、どうすればいいのでしょうか?■家族のピンチが不安でしようがない…理由は3つ夫のリストラや子どもの受験失敗など、長い人生、いろいろな逆境やピンチに出くわすこともあるでしょう。そういった時、不安に押しつぶされそうになる一番の理由は、「自分ではどうにもできない」という不安。自分が原因ではない、自分の力が及ばない、自分ではコントロールできない逆境だから、一層不安になるのではないでしょうか。また、あなた自身の性格も影響しているのかもしれません。不安を大きく感じるのは、ある意味、慎重で計画的。用心深く、常に最悪を想定するような性格だからでしょう。そういった性格は、良いことより悪いことにフォーカスしやすく、少しでも悪い方に向いてしまうとすごく不安になる傾向があります。また、自分は微力で何もできないと思い込んでいる場合もあります。例えば、専業主婦の場合、夫がリストラにあうことは収入が途絶えることになりますから、とても不安ですよね。そういう人は完璧主義で、ちょっとしたミスも見逃せないタイプ。今の生活が脅かされることが苦手で、不安にかられてしまうのです。でも、自分が代わりに働いてしのぐという考えにはなかなかたどりつかない。それはきっと、「一家の大黒柱として働く自分」を想像したことがなく、そのような意識で仕事に向かった経験がないから、自分を過小評価しているのでしょう。■不安に負けないための4つのステップ自分ではどうにもできない逆境に直面し、不安で不安でどうしようもないという人は、以下の4つのステップをやってみましょう。ステップ1.不安になっていることを認識する人間は、不安を感じ過ぎると、そのストレスが怒りの感情に転換することが多いようです。子どもや物に八つ当たりしたり、失意の夫に怒りをぶつけても、何の解決にもなりません。まずは「自分は今、不安に思っている」ことを認めるのが最初のステップです。もし、理由のはっきりしないモヤモヤした怒りがこみ上げてきたら、「これは不安が原因じゃないのかな?」と自分自身に問いかけてみましょう。すると、自覚はなかったけれど、実はすごく不安に感じていることに気づけるでしょう。ステップ2.何がいやなのか、何が怖いのかを自分に問いかけ、書き出してみるもし、あなたが不安に感じていることが現実になった場合、何がいやなのかを想像してみましょう。例えば、夫がリストラされて今と同じ生活ができなくなるのがいやなのか、落ち込む夫を見るのがいやなのか、家族が離ればなれになって路頭に迷うのがいやなのか…。あなたが最悪と考える状況になった時、その中でもどういったことが起こるといやなのか「不安を細分化」してみましょう。ステップ3.最悪の状況を防いだり、改善できることはないか考える自分は一番何がいやで不安に感じているのか。それがわかれば、防ぐ方法や改善する方法を探ることができますね。例えば、夫がリストラされた場合は、失業保険がもらえないのか、その手続きはどうしたらいいのか、自分が働く方法はないか、親に援助をお願いできないか、行政に相談できるところはないか。そう考えると、最悪な状況になる前に、自分でもできる手立てはいろいろあるはずでしょう。ステップ4.自分でもできることに集中するステップ3でみつけた自分でもできることを、ただひたすら集中してやりましょう。一番不安な時って、何もせず、何もできずに、不安だ不安だと言うしかない時ですよね。でも、何かしらの対応をしていると、不安は軽減されていくでしょう。そうやって手立てを探し行動することで、予想できる一番最悪なことは避けられるようになるのではないでしょうか。■それでも不安になってしまうあなたへ、3つの対処法それでも、自分の力ではどうしようもなくて、不安からなかなか逃れられない時は、次の3つを試してみてください。・鼻歌を歌う・掃除をする・料理をする最近、「マインドフルネス」という言葉をよく耳にしませんか? 余計なことは何も考えず、ただ目の前にある今のことだけに集中して作業することで、心をリセットする方法です。頭の中をからっぽにすることで、一時的ですがストレス軽減効果があり、アメリカの大手企業や政府機関、学校などで取り入れられ始めています。無心になれるという意味で、写経や座禅なども効果的ですが、子育て中のママには「鼻歌を歌う」「掃除をする」「料理をする」が生活に取り入れやすいのではないでしょうか。少しでも不安を自覚したら、やってみるといいでしょう。あくまでも一時しのぎではありますが、少し心は軽くなるので、最悪な状況から浮上するきっかけになるかもしれません。不安を感じた時にやるべき4つのステップを繰り返していれば、よく言われる「心配事の9割は起こらない」説が実感としてわかってくるのではないでしょうか。その経験を積むことで、不安になってもその感情にさいなまれたり、悪い方向へ考えすぎてしまう癖は自然と改善されていくでしょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2019年10月04日娘の同級生のお母さんとの会話から娘が高校3年生の時のことUpload By 荒木まち子当時、我が家では子どもの通院や入院の保険は親の生命保険に家族特約を付けて補っていました。個人賠償責任保険(他人を怪我させてしまったり、他人の物を壊してしまったりしたときの補償)は自動車保険に個人賠償責任特約を付けてカバーしていました。また学資保険にも加入していたので、我が家は娘が未成年の間は娘自身が保険に入る必要はないと考えていました。娘が19歳の時娘が就職して2年目。前の年に比べ勤務状況も安定し、毎月の収支の目途が立ちやすくなってきたので、私達は保険の資料を集め始めました。Upload By 荒木まち子知的障害や発達障害、ダウン症やてんかんがあっても加入できる保険届いたパンフレットによると保険の保障内容には死亡や入院、通院、個人賠償責任保険の他に権利擁護費用保険(※)が含まれていました。(※)法律相談費用、弁護士委任費用、弁護士接費用同封されていた支払い事例集には「病気やケガによる支払い」の他に「いじめやパワハラの相談」「携帯電話などの購入などに関する相談」「痴漢と誤解されたときの相談費用の支払い」のなどが具体的な事例が記載されていました。Upload By 荒木まち子資料を見て安心した娘は、その後しばらく申込書を放置していました。20歳になってしばらくして娘が血相を変えて会社から帰って来ました。Upload By 荒木まち子社会人になり行動範囲が広くなった娘は、一人での外出の機会も増えました。今回のようなケースに限らず娘は今後、さまざまなアクシデントに遭遇することでしょう。娘は押しの強い相手に言い返すことができません。強引な勧誘や詐欺など、相手が悪意を持って接してきた場合、それを上手くかわすことは難しいということは娘自身も十分自覚しています。娘は他人に危害を加えるタイプではありません。また小さいころに比べ近ごろは大きな怪我や病気をすることもなくなっていたので、娘は保険に対してのんびり構えていたようです。しかしながら今回のことで「やはり自分には保険(特に権利擁護費用保険)は必要」と思ったようです。娘は埋もれていた資料を引っ張り出してきて、自分の給与で無理なく保険料が払えそうな補償プランを選び、申し込みをしました。ニーズに合った保険を探す最近は自転車損害賠償責任保険加入を義務化する地域、自治体も増えてきています。令和2年には新たに知的障害・発達障害等のある人とその家族向けのがん保険(※)の販売も予定されているようです。(※)特徴としては①保険に加入する際に、知的障害等の治療に関する告知が不要。②家族ががんの重度状態(StageⅣ)となった場合に、知的障害等のある人を被後見人とした成年後見制度を利用するための費用を補償する「がん成年後見費用等補償特約」をセットできる。子どもや親の年齢、子どもの障害の種類や特性、行動範囲などによって必要な保険は違ってきます。これからもアンテナを張って最新の情報を集め、自分達に合った保険選びをしていこうと思います。参考:神奈川県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例 | 神奈川県
2019年10月03日小学生の息子に発達障害のこと、伝えるべき?Upload By かなしろにゃんこ。息子がADHDと広汎性発達障害の診断を受けたのは小4の春でした。発達障害の検査や医師との面談に何度もクリニックに通いました。その度に息子は「ぼく何で病院に行くの?」と謎に感じていたようでした。「発達障害の検査をするからだよ」と言っても理解できないかもしれないな~と思って、その頃人間関係からくるストレスで胃痛があった息子だったので、とっさに「お腹の検査だよ」と言って誤魔化しました。子どもに発達障害について伝えるときって、どう言えばいいんだろう?…というか、伝えていいんだろうか?その頃はまだ何も分からない発達障害の子の母1年生の私でした。Upload By かなしろにゃんこ。診断を受けたクリニックの先生や心理士さんに「子どもには発達障害のことを話した方がいいですか?」と聞いたところ、「子どもにカミングアウトをする時期は物事の道理が理解できるようになってきた中学~高校生頃が良いです。また受験のシーズンと重なって気持ちが揺れ動くのを避けるために、受験の前か後がいいですよ」とアドバイスされました。しかし私は反抗期を前に、いやすでに始まっていた反抗期の中、発達障害があると分かった息子にさまざまなことを伝えていかなければならないのに、発達障害のことに触れないでいくことはできないな~と感じました。発達障害の特性によって、周囲の人たちと考え方の違いが生まれていることが息子には多くあったため、一般的にはこうするよ!こう考えるよ!と教えたり話し合ったりした方が良い、そのためには発達障害があることを隠すのはどうなんだろう?とも考えました。息子小5の冬、発達障害について本人に伝えることに。息子の反応は...Upload By かなしろにゃんこ。「発達障害が悪いわけではないし、発達障害があることは強みでもある!」そう言って伝えようと、リュウ太小5の冬のある日、学校から帰ってきたリュウ太に話をしたのでした。なんともいえない複雑な、悲しそうでもある表情で息子は黙って聞いていました。「障害」という言葉がとてもショックだったのだと思います。言わないほうがよかったかな…とも思いましたが、息子の表情をみて、「発達“障害”という名称だけれど、個性だし、脳の機能が他の人と少し違うだけ。ほら障害物レースってあるでしょう!何かに邪魔されてうまく走ってゴールできないやつ!」と、障害という言葉についてフォローをしました。Upload By かなしろにゃんこ。“障害=悪い”というイメージではなく、一つの特性として考えてくれたんじゃないかなと思います。また、リュウ太はADHDだけれど、嫌なことは早く忘れてワクワクすることにすぐシフトできたり、思いついたヒラメキをすぐに形にしようと行動したりするところが、起業する社長さんのような能力なんだとポジティブな面についても話しました。ADHDとは何かなんてよく分からなくても、僕は僕のままでいいんだって思ってくれたら嬉しいなと思いました。そこからは息子に「ADHDの特性で足元を見ないで歩いてケガしやすいから、オモチャはこまめに片づけようね」とか、「忘れやすい特性があるから持ち物はドアノブに引っ掛けるようにしようね」、「思ったことをそのまま友だちに話すと本当のことでも友だちが傷つくから、黙っていたほうがいいこともあるよ」など、原因と結果と工夫の提案を伝えやすくなったのでした。Upload By かなしろにゃんこ。こうして早い段階で発達障害について本人に伝えたわが家でしたが、本人が自分の特性について理解できるようになったのは、中学生のときに学校の図書室にある発達障害の本を読んだときだそう。「コレ、オレと同じだ」と実感したと言います。手に取った本に載っている注意欠陥や衝動性についての解説を読んで「こういうことか~!」と納得したんだとか。そこから自分の特性を受け入れていこうと変わったのかもしれません。中学のときには発達障害やADHDといった単語に対して悲しそうにすることもイヤそうにすることもありませんでした。「ADHDだから楽しいと思ったらすぐやるんだよな、オレ」と、発達障害について受け入れている言葉も発していました。発達障害の告知は専門家に任せたほうがいい場合も!フライング気味で伝えたわが家だったけれど...Upload By かなしろにゃんこ。息子の言葉を受けて私も「そこがADHDのイイところ!どんどんオモシロイことに興味を持って冒険してネ!」と言います。この言葉を額面通りに受け取って本当に遠くに遊びに行っちゃう子です、ハラハラ(汗)ただ…私の本に監修をしてくださった児童精神科医の田中康雄先生は「子どもに障害名を伝えるのは医師の役目」とおっしゃっています。そうか!「あなたには発達障害があります」と告知するのは専門家の仕事だったのか!と、あとから気がついた私。幼児・児童期に診断を受けたとしても、大きくなってから告知する際は子どもと一緒に医師のもとで告知を行ったほうが子どもも理解しやすいでしょうし、親が勘違いしていたりうまく説明できなかったりすると、混乱させてしまうかもしれませんからね。わが家は告知がちょっと早すぎだったかもしれませんが...コレでよかったかな(笑)と、今は笑って息子と話せています。
2019年09月26日【講演会】「ゲーム障害」、その予防や治療法とは?――NHKハートフォーラム「ゲーム障害の子ども・若者への支援」(大阪府)Upload By 発達ナビニュース大阪府で2019年9月23日にNHKハートフォーラムが開催されます。テーマは「ゲーム障害の子ども・若者への支援」。「ゲーム障害」は、WHO(世界保健機関)の国際疾病分類「ICD-11」に新たに加わることが今年5月に発表された、オンラインゲームなどに熱中し日常生活に著しい支障をきたす障害です。子どもから大人まで、多くの愛好者がいると言われているゲーム。どこから「障害」と診断されるのか、またどんな予防法や治療法があるのか、今回は特に中・高生のゲーム障害について、専門医がわかりやすく解説します。ゲーム障害について知り、お子さんのゲームとの付き合い方を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。講演会の前半は「大人の発達障害からみる幼少期の育て方、関わり方」というテーマでの講演も行われ、大人の発達障害の方が抱えるさまざまな課題を検証しながら、幼少期から思春期にかけての家庭や学校における子どもとの関わり方について考えられます。【日時】2019年9月23日(月・祝日)受付開始:12:00開演:12:30終了予定:15:50【会場】オーバルホール(大阪府大阪市北区梅田3-4-5毎日新聞ビルB1)【入場料】無料【定員】400名※応募フォームまたはハガキかFAXで事前申し込みが必要ハートフォーラム「ゲーム障害の子ども・若者への支援」(大阪) | NHK厚生文化事業団【ニュース】テーマは「無限の可能性、才能」。凸版印刷と一般社団法人障がい者アート協会が、障がい者アート作品を募集・展示Upload By 発達ナビニュース凸版印刷株式会社と一般社団法人障がい者アート協会が『可能性アートプロジェクト2020』を実施、アート作品の募集を2019年7月5日(金)より開始しました。『可能性アートプロジェクト』は、凸版印刷が2018年から推進しているプロジェクトで、凸版印刷の印刷テクノロジーを活用して障がい者アーティストの作品を価値化し、社会的課題解決(障がい者の自立支援)と経済的事業活動が両立するビジネスモデルを構築することを目指しています。今回の募集では、応募された作品は障がい者アート協会が運営するオンラインギャラリー「アートの輪」に設けられる特設ページにて全作品掲載されるとともに、そのうち30作品はプリマグラフィ(※)により額装され、2020年4月から約一ヶ月間、凸版印刷小石川ビルのロビーに展示される予定だそう。(※)プリマグラフィ:凸版印刷の登録商標で、ジクレー版画技法とトッパンカラーマネージメント技術を融合させた、高品位なデジタルアートプリントの総称応募には障がい者アート協会へのアーティスト登録が必要となります。応募された作品は、凸版印刷の印刷テクノロジーを活用した商品になる可能性もあるとのことで、障がい者アートの可能性が広がるプロジェクトとなっています。応募条件や応募方法の詳細はホームページからご確認ください。絵が好きなお子さんにとっては、自分の絵を多くの人にみてもらえる貴重な機会になりますね。●応募可能な方・自身の障がい者手帳、および障がいを証明できる書類を提出(画像データ)できる方・一般社団法人障がい者アート協会へのアーティスト登録が完了されている方(登録無料、18歳未満の場合は保護者が代理人となる必要あり)●応募方法【受付期間】2019年7月5日(金)〜2019年8月30日(金)応募作品の提出締め切りは2019年11月29日(金)【作品の提出方法】障がい者アート協会「アートの輪」へ応募作品を「作品投稿フォーム」より登録●作品条件・応募可能作品ジャンル:「絵画」「CG」が対象※立体作品や写真、文字、書、詩歌などは対象外・応募可能作品点数:上限なし・募集作品サイズ:規定なし・画材・素材:指定なし・未発表作品であること(「アートの輪」掲載済作品を除く)可能性アートプロジェクト2020 | 凸版印刷【イベント】お子さまもいっしょに楽しめるプログラムも盛りだくさん!障害のある子の学びと暮らしを考える「リョーフェス」開催(大阪府)Upload By 発達ナビニュース昨年度も開催された「リョーフェス」が今年も開催されます!「リョーフェス」は、障害の有無や障害の種別をこえて、療育の世界にスポットを当てる、「特定非営利活動法人ダウン症ファミリー総合支援 めばえ21」が主催するイベントです。イベントの内容としては、講演会、パフォーマンス、教育・医療・福祉関係のブース展示などが予定されています。講演会では「障害があるとはどういうことだろうか」というテーマで、香川大学教育学部教授 坂井聡先生が登壇。自閉症スペクトラム支援士エキスパート・特別支援教育士スーパーバイザーでもある坂井教授による、障害のある人の支援に関する最新の情報を交えたお話をきくことができます。パフォーマンス部門では、一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioiによる、コントや歌など様々なエンターテイメントに手話をかけ合わせた「手話エンターテイメント」のステージを楽しむことができます。また、ダウン症と先天性右手欠損の障害があるピアニスト鈴木凛太朗さんによるミニコンサートも開催予定。鈴木さんは、左手と右手首を使ったピアノ演奏を披露されます。また、ステージの司会はダウン症のある女性コンビ「みなみ&さや」が担当して会場を盛り上げます。その他にも、発達障害のある子どもの学びや暮らしを支援するLITALICOのアプリを紹介するコーナー、客席のお子さまたちも参加OKの、知的障害・ダウン症の子どもたちによるダンスタイムも開催されるので、親子で楽しめそうですね。ステージやブースに関する情報の詳細は、当日までに順次公開予定です。【日時】2019年9月7日(土)10:00-15:30【会場】大阪府箕面市グリーンホール(大阪府箕面市西小路4-6-1)【入場料】500円(※18歳未満は無料)【参加方法】事前申込不要。【ニュース】安心!QRコードを使った迷子の早期発見支援サービス「おかえりQR」Upload By 発達ナビニュース自分の居場所がわからなくなった認知症や発達障害、迷子の方などが無事に家族の元に帰ることを支援することを目的とした「おかえりQR」が昭文社より発売されました。持ち物に貼り付けたQRコードのシールを、発見者が携帯電話やスマートフォンで読み取ることで、状況や発見場所を家族に伝えることができます。QRコードを読み取った発見者も、近くの交番の位置と発見場所からの経路を知ることができ、迷子の方の速やかな安全確保に役立ちます。このサービスは2018年10月より試行販売が行われ、2019年7月24日より東京都内のすべての郵便局窓口でQRシールの本格販売が開始されています。購入者への対面での使い方説明の実施や、郵便集収・配達スタッフにサービスが周知されることで見守り対象者の早期発見体制が強化されることを狙い、郵便局で販売されることになったそう。サービスを利用するには、事前に「おかえりQR」をシール購入し、シールシートに記載されたID番号と通知メールを受け取るメールアドレス(最大3件)を専用サイトで設定します。シールタイプなので通学カバンなど普段の持ち物に貼ることができ、お子さまの居場所確認の不安の解消に繋がりそうです。【シールシート価格】1800円(税抜)。シート構成は大サイズ(43×60mm)4枚、小サイズ(25×35mm)6枚の10枚【利用料・期間】サービスの利用は無料。※利用期間はユーザー登録後1年間、継続利用の場合はシールの再購入が必要です。【販売場所】東京都全域(離島含む)の郵便局のほか、Amazonおよび楽天市場でも販売おかえりQR概要 | 昭文社【イベント】夏休み終盤!自由研究にも役立ちそうなプログラムがいっぱいのサマーラボ!(東京都・神奈川県)Upload By 発達ナビニュース8月に入り、夏休みもいよいよ終盤。時間がある夏休みのうちに、お子さまの興味に合った活動をさせてあげたいですよね。LITALICO発達ナビを運営する株式会社LITALICOでは、「LITALICOワンダー」というIT×ものづくり教室「LITALICOワンダー」を運営しています。LITALICOワンダーの各教室では、パソコンやゲームが好きなお子さまが楽しめそうなプログラムを用意した、「サマーラボ2019」を開催中です!タブレットでプログラミングを行いゲームをつくる初心者でも楽しめるものから、プロも使うゲーム開発エンジン「Unity」を使った本格ゲーム制作講座、ロボットをプログラミングして徒競走やボール投げなどの競技に参加できるものなど多数のコースがあるので、お子さまの興味に合った内容を選んで参加できます!また、3Dペンでの昆虫標本工作、はんだ付けして作るデジタル時計など作った作品の持ち帰りが可能な、サマーラボだけの特別なコースも。自由研究テーマになりそうなものを選ぶのも良いですね。年中・年長から参加できるコースもあるので、きょうだいで一緒に参加することもできます。教室やコースによって、参加可能な年齢や料金が異なるので、詳細はぜひホームページからご確認ください!【期間】2019年7月13日(土)〜2019年9月1日(日)【開催場所】LITALICOワンダー各教室【対象年齢・コース】教室によって開催コースは異なります。すでに定員が埋まっている場合もあります。詳細はホームページからご確認の上、各教室にお問い合わせください。
2019年08月06日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「ゲーム障害」です。世界的な問題。依存症患者対策をきちんと考えて。世界保健機関(WHO)は5月、国際的な疾患に、「ゲーム障害」を加えることを決めました。ギャンブル依存症などと同じ精神疾患に分類され、治療が必要なものと位置付けられたのです。具体的には、「ゲームをする時間や頻度などを自分で制御できない」「ほかの日常の活動よりもゲームを優先する」「その結果、家族や仕事など日常生活に支障をきたし、それがわかっていてもゲームをやめられない」。そんな状態が12か月続くと、「ゲーム障害(依存症)」と診断されます。ゲーム依存症が注目されるようになったのは、ゲームがオンライン化されて常時接続ができるようになったからです。世界中のプレイヤーが同時に参加し、ゲームのなかに一つの世界を作るようになり、ゲームをし続けられるようになりました。中国や韓国では、長時間ゲームを続けたあまり下半身がうっ血して死に至った事例などが出ています。日本でも親がゲームに熱中するあまり、乳児を衰弱死に至らせた事件が起きました。世界的に社会問題化しており、体調悪化や死に至るケースが各地で報告されるようになったことをうけ、WHOは新しく疾病に分類したのです。これにより、治療や予防、患者の社会復帰などの対策を決める際の基準にしてほしいと促しています。しかし、依存症対策は追いついていないのが現状です。薬物と同じように、ゲーム障害でも互助グループが最近、オンライン上に立ち上がりました。治療はそこを入り口にしますが、ゆくゆくは専門家などと引き合わせ、最終的にはネットを離れて、家族や第三者とリアルワールドで人間関係を築けるようになるまでケアが必要になりますから、とても長い時間がかかります。「ゲーム障害」という病名がつくと、人生の落伍者のようなレッテルを貼られがちです。でも、逆に病名がついたからこそ、どうしたら抜けられるのか、皆で考えようとする意識が大切です。依存症患者を生む背景には、生きづらさを生んでしまう社会の問題もあります。ゲーム障害の患者を「厄介な人」と斬り捨てるのではなく、本人が社会生活にちゃんと戻れるように、寛容さをもって向き合いたいですね。ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2019年7月24日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2019年07月17日時に、コミュニケーション障害と言われることもある、発達障害。「空気が読めない」「相手の気持ちがわかりにくい」などの特性は、人づきあいでのトラブルを招きやすく、「愛想が悪い」「気が利かない」など、性格の問題にされてしまうことも少なくありません。また、発達障害は男性に多いとされてきましたが、実は、大人になってから発達障害が表面化する女性は少なくありません。発達障害のこうした特性は、男性よりも女性同士のつきあいに重視されがちだからです。女性のコミュニティは、より「空気を読みあう」ことで成り立っていることが多いため、子どもの頃から女同士の友だちつきあいがうまくいかず、ずっと悩んできたという女性も多いそうです。女性の発達障害特有の生きづらさとは? どうしたら少しでも楽に生きられるのでしょうか?発達障害当事者であり、言語聴覚士として支援者でもある村上由美さんに、発達障害の女性特有のコミュニケーションにおける苦労や悩み、周囲とうまくつきあっていくためのポイントをうかがいました。お話をうかがったのは…村上由美(むらかみ・ゆみ)さん言語聴覚士。上智大学文学部心理学科、国立身体障害者リハビリテーションセンター学院(現・国立障害者リハビリテーションセンター学院)聴能言語専門職員養成課卒業。重症心身障害児施設や自治体などで発達障害児、肢体不自由児の言語聴覚療法や発達相談業務に従事。著書に『アスペルガーの館』(講談社)、『声と話し方のトレーニング』(平凡社新書)、『ことばの発達が気になる子どもの相談室』(明石書店)、『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に暮らすための本』(翔泳社)などがある。■女性の発達障害「就職、結婚、子育て…」人生の転機に生きづらさが表面化――今まで、発達障害は男の子が圧倒的に多いと言われてきました。実際、私が息子の療育センターに通っていた頃も(息子は自閉スペクトラム症)、グループのお友だちは男の子ばかりでしたが…。 村上由美さん(以下、村上さん):発達障害は男の子の方が発生率が高いとされ、療育センターなどに通う子も、男の子の方が圧倒的に多いのは事実です。その理由は、男の子に表れる発達障害の特性の方が見えやすく、問題視されやすい傾向にあるからです。例えば、ADHD(注意欠陥・多動性障害)の男の子の場合は、「多動性」や「衝動性」が目立ちます。教室で立ち歩いたり、衝動的に暴力をふるったり、周囲に迷惑をかける行動が多いので、早めに気づかれるケースが多いのです。――これが女の子だと、どう表れるのでしょう?村上さん:同じADHDでも、女の子の場合は「不注意」が目立ちます。ミスが多かったり不器用だったり、本人はできないことを悩むのですが、周囲に迷惑をかけるようなことが少ないので、問題が表面化しにくいのです。また、最近になって、そもそも発達障害の診断基準が少し男性寄りにできているのではないか? という議論も出てきています。男性と違って、女性の発達障害の場合は「受動型」の特性が多いので、現在の診断基準となる症状に当てはまりにくいのではないか、と。最近は変わりつつありますが、少し前の教育では、女性は控えめであることが美徳とされていました。「受動型」という女性に多い発達障害の特性と、社会が求める理想の女性像が重なり、さらに見えにくくなってしまった面もあると思います。そのため、発達障害の女性はひとりで悩みを抱えたまま、大人になってしまうケースも多いのです。――幼い頃から感じてきた違和感が、明らかな生きづらさとして表面化するのは、いつ頃なのでしょう?村上さん:就職、結婚、子育てなどの時期です。それまでの学校生活は、ある程度の枠組みが用意されていて、先生に言われた課題をこなしていれば、そこそこうまくやっていけるのですよ。でも、自分の意思を持って主体的に行動しなければならないライフステージにくると、うまくいかないことが増えてきます。また、特に女性は、結婚などのライフステージの変化によって役割が増大します。妻として家事をこなし、夫のサポートをし、義理家族と良好な関係を維持し、仕事をし、母親として子育てをし、園の父母会や学校のPTAの役割をこなし、ママ友やご近所づきあいもそつなくこなす…。さらに、介護まで加わってくるケースも! つまり、女性はものすごいマルチプレーヤーになることを求められるわけです。――確かに、結婚後、男性に比べると、女性は求められる役割の幅が広がる気がします。村上さん:でも、そもそも発達障害の特性として、複数の作業を並行して行うマルチタスクは苦手なのです。また、一般的に女性は「愛想がいい」「気が利く」「何でもそつなくこなす」ということがよしとされている風潮があり、家庭でも職場でも、煩雑で細かい仕事を任されるのは女性の方が多い傾向にあります。しかも、それをにこやかに、周囲へ気を配りながら行うことが評価されます。ですが、発達障害の特性はこれらとも真逆。男性よりも女性の方が、この特性が問題視されてしまうのです。不公平だと思いますが、残念ながら、ジェンダーの差があるのが現実なのです。――社会が求める、いわゆる「女性らしさ」が、発達障害の女性をますます苦しめているのですね。村上さん:さらに、男性より女性に対しては、生活のこと(家事全般)ができて当たり前という期待値が高いのです。それもまた、発達障害の特性とは真逆なのに…。加えて、日本の家事レベルはものすごくハイレベルですよね。子どものお弁当ひとつとっても、栄養のバランスを整えて、彩りもきれいに、さらに子どもが喜ぶように…と。さらに、おやつも園グッズも手作りで、などなど…!最近は、家事代行サービスを利用する方も増えてきましたが、ひと昔前は「そんなの子どもがかわいそう! 手抜きはダメよ!」というような風潮がありました。発達障害の方は基本とてもまじめなので、周囲の言葉通りに「全部やらなければ」と追い込まれてしまいます。でも、うまくできず、燃え尽きてしまうのです。■「できないこと」より「できること」 苦手から逃げる勇気――ちょっとマイナスな面ばかりうかがってしまいましたが、プラスの面はありますか?村上さん:見方を変えれば、その特性が良い方向に向かうこともたくさんあります。例えば、「空気を読まない発言が多い」ということも、「慣習にとらわれず、世の中の動きにあった提案ができる」というふうにとらえることもできます。もし今、生きづらさを感じている方がいたら、できないことではなく、できることに目を向けてください。もし、周囲にあなたを責めたり攻撃したりしてくるような人がいるなら、そういう人とは距離を置くのもひとつの手段です。また、自分を知ることもとても大切です。発達障害の人は、自分への信頼がとても低いという傾向があります。ですから、「自分がどれくらいできるか」という見積もりを、社会が求めている尺度では考えないこと。「がんばればできる」という見積もりは、実はすごく危険です。がんばり続けたら、たいていの人は燃え尽きてしまいますから。特に発達障害の人は、「がんばらなくてもできる」「がんばらなくても続けられる」というところを探っていくという発想が必要になります。――専門家などの相談機関とつながっておくことも大切でしょうか? 村上さん:相談機関とつながりを持つことは心強いと思います。お子さんが小学生なら学校のスクールカウンセラー、就学前なら保健センターなど、身の回りに専門機関はたくさんありますから、上手に人を頼りましょう。最近では、「自己責任論」がよく取り沙汰されるので、福祉などに頼るのは恥ずかしいことと思ってしまう方もいるかもしれません。でも、もともと人間はひとりでは生きられない生き物なのですから。診断を受けて合理的配慮を得るには、自分の障害を開示しなければならないので、抵抗がある方もいるかもしれません。しかし、それを上回るメリットはあると思います。まず、自分が楽に生きられることを探しましょう。診断を受けるのも、合理的配慮を受けるのも、自分が楽に生きるため。最近、楽に生きると言うと「なまけているんじゃないか?」などと非難される風潮もありますが、人生は修行ではないのですから。もちろん、がんばることは悪いことではありませんが、そもそも何のためにがんばっているのか? それは自分にとって大事なことなのか? そこをしっかり考えることも大切なのだと思います。■「生きづらい…」苦手が多いママ、3つのケースと対応法――村上さんが支援現場で、ママからよく聞く悩みはなんですか? また、それぞれ上手な伝え方や対応法を教えてください。村上さん:ママ友、子ども、夫、それぞれに対して、よく聞くお悩みを3つあげてみました。「これならできそうかな?」と思うものから、少しずつ無理ない範囲で試してみてください。ケース1:ママ友との雑談が苦手。何を話したらいいのかわからなく、その場にいるのが苦痛…。村上さんの回答:発達障害当事者にとって、実は一番難しいのが雑談です。話が飛んで主語がなく、時系列も変わる会話を文脈に落とすのは、定型発達の方には想像がつかないくらい、非常にハイレベルな作業なのです。これはもう、自分がどのくらいそこに参加したい状況なのかを見極めることが大切。社交辞令レベルの関係なら、ヘンなことを口走るよりも、黙っていた方が無難な場合も少なくありません。むしろ、人間観察のつもりで参加していても良いかもしれません。そのうちに、中には自分のつきあいやすい人が見つかるかもしれませんよ。ケース2:仕事や家事や学校の雑用が山積みで…。いつも余裕がなく子どもにあたってしまう。村上さんの回答:子育てにかかる手間は、以前よりずっと増えていると感じています。課されていることのすべてを完璧にするのは、まず無理と心得ること。得意と苦手を把握し、苦手なことには目をつむり、赤点ギリギリでいいと割り切りましょう。もし、子どもを相手に感情がエスカレートするようなら、トイレにこもる、近所を一周散歩するなど、クールダウンする方法を決めておきましょう。自分だけが背負い込まず、夫やほかの家族に頼り、周囲に助けてもらうことも大切です。ケース3:夫に対してつい感情的になって、いつも夫婦ゲンカに。自分の感情をうまくコントロールできない。村上さんの回答:感情的になるには、たいていステップ(段階)と一定のパターンがあります。家事がたまっている時、仕事が忙しい時など、自分がどういう状況で感情的になりやすいのかのフローチャートを作ってみると良いでしょう。そして、甘いものを食べるなど、自分がイライラした時に感情をうまく逃せる方法を、日頃からリストアップしておいてはいかがでしょうか。イライラしたときこそ、切り替えることを意識して。また、もともと夫婦は他人なので、気持ちをわかりあうのはとても難しいものだと思った方が気楽です。「自分を知ること」「できることに目を向けること」、これらは発達障害の取材をしていると、必ず言われる言葉です。そして、これは自分自身に対してだけではなく、他人を見る時も同じなのだ、と。「いろいろあるけど、でも、あの人のここはすごい」というふうに、常に人の得意なところ、良いところを見つける姿勢は大切だと感じるインタビューでした。次回は、もし身の回りに発達障害傾向のママがいた場合、どう対応するのが、自分のためにも相手のためにもベストなのか? お互いを尊重して生活していくための対応法についてうかがいます。参考図書: 『発達障害の女性のための人づきあいの「困った!」を解消できる本』 (PHP研究所)発達障害当事者である著者が、発達障害を持つ女性特有のコミュニケーションにおける苦労や悩み、問題の原因を解説し、周囲とうまくつきあっていくためのポイントを場面別に紹介。著者が医療や福祉、発達相談の現場などで相談を受けた中で、特に多かった日常の場面を取り上げ、うまくいかない原因と上手な伝え方や切り抜け方のポイントを掲載し、発達障害を持つ方の支援者や家族に知っておいてほしいことについて解説。※本記事は、発達障害と診断された方を前提とした記事であり、登場する例に当てはまる方がすべて発達障害とするものではありません。取材・文/まちとこ出版社N
2019年06月22日サークルと聞いてパッと思いつくイメージは、大学生たちの活動という方は多いのではないでしょうか?今回は大学生ではなく、社会人たちによる社会人のためのサークルについてご紹介します。社会人サークルとは?社会人サークルとは、趣味などがあう社会人同士で集まり、コミュニケーションをとりあって親交を深めることができる組織のことです。主にスポーツをする体育会系のサークルや、絵や音楽を楽しむ文化系のサークルなど、その種類は多岐にわたります。どうやってサークルを探すのか?社会人サークルに加入するための具体的な方法は、主に2つです。1つ目は、社会人サークルを募集しているサイトを利用することです。社会人サークルのみを取り扱ったサイトも存在しており、このサイトから自分の趣味ややりたい事によって、狙いのサークルを見つけ出す事が出来ます。2つ目は、SNSを通じて趣味の合うサークルを見つけ、コンタクトを取ることです。社会人サークルの多くは、SNSで広報活動をしています。そのため、自分の趣味などのキーワードでSNS内を検索することで、望みのサークルを探し出すことが出来ます。社会人サークルの特徴社会人サークルの特徴としては、飛び入り参加が可能ということや、性別を問わず幅広い年齢の方と出会うことができるということなどが挙げられます。初対面の人が多いため、気軽に一人で参加しやすいというのも特徴の1つです。社会人になった後だと、学生の頃のように友人を作ることは難しいと感じる方も多いです。しかし、社会人サークルは仕事とは関係のない共通の趣味を持った人の集まりのため、新たに友人を作ることが出来ます。パートナー探しにも有効!社会人サークルでは、パートナー探しを一番の目的としている方も多くいます。サークルの会員同士での交流も活発のため親睦を深めやすく、比較的男女関係に発展しやすいといえます。社会人になると、学生の頃のように様々な異性と関わる機会が減ってしまうことも少なくありません。しかし社会人サークルは、先程も説明したように、幅広い年齢の方男女問わずいるため、自分のタイプの異性を見つけることのできる可能性は高いです。
2019年06月17日やればできるけどものすごく疲れることってどういうこと?出典 : 私が仕事をする中で取り組んでいることは、いつも自分が得意なことや、逆に特性ゆえに苦手なことばかりという訳ではありません。むしろそのどちらでもない部分を求められることがよくあります。その中でも「もともと得意ではなかったけれど社会人になってから何とか身につけた能力」を使う仕事をしているとき、ものすごい疲労感を覚えます。私にとってのもともと得意ではなかったことというのは、「あいまいな状態が長く続くような状況」や「それまで全く想像もしていなかった相手の気持ちを想像すること」をさします。これらは社会人になってから仕事をする中で繰り返し取り組み、少しずつ対応できるようになりました。しかし、同じような仕事を得意な方法で進めるときと比べると、体感で3倍近く時間がかかっているように感じるほどです。そんなときには、自分としてはあまりうまくいっていないように感じることも多いのですが、周りからはそれなりによくできているように見えるらしく、思いのほか高く評価される場合もあります。そのためこの状況を他人から問題視されることはありませんが、自分にかかる負荷は普段より大きく、なるべく避けたいと思っています。自由度が高すぎる状況が疲れる出典 : 一番最初に浮かぶ、私がやればできるけれどとても疲れる仕事というのが「自由な状況で好きに進めていい」仕事です。「自由に進めていい」と言われると信用してもらっているんだなと感じるのでうれしくはあるのですが、「あいまいな状態が長く続くような状況」が苦手な私にとっては、進める上でまずその状況を整理していく作業が必要となります。そのため、仕事を進めるにあたっての労力がいつもよりも余計に必要になるのです。いろいろな状況をシミュレーションして頭の中でトライアンドエラーを繰り返してしまい、労力のわりになかなか前に進まない状態が続いてしまいます。例えば以前、新しいシステムを作るときに、リーダーから「全部凸庵さんの好きに作っていいよ」と言われたことがありました。システムエンジニアがシステムを開発する際には、どこで動くようにするか(スマホアプリ・webページ・PCにインストールするソフト など)、どういうツールを使って開発するか、どんなプログラミング言語(システムの動きを記述するためのもの)を使うかなど、決めなければならないことが山ほどあります。「このシステムはwebページで使われる」「androidアプリとして配布する」というような制約事項が先に決まっていれば開発は進めやすいのですが、作るものだけが決まっていて、そこに向けての手立てが何も決まっていないような場合には、すべて自分で決めていく必要があります。このときは、あらゆる状況を想像して、一つひとつの制約をじっくり決めていきました。社会人になり仕事をしていく中で、苦手なあいまいな状況の中では自分で条件を付けて状況を整理していくことで、業務が進めやすくなることを経験から習得していたため、このときもなんとか完成させることができました。しかし、普段の業務と比べてかなりの労力を使い、非常に疲れる経験でした。あいまいな状況が苦手な上に、「えいや!」で理由なく物事を決めることができない性格や特性も災いして、細かいことでも何かしら理由をつけて最善を選ぼうとしてしまうことが、こうした自由度が高い環境で私が「やればできるけれど疲れる」大きな原因なのだと思います。日常生活に置き換えると、今日の晩御飯何がいい?と家族に聞いて、「なんでもいいよ」と言われ、さらに今日は食材も調理器具もなんでも揃っている、というような状態がかなり近いかなと思います。人によっては苦もなくメニューを決めることができるかもしれませんが、私の場合、栄養面・味付け・最近食べたもの・使いたい調理器具・ガスかIHか... など、いろいろなことを考えて、決めるまでにかなり疲れてしまうのです。利害関係者に仕事を依頼することが疲れる出典 : また別のシステム開発では、他の部署の人に仕事をお願いしながら、共同で進めなければいけないこともありました。その際に私が非常に疲れたのは、コミュニケーションの面です。最初に述べたように「それまで全く想像もしていなかった相手の気持ちを想像すること」が苦手なので、このような仕事は苦手だとわかっていたのですが、当時のチームメンバーが全員「他チームとのやり取りを担当したくない」と言っていたため、仕方なく私が担当することになりました。私は直観的にひとの気持ちを想像することがとても苦手です。そのため、普段相手の気持ちを想像するときは「このひとならこういう考え方をするから、この状況ではこう思うだろう」というように、そのひとの思考をシミュレーションして何とか対応しています。このときは、相手に快く動いてもらえるようやり取りをする必要があったため、普段の業務では関わっていなかったひとたちに対して、このシミュレーションをかなりの回数行う必要がありました。うまくお願いした仕事をこなしてもらわないと、プロジェクトが頓挫してしまうため必死でした。数か月後、無事に他部署との連携のもとシステムをリリースすることができ、上司や同僚からも感謝されましたが、苦手なコミュニケーション方法を繰り返していたため、私自身はかなりしんどかった記憶が強く残っています。正解がわからない中で進めなければならない状況が疲れる出典 : あいまいな状況が苦手な私ですが、普段の業務に加えて管理職になって多くなってきたのが、誰も確実な正解を持っていない仕事です。例えば社員の誰かが何かトラブルを起こしてしまったときなどがそれにあたります。そのトラブルをどう収めるのが最善なのかはケースバイケースなので、その都度状況に合わせて判断していく必要があります。経験豊富な方にとってはおおよその正解パターンと道筋が見えていることもあるのかもしれませんが、私は管理職としての経験がまだ浅いためか、毎回じっくり考えて対応する必要があります。考えるといっても数学の答えやプログラムのバグの原因のように絶対的な答えが用意されているようなものではないので、状況を整理しながらおおまかな方針を立て、状況をみて修正しつつ進めていくことになります。日常の中では、例えばお子さんがいたずらをしてご近所さんに迷惑をかけてしまった状況を想像してみてください。お子さんにはどのような内容や話し方で言い聞かせたらよいか、ご近所さんへの謝罪はお菓子を持って行くべきかどうか、すぐに行くべきか少し時間を置いてからが良いのか...などなど、相手や状況によって対応方法はさまざまですよね。どんなやり方でも、効果があるかもしれないしよくない結果になるかもしれない。よさそうな方法はあるが、絶対にうまくいく確証はない。そういう状況が、私が疲れる「明確な答えがない状況」になります。"目的"に沿うようなルールや手順を自分なりに設定することで、あいまいな状況の中での仕事もこなせるようになっていますが、人的なトラブルのように明確な答えがない状況は、普段頼みの綱にしている"目的"が状況によって変化することもあるため、何度もやり直さなくてはなりません。愚直に繰り返していけば何とかこなしていくことはできるのですが、やはりかなり負荷がかかっているのか家に着くとグッタリしてしまいます。普通にやっているように見えることが、そのひとにとってすごく大変なことかもしれない出典 : 自分としては何とかこなしていることが他の人からは普通にこなしているように思われてしまうというのは、発達障害のあるなしにかかわらず実はよくあるのではないかと思っています。今回書いた内容は仕事の話がメインでしたが、仕事に関することだけでなく日常生活でもそれなりに起こっていることだと感じています。私が「あれ?これなんかすごい疲れるな」と感じるようになったのは、社会人になって数年たってからのことでした。気づいてからは、上司や同僚に対して「自分はこういう仕事がしんどいから、途中で相談することが多いかも」と話してから仕事をするようにしていますが、子どもの頃や社会人になりたての頃は、自分がなぜ疲れているのかわからないことも多くありました。もしかしたら自覚するのが難しいことなのかもしれません。なので、おそらく発達障害のあるお子さんから「自分はこれをやると疲れる」と言ってくることはあまりないのではないかと思います。もし無事にこなせているように見えたのに、そのあとグッタリ疲れているような様子を見たら、本人に「実はアレ結構疲れる?」「アレあまり好きじゃない?」なんて聞いてみるのもいいかもしれません。本人がそれまで気づいていなかったらそのときはじめて考えてみて、どうだったか教えてくれるのではないかと思います。また、もしかしたらあなたの周りで普通に何かをこなしているように見えているひとの中にも、実はかなりしんどい思いをしているひとがいるかもしれません。他のものごとと比べて明らかにしんどそうな顔をしていたり、どうも時間がかかっているなと感じることがあったら、軽く一言かけてみていただけると、本人としても楽になるのではないかと思います。そしてもし可能であれば、本人がしんどいと感じている部分をフォローしていただきたいと願っております。
2019年06月17日先行き不安だった、2人の育児広汎性発達障害の小学校3年生の娘(あーさん)には、2歳の弟(きーさん)がいます。弟が生まれた時は、弟の泣き声に、娘がパニックを起こしたり…弟のイヤイヤと、娘のパニックが同時に起きたり…私が頭を抱えることもありました。しかし、この2人…最近面白いことになってきたんです。Upload By SAKURA「息子」対「父」壮絶バトル勃発イヤイヤ期が少し落ち着いてきた息子ですが、まさにThe男の子!という感じ。遊びも動きもダイナミックで激しく、色々やらかすことが多いです。父親にその行動を叱られた時も、気の強い性格のせいか、意地を張り、素直に謝ることができません。Upload By SAKURA弟の味方、救世主の姉我が家では、いちばん怖い父親と互角に張り合うのは、恐れ知らずの弟だけ。そんな様子を見ていた娘が、慌てて動きました。Upload By SAKURAUpload By SAKURA言葉にならない「んー」を「ごめんなさい」に咄嗟に変換し、叱られている弟を助けようとしたのです。そんな娘に、父親も呆れて怒りを忘れてしまうほど。娘が弟をかばう状況が面白く、思わず笑ってしまいそうになりました。姉の理解者、優しい弟娘の優しさは少し空回りでしたが、そんな思いは弟にも伝わっているようで…。Upload By SAKURAおしゃべりが苦手な娘は、日常会話でもなかなか言葉が出てこず、会話でつまってしまうことがよくあります。しかし、息子は姉の言葉を遮ることなく、話が終わるまでじっと待ちます。姉弟の中で、お互いを尊重した関係を築けていることを、嬉しく思います。姉弟で助け合いながら、毎日を積み重ねて欲しい娘のおしゃべりを見守る息子ですが、娘の支度が遅かったり、間違っていた時は…Upload By SAKURA注意したり、誘導してくれる時もあり、この2人…すごくバランスがいいなと感じました。困っている時には、2人で足りない部分を補い合って、協力して前に進もうとする姿に、頼もしささえ覚えるようになりました。Upload By SAKURA当初はどうなることかと思った姉弟関係でしたが、現状、こんな感じでございます(笑)これからがさらに楽しみです!
2019年06月12日コマーシャルとちょっとした宣言このたび、金子書房から新刊が出ます。タイトルは『ADHDとともに生きる人たちへ〜医療からみた「生きづらさ」と支援〜』です。これは、2017、18年の2回にわたり開催した研修会の講演内容を文字化し、大幅に加筆修正したものです。精神科医になった1983年に、僕は診療録に書いた内容を先輩医師のまえで報告する時がありました。報告後、「キミは、書いたものよりも、口頭のほうが、伝わりやすいね」と言われました。果たして本書がそうなっているか、内容について関心があれば、読んでいただければ幸いです。ADHDに関しては、実は、もう一つ、2001年に刊行した、星和書店の『ADHDの明日に向かって』を、ここ1、2年の間に大幅に修正するか、新たに書き下ろさないといけないと思っています。あのままでは置いておけないと思っているのです。僕は、発達障害のなかでも、縁あって特にADHDに関心を抱き続け、ここまで来ました。でも、正直、ADHDに関しては、今でも2001年のあの本を超えたものが書けていないように思っています。これは、悔しいというか、恥ずかしいというか、このままではいけないと思っています。ただ、今の課題は、日々の臨床のなかで、その作業時間がつくれるかどうかです。でもこうして宣言しておくと、これからとぼけることが出来なくなります。これは覚悟です。さて、話は変わって。発達ナビからは、「日々の臨床で感じていること、考えていることを書いてみて」と依頼されました。でも、日々の臨床で感じ続けていることは、いつも己の力不足であり、学習不足と自責の念です。そこで、過去と現在と未来について考えてみました。過去のこと――院外での出会いも。発達障害のある子どもたちと社会との架け橋役に出典 : 僕は1983年に精神科医になり、故郷を離れて北海道に来ました。初期研修を終えて、医師になって10年を目前にしたとき、僕は児童精神科医を目指し、児童部門のある精神病院に就職し、数年後に児童部門を背負いました。当時は不登校から(軽度)発達障害と児童虐待問題へと大きく展開した時期でもありました。僕は北大や札幌医大、旭川医大の卒業生でもなく、本州からの流れ者医者です。どこにいっても常に一人で、どことも本当は決して馴染まない存在という異邦人的な感覚を持ち続けていました。もちろん、これは僕の単なるコンプレックスなのですが、こうした僕にある心許なさが、僕が出会いたいと切望していた子どもたちと、どこか重なる部分があったのかもしれません。ほかの誰の味方でもなく、キミの味方になりたい、という僕の思いは、僕自身を支える僕の気持ちでもあったのでしょう。児童部門を背負ってからは、児童相談所の嘱託医となり、子どもだけでなく家族全体を生活の視点で診ることを学び、福祉、教育分野の仲間たちが出来たことで、虐待防止活動や、家族と子どもたちと専門家が一蓮托生の思いで集う会を結成しました。「専門家の話だけでなく、同じ思いの親と出会いたい、親と話をしたい。教育、福祉の方々とも対等に話を、正直な思いを聞きたい」という切実な思いから結成した「十勝ADHD&LD懇話会」は、昨年結成30年目にその活動にピリオドを打ちました。僕自身は、こうした院外活動を通して、診察室のなかで、なかなか広がらない話から、たくさんの窓が開き、多くの方々と出会うことになりました。僕は、白衣を脱いで地域、現場に足を運ぶことで、異邦人的な感覚が薄まり、子どもたちや家族が躊躇している社会への接点への橋渡し役をすることが出来るようになりました。昨年「十勝ADHD&LD懇話会」の幕を閉じるとき、僕は懇話会の合い言葉でもあった“Children First”という言葉が、今も僕たちの心を支えていたことに気づきました。この哲学は、今、目の前の方々を大切に、という思いへと繋がっていきます。僕たちが向き合い、大切にしてきたのは、「発達障害」ではなく、一人一人の子どもが、親が、そして僕たちが、どうしたら日常をより豊かに生きられるか、という生き甲斐探しのようなものだったのかもしれません。現在のこと――クリニックで患者さんと向き合う毎日出典 : 僕の最初の10年は一般精神科医の時代で、次の10年は児童精神科医と研究機関と大学で教育と医療の境界線上に立ちました。2013年が30年目の節目でしたが、僕はすこしばかり早く大学の職を辞し、2012年からクリニックで日々、受診される方々と向き合い続けています。クリニックでは朝の9時前から夜の8時前後まで休みない診察が続きます。先日、思い立って患者状況を分析しました。それによると、この3月で登録患者数が1300名を超えました。男性は56%とわずかに多く、年齢的には、初診時18歳以下が65%を占め、2.2対1で男性優位ですが、19歳以上では35%、男女比は1対2で女性優位となります。初診時診断は、発達障害圏が70%で、いわゆる精神病圏は5%とかなり少ないのです。発達障害圏での主診断は、自閉スペクトラム症が68%と圧倒的に多く、2位のADHDが13%です。僕は発達障害圏にいわゆる第四の発達障害と称される発達性トラウマ障害を加えていて、それが3位で9%程度です。最近話題になっている「大人の発達障害」ですが、僕のクリニックでは、19歳以上で発達障害圏の方が19.4%を占めていました。また、きょうだい、親子、家族の受診者が全体の10%強を占め、さらに離婚問題を抱えていたり、DVや虐待事例も外来で対応しています。こうした特異な医療を7年も続けてこられたのは、ひとえにすべてのスタッフがクリニックの「治療的空間」を形成してくれているおかげです。クリニックは、僕以上にスタッフ各自が持つ、ホスピタリティに大きく依存していると言って良いかと思います。それでも僕の外来医療を後方で支えているのが、週1、2回外勤している精神科病院となります。そこには、道内の児童相談所の一時保護委託をはじめ、児童相談所からの紹介で診る子どもたちも含まれます。僕が外勤している精神科病院には児童病棟はありません。入院中に子どもの教育の保障ができません。それでも苦渋の選択のなか、1ヶ月以内の短期入院を30%程度で維持しつつ、全体の50%以上を3ヶ月以内の入院でしのぎ、支援しています。未来のこと――複合的な要因を紐解き、発達障害・被虐待児をいかに支援していくか出典 : 僕はいつも、やりたい仕事よりも、求められている仕事に追い立てられています。子どもの精神科医としてスタートした頃は、はじめは学校に行きにくい、行きたくない、行きたいのに行けない子どもたちと出会っていました。それはそれでとても有意義な時間を過ごせたと思います。しかし、すぐに診察室は発達障害が疑われる子どもたちと、その子との関わりに困り果て疲れ切っている親との出会いの場となりました。僕は子どもたちの成長を信じ、親や家族、関係者を労い励まし、勇気づける役割を担うことを目指しました。臨床を離れ大学での研究時代には、虐待が避けられない事態となり、自然、社会的養護の子どもたちと出会いはじめ、これまで以上に児童相談所等と連携する仕事が増え、再び臨床に戻りました。発達障害の多様さを知らなかった時代、僕はその視点で子どもたちを診ることができませんでした。マルトリートメント(※)のなかで育った方々の、人への不信感とそれでも人を求め続ける姿を知ってから、発達の躓きはマルトリートメントの結果となる場合もあり、発達障害が沢山の誘因の一つとしてマルトリートメントを生じさせる場合もあることを学びました。そして最近では、マルトリートメントしてしまう親自身が、子ども時代にマルトリートメントを受けてきた、あるいは生活のなかで深い心の傷を負っていたということにも気がつくようになりました。これからの外来・入院診療では、発達障害とマルトリートメントが重なりあっている病態への対応が急がれます。個人的には、その複雑な病態の評価と支援を構築する力をつけていきたいと思います。※虐待をはじめとする、不適切な養育のこと。今後も終わりのない学びを続けていく自己研鑽が、僕には必要です。同時に、これまで関わってきたなかで学んだことに普遍的なこともあります。それは、出会う方々は皆、これまで生きてきたことをきちんと周囲に理解してほしいという思いがあるということです。評価してもらいたいわけではない。ただ、振り返ると、いつも一生懸命に生きていた自分がいたことを、自身以外の誰かに知っておいてほしいという思いがあることです。だから僕は、教えていただいた話を評価するのではなく、ただただ、聴けたことに、話をしてくれたことに感謝します。もちろん話の中身は壮絶です。それでも教えてくれたことに心から感謝しています。先日もある方が語られたあとに「私は、大変でしたねっていってほしくて話をしたのではなくて、ただ、知ってほしかったのだろうと思います」と言われました。僕が信じる精神科臨床とは、その方の生い立ちと生活環境、家族との関係性のなかでの成長変化と、個々にあるその人らしさという個性あるいは特性を、評価し続け、その方の心身を整え、生活の質を高めるよう、共に相談をしていく有り様です。そしてそれは常に「個別の物語」から成り立ちます。わが子の育ちを通して、自分自身の子ども時代に思いを馳せ、親としての自身の思いから自身の親の思いを推察するとき、それまで抱えてきた自身の親への思いが変化する、あるいは、ずっと蓋をしてきた過去がよみがえる、そんなとき、僕は、親に対して、あなたが主人公としてクリニックを受診をしてみたらどうでしょうかと伝えます。そこに新たな個別の物語が始まります。そうして家族個々のカルテが増えていく…。「きょうだい」ではなくキミ、「父」ではなくあなた、個々の物語には個々の過去と未来があります。そうして診察室は、スピンオフの物語で埋もれていきます。そこで僕は気づきます。この社会で、だれもひとりぼっちではなかったと。マーガレット・ラスティンが『発達障害・被虐待児のこころの世界精神分析による包括的理解』(岩崎学術出版)で「子どもの精神病状態の本質を理解することは計り知れない困難があり、その複合的な原因は理解され始めたばかりである」と述べたように、僕の目指す児童と家族の精神科医療も、ようやくスタートラインに立ったばかりです。僕は、もう少しワクワクしながら、未来に目を向けていきたいと思います。精神科医になって35年が過ぎ、僕はもう少し、歩みを止めず進んでいきたいと思っています。だから、一緒に未来を見続ける仲間がほしいと、切実に思います。誰か、誰でもいい、このクリニックでワクワクした仕事を僕と一緒にやりませんか。
2019年05月30日大好きな人と付き合っているのに不安になってしまうこともあるのではないでしょうか。そんな時に思い出して欲しいことをご紹介します。彼氏の気持ちを信じよう今付き合っている彼氏とは、どういう経緯で交際に発展しましたか。あなたの片想いだったり、彼氏の方から告白されたり、色々なパターンがあるはずです。いずれにせよあなたの彼氏は、あなたのことを好きだと思っているから付き合っているんですよ。大好きだからこそ不安になってしまう気持ちもあるかもしれませんが、その事実をしっかり思い出すことが大切です。彼氏を考えない時間を作ろう彼氏と会っていない時間に不安を感じ、ずっと彼氏のことを考え続けていると余計に不安になってしまいます。そのため、友達と遊びに行ったり、趣味を楽しんだりして、彼氏について一人で考え込む時間を減らしていきましょう。最初は難しいかもしれませんが、だんだんと一人の時間を楽しめるようになるはずですよ。正直に話してみよういくら考えても不安が解決されないこともあるかもしれません。そんな時は、彼氏に対して不安に感じていることを正直に話してみるのもいいでしょう。一人で考えて苦しくなり、そのせいで彼氏に気持ちをぶつけてケンカになってしまうのは悲しいですよね。話す時は、あまり暗い雰囲気にしないように心がけるといいでしょう。また、自分の気持ちばかりではなく、彼氏の気持ちを聞くことも大切ですよ。話し合いで解決できたら、もっと恋愛を楽しめるはずです。SNSを見ないようにする彼氏がSNSをやっていると、つい気になってチェックしてしまいますよね。しかし、そんなことをすると余計に不安な気持ちが大きくなってくるのではないでしょうか。彼氏とコメント欄で話している女の子が気になったり、連絡がないのにSNSをやっていたりするのが分かると複雑な気持ちになることもあるでしょう。そういう場合は、SNSを見ないようにして気持ちを楽にしてあげてくださいね。また、他のカップルを見て羨ましく思ったり、自分たちと比べてしまったりする場合もあまり見ないようにしたほうがいいかもしれません。
2019年05月28日私は22歳のときにパニック障害を発症しました。すでに長女を出産後だったのですが、きょうだいを作ってあげたいと思い、3年の不妊治療の末、待望の長男を妊娠。家族で大喜びしました。しかし、心配なのはパニック障害を抱えてのお産……。陣痛のさなかに発作が起きないか、不安でたまりませんでした。 発作に対する不安つわりの時期も乗り越え、妊娠5カ月からは大きなパニック発作も起きず、安定した妊娠生活を送っていました。 ところが妊娠後期に入ると、出産時に発作が起きないかと不安になるように……。第一子を出産時、陣痛の痛みに耐えて酸欠になったのを覚えていたので、過呼吸になったらと考えると、不安でいっぱいでした。出産が近づくにつれさらに不安感が増し、度々発作を起こすようになってしまいました。 医師との相談と事前のシミュレーションパニック障害を治療してもらっている主治医に相談し、あらかじめ出産時の対処法などを聞いておくことにしました。医師からは、陣痛が始まり発作が出てしまったら、“呼吸に意識を集中させること”、“頓服薬を飲むように”とのアドバイスをもらいました。 自宅で呼吸法を練習し、いざとなれば頓服薬を飲めると思うことで、不安感は減りました。また出産時のシミュレーションをすることで、安心感を持てるように努めました。 出産当日の陣痛出産の2週間ほど前から、度々前駆陣痛があり、いよいよ来た? と構える日々が何日も続きました。それが功を奏したのか、陣痛に対する心構えができました。 いざ陣痛が始まると、意外にも落ち着いている自分がいました。もしものために頓服薬を半錠飲みましたが、陣痛中に発作を起こすことはありませんでした。というのも、痛みでそれどころではなかったのが正直なところでした。結果的に発作も起きず、無事に第二子を出産することができたのでした。 パニック障害は不安障害の一種ということで、突然に激しい不安に見舞われ、息切れやめまいなどの 発作に襲われます。そして、不安になるとパニック発作を誘発してしまうことがあるそうです。私は陣痛やお産の流れを理解しておくことで、不安感を減らすことができました。安心感を増やしておくことで、落ち着いてお産に臨むことができました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩) 著者:ライター 木村なち三児の母。現在4人目を妊娠中。パニック障害を抱えながらの妊娠・出産・育児の経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2019年05月26日2年生から3年生に進級するとき、学習面での不安を抱える保護者の方がとても多いそうです。算数がぐっと難しくなる、理科・社会が教科に加わるなど、2年生までと比べて3年生からは高学年につながる学習のベースを作らなければならなりません。そのため「つまずき」を感じる子どもがぐんと増えるのです。ここでつまずくと、高学年になって取り戻すことが難しくなります。だからこそ、勉強に対する「劣等感の芽」は早めに摘んでおかなければなりません。今回は、2年生から3年生に進級したお子さんが学習面で陥りがちがな苦手ポイントや、家庭でできるフォローの方法などを詳しく見ていきましょう。3年生、学習面での不安はどんなこと?進研ゼミの保護者を対象にベネッセがアンケートを実施したところ、2年生から3年生に上がる際に学習面で準備しておいた方がいいことや、親が注意深く見ておくべきことについて、次のような回答が得られました、□3年生になると授業の進み方も早く、内容が難しくなる。家で軽く予習復習ができるといいと思う。□理科・社会という単元が増え、覚えることも多くて大変。その結果余裕がなくなり、得意だった漢字や計算を間違えるなど他の教科にも影響が出てきた。□6時間授業も増えてくる。忙しさで余裕がなくなる。3年生からは本格的に勉強との向き合い方を見直さなければならない様子がうかがえますね。授業数が増えて放課後の自由な時間が減ることで、忙しさから余裕がなくなる子どもたちが多くなるとのこと。子どもが不安を抱えているのなら、親は安心できる居場所を作ってあげなければなりません。家庭での学習はもちろん大切ですが、まずは生活習慣や平日の時間の使い方、休日の過ごし方について、3年生に進級したタイミングで見直すことをおすすめします。3年生の国語。学習のポイントは?学習指導要領によると、3年生からは「筋道を立てて考える力や感じたり想像する力を養い、考えをまとめる力や伝える力を養う」ことに注意しながら国語の学習を進めるとのこと。その一歩として、主語と述語の関係、修飾と被修飾との関係、指示する語句と接続する語句、段落の役割についての理解を深めることを目標としています。さらに、文章の構成力をつけるだけではなく正しい文法を学び、ことわざや慣用句を使った表現力を身につけることも求められるようになるのです。■覚える漢字は200字に「漢」「業」「筆」など何通りもの読み方がある漢字や、漢字の組み合わせによっては日常的に使わないような単語を覚えることも。普段からいろいろなジャンルの本を読んだり、テレビのニュースで映し出される字幕を意識させたりすると、子どもの記憶に残りやすくなります。■国語辞典を家庭でも活用しよう3年生からはいよいよ国語辞典を学習に取り入れます。できればもっと早いうちから辞書に親しんでおくといいですね。文章力養成コーチの松嶋有香先生は、こどもまなび☆ラボで連載中の『国語辞典の世界へようこそ』の中で、学校の授業以外でも辞書を活用することをすすめています。辞書を引くことで調べ学習の基本動作が身につきます。そして、わからないことをそのままにしない姿勢は他の教科でも役に立つだけではなく、「生きる力」を子どもに与えるのです。ぜひご家庭のリビングにも一冊国語辞典を置いておき、いつでも調べられる準備をしておきましょう。3年生の算数。学習のポイントは?よく聞くのは「3年生から算数につまずく子が増える」ということ。しかし、決して急に学習内容が難しくなるわけではありません。実は、2年生のうちにマスターしておくべき基礎ができていなかったために「つまずき」が生じてしまう子も多いのです。■3ケタ、4ケタの計算が子どもを混乱させるまず、多くの子どもが4ケタの足し算・引き算でつまずきます。たとえば「3007ー2258」といった繰り下がりが2回ある引き算で混乱してしまい、計算に時間がかかって次第に授業についていけなくなることも。さらに「307×57」のように、3ケタ×2ケタで0が入るかけ算でつまずく子もたくさんいます。教育評論家の親野智可等先生は「このような計算は算数の基礎。つまずくようであれば、できるだけ早い段階で修復できるようにしましょう」と注意を促しています。算数は「積み上げ」の教科です。テストの点数だけで判断せずに、毎日使っているノートをチェックして、ちゃんと理解できているか確認しましょう。■図形の学習は作図がネックになることも3年生からは三角定規やコンパスを使いますが、作図する作業が難しくて算数が苦手になる子も多いといいます。どうしても苦手なら、家でコンパスを使って模様を描いて遊ぶといいでしょう。できあがった模様に色を塗ってみると、楽しみながらコンパスの使い方に慣れることができますよ。■表とグラフを積極的に生活に取り入れる親野先生は、数値や項目などの複合的な情報を関連づけて読み取る勉強を苦手としている子どもが多いと指摘します。その理由として「普段の生活の中で馴れ親しむ機会のないまま、教科書で初めて表とグラフに出会うから」と述べています。確かに日常的に家庭の中でグラフなどに触れる機会は少ないですよね。では、日頃から表やグラフに馴れ親しむにはどうしたらいいのでしょうか。親野先生おすすめの方法をご紹介します。□カレンダーに毎日の天気を書き入れる。毎日コツコツ続けることで、立派なデータとして活用することができます。体重や気温などの数字を入れるのもいいですね。□親子でじゃんけんなどのゲームをしてその勝ち負けを表にする。タテ軸とヨコ軸の組み合わせで表を作ります。「2回目と4回目はぼくが勝った」というように、表から情報を読み取る訓練になりますよ。□表に慣れたらグラフの基本である棒グラフを作成してみる。夕食のおかずを棒グラフにするのも面白いですね。1ヶ月集計した結果、「一番多いメニューはカレーだね」「お魚のおかずが少なかった」など、驚きや発見が出てくるかもしれません。3年生の理科・社会。学習のポイントは?いよいよ始まる理科・社会。これから学び始める教科なので、できるだけ苦手意識を持たせないように、楽しく学ぶ姿勢を身につけるための工夫が必要です。■理科:疑問が芽生えたときがチャンス!3年生で学ぶ理科の内容は、「物質、エネルギー」「光と音の性質」「磁石の性質」「電気の通り道」「電気の通り道」などです。とくに子どもたちがつまずきやすいのは「物の形や体積と重さの関係」について。ですから「材料・体積が同じなら、物の形が変わっても重さは変わらない」「体積が同じでも重さが違う物がある」、この2点を理解できるかがポイントになります。家庭でできる簡単な方法として、空のペットボトルに砂を詰めて量り、今度は同じペットボトルに水を入れて量ってみましょう。「同じ大きさの入れ物に入れても、重さが違うよね」と親子で確認し合えば、理解を深めることにつながります。例えば、親子で散歩や買い物に出かけた際には、ただ漫然と歩くのではなく、目にする草花や虫、その日の気温や風の向きなど、様々なことに子どもの関心を向けさせてあげて下さい。日々の生活の中で子どもを意識的にリードしてあげることが大切なのです。(引用元:親力講座|小学3年生の勉強のポイントは?子どもはどこでつまずく?その対策とは?)理科の学習において効果的なのは、実際に体験すること。家の中や近所の道端にも、理科を好きになる要素はたくさん潜んでいます。■社会:身の回りの環境が学びにつながる3年生の社会の授業では、「身近な地域や市区町村の様子を大まかに理解する」ことを目的としています。理科と同じように、実際に見て、感じることでスムーズに理解できるようになるでしょう。たとえば、散歩のときや車や電車でお出かけしたときに「この畑では何が取れるんだろう?」「この川はどこからどこまで流れているんだろう?」などと意識づけしてあげたり、街角に設置されている看板に目を留めたりすることで、自分の住む街や身近な環境への興味が高まります。また、観察・調査した内容を白地図などにまとめる力も求められます。日頃から地図に慣れ親しんでおくために、リビングやお風呂に貼っておいてもいいですね。***3年生では1、2年生のときとは違って「勉強」への意識を高めていく必要があります。遊びの延長のように楽しみながら学ぶよりも、自分なりの学習姿勢をしっかりと固める時期に入っていきます。そのためにも、日常生活の中から学習につながるヒントを見つけて関連づけてあげるのも、親としてぜひやってあげたいことですね。(参考)Benesse 進研ゼミ保護者通信|新学期準備「コレ重要!」先輩保護者ランキング~低学年(小1ー3)編~文部科学省|小学校学習指導要領(平成29年告示)Study Hacker こどもまなび☆ラボ|ゆか先生の国語辞典の世界へようこそ|たった5歳の子どもにも国語辞典を与えるべき理由。“辞書を引く”ことの莫大なメリット親力講座|小学3年生の勉強のポイントは?子どもはどこでつまずく?その対策とは?親力講座|算数の表とグラフの勉強は生活の中で慣れ親しんでおくことが大切
2019年05月17日小5なのに、もう中学校のことを考えるの?娘が小学5年生の秋のことです。その頃娘は、通常学級に在籍していましたが、主治医から「小学校卒業後の進路についてどう考えているか」と問われたのです。Upload By 荒木まち子それまでわが家では、毎年度末に「来年は通常学級にするか?特別支援級にするか?」ということを、本人も含めた家族で話し合って決めていました。そのため、主治医からこの話をされた当初は「まだ小5なのに、今から中学校のことを考えるなんて早すぎるのでは?」と思ったのです。でも…よく考えてみると、すぐに「決める」というのではなく、早いうちから「調べて」「考えておく」ことは、娘の将来の選択肢を広げる上で確かに大切なことかもしれないと思うようになりました。発達障害の子どもの進路は「分からないこと」だらけ!この出来事をきっかけに、発達障害がある娘の進路についてあれこれ考えてみました。すると、たくさんの疑問が浮かんできたのです。・中学校から特別支援学級に入級すると、特別支援学校高等部しか選べないの?・知的・身体障害がない場合、中学で特別支援学級に通っていても、特別支援学校高等部には入れないの?・特別支援学級に在籍していても公立高校を受験できるの?(内申書はどうなるの?)・地元の中学校に進学しない場合、その他の選択肢は、私立中学やフリースクールになるの?・高校ではなくフリースクールに進学する場合、高校卒業資格は取れる?取れない学校もあるの?・高校卒業後の進路ってどうなるんだろう?考えれば考えるほど、疑問は増していきます。そして小学校卒業後に通う中学校を決めることは、その先の高校や、さらに先の進路にも影響してくるのだということに気づきました。娘がこれからどう成長していくのかはまだイメージできないけれど、とりあえずどうなっても対応できるように、たくさん情報を集めよう。そして選ぶのは子ども自身だとしても、親がある程度は情報整理しておくようにしよう。私は、そう考えるようになったのです。いざ、情報収集スタート!当時娘は小学校の通常学級に在籍していたため、障害のある子どもに配慮された中学や高校の情報は入手することが難しく、自分たちで積極的に調べて探すしかありませんでした。そこで、娘の学習支援とSST(ソーシャルスキル・トレーニング)をしてくれていた家庭教師の先生に、中学や高校について尋ねてみたところ、さまざまな資料を持ってきてくださいました。そして、私が思っていた以上に多様な学校があることを知ったのです。例えば、通信制高校は学校教育法により「高等学校」と定められているので、一定の条件を満たせば高校卒業資格を取得することができます。でも似た名前の「通信制サポート校」は、通信制高校に通う生徒に対して勉強や精神面での支援を行っているので、通信制サポート校で勉強したとしても、高校卒業資格を取得することはできません。東京都の例だと、小・中学校で不登校になったり、高校を中退したりした子どもを受け入れる総合学科・定時制の「チャレンジスクール」や、小・中学校で十分能力を発揮できなかった生徒が、社会生活を送る上で必要な基礎的・基本的学力を身に付ける「エンカレッジスクール」という取り組みもあります。「え?通う日数を選べるの?」「受験に内申書が不要の学校もあるんだ」「芸術に特化した学校?」「そういえば、こっちの学校はテレビ番組で見たことがあるかも」資料を読みながら、私は自分の知識の無さを改めて感じました。こうした取り組みをしている学校は首都圏に多く、わが家からは距離的に厳しいケースもしばしばありましたが、それでも障害のある子どもにもさまざまな可能性や選択肢がいろいろあることを知り、驚いたのです。参考:これまで設置してきた多様なタイプの学校|東京都教育委員会資料やネットの情報では分からないこともあるこうした学校で、障害がある子どもにどのような配慮や支援をしているのか、具体的な内容を知りたいと思い、ネットのクチコミなども調べてみました。でも、ネットには「偏差値は〇〇」「芸能人の△△が通っている」「設備が充実している」「制服がかわいい」といった表面的な情報しかなく、私が本当に知りたかった情報を得ることはできませんでした。その学校が自分の子に合うかどうかは、やはり直接学校見学や説明会に行って、自分の目で確かめるしかない。そう感じた私は、早すぎるかもしれないと思いつつも、少しずつ学校見学をスタートすることにしたのです。次回コラムでは、実際に学校見学をして感じたことや、私たち親子が大切にした視点などについて紹介したいと思います。
2019年04月22日Upload By 発達ナビニュースディック・ブルーナと、株式会社フェリシモの障害のある人たちを応援するCCP(チャレンジド・クリエイティブ・プロジェクト)が、「ブルーナ バリアフリープロジェクト」をスタートさせました。ブルーナ バリアフリープロジェクトは、フェリシモが車いすの女の子を家族にもつママ「meetme.egao」の想いと経験に共感して生まれました。ディック・ブルーナの絵本に出てくる車椅子に乗った女の子ろってちゃんをモチーフに、すべての人が共存する優しい環境を目指す、バリアフリーを広げるためのプロジェクトです。今回、「ろってちゃんふわふわワッペン」がプロジェクトの一環として発売されます。ベビーカーと間違われ、公共の場などでその使用について理解が得られにくい子ども用車いすに対して、一目でわかるようなマークをつけることで周囲への理解を広げる、心のバリアフリーを促進する商品です。ワッペンはディック・ブルーナの絵本「ろってちゃん」をモチーフに、カラフルな色合いとウレタンフォーム入りのコットン素材で優しい手触りに仕上げてあり、また福祉事業所で障がいのある方々が織った”さをり織り”のタグもついています。4月13日に販売がスタート!フェリシモのオンラインショップにて購入できるので、ぜひチェックしてみてください。【名称】ろってちゃんふわふわワッペン【価格】¥1,300+税【販売元】株式会社フェリシモ障害のある人の社会参加を応援することを目的として、2003年から活動しているCCPプロジェクトについて | フェリシモUpload By 発達ナビニュースわたしも、あなたも、赤ん坊も、おじいさんおばあさんも、障がいのある方も、 すべての人々が、日々の生活のなかで、新しい痕跡をつくっています。風景にかかわる表現との出会いを通して、 「いま」を、そして「あした」をどう暮らしていくかを考えるきっかけになることを願います福島県にあるはじまりの美術館。今回の企画展では、「風景」をテーマに8組の作家の作品を展示しています。クワクボリョウタさんによる日用品が風景のように見える光と影を用いたインスタレーション作品や、ハンセン病により故郷に帰ることが叶わなかった作家が故郷の思い出を表現した国立療養所菊池恵楓園絵画クラブ金陽会による平面作品、気に入った写真を何年も触り続けたことにより写真の形が変形した杉浦篤さんの作品など、それぞれの作家の目にうつる風景を表現した作品が並びます。谷川俊太郎さんの書き下ろしの新作の詩の展示も見所の1つです。また期間中は展覧会以外にも、使い捨てカメラで写真を撮り、撮った写真が後日小冊子担って手元に届くワークショップ「一瞬のヒント」、花の顔出し看板に自由に色を塗った蝶々を貼ったり写真を撮ったりできるアート企画、美術館周辺を歩いて地域の歴史を学ぶイベントなど、「風景」の見え方の変化を体感できるさまざまな企画も実施されます!お子さまも一緒に楽しめるものもあるので、開催日時を確認の上、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。【日時】2019年4月6日(土)〜2019年7月7日(日)、10:00〜18:00※火曜休館、4月30日は開館、6月22日は16:00閉館【会場】はじまりの美術館(福島県耶麻郡猪苗代町新町4873)【入場】一般500円、65歳以上250円、高校生以下・障害者手帳を持っている人および付き添い(1人まで)は無料【出展作家】クワクボリョウタ、国立療養所菊池恵楓園絵画クラブ金陽会、杉浦篤、鈴木のぞみ、 瀬尾夏美、高橋和彦、谷川俊太郎、ハナムラチカヒロ【問い合わせ】社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館TEL/FAX 0242-62-3454Upload By 発達ナビニュース「親子の未来を支える会」が、チャリティーTシャツブランドJAMMINより、1週間限定でTシャツを販売します。「親子の未来を支える会」は、病気や障がいがある子供の将来について、他の家族や医療者にインターネットを通じて無料で相談できるピアサポートシステム「ゆりかご」や、胎児医療サポートなどの事業を通して、誰もが暮らしやすい未来を作るために活動を行うNPO法人です。今回発売されるTシャツのデザインでは、親子の未来を支える会のコンセプト「多様な命」が表現されています。描かれたさまざまな大きさや模様のタマゴたちが、1つひとつの命や家族が歩む道の多様さを表しています。今回のチャリティにより集まる金額は、現在親子の未来を支える会が設立を目指す「胎児ホットライン」の資金として使われる予定です。販売されるTシャツは色や形も豊富なので、お気に入りの一枚が見つかるかもしれません。【名称】Tシャツ【価格】3,400円(税込)〜【販売元】JAMMIN合同会社法人 親子の未来を支える会TシャツブランドJAMMINは、ファッションを通じて社会に貢献する「チャリティーブランド」です。Tシャツ1枚の購入につき、700円が団体に寄付されます。チャリティー先は毎週変わり、その団体のオリジナルデザインTシャツが販売されるのは1週間のみ。社会が現在抱える問題とそれに対して活動している人たちのことをより多く知ってもらいたいという思いが仕組み化されています。Tシャツを販売すると同時に団体の活動内容をわかりやすくまとめて発信しているので、今まで知らなかった団体の活動を知り、応援するきっかけも提供してくれます。
2019年04月16日次女は「口唇口蓋裂」という先天異常で生まれてきました。娘の将来を考えて不安にかられた私を救ってくれたのは、娘自身でした。今回は、そのときの体験をお伝えしたいと思います。 口唇口蓋裂で生まれた娘わが家の長女は、33時間にもおよぶ難産の末に生まれました。一方で、次女の出産にかかった時間は8時間ほど。長女のときと比べるとだいぶ楽な出産でした。 生まれてきた次女はすぐに大きな産声を上げましたが、出産に立ち会った先生たちは「あっ」と驚いた顔。「ちょっとお口が……」と言う先生たちの様子を見て、私は不安にかられました。抱っこをした娘の口にはテープが貼られていました。 娘のくちびると歯茎、上あごに隙間が産後、少し落ち着いてから、「あなたの娘さんは口唇口蓋裂です。でも、今はきれいに治りますよ」と医師に言われました。長女の出産時は命に関わる状態だったので、それに比べると不安は少なくもありましたが、どのような状態で生まれてきたのか、娘の口を何度も見て様子を確かめました。 娘のくちびると歯茎、上あごには隙間があったのですが、痛みはないようで安心しました。また、出生体重が3,300g以上だったからか、体つきはしっかりとしていました。 “娘の笑顔”が私を救ってくれた最初は不安が少なかったものの、全身麻酔をして手術を何度も受けねばならないことや歯科矯正が必要なこと、言語や耳に少なからず障害が出てくるということがわかり、娘の将来を考えた私は急に不安にかられました。 そんなときに私を救ってくれたのは、娘の笑顔でした。生まれて3日後に「にこっ」と笑顔を見せてくれたのです。最初は偶然かと思いましたが、何度もにっこり。「心配ないよ。私は大丈夫」と言ってくれているようで、私の不安は吹き飛びました。 娘は現在6歳。これまで2回の手術を無事に終え、元気に成長しています。治療はまだまだ続きますが、あのときの笑顔を思い出すたびに、娘と一緒に乗り越えていこう、そんな気持ちと勇気が湧いてきます。著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月13日夫に聞いてみた。発達障害育児、父親のホンネって?広汎性発達障害の娘を育てる私たち夫婦。これまで子育てと療育を話し合い、協力しあってきましたが、実は夫の気持ちについては面と向かって聞いてこなかった…そうだ、質問してみよう!と思い立った私。前回、娘の障害に気づくまでのことを聞いたところ、実は母親の私よりも先に気づいていたと、初めて分かりました。そしてそのことを言わなかったのは、私のことを考えてくれていたからだったのです…。夫婦でも、聞いてみないと分からないこと、あるなあ…と再発見した私。第2弾では、父親としての気持ちについて突っ込んで聞いてみました!Q4.娘の今後について、不安はあった?Upload By SAKURA聞いてみると、夫は父親として、娘の将来にかなり不安があったそうです。それは、この障害に対しての情報が無さ過ぎたからでした。私は…夫が不安を抱えていることに、恥ずかしながら、まったく気がつきませんでした。夫はいつも明るく、話もよくするタイプですが、基本的にネガティブな感情は外に出しません。娘の発達障害が分かってからもそれは変わらず、騒ぐのはいつも私で、夫はいつも冷静に私たちを見守ってくれていました。見た目には冷静であっても、心の中にはいろんな不安を抱え、それを自分の中に留めている夫。それは、私の不安を煽らないようにという、気づかいだったのかもしれません。Q5.わが子の療育に、腰が引けてしまう…ということはなかったの?Upload By SAKURA確かに…世の中には、障害に対して情報があまりなく、ネガティブなイメージがかなりあります。情報が少ないと腰が引けてしまう人もいるんじゃないかと思います。ただ…夫の場合、子どもの未来を考えたら、そんな感情はゼロとまではいきませんが、それに近いぐらい、どうでもよくなったそうです。それは「どれだけ早く、長く療育に取り組めるか」が重要だと思っていたからです。"障害を治す特効薬"と言うのは無く、時間をかけて、心(精神)と知識を育くんでいかないといけない、そんな風に思っていたのだと…。だからこそ「腰が引けてる場合じゃない!」「早く動かないと!」という気持ちが強く出てきたといいます。夫は、娘のことや療育のことで動く時、ネガティブなことはあまり考えないようにしているそうです。Q.「理解したり、自分ごととして考えるのが難しい…」と感じるパパもいるみたいだけど、夫の場合は?Upload By SAKURA父親と言う立場から考えると、子どもと少し距離があるお父さんもいるのかな~と感じるそうです。仕事で忙しく、夜遅く帰ってきて起きている子どもに会えなかったりすることもその原因かもしれません。夫の場合は、娘とよく遊んで、遊びながら行動を見るようにしていました。仕事で忙しい時は遅く帰ってからも、昼間、娘を一人で見ている私の話を、よく聞くように意識していたそうです。発達障害の特性ゆえに、いつも娘が苦手な言語関係やコミュニケーションに苦しむ姿を母親である私から見聞きしていたので、常に自分のことのように真剣に考えてくれていました。今回の質問で、子どもラブ♡な夫の秘密がちょっと分かった…(笑)第3弾では、さらに突っ込んで、これからのことについても聞いちゃう予定です!お楽しみに!Upload By SAKURA
2019年03月27日私は2回、社会からドロップアウトしました。原因はどちらも精神疾患です。双極性障害、いわゆる躁鬱病を抱えています。体調を崩したときは、本当にたくさんの方々に迷惑をかけました。希望を持つことなんておろか、未来を想像することすらできなかったのです。そんな私が、今あなたに伝えたいことがあります。文・七海1度目のドロップアウト。やりがいを持って働いていた職場をやめたとき新卒で入社した会社。わからないことだらけでしたが、仕事の楽しさを実感していました。つらいこともありましたが、それ以上にやりがいを感じていたのです。一生懸命働いていたそのとき、役職に就く話が上がりました。勉強不足なことは多々ありましたが、認められる喜びも感じていた頃です。ちょうどその時期でした。大きな躁状態がやって来たのです。当時の私は鬱病と診断されており、躁状態という認識はありませんでした。数日寝なくてもさまざまなことを頑張れる、そんな感覚でした。もともと生活が不規則だった節があった私は、仕事にも打ち込みました。帰ったら寝ずに勉強し、朝になったら出社する……そんな生活でした。当時は寝なくても平気だと思っていただけで、躁鬱病とは考えてもいませんでした。今までできなかったことにチャレンジしてみたり、新しいアイディアを提案してみたりと、そういった状態だったと認識しています。しかし、その生活は長く続きませんでした。1か月もしないうちに、突然ベッドから起き上がれなくなったのです。経験したことのない、ひどい鬱状態になりました。ベッドから起き上がれなくなった私は、泣きながら会社に電話しました。「体調が悪いのでお休みさせてください」と。記憶が曖昧なのですが、恐らく数週間休んだと思います。毎日泣きながら天井を眺めていたのは覚えています。その後、正式に辞表を出しました。動けなかったので、ほとんど親に頼りました。自分で何もできないのも、やりがいを持っていた職場をやめるのも、情けなく、悔しかったです。今よりも鬱病への偏見が激しかった頃の話です。私は隠れるようにして、実家で過ごしました。1年近く働けず、生きがいを失ったように感じました。さらには、生きている価値もないと思いました。毎日当たり前のように来る朝が、恨めしかったです。朝が来なければ、私はもう生きなくて良いのに。2度目のドロップアウト。恐れていたことが現実になったとき前職を辞めてから、躁鬱病の診断が降りました。しばらく自分に合う薬が見つからなかったのですが、ようやく落ち着ける抗躁剤を飲み始めることができました。それからだんだん症状が落ち着くように。酷い鬱状態も脱していて、奇跡的に転職できたのです。転職先でも多くのことを学び、学生時代から抱いていた夢を叶えたく、フリーランスに転身。以前経験したような、大きな躁状態も鬱状態も出なくなっていた頃です。しかし、心のどこかで怯えていました。また働けなくなるのではないか、と。フリーランスとして働き、数年が経ちました。最初は会社員との違いに戸惑いましたが、徐々に充実した働き方だと感じるように。しかし、恐れていたことが起こりました。酷い鬱状態がやってきたのです。以前とは違って躁状態はありませんでした。「働けなくなるかもしれない」が「やっぱり働けない」に変わり、自分を責めました。会社員ではなかったので、手当てなどがありません。通帳の残高は減っていくばかりで、本当に、もう生きる資格がないのだと思いました。また寝たきりの生活が始まりました。気力は起きず、もう働くのは不可能だと思いました。私が社会に出ると迷惑をかける。私が生きていると迷惑をかける。これからどうやって生きていけば良いのかも、本当に生きていけるのかもわかりませんでした。それでも温かい世界があった。きっと、あなたにもその世界がある働けなくなったという意味で、私は2回、社会からドロップアウトしました。1度目も2度目も、ひどく絶望しました。何もできない私には、存在意義がないのだと思いました。だけど今現在、私は社会に復帰することができています。自分を責め続けてきましたが、温かい手を差し伸べてくれるかたは何人もいたのです。その温かさは、鬱状態だった私には想像もつかないものでした。希望を持てないとき、未来を想像できないとき、自身を責めてしまうかたが多いのではないかと思います。そして、温かい世界も見えなくなってしまうのだと思います。正直、今でも「また働けなくなるのではないか」と怯えている面はあります。だけど今はそこから目を背けずに、今できることを誠心誠意頑張ろうと思っています。希望を持てないときも、未来を想像できないときも、そのときできることに向き合えば、それで十分なのだと思います。あなたが寝たきりでも良いと思うんです。そのつらさを受け止めているあなたは、それだけで頑張っているのだと思います。今は自己否定してしまうかもしれないけれど、必ず、あなたのすぐそばにも、温かい世界があります。世界がこんなにも温かいものだなんて、知りませんでした。ドロップアウトする以前は、”当たり前” に感じていたのでしょう。私がこの経験で得たのは、温かい世界です。それを感じられるようになったことです。いまだに自分の存在意義はわからないし、迷惑はたくさんかけていると思います。だけど、温かい世界に精一杯恩返しをしたいんです。今現在つらい思いをしているあなたにも、温かい世界を感じられる日はきっと来ます。これは、たくさんの迷惑をかけながら生きてきた私が伝えたいことです。©AntonioGuillem/Gettyimages©Carlo107/Gettyimages©Natnan Srisuwan/Gettyimages
2018年12月23日夢を語る子ども達Upload By 荒木まち子先輩に触発されたらしい娘が自ら一人暮らしの計画を立てているのはとても嬉しいことです。学生時代は親がグループホームや一人暮らしの話をしても、興味をそれほど示さなかった娘でしたが、どうやら職場の先輩が実家を出た話を聞き、触発されたようです。受動型の娘は、人任せになりがちでした。遊びに行くときも友達に“ついて行く”ことが多く、時間や場所なども周りを頼ることが多くありました。でも一人暮らしをするとなれば、自らが積極的に相談機関などを利用して行動をしていかなければなりません。役所や地域の生活支援センターへは学生時代から何度か足を運んでいるので話はしやすいはずです。「保護者無し」での相談に、どんどんチャレンジしていってほしいと、頼もしく思っています。グループホームにしても、一人暮らしを始めるにしても入居時にはある程度まとまったお金が必要ですし、またその後の継続就労も必要です。何年かかるかはわかりませんが、自らの夢の実現を励みにしながら、楽しく前向きに毎日を過ごしていって欲しいと思っています。ガンバレ、娘!
2018年12月11日発達障害と不眠の関係発達障害のある子どもの多くは、睡眠に何らかの問題を経験する場合が多いと言われています。不眠に悩む場合は、その原因として、感覚の過敏さなどの特性、睡眠リズムのシステムづくりに問題がある、感覚統合の未熟さによる不安感、うつなどの二次障害などが考えられます。自閉症やADHDなど、発達障害と診断された人は高い確率で睡眠の問題が起こります。特に乳幼児期には、寝つきが悪かったり、ちょっとの音で目を覚ましてしまい、途中で目を覚ますとなかなか寝ないなど、年齢相応の睡眠リズムが確立しにくい傾向が顕著にみられることも知られています。(『睡眠障害の子どもたち』大川匡子編著合同出版刊p49より)・気持ちの切り替えが困難こだわりや過集中などの特性により、寝る前にやっていたことからなかなか睡眠へと切り替えることが難しい場合があります。・感覚の過敏さ音や光などに対する感覚が過敏なため、覚醒しやすいといわれています。・セロトニン・メラトニンなど睡眠に関連するホルモンの不足発達障害がある人は、メラトニンの量や、セロトニン・メラトニンといったホルモンの元となるトリプトファンの量が、極端に多すぎたり少なすぎたりするのではないかと考えられています。体内時計をコントロールする、これらのホルモンの不足があると、不眠や概日リズム睡眠障害になりやすくなると考えられています。参考:メラトニン | 厚生労働省参考:セロトニン | 厚生労働省参考:概日リズム睡眠障害 |厚生労働省参考:生体機能リズムの発達と自閉症 | 第11回 日本小児耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会また、感覚統合が未熟で、自分の身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚である「固有覚」などが十分に発達していないと、自分のボディイメージがつきづらく、コントロールもうまくできません。そのために不安感があり、不眠の原因になるのではないかと言われています。発達障害の二次障害であるうつなどを発症することで、不眠につながる場合もあります。上記をはじめとして、発達障害がある子どもの不眠には、いくつかの原因が考えられています。家庭でできる不眠の対処法早寝早起き、朝食をしっかりとる、昼寝させ過ぎない、日中体を動かす、夕飯やお風呂の時間を見直すなど、まずは生活リズムを整えてみましょう。特性などによって、睡眠への切り替えが難しい場合は、入眠儀式をつくることでスムーズに眠れるようになる場合もあります。寝る前に着替えて歯を磨く、絵本を読むなどの決まりごとをつくります。毎日同じ習慣や手順で眠りにつくことで、寝るモードに気持ちが変わりやすくなります。親子のスキンシップにもなるマッサージを、入眠儀式として取り入れてみるのもよいかもしれません。子どもがどんなことをすると眠りやすいか探しながら、合うものがあれば毎日繰り返して「入眠儀式」にしていきましょう。どうしても寝つきが悪い時には無理に寝かせようとせず、思い切って起きるという方法もあります。一度部屋を明るくして布団の外に出てみたり、音楽をかけてみましょう。眠れないことで不安になり、寝ようと意識しすぎるとかえって興奮してしまい眠れなくなってしまう場合もあるからです。寝室の環境も睡眠に影響します。落ち着いて眠りにつける空間づくりと、朝起きやすくなる工夫をしましょう。ベッドは日当たりのよい場所に置きましょう。遮光性のあるカーテンをして、朝決まった時間に開け、起床時に日光を浴びるようにします。インテリアは、淡い青や黄色、アースカラーなどの穏やかで落ち着いた色を選びましょう。不安を感じやすい場合や光に敏感な場合は、天井から布などを吊って高さを抑えた空間にしたり、照明を和らげたりもできます。眠る時間には静かな環境をつくってあげましょう。また、発達障害がある子どもの中には、感覚統合が未熟なためボディイメージの弱さが不安感につながっている場合があります。そのような場合には、以下に挙げられているような、重みのある寝具や、ぴったりと体に添う寝具などを取り入れると、安心して眠れるようになる場合もあります。本研究において使用されたチェーンブランケットは睡眠に対して主観的にも客観的にも肯定的な影響を及ぼした。触覚と固有受容覚の入力の増進により、重みのあるブランケットは不眠症を減少させる上で、助けとなるかも知れない。チェーンブランケットは睡眠の質を改善させるための革新的な非薬理学的方法であり、また薬理学的方法を補完するツールとなる可能性がある。「重い(重みのある)ブランケットが不眠症の人の睡眠に与える肯定的な影響」ヨーテボリ大学・サールグレン・アカデミー・臨床神経科学・生理学、 SDSクリニック(ヨーテボリ)、リンシェーピング大学 臨床実験医療(スウェーデン)より引用家庭での対処が難しいときの相談先生活リズムの改善や、環境調整、寝具の工夫などでも不眠が解消しない場合は、家族だけで抱え込まずに、かかりつけの小児科や地域の保健センターに相談しましょう。専門的な治療が必要な場合は、専門機関や対処を教えてくれるでしょう。医療機関では、不眠の原因の確認を行い、必要に応じて治療が行われます。医療機関で行われる代表的な治療法には、次のようなものがあります。子どもの睡眠障害は、保護者の生活習慣の影響を受けやすいため、家庭の生活習慣の見直しや、子どもがうまく眠れないときのかかわり方などについての指導など、行動療法的なアプローチが有効です。そこで、保護者の睡眠に関する知識を正し、睡眠環境や生活リズムを整えることで適切な睡眠が得られるようにします。睡眠リズムを記録する睡眠表をつけることもあります。子どもの薬物治療については、医師による治療方針やケースにもよりますが、生体リズムの改善のため、メラトニンやドーパミンを薬で調整する治療法があります。また、緊張や不安が原因の場合、それを和らげるための薬が処方されることもあります。薬物治療を行う際には主治医と相談の上、用法や用量を守って進めることが重要です。朝に強い光を浴びることで体内時計がリセットされる仕組みを使い、朝、身体の中心部の体温が上昇し始める時間に、人工的につくった明るい光を浴びる治療法です。参考: 概日リズム睡眠障害と光療法 | 文部科学省参考:小児神経科医のいる病院一覧 | 日本小児神経学会不眠の際に活用できる商品なども出ています。不眠の原因によっても対処法は異なってきますが、まずはご家庭でできることを試し、それでも改善が難しいようであれば、早めに相談機関につながるようにしましょう。
2018年12月03日発達障害の娘、社会人になって6カ月が経ち…Upload By 荒木まち子発達障害の娘には、忘れっぽい、先の見通しが立たないと不安になる、手先が不器用などの特性があります。日々の生活していく上での困り感を減らすため、娘は小学校の時から家庭でスケジュールボードやタイマーなどを使っていました。また、高校生になると生理周期のアプリなども使って体調管理をしていましたが、社会人になってからはそれらを使っていませんでした。子どもが自ら片付けや身支度をするようになる方法~スケジュールボードをつくろう!~不調の原因がわからず不安になる娘社会人は学生のように宿題もテストもなく、生活態度を指導する”先生”もいません。自由に使えるお金が増えたことで、娘は趣味に費やす時間が増えました。働く上で趣味や余暇の時間はとても大切ですが、娘は上手く時間配分できず、寝不足気味になることもしばしばありました。また気候が不安定な時や生理前に、体調不良は顕著に表れていました。それだけが原因ではないとしても、体調が悪くなるのは「どんな時か」「何をした時」「どのような症状なのか」などを記録し視覚化することは自分を知る為にとても大切な事です。でも、タイマーやスケジュールボードの使用や体調管理表を付けることをやめていた彼女がそのことを知る由もなく、原因がわからないことで娘は不安をさらに強めていました。そこで冒頭の漫画の会話となったわけです。一方通行のサポートにならないためには私は娘が「今までのサポートや工夫は娘自身の自分の困り感を減らすためではなく、周りの人が娘を管理するために行っている」と感じていたことに驚きました。子どもに障害があると親や支援者は当然のようにサポートをしがちです。でも時には「なぜそのサポートが必要なのか」を本人に分かりやすく説明し、本人の自覚を促すことも必要なのだと気づかされました。成長に合わせて振り返りと見直しが必要成長と共に不要になるサポートや工夫も当然あります。それはとても嬉しいことです。でも継続して必要と思われることは、本人の成長に合わせて見直しながら、本人が“窮屈”“面倒”と感じないような工夫をしていくことも大切なのだとつくづく感じました。
2018年11月29日