2022年1月12日 20:30
上田慎一郎監督に皆川暢二が共感「借金苦のホームレス時代、幸せを感じたのは…」
その話を聞いたときは納得しましたし、主人公の田上までいかなくても、僕にも忘れかけていたものがあったんじゃないかなと演じながら感じる部分はありました。
親にどれほど支えられていたかを実感した
―この作品で描かれているように、あることが当たり前なものでも、失くして初めて大切さに気づくことはよくあります。おふたりにもそういう経験はありますか?
監督たくさんありますね。ちょっと恥ずかしいですけど、「幸せ」もそのひとつなんじゃないかなと。たとえば、学生時代の僕は映画監督になり、映画を作って生活していけるならそれはめちゃくちゃ幸せなことだと思っていました。で、実際にいまはそのときに思い描いていた自分になれているので、幸せなんですけど、それでもどこか満たされない瞬間を感じることも……。と言っても、幸せを失くしたわけではないんですけどね。
皆川さんいやー、その気持ちわかります。
僕は、父親の存在ですね。まだ健在ですが、これまで海外に1年行っていたときや親元を離れたりしたときに、一定期間失くすような状況を経験し、そのときに親のすごさやどれほど支えられていたのかを実感しました。
監督そういうのありますよね。