2023年5月6日 10:00
窪田正孝 『舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド』主人公・渡守ソウシは子供たちの声を聞こうとする人
プロジェクションマッピングとかいろいろな視覚的効果としてデジタルな表現も使っていますけど、あくまで体現して動くのは人間。その人間の肉体や動きによる表現が、どこまで人の左脳(言語・理論)ではなく右脳(非言語・感性)にアクセスできるか。そういう作品になってほしいという願望があります。
海外のクリエイターとの製作を通して
――製作発表の時、窪田さんは「どれだけ身体を使って表現できるのかということに挑んでいる」といった内容のコメントをなさっていました。現状として、窪田さんはどのような表現を求められていますか。
台本のプロットはできているけれども、まだ最後まで完成していない段階です。だから、結末についてまだ詳しいことはわかりません。でもそこにもっていくためには、まだピースが足りないところが結構あるんです。
ラルビの描きたいところと日本側のギャップというか、日本と海外とでは製作の体制もかなり違うと感じています。
――もう少し詳しく聞かせていただけますか?
日本はまず役者が先頭に立ち、メディアでいろいろなことを聞かれて、答えていく。でも海外の場合は、役者が関わるようになるよりも何年も前から脚本や美術のスタッフなどが携わり、作品の深層心理というか、根本的なものを創っている。