2018年5月22日 21:30
ゲイ当事者だと職場でカミングアウトした僕の、リアルな生活 #10
という考え方でした。僕は納得し、自分のセクシュアリティを肯定的に捉えられるように。
そして、LGBTをより可視化していきたいという思いも芽生え、ゲイサークル設立や大学生向けのイベント開催などをしました。そこで出会ったのは、テレビなどで見るようなキャラクターとは違って、今まで話してきたクラスメイトのような、LGBT当事者でない人と何も変わらない人たちでした。当時、1990年代後半の話です。
不本意なアウティングと、ポジティブなカミングアウト
それから社会人になり、都内のクリエイティブエージェンシーに勤めるようになりました。周囲の人への影響を考えて、ゲイであることは職場でカミングアウトしていませんでした。
しかし、当時いたある同僚が、共通の知り合いを通じて僕がゲイであることを知ったようです。
その同僚は社内でそれをアウティング(LGBTなどで、本人の了解を得ないまま公にしていない内容を暴露する行動)したのです。名指しはしなかったものの、たくさんの人がいるなかで、笑い者にするような表現でした。僕はとても悔しく、悲しい思いをしました。こうした状況が自分の働いているオフィスで許されているのを変えたいと思ったのです。