ウィーン少年合唱団の来日記者会見が4月25日、サントリーホール(東京・六本木)にて行われ、エーリッヒ・アルトホルト団長、今回来日したシューベルト組のカペルマイスターのオリヴァー・シュテッヒ、およびシューベルト組のメンバーらが出席。会見終盤には報道陣を前に美声を披露した。昨年、コロナ禍を経て4年ぶりの来日を果たした合唱団だが、今年も4月27日から6月16日(日)まで約8週間の間に全国で26公演を行なう。アルトホルト団長は、自身もかつて合唱団のメンバーであり、10歳の時に初めて海外公演で訪れたのが日本だったことを明かし『いまでも忘れられない鮮明な記憶です』と語り、合唱団にとって『数多くの公演の中でも日本公演はハイライトのひとつ。何人かの少年にとって初の海外公演であり、生涯忘れられない体験となると確信しています』と語る。シューベルト組を引率するカペルマイスターのシュテッヒ氏も『日本で多くの団員が何に感激するかというと聴衆の素晴らしさに対してです。心から私たちを歓迎し、音楽を愛し、私たちが届ける音楽に喜びを感じてくださっていることがメンバーにも伝わるのです』と日本公演が特別な体験であると強調する。今回の来日では、妖精や人魚、魔女にロビン・フッド、ピノキオなどの寓話やおとぎ話をベースにしたプログラムA“夢見る夜と魔法の世界”とシューベルト、メンデルスゾーン、ドビュッシー、ガーシュインらの楽曲で春夏秋冬を歌うプログラムB“ウィーン少年合唱団とめぐる四季”の2つのプログラムがあり、日本公演に合わせて『天空の城ラピュタ』より<君をのせて>、『ハウルの動く城』より<人生のメリーゴーランド>、岡野貞一作曲・高野辰之作詞<ふるさと>、米津玄師の大ヒット曲<パプリカ>など、日本の観客にもなじみのある楽曲も歌われる。ソウマくん (C)JUNICHIRO MATSUO4月27日の宇都宮を皮切りに大阪、東京、四国や九州など全国各地を回る。元日の能登半島地震の被災地から遠くない福井、新潟での公演も予定されているが、シュテッヒ氏は『音楽を通じて幸せ届けるのが私たちの使命』と語り、来日メンバーの中で日本人であるソウマくんは『僕たちと同世代の子どもたちも、僕らの歌声で少しでも楽になり、幸せになってほしいと思っています』と被災者に思いを寄せる。(C)JUNICHIRO MATSUOこの日は報道陣を前に『ふるさと』、ヨーゼフ・シュトラウスによるの『ポルカ・シュネル』<休暇旅行から>の2曲が披露された。なお、今年の東京公演では、無料託児サービスを提供するという新たな取り組みも実施される。取材・文:黒豆直樹ウィーン少年合唱団■チケット情報()
2024年05月02日韓国発のミュージカルがついに日本初演。若きバレエダンサーのイ・チェロクと、70歳にして初めてバレエに挑戦するシム・ドクチュルの交流を描いた感動作だ。チェロクを演じるのは、舞台『千と千尋の神隠し』や舞台『キングダム』、ミュージカル『のだめカンタービレ』と大作への出演が相次ぐ三浦宏規。5歳からクラシックバレエを始めた三浦にとっては、まさにハマり役と言える。さらにドクチュルを演じるのは、純然たる“老人”役は初となる川平慈英。すでに稽古も開始され、相性ぴったりなやり取りを見せるふたりに、作品に寄せる想いをたっぷり聞かせてもらった。本読みから泣いてしまう「ドラマの根幹がズルい」――脚本を読まれての感想、印象から教えてください。川平本読みであんなに涙が溢れてくるなんて、僕は初めての経験でしたね。三浦僕もです!川平自分でも「おい慈英、しっかりしろよ」って(笑)。三浦ラストシーンとか、もう僕は慈英さんの顔を見ただけで無理無理!って感じでした(笑)。川平で、その宏規くんを見て僕も無理無理!ってね(笑)。――それはひとりで読んでいる時から涙が?三浦僕は泣きました。これダメだって、一度脚本を閉じたくらいです(笑)。川平それほどドラマの根幹がズルいんだよね。三浦そうそう、ズルいんです! だから実際に人の声を通したらもう耐えられなくて。川平また宏規くんのエネルギーが圧倒的なんですよ。感受性がカラフルというか。僕はそれをいただいて、また返すっていうキャッチボールが出来るのが本当に楽しみで! それをそのままお客様も受け取って、生きるって素晴らしいとか、寛容さの大切さとかを思い出してもらえたら嬉しいですね。三浦僕こそ慈英さんからもらうものばかりで! ご一緒するのは初めてですが、昔から大好きな俳優である慈英さんと、バディものをやれるってことが心から嬉しいです。「こんなに勇気をもらえる作品ってなかなかない」――生き方も年齢もまったく異なるふたりを、バレエが繋ぐ物語です。チェロクとドクチュルそれぞれにとって、バレエとはどういった存在なのだと思いますか?三浦チェロクはやっぱり好きだったんですよね。ただ当然「男がバレエなんて」と周りから言われることもあったでしょうし、父親もそんなひとりで。しかもなかなか思うようにいかない、要はスランプに陥っている。そんな時、すごくやる気に満ち溢れたドクチュルが現れてこう言うわけです。「僕はバレエが好きなんだ。そして君のバレエが好きなんだ」って。真っすぐな目でそう伝えられたことでチェロクは浄化され、踊ることが好きなんだってことに改めて気づく。そういった意味でもドクチュルの存在はとても大きかったですし、彼にとってバレエというのは、すごく大切なものなんだと思います。川平なんかもう宏規くんそのままですよね!三浦僕も今、自分の話をしているのかなって思いました(笑)。川平ドクチュルにとってバレエは、もう生きる理由ですよね。ずっと郵便配達員として、自分のやりたいことをすべて置いて、子供たちのために身を削って生きてきた。でも小さい時に見たバレエ少女に心奪われ、それ以来ずっと、頭の片隅にはバレエってものがあって。で、人生の終焉を前に一念発起してバレエを始めるわけですが、そのきっかけになるのがチェロクなんですよね。初めて彼を見た時、まさにバレエの神様降臨!みたいな(笑)。それぐらいドクチュルにとってチェロクは、光り輝いて見えたんだと思います。――観劇に当たりハンカチは必須ですね! では最後に、楽しみにされている読者にメッセージをお願いします。三浦バレエ題材ということもあり、僕にとっては近いというか、非常に親近感のある作品です。ただどんな人でもきっと心揺さぶられる、本当に老若男女に楽しんでもらえる作品になるんじゃないかと思います。川平陳腐だと承知の上でストレートに言ってしまいますが、こんなに勇気をもらえる作品ってなかなかないと思います。これからみんなで丁寧に作っていけば、必ずや日本のミュージカル作品におけるエポックメイキングになるはず。そう強く思いますし、なって欲しいなと思います。三浦はい、本当にそう思います!取材・文:野上瑠美子撮影:石阪大輔ヘアメイク:AKi(三浦宏規)・森川英展(NOV)(川平慈英)スタイリング:小田優士(三浦宏規・川平慈英)衣装協力:KOH(03-6416-0897)(三浦宏規)<公演情報>ミュージカル『ナビレラ』上演台本・演出:桑原裕子原作:「ナビレラ」作:HUN、JIMMYオリジナル台本・作詞:パク・へリム作曲:キム・ヒョウンオリジナルプロダクション:ソウル芸術団出演イ・チェロク:三浦宏規シム・ドクチュル:川平慈英ドクチュルの妻:岡まゆみドクチュルの次男、TVプロデューサー:狩野英孝ドクチュルの長男、会社員:オレノグラフィティチェロクの元サッカー仲間:瀧澤 翼ドクチュルの孫娘:青山なぎさ/井上音生(Wキャスト)バレエ団長:舘形比呂一久保貫太郎市川絵美 岩﨑巧馬 岡山玲奈 河西茉祐 古賀雄大 政田洋平 舞夏 山田美貴2024年5月18日(土)~6月8日(土)会場:東京・シアタークリエチケット情報()公式サイト
2024年05月02日タナカユーキ(Vo/Gt)とチヨ(Ba/Cho)を中心に大阪で活動をスタートし、今年結成15周年を迎えたSPARK!!SOUND!!SHOW!!。アニバーサリーイヤーとして今年はさまざまなライブ企画が予定されているが、その第1弾となる『15th Anniversary Show~ONE MAN Series~』が4月16日渋谷WWWで開催された。パンク、ハードコア、エレクトロからポップスが混じり合ったエクストリームなサウンドと楽しむことに振り切ったエネルギッシュでエンターテインメントな4人のステージは、まさに“SPARK!!SOUND!!SHOW!!”としか形容のしようがない。そのスサシというバンドの面白さを見せるライブとなった。15周年を幕開けるワンマンライブは東京と大阪(5月6日梅田Shangri-la)で開催となる。それぞれでセットリストを変え、アニバーサリーイヤーならではの集大成的なものになるのは間違いないが、レポートする東京公演に関して言えば、攻めに攻めた内容となった。15年のドラマやバンドが歩んできた道のりを見せるというよりも、頭から祭りのフルパワーで始まり、その高揚感を天井知らずで上げていく。メンバー4人と観客とが一体となって会場を揺さぶって、音楽やライブというもののエネルギーを存分に味わうステージだ。登場からまさに無敵状態とでもいう空気をビシバシ放ち、「SKIMMING ME!!」「YELLOW」で早速シンガロングとダンスを巻き起こしていった4人。凶暴なデジタルビートが炸裂する「TOKYO MURDER」では、イチロー(Ds/Cho/169)がドラムセットからステージ最前線へと飛び出して観客を煽り、チヨ、タクマ(Gt/Syn/Cho)もまたステージ両サイドから身を乗り出してフロアを熱していく。ステージとフロアの境目も関係なしでぶつかり合っていくが、まだまだライブは序盤。バンドも観客もこんなにフルスロットルでいって最後までもつのか?と思うが、両者ともに加減は完全無視。むしろその激しく刺激的なサウンドで体力をチャージしているようだ。高音のシンセに重厚なギターリフとビートで興奮を引っ張り上げていく「南無」では、観客が待ってましたと大きくジャンプし、タナカユーキはそのフロアのうねりに飛び込んでクラウドサーフでフロアを回遊しながら歌う。スタートから一息で、気づけば熱狂のど真ん中にいる感じだ。ようやくブレスを入れるように観客に挨拶し「来てくれてありがとう」というタナカユーキ。またチヨは「攻め攻めのセットリストなので、僕らも頑張るからみなさんも頑張って」と告げると、タナカユーキが「今日は全部が仕上がった状態だ」とバンドが最高のコンディションであることを付け加えた。2015年の1st EP『Chemical X』収録のファンキーでアグレッシヴな「ドツク」で始まった中盤は、新旧混じり合った曲で観客のテンションを指揮していく。サブスクには上がっていないレア曲「サイコインターネットマジック」や、16年目に突入したSPARK!!SOUND!!SHOW!!の最新型である極上にキャッチーなミクスチャーロック、新曲の「霊障サーキュレーション」で豪快に観客を揺さぶると、ここからはさらにSPARK!!SOUND!!SHOW!!の真骨頂。目潰しのライトがビカビカと点滅するなか前のめりのビートと掛け合うボーカルで加速する「GODSPEED」で恍惚感を生み出すと、「感電!」でさらなる興奮の向こう側へとアクセルを踏みこんでいく。ブルータルなビートを背にフロントの3人は楽器を置いて声を上げ、会場内に旋風を巻き起こすこの曲。セットリスト上では「感電!」を2連打する予定だったが、イチローのタイミングが遅れ2発目はなしに(その雪辱をアンコールで晴らした)。しかしながら観客もこの辺で一休みする時間も必要だっただろう。後半へと折り返すMCでタナカユーキは、「SPARK!!SOUND!!SHOW!!を知ってくれている人なら、我々がいいメロディで万人に届く歌を歌っていることもご存知ですよね」と観客に語りかける。ここらへんでバンドの一面でもある歌心ある曲をじっくりと聴かせてくれるのかと思いきや、「メロウでグッドなメロディの曲は一切やりません」と宣言し、後半もアクセルを踏み続けた。「SCAR」から始まり、もはや笑っちゃうくらいに激しさを増したアンサンブルを奏で、アクロバティックに暴れていく。「STEAL!!」から「DEATHTRUCTION」へと怒涛の勢いで興奮を駆け上がっていって大きなシンガロングを起こしたかと思うと、ヒリヒリとした緊張感が漂うなかタナカユーキのモノローグでSPARK!!SOUND!!SHOW!!というバンドの反骨精神、無二の音楽や空間を作り上げていく内なる思いを一気に爆発させる「MARS」から、バンドで最初に作ったという「スサシのマーチ」へとなだれ込む。結成からメンバーの変遷はあるが、その核は1ミリもブレることなく、その異端にして極上にポップな“CHAOS POP”を丹念に磨き上げてきていることを、全身で伝えていく並びだ。さらに「BRUSH UP」や「しあわせになる」で、観客と一体となって歌い、踊る。また、この後のワンマンでの大阪公演に続き、7月からは『15th Anniversary Show~QUATTRO Series~ おどれしゃれこうべ』と題して東名阪の対バンライブが始まるほか、さまざまな企画を予定していることもアナウンスし、アニバーサリーイヤーは始まったばかりだということを告げたSPARK!!SOUND!!SHOW!!。観客のスマホのライトに照らされ歌った「good sleep」に続いてこの日のライブを締めくくったのは、「ソウルナンバー」。会場みんなの顔が見えるようにフロアのライトが灯ったなか観客と掛け合うようにして歌ったこの曲には、バンドとここにいるみんなとでこの先の未来の景色を描いていきたいという思いを新たにするエネルギーで満ちていた。充実感と共に、まだまだここから道の世界が始まっていく興奮とが入り混じった、15周年がスタートした。文:吉羽さおり写真:Taka"nekoze photo"<公演情報>SPARK!!SOUND!!SHOW!! Pre“15th Anniversary Show~ONE MAN Series~”2024年4月16日 渋谷WWWセットリストSE BRUSH UP1. SKIMMING ME!!2. YELLOW3. JUNGLE BUN DEM4. TOKYO MURDER5. NU ERA6. 黒天使7. 南無8. ドツク9. サイコインターネットマジック10. HAPPYBIRTH DIE11. 霊障サーキュレーション12. GODSPEED13. 感電14. 感電(ミスりました)15. SCAR16. STEAL17. DEATHTRUCTION18. MARS19. スサシのマーチ20. BRUSH UP21. MAD AGE HYMN22. good die23. しあわせになる24. good sleep25. ソウルナンバー<ライブ情報>SPARK!!SOUND!!SHOW!! Pre“15th Anniversary Show~ONE MAN Series~”5月6日(月・祝) 大阪・梅田Shangri-La開場17:30 / 開演18:30<ツアー情報>SPARK!!SOUND!!SHOW!! 15th Anniversary Show~QUATTRO Series~ おどれしゃれこうべ7月8日(月) 大阪・UMEDA CLUB QUATTRO開場18:00 / 開演19:00※対バンあり7月16日(火) 愛知・NAGOYA CLUB QUATTRO開場18:00 / 開演19:00※対バンあり7月31日(水) 東京・SHIBUYA CLUB QUATTRO開場18:00 / 開演19:00※対バンあり■オフィシャル先行受付:5月6日(月・祝) 23:59()SPARK!!SOUND!!SHOW!!公式サイト:
2024年05月02日2年連続同一カードか。5月4日(土・祝)キックオフの『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』最終節で横浜キヤノンイーグルス×埼玉ワイルドナイツがラインナップされている。王座奪還を目指す埼玉WKの首位、初優勝を狙う東芝ブレイブルーパス東京の2位は確定し、残すは10勝1分4敗・勝点50の3位東京サンゴリアスと10勝5敗・勝点49の4位横浜Eのみ。『NTTリーグワン2023-24』プレーオフトーナメントでは1位×4位、2位×3位の準決勝の組み合わせとなっている。2年連続&2戦連続の埼玉WK×横浜Eとなるか。プレーオフの行方は最終節で決まる。マリカ・コロインベテ(埼玉ワイルドナイツ)(C)JRLO2023年5月13日の『NTTリーグワン2022-23』プレーオフトーナメント準決勝・埼玉WK×横浜Eはキックオフ直後PRヴァル アサエリ愛がハイタックルでシンビン(10分間の一時的退場)となる波乱の幕開けとなった。横浜Eが14分に敵陣深くでのラインアウトモールからNO8シオネ・ハラシリが先制トライをマークすると、2分後に埼玉WKはSO松田力也のPGで3点を返す。ならば20分SHファフ・デクラークの早いリスタートからWTBイノケ・ブルアが右サイドでボールを叩き付けると、23・29分と埼玉WKはPGで加点。35分に松田が連続攻撃からドロップゴールを成功させれば、3分後にSO田村優が超ロングDGをズバリ。しかし、その田村が松田へのハイタックルでシンビンに。42分に埼玉WKが3点を刻み、横浜Eが17-15で折り返した。数的有利のチャンスを逃さない埼玉WKは後半早々、CTBディラン・ライリーがビッグゲインでゴール前に迫ると、WTBマリカ・コロインベテがピック&ゴーで逆転。53分にはFB野口竜司のハイパントキャッチからディランがキックパス、ここでコロインベテが異次元のスピードでインゴールへ駆け抜けて29-20。ライリーの追加トライにコロインベテのハットトリックなど、埼玉WKは攻め手を緩めず、後半に5トライを畳み掛け終わってみれば51-20の完勝となった。沢木敬介監督(横浜キヤノンイーグルス)(C)JRLO試合後、決勝に進んだロビー・ディーンズ監督が「フィジカルでタフなセミファイナルだった。キヤノンから厳しいプレッシャーを掛けられて、モメンタムを失った。前半は自分たちの流れを掴めなかった。その中でも選手たちがやるべきことを見つけて勝利に導いてくれた」と選手を称えれば、3位決定戦に回った沢木敬介監督は「40分はある程度戦えた。プレッシャーゲームでどういうプレーが必要で何が大事か。うちは経験のない選手が多い中、POで王者のパナソニックと戦えて勉強になった。現状これくらいの差があると受け止めたい」と冷静に現在地を確認した。両軍は7か月後の12月10日『NTTリーグワン2023-24』開幕戦で再び顔を合わせた。開幕戦では埼玉WKが3分にPGで先制すると、8分から14分に立て続けに3トライを奪取。横浜Eは前半の内に2トライ2ゴールを返し12-22で折り返すも、後半立ち上がりにライリーのトライで差を広げられると、またもや後半だけで5トライのトライラッシュを披露するとともに相手をシャットアウト。埼玉WKが幸先良く53-12で大勝した。ロビー・ディーンズ監督(埼玉ワイルドナイツ)(C)JRLO白星発進したディーンズ監督が「素晴らしい開幕戦だった。初戦ということで難しさもあったが、『ラグビーワールドカップ』に出た選手が合流して短い準備期間になった中でのこの結果には満足している。どこを焦点にするかを伝えていたが、それがしっかりと遂行できた」と選手を評価すれば、黒星スタートとなった沢木監督は「ボコボコにやられた。1試合1試合、危機感を持ってやらないとこういう結果が起こり得る。序盤がポイント、あの展開でゲームプランが崩れてしまった。今日の最初の15分は残念」とバッサリ。開幕戦の再会から5か月、埼玉WKは16戦全勝でリーグ戦を終えようとしている。2位BL東京に勝点10差を付けて、チーム得点704点もチーム失点261点も1位である。リーグ2位の数字がコベルコ神戸スティーラーズの614得点、BL東京の353失点と言えば、いかに埼玉WKの数字が傑出しているかわかるだろう。前節も最下位に沈む花園近鉄ライナーズに苦戦しながらも、33-24で勝利。今季限りでの現役引退を発表しているHO堀江翔太とSH内田啓介の最後のホストゲームを見事に締め括った。(写真左より)堀江翔太(埼玉ワイルドナイツ)、内田啓介(同)(C)JRLO試合後、ワイルドナイツでの公式戦200キャップとなった堀江は「めちゃめちゃ試合したなという思い。自分が100や150キャップの時は、200までいくなんて思ってもみなかった。いっぱい試合したな、そりゃ経験つきますよね。ただ、試合になるととそんなに変わらない。いつも通りチームの勝利のためにプレーしただけ」と振り返った。一方、横浜Eは前節・トヨタヴェルブリッツに連勝を4で止められた。SO田村優とCTB梶村祐介主将を温存した横浜Eだが、初めて10番を背負ったルーキーの武藤ゆらぎが躍動、80分まで31-28とリードするも、84分にトヨタVに31フェーズにも及ぶ猛攻からニュージーランド代表SOボーデン・バレットのグラバーキックからFB高橋汰地にトライを決められて逆転。バレットがGも決めて31-35で屈したのだった。武藤ゆらぎ(横浜キヤノンイーグルス)(C)JRLO初トライを挙げるとともに、5本のキックをすべて成功させた武藤は「初先発ということで緊張したが、しっかりと準備してきた。優さんからアドバイスをもらっていたので、自信を持ってこの一戦に挑むことができた。ただ僕が出ていた時間の内に、打ち合いに持ち込ませず、ゲームを作っておけば、最後あのような展開にはならなかったと思うので、反省すると同時に学びになった」と手応えと課題を口にした。また沢木監督は劇的な逆転負けにも「最後はああいう結果だったが、今週新しいメンバーが入りながらいいコンペティションにできたと思うし、POに向けて今日もいろいろと学べた。次のパナソニック戦はしっかりとセミファイナルで勝つための準備になる試合にしたい」と前向きなコメントを残した。試合登録メンバーは以下の通り。【横浜E】1岡部崇人、2中村駿太、祝原涼介、4久保克斗、5マシュー・フィリップ、6ミッチェル・ブラウン、7嶋田直人、8アマナキ・レレイ・マフィ、9荒井康植、10武藤ゆらぎ、11竹澤正祥、12エスピー・マレー、13ジェシー・クリエル、14ヴィリアメ・タカヤワ、15小倉順平、16川村慎、17安昌豪、18杉本達郎、19レキマ・ナサミラ、20シオネ・ハラシリ、21天野寿紀、22田畑凌、23普久原琉【埼玉WK】1ダニエル・ペレズ、2坂手淳史、3藤井大喜、4ジャック・コーネルセン、5ルード・デヤハー、6ベン・ガンター、7ラクラン・ボーシェー、8福井翔大、9小山大輝、10松田力也、11マリカ・コロインベテ、12ダミアン・デアレンデ、13ディラン・ライリー、14竹山晃暉、15山沢拓也、16下釜優次、17木原優作、18ヴァル アサエリ愛、19エセイ・ハアンガナ、20大西樹、21内田啓介、22長田智希、23山沢京平果たして、横浜Eが埼玉WKを止めるのか、それとも、埼玉WKが全勝でリーグ戦を駆け抜けるのか。『NTTリーグワン2023-24』第16節・横浜E×埼玉WKは5月4日(土・祝)・レゾナックドーム大分にてキックオフ。試合当日は来場者にはおんせん県おおいた限定のチアペーパーを配布(先着順。なくなり次第終了)。高校生以下の先着300名には大分県産ひまわりをプレゼント。西口広場にて「おおいたラグビーフェスタ2024」を開催。篠宮暁(オジンオズボーン)のお笑いライブやRintaroのマジックショー、結芽乃のスペシャルLIVEなどをイベントが盛りだくさん。チケット発売中。『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメント』は5月18日(土)スタート。チケットは5月8日(水)・10日(金) 一般発売。取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)横浜キヤノンイーグルス対埼玉ワイルドナイツ NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 DIVISION 1のチケット情報()NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメントのチケット情報()NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24の特設ページ
2024年05月02日5月15日にファーストフルアルバム『MINORENTROPY』をリリースし、5月17日からはリリースツアー「Don’t believe the hype」をスタートする4ピースバンドJIGDRESS。そのツアーには、時速36km、ルサンチマン、アンと私と、JIGDRESSと親交が深く、今まさに勢いを増しているバンドたちが集結した。そのツアー開催に向けて、JIGDRESSの山崎大樹と時速36km・仲川慎之介、ルサンチマン・北、アンと私・二口の4人による座談会を実施。それぞれの音楽を追求しつつ、根っこにある魂の部分で固く結びついた彼らに、熱く語り合ってもらった。――JIGDRESSのアルバムツアーに出演するバンドのヴォーカリストに集まっていただきました。まずは山崎さんからそれぞれをご紹介いただけますか。山崎慎ちゃん(仲川)が一番長いですね。もう6年ぐらいの付き合いで。俺に紆余曲折あったなか、今でも仲良くしてもらっています。――仲川さんはどんな人ですか?山崎むずいな。慎ちゃんは一貫性があるんですよ。最初の頃からやってることは変わったけど、芯は変わらないというか。驕らないし、人当たりのいい稀有なヴォーカリストですね。で、北くんは、2年くらい前にツアーに呼んでくれて。うちのドラムの(ヤマグチ)ハヤト君はもともと付き合いがあって、ルサンチマンのもぎ(Ds)と仲良しなんですけど。北あいつ、ドラマーの友達を勝手に作ってくるんで(笑)。それでツアーも誘いやすくなって、北関東に一緒に行きましたね。山崎じつはルサンチマンにはいちばんツアーに出てもらってるんですよ。東京でもめちゃめちゃやってるし、もしかしたらこの中で対バンはいちばん多いんじゃないかな。世代的にはちょっと下ですけど、ちゃんと毒づいてくれるんで、そこがいいですね。山崎大樹(JIGDRESS)北いや、毒づいてるつもりはないんですけどね(笑)。僕らが関わるいちばん上の世代で、ギリイジれる先輩っていうか……。山崎(笑)。最高だったのが、去年の12月にサーキットイベントをやったときに、前のバンドの最後のライブをやったんです。その時彼はMCで「再結成おめでとうございます。でも続けたほうが偉いんです」って言って曲を始めたんです。しびれましたね。北一緒にツアー回ってても、イセノ(Gt / JIGDRESS)さんとかはいちばんイジりやすいんです。ちゃんと返してくれるし、結構懐いちゃってます。――ああ、「懐いてる」っていう感じなんですね。二口さんは?山崎もう1〜2年くらいの付き合いだよね。最初は、よく言うんだけど、「かわいいな」って思って。かわいいっていうのは、スタイル、やってることとか信念があるっていう感じがめっちゃかわいいなって思って。彼は彼で毎回いろんな悩みをクリアしても次の悩みがあったりするんですけど、そういうのを相談してくれたり、音源送ってくれたりしていて。結構かわいい後輩ですね。いちばん尖ってると思うんですけど、その尖っているところが愛せるやつというか……北くんもだけど、ちょっと毒があったほうが俺は好きで、そういうところが魅力的というか。俺ね、好きなんだよ。二口ありがとうございます(笑)。二口(アンと私)山崎曲だけ聴いたら違うかもって言われそうだけど、根本のところでは結構近いことをやってる気がして、そういうところが好きです。――逆に3人から見て山崎さんとかJIGDRESSってどういう存在なんですか?二口尖りのプロ、みたいな。対バンさせてもらったりすると、楽屋では楽しいじゃないですか。でもいざライブやると、なんか「怒ってんのかな?」みたいな。山崎(笑)。二口でもそれでハッとするというか、ちゃんとやろうみたいなふうになる。そのために都度いいタイミングでやらせてもらってる感覚が個人的にはあるんです。仲川尖りのプロっていうのは、ちょっとそうかもなというのはありますね。いわゆる尖ってる人って感じではないんです。全方位に威嚇して棘をずっと見せ続けるタイプの人ではないんだけど、人当たりのいい人に起こりがちな、周りの空気に飲まれるとか、そういうこともマジで一切ない。自分の音楽、ライブは絶対に守った上で人と接することができるって、これは俺、なかなかできないことだなと思うんですよ。そういう、音楽に関わる領域すべてをめちゃめちゃ大事にできる人だとは思ってますね。それがずっと念頭にあるからブレないでいられるタイプの人なのかなって。北僕はめっちゃ尖りを感じるというよりは、ツーマンをやって音で殴り合ってきて、お互いに「そこってどうなってんの?」みたいな、わりと音楽的な対話が多かったんです。そういうなかで思ったのは、JIGDRESSって一人ひとりのキャラクターが強いので、それだけでも充分バンドとしての魅力があるんですけど、そこだけじゃなくて、ちゃんと音に向き合ってる感じがするなって。そこが尖っているということなのかもしれないですけど、その一貫性みたいなのにシンパシーを感じますし、真摯だなって感じてますね。北(ルサンチマン)――4バンドとも音楽的にはそれぞれやろうとしてることがあると思うんですけど、今話に出た尖っている部分はどのバンドにもある気がしますね。山崎うん。これは全員に思うんですけど……「好きなことやってる」って言ったら簡単な話なんですけど、聴いてくれてる人が求めてるものを作ってるんじゃなくて、好きなものを作って出してるから「みんな聴いてくれよ、ライブ来いよ」って言える。そこがこの3人は美しいなと思ってて。めっちゃよかった曲のパート2を作って「お前らこれ好きだよね」みたいなのって客に対して全く真摯ではないじゃないですか。みんなそうじゃなく、少しずつお客さんを裏切っていくようなイメージがあるんですよね。そこが好きです。――さっきから「尖ってる」っていう言葉が出てますけど、みなさん存在としては尖ってるのかもしれないけど、出てくる音楽とか表現とか、そういう意味では人を刺すようなものではないと思うんです。JIGDRESSのニューアルバムもまさにそうだなと思いました。すごい優しさみたいなものを感じた。仲川俺は「これがJIGDRESSだぜ」って言われてるようなアルバムだと思いました。僕らは前のバンドの頃からの付き合いで、JIGDRESSで前の曲もやってたりするから、延長線上にあるような気分もたまにするんですけど、今回のアルバムでもうマジで違うんだなって思ったというか。まずスケールが確実に上がったし、優しいみたいな印象を俺も受けたんですけど、あの頃よりもっと全方位にアプローチできるようになっているのかなって。仲川慎之介(時速36km)――当然前とは違うし、しかもJIGDRESSを組んでから出してきた音源とも印象が違いますよね。山崎ああ、そうですね。理由は明確にあって、今回作るにあたっていろいろ聴くなかでKillswitchっていうヒップホップに出会ったんです。好きなことしかやらないでアルバム1枚完成していて、でも一貫性もあって。「これでいいんだ」と思ったのが今回はかなりデカかった。全然曲調は違うんですけど、すごいなって。「好きなことをやる」って単純に散らかっちゃうイメージだけど、こんなに背骨があるアルバムになるんだって気づいて、今回そういうふうに作ったんですよ。それが伝わってるなら嬉しい。――二口さんはアルバムを聴いてどう感じましたか?二口大樹さんは結構前から音楽をやってきて、JIGDRESSに変わって。そういうタイミングって、結構やめちゃう人とかもいるじゃないですか。でもいい意味で「まだやるんだ」っていう。1回折れてももうやり続ける人の渋みみたいなのは結構感じました。山崎そう思う。(北に)続けるのがいちばんかっこいいもんな?北(笑)。山崎続けるのがいちばん難しいことで、いちばん偉いって言い方はアレだけど、かっこいいことだと思います。――山崎さんは自分ではどんなアルバムになったと思いますか?山崎初めて、だいぶお気に入りの音源ができたかなって感じがします。今回は録りの一音とかにもわりとこだわったりして。1曲目の「taog」なんて、ベースの音を作るのにトータル50時間くらいかけてるんですよ。でもそれってすごくずっとやりたかったことで。だからできてめっちゃ嬉しいし、あとさっきの話に戻るけど、求められてるものじゃなくて「これ作りたかったんだ」っていうのが本当にできたから。ちょっと前の自分を否定するのもアレだけど、本当に「聴けよ」って思えるアルバムができたのはデカいし、マジで嬉しい。――過去の曲の再録もいっぱい入ってますけど、その作業はどうでしたか?山崎めっちゃ難しかったです。もう二度とやらない(笑)。もうイメージでき上がってるし、別の曲にしていかないといけないけど、そのためによさを殺してっていうのはちょっとエゴすぎるなっていうのもあって。北でも前の音より好きでした。山崎マジで?超嬉しい。ルサンチマンも「荻窪」とかは録り直してるよね?あれも今の方がいい。北そう思います。「前の方がよかった」みたいないろいろ言ってくるじゃないですか。めちゃくちゃムカつくんすよね(笑)。そんなわけねえだろって。聴く人のなかでは補正がかかっていたりするのかもしれないけど、「今のほうがうまいに決まってんだろ」って思います。――山崎さんはJIGDRESSを始めて以降、その思い出補正とめちゃくちゃ戦ってきたと思うんですよ。山崎はい、そうっすね(笑)。12月のサーキットが決定的だったんですよ。それでそれまで作ってた新曲は捨てたんです。あの日に思ったのが、「誰かが喜ぶためのことしてんじゃん、俺、ここにいる全員に対して、全くもって不誠実じゃん」っていう。なんかキショイなって感じたんですよね。――これまでお互いに対バンをしてきて、何か印象に残っていることはありますか?山崎二口くんはこないだ大阪で弦を切ったときあったじゃん。二口はいはい。山崎で、中の状況は焦ってるけど、演奏はすべてが上手く噛み合ってて、なんなら弦切ってよかったんじゃね?っていうくらいで。前のアンと私だったらそうはならなかったと思う。本当に結構進化しまくってるなって思った。二口僕たち、JIGDRESSと対バンしたら毎回誰かしらが弦切るんですよ(笑)。弦切るエピソードがすごいあって、それこそ12月にやったときも弦切ったし。そのときのライブが最悪で。俺、誰かが弦切ったら「もう終わった」って顔に出ちゃう感じだったんですよ。で、弾き語りで一緒になったときか何かに「そういうときってどうします?」って(山崎に)相談したら「俺はラッキーだと思う」って。「だって弾き語りできるから」みたいなことを言われて、怒ってた俺はちっちゃいやつだなって思って(笑)。そこから、メンバーの誰かが弦を切っても怒るのはやめましたね。まだ誰も切ってないですけど、次切れたら、ちょっと弾き語りやろうかなって思ってるんですけど。山崎不意に言ったことって結構影響を及ぼすんだね。まあ、俺も何回も弦切ってるけどね。――JIGDRESSと対バンするたびに弦が切れるっておもしろいですね。二口だから今回もたぶんあるんだろうなって。山崎3セットは持ってきたほうがいいかも。――北さんはJIGDRESSとの対バンの思い出というと?北ここで仲良くなったなってタイミングは、JIGDRESSが誘ってくれたツアーでした。東名阪ツアーで、東京はワンマンだったんですけど、大阪と名古屋はどっちもルサンチマンとJIGDRESSのツーマンで。連日で大阪、名古屋でやったんですけど、初日大阪で「ぼちぼちいいライブしたな」みたいな感じで、みんなでお酒引っ掛けながらワイワイ話して。結構飲んで、朝方に寝て、名古屋に向かって。そしたら名古屋のライブのほうが3倍くらいよかったっていう(笑)。お互い追い詰められたときの火事場の馬鹿力じゃないですけど、そういうヒリヒリ感みたいなのがあるほうがうまくいくときもあるっていうのを発見できたので、それはお互い一歩成長したなっていうのを、肌感覚でわかったライブでしたね。――仲川さんはどうですか?仲川俺らってJIGDRESSとバンドとしての対バンはあまりないんですよね。JIGDRESSが組みたての頃に俺らの企画で呼んだんですけど、楽屋が楽しすぎて何も覚えてないんだよな(笑)。なんか楽しくてしょうがなくて、俺とか普通にNintendo Switchを持ち込んで。イセノさんがスマブラ強いんですよ。で、俺もスマブラめっちゃ強いんですよ。だからふたりでやったりして。本当に本番の何分か前までそんなことをしてたんですよ。後からお客さんの声で「楽屋がうるさすぎた」みたいなことも言われるくらい、マジで楽しくて。でも1個思ったのは、めちゃめちゃ楽しくて、ニコニコしたまま出ていったんだけど、ライブ始まったらJIGDRESSは目がギンギンになってて。やっぱりこの人たちはほんと飲まれねえなって、しみじみ思ったのは覚えてますね。――そんな3組と、今度はアルバムツアーで対バンすることになるわけですが、ファイナルのワンマンを除く5公演を3バンドで、とくにアンと私は3公演に呼ぶっていう。なぜこういうラインナップになったんですか?山崎俺、あんまりそんなにバンドの知り合いいないし、だから対バンは限られてるけど、やるならわちゃわちゃしてやる感じじゃないほうがいいなと思ったので。ここのみんなは仲はいいけど、ステージで「この間一緒に飲んでどうのこうの」みたいなことを絶対言わない。マジで真剣にライブするから。だからこうなりました。で、空いてるところをどうしようと思って、でも最近のそういうバンドがわかんねえなと思って、アンと私にオファー出したら「あ、いいっすよ」って(笑)。――どういうツアーにしたいと思っていますか?山崎もう、全員来てほしいですね。全員に観てほしい。観て判断してとかじゃなくて、「絶対にいいから来て」って感じ。――初日は新代田FEVERで時速36kmとになります。仲川嬉しいですね、やっぱり。我々もこの人たちのこと大好きだから、大事な初日に呼んでもらえるのが嬉しいし、アルバムを聴いてまた上がりましたね。クソかっけえアルバムを引っさげたツアー初日かよ、みたいな。「これはやってやんなきゃな」みたいな意識はまた出てきました。「楽しみだな」だけじゃなくて、俺らも学べるところは学ばないとなみたいな感じになってきましたね。JIGDRESSはたぶんいい日にするためのライブはできるんだろうから、これは俺ら次第かもしれんな、マジで頑張んないとなみたいな。――ルサンチマンとは仙台で。北仙台のFLYING SONって形状がちょっと下北沢のDaisy Barに似てるんですよ。1回デイジーでJIGDRESSとツーマンやってめちゃくちゃいい日になったんで、それと同じかそれ以上にはなることは確信してるので、何の心配もないかもしれないですね。やっちゃってください、俺らもやっちゃいますっていう。――そしてアンと私は6本中3本一緒にやるわけですが、どうなっていくんですかね?二口そうですね。アルバムツアーだし、JIGDRESSのライブ自体は絶対によくなるわけじゃないですか。だからそこは、「今日っていう日をいいライブしていい日にしよう」とかはまったく思ってなくて。ライブバンドとして、JIGDRESSは自分たちよりも格上だと思ってるんで、気持ち的には全部食いに行く気持ちでいます。で、食えるか食えないかっていうのだけで。僕のマインドはそれで行こうかなと思います。山崎俺も食らうんだろうな。二口いやいやいや。でも、お客さんには申し訳ないですけど、1回ぐらいめっちゃ失敗しても僕らのマインド的にはあと2回あるので。――そんなツアーを回って、7月19日のWWWXワンマンに向かっていきます。山崎7月19日、気づいたら母親の誕生日でした(笑)。とにかくこの3バンドが出てくれた後だからこそ、真摯に、凛とした日にしようと思ってます。Text:小川智宏Photo:小境勝巳ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★JIGDRESS×時速36km×ルサンチマン×アンと私のサイン入り色紙を3名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<ツアー情報>JIGDRESS 1st album release tour “Don’t believe the hype”5月17日(金) 新代田FEVEROPEN19:00/START19:30w/時速36km6月8日(土) 福岡UTEROOPEN18:30/START19:00w/アンと私6月14日(金) 仙台FLYING SONOPEN18:30/START19:00w/ルサンチマン6月22日(土) 大阪 寺田町FIRELOOPOPEN18:30/START19:00w/アンと私6月23日(日) 名古屋R.A.DOPEN18:30/START19:00w/アンと私7月19日(金) 渋谷WWWXOPEN18:00/START19:00※ONEMANチケットはこちら:()関連リンクJIGDRESS オフィシャルサイト:時速36km オフィシャルサイト:ルサンチマン オフィシャルサイト:アンと私 オフィシャルX:
2024年05月02日東京を拠点に活動する3ピースバンド・UlulU(ウルル)が4月20日から東名阪のツーマンツアーを開催。and Young...との初日・大阪、台風クラブとの2日目・名古屋を経て、5月31日、ファイナルとなる東京・WWWでの対バン相手はUlulUのメンバーが敬愛するおとぎ話だ。聞けば初めて同じイベントに出演したその日からおとぎ話の有馬和樹(Vo/Gt)はUlulUの音楽やライブに惚れ込んでいたらしく、このツーマンは両バンドにとっても念願の実現となる。かたやマイペースに自分たちの世界を作り続ける若手バンドと、かたや20年以上にわたりマイウェイを走り続けるベテランバンド。2組はどんなところで通じ合い、共鳴するのか。UlulUから大滝華代(Vo/Gt)、横山奈於(Ds)、古沢りえ(Ba)、おとぎ話から有馬と牛尾健太(Gt)に参加してもらい、お互いのことを語り合ってもらった。――そもそもこの2組はどういう出会いだったんですか?有馬最初は、京都で「いつまでも世界は…」っていうサーキットイベントがあって。それで京都の磔磔でライブをやったんですよ。そのときの僕らの2個か3個前の出番がUlulUで、僕らが機材を搬入するときにライブをやってたんですよ。それで「お、いいバンドだ」と思って、前でずっと観てたんです。それでいいバンドだから物販買おうかなと思ったら、物販がなくて(笑)。牛尾まあ、サーキットイベントだしね。有馬そう、そこでちょっと瞬間の美学を感じて。そのときに「よかったです」って言いたかったんだけど、ボーカルってやることが多かったから何もできなかったんです。そしたらうちのドラム(前越啓輔)が「よかったって言ったら喜んでたよ」って言ってて、「は?何喋ってんだよ」って(笑)。それで、いつか対バンとかできればいいなと思ってたんですけど、その後コロナ禍になってしまって……アルバムが出たのが?横山2022年ですね。有馬もう一昨年なのか。あのアルバムが出たときにちょろっと聴いて、またいつか対バンとかできたりとか、イベント一緒だったらいいなと思ってたら、去年、久々にライブを観ることになって。そのときも僕たちの前の出番とかだったんですけど、そのときのライブがめちゃくちゃよくて、前に観たときから全然印象が変わってたんです。それですごい感動して、レコードを買ったんです。――2023年9月の大阪の野外イベント「SLOW DAYS」ですね。有馬そう。4年越しぐらいにようやく音源を買えた(笑)。大滝最初は2019年とかですもんね。有馬だから、そうやって個人的にはすごい追っかけてたバンド。――そのとき、古沢さんがSNSでつぶやいてましたよね。「MCで有馬さんがUlulUの名前を出してくれた」って。古沢そう、曲に入るときに「UlulUもカバーしてたから、自分らもカバーやります」みたいなことを言ってくれて。有馬言ってた?最悪なことしてますね。UlulUが「愛の讃歌」をしっかりカバーしたのに、僕はちょっと場をつなげるためにドリカムをカバーしたんです。ダシに使った(笑)。横山ドリカムが野外で綺麗に響き渡ってました(笑)。でも、名前出してくれただけでめっちゃうれしかったです。――UlulUにとっておとぎ話はどういう存在なんですか?古沢パイセン……。牛尾まあ、パイセンだよね(笑)。大滝直属の先輩。有馬直属?全幅の信頼を置かれてる(笑)。大滝中学のときから聴いていたし、何ならサブスクとかないときにTSUTAYAでアルバムを借りて聴いてたバンドのひとつでした。――なるほど、UlulUの中にはおとぎ話の遺伝子が……。大滝そう、育ってる。横山ずっと知ってたから、勝手に長い知り合いみたいな感覚があります。有馬だから長い知り合いなんですよ。――精神的には、ということですね(笑)。有馬精神的に繋がり合ってる、俺たちは。――そんな出会いを経て、今回UlulUはツアーにおとぎ話を呼んだわけですが。このタイミングでというのは何か理由があるんですか?古沢その大阪のライブのときに結構お話もできて、そのときも「また対バンしたいですね」って言ってくださって。だからちゃんとうちらで企画があるときにしっかり呼べたらって思っていたんです。それで今回声を掛けさせていただいたんです。有馬2秒で決まりました。うちはドラムの前越君が最終判断をするんですけど、「UlulUから誘われました」っていう瞬間に「出ましょう、絶対出なきゃダメ」って。――有馬さんをそこまでのめり込ませるUlulUの魅力というのはどういうところなんでしょうか?有馬最初は3ピースだし、僕らも対バンしてたandymoriとかの匂いを感じた部分がすごくあったんです。でもその匂いは感じるんだけど、やっぱり男の子と女の子って違うから。僕はどっちかっていうと、マッチョイズムみたいなのがすごい苦手なんですけど、そうじゃない繊細さとか……大滝さん、歌ってるときに下向いて歌ったりするじゃん。大滝はい(笑)。有馬そういうのを見て「あれ、この子タダモノじゃないことを考えてるのかもしれないな」と。「生活」とかの歌詞を聴いても、見えてる場所が違う、繊細なところが見えてるんだなって感じて、これから先、もっと違う表現が出てくるのかなと思ったんです。でも、その後アルバムを――出たときはそんなに聴いてなかったんだけど、去年対バンして家に帰ってレコードを聴いたときに、ライブのUlulUじゃない音源だったから結構衝撃を受けたんです。「これはまずい」と。――まずい?有馬そう、すごいバンドだと思った。最初に「こうなっていくんだろうな」って思ったのとまったく違うっていうか、見えてるものの視座が違うっていうか、そこで衝撃を受けたんです。それで車の中でね?牛尾めっちゃかけてたよね。車に乗ったら絶対UlulUのアルバムがかかってた。有馬それぐらいハマっちゃって。だからもう、うれしかったんですよ。1年に1回は必ず一緒にツアーやった方がいいんじゃないか、みたいな。昔はあったじゃん、ソニック・ユースとダイナソーJr.がツアー絶対回るとか。そういうのって今の時代は少ないから。なんていうのか、売れる・売れないとかで言っちゃうと残酷な話になっちゃうんだけど、残る音楽をやってるバンドだと思って、それにすごく感動したから僕好きなんですよ。古沢マッチョイズム的なのが苦手って言ってたけど、(UlulUも)みんな「ほら、これがいいんじゃ!」とか「こうしろ」みたいのがあんまり好きじゃないし、だからやりたくないよねっていう気持ちが音楽だけじゃなくていろんなことに対してあるんで、そこがたぶん分かり合えるポイントなんじゃないかなって勝手に私は思ってます。大滝うん。「これはこうだから、こう」みたいな感じで訴えたいわけじゃないんですよ。ただ、自分が生活しているもののすべてを表現したいってずっと思って曲を作ってやってきたから。たとえば「男性だからこう」とか「女性だからこう」とか、そういうのってあるじゃないですか。今LGBTQとかってあるけど、そういう言葉すら全部超えて音楽をやってるので。有馬うんうん、わかる。ちなみに牛尾は、音源を初めて僕が車でかけたときは「ギターがやばい」ってめちゃくちゃ褒めてた。牛尾わりと車でツアー回るんですけど、毎回かけるんですよ。アルバムを頭から。それで全部聴いてたらめちゃくちゃいいなと思って。僕はそんなに若手バンドとか聴く方じゃないんですけど――。有馬トム・ウェイツしか聴かないよね。古沢最高。牛尾(笑)。「愛の讃歌」のギターがとてもよくて。演奏がすごかったですね。有馬すごいうまい、本当に。すっごいできあがってる。――そのへん、自覚はあるんですか?大滝ないですね。レコーディングではリズムが合わないから何回も録り直して、「じゃあパンチで」みたいな感じでなんとか録ってる感じなんで。横山でも、昔よりはだいぶ……。有馬それはみんなそう。なんでも教えられるよ、有馬は。いい音源ができればいいの、それで。横山でも自分たちにしか出せない音は出せてるなっていうのはずっと思ってます。うまいとか下手とかは別に、うまいバンドが好きなわけでもないし、そこの基準でどう見られているかはわからないけど、自分たちがやってる音楽は好きだし、胸張って人前に出せると思ってるし。「自分たちの」っていう感覚はありますね。牛尾それが伝わりました。――単純にテクニックがあるっていう話じゃないってことですよね。逆にUlulUの3人は、音楽的な部分でおとぎ話のどういうところがいいなと思いますか?横山おとぎ話もやっぱり、「おとぎ話の音楽」っていうのがあるから。何枚もアルバム出されてるし、ずっと続けられてるけど、やっぱりおとぎ話にしかできないよなって思いますね。古沢あと歌詞がただ優しい、みたいな。「ついてこい」じゃないのに、心のよりどころになるっていうか、そういう音楽かなって。かつ、それでいてちゃんとロックっていうバランスが素晴らしくて好きです。――おとぎ話の曲も確かに優しいんだけど、優しさの奥にやばいものが絶対あるっていうか。その手触りがUlulUに似ている部分もあるのかなと思いました。有馬なんか、キュートさなのかな。切実なんだけど、生きてると。「Terminal」っていう曲とか、めちゃくちゃ歌詞が好きで。わりと曖昧なことで入るのかなと思ったら「君じゃなきゃね」って言ってくれたりすると、ブワーって涙出てくるみたいな。そういうところが僕はすごい好きで、自分もそういう表現をやりたいんです。隣にいてくれるような曲なんですよ。めっちゃ励まされても困るから。そこがかわいさだったりキュートさだって僕は思ってるんですけど、大滝さんの声がわりとそういう声だから。あれがグッとくるんですよ。大滝そうなんだ。有馬歌い上げてくるっていうよりは「ポコッ」て歌うんだよ。それが凄く大事で。偉そうじゃないんですよ。おとぎ話も絶対そうでありたい。――それこそおとぎ話は今の話にあったかわいさをすごく持ってますよね。有馬命がけでやってます。マジで命がけでやってます。すぐカッコつけちゃうんですよ、やるとなったら。でも僕かっこよくもないんで。天パだし。ダメなんですよ、本当にカッコつけちゃうとバランスが取れなくなる。ひたすら自分は自分であることが大事。さっきトム・ウェイツの話したけど、トム・ウェイツとかローリング・ストーンズとか、どっかかわいい瞬間があるんです。牛尾そうだね。きっと俺らが好きなバンドはみんなそう。有馬最初から最後までそうじゃないバンドって、僕はどっちかっていうと苦手なんで。だから、UlulUにはそういう魅力がある。――UlulUはライブをやる上でこうありたいっていうイメージはあるんですか?古沢ボーカルが自由に歌えてればいいなって。横山あと自分たちが楽しいかどうか。古沢尚且つそれでお客さんに届いたら嬉しいけど、みんなが「わー」ってならなくてもいいかなって。自然とみんな盛り上がれる日があればめっちゃ幸せなんですけど、そこにいる人それぞれが楽しい気持ちになれたらそれでいいみたいな。「こうありたい」とは違うかもしれないけど、そんな気持ちはあります。有馬いいなと思うのは、僕らの時代はSNSとかなかったけど、UlulUはバンド始めたときにすでに評価とかが見えるっていうかさ。僕らはそれが見えなかったから、ひたすらカッコつけて「俺たちいちばんかっこいいよな」って思うしかなかった。でもそれに対して自分たちとしてもなんか虚無感があって、すり減らしてるだけっていう感じだったんです。でも、この4人でやってるのって楽しいからやってるわけで、じゃあ「4人が楽しい」っていうのをお客さんに伝えるために最低限ちゃんと練習しようとか。そこがしっかりできてれば、どれだけギスギスしててもステージはひたすら楽しいじゃん。それだけやれればいいかなって。そう思うとUlulUとか、今の自分たちよりも後輩のバンドのライブを観ると感動する。本当にそのままの君でいて、みたいな気持ち。――でも、UlulUの世代でも全然違う考え方でバンドやってる人はいっぱいいると思うんですよ。努力して自分たちのやり方をキープしているところもあると思う。古沢NEWFOLK(レーベル)の人たちも含めて努力してもらってるところはあると思う。ある意味、多くの人に見てもらうために楽な方法はあるっちゃあると思うんです。ただ、そういうやり方は私たちの伝えたいこととズレがあるよなって。わざわざ音楽をやっているのに、伝えたいこととやり方にズレが生まれてしまったら気持ち悪いよねって。横山着たくない服を着せられてるような感覚になると、本当に……。そのために生きてるわけじゃないし、やっぱり自分たちらしさっていうのは絶対に失いたくないから。そこの認識が3人とも一緒っていうのは意外とすごいことなのかも。オリジナルメンバーだし、3人とも。古沢女子的な意味でも、すごいかわいく見られたい子とかもいるわけじゃん。でも私たち3人はそういうわけじゃないっていう、そこの価値観が一緒なのは、確かにあんまりないのかもしれない。横山っていうのに、何年もやって気づいてきた。――そんな中、ツアーが始まっていくということで。ファイナルのおとぎ話とのツーマンは5月31日で、なんとおとぎ話のアルバムが出た直後という。古沢超楽しみ。おとぎ話だけ聴いてライブをしに行く可能性が出てきた(笑)。――そういうときって、新曲もちゃんとやるんですか?有馬全然やりますよ。でも、これだけ車の中でUlulUを聴いてるんで、私の中のUlulUみたいなライブします。もう、絶対にやらなきゃいけない曲が2曲あります。その答え合わせをしたい。横山どれだろう……。古沢うちらとしてはもう、いい日にしかならないと思っています。何か見えざる手によっていい日になるのでは、とさえ思っています。横山去年フェスで会ったときにおとぎ話のメンバーの皆さんと話をして、「もうこれは今後なんかあるっしょ」っていう感じがあったから、結構自然にこうなった。古沢当日来てくれる方にも「いい日だったな」って感じてもらえるように、最大限良いライブをしたいと思います。――有馬さんも言っていたけど、ツアーとか一緒にやってほしいですよね。有馬やりたい!大滝やりたいです!有馬もうおとぎ話に任せてくれれば。沖縄とか行きたい。最高だよね。泡盛うまいぞ。Text:小川智宏Photo:小境勝巳ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★UlulU×おとぎ話のサイン入り色紙を3名様にプレゼント【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<UlulU>●公演情報『UlulU Two-man Live Tour 2024』2024年5月19日(日) 愛知県 CLUB UPSET出演:UlulU/台風クラブ2024年5月31日(金) 東京都 WWW出演:UlulU/おとぎ話チケット料金:3,500円(入場時ドリンク代が必要)()●リリース情報デジタルシングル「駆け巡る晴」2024年5月13日(月) リリースUlulU「駆け巡る晴」ジャケット配信リンク:「駆け巡る晴」CM映像UlulU 公式X:<おとぎ話>●ライブ情報ワンマンライブ『まじ、HELL』2024年6月15日(土) 東京・神田明神ホール()●リリース情報デジタルシングル「I♡PIG」配信中おとぎ話「I♡PIG」ジャケット配信リンク:アルバム『HELL』配信:2024年5月29日(水) リリースCD:2024年6月15日(土) リリースおとぎ話 公式サイト:
2024年05月02日日比谷の緑や自然とともに楽しむエンターテインメントの祭典『Hibiya Festival 2024』が、2024年4月26日(金) から5月6日(月・休) に東京・東京ミッドタウン日比谷周辺で開催されている。このたび、4月27日(土)・29日(月・祝) に行われた『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』『ピーター・パン』『未来少年コナン』『ハリー・ポッターと呪いの子』の出演者たちによるステップショーのイベントレポートが到着した。7月開幕『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』トークパートではビリーのおばあちゃん役、阿知波悟美と兄・トニー役の西川大貴が登壇。前回2020年の公演時より参加している阿知波は、コロナ禍という厳しい状況での稽古を振り返り「いろんな苦境に負けずに夢に突進していくビリーたちの姿が感動を呼ぶ」、初参加の西川は「ストーリーはもちろん、ステージ上の演出やアイディアが素晴らしい」と本作の魅力を語った。阿知波悟美西川大貴その後ビリー役4人のキャスト・浅田良舞、石黒瑛土、井上宇一郎、春山嘉夢一により「♪エレクトリシティ」のパフォーマンスが披露された。ミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』日比谷フェスティバルでのパフォーマンス映像『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』のチケット情報:()『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』公式サイト:月開幕『ピーター・パン』冒頭から披露されたのは、フック船長として2年目を迎える小野田龍之介率いるパイレーツ一味による「♪フックのワルツ」のパフォーマンス。小野田のダンディな歌唱とパイレーツたちの息の合った掛け合いで観客を盛り上げた。左より)小野田龍之介、今村洋一続いて披露された『ピーター・パン』を代表するナンバー「♪アイム・フライング」。昨年11代目ピーター・パンとしてデビューを果たした山崎玲奈の、17歳という若さながら堂々とした伸びやかな歌声が響き渡った。山崎玲奈トークパートではMCを務めるパイレーツ役の今村洋一が今年の抱負について尋ねると山崎は「フライングやアクションなど、1年目よりもっとグレードアップしたものをお見せしたい」とやる気を伺わせ、小野田は「パイレーツ一味も、躍動感のあるパワーアップしたピーター・パンに応えられるようなチームワークを見せていきたい」と語った。そのほか初観劇のこどもたちへの記念ステッカーの配布や、劇場職業体験付チケットの販売など、ファミリーミュージカルならではの取り組みも実施される。ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』日比谷フェスティバルでのパフォーマンス映像『ピーター・パン』のチケット情報:()『ピーター・パン』公式サイト:月開幕『未来少年コナン』宮崎駿が初監督したアニメーションシリーズの初の舞台化となる本作。主人公コナン役・加藤清史郎、コナンの親友ジムシー役・成河、ダイス船長役の宮尾俊太郎が登壇し、本作の魅力を「先見の明のある、まさに今観ていただきたい」「現代社会が抱える、70年代から今もなお続くシビアな問題をこどもと一緒に考えられる作品」などと語った。左より)宮尾俊太郎、加藤清史郎、成河インバル・ピント(振付・美術も担当)とダビット・マンブッフによるインスピレーションに溢れた演出、特にこの3人が登場する船の演出にもぜひ注目してほしいとアピールした。加藤清史郎左より)宮尾俊太郎、成河今回初披露されたのは、その注目シーンからダイス船長の楽曲「♪酔いどれガンボート」。誘拐されたラナを助けるためにダイス船長の船に侵入したコナンとジムシーが、船員たちの宴のような舟唄に誘われて思わず乗り出してくるシーンで、音楽を手掛ける阿部海太郎とミュージシャンによる生演奏により、3人で歌う特別ヴァージョンで披露された。舞台『未来少年コナン』日比谷フェスティバルでのパフォーマンス映像『未来少年コナン』のチケット情報:()『未来少年コナン』公式サイト:ロングラン公演中『ハリー・ポッターと呪いの子』2016年ロンドンで開幕以来世界7都市で上演、世界中の演劇賞を受賞し、日本では2022年の開幕以来観客動員数88万人を超える話題の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。日本では劇場以外では初公開となる、魔法の杖を使用した「ワンドダンス」のパフォーマンスと、7月公演よりハリー・ポッター役で出演する平方元基と吉沢悠によるトークセッションが行われた。「ワンドダンス」は新学期を迎えたホグワーツの生徒たちが、杖を使った初めての授業でその扱いに四苦八苦している様子を表現している、舞台の世界観を象徴するフォーメーションダンスだ。平方元基吉沢悠本作の魅力を平方は「五感を使って魔法を感じられるのは舞台ならでは」「初めての演劇体験をさせてくれる作品」、吉沢は「19年後の、成長したキャラクターたちの世界を楽しめるのはこの舞台だけ」などと語り、この夏の初出演に向けての期待が高まる。舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』日比谷フェスティバルでのパフォーマンス映像『ハリー・ポッターと呪いの子』チケット情報:()『ハリー・ポッターと呪いの子』公式サイト:撮影:山本春花
2024年05月02日ミュージカル『新テニスの王子様』The Fourth Stageが、8月から9月にかけて上演されることが決定した。2020年12月に誕生した新シリーズ、ミュージカル『新テニスの王子様』(通称:新テニミュ)。『テニスの王子様』以上に舞台化が困難と思われた『新テニスの王子様』のより迫力を増すテニスのプレーや場面を、セット・照明・映像など様々な手法で表現した人気のミュージカルだ。前作、ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageでは、「U-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーン ワールドカップ)」が描かれ、国際色豊かなキャストが登場し、日本代表と世界との熱い戦いを舞台上で繰り広げた。ミュージカル『新テニスの王子様』The Fourth Stageの詳細は後日発表される。<公演情報>ミュージカル『新テニスの王子様』The Fourth Stage2024年 8月~9月原作:許斐剛『新テニスの王子様』(集英社『ジャンプ SQ.』連載)脚本・演出:上島雪夫作詞:三ツ矢雄二音楽:兼松衆(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会(C)許斐 剛/集英社・新テニミュ製作委員会
2024年05月02日ネルケプランニング創立30周年を記念して東京・日本武道館で開催される『ネルフェス 2024』の詳細が発表された。『ネルフェス』は、ネルケプランニングがプロデュース・制作するさまざまなタイトルが一堂に集結するイベント。2008年に第1回、2014年に第2回を行って以来、10年ぶり3回目の開催となる。出演タイトルは、ミュージカル『新テニスの王子様』、ミュージカル『刀剣乱舞』、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』、舞台「パタリロ!」、少女☆歌劇 レヴュースタァライト、MANKAI STAGE『A3!』、ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』、『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage、舞台『魔法使いの約束』、舞台「よんでますよ、アザゼルさん。」、夏休み!オン・ステージ「パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」と、ネルケプランニングを代表するタイトルが勢揃い。さらに、ネルケプランニングのマスコットキャラクターであるネルちゃん・ルケくんの初めてのおしゃべりも。ネルちゃんはニーコ、ルケくんは寺崎裕香が声を演じる。本イベントのメインクリエイターは、『ネルフェス 2014』に引き続き、構成・総合司会を川本成が務め、構成・総合演出を小林顕作が担当する。併せてCMも公開。小林顕作が手掛けるテーマソングに乗せて、『ネルフェス』の名にふさわしいお祭り感あふれる映像となっている。チケットの先行販売は、本日5月2日(木) 18時より受付がスタート。『ネルフェス2024』CM 30秒<公演情報>ネルケプランニング 30th ANNIVERSARY『ネルフェス 2024』8月20日(火) 17:00会場:日本武道館【出演タイトル】・ミュージカル『新テニスの王子様』・ミュージカル『刀剣乱舞』・ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』・舞台「パタリロ!」・少女☆歌劇 レヴュースタァライト・MANKAI STAGE『A3!』・ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』・『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage・舞台『魔法使いの約束』・舞台「よんでますよ、アザゼルさん。」・夏休み!オン・ステージ「パペットミュージカル すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」構成・総合司会:川本 成構成・総合演出:小林顕作総合プロデューサー:野上祥子【チケット料金】価格:10,000円(全席指定/税込)■ネルケハ!先行受付期間:5月2日(木) 18:00~5月9日(木) 23:59■いち早プレリザーブ受付期間:5月29日(水) 11:00~6月4日(火) 23:59一般発売:7月7日(日) 10:00公式サイト: Planning co.,ltd.(C)許斐 剛/集英社・新テニミュ製作委員会(C)NITRO PLUS・EXNOA LLC/ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会(C)青春 (C)ミュージカル『青春鉄道』製作委員会(C)魔夜峰央/白泉社 (C)舞台「パタリロ!」製作委員会(C)Project Revue Starlight(C)Liber Entertainment Inc. All Rights Reserved. (C)MANKAI STAGE『A3!』製作委員会(C)2024 SANRIO CO., LTD. MSSB2024(C)『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage 製作委員会(C)coly/舞台まほやく製作委員会(C)久保保久/講談社(C)2019 日本すみっコぐらし協会映画部/日本すみっコぐらし協会演劇部
2024年05月02日5月24日(金) に公開されるアニメ映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』後章より、場面写真6点が公開された。漫画家・浅野いにおによる漫画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』(通称:デデデデ)を原作とした本作は、突如東京上空に巨大な宇宙船、通称“母艦”が襲来し、絶望的に思えた異常事態も次第に日常へと溶け込んでいく世界で、日々の青春を謳歌する少女たちの物語。担任教師の渡良瀬に思いを寄せる女子高生・小山門出役を幾田りら、門出と小学校以来の親友で、戦争ゲームオタクゆえ日常的に寝不足の女子高生、“おんたん”こと中川凰蘭役をあのが務める。後章では、門出たちの前に突如として現れた謎の少年・大葉圭太(CV:入野自由)と、前章で門出たちの仲間・栗原キホと付き合っていた元同級生の小比類巻健一(CV:内山昂輝)のふたりがキーマンに。大葉は、外見は門出が中学時代に追っかけをしていたアイドルと同じ姿だが、中身は母艦とともにやってきた子どもの侵略者。謎の言語を話し、劇中の国民的漫画『イソベやん』で登場するような特殊な道具を使う大葉は、周囲に侵略者だとバレないように過ごしながら、門出とおんたんの秘密を紐解いていく。小比類巻は、元々サブカル好きでネットに踊らされがちな素朴な男子だったが、小型宇宙船墜落によるキホの死をきっかけに、次第にネット情報やSNSの陰謀論に影響を受け、高校卒業後は侵略者狩りをする過激派グループの中心的存在として活動を始めていく。大葉と小比類巻は“侵略者”と“侵略者狩り”という敵対関係にあり、後章ではふたりが侵略者を巡って対決する場面も登場。大葉役を演じた入野は自身のキャラクターについて「大葉くんは前章ではまだぎこちなく、後章でだんだん人間味が増していきますが、おんたんやマコトと会話をして人間性が変化していくんだと思います」と、アフレコでの工夫を振り返りつつ、大葉の魅力を明かしている。また、小比類巻が闇落ちする設定を活かすためにギャップを意識して演じたという内山は、「好きなミュージシャンの言葉に影響されやすかったり、そういう高校生らしい様子に昔の自分を思い出してとても共感できました」とキャラクターに共感した部分を明かしつつ、前章と後章とで一変する小比類巻を見事に演じ分けている。<作品情報>『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』前章:公開中後章:5月24日(金) 公開公式サイト:浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee
2024年05月02日国内最大級のインディーゲームイベント「BitSummit Drift」が7月19日(金)から21日(日)まで京都みやこめっせで開催される。本イベントは、毎年京都で開催される日本最大級のインディーゲームの祭典。“国内のおもしろいインディーゲームを海外に向けて発信していく”という趣旨で、2012年後半に発足。2013年に同業者向けの小規模イベントとして開催した初回の来場者は200名ほどだったが、2023年には総来場者が23789人を超える大きなイベントに成長した。今年のキービジュアルはイベントのテーマ“全力で踏み込め!”を表現したもの。チケットは、7月19日(金)用の「ビジネスデイチケット」と、7月20日(土)、21日(日)用の「一般公開日チケット」に分かれて発売されている。BitSummit Drift(ビットサミット ドリフト)■チケット情報()7月19日(金)から7月21日(日)まで京都市勧業館 みやこめっせ
2024年05月02日5月31日(金) より公開される映画『アンダー・ユア・ベッド』の本編映像が公開された。本作は、2019年に高良健吾主演で実写化された映画を韓国でリメイク。監督は本作が韓国デビュー作となるSABUが務める。孤独な男・ジフン(イ・ジフン)が学生時代から忘れられない女性・イェウン(イ・ユヌ)を探し出し24時間監視するようになるが、彼女が夫から激しいDVを受けていることを知ってしまう。公開されたのは、彼女への異常な執着心が止まらない、歪な愛情が溢れ出す姿を収めた本編映像。大学生時代から彼女ひと筋で卒業後は離ればなれになるも、町中で彼女と同じ匂いを感じたジフン。想いが募る彼は彼女を探し出し、家を特定。そして、同じ町に趣味の観賞魚店を構え、彼女を監視し始める。そんな観賞魚店に偶然にも彼女が来店し再会を果たすが、突然のことに驚きジフンは突っ立ったまま。持っていた網の雫が彼の靴に滴る。その後、大学生時代に隠し撮りした彼女の写真が張り巡らされた部屋に戻り、日常のように彼女の監視を続ける。再会したときには、学生の頃の香水の香りがする美しく輝いていた彼女の姿ではないことに寂しさを感じたジフン。昔の“自分だけ”の彼女との思い出に浸るように、8mmフィルムカメラで盗撮した映像を壁に投影し、昔彼女が付けていたドルチェの香水を吹きかけ、全身で彼女に浸る姿が映し出される。映像は、靴に滴る雫が湿っぽく本作の空気感を象徴するような演出になっており、ジフンの彼女に対しての執着心が際立つ映像となっている。『アンダー・ユア・ベッド』本編映像(二人の再会)<作品情報>『アンダー・ユア・ベッド』5月31日(金) 公開公式サイト: Mystery Pictures, ALL RIGHTS RESERVED
2024年05月02日大正から昭和にかけて、空高く飛ぶ鳥や飛行機から見下ろした視点による鳥瞰図(ちょうかんず)のスタイルで、数多くの名所案内図を描いた画家・吉田初三郎を紹介する個展が、5月18日(土)から7月7日(日)まで、東京の府中市美術館で開催される。京都に生まれ、関西美術院で洋画家の鹿子木孟郎に学んだ吉田初三郎(1884-1955)は、鉄道沿線の名所案内などで商業美術家としての名声を獲得した画家。観光旅行が盛んになる時代の後押しを受けて活躍の場を広げ、全国各地の鳥瞰図のほか、ポスターなどのグラフィックや絵画も手がけた。同展の大きな魅力は、10点以上に及ぶ大型の肉筆鳥瞰図が並ぶこと。初三郎の鳥瞰図は、実際の地形を正確に表すものではなく、変幻自在の工夫が施されたものだったそうだ。例えば、見えないはずのランドマークを描いたり、中心となる建物を極端に大きくしたりと、構図に大胆なデフォルメやクローズアップを取り入れることもしばしば。その一方で、線路には当時走っていた鉄道の車両、桜の名所には桜の木、そして温泉には立ち上る湯煙といったように、その名所の特徴をわかりやく細部まで丁寧に描き、見る者に実際に絵の中を旅するかのような気分を味わわせてくれている。「初三郎式」と呼ばれる、これら抜群のわかりやすさを誇る鳥瞰図は、現実の景観を重ね合わせた上で初三郎が見せたいと願った、そして見る側が見たいと望んだ、理想化された風景「Beautiful Japan(美しき日本)」だったのだという。屏風《犬山之春蘇川之秋》(犬山之春)昭和6〜7(1931〜32)年犬山城白帝文庫蔵同展では、肉筆鳥瞰図を描くために施された様々な工夫に注目して、初三郎が描き出した世界の魅力を紹介すると同時に、印刷技術が発展していった時代に生き、パンフレットなどの印刷物でも活躍した初三郎の鳥瞰図の変化にも着目する。鉛筆での書き込みのある肉筆画や、制作途中の校正刷り、さらに大画面の肉筆画を印刷折本のパンフレットへと変容させる過程がわかる作品などから、初三郎の制作の実態に迫る試みも行われる。ポスター《Beautiful Japan(駕籠に乗れる美人)》昭和5(1930)年江戸東京博物館蔵肉筆鳥瞰図、ポスター、絵葉書、絵画などを広く紹介する同展は、近年再評価が進められてはいるものの、これまで美術館で紹介されることの少なかった吉田初三郎の世界と「鳥瞰図」というジャンルに改めて目を開かせてくれる貴重な機会となっている。<開催概要>『Beautiful Japan 吉田初三郎の世界』会期:2024年5月18日(土)〜7月7日(日)会場:府中市美術館2階企画展示室時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)休館日:月曜料金:一般800円、大高400円、中小200円公式サイト:
2024年05月02日2023年劇団☆新感線43周年興行・秋公演 いのうえ歌舞伎『天號星』のBlu-rayが、2024年7月5日(金) に発売されることが決定した。『天號星』で作劇の中島かずきが繰り出したのは、“あっ”と驚く<入れ替わり>の物語。江戸の町で裏稼業に生きる人々の人情劇と奇想天外なストーリー展開を、主宰・いのうえひでのりがこれまでの“いのうえ歌舞伎”とは一味異なる、愉快痛快なガッツリチャンバラ時代劇に昇華させた。2023年秋に東京・大阪で上演後、2024年4月にはゲキ×シネとして全国でも上映された。出演者は、劇団☆新感線の看板役者・古田新太、新感線ではすっかりおなじみの早乙女太一&早乙女友貴兄弟に加え、演技派として注目されるアイドルグループ乃木坂46の久保史緒里、幼少期から中国武術に親しみがある山本千尋、新感線最多の出演歴を誇る池田成志、そして高田聖子、粟根まことをはじめとする平均年齢50代のお馴染み劇団員たちが名を連ねている。Blu-rayには特典映像として、古田・久保・高田・山本・劇団員の村木よし子による“親娘座談会”や、改めて本作出演の感想などをインタビューした“早乙女兄弟が駆け抜けた天號星”、新感線の立ち回りとその進化について語られる“アクション監督・川原正嗣と新感線の軌跡”を収録。そのほか、タイトルシーンを様々な角度から楽しめる“タイトルシーン・マルチアングル”、池田演じる白浜屋真砂郎の傑作シーンを集めた“白浜屋真砂郎傑作選”、さらに“ビジュアル撮影メイキング”、カーテンコール時に行われた“太一くんの誕生日”、“カーテンコール・フルバージョン”、“千穐楽カーテンコール”、“ゲキ×シネ舞台挨拶”の様子など3時間以上にわたって収められる。予約は5月10日(金) 正午より開始される。また、ゲキ×シネ『天號星』の凱旋上映が決定。2024年11月9日(土) から14日(木) にかけて新宿バルト9をはじめとするT・ジョイ系列館、札幌シネマフロンティア、ミッドランドスクエアシネマなど約20館の映画館で上映される予定だ。<リリース情報>『天號星』Blu-ray2024年7月5日(金) イーオシバイドットコムで発売※予約期間は5月10日(金) 正午〜6月17日(月) 23:59まで価格:13,200円(税込)作:中島かずき演出:いのうえひでのり出演:古田新太早乙女太一早乙女友貴久保史緒里高田聖子粟根まこと山本千尋/池田成志ほか【商品構成】・『天號星』本編Blu-ray1枚・『天號星』特典Blu-ray1枚・特製ブックレット【特典映像】・親娘座談会〜古田新太・久保史緒里・高田聖子・山本千尋・村木よし子・早乙女兄弟が駆け抜けた天號星・アクション監督・川原正嗣と新感線の軌跡・ビジュアル撮影メイキング・タイトルシーン・マルチアングル・カーテンコール・フルバージョン・白浜屋真砂郎傑作選・太一くんの誕生日・東京公演千穐楽カーテンコール・大阪公演千穐楽カーテンコールと成志先輩の罰ゲーム・ゲキ×シネ舞台挨拶(1回目)・ゲキ×シネ舞台挨拶(2回目)・ゲキ×シネ特報・予告編イーオシバイドットコム特集ページ:<上映情報>ゲキ×シネ『天號星』凱旋上映上映期間:2024年11月9日(土)〜11月14日(木)上映館:新宿バルト9をはじめとするT・ジョイ系列館、札幌シネマフロンティア、ミッドランドスクエアシネマ※20館程度の映画館で上映予定公式サイト:
2024年05月02日2024年7月から8月に東京・大阪で上演される舞台『「転生したらスライムだった件」-魔王来襲編&人魔交流編-』のメインビジュアルが公開された。本作は、WEB発の人気小説をベースに原作者完全監修のもとコミカライズされた『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載)の舞台化第2弾で、コミックス6巻から11巻までのエピソードを中心に、魔王ミリムの来襲、そしてシズに託された5人の子どもたちとリムルの交流までを描く。ジュラの森大同盟の盟主となった主人公・リムル=テンペストを演じる尾木波菜(≠ME)のほか、第1弾からの継続キャストとして、真紅の髪と瞳、漆黒の角を持つベニマル役の仲田博喜、紫の髪と黒曜石のような角を持つシオン役の吉川友、青黒い髪に褐色の肌、純白の一本角を持つソウエイ役の北村諒、ベニマルにつき従うハクロウ役の萩野崇、お調子者のムードメーカー・ゴブタ役の杉咲真広が名を連ね、ベニマルの妹でキジンの姫シュナ役には、新しい顔ぶれとなる石田千穂(STU48)が参加する。また本作から登場する新キャラクターには、ホブゴブリンになったことで、筋骨隆々の姿へと変化したゴブリンロード・リグルド役の髙木俊、武装国家ドワルゴンを治める3代目のドワーフ王ガゼル・ドワルゴ役の森山栄治、イングラシア王国で、冒険者の互助会である自由組合(ギルド)の総帥(グランドマスター)を務めているユウキ役の横田龍儀、三獣士と呼ばれるユーラザニアの最高幹部のひとりで、黒豹牙の名を冠するフォビオ役の岸本勇太、ファルムス王国が豚頭帝(オークロード)調査のためジュラの大森林に向けた調査団のリーダー・ヨウム役の林光哲のほか、400年前に生まれた新世代の魔王クレイマン役の中村太郎、『破壊の暴君(デストロイ)』のふたつ名を持つ竜魔人(ドラゴノイド)ミリム・ナーヴァ役の宇咲(#ババババンビ)が名を連ねる。今回公開されたビジュアルには、総勢14名のキャラクターが集結。ジュラの森大同盟の盟主となり、仲間たちと新たな戦いに挑むリムル=テンペストと、それぞれの国の思惑と魔王たちの企みが交錯するビジュアルとなっている。さらに、アンサンブルキャストとして石川鈴菜、石澤友規、加藤伊音、清水天琴、杉山湧哉、新張将洋、林瑠之介、山田隼人の出演が決定し、総勢14名のメインキャストと共に本作を彩る。なお前作に引き続き、ユニークスキル大賢者の声は、TVアニメ『転生したらスライムだった件』の豊口めぐみ、脚本と演出は、舞台『東京リベンジャーズ』や、舞台『ブルーロック』など数多くの作品を手がける伊勢直弘が担当する。チケットは、最速先行を5月12日(日) まで受け付けている。舞台『転生したらスライムだった件』-魔王来襲編&人魔交流編- CM映像<公演情報>舞台『転生したらスライムだった件』-魔王来襲編&人魔交流編-原作:伏瀬・川上泰樹・みっつばー『転生したらスライムだった件』(講談社「月刊少年シリウス」連載)脚本・演出:伊勢直弘【キャスト】リムル=テンペスト:尾木波菜(≠ME)ベニマル:仲田博喜シオン:吉川友シュナ:石田千穂(STU48)リグルド:髙木俊ゴブタ:杉咲真広ガゼル・ドワルゴ:森山栄治ユウキ:横田龍儀フォビオ:岸本勇太ヨウム:林光哲クレイマン:中村太郎ミリム・ナーヴァ:宇咲(#ババババンビ)ソウエイ:北村諒ハクロウ:萩野崇大賢者:豊口めぐみ(声の出演)アンサンブル:石川鈴菜 石澤友規 加藤伊音 清水天琴 杉山湧哉 新張将洋 林瑠之介 山田隼人【東京公演】日程:2024年7月25日(木)〜7月28日(日)会場:天王洲 銀河劇場【大阪公演】日程:2024年8月2日(金)・3日(土)会場:サンケイホールブリーゼ■プレイガイド最速先行(抽選):5月12日(日) 23:59まで()公式サイト:伏瀬・川上泰樹・講談社/舞台『転生したらスライムだった件』製作委員会
2024年05月02日キ上の空論による「『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。』獣三作二作め」が5月9日(木)よりシアタートップスにて上演される。2013年に中島庸介により旗揚げされ、昨年10周年を迎えた演劇ユニット「キ上の空論」。何気ない会話の中にある毒と傷、滑稽な人々の生活を描き続けてきた。そんな彼らは、今年タイトルに「けもの/ケモノ/獣」を入れ、「獣」をテーマに全く違った物語を描く「獣三作」の上演を行っている。3月には紀伊國屋ホールで「一作め」となる『けもののおとこ』を上演したばかり。この作品では、シングルファーザーとして“女に選ばれる男”になるよう自分を育ててきた父親を内心で見下す主人公が、父の「一番いい女を選ぶ、他は捨てる」という言葉のとおりに周りの女性と関係しては捨てていく姿を描いた。今回の『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。』では、かつて引きこもっていた経験があり、いまは“寝取られ”の性癖をもつ夫婦やカップルとSNSを通じて出会い、公認で依頼者のパートナーと関係を結ぶ男・正木円治(まさきえんじ)と、そんな円治に精子提供という名の“孕ませ”の依頼をする星野夫妻を描く。中島によれば、「タブーを切り捨てるのはなんか違うだろうと思い、目を背けたくなるようなシーンも決心して描きました」「みんな身勝手な人達だし、個人的には大嫌いな人達なんだけど、どこか愛おしく思ってしまう」という今作。そんな中島が「全身全霊で取り組んでくれる俳優たち」と信頼を寄せたキャスト陣には、声優としての活動でも注目を集める藤原祐規のほか、個性的な面々が顔を揃える。中島が「今、僕ができる最高傑作」と胸を張るこの作品がどのように人間の正義と葛藤を描くのか、楽しみにしたい。なお、「三作め」となる『緑園にて祈るその子が獣』は9月、本多劇場にて上演予定。文:釣木文恵<公演情報>キ上の空論 獣三作 二作め『除け者(ノケモノ)は世の毒を噛み込む。』作・演出:中島庸介(キ上の空論)出演:藤原祐規松原怜香田名瀬偉年板場充樹小町実乃梨山口快士小野塚渉悟平野紗貴家入健都南出めぐみ藍澤慶子2024年5月9日(木)~5月19日(日)会場:東京・新宿シアタートップスチケット情報()公式サイト
2024年05月02日関西の3ピースバンド・からあげ弁当が、新曲「22」のミュージックビデオを公開した。「22」は、本日5月1日(水) に配信リリースされた新作EP『最高更新』のリード曲。公開されたMVでは、手書きの迫力あるタイトルを背に、堂々としたバンド初の演奏シーンを披露している。また本作を引っ提げた東阪自主企画の開催が決定しており、5月26日(日) の東京・Spotify O-nest公演にはBye-Bye-Handの方程式とSunny Girl、6月7日(金) の大阪・Music Club JANUS公演にはジ・エンプティとレトロマイガール!!が出演する。なお本企画をもって現在の3ピース体制を終了し、リードギターのRyu-no.を加えた4ピース体制で活動を続けていく。からあげ弁当「22」MV<リリース情報>からあげ弁当 配信EP『最高更新』配信中配信リンク:<ライブ情報>からあげ弁当『最高更新』東京編:5月26日(日) Spotify O-nestw / Bye-Bye-Handの方程式、Sunny Girl大阪編:6月7日(金) Music Club JANUSw / ジ・エンプティ、レトロマイガール!!チケット情報:()公式X:
2024年05月01日およそ6年間、この共演を待ちわびた人たちで客席はいっぱいに埋まった。渋谷duo MUSIC EXCHANGEの20周年を記念した特別編成のライブシリーズ、今夜の組み合わせはROLLYと谷山浩子だ。2012、13年にROLLY率いるTHE卍(The MANJI)と共に、『ROLLY&谷山浩子のからくり人形楽団』『暴虐のからくり人形楽団』の2枚の傑作アルバムを生み、双方のファンに熱烈に支持された、あの素晴しい音楽をもう一度。サポートメンバーを入れないふたりだけのステージは、1曲目「ROLLY&谷山浩子のからくり人形劇団」で賑やかにスタート。谷山浩子はグランドピアノを弾いて明るく歌い、ROLLYはギターシンセサイザーを駆使し、様々な効果音を繰り出しながら妖しく歌う。混ざらなそうな声がなぜか混ざる、不思議な輪唱が魅力の1曲。「今日はドラムもシンセもベースも誰もいない。でもなんとかなるかな」(谷山)「大丈夫です。すべてみなさまの頭の中で再生されますから」(ROLLY)足りない音は想像で、これが本当のファン参加型ライブかも。「KARA-KURI-DOLL~Wendy Dewのありふれた失恋」は、谷山浩子が声優・豊崎愛生に提供した曲で、「ROLLYが絶対気に入るはず」と思いながら作ったというエピソードはファンにはおなじみ。謎のエフェクトや奇妙なセリフを曲中に放り込み、ファンタジックな物語をポップアートに変えるROLLY。曲間のMCも自由奔放、それぞれの作曲スタイルの話、昔の洋楽の話、古いドラマや映画の話と、ころころ転がってどこまで行くやらわからない。それが楽しい。ここからしばらく、ふたりの美学の共通点、ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』にちなんだ世界をたっぷりと。「意味なしアリス」では、ハードロックなROLLYのギターがうなりを上げる。組曲として繋がった「公爵夫人の子守唄」「ウミガメスープ」「ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌」は、ROLLYの演劇的歌唱、幻惑的ギターをたっぷりフィーチャーしてシュールな魅力を醸し出す。ここは渋谷の繁華街、でも心は小劇場のアングラ芝居。『不思議の国のアリス』にまつわるトークがひとしきり盛り上がると、あっという間に第一部は残り2曲。ここで主役を張るのはROLLYで、歌うは谷山浩子の初期の代表曲「あたしの恋人」「あやつり人形」だ。過去の共演ライブでもファンの評判が高く、「この2曲はさしあげます」(谷山)というお墨付きをもらっての熱演は、もはや完全にROLLY流に魔改造された見事な出来栄え。老練なシャンソン歌手のように歌い、円熟の役者のように語るROLLYの、自由奔放なリズムの伸び縮みにも、しっかりと呼吸を合わせてピアノを弾く谷山浩子の存在感も素晴らしい。ROLLYと谷山浩子、それはたぶんふたりでひとつのフォース。「duoさんの20周年おめでとうと、最初に言うのを忘れてここまで来てしまいました」(谷山)「20周年おめでとうございます!」(ROLLY)15分の休憩をはさみ、遅ればせながらの祝福メッセージから始まった第二部。第一部は「からくり人形楽団」として演奏経験のある曲が並んだが、ここからの第二部は、初めて演奏する曲も登場する。「甘い誘惑」はTHE卍のファーストアルバム収録曲で、トラッドフォークを思わせる繊細な美しいメロディを、ギターでしっとりと弾き語るROLLYと、音数少なく寄り添うピアノ、ふたりのハーモニーがぴたりとハマった。ように聴こえたが。「リハと違う(笑)。大サビ、下に行くって言ってたじゃないですか。ユニゾンになっちゃった」(谷山)それもいいけどね、と微笑み「私はソロコンサートで好き勝手にやっているとよく言われるけど、どれだけ自分が真面目かわかった(笑)」と、追い打ちをかける浩子さん。「すみませんでした」と、はにかむROLLYさん。まるで自由奔放な弟と、大らかに見守る姉。互いに強固な世界観を持ちつつ、ふわりと溶け合う優しい世界。ROLLYの最新曲「福よせ雛であいましょう」は、名古屋で生まれた「福よせ雛プロジェクト」を応援するために作られたオリジナルソング。雛人形をテーマにした明るくノスタルジックな曲調で、ピアノとギターのシャキシャキした絡みが爽快な曲だが、アフタートークでは「うれしいひなまつり」「赤とんぼ」「赤い靴」など古い童謡・唱歌が持つ不気味さや、アンデルセン童話「パンを踏んだ娘」や小川未明「赤い蝋燭と人魚」など、幼少期のトラウマ級の暗い童話のエピソードが盛り上がって止まらない。ふたりがピンと来るポイント、やはり似ている。ROLLYが所属するすかんちの楽曲「石見銀山ねずみとり」も、幼少期に見たお祭りの記憶を閉じ込めた美しくせつないスローナンバー。谷山浩子も「いい歌ですね」とひとこと。このあとも昔のマンガの話題などに花が咲くのだが、MCだけでもレポートがいっぱいになりそうなので、先を急ごう。名盤『浩子の宅録』収録の「春のさけび」は、「ラモーンズ風のリフ」(ROLLY)を付けた軽快なロックナンバーへ生まれ変わり、ROLLYが歌う谷山浩子楽曲「鏡」は、じっとりと重厚なシアトリカルバラードになった。ひとり芝居のようなROLLYのセリフもばっちりハマる。昭和歌謡から懐かしの映画へ、1曲終わるごとにトークの話題は増え続ける。時間がいくらあっても足りない。「カズオくんと不思議なオルゴール」は、アルバム『ROLLY&谷山浩子のからくり人形楽団』では谷山浩子が歌っていたので、ROLLYのリードボーカルが聴けるのはライブだけ。ROLLYの本名・カズオを主人公にしたダークファンタジーな曲想、もの悲しいワルツのリズム、雷鳴のようなエフェクト、儚げなハーモニー。哀愁あふれる名曲だ。「楽しい時間は一瞬のうちに過ぎ去るものでございます。終わりが近づいてきましたよ。嫌ですね」(ROLLY)本当に嫌そうな駄々っ子ROLLY。その思いを叩きつけるように、「さよならDINO」で恐竜の咆哮のように響くギター、エモーションみなぎる歌を叩きつけるROLLY。さらに名残を惜しんでしゃべり続けるROLLYに、「ROLLYさんって、公園でみんなで遊んでても最後まで残ってる子じゃなかった?」(谷山)と鋭い指摘が飛ぶ(ROLLYの答えは「よくご存じで」)。ずっと遊んでいたいのはこちらも同じだが、もう大人だから我慢しよう。ラスト曲は、ROLLYが子供の頃に姉と一緒に聴いていたという思い出の曲「ねこの森には帰れない」だ。ROLLYの愛するクイーン風のリフを散りばめた、奔放なアレンジが強い高揚感を運ぶ。ふたりの歌とピアノとギター、それだけが生み出す世界は、どこまでも広く豊かなもの。「僕もいろんな方と一緒にやっていますが、谷山さんのお客さんが僕のほうに来てくださって、僕のお客さんが谷山さんのほうにも行って。そんなふうに融合したのは初めてです」(ROLLY)アンコール、双方のファンの温かさと柔軟さを讃えあう、ふたりの言葉が尊い。共感と平和に包まれた空気の中で、ミラーボールがぐるぐる回る。荒木一郎のカバー「今夜は踊ろう」は、全員の手拍子が一体感を生む、絵に描いたような大団円になった。笑顔で手を振る谷山浩子、エスコートして送り出すROLLY。それはこのふたりにしか描けない音空間、歌の力を、心ゆくまで味わえた至福の3時間。デビュー34周年、そして還暦イヤーを経過中のROLLYは、このあともライブや舞台で大忙し。谷山浩子も何本かのライブを経て、毎年9月恒例「猫森集会」の開催がこの日発表された。走り続けていれば、また会う日もきっと来るだろう。次は6年も間をあけず、素敵なデュオがまた見たい。Text:宮本英夫Photo:後藤渉<公演情報>「duo 20th Anniversary Live ROLLY & 谷山浩子」2024年4月25日(木)会場:Shibuya duo MUSIC EXCHANGE出演:ROLLY / 谷山浩子セットリスト01. ROLLY&谷山浩子のからくり人形楽団02. KARA-KURI-DOLL~Wendy Dewのありふれた失恋~03. 意味なしアリス04. 公爵夫人の子守唄05. ウミガメスープ06. ハートのジャックが有罪であることの証拠の歌07. あたしの恋人08. あやつり人形09. 甘い誘惑10. 福よせ雛であいましょう11. 石見銀山ねずみとり12. 春のさけび13. 鏡14. カズオくんと不思議なオルゴール15. さよならDINO16. ねこの森には帰れないEN1. 今夜は踊ろう関連リンク谷山浩子 公式サイト: 公式サイト:
2024年05月01日現代美術、なおかつ男性アーティストではほぼ見当たらないミシン刺繍による作品などを手がける青山悟。東京都目黒区出身・在住作家でもある彼の個展『青山悟刺繍少年フォーエバー』が6月9日(日)まで目黒区美術館で開催中だ。日本の美術館で初個展となる今回は、初期から新作まで約20年の作品を12章に分けて紹介。企画した山田真規子学芸員は、青山に個展を依頼したのは「作品の技術的な質の高さはもちろん、社会問題、歴史、哲学、教育などへの考え方も示し問題提起に厚みを持たせている」「地域と世界、両方への眼差しがある」からだと述べた。なお「刺繍少年」という展覧会タイトルは、50代の青山がジェンダーやエイジズム(年齢差別)の問題を暗示するねらいで付けたという。1973年生まれの青山は、1998年にロンドン大学ゴールドスミスカレッジテキスタイルアート科を卒業、2001年シカゴ美術館付属美術大学大学院ファイバー&マテリアルスタディーズ科を修了。帰国後、目黒区内の駐車場や母校の校庭など、身近な風景やものをモチーフとして刺繍による絵画を制作していく。また、古今東西の名画を刺繍で制作する「About Painting」シリーズの展示では、横軸に「個人的―社会的」、縦軸に「ラディカル(急進的)―コンサバティブ(保守的)」という評価軸のチャートに作品を配列し、青山個人の視点による作品解説も付されている。セザンヌやマティスのほか、目黒区美術館所蔵品から山下新太郎、古茂田守介、青山の祖父で画家の青山龍水の作品も紹介。最初にアーティストになろうと思ったのは祖父の影響が大きいそうだ。「About Painting」展示風景さらに、資本主義、社会主義と労働問題をテーマとした作品は4つの章にわたって点在。19世紀末、英国でアーツ・アンド・クラフツ運動を主導した思想家・芸術家ウィリアム・モリスの手書きの文章を、コンピュータミシンが自動制御で縫う様子を撮影した映像とその成果物をインスタレーションした《The Lonely Labourer》(孤独な労働者)。針仕事する女性たちを描いた《SAVE HAND WORK, SAVE OLD MEDIA, SAVE HUMANITY》(手仕事を守ろう、古いメディアを守ろう、人間性を守ろう)。青山は工業用ミシンを、産業革命以降手仕事を奪ったものとして使用しているが、その工業用ミシンもまたAIなどテクノロジーの発達で失われつつある。「資本主義、社会主義と労働問題(1)」展示風景《SAVE HAND WORK, SAVE OLD MEDIA, SAVE HUMANITY》2019年また、刺繍といえば女性の仕事とされてきた歴史を、ジェンダーの観点からも問い直す。19世紀の女性たちに、テイラー・スウィフトなど21世紀のセレブリティのファッションを纏わせた《News from Nowhere》(ユートピア便り)。19世紀に行われた「労働の日」のパレードを描いたイラストをベースに、フラッグには2019年の社会問題を訴えるスローガン(トランプ政権やイギリスのEU離脱への支持・不支持、香港の民主化運動など)に書き換えた《News from Nowhere(Labour Day)》。人と機械の関係、働く喜びと搾取の違いなど、さまざまな視点が折り重なる。右:《News from Nowhere(Taylor)》2016年《News from Nowhere(Labour Day )》[ユートピア便り(レイバーデー)](壁面中央)ほか。手前は新作のインスタレーション「永遠なんてあるのでしょうか」展示風景《Come See What’s Real》2019-2021年一方、青森のこぎん刺しをリサーチし、津軽の無名の女性たちの存在を、刺子やモリス・デザインの柄として浮かび上がらせる《Light and Patterns》シリーズなど、名もなき刺繍家たちに捧げる作品も見られる。《Light and Patterns》1~32012年パンデミックで外出や人との接触が制限された折には、アーティストができることとしてあえて日常的に制作を続け、オンラインで販売するプロジェクト「Everyday Art Market」を行った。マスクやゴム手袋、消毒剤など、閉塞感にユーモアの風を吹かせるような作品たちだ。「Everyday Art Market」展示風景そんなコロナ禍を経た2023年3月、スタジオと同じ敷地内にあった町工場のドアの前にタバコの吸殻が落ちていた。工場の倒産。そんな吸殻をモチーフとしたほろ苦い作品もある。「消えゆくもの」が気になると、身の回りの変化にも足を止めることになる。内覧会で青山は「自分がアートを通じて人とつながろうとしていたことがわかりました」と挨拶した。とりわけ、目黒区立五本木小学校でのアウトリーチ授業「私たちの身近なところにいるモンスター」による大きなタペストリー《Good Night,Good Night,Our Town》などには、新しい世代との対話が感じられる。世界の問題に目を向けると同時に日常生活を大切にしたくなる。会期中、公開制作やトークなどもあるのでチェックして出かけよう。《Defeat the Common Sense Monster!(常識モンスターをやっつけろ!)》2024年「Map of the World 世界地図」展示風景《Forever Light Bulb》2024年取材・文・撮影:白坂由里<開催概要>『青山悟刺繍少年フォーエバー』2024年4月20日(土)~2024年6月9日(日)、目黒区美術館で開催公式サイト:
2024年05月01日映画・音楽・舞台など各ジャンルのエンタメ通=水先案内人が、いまみるべき公演を紹介します。【水先案内人 山本益博のおススメ】落語家ふたりによる二人会は、聴く者にとってとても楽しい企画である。じつは、私がプロデュースしている名古屋の「中日落語会」でも第1回公演に企画したのは「柳家喬太郎・春風亭一之輔二人会」だった。現在、最強の組み合わせによる二人会のひとつと言って間違いない。「中日落語会」では、演目を両師匠にお願いして「お菊の皿 喬太郎 / 中村仲蔵 一之輔 / 仲入り / あくび指南 一之輔 / おせつ徳三郎 喬太郎」という番組を組んだ。ふたりの今日的なホットにして面白い「まくら」で客席は大喜び、本題では、笑いの渦と聴かせどころたっぷりの噺で、大喝采を浴びた。以後、「中日落語会」は二人会が定番のスタイルとなった。良質の落語会で知られる「よこはま落語会」で、「喬太郎・一之輔二人会」は今回で5回目を数えるという。今回はいったいどんな二人会になるか、楽しみは尽きない。<公演情報>『柳家喬太郎・春風亭一之輔 二人会 ~よこはま落語会~』5月6日(月) 神奈川・神奈川県立音楽堂(木のホール)
2024年05月01日バンド結成10周年を迎えたLucky Kilimanjaroが4月21日、日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブ「Lucky Kilimanjaro YAON DANCERS 2024 supported by ジャックダニエル」を開催した。野音でのライブは3年ぶり。前回はコロナ禍ということもありキャパが半分での開催となったが、今回はフルキャパの満員御礼でたくさんの人がお祝いに駆けつけた。3年前の野音に続いて、今回もまた開演直前に雨が降り出すあいにくの天気となったが、集まった観客、YAON DANCERSに雨など関係なし。(アンコール含め)30曲超えのダンスミュージックがノンストップで繰り出されるライブに、雨を弾き返す軽やかなステップを踏んだ。Lucky Kilimanjaroにとって最初の作品となった2015年の1stミニ・アルバム『FULLCOLOR』の1曲目「Super Star」で幕を開けた「Lucky Kilimanjaro YAON DANCERS 2024 supported by ジャックダニエル」。熊木幸丸(Vo)が気持ちよく体を揺らしながら、「お越しいただきありがとうございます。ダンスは自由です!」というと、アンサンブルは一段とボリュームを増して観客を踊らせる。MCや曲間もインタールードで繋ぎ、バンドの音やグルーヴを止めずに進んでいくこのライブ。都会の真ん中でありながら木々に囲まれた野音という場所と相まって、この空間だけが日常から切り離された、カラフルな音楽に溢れた小宇宙のように感じられる。左から)熊木幸丸(Vo)、松崎浩二(Gt)「『Super Star』から応援してくれている人も初めての人も、それぞれ自分のスタイルでいいんです。みなさんの自由なダンス楽しみにしています」という熊木の言葉で、陽性度を増して「350ml Galaxy」へと突入。観客も待ってましたとばかりにそれぞれの飲み物を手に、ラストの「乾杯!」の合図で杯を掲げる。この日は10周年の祝杯だ。柴田昌輝のドラムとラミのパーカッションによるセッションで盛り上げ「楽園」へとひとっ飛びすると、心地よくチルなムードに酔いしれ、また大瀧真央のシンセサイザーがきらめく「Sweet Supermarket」に体を揺らし、「またね」では観客の手拍子やジャンプで会場が熱気を帯びていく。柴田昌輝(Ds)ラミ(Per)松崎浩二(Gt)が楽しそうにダンスする姿に、観客もつられるように手拍子を大きくし、笑顔が広がる。序盤から新旧の曲が混じり合い、まさに10周年にふさわしいセットリストだ。松崎浩二(Gt)山浦聖司のスラップベースに歓声が上がった中盤の「Burning Friday Night」あたりからは照明も映えるような時間となって、会場のボルテージもぐんと高まる。頭からノンストップだが観客は疲れ知らずだ。それもLucky Kilimanjaroの紡ぐグルーヴやフレンドリーなサウンドゆえだろう。熊木は今日は長いけど、とMCで言っていたが、途切れることのない心地よいビートや、体温をグッとあげたり、またはなだらかにクールダウンもしてくれる絶妙な匙加減が効いたバンドアンサンブルは、言葉以上に饒舌に10年という時間の濃さを伝える。人力で、人肌のあたたかさのある彼らのダンスミュージックはエモーショナルで、体も心も揺らしてくれる。山浦聖司(Ba)「エモめの夏」などシンガロングチューンや、熊木がDISH//への提供曲の幻影的なセルフカバー「SAUNA SONG」、またフォーキーな「咲まう」を熊木はステージに腰掛け歌い、美しい「MOONLIGHT」へと、中盤はゆったりとした曲も交えて夜の野音を味わった。昨年リリースした4thアルバム『Kimochy Season』の「Kimochy」から再び多幸感、恍惚感の真っ只中へと連れ立っていく曲が並んだ後半は、「果てることないダンス」や、パーカッションの紡ぐラテンビートと熊木の紡ぐ詩的でユーモラスな和の言葉との異文化ミックスに観客がコブシをあげシンガロングする「踊りの合図」、さらに異空間の妖しいムード漂う「でんでん」でと、まさに定型なしのフリーダムなダンスを踊らせる曲を連投。大瀧真央(Syn)さらに、このライブの数日後にリリースとなった新曲「実感」がそこに続いた。“今”を生きている実感を大事にしたいというメッセージが込められたこの曲は、強靭なビートに哀愁混じりのメロウな歌が載る。どこか儚い美しさが冴える曲だ。その美しさに続いた「無限さ」もまたグッと胸に迫る。今この時を爆発させるようにアンサンブルが晴れやかに高鳴り、また観客も一層高いジャンプで応え、続く「HOUSE」では共にその歌を口ずさみながら踊る。「今日は踊ってくれてありがとう。これまで10年、一緒に踊ってくれてありがとう。これからの10年も一緒に踊ってくれますか」という熊木の言葉ではじまったラストナンバーは「ひとりの夜を抜け」。信じて踊り続けてきた道の先に広がったのは、満員の会場で、たくさんの人が笑顔で踊り歌う、美しい野音の光景。きっとこの先、目の前の光景はどんどん大きく広がっていくのかもしれない。それでも原点にあるのは、時に迷い、涙を流しながらも自分の思いを諦めることなかったあの日の思いだ。「ひとりの夜を抜けて」に込められたソウルは時を重ね、ますます熱く、濃く輝いている。熊木幸丸(Vo)アンコールでは、6月から大阪城音楽堂を皮切りにスタートする全国ツアー「Lucky Kilimanjaro presents.自由“10”に踊ろうTOUR」に続き、来年2月には結成10周年を締めくくるバンド史上最大規模となる幕張メッセでのワンマンライブ「Lucky Kilimanjaro presents.TOUR“YAMAODORI 2024 to 2025”」が開催されることが発表された。野音に歓声が響きわたるなか、せっかくの10周年ということでメンバーひとりひとりが挨拶。また、やっぱり雨だよねと熊木は苦笑いして、この日にぴったりの「雨が降るなら踊ればいいじゃない」等を披露し、「明日からも踊ろう、これからの10年もよろしく」とアニバーサリーイヤーの幕開けとなる「Lucky Kilimanjaro YAON DANCERS 2024 supported by ジャックダニエル」の幕を閉じた。Text:吉羽さおりPhoto:田中聖太郎<配信情報>Lucky Kilimanjaro デジタルシングル『実感』配信中Lucky Kilimanjaro『実感』ジャケット【収録曲】1. 実感2. 次の朝配信リンク: Kilimanjaro「実感」MV<ツアー情報>『Lucky Kilimanjaro presents.自由“10”に踊ろう TOUR』6月8日(土) 大阪・大阪城音楽堂6月14日(金) 北海道・Zepp Sapporo6月16日(日) 宮城・SENDAI PIT6月22日(土) 石川・EIGHT HALL7月6日(土) 広島・CLUB QUATTRO7月7日(日) 福岡・Zepp Fukuoka7月12日(金) 愛知・Zepp Nagoya7月15日(月・祝) 新潟・NIIGATA LOTS7月20日(土) 東京・Zepp DiverCityチケット情報:()『Lucky Kilimanjaro presents. TOUR “YAMAODORI 2024 to 2025”』2025年2月16日(日) 幕張メッセ国際展示場 4・5ホールチケット情報:オフィシャルサイト:
2024年05月01日氷川きよしのデビュー25周年を記念した劇場コンサートツアーが、2024年10月から2025年1月にかけて全国4都市で開催されることが決定した。2022年に東京・明治座、大阪・新歌舞伎座、福岡・博多座、愛知・御園座での座長公演を成功に収めた氷川。2年ぶりの開催となる今回は、2024年10月25日(金) から27日(日) に博多座、11月15日(金) から17日(日) に御園座、12月20日(金) から22日(日) に新歌舞伎座、2025年1月29日(水) から31日(金) に明治座で行われる。<ツアー情報>氷川きよし25周年記念劇場コンサートツアー【福岡公演】日程:2024年10月25日(金)~27日(日)会場:博多座【愛知公演】日程:2024年11月15日(金)~17日(日)会場:御園座【大阪公演】日程:2024年12月20日(金)~22日(日)会場:新歌舞伎座【東京公演】日程:2025年1月29日(水)~31日(金)会場:明治座氷川きよし 公式サイト:
2024年05月01日6月22日(土)・23日(日) に愛知・モリコロパーク(愛・地球博記念公園)で開催される、04 Limited Sazabys主催の野外フェス『YON FES 2024』の最終出演アーティストが発表された。今回アナウンスされたのは、Chilli Beans.、KANA-BOON、YOUR SONG IS GOOD、リーガルリリーの計4組。今回の発表をもって全21組の出演者が決定した。チケットは、オフィシャルHP最終受付を5月6日(月・休) まで実施中。<イベント情報>『YON FES 2024』6月22日(土)・23日(日) 愛知・モリコロパーク(愛・地球博記念公園)開場9:30 / 開演11:00 / 終演19:00(各日共通予定、雨天決行 / 荒天時は中止)『YON FES 2024』出演アーティスト【出演】■6月22日(土)04 Limited Sazabys / 10-FEET / ENTH / KANA-BOON / My Hair is Bad / ROTTENGRAFFTY / Saucy Dog / SHANK / THE ORAL CIGARETTES / サバシスター / リーガルリリー■6月23日(日)04 Limited Sazabys / Chilli Beans. / Crossfaith / FOMARE / go!go!vanillas / KOTORI / ORANGE RANGE / SiM / YOUR SONG IS GOOD / ハルカミライ / プッシュプルポット■オフィシャルHP最終受付:5月6日(月・休) 23:59まで
2024年05月01日5月4日(土・祝) から18日(土) まで、東京・信濃町の文学座アトリエにて文学座公演『アラビアンナイト』が上演される。『アラビアンナイト』は、2002年に生まれ2011年まで続いた文学座「ファミリーシアター」の記念すべき第一作目に選ばれた作品。ロイヤル・コート・シアターの芸術監督を務めたこともあるイギリスの演出家・映画監督であるドミニク・クックによる、名作「千夜一夜物語」を脚色したものだ。髙瀬久男の演出による青山円形劇場での初演は、小道具や人形を駆使して音楽と演劇とを融合させた公演だった。このイデオロギーを引き継いだ「ぶんがくざこどもげき」は現在まで続いている。今年、「ファミリーシアター」と「ぶんがくざこどもげき」の両方を発展させて再び『アラビアンナイト』の上演が行なわれる。今回演出を担当するのは、『コーヒーと恋愛』『貴婦人の来訪』『毛皮のヴィーナス』で2023年度第30回読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞した五戸真理枝だ。「憎しみからは何も生まれない、愛によってしか未来は紡げない」という本作に込められた願いを、国広和毅の音楽、乘峯雅寛による舞台美術、加納豊美による衣裳、そして俳優たちの身体を通して紡ぎ出す。文学座公演『アラビアンナイト』チラシ(上:表面・下:中面)なお、5月4日(土・祝) から6日(月・休) の3日間(いずれも14時開演)に限り、ファミリーデイとして家族割が設定され、大幅な割引が行なわれるほか、未就学児の入場も可能で、赤ちゃんが泣いてもOK、上演中の退場、再入場も自由になるという。親子連れが気兼ねなく芝居を観ることができるファミリーデイは、結婚や出産を機に観劇から離れていた人にとってもうれしい取り組みだ。他に、チケット代金の一部を負担することで観劇を希望する子どもたちにチケットをプレゼントできる「ギフトチケット」も実施される。22年前「ファミリーシアター」が誕生したのは、「これからの未来を担う子どもたちに生の演劇を体感してもらいたい」という願いからだったという。長く愛される名作を観劇する体験は、大人にとっても子どもにとってもきっといい思い出となることだろう。文:釣木文恵<公演情報>文学座公演『アラビアンナイト』作:ドミニク・クック訳:鴇澤麻由子演出:五戸真理枝2024年5月4日(土・祝)~5月18日(土)会場:東京・文学座アトリエ公式サイト
2024年05月01日TACT(Theater Arts for Children and Teens)と名づけられ親しまれているタクト・フェスティバル。今年も、ゴールデンウィーク後半にあたる5月3日(金・祝) から6日(月・休) に東京・東京芸術劇場と池袋駅周辺各所で開催される。子どもから大人まで楽しめるさまざまなアート・イベントが目白押し、中でも注目したいのはTACTダンス。コスチューム・アーティストひびのこづえが手がける、カラフルでポップな衣裳による4つのパフォーマンスは、きっと記憶に残るダンス体験に。演劇、ダンス、バレエ、映画ほか、さまざまなジャンルで衣裳を手がけるひびのこづえ。野田秀樹作・演出の数々の作品のほか、ダンスを含むあまたの舞台で才能を発揮しているが、その独創的な造形のインパクトあるコスチュームは、演者の表現の力と相まって、観る者に強い印象を残す。TACTダンスは、そんな彼女の仕事を4作品で気軽に楽しめる場となる。まずは3日(金・祝)、4日(土・祝) に東京芸術劇場 シアターウエストで上演される『TYMTraveling your memory × 陸 × Chikako Takemoto × MONDO × 小野龍一』。昨年、富山県のオーバード・ホールで初演、その後TACTフェスティバルでも上演されて好評を博した。トランクを手に旅に出る個性豊かな3人、彼らが紡ぎ出すのは、富山の風景──チューリップ畑、河を泳ぐ魚、山から吹き下ろす風に深い海。カラフルで奇想天外でワクワクする衣裳と3人の動きが、想像力をどこまでも刺激する。ひびのとコラボレーションを重ねる小野龍一の音楽でイマジネーションはさらに広がり、大人も前のめりになる舞台に。『二人のアリス×アオイヤマダ×アイナ・ジ・エンド』同じく東京芸術劇場 シアターウエストで5日(日・祝)、6日(月・休) に上演されるのは、『二人のアリス × アオイヤマダ × アイナ・ジ・エンド』。出演はダンサー、表現者として活躍するアオイヤマダと、歌手、ダンサーとして活動、ミュージカル主演も果たしているアイナ・ジ・エンドのふたり。個性輝くふたつの才能が取り組むのは、あの名作のヒロインだ。不思議の国で、自分のことが誰なのかわからなくなるアリス。いろんな舞台で表現されてきた少女アリスが、ふたりのダンスでどんなイメージとして立ち上がるのか、大人も一緒にワクワクさせられる作品になりそう。東京芸術劇場内ロワー広場で開催される無料公演も人気。今年は『Rinne × 牟田のどか × 貝ヶ石奈美 × 川瀬浩介』、『アリとキリギリスと × KUMI × 平位蛙 × RIHITO × 小野龍一』の2作品が登場。アイデアいっぱいのコスチュームとダンサーたちの生き生きとしたパフォーマンスが味わえる極上のダンス体験、この機会に気軽に、目一杯楽しんで!『Rinne×牟田のどか×貝ヶ石奈美×川瀬浩介』(撮影:出口敏行)『アリとキリギリスと×KUMI×平位蛙×RIHITO×小野龍一』(撮影:Charlie Sugano)文:加藤智子<開催情報>「TACT FESTIVAL タクト・フェスティバル 2024」2024年5月3日(金・祝)~5月6日(月・休)会場:東京芸術劇場内 シアターイースト、シアターウエスト、アトリエイースト、ロワー広場公式サイト:「TACTダンス」チケット情報()
2024年05月01日映画『違国日記』の新たな場面写真とメイキング写真が公開された。原作は、『さんかく窓の外側は夜』などで知られるヤマシタトモコの同名漫画。人見知りな30代女性と人懐っこい素直な15歳の少女という性格が異なるふたりの交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点で炙り出すヒューマンドラマとなっている。主人公の小説家・高代槙生役を演じるのは、現在35歳で原作設定と同い年である新垣結衣。昨年公開された映画『正欲』では、言葉少なに心の内に闇を秘めた人物を演じ、これまで天真爛漫で親しみのあるキャラクターを演じることが多かった彼女のパブリックイメージを一転。その高い演技力が評価され、第33回日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞した。そして続く本作『違国日記』では、槙生が苦手としていた“人と向き合う”ことに挑もうとする内なる強い信念を表現。新垣は「クランクインの時からクランクアップの瞬間まで、ずっとこの作品についてたくさんのことを悩み試行錯誤していました。こんなに四六時中、作品について考えていたことがこれまでにあったかなというくらい、ずっと頭から離れませんでした」と並々ならぬ想いで槙生役に挑んだことを吐露している。また、“初めてお会いした時、佇まいがまさに槙生で感動した”と振り返る瀬田なつき監督は、槙生と新垣の共通点を「背がスラリと高い、という外見的なことはもちろんですが、どこか飄々とした雰囲気や、普段はインドア派だというところも槙生に重なると思いました」と語っている。公開されたメイキング写真では、たくさんの本に囲まれた槙生の仕事部屋で真剣に演出を受ける新垣の姿と、15歳の少女・田汲朝役を演じる早瀬憩との仲の良さが伝わるような、オフの風景を垣間見ることができる。<作品情報>映画『違国日記』6月7日(金) 公開公式サイト: ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会
2024年05月01日評論家、ライター、編集者など映画のプロが、最も期待している、見たい映画を投票で決定する「月イチ!“ぴあテン”ランキング」「これからみたい」映画ベストテンが発表になり、『関心領域』が1位となった。本ランキングは、26人の選者が2024年5月公開予定の映画の中から「これからみたい」作品を投票して決定したもの。5月は、アウシュビッツ強制収容所の隣に暮らす家族を通して“無関心という恐怖”を描いた『関心領域』が57pt獲得で見事1位に。先の第96回アカデミー賞では作品賞、監督賞など5部門にノミネートされ、そのうち国際長編映画賞と音響賞の2冠を達成しただけあって選者たちの注目度も非常に高く、26人中16人がベスト3内に投票。「アカデミー賞授賞式を見ていて、一気に関心が高まった」(立川直樹)、「『ナチス映画論』を出版した者としては駆けつけるのみ」(夏目深雪)といった声が寄せられた。続く2位に入ったのは、前作『マッドマックス 怒りのデスロード』から実に9年ぶりにスクリーンに帰ってくる『マッドマックス:フュリオサ』。前作ではシャーリーズ・セロンが演じていた女戦士フュリオサ、その若き日をアニャ・テイラー=ジョイが演じ、御年79歳となるジョージ・ミラー監督が健在ぶりを見せつける。「これが年間ベスト級の見応えになっているか否かで、今年全体の映画満足度をも左右するだろう、重要な作品だ」(春日太一)というコメントが出るなど、7人の選者が1位に投票した。3位には、1940年代の上海を舞台に、名もなきスパイたちによる手段を選ばない戦いを描いたノワール作品『無名』がランクイン。「久々にトニー・レオンを堪能したい」(夏目深雪)、「トニー・レオンとワン・イーボーの美しいアクションが早く観たい!」(細谷美香)など、主演俳優陣が期待を集めている。5月はそのほか、石原さとみの出産後復帰作『ミッシング』、古典落語『柳田格之進』を草彅剛主演で実写映画化した『碁盤斬り』などがランクインした。選者26人の投票作品とコメントはぴあアプリ/WEBに掲載中。2024年5月公開の「これからみたい」映画ベストテン1位『関心領域』5月24日(金) 公開57pt2位『マッドマックス:フュリオサ』5月31日(金) 公開35pt3位『無名』5月3日(金) 公開20pt4位『猿の惑星/キングダム』5月10日(金) 公開14pt5位『ミッシング』5月17日(金) 公開12pt6位『碁盤斬り』5月17日(金) 公開10pt6位『ゲバルトの杜ー彼は早稲田で死んだ』5月25日(土) 公開10pt8位『ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー』5月10日(金) 公開8pt8位『バティモン5望まれざる者』5月24日(金) 公開8pt10位『ボブ・マーリー:ONE LOVE』5月17日(金) 公開7pt10位『Ryuichi Sakamoto | Opus』5月10日(金) 公開7pt10位『ありふれた教室』5月17日(金) 公開7pt10位『恋するプリテンダー』5月10日(金) 公開7pt(C)Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.(C) 2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.Copyright 2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved
2024年05月01日5月10日(金) に公開される映画『恋するプリテンダー』より、本編映像が公開された。本作は、弁護士を目指してロースクールに通うビー(シドニー・スウィーニー)と、街角のカフェで出会った金融マンのベン(グレン・パウエル)が、お互いの望みを叶えるためフェイクカップル契約を結ぶラブコメディー。一時は恋心が芽生えたふたりの男女の意地とプライドを懸けたラブゲームを描く。公開されたのは、ビーがベンのために名曲をアカペラで熱唱するシーン。映像は、オーストラリアの観光名所「オペラハウス」の目の前のシドニー湾に落ちてしまったふたりがヘリコプターで救助され、宙吊りで引き上げられる様子からスタート。ベンの様子がおかしいことを気に掛けたビーが声をかけると、ベンは自分が高所恐怖症であることを告白。お互いに素直になれない関係だったが、珍しく弱みを見せたベンに対してビーは、ふとしたことから知ったベンの“安心ソング”を歌ってあげることに。ビーが歌い始めると「俺の安心ソングだ、なぜ知ってる?」と訝しげなベンを無視して「歌って!」と促すビー。ビーの歌に合わせ目を瞑りながら恐る恐る歌い始めるベン。徐々に慣れてくるとポジティブな歌詞に合わせ、ハーネスを掴んでいた手を離して大空に向かって伸ばす。「もう怖くない?」とビーが声をかけると、食い気味で「黙ってて」とツッコみを入れるベン。余裕の無いなか、ビーのおかげでふたりはピンチを乗り越える。監督のウィル・グラッグは、同シーンの撮影は実現不可能と思っていたようで、「オペラハウスにヘリコプターを着陸させ、パウエルに昼夜問わず何度も飛び降りてもらったり、シドニー湾の真ん中でスウィーニーとパウエルを5夜連続でブイに浮かべたりさせました(笑)」と撮影の苦労を語っている。なお、ベンの“安心ソング”はナターシャ・ベディングフィールドによって2004年に発表され、全英1位を記録した名曲「Unwritten」で、『恋するプリテンダー』の世界的大ヒットを受けて、アメリカでの映画公開から2カ月でそれまでと比べて約10倍のストリーミング再生回数を記録した。『恋するプリテンダー』本編映像<作品情報>『恋するプリテンダー』5月10日(金) 全国公開公式サイト:
2024年05月01日9月28日(土)・29日(日) に長野・アルプス公園にて開催される野外音楽フェス『りんご音楽祭2024』の出演アーティスト第2弾が発表された。今回のアナウンスでは、今年りんご音楽祭初出演となる安藤裕子、小山田壮平(band set)、堀込泰行の出演が決定。また、過去にyonawoとしてりんご音楽祭出演を果たした荒谷翔大がソロで初出演する。さらに、りんご音楽祭常連アーティストである奇妙礼太郎、MONO NO AWAREや、久しぶりの出演となるZAZEN BOYS、TAMTAMの参戦も決定した。併せて、りんご音楽祭公式podcast「ココが変だよ!りんご音楽祭」にて、出演アーティストのひとりである奇妙礼太郎をゲストに迎えた新エピソードを公開。出演アーティスト目線でのりんご音楽祭や松本の楽しみ方から、フェス出演時のプレイリストの組み方、今考えていることを配信する。本エピソードのインタビュー記事はりんご音楽祭公式HP「りんごMAGAZINE」でも公開される。「ココが変だよ!りんご音楽祭」はこちら:「りんごMAGAZINE」リンク:<イベント情報>『りんご音楽祭2024』『りんご音楽祭2024』ビジュアル9月28日(土)・29日(日) 長野・アルプス公園開場9:00 / 開演10:00 / 閉演20:30 / 閉場21:30※雨天決行・荒天中止■出演アーティスト第1弾(50音順)大沢伸一GLIM SPANKYSPECIAL OTHERS ACOUSTICdj sleeper(りんご音楽祭/瓦RECORD)BONNIE PINKDJ MAMEZUKARHYME SOWang Dang Doodle■出演アーティスト第2弾(50音順)荒谷翔大安藤裕子小山田壮平(band set)奇妙礼太郎ZAZEN BOYSTAMTAM堀込泰行MONO NO AWARE※出演日は後日発表公式サイト:
2024年05月01日2024年9月から10月に東京・京都・愛知・神奈川で上演されるBroadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』のメインビジュアルが公開された。世界中で最もチケットが取れないミュージカルと言われる『ハミルトン』を生んだブロ-ドウェイの異端児リン=マニュエル・ミランダの処女作であり、傑作と呼ばれる本作。日本では2014年に日本版が初演され、日本人では表現が難しいとされたラップ部分をKREVAが日本語表現に替え、ヒップホップを本分とするDef TechのMicroをウスナビ役に迎え、日本人に届く日本語歌詞へと作り上げた。また7年後の2021年には新キャストで再演されている。日本では3度目の上演となる2024年版には、雑貨店を営みながらドミニカへの想いを募らせているウスナビ役でDef TechのMicroと平間壮一が、21年版に続きWキャストで出演するほか、タクシー会社で働くベニー役を松下優也、ベニーが恋心を抱いているニーナ役をsara、奥手のウスナビが心を寄せながらもなかなか近づけないヴァネッサ役を豊原江理佳、ウスナビの店で働くソニー役を有馬爽人が務める。公開されたビジュアルは、物語の舞台である1990年代のマンハッタンを彷彿とさせる色鮮やかなデザインとなっている。また本作の上演に先駆け、『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』の雰囲気を体感し、1990年代のクラブカルチャーを存分に味わうことのできるスペシャルイベント『Flexin’ on the floor』が、2024年5月31日(金) に東京・CLUB asiaで開催されることが決定。15時30分開演のスペシャルイベントは、イベント用にアレンジした楽曲披露やパフォーマンス、そして19時開演のアフターパーティーは本作にも出演するダンサーKAITAプロデュースによるダンスショーケースが予定されている。<イベント情報>『IN THE HEIGHTS』スペシャルイベント“Flexin’ on the floor”2024年5月31日(金) 東京・CLUB asiaスペシャルイベント:開場15:00/開演15:30アフターパーティー:開場18:30/開演19:00【出演】・スペシャルイベントMicro[Def Tech]/平間壮一/松下優也/sara/豊原江理佳/有馬爽人/MARU/KAITAMC:SHUNDJ:NAKKID・アフターパーティーKAITA/SHUNetc…Special Guests:平間壮一松下優也MC:YOU-KIDDJ:NAKKID<公演情報>Broadway Musical 『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ脚本:キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付:TETSUHARU翻訳・訳詞:吉川徹歌詞:KREVA音楽監督:岩崎廉【出演】ウスナビ:Micro [Def Tech]/平間壮一(Wキャスト)ベニー:松下優也ニーナ:saraヴァネッサ:豊原江理佳ソニー:有馬爽人ダニエラ:エリアンナカーラ:ダンドイ舞莉花ピラグア屋:MARUグラフィティ・ピート:KAITAケヴィン・ロザリオ:戸井勝海カミラ・ロザリオ:彩吹真央アブエラ・クラウディア:田中利花ハイツの人々:SHUNMAOTOLEI‘OH鈴木恒守SATOKO MORITokoLefty根岸みゆ秋野祐香スウィング:梅津大輝江崎里紗MUSICIAN:ピアノ・コンダクター:田中葵キーボード:伊東麻奈ギター:齋藤隆広/石本大介ベース:山口健一郎ドラム:東佳樹パーカッション:一丸聡子リード:白石幸司/大内満春トランペット:田沼慶紀/中野 栞トロンボーン:榎本裕介/脇村佑輔マニピュレーター:古賀敬一郎【東京公演】日程:2024年9月22日(日・祝)~10月6日(日)会場:天王洲 銀河劇場【京都公演】日程:2024年10月12日(土)・13日(日)会場:京都劇場【名古屋公演】日程:2024年10月19日(土)・20日(日)会場:Nitterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【神奈川公演】日程:2024年10月26日(土)会場:大和市文化創造拠点シリウス 1階芸術文化ホール メインホール公式サイト:
2024年05月01日