映画『違国日記』の新たな場面写真とメイキング写真が公開された。原作は、『さんかく窓の外側は夜』などで知られるヤマシタトモコの同名漫画。人見知りな30代女性と人懐っこい素直な15歳の少女という性格が異なるふたりの交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点で炙り出すヒューマンドラマとなっている。主人公の小説家・高代槙生役を演じるのは、現在35歳で原作設定と同い年である新垣結衣。昨年公開された映画『正欲』では、言葉少なに心の内に闇を秘めた人物を演じ、これまで天真爛漫で親しみのあるキャラクターを演じることが多かった彼女のパブリックイメージを一転。その高い演技力が評価され、第33回日本映画批評家大賞助演女優賞を受賞した。そして続く本作『違国日記』では、槙生が苦手としていた“人と向き合う”ことに挑もうとする内なる強い信念を表現。新垣は「クランクインの時からクランクアップの瞬間まで、ずっとこの作品についてたくさんのことを悩み試行錯誤していました。こんなに四六時中、作品について考えていたことがこれまでにあったかなというくらい、ずっと頭から離れませんでした」と並々ならぬ想いで槙生役に挑んだことを吐露している。また、“初めてお会いした時、佇まいがまさに槙生で感動した”と振り返る瀬田なつき監督は、槙生と新垣の共通点を「背がスラリと高い、という外見的なことはもちろんですが、どこか飄々とした雰囲気や、普段はインドア派だというところも槙生に重なると思いました」と語っている。公開されたメイキング写真では、たくさんの本に囲まれた槙生の仕事部屋で真剣に演出を受ける新垣の姿と、15歳の少女・田汲朝役を演じる早瀬憩との仲の良さが伝わるような、オフの風景を垣間見ることができる。<作品情報>映画『違国日記』6月7日(金) 公開公式サイト: ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会
2024年05月01日5月10日(金) に公開される映画『恋するプリテンダー』より、本編映像が公開された。本作は、弁護士を目指してロースクールに通うビー(シドニー・スウィーニー)と、街角のカフェで出会った金融マンのベン(グレン・パウエル)が、お互いの望みを叶えるためフェイクカップル契約を結ぶラブコメディー。一時は恋心が芽生えたふたりの男女の意地とプライドを懸けたラブゲームを描く。公開されたのは、ビーがベンのために名曲をアカペラで熱唱するシーン。映像は、オーストラリアの観光名所「オペラハウス」の目の前のシドニー湾に落ちてしまったふたりがヘリコプターで救助され、宙吊りで引き上げられる様子からスタート。ベンの様子がおかしいことを気に掛けたビーが声をかけると、ベンは自分が高所恐怖症であることを告白。お互いに素直になれない関係だったが、珍しく弱みを見せたベンに対してビーは、ふとしたことから知ったベンの“安心ソング”を歌ってあげることに。ビーが歌い始めると「俺の安心ソングだ、なぜ知ってる?」と訝しげなベンを無視して「歌って!」と促すビー。ビーの歌に合わせ目を瞑りながら恐る恐る歌い始めるベン。徐々に慣れてくるとポジティブな歌詞に合わせ、ハーネスを掴んでいた手を離して大空に向かって伸ばす。「もう怖くない?」とビーが声をかけると、食い気味で「黙ってて」とツッコみを入れるベン。余裕の無いなか、ビーのおかげでふたりはピンチを乗り越える。監督のウィル・グラッグは、同シーンの撮影は実現不可能と思っていたようで、「オペラハウスにヘリコプターを着陸させ、パウエルに昼夜問わず何度も飛び降りてもらったり、シドニー湾の真ん中でスウィーニーとパウエルを5夜連続でブイに浮かべたりさせました(笑)」と撮影の苦労を語っている。なお、ベンの“安心ソング”はナターシャ・ベディングフィールドによって2004年に発表され、全英1位を記録した名曲「Unwritten」で、『恋するプリテンダー』の世界的大ヒットを受けて、アメリカでの映画公開から2カ月でそれまでと比べて約10倍のストリーミング再生回数を記録した。『恋するプリテンダー』本編映像<作品情報>『恋するプリテンダー』5月10日(金) 全国公開公式サイト:
2024年05月01日9月28日(土)・29日(日) に長野・アルプス公園にて開催される野外音楽フェス『りんご音楽祭2024』の出演アーティスト第2弾が発表された。今回のアナウンスでは、今年りんご音楽祭初出演となる安藤裕子、小山田壮平(band set)、堀込泰行の出演が決定。また、過去にyonawoとしてりんご音楽祭出演を果たした荒谷翔大がソロで初出演する。さらに、りんご音楽祭常連アーティストである奇妙礼太郎、MONO NO AWAREや、久しぶりの出演となるZAZEN BOYS、TAMTAMの参戦も決定した。併せて、りんご音楽祭公式podcast「ココが変だよ!りんご音楽祭」にて、出演アーティストのひとりである奇妙礼太郎をゲストに迎えた新エピソードを公開。出演アーティスト目線でのりんご音楽祭や松本の楽しみ方から、フェス出演時のプレイリストの組み方、今考えていることを配信する。本エピソードのインタビュー記事はりんご音楽祭公式HP「りんごMAGAZINE」でも公開される。「ココが変だよ!りんご音楽祭」はこちら:「りんごMAGAZINE」リンク:<イベント情報>『りんご音楽祭2024』『りんご音楽祭2024』ビジュアル9月28日(土)・29日(日) 長野・アルプス公園開場9:00 / 開演10:00 / 閉演20:30 / 閉場21:30※雨天決行・荒天中止■出演アーティスト第1弾(50音順)大沢伸一GLIM SPANKYSPECIAL OTHERS ACOUSTICdj sleeper(りんご音楽祭/瓦RECORD)BONNIE PINKDJ MAMEZUKARHYME SOWang Dang Doodle■出演アーティスト第2弾(50音順)荒谷翔大安藤裕子小山田壮平(band set)奇妙礼太郎ZAZEN BOYSTAMTAM堀込泰行MONO NO AWARE※出演日は後日発表公式サイト:
2024年05月01日2024年9月から10月に東京・京都・愛知・神奈川で上演されるBroadway Musical『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』のメインビジュアルが公開された。世界中で最もチケットが取れないミュージカルと言われる『ハミルトン』を生んだブロ-ドウェイの異端児リン=マニュエル・ミランダの処女作であり、傑作と呼ばれる本作。日本では2014年に日本版が初演され、日本人では表現が難しいとされたラップ部分をKREVAが日本語表現に替え、ヒップホップを本分とするDef TechのMicroをウスナビ役に迎え、日本人に届く日本語歌詞へと作り上げた。また7年後の2021年には新キャストで再演されている。日本では3度目の上演となる2024年版には、雑貨店を営みながらドミニカへの想いを募らせているウスナビ役でDef TechのMicroと平間壮一が、21年版に続きWキャストで出演するほか、タクシー会社で働くベニー役を松下優也、ベニーが恋心を抱いているニーナ役をsara、奥手のウスナビが心を寄せながらもなかなか近づけないヴァネッサ役を豊原江理佳、ウスナビの店で働くソニー役を有馬爽人が務める。公開されたビジュアルは、物語の舞台である1990年代のマンハッタンを彷彿とさせる色鮮やかなデザインとなっている。また本作の上演に先駆け、『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』の雰囲気を体感し、1990年代のクラブカルチャーを存分に味わうことのできるスペシャルイベント『Flexin’ on the floor』が、2024年5月31日(金) に東京・CLUB asiaで開催されることが決定。15時30分開演のスペシャルイベントは、イベント用にアレンジした楽曲披露やパフォーマンス、そして19時開演のアフターパーティーは本作にも出演するダンサーKAITAプロデュースによるダンスショーケースが予定されている。<イベント情報>『IN THE HEIGHTS』スペシャルイベント“Flexin’ on the floor”2024年5月31日(金) 東京・CLUB asiaスペシャルイベント:開場15:00/開演15:30アフターパーティー:開場18:30/開演19:00【出演】・スペシャルイベントMicro[Def Tech]/平間壮一/松下優也/sara/豊原江理佳/有馬爽人/MARU/KAITAMC:SHUNDJ:NAKKID・アフターパーティーKAITA/SHUNetc…Special Guests:平間壮一松下優也MC:YOU-KIDDJ:NAKKID<公演情報>Broadway Musical 『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』原案・作詞・作曲:リン=マニュエル・ミランダ脚本:キアラ・アレグリア・ウデス演出・振付:TETSUHARU翻訳・訳詞:吉川徹歌詞:KREVA音楽監督:岩崎廉【出演】ウスナビ:Micro [Def Tech]/平間壮一(Wキャスト)ベニー:松下優也ニーナ:saraヴァネッサ:豊原江理佳ソニー:有馬爽人ダニエラ:エリアンナカーラ:ダンドイ舞莉花ピラグア屋:MARUグラフィティ・ピート:KAITAケヴィン・ロザリオ:戸井勝海カミラ・ロザリオ:彩吹真央アブエラ・クラウディア:田中利花ハイツの人々:SHUNMAOTOLEI‘OH鈴木恒守SATOKO MORITokoLefty根岸みゆ秋野祐香スウィング:梅津大輝江崎里紗MUSICIAN:ピアノ・コンダクター:田中葵キーボード:伊東麻奈ギター:齋藤隆広/石本大介ベース:山口健一郎ドラム:東佳樹パーカッション:一丸聡子リード:白石幸司/大内満春トランペット:田沼慶紀/中野 栞トロンボーン:榎本裕介/脇村佑輔マニピュレーター:古賀敬一郎【東京公演】日程:2024年9月22日(日・祝)~10月6日(日)会場:天王洲 銀河劇場【京都公演】日程:2024年10月12日(土)・13日(日)会場:京都劇場【名古屋公演】日程:2024年10月19日(土)・20日(日)会場:Nitterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【神奈川公演】日程:2024年10月26日(土)会場:大和市文化創造拠点シリウス 1階芸術文化ホール メインホール公式サイト:
2024年05月01日2024年12月に上演されるシアタートラム・ネクストジェネレーション vol.16 -演劇-くによし組『ケレン・ヘラー』 の出演者が発表された。世田谷パブリックシアターでは、次代を担うアーティストの発掘と育成を目的として、2008年より「シアタートラム・ネクストジェネレーション」を実施。白井晃芸術監督が就任した2022年以降、節目となるvol.15でリニューアルし「演劇」と「フィジカル」の2ジャンルに分割。リニューアル後、初の演劇部門のアーティストとして選出されたのが「くによし組」だ。『ケレン・ヘラー』は、くによし組主宰・國吉咲貴の作・演出により、2018年に初演。SNSが浸透し刺激的なコンテンツが増えた社会で、面白いと不謹慎の境目は一体どこなのか、面白さを追求するあまり禁断の領域に踏み込み、転がり落ちていくお笑い芸人を描いた作品となっている。初演時は、「周囲が見えなくなっていく主人公目線で戯曲を執筆した」という國吉だが、今回の上演にあたり「主人公を過激な行動に走らせたのは何者か、盲目なのは誰なのかを新たなるテーマに据え、物語を改訂しました。コンテンツの発信者だけではなく、受け取る側の判断や反応により、時に美しいものを醜く、醜いものを美しくも変えてしまう社会や、その中で奔走する主人公の姿を描きたい」と語っている。主人公でお笑いコンビのネタ担当・アフロ子を演じるのは中井千聖。宮藤官九郎作・演出舞台『もうがまんできない』の出演者オーディションで多数の応募の中から選出されて2020年に俳優デビューし、近年では大人計画の作品をはじめ、数々の舞台や映像作品で活躍している。アフロ子が過激化した姿の悪アフロ子を演じるのは、モダンスイマーズやタカハ劇団などでの好演が記憶に新しい名村辰、アフロ子の相方・ケイト役には、ロロや贅沢貧乏をはじめとする気鋭の劇団や演出家からの信頼が厚い大場みなみを迎える。名村と大場は白井演出作『メルセデス・アイス MERCEDES ICE』(2023) 以来の世田谷パブリックシアター主催公演への出演となる。そのほか、くによし組の立ち上げメンバーのひとりである永井一信を筆頭に、これまでにもくによし組の作品に出演し國吉の演出意図をくみ上げ表現してきた俳優陣が作品を支える。クロムモリブデン劇団員として活躍しこれまでも数々のくによし組の作品に携わってきた花戸祐介、コンプソンズや画餅などでも独特の存在感を放つ佐藤有里子、いいへんじや劇団スポーツなど幅広い作風のなかで好演を続けるてっぺい右利き、ザジ・ズーや中野坂上デーモンズなど多様な場所で活躍する柿原寛子、そしてカムカムミニキーナや劇団チョコレートケーキなどで重要な役を演じてきた谷川清夏がくによし組に初参加する。■世田谷パブリックシアター芸術監督・白井晃:選出コメント國吉さんの作品は、いつも虚実が隣り合わせにある。隣り合わせと言っても、普通の距離感の隣り合わせではなく、本当に隣接していてくっつくように存在している。むしろ虚実がめり込んで存在していると言っても良い。だから一見不条理劇のようにも見えるが、不条理劇ではない。むしろ、國吉さんの世界の登場人物はとても条理にかなっているものだから、これが今の私たちの現実だと思い知らされる。そして、彼らの会話を通して、私たちを取り囲む不条理な世界が浮き上がって見えてくるのだ。上演予定の、コロナ禍の前に書かれた作品が、改めてシアタートラムの空間の中でどのように現出されるのかとても楽しみだ。もしかしたら、私たちはもっともっと不条理になった世界の中で、國吉さんの世界の清々しさを感じることなるかもしれない。<公演情報>シアタートラム・ネクストジェネレーション vol.16 -演劇-くによし組『ケレン・ヘラー』12月 シアタートラムにて上演シアタートラム・ネクストジェネレーション vol.16 -演劇-くによし組『ケレン・ヘラー』 ビジュアル作・演出:國吉咲貴世田谷パブリックシアター芸術監督:白井晃【出演】中井千聖、名村辰、大場みなみ花戸祐介、佐藤有里子、てっぺい右利き、柿原寛子、谷川清夏、永井一信
2024年05月01日5月3日(金・祝) より公開される映画『マイ・スイート・ハニー』より、キム・ヒソンのインタビューが到着した。本作は、ユ・ヘジン演じる仕事中毒の製菓会社研究員チャ・チホが、何事にもポジティブなシングルマザーのイ・イルヨンと出会ったことで、初めて恋を知る物語。ドラマ『再婚ゲーム』『品位のある彼女』など、数々の作品で大衆に強烈な印象を残し高い評価を得てきたキム・ヒソン。本作でも、物語に明るいエネルギーを吹き込むイルヨンを演じ、コミカルな魅力を見せている。──本作出演のオファーを受けた際のお気持ちと、最初に脚本を読んだ際の感想をお願いいたします。最初に脚本を受け取って読みながら、キャラクターの魅力にはまりました。イルヨンは愛らしくて魅力的なキャラクターです。しかも、憧れのユ・ヘジンさんと共演できるということにワクワクしました。ただ、映画に対する不安もあって、長く悩んだ末にお断りしました。ところが、イ・ハン監督が心のこもった手書きのお手紙をくださって、心の扉が開きました。手紙には私がイルヨンを演じなければならない理由がびっしり書いてありました。特に「食堂の扉を開けて入って来るキム・ヒソンさんの姿がイルヨンそのものだった」という文章が記憶に残っています。イ・ハン監督は自分の手書きの文字が読みにくいかもしれないと、その内容をタイピングしてプリントアウトしたものも送ってくださいました。本当にかわいい方ですよね。心の準備ができていない気はしましたが、ここまで私を必要としてくださる監督がいるのに、私ごときが断るなんてと思って、すぐに電話をかけました。──イルヨンは辛い過去があっても前向きで、明るさをもらえるような人柄だと感じました。役作りはどのように取り組まれましたか。また、イルヨンとご自身との共通点はあると思いますか?基本的に前向きなところが似ています。自分がはまったもの、チホのこともそうですが、はまったら突き進む性格も私と似ています。好奇心を感じる男性がいたら、何としてでも機会を作って会おうとする積極的なところも似ています。イルヨンが500ウォンを握りしめてチホを追いますが、「あの人のことをもっと知りたい」と思えば私もそうすると思います。私自身、イルヨンの娘と同じような歳の子どもを育てている立場で、いろいろ悩みながら演じました。ひとりで子どもを育てている状況であれば、どうするのか。「娘が私が好きな男性を嫌ったらどうするかな?」などイルヨンの立場に立って考えてみると、キャラクターにアプローチできました。──ユ・ヘジンさんとの初共演は、いかがでしたか。ユ・ヘジンさんとの映画出演を断る人はいないですよね。誰もが共演したいと思います。実際にも、まるで何作も共演してきた人のように息がぴったり合いました。性格も似ていてすぐに仲良くなりました。難しいのは嫌いで、明るい性格なのが私とよく合って、撮影も楽でした。撮影後はビールを1杯飲みながら、楽しく撮影しました。本当にいい現場でした。特に私の最初の撮影の時に自転車で現場に来てくれたのがとてもありがたかったです。みんながバタバタしていて「何?」と思ったら、ヘジンさんが撮影もないのに私の最初の撮影だからと来てくれたんです。入れずに「ヒソンさん撮影中?」とスタッフにこっそり聞いたそうです。モニタリングの時も遠くに立っていました。なんで来たのかなと思ったら、本当に私が来たのか気になったんだそうです。自転車で来たので汗びっしょりでした。私の撮影がローン会社の撮影で、3日間だったんですが、次の日もまた来ました。3日目が初対面の撮影なのですが、2日目は終わって一緒にご飯に誘ってくれました。自分の撮影がないのに負担ですよね。2日も来てくれて、撮影後に監督とスタッフと1杯飲みながら、だいぶ親しくなれました。──ユ・ヘジンさんとのシーンでもっとも印象的だったシーンと、その理由を教えてください。すべての場面がおもしろいので、どれを選べばいいのか悩みます。レストランで「おすすめは?」と聞いたら店長が「全部おいしいです」と答えるみたいに、どの場面もヘジンさんと演じたすべての場面がおもしろい。おもしろおかしいところもあるし、胸がジーンとくるような感動もある。でも、ひとつだけ選ぶとすれば、ドライブインシアターの場面?男優がリードする場面はたくさんやってきましたが、私の方が積極的に過激なスキンシップをしないといけなかった。すごく悩みましたが、顔が近づくたびにヘジンさんが噴き出して何度もNGになりました。キスの最中にヘジンさんが「やめてください」というセリフをむにゃむにゃ言わないといけないんですが、おかしくて本当に奥歯をぐっと噛んで笑いをこらえて撮影しました。──本作ならではの魅力は何だと思われますか?『マイ・スイート・ハニー』は“アン・ブロックバスター”(注:大作ではないという意味)です。VIP試写会を終えて、「今の時代に必要な映画」という声をたくさん聞きました。娘の友達のお母さんたちも「刃物や血、爆弾が出てこなくて良かった」と言っていました。映画のおもしろさだけでなく、子どもと一緒に観られる映画を作ってくれてありがとうと言われました。子どもと見られるヒーリング映画にできるだけ出たいと思いました。イ・ハン監督が演出したからか、ロマンティックコメディーが温かく包まれている感じ。これが『マイ・スイート・ハニー』ならではの魅力ポイントです。<作品情報>映画『マイ・スイート・ハニー』5月3日(金・祝) 公開公式サイト: Inc. & MOVIEROCK ALL RIGHT RESERVED
2024年05月01日今月のはみだし募集テーマ鬼門の6月を乗り越えられる、あなたならではストレス解消法は?投稿は 【設定】(dpia-app://top?tab=set) ボタンを下にスクロールして「はみだしYOUとPIAに投稿する」から!締め切り:5月20日(月)皆さんからの投稿をお待ちしてます。※はみだしは毎月1日に更新されます。
2024年05月01日この2人が並んでいる姿を見ると、男の美しさの多様さを思い知る。表情に味わいと色気がにじむ草彅剛。すらりと伸びた四肢から、溌剌さと凛々しさを放つ中川大志。まったく異なる空気をまとった2人が初共演を果たすのが、映画『碁盤斬り』だ。古典落語の演目「柳田格之進」をベースとした本作で、冤罪事件によって娘と引き裂かれた武士・柳田格之進を草彅剛が、気の優しい萬屋の手代・弥吉を中川大志が演じる。映画で描かれた清廉潔白、謹厳実直な武士の生き様に、令和を生きる2人はどんなことを感じたのだろうか。この1年、僕の心にはずっと中川くんがいました――お2人が会うのは映画の撮影以来ですか。中川そうですね。撮影以来ですから、1年ぶりくらいですかね。草彅中川くんは全然変わらなくて。今日もイケメンでさ、悔しいなと思って。映画の撮影のときもね、なんで中川くんこんなカッコいいのかなと思って。中川いやいや(照)。草彅俺の闘志が負けないぞと思ってね、それで役づくりできました(笑)。中川そんなことはないです(笑)。草彅(ポスターを持って)この顔も中川くんを見つめてる顔じゃないかな?最後の碁盤を斬るところだよ、これ。中川そうですね。この写真いいですよね。草彅この顔は、中川くんイケメンすぎんじゃないのって、ちょっと怒りを込めての顔です(笑)。――とおっしゃっていますが、中川さんにとって草彅さんとの共演はどんなものになりましたか。中川ずっとご一緒させていただきたい思っていた先輩なので、純粋にうれしかったです。草彅本当に?中川本当です。完成した作品を通して見る草彅さんの姿と、バラエティ番組で拝見する姿が全然違うじゃないですか。だから、どういうアプローチでお芝居をつくっていくのかを見られるのが楽しみで。草彅現場ではカメラの話ばっかりだったけどね。中川そうですね。カメラの話ばっかりしていました(笑)。草彅音尾(琢真)さんと中川くんがカメラに詳しくて。最近、自分のYouTubeでカメラを買おうという企画が出てて。「どんなのがほしいですか?」ってスタッフさんから聞かれるから、ずっと「音尾さんと中川くんが持ってるやつ」ばっかり言ってて。だから、会うのは久しぶりなんだけど、僕の心にはずっと中川くんがいたわけです。中川くんはこの1年、僕の存在すらなかったと思うけど。中川そんなことないですよ(笑)。草彅中川くんの持ってたライカがほしくて。毎日中川くんの名前を叫んでたんだけどな。中川ちょっと届いていなかったですね(笑)。(C)2024「碁盤斬り」製作委員会現場だけでは拾い上げられない機微を映画は繊細に吸い上げてくれる――映画の話をさせていただくと、何と言っても草彅さんの佇まいがお見事でした。無私というか、最初は表情から何を考えているのかまったく読み取れないんですけど、後半に進むにつれて、どんどん激情が増してきて。草彅やったね。狙い通りだね。――あの佇まいは、なかなかできるものではないと思うのですが。草彅台本読んでないからね(笑)。本当だよ?今、何をやっているのかわからないでやってるから。でもそれがいいんだよね。そもそも台本を読まないんだよ、俺。中川そうなんですね。草彅あんまり言うと怒られるから言わないんだけど(笑)。だから、格之進が何に対して怒っているのかよくわかんないんだよね。でも、やってると何となくわかるじゃん?そういう戦法なんですよ。中川あんまりいろんな邪念を入れずに。草彅そうそうそう。現場でやってるとさ、なるほど、この怒りは娘に対してのことなのかとか、そういう感じでわかってくるのよ。今回もそんな感じでした。――この後、台本ではこういう展開になるから、ここでちょっと伏線を入れておこうみたいなことは。草彅そんなに頭が良くないんで、そういうのはわからないんですよ(笑)。中川いやいや。草彅本当、本当。台本を読んでてもわからないからさ、みんな頭いいなと思う。清原(果耶)さんとか、めちゃめちゃ頭良くて。まあでも僕は僕のスタイルでいいかなって。わかってない方が緊張するから、それがむしろいいっていうか。中川その分、その場で起きることを新鮮に受け取れますもんね。草彅そんな感じでやってた。お芝居って、人それぞれいろんなパターンがあると思うので、正解というのはないけどさ、はっきり言えることは1人でやることじゃないっていうこと。だから、ちゃんと台詞だけ覚えていけば、あとは相手のお芝居を見ていれば成立するものなんじゃないかなと僕は思っているんだよね。中川僕は心配性なので、草彅さんとは逆で、いろいろ準備して武器を持っていかないと怖いタイプなんですよね。草彅そうなの?でも、寝てるシーンとかめちゃくちゃ良かったよ。清原さんと2人で、あくびしてるところ。俺、ああいうところ好きでさ、見ちゃうんだよね。すごい眠そうな感じがして。中川本当ですか。草彅寝てる演技ってめちゃくちゃ難しいじゃん?でも、めっちゃ上手いよね、俺が言うのも何だけどさ。中川そんな褒めていただけるなんてうれしいです。草彅今度眠いシーンがあったら、ああいう中川くんのグルーヴ感でやろうと思った(笑)。若い方からもらうことってすごく多くて。中川くんも、清原さんも、吸収してるものがすごく多くて、引き出しをたくさん持ってる。一緒にやって刺激になったね。中川草彅さんのキャリアで、若い世代からもらうものがあると言えることがすごいです。草彅いやいや、年齢なんて関係ないからね。――中川さんも、草彅さんとお芝居をして学びになったことはありましたか。中川たくさんありましたね。草彅勉強なんかなる?中川なりますよ。現場でも、素の草彅さんの自然体で力が入っていない状態から、柳田格之進にスイッチを入れていくプロセスを覗き見していたんですけど、完成したものを見たときに、こういうことをやっていたんだと改めて気づいたというか。現場だけでは拾い上げられない機微を映画は繊細に吸い上げてくれるから、草彅さんが現場でやっていたことが、完成したものを観て、こういうことだったんだって発見できたのがうれしかったですね。草彅言葉がいいね。映画は機微を吸い上げてくれるとか、よくそんな言葉出るね。今度、舞台挨拶でちょっと使わせてくれる?中川じゃあ、ここでは言ってないことにしてください(笑)。草彅機微を吸い上げるなんて言葉、使ったことないよ。ヤバいな。って、こうやってすぐヤバいとか言っちゃう人間だから(笑)。機微という言葉は僕も当たり前に知ってるけど、それがパッと出てくるところが中川くんは素敵だよね。中川そこまで褒められると、逆に恥ずかしいです(照)。草彅絶対言うわ、初日の舞台挨拶で。絶対入れるから(笑)。(C)2024「碁盤斬り」製作委員会僕の俳優としての始まりの場所――日本で生きる俳優として、こうした作品を演じることに対する特別感や使命感のようなものはありますか。草彅確かに言われてみればね。まあ、言われてみればと言ってる時点でないのかもしれないけど(笑)。――確かに(笑)。草彅でもね、後付けみたいになっちゃうけど、今回、何十年かぶりに松竹の撮影所に行ったんですよ。実は僕、若い頃、それこそ今の中川くんよりも若かった頃に、『付き馬屋おえん事件帳』という山本陽子さんが主演の時代劇に出させてもらったことがあって。まだ演技の仕事を本格的にやる前で、言ってみれば俳優としての始まりの場所が時代劇であり、松竹の撮影所なんだよね。そういう原点に帰ってきたという思いがあるからこそ、この作品が僕にとって新しいターニングポイントになればいいなと思うし。古き良き時代の魂を心がけて演じたので、日本人のアイデンティティみたいなものが作品を通じて誰かにつながっていけばいいかな、とは思うかな。……俺、何かいいこと言った?中川めちゃくちゃ良かったです(笑)。――草彅さんのピンと伸びた背筋が時代劇を感じさせました。草彅着物を着ると、やっぱり背筋が伸びるよね。それこそ現代劇だと一瞬で終わるのが、時代劇だと着物とカツラを合わせるだけで2時間くらいかかるんですよ。その間に役づくりができていくところはあるかもしれない。撮影初日とかね、刀を差していると腰骨のあたりに当たって痛いんです。でも、体が覚えていくんでしょうね。2日目くらいからどんどん痛くなくなっていく。だから、撮影所に入ると無意識のうちに背筋が正されるというのはあると思う。中川それはすごくわかります。撮影所に行くと、ちょっと緊張するんですよね。あの撮影所でしか会えないスタッフの方々がいて、撮影所にしかない独特の文化があって。昔から受け継がれているものがあり、それにみなさん誇りを持っていらっしゃるので、いつもちょっとドキドキします。草彅所作もやっぱり現代劇とは違うじゃない?正座をするにしても、立つにしても、現代の動きではないから、体幹が大事になる。僕は日頃から鍛えている方ではあるけど、やっぱり肉体は重要だよね。中川毎日着物を着て過ごしているわけではないので、意識しないとどうしてもそこに違和感が出てくるんですよね。だから、一つ一つの何気ない物の扱い方や、基本的な立ち座りを含めた動きは特に体に馴染ませなきゃなと思っています。――今や中川さんといえば20代で最も時代劇が似合う俳優との呼び声も高いです。改めてですが、中川さんからも時代劇への思いを聞かせてください。中川この映画で思いました、世界のお客さんに観てほしいなって。草彅そうだね。海外の人が観ても面白いと思うよ。中川現場で監督を見ていると、映画づくりが本当に好きなんだなというのが伝わってくるんです。監督自身が日本の時代劇へのリスペクトを持ってつくっているのが、完成した作品にも出ていて。昔ながらの時代劇の良さもありつつ、新しさもあって。草彅元々の話が落語だから、わかりやすいしね。中川完成した作品を観たときに、日本映画って素晴らしいなと思ったし、カッコいいなと思いました。日本人の映画づくりの素晴らしさ、仕事の素晴らしさがつまった映画のような気がして、本当に参加できて良かったです。草彅というか、中川くんは世界に出ていった方がいいよ。中川本当ですか。草彅身長もあるし、中川くんなら行ける。海外は早いうちに行った方がいいから。明日行こう!中川いや、早いです早いです(笑)。(C)2024「碁盤斬り」製作委員会リンゴの皮剥きは、名人級です――ちなみに、格之進のような清廉潔白、謹厳実直な武士の生き様についてどう思いますか。草彅正直、面倒くさいですね(笑)。可愛い娘がいるのにさ、何こだわってんのと思っちゃいましたよ(笑)。中川頑固ですよね(笑)。草彅頑固だよね。まあ、それを言っちゃ話にならないわけで(笑)。そういう気持ちもありつつ、格之進の美しくて清らかな魂に憧れる気持ちはあったかな。それは、今の僕たちでは到底辿り着けないもので。きっと昔の日本人はみんな持っていたんだと思う。それを、観てくれた人が少しでも感じてくれたらうれしいかな。きっと監督もそういう思いでこの映画を撮ったと思うので。中川日本人の生き様というか、美学が描かれた映画ですよね。僕の役も板挟みになって、些細なことが気づいたら取り返しのつかない大きなことになってしまう。そういうところは共感できるんですけど。嫌疑をかけられて、もし自分が間違えていたら腹を切るというところまでいくのは、やっぱり今の僕らの感覚とは全然違う。共感できるところも、全然違うなと思うところも含めて、いろんな思いをめぐらせられる映画だと思います。――ちなみに、中川さんには清廉潔白、謹厳実直な武士の魂は?中川あ、僕、全然ないです。草彅ないんだ(笑)。ああいう男らしい要素みたいなのは?中川ないですね。草彅そっか。カメラばっかりさわってるんだね。中川はい。カメラばっかりさわってます(笑)。――では最後にライトな質問を。格之進は囲碁の名人ですが、お2人のこれだけは負けない名人級なことといえば?草彅僕は古着を結構いいやつ持ってます。10代の頃から集めてて。ジーンズだけじゃなく、ヴィンテージ全般が好き。そういうマニアックなところはなかなか負けないと思う。中川くんは?中川僕はリンゴの皮剥きです。細く長く丸々1個剥くのは得意です。父親が得意で、教えてもらったんですけど。草彅そうなんだ。リンゴ好き?中川好きです。草彅僕も好きなんだよ。今度あげるね。どこのを買うの?中川あ、普通にスーパーで売ってるのを……。草彅へー!スーパーとか行くんだ!中川普通に行きますよ(笑)。草彅なんだかこのリアクション、俺が中川くんのファンみたいじゃん(笑)。取材・文:横川良明撮影:映美<作品情報>『碁盤斬り』5月17日(金) 全国公開(C)2024「碁盤斬り」製作委員会配給:キノフィルムズ出演:草彅剛清原果耶中川大志奥野瑛太音尾琢真 / 市村正親斎藤工小泉今日子 / 國村隼監督:白石和彌脚本:加藤正人音楽:阿部海太郎公式HP:浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は、復讐を決意する。お絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!
2024年05月01日「彼はピュアで真面目で、センスもある」ーー藤井道人監督がそう語る横で、俳優・道枝駿佑は恐縮そうに、しかし嬉しそうにはにかむ。5月3日に公開を控える、藤井監督の最新映画『青春18×2 君へと続く道』で、主人公・ジミー(シュー・グァンハン)が旅の道中で出会うバックパッカーの青年・幸次を、道枝が演じた。藤井監督にとってはラブコールが実った形となり、道枝にとっては藤井監督初の国際プロジェクトに参加が叶った形となる。まずは、藤井監督から見た俳優・道枝駿佑の魅力について言葉にしてもらった。道枝駿佑は、3つの要素がバランス良く揃った俳優――藤井監督の作品に道枝さんが出演されるのは、今作が初めてですね。オファーのきっかけは何だったのでしょうか?藤井道人監督(以下、藤井)もともと、みっちーは存在としてものすごく魅力的だな、と思っていたんです。周りの誰に聞いても、若手のなかで芝居が良いのは道枝くんだ、と名前が挙がるし、僕自身『今夜、世界からこの恋が消えても』(2022)などを観ていて、一緒に映画づくりをしてみたいという気持ちが強くなっていきました。「どんな人なんだろう?」と勝手に不安に思っていたんです。でも、彼はすごくピュアな人。基本的に「純度」がないと映画は撮れないと僕は思っているので、一度お話させてもらって、彼となら一緒に映画をつくっていけるな、と確信しました。道枝駿佑(以下、道枝)嬉しいです、ありがとうございます。――道枝さんが今作で演じられたのは、バックパッカーの青年・幸次という役柄です。36歳になったジミーが日本を旅する道中で、たまたま出会うキャラクターですが、藤井監督にとって彼はどういった立ち位置にいますか?藤井もし僕がいま36歳で旅に出たとしたら、道中でどんな青年に出会いたいだろう? って考えたんです。きっとジミーは、旅に出られなかった18歳の頃を思い返して、後悔を抱えていたはず。当時、勇気を出して旅に出ていたら、また違った未来が待っていたかもしれない……。そう思っているときに、道枝くんが演じた幸次のような、底抜けに明るい青年に出会えたとしたら?きっとジミーは「日本で初めての友達」が欲しかったんです。短い間でも一緒に過ごすうちに、自分の人生を肯定できるような友達。幸次には幸次の旅があり、ジミーにはジミーの旅がある、そう思えるような友達。そうなると幸次は、明るくてピュアな心を持った青年じゃなくちゃいけません。イメージにぴったりハマるのは道枝くんだったので、ダメもとでオファーしました。――道枝さん、ベタ褒めですね。道枝ずっとラブコールを送ってくださっていたのを知っていたので、オファーをいただいたときは、とっても嬉しかったです。撮影が始まる前も、藤井監督とお食事に行かせてもらって、たくさんお話しさせていただきました。藤井監督にとって初の国際プロジェクトに参加させてもらう意味でも、すごく光栄な機会にご一緒できて、最高にありがたいです。――藤井監督は、実際に道枝さんが幸次を演じられているのを見て、あらためて俳優としての魅力はどんなところにあると思われますか?藤井たくさんありすぎるんですけど、やはり彼はピュアだし、真面目なんです。そして、さらにセンスまである。この「ピュア」「真面目さ」「センス」の3つがバランス良く備わっている俳優は稀有です。そして何よりも僕は、彼の作品に対する向き合い方を尊敬しています。僕は彼よりも15〜6歳上だけど、年齢が離れていても関係なく尊敬できる。今回はすごく短い撮影期間だったけれど、もしこの先も力を貸してくれたら、と思っています。台湾の人にとって、特別な雪景色を――本作は藤井監督にとって初の国際プロジェクトです。あらためて、この作品に込めた思いを教えていただけますか。藤井僕自身のルーツが台湾にあることも大きいんですが、やっぱり20代からずっと日本で頑張ってきたけれど、外の世界も見てみたいっていう時期がずっとあったんです。台湾に留学もしたり、何度も何度も足しげく通ったりして、いろいろな人と出会い、今回のチャンスをいただきました。無事に台湾で公開となったことに、心から安堵しています。みっちーはもちろん、台湾の俳優であるシュー・グァンハンさん、清原果耶さんなど、素晴らしい俳優に出演してもらえました。映画の撮影にはつらいことが付きものなんですけど、今回はほぼゼロに近いんですよ。とても楽しい撮影でした。――道枝さん演じる幸次と、グァンハンさんが演じるジミーが出会う雪景色のシーンが、とても印象的です。藤井実は僕、すごく雪が苦手なんです。道枝ええ!? そうなんですか?藤井そうなの。前に雪で滑って骨折しちゃったことがあって。なのにどうして、雪景色が印象深い映画を撮ったかというと……ちょっと、これを見てください(藤井監督がスマートフォンを取り出す)。今回の企画書のうちの一枚なんですが。――まさに綺麗な、一面の雪景色ですね。道枝本当だ! 綺麗ですね。藤井たぶん、みっちーも初めて見るよね。最初に「この映画を撮ってほしいんです」って、この企画書を見せてもらったんです。台湾って、ほぼ雪が降らないんですよ。彼らにとって、雪景色そのものが特別な風景なんです。それこそ台湾に住む方たちも、2019年以降のコロナ禍の影響で、会いたい人に会えない、行きたい場所に行けないもどかしさを感じていたはず。それは僕たちも一緒です。一生懸命につくってもらった企画書を見ているうちに「この映画をつくることで、彼らの特別な風景を形にしたい、叶えてあげたい」という気持ちが強くなっていきました。二人で作り上げた幸次のキャラクター――一枚の雪景色から始まった、特別な思い入れのある作品なんですね。道枝さんは、初めて藤井組の撮影に参加してみて、いかがでしたか。道枝藤井組は手を抜かない、妥協しないチームだと聞いていて、実際に撮影前の食事会でも「藤井組は大変だぞ」と言われる場面もあったのですが……。僕にとっては、和気あいあいとしながらも、しっかり作品づくりに向き合えた実感がある現場でした。もちろん緊張もしました。でも、僕が演じさせてもらった幸次が、僕の数倍明るいキャラクターだったので、楽しくお芝居させてもらった記憶しかないです。――幸次というキャラクター像は、どのように作り上げていったんですか?藤井「幸次ってこういう役だよね、こういう性格だよね」と話し合いました。現場で打ち合わせしながらキャラクターを作り上げていくっていう過程を、みっちーと挑戦してみたかったんです。ずっと彼は、主役として作品を背負わなきゃならない立場が多かったと思うけれど、今回は「もっと自由でもいいし、映画の現場って楽しいんだよ」ってことを伝えたかった。みっちーだからこそ、あんなに良い幸次になってるんだと思います。僕も、まるで自分の功績かのように周りに自慢してるんですよ。そんなみっちーは、幸次を演じてみてどうだった?道枝自分で言うのも変かもしれないんですけど、幸次はすごくかわいらしい青年で、見ていて愛くるしさを感じました。この物語において、バトンを繋いでいくような位置にいるキャラクターだと思うので、藤井監督の作品にそういったポジションで出演できること自体、あらためて嬉しく感じるような役柄だな、と。――さきほど、幸次は自分の数倍明るいキャラクターだと仰っていましたが、ご自身のなかにある明るさを引き出す形で演じられたのでしょうか?道枝そうですね……たとえば、雪原を走っていったり雪合戦をしたりするシーンでは、ほぼアドリブで、はっちゃけながら自由にやらせてもらいました。親しい人といるときの自分に、幸次の根っからの明るさも足しつつ、明るく元気に一生懸命やろう! と思いながら演じていました。それが映像にも表れていたらいいな、と思います。芝居をすることの楽しさを教わった現場――ジミーが幸次と出会うのは、とある場所へ向かう電車のなかですよね。途中で電車を降りて雪合戦をするシーンなどもありますが、撮影現場で大変だったことは何ですか?藤井もう、とにかく寒かったよね! 撮影中に、みっちーの靴のなかに雪が浸水してきて。道枝ああ、そうでしたね、雪合戦のシーンで!藤井ただでさえ寒いのに、あれはかわいそうだった。申しわけない。あとは、電車でトンネルを抜けるシーンがあるんですけど、ちゃんと本物の電車に乗って撮影しているんですよ。トンネルに入ってから抜ける時間も、秒単位で調整しながら撮影したよね。「トンネルを抜けるまであと10秒です!」みたいな。道枝ホームに停まっている間に撮影しなきゃならないシーンもあって、発車するまでの数分で撮り切らなきゃいけなかったんですよね。時間制限があるなかで撮影するのは、すごく新鮮でした。藤井そのシーンで言うと、びっくりしたことがあるんです。ジミー役のグァンハンに「印象に残っているシーンは?」って訊いたら、みっちーとの電車のシーンだ、と。幸次とジミーの二人がホームで別れるシーンで、お互いに「バイバイ」って言い合ってすぐに電車の扉が閉まって、そのまま発車して……。あのあと、そのままグァンハンと会ってないんでしょ?道枝そうです。そのまま「おつかれさまです!」でした。藤井そりゃ、印象に残るよね。本当に電車は走り去っていって、そのあとも撮影は続いていく。そんなふうに、ドキュメンタリー的に撮っていくことも多かったです。――その瞬間でしか捉えられない感情を映すために、効果的な手法のように感じます。道枝さんは、今回の撮影を通して、藤井監督から学んだことは何ですか?道枝作品に向かう楽しさ、お芝居をすることの楽しさについて、あらためて実感できる現場でした。映画づくりにおいて、やっぱり楽しいのが一番だな、と。もちろん大変なことも苦しいこともありますけど、そんな状況すらも楽しむんだ! ってことを教えてもらいました。電車に乗りながら撮影するのも、言葉の壁がありながらも、グァンハンさんとコミュニケーションをとりながら役をつくっていくのも、僕にとっては初めての経験が詰まった現場で。正直、撮影前は「どうしたらいいんだろう!?」って思うことも多かったんですけど、監督はもちろんスタッフの方もフォローしてくださったので、助かりました。基本的なことですが、周りの方々に感謝することの大切さも身に染みました。――「撮影そのものを楽しむ現場づくり」は、藤井監督にとって意図したものなのでしょうか?藤井今回の現場でつらかったこと……きっと、探せばあるはずなんです。でも覚えていないってことは、それだけこのキャストとスタッフで映画を撮ったこと自体が楽しかったんだろうな、と。たとえば電車のシーンもそう。思い返せば大変だったはずなんです。トンネルの長さに合わせてセリフを言わなきゃいけないとか、タイミングを合わさなきゃいけない時点で大変ですよね。一度外したら、また撮り直しになるわけですから。でも結局は、大人が集まって文化祭をやっているような一体感、団結が、映画作りには大事だと思うんです。そこに俳優部が加わって、さらにカッコよく、より良い映画をつくる土台が固まる。そのための現場にしていきたいな、と常々思っています。旅は、肩書きを失える――道枝さんは、幸次のバックパッカーとしての生き方について、どう思いますか?道枝幸次自身も言っていたように、旅をしながら生きるって「自分探し」だと思うんです。一回きりの人生なんだから楽しみたいっていう、18歳ながら達観した考えを持っている幸次を演じながら、狙わずとも出会った人の背中を押しているところも含めて、やっぱり素敵な青年だな、と思いました。――いわば幸次は「名言製造機」と言えるくらい、短い時間で印象に残る言葉をたくさん口にしていますよね。道枝本当にそう思います。きっと幸次は、自分として生きる人生はこの一回きりだとわかっていて、時間を無駄にしたくないと思っている。自分を客観的にも主観的にも捉えられているし、僕自身も、彼の「やりたいことは全部やりたい」っていう気持ちには共感します。できる限り、応援してくださる皆さんの期待に応えたいと思っていますし、一度きりの人生なら悔いが残らないように、全部出し切りたいという思いがあります。――鈍行列車での一人旅、道枝さんも興味ありますか?道枝あります! なにわ男子のメンバーである藤原(丈一郎)も、一人でオーストラリアに行ったみたいで。僕も憧れます。やっぱり旅って、人と人が出会う大きなきっかけにもなりますし、自分を見つめ直す機会にもなりますから。藤井僕はけっこう、悩んだら一人旅に出るタイプ。今回の映画も、勇気を出して台湾に留学して出会った人たちがチャンスを繋いでくれました。出たとこ勝負の人生が、さまざまな出会いを生んでくれたんだと思います。みっちー、旅はいいよ、肩書きを失えるから。みっちーはもう、日本じゃ普通に出歩けないと思うけど、南米とか行っちゃえばわからないから。道枝そっか、何も気にせず歩けるんですね。藤井普通にスーパーとかファーストフード店とかに行って、普段はできないようなシンプルな「日常」が送れる。ただ場所が変わるだけで、文化の違いも知れるしね。海外に一人でいたら、なんでも自分で解決しなきゃいけないから、精神的にも強くなれる気がする。みっちー、ドローンが趣味だって言ってたよね。僕はぜひ、みっちーに世界一周してもらって、各地でドローンを飛ばしまくってほしいな。道枝いいな、やってみたいです! 海外だったら、もちろんこの映画の舞台でもある台湾にも行ってみたいですし、ロサンゼルスにも行ってみたい。高校のときの修学旅行先がロスだったんですけど、お仕事で行けなかったのでリベンジしたいです。あとは、ドローンを飛ばすならウユニ塩湖で絶景を撮りたいな。飛ばせるのかどうかわからないけど(笑)。藤井監督、道枝駿佑に全力で謝罪?藤井実は僕、みっちーに謝りたいことがあるんです。道枝え、なんですか!? 何かありましたっけ。藤井みっちー、打ち上げに来てくれたでしょう。本当にうちのチームの打ち上げって、段取りと民度が低すぎて……大学のサークルの飲み会みたいな感じだから。みっちーにとっては、20歳になって初めてお酒を交わす打ち上げの場だったらしくて、もうほんと、すみませんでした。道枝いやいや、楽しかったですよ!藤井僕だったら「もう二度と打ち上げなんか行きたくない!」と思うくらいだったのに、ちゃんと真ん中にいて、その場のスタッフみんなに優しく接してくれて……。そのあと何とか名誉挽回しようとして、みっちーに「ご飯に行く?」って誘ってるうちに、お互い忙しくなってきちゃって。今度あらためて、もうちょっと良い打ち上げをしたいです。道枝撮影のときはなかなか喋れなかったけど、打ち上げで初めてお話できたスタッフさんもいらっしゃって、すごく楽しかったです。藤井みっちーの日頃の「皆さんの期待に応えたい」っていう姿勢は、打ち上げの場でも十分伝わってきました。キャストやスタッフ、分け隔てなく全員に目線を合わせてくれて。やっぱりスタッフのなかには、キャストには声をかけづらい心理があるかもしれないけれど、みっちーは常にフラットだから心地よくて。みっちーには恩があるので、もし彼から「この作品で監督決まってないんですけど」って声をかけてもらえたら、どんな作品でも手伝う気持ちでいますよ。道枝こちらこそ、ぜひお願いします!取材・文:北村有撮影:小川遼ヘアメイク:(藤井監督)西田美香(道枝さん)三浦由美スタイリング:(藤井監督)皆川bon美絵、(道枝さん)井元文子(FUMIKO INOMOTO)<作品情報>『青春18×2 君へと続く道』2024年5月3日(金・祝) TOHO シネマズ 日比谷ほか全国ロードショー配給:ハピネットファントム・スタジオ(C)2024「青春18×2」Film Partners公式サイト:
2024年05月01日2024年5月11日(土) 18時から放送されるフジテレビ系『MUSIC FAIR』で、東宝ミュージカルの最新作2作品『この世界の片隅に』『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』の劇中歌がスペシャルメドレーでテレビ初披露されることが決定した。東京・日生劇場で2024年5月9日(木) から30日(木) に上演される『この世界の片隅に』は、こうの史代による同名漫画のミュージカル版。番組には主人公の浦野すずをWキャストで演じる昆夏美と大原櫻子、すずが嫁ぐ相手北條周作をWキャストで演じる海宝直人と村井良大が出演し、アンジェラ・アキが手がけた劇中歌「醒めない夢」「小さな手」「この世界のあちこちで」をメドレーで披露する。なお本作のテーマソングとなる「この世界のあちこちで」は、アンサンブルキャストとともに総勢21名で届けられる。ミュージカル『この世界の片隅に』キャストそして、東京・シアタークリエで2024年5月18日(土) から6月8日(土) に上演される『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』は、韓国のポータルサイトで連載が始まったweb漫画から人気を博し、韓国でミュージカル化を果たした作品で、今回が日本初上演となる。番組にはイ・チェロクを演じる三浦宏規、シム・ドクチュルを演じる川平慈英、ドクチュルの孫娘を演じる青山なぎさが出演し、劇中歌から「毎日が新しい」「もうやめましょう」「美しさとは」をメドレーで届ける。左から)川平慈英、三浦宏規、青山なぎさまた番組では、山崎育三郎とのコラボレーションが実現。『レ・ミゼラブル』で2007年から2013年にかけてマリウス役を演じた山崎育三郎と、海宝直人(2015年~2019年マリウス役)、三浦宏規(2019年、2021年マリウス役)の歴代3マリウスによる「カフェ・ソング」や、『レ・ミゼラブル』の経験、未経験を問わず、様々な作品から俳優たちが集まり「民衆の歌」(山崎、海宝、三浦、昆、大原、村井、青山)が披露される。■ミュージカル『この世界の片隅に』出演者コメント・昆夏美ミュージカル『この世界の片隅に』カンパニーでアンジェラさんが選曲された3曲を歌わせていただきます。どの場面のどのシーンを歌うのか、楽しみにしていただければと思います。そして是非劇場で作品を観ていただきたいです!・大原櫻子劇中歌「小さな手」。『ミュージックフェア』スペシャルバージョンでお届けします!実際の劇中とは違う動きで、緊張しました!多くの方に愛されている「民衆の歌」。実際に出演なさっていた方々と歌えたのは、贅沢な時間でした!嬉しかったです!・海宝直人今回『レ・ミゼラブル』から貴重なマリウス役コラボレーションをさせていただきました。そしてミュージカル『この世界の片隅に』からは3曲メドレーを衣装でお届け。舞台の空気感を感じていただけたら嬉しいです。ぜひご覧ください!・村井良大歴史ある『ミュージックフェア』に初めて出演させていただき大変光栄です。『この世界の片隅に』メドレーは、素敵なカメラワークで撮っていただいた事で作品の世界観がより伝わると思います。『レ・ミゼラブル』の「民衆の歌」を初めて歌わせていただきました。是非お楽しみに!■ミュージカル『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』出演者コメント三浦宏規:『ミュージックフェア』『ナビレラ』スペシャルメドレーで、3曲お届けしました。川平慈英:ク~!!楽しかったですね。『ナビレラ』の舞台本番前に、プチミュージカルショーができました。三浦宏規:3曲詰め合わせでお届けしたのですが……。青山なぎさ:緊張しました。もうドキドキです!川平慈英:その緊張が、いいんです!青山なぎさ:勉強になりました!三浦宏規:私も緊張してしまって、最初にセリフがあったのですが、ほぼ即興みたいな感じになってしまって……。ただそれがあることによって『ナビレラ』の世界観を皆様にお伝えできるかなと思います。『ミュージックフェア』のオンエアを見て、良いなと思った方は是非シアタークリエでお待ちしております。皆様応援のほどよろしくお願いいたします。<番組情報>フジテレビ系『MUSIC FAIR』2024年5月11日(土) 18:00~放送公式サイト:<公演情報>ミュージカル『この世界の片隅に』原作:こうの史代音楽:アンジェラ・アキ脚本・演出:上田一豪出演:浦野すず:昆夏美/大原櫻子(Wキャスト)北條周作:海宝直人/村井良大(Wキャスト)白木リン:平野綾/桜井玲香(Wキャスト)水原哲:小野塚勇人/小林 唯(Wキャスト)浦野すみ:小向なる黒村径子:音月桂白木美貴子 川口竜也 加藤潤一飯野めぐみ 家塚敦子 伽藍琳 小林遼介 鈴木結加里 高瀬雄史 丹宗立峰中山昇 般若愛実 東倫太朗 舩山智香子 古川隼大 麦嶋真帆桑原広佳 澤田杏菜 嶋瀬晴大村つばき 鞆琉那 増田梨沙【東京公演】2024年5月9日(木)~5月30日(木)会場:日生劇場【全国ツアー公演】6月6日(木)~6月9日(日) 北海道公演 札幌文化芸術劇場hitaru6月15日(土)・16日(日) 岩手公演 トーサイクラシックホール岩手大ホール(岩手県民会館)6月22日(土)・23日(日) 新潟公演 新潟県民会館大ホール6月28日(金)~30日(日) 愛知公演 御園座7月6日(土)・7日(日) 長野公演 まつもと市民芸術館7月13日(土)・14日(日) 茨城公演 水戸市民会館グロービスホール7月18日(木)~21日(日) 大阪公演 SkyシアターMBS7月27日(土)・28日(日) 広島公演 呉信用金庫ホールチケット情報:()公式サイト:シアタークリエ2024年5・6月公演ミュージカル『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』上演台本・演出:桑原裕子原作『ナビレラ』作:HUN, JIMMYオリジナル台本・作詞:パク・ヘリム作曲:キム・ヒョウンオリジナル・プロダクション:ソウル芸術団出演:イ・チェロク:三浦宏規シム・ドクチュル:川平慈英ドクチュルの妻:岡まゆみドクチュルの次男、TVプロデューサー:狩野英孝ドクチュルの長男、会社員:オレノグラフィティチェロクの元サッカー仲間:瀧澤翼ドクチュルの孫娘:青山なぎさ/井上音生(Wキャスト)バレエ団長:舘形比呂一久保貫太郎市川絵美 岩﨑巧馬 岡山玲奈 河西茉祐 古賀雄大 政田洋平 舞夏 山田美貴【公演日程】2024年5月18日(土)~6月8日(土) 東京・シアタークリエチケット情報:()公式サイト:
2024年05月01日「踊るプロジェクト」の新作が二部作で公開されることが決定。『室井慎次 敗れざる者』が10月11日(金)、『室井慎次 生き続ける者』が11月15日(金) に公開となる。1997年の連続ドラマ開始以来、それまでの刑事ドラマとは一線を画し、警察内部の縦割り社会や上下関係、人間模様を描き、社会現象を巻き起こした「踊る」シリーズ。これまでに公開された映画シリーズ6本の累計興行収入は487億円、累計動員数は3,598万人を記録している。室井慎次(柳葉敏郎)が主人公となる新作映画は、1997年3月18日放送のドラマ最終話「青島刑事よ永遠に」で青島俊作(織田裕二)が室井と交わした「あんたは上にいろ。俺には俺の仕事がある。あんたにはあんたの仕事がある」という約束から27年の時を経て発表された。今回公開となった最新予告映像では、青島との約束を守るべく自らの犠牲も顧みず邁進してきた室井が真剣な表情で雪景色の中に佇む姿や、スーツを脱ぎ、秋田犬と暮らす室井の姿も。そして、ラストには室井から想像もできなかった衝撃の一言が放たれる。また、本作の音楽を映画『THE FIRST SLAM DUNK』などで知られる武部聡志が務めることが発表された。なおプロデュースは亀山千広、脚本は君塚良一、監督は本広克行がそれぞれ担当する。“踊るプロジェクト”映画最新作 ティザー映像<作品情報>『室井慎次 敗れざる者』10月11日(金) 公開『室井慎次 生き続ける者』11月15日(金) 公開公式サイト:フジテレビジョン
2024年05月01日コリン・ファレルとティルダ・スウィントンが『The Ballard of A Small Player』に出演することになった。監督は『西部戦線異状なし』のエドワード・ベルガー。借金を抱え込んだギャンブラーが、マカウでひっそり暮らすうちに特別な人に出会うという物語。Netflixが製作、全世界配信する。撮影はこの夏、アジアでスタートの予定。ファレルの次回作は、今年配信開始予定のドラマシリーズ『The Penguin』。スウィントンの最近作は、デビッド・フィンチャー監督、マイケル・ファスベンダー主演の『ザ・キラー』。文=猿渡由紀
2024年05月01日7月19日(金) に全国公開される映画『逃走中 THE MOVIE』より、撮影現場のレポートが到着した。2024年2月、春のような暖かさに包まれた快晴の中、映画『逃走中 THE MOVIE』がクランクイン。撮影は、JO1川⻄拓実、木全翔也、金城碧海、FANTASTICS佐藤大樹、中島颯太、瀬口黎弥の6人が高校生の陸上部時代のシーンからスタートし、その翌日からは大規模に開催される「逃走中」へそれぞれが参加する撮影へと移っていく。JO1とFANTASTICS、両グループメンバーの競演シーンは今作ならではの要素であり、最大の見どころのひとつ。互いが競演に心躍らせ、リスペクトを寄せ合う中で撮影が進んでいったが、実際には緊迫感溢れるシーンも多くなっていた。その代表的なシーンとして大和(川⻄)と譲司(佐藤)が再会するシーン。互いに過去の出来事を引きずり、わだかまりのある中での突然の再会の場面だけあって、⻄浦正記監督からもハイレベルな要求が。川⻄から佐藤へ「なんでここに!?」と言うセリフでは、「怒りだけでなく、悲しみも含めた表情を出してほしい」。加えて、「『無視かよ』のセリフでは逆に乱暴な感じを出してほしい」と細やかなオーダーが入る。川⻄は何度も自身の芝居を映像でチェックするなど、試行錯誤を繰り返しながら真摯に取り組む姿勢を見せていた。それに対して、とある出来事が原因で突然姿を消した元部活仲間という訳ありな役柄を演じる佐藤も、「立ち姿を少し猫背にしたり、喋り方を工夫したりなど、過去と現在で別人のようになってしまった譲司を表現しようと、監督とも事前にたくさん話して取り組んだ」と語る通り、変わりはててしまった譲司を表現すべく、細部までこだわりをもって取り組んでいた。また、スケールの大きさも今作の注目ポイントの1つ。東京23区全域を舞台にした参加総数1000人の史上最大規模の「逃走中」ということで、「東京ドーム」での撮影を敢行。川⻄と佐藤はとある場面で東京ドームの端から端までおよそ約130mを全力疾走。ふたりの走りを見ていた監督・スタッフ・トレーナーからは絶賛の声が上がった。そのほか、東京ドーム内・外を使用し様々な撮影を実施。撮影を終えた瀬口が「何より東京ドームっていうシチュエーションがやっぱりすごいなって思いましたし、あの場を貸し切って撮影したっていうのが今後の人生でなかなかないような体験になったなと思います」と語る通り、キャスト陣にとっても貴重な経験となったようだ。その後各シーンの撮影においても、各々が試行錯誤を繰り返しながら粘り強く取り組んできたようで、瑛次郎(中島)が涙を流すシーンで中島が感情のもっていき方に苦悩していると、監督から「考える時間をあげるから気持ちの部分をまず作ったほうがよい」とアドバイスが。監督と入念に相談しつつ、10分ほどかけて気持ちを作り撮影に挑んでいた。「逃走中」が命がけのゲームと化したあと「生贄ゲーム」を行う緊迫感あるシーンでは、キャストスタッフ一同張り詰めた空気の中での撮影に。中でも木全は、そういった緊張感あるシーンの撮影経験がなかったこともあり、監督へ積極的に質問しては教わったポイントを台本へメモしてインプット。さらには自主的にセリフの掛け合いを練習するなど、人一倍ベストな芝居を模索しながら取り組んでいた。撮影を通して⻄浦監督は、セリフの表現の仕方や体の動かし方、芝居のタイミングなどをキャストたちに事細かに説明しながら撮影を進めていた。たとえキャストが疑問に思うことがあっても、まずは本人たち自身に考えさせ答えを導き出させるための道筋を作りだしていたようだ。そんな監督に対してキャスト陣も、「アドバイスがすごい的確でしたし、時々一緒にふざけてくれたりすることもあって、どこか優しいお父さんのような存在でした」(木全)、「良いところはちゃんとほめてくださいますし、本当に寄り添ってくれる人だと思います」(金城)、「素直に監督のご意見を言ってくださるし、逆に自分の希望もしっかり受け止めてくださって、お互い高めあってやらせてくださった」(瀬口)と語っており、撮影を通して信頼関係が築きあげられていったようだ。各々が役に向き合い撮影に取り組む真摯な姿勢が見られる中、JO1、FANTASTICSメンバー間の雰囲気は非常に良く、空き時間には「写ルンです」を使用してお互いの写真を撮り合うなど、仲睦まじい様子も目撃されていた。撮影中に監督から「どんだけ仲良しなんだよ(笑)」とツッコミが入れられていたというエピソードからも、充実した撮影ぶりが伺える。それぞれに異なる魅力を放ち第一線で活躍を続けるボーイズグループ、JO1とFANTASTICSのメンバーたち。「逃走中ファンの方も、逃走中をまだ知らないという方も楽しめる、スリルを味わえる作品になっています」(川⻄)、「観て後悔はさせません!ぜひ、逃走中の映画を楽しんでいただければと思います」(佐藤)とメンバーたちもそれぞれ自信をみなぎらせている。<作品情報>『逃走中 THE MOVIE』7月19日(金) 公開公式サイト: フジテレビジョン 東映FNS27社
2024年04月30日5月10日(金) に公開される映画『猿の惑星/キングダム』の特別ビジュアルが公開された。本作は現在から300年後、人類と猿の立場が完全に逆転し、猿が独裁支配する世界が舞台。秘密を抱えた人間と若き猿が世界を変えるため、猿の独裁に共に立ち向かう姿を描く。公開されたのは、世界各国の名所が猿に支配された姿を写し出したビジュアル。“世界で最も人通りの多い交差点”とも言われている渋谷のスクランブル交差点に人間の姿はなく、世界の支配を目論む猿たちと馬に乗った本作の主人公・ノア、共に旅をするオランウータンのラカが描かれ、ボロボロに廃れたビルが緑に囲まれている。『猿の惑星/キングダム』300年後特別ビジュアル(渋谷)日本の他にも、イギリスのタワーブリッジ、アメリカ・ニューヨークのブルックリン・ブリッジ、ブラジルのシュガーローフマウンテン、スペインのサグラダファミリアが荒廃したビジュアルで描かれており、“猿が支配する300年後の世界”の衝撃をよりリアルに感じられる仕上がりに。主人公ノアを演じたオーウェン・ティーグが「この映画では猿が生息する領域が広がっていて、彼らは世界のいろいろなところに移住しています。世界は猿が仕切るものになりました。とにかく、今やあちこちに猿の部族がいる時代で、それぞれに生活しているんです」と本作で描かれる時代を語っており、興味をそそるビジュアルとなっている。『猿の惑星/キングダム』300年後特別ビジュアル(スペイン)『猿の惑星/キングダム』300年後特別ビジュアル(ブラジル)<作品情報>『猿の惑星/キングダム』5月10日(金) 公開公式サイト: 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年04月30日『FUJI ROCK FESTIVAL ’24』(7/26~28 新潟県湯沢町・苗場スキー場)のキックオフイベント『Smash Go Round FUJI ROCK NIGHTS』が4月24日に東京・渋谷CLUB QUATTROで開催された。苗場で25回目の開催を祝して行われたこのイベントには、田島貴男(Original Love)、betcover!!が出演。会場にはフジロッカーたちが集結し、約3カ月後に行われるフジロックへの期待とともに心地よい一体感と高揚感を生み出していた。会場には苗場初年度の1999年から2023年までに至るフジロックのライブ写真――フー・ファイターズ、ビースティ・ボーイズ、ウィルコ・ジョンソン、The Birthday、忌野清志郎など――やポスターなどを展示。さらに苗場の会場内に設置されるボードウォークの天板への寄せ書き、今年のフジロックグッズの販売、フジロックの代表的なフェスごはん「とろろ飯」の特別販売なども行われ、一足早いフェスの雰囲気に包まれていた(苗場のフジロック皆勤賞の筆者もテンション上がりました)。フロアに入るとDJのMichael(Tangle)が「ニュールンベルグでささやいて」(The Roosters)をプレイ中。バルカン音楽~ポストパンク~ジャズをつなぐような選曲でオーディエンスの気分をさらに高めていく。19時を過ぎた頃、betcover!!が登場。いつの間にか坊主頭になっていた柳瀬は両手にサイリウムを持ってステージに現れ、いきなり〈時計は止まることを知らないよ〉と歌い始める。オープニングは初期の名曲「ダンスの惑星」。さらに「狐」「幽霊」と濃密でしなやかなバンドグルーヴを堪能できる楽曲を続けた後、アバンギャルドなスピード感に貫かれた「壁」、サックスとドラムの即興演奏を挟んで「馬鹿野郎!」と叫び「バーチャルセックス」へ。冒頭から7曲連続で演奏。オルタナ、ジャズ、ロックンロール、ポストパンク、ノイズ、歌謡曲などを自在に行き来する音像、聴き手の脳内に映像を喚起するようなボーカルを軸にしたbetcover!!のスタイルをダイレクトに描き出してみせた。この日のバンドメンバーは白瀬元(Pf)、松丸契(Sax)、高砂祐大(Ds)、吉田隼人(Ba)。高い技術と際立った個性を持つミュージシャンたちによるアンサンブルは本当に刺激的だった。2本のサイリウムを頭上でクロスさせ「X(エックス)」とつぶやいた柳瀬は、「ランランラララン」と歌い始め、「あいどる」を披露。ノスタルジックな旋律と〈ユメでよかった〉のリフレインが絡み合い、観客はゆったりと身体を揺らす。さらに直線的なビートのなかで〈今度こそ逃げ延びられるだろうか〉というラインを高らかに響かせる「不滅の国」でフロアの熱気を上げた直後、憂いを帯びたピアノとサックスが共鳴し、雰囲気は一変。そのうえに轟音のギターサウンドが重なり、「卵」へ。静と動、抑制と解放が交互に訪れるサウンド、そして、生々しい身体性と神話的なスケール感を併せ持った歌詞は言うまでもなく、betcover!!でしか体感できない。最後は獰猛なベースラインからはじまった「炎天の日」。ポエトリーリーディングを交えた歌が映し出すのは場末の恋模様か、真実の愛か。劇伴のようなドラマティックなアレンジ、現代のシャンソンと呼ぶべきボーカル表現も強く心に残った。Michael(Tangle)のDJタイムを挟み(RCサクセションの「空がまた暗くなる」にグッと来ました。今こそ聴かれるべき名曲)、田島貴男(Original Love)のステージ。ギター(リゾネーターギター、フルアコ、アコギ)とボーカル、さらにキック音、ルーパーなどを駆使して繰り広げられる“ひとりソウルショウ”スタイルだ。革ジャンでキメた田島はリゾネーターギターのボディを叩いてリズムを生み出し、1曲目の「フリーライド」を披露。曲が進むにつれて歌の熱気が上がり、観客の高揚感を引き出してみせる。さらにスライドギターの響きとキックの音、〈短い街の夜を 鮮やかに生きる〉というフレーズが共鳴した「ブロンコ」、圧倒的なスピード感と開放的なブルースフィーリングに溢れた「ローラー・ブレイド・レース」、そして、〈すべてを果たして すべてを燃やして〉というフレーズが聴こえてきた瞬間にオーディエンスが沸き立ち、人生を祝福するような歌へとつながった「フィエスタ」へ。2011年からはじまった“ひとりソウルショウ”。ルーツミュージックへの造詣、高い演奏技術、新鮮な衝動を共存させた田島貴男の“今”の表現がそこにあった。この日、誕生日を迎えた田島貴男。「誕生日おめでとう」「ハッピーバースディ!」という観客の声に両手を上げて応えると、革ジャンを脱いで「髑髏(しゃれこうべ)」を演奏。軽妙なフレーズの向こう側に、ブルース、ソウルへの奥深い背景が感じられるギタープレイがとにかく素晴らしい。ギブソンのフルアコに持ち替えて披露されたのは「接吻」。本格的なジャズギターが反映されたイントロ、最初はスローなテンポではじまり、途中でBPMを上げる構成はいつも通りだが、何度聴いても心が躍る。しなやかさと濃密さを同時に感じさせてくれるボーカル、カウンターメロディを取り入れたギターも絶品だ。続く「冗談」ではアコギにディレイをかけ、タクシーのなかで〈ぼくを覆い尽くした悪い冗談や孤独と争う毎日〉を想う情景を生々しく表現。口で発したリズムをルーパーに取り入れ、即興的なトラックとともに演奏された「ソウルがある」も強烈なインパクトを残した。2022年リリースのアルバム『MUSIC, DANCE & LOVE』に収録されたこの曲は、争いが絶えない深刻な現状に向けたメッセージ色が強い楽曲。魂全開のボーカルとともに放たれた〈ソウルが血を流している〉〈愛が叫び声を上げている〉という言葉は、すべての観客の心にしっかりと刻まれたはずだ。本編ラストはブルースハープの音色を交えながら披露された「JUMPIN’JACK JIVE」。オーディエンスの手拍子と歌声が沸き起こり、この日、この場所、この瞬間だけのセッションが生まれた。アンコールは「bless You!」。〈手を鳴らそう みんな踊ろう こころに〉という歌詞の通り、観客は思い切り手を鳴らし、踊りまくる。最後に田島は「どうもありがとう!フジロックで会いましょう!」と叫び、イベントはエンディングを迎えた。早く苗場に行って、素晴らしい音楽を浴びまくりたい。この場所にいたすべての人が同じ思いだったはずだ。Text:森朋之Photo:Taio Konishi<公演情報>Smash Go Round FUJI ROCK NIGHTS4月24日(水) 渋谷CLUB QUATTROセットリスト■betcover!!1. ダンスの惑星2. 狐3. 幽霊4. 壁5. バーチャルセックス6. イカとタコのサンバ7. 翔け夜の匂い草8. あいどる9. 不滅の国10. 卵11.炎天の日.■田島貴男(Original Love)1. フリーライド2. ブロンコ3. ローラーブレイドレース4. フィエスタ5. しゃれこうべ6. 接吻7. 冗談8. ソウルがある9. ジャンピング・ジャック・ジャイヴEN.bless You!<イベント情報>『FUJI ROCK FESTIVAL ’24』7月26日(金)~28日(日) 新潟・苗場スキー場チケット情報:公式サイト:
2024年04月30日Kroiが、メジャー3rdアルバム『Unspoiled』を6月19日(水) にリリースすることを発表し、併せてジャケット写真を公開した。アルバムには、「PULSE」「風来」「Hyper」(TVアニメ『アンダーニンジャ』オープニングテーマ)、「Sesame」(TVアニメ『ぶっちぎり⁈』オープニングテーマ)、「Water Carrier」(スターオリジナルシリーズ『SAND LAND: THE SERIES』オープニングテーマ)などが収録される。また、アルバムリリースにあわせて行われる大型野外フリーライブ『Kroi Free Live "Departure" at 横浜赤レンガ倉庫』を、リリース同週の6月22日(土) に開催することを発表した。フリーライブの優先エリア入場券の応募コードは、店舗別早期予約特典として5月21日(火) まで受付中。さらに、アルバムの早期予約特典として今年1月に行われた『Kroi Live at 日本武道館』のライブ音源CDが付属することが決定した。<リリース情報>3rd Album『Unspoiled』6月19日(水) リリース『Unspoiled』ジャケット●CD+LIVE Blu-ray『Kroi Live at 日本武道館』:6,050円(税込)●CD+LIVE DVD『Kroi Live at 日本武道館』:6,050円(税込)●CD Only:3,080円(税込)【収録曲】・Hyper・Sesame・Water Carrier・PULSE・風来他、全13曲予定【LIVE DVD / Blu-ray収録曲】01. Fire Brain02. Drippin’ Desert03. Shift Command04. 夜明け05. Mr. Foundation06. Sesame07. Monster Play08. Page09. Hyper10. 侵攻11. Astral Sonar12. Never Ending Story13. risk14. 帰路15. Pixie16. Network17. Selva18. HORN19. WATAGUMO20. Shincha21. Juden22. Balmy Life23. Polyester■LIVE DVD / Blu-ray特典映像・Behind the Scenes of『Kroi Live at 日本武道館』【早期予約特典】(各店舗オリジナル特典も付与)■『Kroi Live at 日本武道館』Live CD予約期間:5月21日(火) まで※CDショップは閉店時まで、ECショップは17:59までとなります。■『Kroi Free Live "Departure" at 横浜赤レンガ倉庫』応募コードシリアル配布期間:5月12日(日) 23:59まで※応募コード入力受付期間:5月21日(火) 23:59までとなります。HPリンク:予約リンク:<ライブ情報>『Kroi Free Live "Departure" at 横浜赤レンガ倉庫』『Kroi Free Live "Departure" at 横浜赤レンガ倉庫』ビジュアル6月22日(土) 神奈川・赤レンガ倉庫 イベント広場開場 17:30 / 開演 19:00<ツアー情報>Kroi Live Tour 2024「Unspoil」8月23日(金) 神奈川・KT Zepp Yokohama開場18:00 / 開演19:008月29日(木) 愛知・Zepp Nagoya開場18:00 / 開演19:008月31日(土) 福岡・Zepp Fukuoka開場17:00 / 開演18:009月1日(日) 広島・BLUE LIVE HIROSHIMA開場16:30 / 開演17:309月6日(金) 宮城・仙台PIT開場18:00 / 開演19:009月8日(日) 北海道・Zepp Sapporo開場16:30 / 開演17:309月12日(木) 大阪・Zepp Osaka Bayside開場18:00 / 開演19:009月13日(金) 大阪・Zepp Osaka Bayside(追加公演)開場18:00 / 開演19:009月15日(日) 香川・festhalle開場17:00 / 開演17:309月21日(土) 新潟・新潟LOTS開場17:15 / 開演18:009月26日(木) 東京・Zepp Divercity(TOKYO)開場18:00 / 開演19:009月27日(金) 東京・Zepp Divercity(TOKYO)(追加公演)開場18:00 / 開演19:00チケット情報:()特設サイト:オフィシャルサイト:
2024年04月30日chilldspotが、初となるライブアルバム『chilldspot 3rd one man live tour "模様"』を5月17日(金) に配信リリースすることを発表した。今年2月に全国5カ所で開催されたツアー『chilldspot 3rd one man live tour "模様"』は、最新EP『まだらもよう』の世界観を体現し、前半と後半のコンセプトが対比する挑戦的なライブとなった。今回のライブアルバムでは、同ツアーのファイナル公演、2024年2月21日のZepp DiverCity公演の音源が収録される。併せて、同公演の「愛哀」のライブ映像もYouTubeにて公開された。<配信情報>『chilldspot 3rd one man live tour 模様 in Zepp DiverCity』『chilldspot 3rd one man live tour "模様"』配信ジャケットPre Add / Pre Save:【収録楽曲】01. Girl in the mirror02. 遠吠え03. crush04. Heart jack05. 未定06. キラーワード07. ネオンを消して08. シーン09. music10. 愛哀11. まどろみ12. supermarket13. full count14. ひるねの国15. Groovynight16. Like?17. Don’t lose sight18. BYE BYE「愛哀」(2024.2.21『one man tour “模様”』<ツアー情報>chilldspot 4th one man tour (タイトル未定)9月22日(日) ⻑野・ライブハウスJ9月23日(月・祝) 石川・金沢vanvanV49月26日(木) 京都・磔磔9月29日(日) 福岡・BEAT STATION10月5日(土) 兵庫・神戸VARIT.10月6日(日) 香川・高松MONSTER10月26日(土) 北海道・札幌cube garden11月4日(月・祝) 宮城・仙台Rensa11月9日(土) 岡山・YEBISU YA PRO11月10日(日) 広島・セカンド・クラッチ11月15日(金) 愛知・名古屋ボトムライン11月23日(土) 大阪・Yogibo META VALLEY12月2日(月) 東京・Zepp Shinjuku【チケット料金】整理番号付・全自由:4,500円(税込)※ドリンク代別■セブンイレブン先行受付期間:4月30日(火) 23:59まで()Official Web Site:
2024年04月30日4月26日(金)、27日(土)、28日(日) の全国映画動員ランキングは、『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(100まんドルのみちしるべ)』が3週連続で1位を獲得した。2位は、初登場の『ゴジラxコング 新たなる帝国』がランクイン。ハリウッド版『ゴジラ』シリーズと『キングコング』の世界観がクロスオーバーする、“モンスター・ヴァース”シリーズの第4弾。隠された怪獣の歴史と起源に迫る冒険が、壮大なスケールで繰り広げられる。監督はアダム・ウィンガード。出演はレベッカ・ホール、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ダン・スティーヴンス、カイリー・ホットルら。3位は公開2週目の『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』、4位にはおなじく公開2週目の『陰陽師0』がそれぞれ先週より順位をひとつ下げた結果となった。5位は、先週と変わらず『変な家』がキープ。公開11週目の『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』は先週より2ランクダウンで6位となった。7位は、初登場の《Vシネクスト2本立て『キングオージャーVSドンブラザーズ』『キングオージャーVSキョウリュウジャー』》がランクイン。新旧戦隊が登場するスーパー戦隊VSシリーズ第30弾。個性的な3つの戦隊、王様戦隊キングオージャー、暴太郎戦隊ドンブラザーズ、獣電戦隊キョウリュウジャーが競演を果たす、Vシネクスト初の豪華2本立て。監督は加藤弘之、坂本浩一。出演は酒井大成、渡辺碧斗、村上愛花、平川結月、佳久創、池田匡志ら、オリジナルキャストが集結する。そのほか初登場では、『SUGA | Agust D TOUR ’D-DAY’ THE MOVIE』が10位に。BTSのSUGAがAgust Dとして、2023年に世界10都市を巡ったツアー『SUGA | Agust D TOUR ’D-DAY’ 』のTHE FINAL公演を、シネマティック専用カメラで撮影した映像と、臨場感あふれる音楽で上映する。ライブパフォーマンスの他、舞台裏の素顔を垣間見ることができる。監督はパク・ジュンス。今週は『青春18×2 君へと続く道』『無名』『マイ・スイート・ハニー』などが封切られる。全国映画動員ランキングトップ10全国映画動員ランキングトップ10(興行通信社調べ)1位『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(100まんドルのみちしるべ)』2位『ゴジラxコング 新たなる帝国』3位『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』4位『陰陽師0』5位『変な家』6位『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』7位《Vシネクスト2本立て『キングオージャーVSドンブラザーズ』『キングオージャーVSキョウリュウジャー』》8位『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』9位『オッペンハイマー』10位『SUGA | Agust D TOUR ’D-DAY’ THE MOVIE』
2024年04月30日4月に自身初となる長編小説「T/S」(筑摩書房)を上梓した藤田貴大率いるマームとジプシーの新作が5月2日(木)より上演される。東京・LUMINE0での『Dream a Dream』だ。自身の記憶や原風景をテーマに、誰とも似ない手ざわりの作品を作り続けてきた藤田貴大。2023年から約1年間にわたり、地元である北海道伊達市とその周辺地域のリサーチを行い、改めて史実という側面から地元をモチーフにした作品を制作。リサーチの過程で知った、自分が生まれ育った土地で起きた第二次世界大戦末期の凄惨なできごとを出発点に今年2月『equal』を上演した。今回の『Dream a Dream』は、『equal』とつながりをもちながらも、まったく別の切り口による、新たな作品だという。リサーチを通じて得たものだけでなく、自身の地元にいた頃の記憶や感覚を重ねつつ、「藤田が日々過ごす中で見聞きする些細な出来事、自身を含む同世代がそこに感じるであろう感情や違和感、等身大の視点から見える日常のリアルを切り取る」という今作。『equal』では史実を織り交ぜながら、会いたいけれどもう会えない人の「不在」が描かれていた。『Dream a Dream』は『equal』と同じくキャストは6人だが、召田実子を除き役者は異なる。ここではどんな物語が、どのような演出で描かれるのか、期待が募る。また、会場ロビーでは「四月生まれの、ひび」と題された展示も行われる。「ひび」は、マームとジプシーの活動に共感する人々を集め、舞台製作の現場体験を重ねて藤田貴大との作品発表をめざすプロジェクト。2016年にはじまり、年度ごとにメンバーを集めて活動を続けてきた「ひび」は、劇団とは異なるつながりであり、独自の試みだ。「四月生まれの、ひび」は、4月1日から30日間、ひびがそれぞれのテーマをもって1日1日積み重ねてきた作業を展示するものだという。演劇に対する取り組みとして、活動そのものも、その発表形態も興味深い。文:釣木文恵<公演情報>マームとジプシー「Dream a Dream」作・演出:藤田貴大出演:石井亮介伊野香織小椋史子小泉まき船津健太召田実子音楽:山本達久2024年5月2日(木)~5月6日(月・休)会場:東京・LUMINE 0チケット情報()公式サイト
2024年04月30日山崎育三郎が、ニューアルバム『The Handsome』のリリース記念フリーライブを4月28日(日) に東京・アーバンドック ららぽーと豊洲で開催した。当日は全国各地で夏日となり、東京でも最高気温28度と強い陽射しが真夏を思わせる陽気の中、マハラージャン提供楽曲の「Witch GAME」をフルコーラスで初披露し、集まった1,500人の観客を沸かせた。MCでは、今回のアルバムで山崎が演じる結婚詐欺師“ハンサム”に扮して笑いを誘ったり、暑さで体調を崩さないかとファンを心配し「抱きしめてあげる」と声を掛ける一面や、フリーライブと掛けて「タダ三郎」を楽しんでくださいと、ユーモアを交えたトークで会場を盛り上げた。アルバム『The Handsome』は山崎にとって6年ぶりとなるオリジナルアルバム。楽曲提供アーティストにはOKAMOTO’S、マハラージャン、吉澤嘉代子、清 竜人、大森靖子を迎え、ゲストボーカルには幾田りらが参加している。またこのアルバムを携えて、5月から9月まで全国27カ所を巡る自身最大の全国ツアー『山崎育三郎 全国TOUR 2024「THE HANDSOME」』を開催する予定だ。Photo:masato yokoyama<リリース情報>山崎育三郎 ニューアルバム『The Handsome』発売中●通常盤(CDのみ):3,300円(税込)山崎育三郎『The Handsome』通常盤ジャケット●初回生産限定盤(CD+Blu-ray):7,700円(税込)※三方背仕様山崎育三郎『The Handsome』初回生産限定盤ジャケット【CD収録曲】01:神に生かされた俺作詞:オカモトショウ、根本宗子作曲:オカモトショウ、オカモトコウキ編曲:OKAMOTO’S02:Witch GAME作詞:マハラージャン・根本宗子作曲・編曲:マハラージャン03:Handsome Voice1台詞:根本宗子04:メロディの続きを作詞:吉澤嘉代子、根本宗子作曲:吉澤嘉代子編曲:清 竜人05:Land of covenant作詞:オカモトショウ、根本宗子作曲:オカモトショウ、オカモトコウキ編曲:OKAMOTO’S06:dammit作詞・作曲・編曲:清 竜人07:光のない方へ作詞・作曲:大森靖子編曲:sugarbeans08:Handsome Voice2台詞:根本宗子09:LIKE、重ねていく feat.幾田りら作詞・作曲・編曲:清 竜人10:Handsome boy作詞・作曲・編曲:清 竜人台詞:根本宗子【Blu-ray収録内容】※初回生産限定盤のみ■『billboard classics 山崎育三郎 Premium Symphonic Concert Tour 2023 -』01. 星から降る金02. 愛と死の輪舞03. 足もとが揺れるとき "WHEN YOUR FEET DON’T TOUCH THE GROUND"04. ネバーランド "NEVERLAND"05. 世界が終わる夜のように06. 美女と野獣07. ひそかな夢08. 栄冠は君に輝く09. 誰が為10. エンベロープ11. にじ12. 千年トラベラー13. 僕のヒロインになってくれませんか?14. I LAND15. On Your Side16. 君に伝えたいこと■「神に生かされた俺」Music Video メイキング映像■「LIKE、重ねていく」Music Video メイキング映像購入リンク:リリース記念フリーライブの詳細はこちら:<ツアー情報>山崎育三郎 全国TOUR 2024『THE HANDSOME』5月18日(土) 神奈川・相模女子大学 グリーンホール 大ホール5月19日(日) 神奈川・相模女子大学 グリーンホール 大ホール5月25日(土) 長野・キッセイ文化ホール 大ホール5月26日(日) 富山・富山オーバード・ホール 大ホール6月1日(土) 千葉・森のホール21 大ホール6月2日(日) 茨城・水戸市民会館グロービスホール6月6日(木) 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール6月8日(土) 福井・敦賀市民文化センター 大ホール6月9日(日) 滋賀・ひこね市文化プラザ グランドホール6月15日(土) 岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 大劇場6月16日(日) 広島・広島上野学園ホール6月21日(金) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館) 大ホール6月23日(日) 佐賀・鳥栖市民文化会館 大ホール6月29日(土) 福島・けんしん郡山文化センター 大ホール6月30日(日) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール7月4日(木) 京都・ロームシアター京都 メインホール7月6日(土) 岐阜・土岐市文化プラザ サンホール7月11日(木) 北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru7月13日(土) 北海道・帯広市民文化ホール 大ホール7月18日(木) 香川・サンポートホール高松 大ホール7月20日(土) 山口・山口市民会館 大ホール7月21日(日) 福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール 大ホール7月27日(土) 宮城・東京エレクトロンホール宮城 大ホール7月28日(日) 青森・八戸市公会堂 大ホール8月11日(日・祝) 大阪・フェスティバルホール8月12日(月・休) 大阪・フェスティバルホール8月24日(土) 静岡・静岡市清水文化会館マリナート 大ホール8月25日(日) 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール9月10日(火) 東京・東京ガーデンシアター9月11日(水) 東京・東京ガーデンシアターチケット情報:()特設サイト:公式サイト:
2024年04月30日指原莉乃がプロデュースを手掛けるアイドルグループ≠MEメンバーの出身地を巡る全国ツアー『≠ME 全国ツアー2024「やっと、同じクラス」』が、4月29日(月・祝) 東京都・東京ガーデンシアターにて開幕した。初日となった東京都はグループ最年少の川中子奈月心、7thシングル『想わせぶりっこ』でセンターを務め注目を集めた鈴木瞳美の2名が出身メンバーとして凱旋。3月20日にリリースした1stアルバム『Springtime In You』を引っ提げてスタートした昼公演には、同アルバムに収録された新曲「偶然シンフォニー」「Marcato」「デート前夜レクイエム」「春の恋人」の4曲を初披露した。リーダーの蟹沢萌子は、「≠MEのツアーはまだまだ始まったばかりなので、これからもたくさんの思い出を皆さんと作って行けたら嬉しいです!これからも同じクラスでいようね!」とファンへ向けてメッセージを送り、これから先の公演へ期待を膨らませた。本ツアーは全国8会場を巡り、ツアーファイナルとなる7月15日(月・祝) には、グループ最大規模の会場となる神奈川県・横浜アリーナでの公演を控える。<東京都出身メンバー コメント>■川中子 奈月心(かわなご なつみ)『≠ME 全国ツアー2024「やっと、同じクラス」』が始まりました!今回は私、川中子奈月心とひぃちゃん(鈴木瞳美)の出身地である東京から、メンバーの出身地・全国8会場をまわらせていただきます。ツアータイトルには「やっと、同じクラス」という言葉が入っています。皆さんにはぜひ≠MEと同じクラスになっていただいて、一緒に青春をつくっていきたいです!■鈴木 瞳美(すずき ひとみ)ついに『≠ME 全国ツアー2024「やっと、同じクラス」』がスタート!初日が東京ということで、たのしみと緊張でドキドキしました。ここから各地にバトンを繋げていけるよう、そして更に盛り上げていけるよう精一杯頑張ります!青春感溢れる≠MEを存分に楽しんでいただける公演になっていると思います。たくさんの方と同じクラスになれますように……!<ツアー情報>≠ME 全国ツアー2024『やっと、同じクラス』※終了分は割愛5月6日(月・休) 福島・けんしん郡山文化センター 大ホール5月10日(金) 鹿児島・宝山ホール5月12日(日) 熊本・熊本城ホール5月17日(金) 千葉・松戸森のホール21 大ホール5月19日(日) 栃木・宇都宮市文化会館6月15日(土) 広島・上野学園ホール7月15日(月・祝) 神奈川・横浜アリーナチケット情報:()公式サイト:
2024年04月30日新宿歌舞伎町大歌舞伎祭『大お練り&舞台挨拶』が、2024年4月28日(日) に東京・新宿歌舞伎町エリアで行われた。イベント当日は、5月3日(金・祝) から26日(日) にかけて東京・THEATER MILANO-Zaで上演予定の『歌舞伎町大歌舞伎』に出演する中村勘九郎、中村七之助、中村虎之介、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松をはじめ、東京神楽坂組合の芸妓、木遣り、実行委員会関係者ら総勢約40名の大お練り隊が参加。モア4番街から東急歌舞伎町タワーまでの新宿・歌舞伎町の街を練り歩いた。人力車に乗ってお練りに参加した歌舞伎俳優たちは、沿道から声援を送る人に手を振ってこたえ、華々しい歌舞伎町の街を通行した。中村七之助中村長三郎また大お練りのゴール後、東急歌舞伎町タワー屋外ステージおよびシネシティ広場で舞台挨拶も実施。勘九郎は「全国色々な所でお練りをしてきましたが、生まれも育ちも東京の中、東京でのお練りは少し恥ずかしかったです(笑)。人力車で新宿の駅前を通って、靖国通りを横断なんて一生に一度できるかできないかという体験をさせていただきました。今度は私たちが舞台から皆さまにパワーをお返しする番だと思っております」と新宿・歌舞伎町という街で初めてのお練りを終えた興奮と、公演に向けて意気込みを語った。中村勘九郎七之助は「学生時代に新宿でよく遊んでいたのですが、40歳になり久しぶりに新宿に来たら(街が変化しており)衝撃を受けました。学生時代に遊んでいたボーリング場がそこにあり、人生で最高スコアを出した場所です。新しいものと古いものが混在している街の、新しい『THEATER MILANO-Za』で初めて歌舞伎をやらせていただくことを、本当に嬉しく思います」と歌舞伎町の思い出を交えながら、歌舞伎公演を行う喜びを明かした。続いて虎之介は「歌舞伎を新宿で観るのは初めての方もいらっしゃると思いますので、この1カ月間、歌舞伎町を歌舞伎色に染めることができればなと思っております!」と公演に向けた意気込みを語るとともに、見どころについて聞かれると「お練り中に若い女性がチラシを見て“マジやべ〜!わかりやすそう!”と言っていたので(笑)、たくさんの方に身近に感じてもらえる舞台なのではないかと思います」とお練り中のエピソードや今回の公演の魅力を語った。中村虎之介勘太郎は「新宿はあまり来たことがないですが、色んなビルが建っていて、新しい光景を見ることができました。今回、僕は『流星』の彦星(牽牛)というお役を踊らせていただきます。一生懸命勤めますので、どうぞ皆様お足を運んでいただけると幸いです」とお練りの中で感じた新宿の街並みの感想や公演に向けた意気込みを伝えた。中村勘太郎長三郎は「歌舞伎町でお芝居をするのは初めてですし、初めての『流星』での織姫(織女)役なので、一生懸命勤めていきたいです」と語り、役への意気込みについては「久しぶりの女方で、今年に入ってからは初めての人間(のお役)なんです!(今までは)獣から虫になって、人型の神様になって、まだ人間の役をやっていないので。女方も2年ぶりなので、男にならないように気をつけたいです!」と笑顔で話した。鶴松は「最先端の新宿・歌舞伎町で、400年前から続く歌舞伎を上演できることを楽しみに思います。お練りをしていても、今までのお客様の層とは異なり、若い方も多かったので、僕らの歌舞伎をその方々にも観てもらいたいです。(演目の)ストーリーも分かりやすいので、外国の方が観ても面白く、楽しめると思います」と『歌舞伎町大歌舞伎』への意気込みをコメントした。中村鶴松<公演情報>『歌舞伎町大歌舞伎』2024年5月3日(金・祝) ~26日(日) 東京・THEATER MILANO-Zaチケット情報:()詳細はこちら:
2024年04月30日2024年にソロデビュー10周年を迎えたファンキー加藤が、デビュー10周年記念ライブ『I LIVE YOU 2024 in 日比谷野外音楽堂』を日比谷野外大音楽堂にて開催した。2013年東京ドーム公演にてFUNKY MONKEY BABYSを解散後、2014年2月12日よりソロミュージシャン・ファンキー加藤としての活動を再開。ソロ初のワンマンを日本武道館で飾り、その後も全国各地の様々な大舞台をマイク一本で戦い抜いてきた「I LIVE YOU」は2018年の『I LIVE YOU 2018 in HACHIOJI』以来6年ぶりの開催となった。ファンモンの「おまえ達との道」の最初の舞台も音楽の聖地“日比谷野外大音楽堂”であったが、実に16年ぶりにソロとしてこの会場に帰ってきたファンキー加藤。ソールドアウト公演となった野音に集まったファン達の期待と緊張が交差する中、「I LIVE YOU」の象徴でもある1本のマイクがマイクスタンドによってステージ中央に鎮座する。SEが鳴り響いた瞬間、地鳴りのような大歓声と拍手に煽られ、お馴染みのサポートメンバー田中隼人とバカムスコ翔が登場。続けて、今年1番の暑さになった快晴の空に向かって響き渡る轟音とともにファンキー加藤がステージに。そのままの勢いでソロデビューした2014年の9月に開催した初のワンマンライブ『I LIVE YOU 2014 in 日本武道館』と全く同じ楽曲「リスタート」でスタート。まだ明るい快晴の空の下、たくさんの笑顔と大歓声、ファンキー加藤のまっすぐな歌声が次々と交差していく。そして、早速コール&レスポンスを起こしながら会場の一体感を一瞬で作り出していく。最初のMCでは、「元気ですかー!!ソロデビュー10周年記念ライブ、ようこそお越しいただきました。ファンキー加藤だ!!!」と絶叫と言っても過言でもない声量で全国各地から集まったファンに挨拶。続けて、「晴れて欲しいとは願っていたけど、こんな暑くなるとは思ってなかった(笑)。でも雨より良いよね!」と晴れ男ぶりもしっかりアピールして観客全員の気持ちをしっかり掴んでいく。ソロデビューから10年の間、ファンキー加藤が実直に続けてきた心の奥底まで最短距離で真っ直ぐに言葉を届けるライブスタイルが爆発していく。シングル楽曲「輝け」「太陽」「MUSIC MAGIC」「冷めた牛丼をほおばって」「希望のWooh」に加えソロデビュー10年の歴史を辿るように、「つながるから」「本当のこと」「40」などの人気楽曲を織り交ぜたセットリストを展開していく。そして、本編最後は、ソロデビュー曲「My VOICE」。10年前から現在そして10年後も必ず全員で歌い繋がれていくであろうこの楽曲の大合唱は、全国各地から詰め掛けた超満員のファンからファンキー加藤への10周年のお祝いの歌声となった。もちろんこれで終わるはずもなく、気がつけば暗闇に包まれた空に響き渡るアンコールの大声援。野外ステージの夜を彩る照明が会場全体を包み込む中、アンコール2曲目では、母親への感謝の気持ちを綴った4年ぶりの新曲「優しい光」を歌唱。多くのファンが涙を流し、あたたかな拍手が起こった後のMCでは、会場に再び大きな歓声が沸きおこる発表が行われた。「10周年やん!日比谷野音だけで終わらせるわけないやん!(笑)」と話し出すと、ファンキー加藤ソロ初となるベストアルバム『My BEST』を7月24日にリリースすることを発表。さらに「みなさんどうですか?アルバム出して終わりですか??」と自ら煽ったあとに、2018〜2019年に行われた『希望のWooh oh TOUR』以来、約5年ぶりのソロワンマンライブツアー“10th Anniversary LIVE TOUR「Your VOICE」”を発表。この発表に「待ってました!」との声が各所であがる中、「今日は僕の声、“My VOICE”をみんなが全国から聴きに来てくれたので、今度はあなたの声をあなたの街に聴きにいくということで“Your VOICE”ツアーをやります」と熱く語りかける。2020年に『ライブツアー“F”』の開催発表をしながらもコロナ禍により、無念の全公演中止という事態から待ち続けた待望のソロツアーの発表に歓喜の声が響き渡る。初のベストアルバム『My BEST』には、ソロデビュー曲「My VOICE」のセルフカバーをはじめ、「太陽」「MUSIC MAGIC」「希望のWooh」などのシングル楽曲はもちろん、“ももいろクローバーZ”に楽曲提供した、「吼えろ」や、CD初収録となるプロレスリング・ノア「ABEMA presents NOAH “THE NEW YEAR” 2022」テーマソング「VOYAGE」など全17曲(新録5曲を含む)が収録され、まさにソロミュージシャンファンキー加藤の10年が凝縮された作品となっている。ジャケット写真では、10年前のソロデビュー曲「My VOICE」で、当時ジャケット写真を撮影したフォトグラファー間仲宇が10年ぶりに担当し、「My VOICE」と同じ構図で現在のファンキー加藤を撮影。10年前と今のファンキー加藤の対比はとても感慨深いものがあるので、是非ジャケット写真を並べて見比べてみて欲しい。そんな嬉しい知らせを受けて湧き上がる会場に「10周年記念ライブが本当にこんなに楽しくて幸せなものになるなんて思ってもみませんでした。全国各地から集まってくれたみなさんありがとうございました」心からの感謝の気持ちもしっかりと伝えると、アンコール最後の「ラストナンバー」では10年間を駆け抜け、ファンキー加藤を支え続けたマネージャー陣もステージに上げて紹介。自らを取り巻く全ての人への感謝で締めくくった10周年記念ライブは笑顔と拍手で包まれた最高のステージとなった。なお、この日のライブの模様はU-NEXTにて、5月25日より配信される。<リリース情報>10th Anniversary ALBUM『My BEST』7月24日(水) リリース<ツアー情報>『FUNKY KATO 10th Anniversary LIVE TOUR Your VOICE』9月14日(土) 神奈川・SUPERNOVA KAWASAKI開場 16:30 / 開演 17:009月23日(月・祝) 岡山・岡山EBISU YA PRO開場 16:30 / 開演 17:0010月4日(金) 大阪・BIGCAT開場 18:15 / 開演 19:0010月12日(土) 香川・高松DIME開場 16:30 / 開演 17:0010月19日(土) 宮城・仙台Darwin開場 16:30 / 開演 17:0011月3日(日・祝) 新潟・新潟GOLDEN PIGS RED STAGE開場 16:30 / 開演 17:0011月16日(土) 北海道・BESSIE HALL開場 16:30 / 開演 17:0011月29日(金) 愛知・ボトムライン開場 18:15 / 開演 19:0012月7日(土) 福岡・BEAT STATION開場 16:30 / 開演 17:0012月18日(水) 東京・LIQUIDROOM開場 18:00 / 開演 19:00オールスタンディング:5,800円(税込)<配信情報>『I LIVE YOU 2024 in 日比谷野外音楽堂』5月25日(土) 17:00~ U-NEXTにて独占配信詳細はこちら:ファンキー加藤オフィシャルサイト:
2024年04月30日2023年3月31日にデビューしたEBiDANのダンスボーカルグループ『ICEx』。「すべての愛を愛す」をコンセプトに結成された彼らの初東名阪ツアー『SCRAMBLE PARTY!』は、発表されるや否や全公演がソールドアウトした。COOLer(ICExファンの呼称)の要望に応える形で、4月28日(日) にたましんRISURUホールでの追加公演が決定。本レポートでは、第2部の模様をお伝えする。一夜、ツアー最後のPartyが開幕昨年8月におこなわれたICExの初ワンマンライブ『ICEx First concert “ICEx LOVEx YOU”』にて発表された本ツアー『SCRAMBLE PARTY!』。待望の追加公演であり、かつ本ツアーの最後を彩るステージでもあることから、これまで以上にICExとCOOLerの熱気が混じり合い、会場のボルテージは最高潮。暗転した空間にカランカラン……と氷の音が響き、正面の巨大モニターにメンバーが映し出されるオープニング映像が流れ、パーティの開幕が知らされる。チカチカとカラフルに瞬くネオンサイン、ICExのメンバーらしき背中が見える。筒井俊旭、中村旺太郎、千田波空斗がビリヤードに興じ、阿久根温世と竹野世梛がダーツで一本を決め、八神遼介と山本龍人が車に乗って登場。最後には、バスケットボールで一球を投じた志賀李玖が、スプレーで画面を淡く塗りつぶす。やがて浮かび上がる本ツアーのタイトルロゴに目を奪われたかと思えば、眩いライトに照らされたICExのメンバーが舞台上に姿をあらわした。オープニング曲に選ばれたのは『I’ts party time!』。志賀の堂々とした「ICEx First Tour SCRAMBLE PARTY! I’ts party time!」の掛け声に導かれるように、ピンク地の迷彩柄という可愛らしい衣装に身を包んだメンバーたちが歌い、踊る。さっそく肩を組み合い、八神に抱きつくようにする山本の姿に上がる歓声。ネオンサインが煌めく、街並みを模した巨大モニターを背景に、ミラーボールの輝きを存分に浴びながらパフォーマンスするメンバーたち。まさにキラキラとしたparty timeの始まりを知らされ、曲は『Play The Music』そして『シブヤ 午後6時』へ。彼らが磨き続けているコンビネーションダンスに合わせて、COOLerたちのペンライトが鮮やかに揺れる。カラフルな色彩と融合するようなポップなビートは次第に温度を上げていき、阿久根の「始まりました、SCRAMBLE PARTY! 最後まで声出して、盛り上がっていきましょう!」の掛け声にも熱が込もるようだ。巨大モニターには渋谷の映像。彼らが何も誘導せずとも、COOLerたちの「HEY! HEY!」というコールは一糸乱れず、パフォーマンスを後押しする。白、ピンク、青と少しずつ表情を変えていくライトに照らされながら、一度上がった温度は上がり続けるばかり。阿久根と志賀が肩を組み、至近距離で目を見合わせるお決まりのターンも健在だ。メンバーからの「手を振ってください!」のお願いに、全力でペンライトを振って応えるCOOLerたち。早くも、この時間がいつまでも続きますように、と願うかのように、波が揺れている。「OK、じゃあ今日は、みんな俺のこと好きにさせます」志賀の「SCRAMBLE PARTY! ついに開始しました! COOLerのみんな、盛り上がってるか? ICExのみんな、盛り上がってるか?」の掛け声を合図に、千田から順に自己紹介がスタートする。「みんな、最後だぞ! 今日のパーティ、幸せな花をいっぱいつくっていきましょう! 波空斗でした!」と元気に先陣を切った千田に続き、筒井が「トッシーって呼んでください! せーの」の呼びかけで、いつも通り客席に「トッシー!」をねだる。「ありがトッシー! 最後まで楽しんでいきましょう」と客席を沸かせたあとは、竹野が「みんな楽しんでますか? その調子で最後まで、最後まで、盛り上がっていきましょう、よろしく!」とピースサイン付きで挨拶。流れるようなバトンタッチは止まらない。志賀は「みんな、会いたかったか? 俺も会いたかったぜ! 愛される準備、してきたよね? よっしゃ、今日は俺が、たくさん愛してやるぜ」と約束し、阿久根は「来たぜ東京! 最後、楽しんでいけますか? ぜんぜん声足りない。楽しんでいけますか? OK、じゃあ今日は、みんな俺のこと好きにさせます」と宣言する。自己紹介リレーの終わりを担当するのは、八神と山本、そして中村だ。八神が「みなさん今日は、東京2部、盛り上がってますか? 1階も2階も全員見えてるから、今日はみんなで最高の思い出を僕と一緒につくっていきましょう」と客席に呼びかけると、山本が「追加公演きたぞ! みんな最後だよ、盛り上がってますか? 1階! 2階! みんな!」と、どのCOOLerも取りこぼさない。最後に、20歳の誕生日を迎えたばかりの中村が「みなさん、こんにちは! 僕の名前は? 僕の愛称は?」と客席にコールをねだり、「みんな頑張っていこうぜ!」と締めた。志賀が「メンバーのみんなありがとう、COOLerのみんなもありがとね! 今日はたくさん愛していくけど、もっと声出せますか? 今日は僕らICExとCOOLerで、最高の日にしていきましょう!」と合図し、ステージが暗転。5つのスポットライトが射し込み、水音が聴覚を支配する。やがて雨の音となって場を満たしたかと思えば、いつの間にか、ステージの真ん中には一脚の椅子が。次なる展開を予感し、COOLer一人ひとりの鼓動が雨音と連動する。目線、指先の動きまで計算され尽くしたパフォーマンスライトの点滅は、雨の音を表しているのか。繊細な演出に心を浸らせながら、そっと左手に登場し、椅子に座る千田に目が吸い寄せられる。当てられるスポットライトと、ムーディな音色。このツアーのために作曲されたという『listen to your heart』だ。足を組みながら妖艶に、伸びやかに歌い上げる千田に呼応するように、右手から現れた八神が青いスポットライトのなかで、少しずつ過ぎ去っていく、取り戻せない時間を惜しむような歌声を披露。目線、指先の動き、表情まで計算された動きと、会場中の空気を一粒一粒、洗い上げるようなふたりの歌声が絶妙に混ざり合う。スポットライトに切り取られた千田と八神が、互いに向かい合いながら歌うのを見ていると、まるでそこだけ世界が切り取られたかのようだ。とらわれた心は、そのまま『COUNT DOWN』『ナイトフライト』そして『Destiny』と、綿密に組み上げられたセットリストに持っていかれる。再び水の音に包まれた舞台上には、トレンチコートに黒いハットを合わせたメンバーたちの姿が。黒と白が融合したような世界で、明滅する光に合わせて音が跳ねる。身体が躍動する。すでに期待値はメーターを振り切っているのに、彼らはさらに、どんな景色を見せてくれるのだろう。否応なしに高まる鼓動を抱えたまま、『COUNT DOWN』を知らせる「3、2……3、2、1」の囁きが耳に届く。中村の妖艶なダンスが映える。千田が高らかに歌い上げ、山本の柔らかい声がそれを受ける。トレンチコートとハットを効果的に使った演出は、彼らのちょっと大人な表情を見せてくれる。続く『ナイトフライト』のセクシーな振り付けに合わせ、トレンチコートは客席に放たれた。中村と阿久根の、互いの胸を叩き合う振り付けに会場が沸き、COOLerの合唱にも力が入る。ピンク、ブルー、レッド……次々と色合いを変えるライトは、あらゆる角度からメンバーの表情を暴いていく。八神の「今ここにいるみんなと、今ここで出会えていることは、奇跡ではなくDestiny」の合図で、背景の巨大モニターには空の映像が映し出される。客席に向かって一列に並び、真摯に、誠実に声を合わせて歌う彼らは、きっと過ぎ去った1年に想いを寄せていた。ここまでメンバー同士が手を取り合い、突き進んできた時間。そして、これからも共通の目標に向けて飛び立っていくこと。さらには、メンバーやCOOLerと出会った運命について、繰り返し歌う。メンバーが繋ぎ合わせた手から、志賀と阿久根が覗き込むように歌声を響かせ、八神、中村、千田、そして竹野の声が混じり合う。これからも、ともに走っていくことを約束してくれる歌だ。明日の晴れ渡った空を期待させる、厳かな鐘の音が鳴り響く。メンバーの“キュン台詞”にCOOLer卒倒!?ワイルドに決めたかと思えば、ポップに可愛らしい表情を見せることも忘れないICExのメンバーたち。緩急のついたステージングに、まるでジェットコースターに乗せられたような心地にさせられる。明転した舞台ではMCがスタートし、千田から筒井、竹野、志賀、阿久根、八神、山本、中村の順で、あらためてひとりずつ挨拶を。20歳になったばかりの中村に「おめでとう!」の声も飛んだ。本追加公演はU-NEXTで生配信されており、カメラの向こう側で見守るCOOLerにもアピールを忘れない。中村が画面中央を陣取り、竹野が「出過ぎ、出過ぎ!」と止める一幕も。山本が「SCRAMBLE PARTY! 本編の方もソールドアウトしまして、なんと追加公演1部2部もソールドアウトしました!」と報告すると、客席からは祝福の声と拍手が。「まさかね、追加公演まであるとは思ってないし、しかもどちらもソールドアウトということで。今日、観にこられなかった人もいると思うので、その人たちの分まで楽しんで。U-NEXTでご覧の皆さんは画面の前で声を出して、楽しんでください」と続けた。志賀が先導して、本ツアー用にアレンジされた『COUNT DOWN』のセクシーな演出や、メンバーの衣装に触れる。くるくると回りながら全身を紹介する千田に「かわいい!」の声が。本ツアーだけの特別な演出といえば、千田&八神コンビの『listen to your heart』も外せない。志賀が「良かったですよね?」と客席に向けて反応を聞くと「良かった〜!」の大合唱。どこかホッとしたように微笑む千田と八神の特別なパフォーマンスは、また別の機会に披露されるのか。ここで、本ツアー恒例のトークボックスタイム。志賀から順に、カメラに向かって“キュン台詞”が放たれる。トップバッターの志賀は「よし、今日このあと、ライブ終わったらデートでも行く?」とCOOLerを誘い、千田に「何人連れていく気?」と突っ込まれた。続いた阿久根の「俺と付き合ってくれへん?」はまさにシンプルイズベスト。関西弁の勢いで行っちゃえ! と背中を押された竹野は「ほんまめっちゃ好きやで」で会場を爆発させ、山本は「今日も愛してくれる?」と真っ直ぐにねだる。「次はトッシーに振ろうと思ってたんだけど……」と言いながら真ん中に進んだ八神は、華麗なターン&投げキス付きで「僕と、付き合ってください」と王子様風なアプローチ。中村は「お前の目、綺麗だね」で筒井からの「旺ちゃんにしては良かった!」と太鼓判を受け、そんな筒井は「これからもずっと隣でトッシーって呼んでな?」と可愛らしく首を傾げた。トリを務めた千田は「ねえ、いま、ほかの人見てたでしょ? 俺だけ見てよ」で綺麗に締め、COOLerからの歓声に大いに照れてみせた。『恋ソーダ』から圧倒のダンストラックへ『SCRAMBLE PARTY!』追加公演の第2部は、EBiDAN全体曲の『恋心』や、EBiDAN NEXTの人気曲「Hug Hug Hug」、そして彼らICExのデビュー曲『CANDY』などを含んだ後半戦に突入していく。阿久根、志賀、竹野によるユニット曲『恋ソーダ』は、まさにソーダに氷を落とした瞬間のシュワシュワ、パチパチと爆ぜる音色からスタート。煌々としたスポットライトが3人を浮かび上がらせる。まるで公園にポツンと置かれたベンチの上で、傘を手に鮮やかにパフォーマンスする彼ら。思い通りにはいかない片思いの切なさ、もどかしい心が滲み出たような振り付けだ。志賀をバックハグする阿久根、阿久根の頬にキスをする竹野に、一際高い声が上がる。勢いは止まらない。『恋のDingDong』から『Hug Hug Hug』と、可愛らしさに殴られ続けるような時間が続く。パッと客席が明転したかと思えば、なんと客席には山本、中村、筒井、八神の姿が。山本が「受け取ってください!」と言いながら、COOLerに向けてボールを投げ込む。自分で投げたボールを自分でキャッチして微笑む、中村のお茶目な一面も映像に抜かれる。ステージ上、そして客席中央と、メンバーが入れ替わりながら投げ入れていくボールは、確実に思い出の一球になるだろう。至近距離を駆け抜けていく筒井の姿に、COOLerは釘付けだ。千田が「まだ足りてないよね? まだまだ盛り上がれるよね? みんなで一緒にクラップしましょう!」と煽り、八神はしきりに客席へ手を振る。曲が『Hug Hug Hug』に移っても、勢いは止まらない。志賀の後ろに映り込む阿久根や、画面アップの竹野に歓声は黄色く彩られる。かっこよく、かつ可愛らしい表情も交互に見せてくれるICExのじゃれ合いには、どれだけ目と耳があっても足りない。ポップに可愛らしく縁取られた会場は一瞬にして、華麗なアクロバットで再登場した筒井の独壇場に変貌する。ひとりで堂々と、優雅にステージを舞う筒井は、スポットライトさえも味方につけたようだ。やがて、そこに山本と中村が加わる。ここからは3人で形づくるダンストラック。音に合わせて縦横無尽に動く身体、流れるような艶やかなダンスが、彼らにしか生み出せないシンクロを実現させる。あどけなさを残しつつもダイナミックなダンス。指を鳴らす振り付けに合わせ、とっくに頂点に昇り詰めていたCOOLerの熱気は、さらなる臨界点を突破していく。これまでの歴史を振り返る『Member Sign』メンバー全員が再集合した『恋心』では、それぞれが「全力のパフォーマンスと笑顔を届ける」そんな覚悟が垣間見えた。竹野の「皆さん、盛り上がってますか! ライブも終盤、盛り上がっていきましょう!」の呼びかけが響いた『Member Sign』では、巨大モニターにメンバーの幼少期の写真が映し出される。それはさながら、ICExが結成された当時から現在までを振り返るアルバムのよう。稽古中の自撮りや食事中のオフショット、ライブパフォーマンスを捉えた1枚が浮かび上がるたびに「可愛い!」の声。たかが1年、されど1年だ。きっとこの時間は、彼らがどれだけ成長し、遠い存在になったとしても、忘れられないマイルストーンのような1年になる。たとえ、離ればなれになる未来が訪れたって、“Sign”さえあればまた出会えることを約束してくれる1曲だ。お待ちかねの『Sunny Road』は、筒井のカッコいい英語の煽りでスタート。COOLerとの掛け声も息がぴったりで、まさに一心同体の装いだ。昨年の初ワンマンも含め、確実に進化を続けているICExは、自分たちの魅せ方やステージの楽しみ方までも掌握しつつある。COOLerから続けざまに放たれる「HEY!」によって、メンバーのボルテージがラストの『CANDY』に合わせチューニングされていくのが分かる。志賀が「次で最後の曲になります! 僕たちICExは、皆さんCOOLerのおかげで1周年を迎えることができました。次にお届けする曲は、大切な曲です。感謝を込めてお届けします!」と合図して始まった『CANDY』は、彼らのシンボルとも言えるデビュー曲。曲名に合わせ、真上から降ってくるキャンディ型の色とりどりなバルーンに、COOLerの歓声もカラフルに跳ねる。客席に向かって懸命にバルーンを投げ入れようとするも、なかなか遠くには届かない。それでも、ICEx全員の思いは1ミリ残らずCOOLerに伝わっているはずだ。「皆さん、楽しんでくれましたか? 最高だったか? 俺らも最高だったぜ! 本日はありがとうございました!」の志賀の声に合わせ、手を振りながら去っていくメンバーたち。オレンジ色のキャンディ型バルーンを、なんとか客席まで届けようとする中村に、最後まで揺るぎないサービス精神を感じながら、本編の幕は閉じた。パーティの終焉を飾るランダム曲に選ばれたのは?合間を置かず、すぐに始まる「ICEx!」コール。少しずつ厚くなる声に引き寄せられるようにして、メンバーが再集結する。本ツアー最後となるグッズ紹介では、阿久根プロデュースの巾着が完売したことが報告された。喜びを隠しきれない阿久根は「ありがとうございます! 聞いたときね、めっちゃ嬉しくて。みんな大好きになった。もともと大好きだったんだけど、もっと好きになった」とストレートな言葉で感謝を伝えた。必需品であるペンライトやアクリルスタンド、うちわ、中村いわく「なんでも入っちゃうから!」なトートバッグや、メンバーが身につけているTシャツまで、余すところなく紹介したあとは、今年のICExの予定を告知。5月8日に3rdシングル『ビリミ』のリリース、そして8月29日・30日には『ICEx summer concert 2024 “TASTING”』の開催が控える。一夜のパーティの終焉が近づいている。志賀がシャッフルボックスから引いた曲名は『Member Sign』。ランダムに選ばれた1曲を即興でパフォーマンスすることになったICExの面々は、約2時間のライブの疲れなんて微塵も見せない。志賀が「みんな、立ってください! 1階も2階も配信のみんなも、最後にみんなでハイタッチしていきましょう!」と誘導すると、客席からは「嬉しい、嬉しい」と漏れ聞こえる声が。メンバー同士がハイタッチをし、客席に向かってもハイタッチを促す振り付けの『Member Sign』は、自ずと漏れる「もっと! もっと!」の煽りに応えるペンライトの明かりで、さらに団結感を増幅させていく。配信で見守っているCOOLerに向け、カメラへのハイタッチも欠かさないメンバーたち。「すべての愛を愛す」がコンセプトな彼らにとって、物理的な距離は関係がないようだ。ICExの一人ひとりが約束する、未来の景色パーティの終わりには、主催者の挨拶が欠かせない。千田から順にまわっていくメッセージのバトンが、かけがえのない時間にも限りがあることを教える。「ICExに入ってからというもの、いろいろなことがありました。高校も卒業して、メンバーに学生がいると『学生時代に戻りたいな』とか思って、過去に戻れたらって考えるんです。だけど、やっぱりこの活動を過去に戻ってできるかと言われたら、違うのかなって。この人生でこの活動をやっていることが、本当にすごく幸せで、失いたくなくて。そう考えたら、戻らなくてもいいなって思えるくらいに、楽しい人生を送らせてもらっています。これまで出会ってきた人たち、産んでくれたお母さん、支えてくれたお父さん、ICExのメンバー、そしてCOOLerとの出会いがなかったら、いま、ここにはいません。最高の職業を見つけたなって、僕は思います」という千田の熱さが、会場にも伝播する。筒井は「たくさんのCOOLerに会えるのが嬉しくて、楽しかったです。僕はこのツアー期間に高校を卒業して大学生になったんですけど、皆さんから『高校生の忙しい時期に、ICExとして活動してくれてありがとう』って言われました。それって、逆なんです。高校生っていう不安定な時期に僕を愛してくれて、新生活とか忙しい時期に僕たちICExを愛してくれて、巡り会ってくれて、『こちらこそありがとう、大好きだよ!』って気持ちでいっぱいです。COOLerの皆さんに感謝しかないです」とあらためて、今日この瞬間に同じときを共有できている事実に感謝を伝えた。「言葉にまとめるのは苦手なんですけど」と前置きした竹野は、楽しかったツアーに想いを寄せながら「この一言はやっぱり言いたいなと思って。皆さん、大好きです。いろいろな公演に来てくださり、ありがとうございます。これからも僕たち頑張るので、応援よろしくお願いします」とCOOLerへの愛をシンプルに表現。続いた志賀も「また一歩、夢に近づいたなと感じます。もっともっと、大きいステージに皆さんを連れていきたいです」とほのかに抱いた目標の片鱗を覗かせる。『Destiny』を歌いながら、いま、ここにいる全員と出会えたことは、奇跡じゃなく運命であることを実感したと告白した志賀は「これからもいろいろな景色を一緒に見ていくし、僕たちについてきてください」と胸を張った。阿久根は、首の怪我のことに触れ「たくさんの人に迷惑、心配をかけちゃって、120%のパフォーマンスを届けられなくてすみませんでした」と謝罪。すぐさま客席からは「そんなことない!」の声が届けられる。「何があるかわからないから、一瞬一瞬を大事にしていこうと、このツアーで、メンバーや皆さんから教わりました。この時間がずっと続けばいいな、と思えた日でした。『SCRAMBLE PARTY!』は終わっちゃうけど、始まりだから。もっともっと大きいステージに連れていくし、幸せにするし、愛していくので。これからも応援してください」と続ける阿久根の声は、未来への期待と希望に満ちていた。「今日ここに来るまでにいろいろなことがあって、たくさんの経験をさせてもらいました」とデビューからの1年を振り返った八神。ライブやリリースイベントなど、たくさんのCOOLerと幸せな思い出を積み重ねた。「僕は、ICExに入るまでは普通の中学生として学校生活を送っていて、でもいま考えると、俺なんでこんなに幸せな空間にいられるんだろうって……恵まれてるんだろうって思うようになってきて」と口にする八神の声は、どんどん震えていく。いったんは「泣きませんよ」と挟んで笑いを誘ったが「ライブが始まる前に、メンバーのみんなと叩き合いながら、頑張ろうよって話をして……僕の、リハの至らないところもカバーしてくれて……」と続けたところで、我慢していた涙が決壊。横にいた阿久根が八神を励ます場面も。「八神遼介という青春を、人生を、ICExにかけられていることを誇りに思います」と、なんとか最後まで言葉を尽くした八神のバトンを受けた山本は、すでにもらい泣き状態だ。「(泣くのを)我慢してたんですけど、八神のせいで……」と、堪えきれなくなった山本。「正直、この公演が始まる前は、体力的につらかったりして。本番がすごく怖くて。でもさっき八神が言ってくれた、みんなで背中を叩き合ったときに、良い仲間だなって。ICExがこの8人でよかったなって思えた」と声を潤ませながら懸命に言葉を継ぎ、そして「これからこの8人で、国立競技場に行きたいなって強く思ったので。その日を皆さんに見せられる日まで、応援よろしくお願いします!」と夢を掲げた。最後の挨拶の締めを受け取った中村。何を話すか考えたときに浮かんだのは、母の口癖だったという。「感謝感謝、って、いつも言うんですよ。わかったわかった〜って流してたんですけど、20歳になったいま思い返してみれば、こんなにたくさんのCOOLer、スタッフ、メンバーのみんなに支えられているんだって、あらためて実感しました」と語る。「僕たち成長段階で、これからもっと大きくなっていくので。何があっても、僕たちについてきてくれますか?」と呼びかけたCOOLerからは、今日いちばんとも思える大歓声が。発展途上で、成長過程かもしれない。まだまだ、至らないところのほうが多いのかもしれない。だからこそ彼らは「まだまだこれだけで終われません!」と高らかに宣言し、5月に発売を控える新曲『ビリミ』のパフォーマンスで『SCRAMBLE PARTY!』の閉幕を告げた。8人じゃないと成り立たない歌、そしてダンス。ステージ上を自由に、華麗に闊歩する彼らを、スポットライトが追いかける。ICExが見せてくれた一夜の夢で、高まりきった興奮。COOLerたちの熱気が冷めるのは、一体いつのことになるだろう。最後は一列に並び、全員で「ありがとうございました!」と声を揃え、深々と礼をするICExの面々。最後まで、全員が曇りのない笑顔を絶やさなかった。デビューからの1年、そしてこれからも積み重ねられていくICExとCOOLerの歴史。双方の時間に想いを馳せながら、もうすでに、彼らと会える次の時間を待ち侘びている。取材・文/北村有
2024年04月30日THE YELLOW MONKEYが2024年4月27日(土) に、約3年半ぶりの東京・東京ドーム公演『THE YELLOW MONKEY SUPER BIG EGG 2024 “SHINE ON”』を開催。以下、その様子をレポートする。“第2の充電期間”を終えたTHE YELLOW MONKEYは、2024年元日にリリースされた「ホテルニュートリノ」を皮切りに「SHINE ON」「ソナタの暗闇」と次々に新曲を発表しており、自身10作目となるアルバム『Sparkle X』もすでに完成させている。が、ここまでに至る道程は困難の連続だった。2020年4月に開催予定だった東京ドーム2Days公演は、コロナ禍のため開催中止。同年11月に行われた東京ドーム公演も、“観客の声出しはなし”、“客間の距離を保つためキャパシティの半分以下の動員数1万9000人”という形での開催となった。さらに、今回の再始動に先立って、吉井和哉(Vocal & Guitar/以下「吉井」)が喉の病気の治療を受けていたことが発表され、当初昨年12月28日に予定されていた日本武道館での復活ライブも吉井の体調の万全を期して開催中止となった。それでも、THE YELLOW MONKEYは2024年4月の東京ドーム公演の実施を発表、さらに前進することを選んだのである。その瞬間を見届けようとドームに集まった5万人のファンが客席を埋め尽くし、ライブはいよいよ開演の時を迎えた。巨大ビジョンの開演時刻カウントダウンが「000,000,000 SECONDS」を示し、「SHINE ON」のツアータイトルが映し出されると、広大な空間は割れんばかりの大歓声に包まれる。メンバー登場に先駆けて、ステージ両翼でセッションを始めた2人のキーボーディストは、90年代からTHE YELLOW MONKEYの活動を支えてきた三国義貴、そして2016年の再集結以降サポートを務めてきた鶴谷崇。2人の熱演と客席の熱い拍手喝采を受けて、いよいよ舞台に吉井・菊地英昭(Guitar/以下「エマ」)・廣瀬洋一(Bass/以下「ヒーセ」)・菊地英二(Drums/以下「アニー」)が姿を現すと、この日を待ち侘びたオーディエンスから割れんばかりの大歓声が巻き起こる。「ついにこの日がやってきました。今宵は”SHINE ON”、みなさんと俺たちが最も輝く日でありたいと思います!2020年に声が出せなくなった時、みなさんからたくさんの声を集めて、この東京ドームで小規模でやらせてもらいました。その時の声を今夜、ここで一緒に復活させたいと思います。今日は遠慮なく、たくさん大きな声で騒ごうぜ!」そんな吉井の言葉とともに、ドームに鳴り渡った歌声は「バラ色の日々」。ライブでのシンガロングも歓声も叶わなかった2020年11月、歌声募集企画「Sing Loud!」企画を通して届けられた国内外ファンの歌声による“合唱”である。困難な現実に抗いながらもロックとライブを貫き続けたバンドの足跡、その証とも言うべきあの時の“合唱”が、2024年の観客の熱唱とリアルタイムで共鳴し合っているのである。広大な客席は開演早々、クライマックス級の感動と高揚感で包まれていく。客席一面の歌声を「ビューティフル!」と讃えた吉井は、そのまま「バラ色の日々」をパワフルに歌い上げてみせる。病を乗り越え、オーディエンスを歓喜の頂へと導く姿は紛れもなく、稀代のロックスターの魔性と訴求力に満ちていた。その勢いのまま、バンドは2024年の楽曲「SHINE ON」へ。ロックの王道真っ只中を闊歩するような、ヒーセ&アニーのミディアムテンポの8ビート。妖しく美しく絡み合う、吉井&エマのWギター。現在の4人ならではの、タフでワイルドな魅力に満ちたグラムロックナンバーが、すでにファンにとって最新最強のアンセムとして浸透している──ということを、客席の熱狂ぶりが如実に物語っていた。「本当に、ここまで長かったです!今夜はとにかく、THE YELLOW MONKEYのロックンロールを、久々にぶちかましたいと思いますんで!そんなにヒット曲はないけど、代表曲のオンパレードでいきます!」と万感の想いを伝える吉井の言葉通り、そこから「Romantic Taste」「Tactics」とキラーナンバーを立て続けに披露していく。「聖なる海とサンシャイン」のメランコリックな世界を経て、「BURN」では圧巻のクラップ&シンガロングを呼び起こし、「ROCK STAR」では客席をダンスの渦へと巻き込んでみせた。中盤のMCでは「俺たちだけじゃなく、みなさんも大変な4年間だったと思います。そして何より、4年間のブランクがあるにもかかわらず、平均年齢58歳のバンドであるにもかかわらず……」と感謝の言葉を言いかけて、ヒーセに目をやる吉井。「ヒーセね、興奮しすぎて一睡もしてません!いないだろ、こんな61歳!遠足じゃねえし!」という吉井の言葉に、客席がどっと沸き返る。続く「楽園」から、ライブはさらに熱量を増していく。「SPARK」では吉井が舞台下手袖の花道を駆け下りると、足場がリフトアップされ、アリーナ/スタンド下手側の観客から大歓声が沸き起こる。熱唱を振り絞った吉井が足場に倒れ込むと、場内のクラップは割れんばかりの大音量へと高まりを見せていった。そこから一転、最新楽曲の「ソナタの暗闇」でダーク&ミステリアスな疾走感を描き出すと、続く「天道虫」でそのスリルをさらに加速させていく。再集結期のアルバム『9999』の中でも、ひときわ鋭利でダイナミックなロックの魅力に満ちていたこの曲。スクエアなビートの強度が観客を揺さぶり、高らかなクラップの輪を生み出してみせる。楽曲終盤の特効の花火が、ドーム会場ならではの非日常的な狂騒感をかき立てたところで、さらに「太陽が燃えている」へと雪崩込む。今度はエマがアリーナ中央へ移動、リフターで高く持ち上げられると、大歓声とシンガロングはさらに熱を帯びていった。ここで場内が暗転、舞台の巨大ビジョンには4人のドキュメント映像が映し出されていく。2022年1月に吉井の病が明らかになった後の、4人の表情とそれぞれの想い。命と向き合う場面で、それでもメンバー全員が「その先」を信じる不動の覚悟。「『死にたくない』って思ってたけど、ずっと。癌になってから、不思議とその恐怖はなくて。『下手したら死んでるんだな』っていうふうに思ったら……人はみんな死ぬし、過去には戻れないし。そこは怖がる必要はないかなって」というまっすぐな吉井の言葉。そこへ鳴り響いたイントロは「人生の終わり(FOR GRANDMOTHER)」。スクリーンには演奏するメンバーの姿とともに歌詞が映し出され、《続くどこまでも続くこの生命力/僕は死神に気に入られた旅人》と切々と歌い上げる吉井の姿に、誰もが魅入られている。ライブは早くも終盤。「SUCK OF LIFE」ではエマのギターの弦に吉井がマイクをスライドさせ、客席一面のハンドウェーブとシンガロングを受けながら、吉井は気迫のロングトーン絶唱を響かせる。「LOVE LOVE SHOW」では真っ赤なレイをまとった吉井が上手リフター、ヒーセがセンターのリフターで掲げられ、観客の祝祭感を歓喜のレッドゾーンへと誘ってみせる。そして、《人生の7割は予告編で/残りの命 数えた時に本編が始まる》……本当にそう思って、この曲を作りました。一緒に、“本編”を楽しみたいと思います」という吉井の言葉とともに本編の最後を飾った楽曲は「ホテルニュートリノ」だった。タイトなスカのビートに、哀しくも愛しい人の性を重ねたこの曲が、弱さも不安も抱えながら挑戦し続けるTHE YELLOW MONKEYの象徴のように思えた。アンコールではアコースティックギターを抱えた吉井の「東京ブギウギ」から「アバンギャルドで行こうよ」へ突入して客席を熱く揺らしてみせる。再集結期の狼煙を上げたナンバー「ALRIGHT」は、今やすっかりTHE YELLOW MONKEYスタンダードとしての風格を備えて、オーディエンスの力強い歌声を呼び起こしている。曲中、吉井がフロアのセンター、エマが上手、ヒーセが下手のリフターに陣取ると、舞台上のアニーも含め、広いアリーナを自分たちの表現領域として駆使してみせる4人の姿に、ファンの熱狂はなおも刻一刻と高まっていく。特効の花火が轟き、金銀の紙テープが舞い踊った「悲しきASIAN BOY」で、ドームを歓喜と狂騒の極致へと導いたTHE YELLOW MONKEY。「俺、完璧な声じゃないけど、少しずつ治っていくから。何の確証もないまま東京ドームやっちゃって申し訳ないけど、みんなの歓声があるからできると思った。願えば叶うと信じて、これからもTHE YELLOW MONKEYと人生を共にしてください!」……吉井のメッセージとともに披露されたのは、バンドにとって大切な楽曲「JAM」。癒されぬ悲しみも孤独も矛盾もすべて抱きしめるような、豊潤な包容力に満ちたアンサンブルの中、鬼気迫る歌声を突き上げる吉井の凄絶な姿が、感激や感動では言い表せない衝撃的な余韻を残していった。4人と2人が舞台を去り、ビジョンには『Sparkle X』収録曲「復活の日」を歌う吉井の映像が映し出されて、ライブは終了……かと思いきや、メンバー4人が再度ステージに登場。「我がTHE YELLOW MONKEYは、永久に不滅です!」の吉井の絶叫とともに最後に披露したのは「WELCOME TO MY DOGHOUSE」。残りの一滴のエネルギーまで完全燃焼させるような激走感。最高のロックバンドだからこそ体現し得る、最高のロックアクトだった。約3時間に及ぶ熱演を終え、互いにハグを交わし、肩を組んで充実の表情を見せた4人。去り際の吉井の「治ったら2Daysやるぞ!」の叫び声が、バンドの「これから」への祝砲のように晴れやかに響いた。THE YELLOW MONKEY通算10作目の新作アルバム『Sparkle X』は、2024年5月29日にリリースされる。文=高橋智樹写真=Masato Yokoyama / Takeshi Yao / Yukitaka Amemiya【セットリスト】01. バラ色の日々02. SHINE ON03. Romantic Taste04. Tactics05. 聖なる海とサンシャイン06. BURN07. ROCK STAR08. 楽園09. SPARK10. ソナタの暗闇11. 天道虫12. 太陽が燃えている13. 人生の終わり(FOR GRANDMOTHER)14. SUCK OF LIFE15. LOVE LOVE SHOW16. ホテルニュートリノEn1. アバンギャルドで行こうよEn2. ALRIGHTEn3. 悲しきASIAN BOYEn4. JAMW-En1. WELCOME TO MY DOGHOUSEセットリストプレイリスト配信リンク:<リリース情報>10th Album『Sparkle X』5月29日(水) リリース●通常盤(CD):3,300円(税込)・仕様:紙ジャケット●初回生産限定盤(CD+DVD):4,950円(税込)・仕様:箔押し紙ジャケット・封入特典:28Pブックレット、ゴールドモンキーステッカー【CD収録】M-01. SHINE ONM-02. 罠M-03. ホテルニュートリノM-04. 透明PassengerM-05. ExhaustM-06. ドライフルーツM-07. BeaverM-08. ソナタの暗闇M-09. ラプソディM-10. Make OverM-11. 復活の日【DVD収録】※初回生産限定盤のみ■BELIEVER.Meeting Live Session 2023.12.28 @日本武道館1.Subjective Late Show2.Sleepless Imagination■2024.3.6 @Zepp Haneda1.Love Sauce2.MOONLIGHT DRIVE3.SHINE ON予約リンク:先行配信リンク:
2024年04月30日ラッセル・クロウとラミ・マレックが新作で共演することになった。歴史スリラーで、タイトルは『Nuremberg』。監督は『ゾディアック』の脚本家ジェームズ・ヴァンダービルト。ナチの戦犯(クロウ)が裁判に耐えうるかどうかを見極めようとするアメリカの精神科医(マレック)が直面していく複雑な状況を描くもの。ほかにマイケル・シャノン、リチャード・E・グラント、コリン・ハンクスらが出演する。撮影はすでにハンガリーで始まっている。クロウの次回公開作は『クレイヴン・ザ・ハンター』。マレックの最近作は『オッペンハイマー』。文=猿渡由紀
2024年04月30日4月29日(月・祝) に開催された『日比谷フェスティバル2024』に、舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』のキャストが特別出演を果たした。2018年から行われている『日比谷フェスティバル』は、“日本のブロードウェイ”日比谷ならではのエンターテインメントの祭典として、日比谷の街との共創を実現したイベント。当日は、日比谷ステップ広場に設けられた大型ステージ上で展開される劇場ショーケース「ステップショー」のプログラムとして、劇場外では初披露となるワンドダンスのパフォーマンスと、7月公演からハリー・ポッター役を務める平方元基と吉沢悠によるトークショーが行われた。平方元基吉沢悠ワンドダンスとは、舞台中に繰り広げられるホグワーツ魔法魔術学校の新入生たちによるダンス。まるで杖に操られているような動きと息のあったフォーメーションダンスが見どころとなっている。ホグワーツ魔法魔術学校の新入生たちによるワンドダンス舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、東京・TBS赤坂ACTシアターでロングラン上演中。撮影:山本春花<公演情報>舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』ロングラン上演中会場:TBS赤坂ACTシアター上演時間:3時間40分 ※休憩ありチケット情報:()公式サイト:
2024年04月30日2024年5月12日(日)より、山種美術館では、『【特別展】犬派?猫派?―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで-』を開催する。古来、日本美術には様々な動物が登場してきたが、そのなかでも犬と猫が描かれた江戸時代以降の日本の絵画を紹介する展覧会だ。同展の見どころは、なんと言っても、犬と猫を描いた名作が集結することに尽きるだろう。なかでも注目したいのは、今回初公開となる《洋犬・遊女図屛風》(17世紀、江戸時代、個人蔵)。当時日本では珍しかった洋犬を遊女とともに描いた、極めて貴重な作品だ。その他、琳派の祖・俵屋宗達や、奇想の系譜で有名な伊藤若冲、長沢芦雪らが描いた、ころころとかわいらしい仔犬の図、また愛猫家で有名な浮世絵師・歌川国芳やエコール・ド・パリの画家・藤田嗣治による、美女と猫の作品なども紹介。《洋犬・遊女図屛風》17 世紀(江戸時代) 個人蔵さらに自らの愛犬ムクとモルをモデルにした川端龍子の《立秋》《秋縁》(ともに大田区立龍子記念館蔵)、大人気の現代作家・山口晃の、鶴を捕獲しようと画策する猫たちの姿をユーモラスにあらわした《捕鶴圖》(山種美術館蔵)など、バラエティ豊かな作品が展示される。川端龍子《立秋》1932(昭和 7)年大田区立龍子記念館蔵また山種美術館のレジェンド猫といえば、竹内栖鳳の《斑猫》【重要文化財】(山種美術館蔵)だが、本作は子犬たちが無邪気にじゃれ合う長沢芦雪の《菊花子犬図》(個人蔵)とともにスマートフォンでの撮影が可能。この機会にぜひ、かわいい名品を自身のスマホに収めたい。その他特集展示として、菱田春草の初公開作品《柏二小鳥》を筆頭に、横山大観や上村松園の花鳥画の名品も紹介する。日本人がいかに古くから動物に親しみ、愛してきたかがわかる同展は、アートファンはもちろん、犬や猫をはじめとする動物好きの心を、一瞬にして溶かしてしまうに違いない。<開催概要>『【特別展】犬派?猫派? ―俵屋宗達、竹内栖鳳、藤田嗣治から山口晃まで―』会期:2024年5月12日(日)~7月7日(日) ※会期中展示替えあり会場:山種美術館休館日:月曜時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般1,400円、大高1,100円※きもの割引あり公式サイト:
2024年04月30日りりあ。が、初のワンマンライブツアー『First OneMan LiveTour「約束」』を開催することが決定した。即日ソールドアウトとなった初のワンマンライブ『記録の記憶』を4月29日(月・祝) に東京・青山月見ル君想フで行い、成功に収めたりりあ。。ツアーは10月13日(日) に愛知・BOTTOM LINE、11月2日(土) に大阪・HEP HALL、11月6日(水) に東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで開催される。チケットは最速先行を5月12日(日) まで受け付けている。<ツアー情報>りりあ。First OneMan LiveTour『約束』りりあ。First OneMan LiveTour『約束』告知画像10月13日(日) 愛知・BOTTOM LINE開場17:30 / 開演18:0011月2日(土) 大阪・HEP HALL開場17:30 / 開演18:0011月6日(水) 東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASURE開場18:30 / 開演19:00■最速先行:5月12日(日) 23:59まで()公式X:
2024年04月30日