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年末にじっくりと!骨太なドキュメンタリーを多彩にラインアップ広島ホームテレビ(本社:広島市中区)は、2024年度制作の報道ドキュメンタリー作品を年末の5日間、連日放送します。じっくりとご鑑賞いただきたい作品揃いです。5日連続放送!広島発のドキュメンタリードキュメント広島[再]■12/27㈮ | あさ5時20分~『自由学校に夢見た2年』県内の小学校は減少の一途をたどっていて、この10年間で1割が消えました。(※459校 今年4月現在 国立私立含む)今回、舞台となる庄原市立川北小学校も2021年3月、146年の歴史に幕を閉じました。「このままでは交流がなくなる。ますますさびしくなる」そう地域の人が語るほど、小学校とは地域にとっての“灯” です__ならば閉校した校舎で新しいカタチの学びを始めたい…閉校から1年、地域は動きます。■12/28㈯ | あさ5時20分~『広島土砂災害 それぞれの10年』2014年8月20日未明、広島市北部を襲った集中豪雨は166カ所で土砂災害を引き起こし、77人の命を奪いました。去年9月、被災地に、多くの命を奪った災害の恐ろしさを後世に伝える施設が誕生しました。「広島市豪雨災害伝承館」です。土石流により自宅を失った高岡正文さん(73)が初代館長を務めています。「災害を自分事として備え、命を守る行動を起こしてほしい」訪れる人に自分の体験を話します。■12/29㈰ | あさ5時20分~『きょうも0人 芸備線 無人駅の守りびと』秘境駅といわれるJR小奴可(おぬか)駅。主人公は、約40年にわたりここで乗車券を販売する林嘉啓さんと妻の千鶴さん。駅前の小さなスーパーを営みながら、決して多くはないお客さんを日々送り出し、出迎える。災害で路線が不通になった春、廃線の可能性が報じられお客さんが増えた夏、そしてついに始まった再構築協議会の議論を見つめながら過ごす日々…。一方でJRは芸備線の他の路線についても存廃議論を始め、沿線に住む高校生たちは路線の未来に向けて動き出す。JRから委託を請け負い40年…まさに芸備線とともに歩んできた夫婦の一年半から見える芸備線の ”リアル” とは。長期取材で見えた「赤字続きローカル線」の未来を考える。テレメンタリー2024[再]■12/30㈪ | あさ5時20分~『政治とカネと契りと議員』今、専ら国会をにぎわせている自民党派閥の裏金問題。パーティー券、氷代・もち代…世間になじみのない政治の風習。果たして本当に必要なのか。そんな疑問を持ちながら、取材班が密着したのは、裁判を続けている広島市議会の三宅正明議員。「政治にお金は必要」としながらも、今の政治に何を思うのか___“買収事件の震源地” でもあった広島。地方政治の現場から“政治とカネ”を考える。ナレーション:福山 潤[声優]■12/31㈫ | あさ5時20分~『92歳私の仕事 ~被爆者サーロー節子~』「胸がつぶれるような思いです、大変な失敗だったと思います」去年、広島で行われたG7サミットを被爆者のサーロー節子さんはそう振り返った。核兵器禁止条約の成立に尽力し、2017年にはノーベル平和賞を受賞したICANとともに授与式に招かれるなど「セツコ・サーロー」の名は世界でも知られる。被爆者の平均年齢が85歳を超えるなか、サーローさんも今年で92歳に。移動には車いすが欠かせなくなった今も、世界中で核兵器の廃絶を訴え続ける背景には79年前のあの日に誓った「覚悟」があった。故郷 広島から1万㎞以上離れたカナダで暮らすサーローさんの、知られざる素顔に追る。ナレーション:尾野真千子[俳優]テレメンタリー2024スペシャル「消えない波紋」テーマに沿って選ばれた5作品を再取材・再編集■12/30(月) | 深夜1時50分~広島ホームテレビ「政治とカネと契りと議員」新型コロナが明けて初めての正月、能登半島地震から始まった2024年。世界に目を向ければ、ウクライナやガザ、イランなど各地で戦闘が続き、混沌さは増しています。世の中に広がる様々な「波紋」を、今年も独自の視点で切り取り、紡いできたテレメンタリー。2024年ならではの「波紋」のその後を届ける年末スペシャルです。広島ホームテレビも制作に参加。5月に放送した「政治とカネと契りと議員」のその後を取り上げます。5月|「政治とカネと契りと議員」広島ホームテレビ6月|「沈没の波紋」北海道テレビ放送7月|「入管ドクター」名古屋テレビ放送8月|「ノー・モア・ナガサキ~戦後79年 長崎を最後の被爆地に~」長崎文化放送6月|「軽バンガール ~私がこの道を進むワケ~」九州朝日放送2025年も、広島ホームテレビは良質なドキュメンタリー作品を作り続けてまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年12月20日Disney+(ディズニープラス)にて、BTS最年少メンバーJUNG KOOKのドキュメンタリー「 THE ORIGINAL」が12月3日(火)より独占配信されることが分かった。本作は全3話で一挙配信される。JUNG KOOKのソロシングル「Seven」から最新アルバム「GOLDEN」の活動期間に密着し、ニューヨーク、ロンドン、ソウルなど世界各地を巡る約8か月間の<黄金の瞬間>を追う。彼がいかにして“世界的ポップスター”となったのか、表舞台での輝きや隠された苦悩に迫る内容である。今回の配信には、劇場版『JUNG KOOK: I AM STILL』に加え、未収録6曲を追加した「JUNG KOOK『GOLDEN』Live On Stage」のフルバージョンが収録されている。さらに、本人のインタビューやニューヨークのタイムズスクエア前でのTSXサプライズ公演の練習風景、UsherとのMV撮影シーンなど、約55分の未公開映像も初収録されている。解禁された本予告では、華やかなステージからリハーサル風景、オフステージでの素の表情が収められている。JUNG KOOKは「BTSではなく、僕一人の力で人々に認めてもらえるのか」と不安を吐露し、ステージ裏でのプレッシャーと戦う様子が垣間見える。また、インタビューでは「僕は天才ではないです。絶対。自分の足りない部分を見て、さらに努力する」と語り、ファンへの感謝の言葉も述べている。「 THE ORIGINAL」は12月3日(火)よりディズニープラスにて独占配信。(シネマカフェ編集部)
2024年11月08日『犬に名前をつける日』『犬部!』を手掛けたドキュメンタリー映像作家の山田あかね監督が、ウクライナで動物の命を救おうと奮闘する人々を追ったドキュメンタリー映画『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』が2025年2月より公開が決定した。本作は、山田あかね監督が約3年にわたりウクライナに通って取材した「犬と戦争」の記録。2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻。戦争による惨劇が日々報道される中、その現実を自分の目で確かめるため、侵攻から約1か月後にウクライナへと向かった。山田監督はこれまでに、小林聡美主演の『犬に名前をつける日』(2015/監督)や林遣都主演『犬部!』(2021/脚本)など数々の作品で犬や猫の命をテーマにし、福島や能登などの被災地への取材を重ねてきた。そんな山田監督だからこそ、「戦場にいる犬たちの現実を伝えなければ」という覚悟のもと戦禍のウクライナでカメラを回す。そして、1つの動画をきっかけに衝撃的な事件を知ることになる。「戦場にいる犬たちに、何が起きたのか?」その真相を探るため、ウクライナへ3年にわたり通うことになった。山田監督は、「犬は人間の最も近くにいる動物。彼らを通して世界を見ると、人間の姿が浮き彫りになる。“犬の向こう側”には必ず人間がいます」と語る。本作では、戦場で生きる犬たちの様子をはじめ、その小さな命を救おうと世界中から駆けつけた人々の奮闘する姿が映し出される。犬たちを取材する中で見えてきたのは、戦争に翻弄される人々の姿、そして様々な立場から語られる平和への願いだった。また、ナレーションは俳優の東出昌大が務める。自身も保護犬と暮らしている東出が、ウクライナを取材してきた山田の想いを言葉に乗せる。犬と人間が安全に、そして安心して共に暮らすには何が必要なのか。本作は、戦禍のウクライナで《戦うこと》ではなく、《救うこと》を選んだ人々による希望の物語となっている。コメント全文<監督:山田あかね>戦禍のウクライナ、首都キーウで起こった犬をめぐる「ある事件」。その一部始終を捉えた映像を見た私は、彼らに...犬たちに何が起こったのか知るために、3年にわたり、ウクライナに通った。そこで見たのは、「戦争の悲惨さ」だけでなく、極限状況のなかで、犬や猫、動物たちを救おうとする人達の「強さと優しさ」だった。戦争という悲劇のなかで見た、ひとすじの希望の物語です。<ナレーション:東出昌大>可愛い犬の映像がふんだんに映し出されます。はしゃいでは見せるその純真無垢な表情に、戦禍が続いている事を忘れそうなほどに。犬は人間に助けを求め、時に癒し、稀に人間よりも悟った顔をします。犬から考える平和について。犬は当たり前の幸せを享受出来る、素直な生き物。犬から“だから”考えられる平和について、の映画とも言えます。『犬と戦争 ウクライナで私が見たこと』は2025年2月より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年10月26日ドキュメンタリー映画『コール・ミー・ダンサー』が、2024年11月29日(金)より全国で公開される。ドキュメンタリー映画『コール・ミー・ダンサー』映画『コール・ミー・ダンサー』は、遅咲きのインド人バレエダンサー、マニーシュ・チャウハンをテーマにしたドキュメンタリー作品。ダンサーとして活躍するには遅い年齢でありながら、夢の実現へ向け、苦悩しながら師匠とともに試練を乗り越えていく姿をスクリーンに映し出す。ストリートダンス、バレエ、コンテンポラリーダンスと様々なダンススタイルへの挑戦を通して成長していくマニーシュに注目だ。現在もダンサーとして活躍するマニーシュ・チャウハン。そのドラマチックな歩みが脚光を浴び、実話をもとに制作された2020年のNetflix映画『バレエ:未来への扉』でも本人役を務めている。監督は、プロダンサーとして長く活躍した経歴のあるレスリー・シャンパインと、25年以上にわたってドキュメンタリー作品を制作してきたピップ・ギルモア。ダンサーの困難を描くのみに留まらず、その内にある情熱や喜びをリアルに表現していく。映画『コール・ミー・ダンサー』あらすじムンバイで大学に通うマニーシュは、ストリートダンスに興味を持ち独学で練習を始める。ある日、出場したダンスの大会で注目を浴びた彼は、出場していた他の選手にダンススクールに通うことを勧められた。決して豊かな家庭環境ではないながらもマニーシュに一生懸命教育を施してきた両親に反対される中ダンス・スクールの門を叩くと、そこでバレエを教えるイスラエル人イェフダと出会い、バレエの虜になってしまう。優れた運動能力とたゆまぬ向上心を持つマニーシュに、必死で応えるイェフダ。しかし、バレエダンサーとして活躍するには、マニーシュは年を重ねすぎていた…。【作品詳細】映画『コール・ミー・ダンサー』公開日:2024年11月29日(金)監督:レスリー・シャンパイン、ピップ・ギルモア出演:マニーシュ・チャウハン、イェフダ・マオール配給:東映ビデオ原題:Call Me Dancer
2024年10月11日GAKU-MCが、新曲についてのコメント動画とレコーディングドキュメンタリー映像を公開した。RHYMESTERとタッグを組んだ新曲のタイトルは「フライヤー feat. RHYMESTER」。10月2日(水) にリリースされるGAKU-MCソロデビュー25周年を記念した10枚目のオリジナル・アルバム『Master of Ceremonies』にも収録される。『Master of Ceremonies』には、「フライヤー feat. RHYMESTER」に加え、ライブの旅先で感じた“同じ空の下で僕らはいつだってつながっている。”というフレーズをもとに、セカイイチのボーカルであり、多くのCM、映画音楽を手がけるミュージシャン岩崎慧と何度もやり取りを重ね完成した新曲「Under the same sky」、ゴスペラーズ 北山陽一をコーラスに迎え制作された「僕は忘れない」、ほかにも、東田トモヒロ、YoYo the “Pianoman”も参加した全12曲を収録する。併せて、CD限定のボーナストラックとして発表されていたライブ音源の詳細も発表された。■GAKU-MC コメント10枚目の、そしてなによりソロデビュー25周年記念のフルアルバム、『Master of Ceremonies』そのアルバムに収録される最後の一曲が完成。共にスタジオに入ったのはデビュー前からの友人でありライバルRHYMESTERの宇多丸とMummy-D。出来上がった楽曲は、「フライヤー feat. RHYMESTER」笑顔の絶えない素敵なレコーディングでした。アルバム『Master of Ceremonies』ぜひお聞きください。RHYMESTER との新曲「フライヤー feat. RHYMESTER」レコーディングを終えて「フライヤー feat.RHYMESTER - Recording Documentary -」<リリース情報>『Master of Ceremonies』2024年10月2日(水) リリース価格:4,000円(税込)【収録曲】01. Under the same sky02. フライヤー feat. RHYMESTER03. Whatʼ s real ?!04. いますぐにまっすぐに05. そしていつか風になれ06. それでも日々は続く session with YoYo the “Pianoman”07. 骨 ピンチこそがチャンス08. 自由奔放09. 人生にキャンピングカーを10. 僕は忘れない11. Drive and Live 〜Today is the Day〜 feat. 東田トモヒロ12. 晴れたらみんなで■Bounus Tracks (CD only)1.「夢の叶え方」 Live at “New Breeze” 大阪城音楽堂 in 2012 session with リズムソムリエズ2.「Flash Back」Live at “ガクエムハタチ” Motion Blue Yokohama in 2019 session with リズムソムリエズ3.「サバイブ」Live at “J-WAVE HOLIDAY SPECIAL FUTURE IS YOURS” 自宅録音 in 2020 独ガク4.「グッジョブ」Live at “MIFA Football Park 8th anniversary party” in 2022 session with バンドアミーゴ5.「ナクスコトデシカ」Live at “KOGANEI MUSIC JAM 2023” session with YoYo the “Pianoman” Band25周年記念アルバム『Master of Ceremonies』トレーラー予約リンク:【リリース記念イベント】■GAKU-MC New Album『Master of Ceremonies』発売記念インストアライブ10月1日(火) 19:00~ヨドバシマルチメディア梅田 1F 阪急側イベントスペース■ミニライブ&サイン会10月4日(金) 19:00〜21:0019:00〜 ららぽーと立川立飛 2F イベント広場 インストア LIVE&ミニライブ&サイン会20:00〜 MIFA Football Park 立川フットサルイベント<ライブ情報>GAKU-MC LIVE TOUR 2024『Master of Ceremonies』11月3日(日) 静岡・LIFE TIMEopen 17:00 / start 17:3011月4日(月・祝) 大阪・Yogibo HOLY MOUNTAINopen 15:30 / start 16:0011月10日(日) 宮城・誰も知らない劇場open 17:00 / start 17:3011月15日(金) 北海道・PLANTopen 18:30 / start 19:0011月24日(日) 福岡・ROOMSopen 17:00 / start 17:3011月30日(土) 東京・浅草花劇場open 16:30 / start 17:30【チケット】前売 / 自由席:6,500円(税込・別途ドリンク)学(GAKU)割料金 / 自由席:3,500円(税込・別途ドリンク)チケット情報:()詳細はこちら:
2024年09月30日今年2月に開催されたベルリン国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞と観客賞をW受賞した、パレスチナ人とイスラエル人の若手監督による衝撃と奇跡のドキュメンタリー映画『NO OTHER LAND』(原題)が、2025年2月21日(金)より日本公開されることが決定。併せて場面写真が解禁となった。■僕たちの映像で、占領停止を世界に訴えようイスラエル軍による破壊行為と占領がいままさに進行中のヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区<マサーフェル・ヤッタ>。本作は、この現状をカメラに収め世界に発信することで占領を停止させ故郷の村を守ろうとするパレスチナ人青年バゼル・エイドラと、彼に協力しようとその地にやってきたイスラエル人青年ユーバール・アブラハムの2人による決死の活動を、2023年10月までの4年間に渡り記録したドキュメンタリー。監督は、彼ら自身を含むパレスチナ人2人・イスラエル人2人による若き映像作家兼活動家たち4人が共同で務めた。「イスラエル人とパレスチナ人が、抑圧する側とされる側ではなく、本当の平等の中で生きる道を問いかけたい」という彼らの強い意志のもと危険を顧みず製作。スマートフォンや手持ちカメラを使用した、そこで暮らす当事者だからこそ捉えることのできた至近距離からの緊迫感ある映像で、マサーフェル・ヤッタの住民たちが家や小学校、ライフラインを目の前で破壊され強制的に追放されていく、あまりに不条理な占領行為をあぶりだしていく。「世界で最も解決が難しい紛争」とよばれるパレスチナ問題が過去最大の危機を迎えている現在こそ、決して目をそらしてはならない、知らないふりはできない現実をとらえたドキュメンタリーだ。本作が映し出すのは、その惨状だけではない。バゼルとユーバールという同じ年齢の青年2人が、パレスチナ人とイスラエル人という立場を越えて対話を重ね理解し合うことで生まれる奇跡的な友情と、ただ故郷の自由を願い強大な力に立ち向かい続ける人々の姿。その物語は観る者の心を強く揺さぶり、パレスチナ問題、ひいては我々の生きる社会全体を覆う「どうしたら人は分かり合えるのか?」という問いかけをもたらす。解禁となった場面写真は、マサーフェル・ヤッタの穏やかな丘陵地を背景に、バゼルとユーバールが目をそらすことなくお互いをまっすぐ見る、印象的な様子を切り取った。■ベルリン国際映画祭2冠も論争が激化…プレミア上映されたベルリン国際映画祭では、数多ある部門のプレミア上映のうち最も大きな盛り上がりを見せた1作となり、上映後には観客たちによるパレスチナ解放スローガンの大合唱と、割れんばかりの拍手喝采が巻き起こった。見事に最優秀ドキュメンタリー賞&観客賞をW受賞し、バゼルとユーバールが揃って登壇し連帯を呼びかけた受賞スピーチは同映画祭のハイライトとして大きな話題を集めるも、イスラエル擁護の強固な姿勢を取るベルリン市長やドイツ文化省による本受賞への批判コメントが発表されるや大きな物議を醸し、多数の大手メディアで意見対立が勃発。監督らが殺害予告や脅迫を受け、身の危険にさらされるほど論争は激化している。しかし、本作はその後も世界各国の映画祭で熱い支持を集め、観客賞をはじめすでに17もの賞を獲得。全米批評家サイト「Rotten Tomatoes」では100%フレッシュと圧倒的な高評価を記録(数字は全て9月26日時点)。「極めて重要な作品」(Variety)、「心に突き刺さる衝撃。しかし彼らの国境を越えた連帯と抵抗に、一筋の希望を見ることができる」(cineuropa)、「私たちは声を上げ、行動を起こさなければならない。そうすることでこの監督たちに応えたい」(Hollywood Reporter)など心を動かされたパワフルかつ熱のこもった絶賛評が寄せられ、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の受賞最有力との呼び声も高い。『NO OTHER LAND』(原題)は2025年2月21日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年09月30日バーブラ・ストライサンドのドキュメンタリーの製作が進行中であると発表された。映画には、これまで公開されたことのないストライサンドのパーソナルなビデオ、写真、レコーディングなどが盛り込まれるという。何部かに分けた作品になるとのことで、大規模なプロジェクトのようだ。製作はソニー・ミュージック・ビジョン、コロンビア・レコード、ジグゾー・プロダクションズ、ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー。監督は、2020年のドキュメンタリー映画『ビー・ジーズ栄光の軌跡』も手がけたフランク・マーシャル。プロデューサーは『「闇」へ』でオスカー長編ドキュメンタリー賞を受賞したアレックス・ギブニー。彼は過去にジャニス・ジョプリン、タイガー・ウッズ、ロビン・ウィリアムズなどの人物のドキュメンタリーも製作してきている。公開予定日は明らかにされていない。文=猿渡由紀
2024年09月27日「BTS」のリーダー・RMの初の単独ドキュメンタリー映画『RM:Right People, Wrong Place』がK-POPドキュメンタリー映画として初めて、第29回釜山国際映画祭オープンシネマ部門へ正式招待が決定、これを記念したポスターが解禁となった。アーティスト活動のみならず、作詞・音楽プロデュースなど多才な活躍をみせるRM。本作は、今年5月に発売されたRM2枚目となる2nd solo album「Right Place, Wrong Person」の制作過程に8か月間密着したドキュメンタリー映画。監督は、「BTS」J-HOPEのソロアルバム「Jack In The Box」の「Arson」「MORE」ミュージックビデオの制作に参加したイ・ソクジュン。アルバム完成までの制作の様子や、RMへのインタビューが収められている。なおインタビューでは、ステージ上で圧倒的な存在感と煌めきを見せる世界的トップスター・“RM”が、「BTS」のリーダーでありアーティストである自分と、1人の人間である“キム・ナムジュン“とのはざまで、あるべき姿を探し揺れ動くさまが語られている。RMの言葉から垣間見える思考を通して、彼自身と「BTS」というグループをさらに深く知ることができる内容となっている。さらにドキュメンタリー映画でありながら、1つのアートフィルム映画としても楽しめる“映像美”も見どころの1つ。今回、その本作が「第29回釜山国際映画祭」オープンシネマ部門の公式招待作品に選定。「釜山国際映画祭」は1996年にスタートしたアジア最大級の映画祭で、国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の長編映画の祭典として、アジアのみならず世界中から300本以上の作品が出品され、毎年20万人近くが訪れる世界的な映画祭。なお本映画祭のオープンシネマ部門は映画祭の招待作品の中でも、作品性と大衆性を兼ね備えた新作、そして国際的に関心を集める話題作を公開する部門であり、野外上映される本映画祭における大きなイベントの1つ。さらに本部門に招待される初めてのK-POPドキュメンタリー映画ともなっている。また、映画祭への招待を記念し本作のポスターも解禁。ナチュラルな雰囲気の中、自然体で佇む様子や、何か悩んでいるような様子が見て取れるRMの2枚の写真が印象的な本ポスターは、ドキュメンタリー映画の内容を予感させながら、RMのアルバム同様、アーティスティックな世界観で構築されている。(シネマカフェ編集部)
2024年09月04日エルトン・ジョンのドキュメンタリー映画『Elton John: Never Too Late』が、12月13日にディズニー・プラスで配信開始になると発表された。映画の世界プレミアは来月のトロント国際映画祭。10月のロンドン国際映画祭でも上映され、11月にはアメリカとイギリスの映画館で限定公開される。監督は、ジョン・べルーシのドキュメンタリー映画『Belushi』を手がけたR・J・カトラーと、ジョンの夫デビッド・ファーニッシュ。映画には、ジョンが書いた新曲も登場するという。ファーニッシュは、タロン・エジャトンがジョンを演じた2019年の伝記映画『ロケットマン』でもプロデューサーを務めた。この映画の「(I’M GONNA) LOVE ME AGAIN」は、アカデミー賞で歌曲賞を受賞した。文=猿渡由紀
2024年08月28日シリーズ3作目となる阪元裕吾監督最新作『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の撮影現場に密着したドキュメンタリー『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』が10月4日(金)より公開されることが決定した。2021年に1作目が公開され、人気を博した「ベイビー」シリーズ。第3作にして集大成となる『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』が9月27日(金)より公開となる。さらに24年秋にはテレビシリーズ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」が放送されることも決定しており、その世界はますます広がりを見せている。本作では、宮崎県でロケを敢行した最新作の製作現場に完全密着し、ジョン・ウーとのコラボでも知られるアクション監督、園村健介の怒涛のアクションがいかにして生まれるのかをつまびらかに明かしていく。また、現場に襲いかかるトラブルの数々、体力と精神力のギリギリまで追い詰められる出演者たち、予想外の事態に妥協を迫られる阪元監督らの苦悩など、決して順風満帆とはいかない映画作りの生々しい現場のリアルも映し出される。また、従来のメイキングドキュメンタリーと一線を画すのは、“スタント”という人間と人間のぶつかり合いを、アスリートの闘いを観察するかのように克明に記録していること。史上最強の敵、冬村かえでを怪演した池松壮亮と、ちさととまひろの死闘シーンの撮影の模様では、演技とスタントが渾然一体となり、技と技とがせめぎあう緊張感に息を呑む。世界最高レベルのアクションの現場を堪能できる、メイキングドキュメンタリーとなっている。■監督・撮影・編集:高橋明大コメント撮影現場を少し遠巻きに眺めながら、そのとき、そこにあったものを一つでも多く映像に収めようと腐心しました。まるで新しいダンスのステップのような、ある種のスポーツの体さばきのような、敬虔な祈りのような、演者の身体と心の躍動を目と耳で追いながら、音楽になる手前の、音の羅列のようなドキュメンタリーが作れたらな、と思っていました。これは、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズ最高峰のアクションに挑んだ、プロフェッショナルたちの記録です。強さも、弱さも、たくさんの美しいものが映っていると思います。『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』本編と合わせて、どうぞご覧ください。『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は9月27日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。『ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ』は10月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ 2024年9月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2024「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」製作委員会
2024年08月15日テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続ける本気のドキュメンタリー作品に出会える場として2021年から開催されている「TBSドキュメンタリー映画祭」。その4回めの開催となる「TBSドキュメンタリー映画祭2024」が3月15日(金) から開催される。今回は「ソーシャル・セレクション」「ライフ・セレクション」「カルチャー・セレクション」といった3つのテーマを設けるという新機軸も打ち立てながら、日本の15作品と海外から2作品の珠玉のドキュメンタリーが全国6都市の会場で上映される。日頃からドキュメンタリー映画の魅力を発信していたLiLiCoが同映画祭のアンバサダーに就任したのは、昨年開催の「…2023」から。昨年の会見では感極まって思わず涙を見せ、今年ももちろんアンバサダーを連続登板する彼女に、その目から見た今年の作品の傾向や注目作についてアツく語ってもらった。見た目で判断することの愚かさを知るラッパー紅桜さんのドキュメンタリー昨年もアンバサダーを務めて、全作を観てきましたが、今年はまた色が違いますね。昨年の上映作では『魂の殺人』など、今でも心に住み着いてしまっている問題作が多数ありました。あれを観たときは、心がズタボロになってしまったほど。それと比較すると、今年の上映作は、かなりバラエティに富んでいるんですよね。社会派の作品はもちろんですが、エンターテインメント系もあったりするので、若い方にどんどん観てほしいなと思っているんです。『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』や『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』なんてエンタメ好きな方からしたら、表舞台に立つ人たちの本心を垣間見られる傑作だと思いますよ。J-WAVEで一緒にMCをしている俳優の稲葉友さんがラップ好きなんですが、この『ダメな奴…』のことを知ってすごく驚いていたんですよ。私は詳しく存じ上げなかったんですが、詳しい彼からすると紅桜さんはラッパーの間では雲の上の人。そんな人が人知れず4年間服役していて、出所した後から復活ライブまでを追った作品です。(c)TBS彼の奥さんがずっと待ってくださってたことや、仲間たちが待ってくれてることで、薬物に手を出したことを本気で反省し、本気で生きようする。それができる人なのに、間違った道に行っちゃうときがあるんだなって考えさせられました。紅桜さん、すごくピュアな人なのよね。しかも可愛い。ヒップホップになじみの薄い人たちからすると、ラッパーはなんかガラが悪いっていうイメージがあるんじゃないかと思うんですが、見た目で判断することの愚かさをこの作品で知ることができると思います。坂本龍一さんのドキュメンタリーは観る人をも動かしてくれるまた、坂本龍一さんの地雷撲滅活動を追った『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』もあります。紅桜さんは自分を再生しようとしましたが、坂本龍一さんは音楽で世界のために何かをなそうとしている。同じミュージシャンを追っていても、こんなにも違ったドキュメンタリーになるんだ、って多様さをまざまざと知ることができますよね。(c)TBS坂本龍一さんって偉大すぎて、この作品を観るまではこんな気さくな人だとは思っていなかったんですよ。実は一度だけ直接お会いしたことがあるんですが、それもひと言交わしたくらいだったのね。審査員をしている報知映画賞で『Ryuichi Sakamoto:CODA』を選出したときだったんですが、「君がいろいろ言ってくれたんでしょ」っておっしゃって握手。もっと話しておけばよかった……。坂本さんは、活動のために直接ボリビアに足を運んで、現地の様子を自分の目で見ているんです。そこまでの活動を果たしてどれくらいの人が知っていたのかな。しかも、同じように平和活動をする若い子たちが彼を招き入れ、彼もまた若い子たちに思いを託していく。このバランスもすごくいいし、「良くない」と思ったらすぐに動く人。音楽家として大成している方だけど、そのネームバリューを自認した上で、他の活動にもアクティブなのってすごく素晴らしいですよね。私もウガンダの子どもたちの支援活動をしていますが、直接は行けないから経済的援助だけ。この作品を観たら、直接なにかできることをしようって思いましたし、観る人をも動かしてくれる素敵なドキュメンタリーだったんだと気づかされました。久保田智子さんとはハグして「大丈夫だよ」って励ましたい作品を撮った監督と喋りたいなって真っ先に思ったのは、『私の家族』の久保田智子さん。TBSのアナウンサーだった彼女が『王様のブランチ』に出演していた時期があったんですけど、その頃は静かな方ってイメージだったんですよ。そんな彼女が、自分の経験を基に監督した作品だから、もっと深堀りした話を聞いてみたいですね。(c)TBS彼女は20代の頃に自分が妊娠できないことを知って、特別養子縁組を選ばれました。びっくりしたのは、申し込んで数週間で(縁組成立の)連絡が来たっていうこと。私の知人にも特別養子縁組を希望している人がいるんだけど、何年も待ってるんですよ。アメリカだと養子縁組の件数は年間6万もあるのに、日本って年間でひと桁なんですって。日本のこの制度と条件がどうも理解しがたいくらいに遅れていることは気になっていたんですが、彼女に会ってそのへんのことを聞いてみたいし、血の繋がりの有無で引け目を感じていらっしゃるのか、作品の中でネガティブな発言が目立つことについても語り合いたいし、ハグしたい。15年ぐらい会ってないかもしれないけど、「大丈夫だよ」って励ましたい気分にさせられました。養子縁組については、いろいろと私の回りにエピソードがあるもんだから、この作品は昨年一番ハマった『魂の殺人』と並ぶブっ刺さった作品。そうそう、仙台で出演している番組で、3人組の女性に街頭インタビューをしたとき、そのうちのひとりが「ごめんね、子どもが小さいから迎えに行かなきゃ」って席を外したのね。そのあとで、残ったおふたりから、彼女は60歳のときに養子を迎え入れられたんだって聞いたんです。7年前ぐらいの話なんですが、日本も変わったなと思って、すごく嬉しかったんですよね。日本の人には家族や年齢に対して、なにか変えがたい思い込みみたいなものがあるように私はいつも思っているんですが、そこが変わるとずいぶんと生きやすい社会になるんじゃないかな、って。それがちょっとずつ変わってきていることを実感できたんですよ。『私の家族』もそれを後押しする作品になると思っています。私の料理に対する考え方を2度も変えてくれた土井善晴さん最後にひとつ、私のお気に入りの『映画 情熱大陸 土井善晴』のことも。TBSの『情熱大陸』で放映した、料理研究家・土井さんのドキュメンタリーを再編集したものです。ワタシってホームパーティーをよくやるから料理も好き、みたいなイメージがあるみたいなんだけど、実はすごく苦手なのね。自分の好きなものしか作れないし、日本に来たら、旨みとか、みりんとか、出汁とか……知らないものにぶち当たっちゃって。18歳までスウェーデンで一応ひと通り覚えたのに、日本での料理はめんどくさい!って思ってしまったんですよ。(c)MBS一度『プレバト』で、料理の盛り付け部門に出演したときの審査員が、土井さんだったんですが、「ちゃんとお客さんのことを考えてる」って言ってくれたのが嬉しくて。それがきっかけで、前よりちょっと料理することが苦じゃなくなったんですよ。「自信持っていいんだ、盛り付けはとりあえずできてるんだ」と思って。それが今よくやっているホームパーティーにつながったんです。この作品でも分かるとおり、土井さんはいつも家庭料理が楽しくなるようなレシピを紹介しているんですよね。ひとり分の味噌汁をパパっと作ったり、楽しく、しかもいい意味で適当に教えてくれる。この作品ですごく幸せな気持ちになったんですよ。私の料理に対する考えを、彼は2回も変えてくれたのよね。TBSドキュメンタリー映画祭も、今回で4回目。「本気の人間は面白い」っていうスローガンですが、どの作品も「こうあるべき」っていう価値観を分かりやすく見せてくれます。4回目だからこそ、観る側もそれを受け止めて変わらないといけない時期だと思います。世界幸福度ランキングでかなり低いところに日本がいるでしょ。思い込みと偏見がそうさせてるんじゃないかな、って思っているんです。だからこそ、これからの世の中を担う若い方たちに、これらのドキュメンタリーの面白さを体験してもらいたいんですよね。取材・文:よしひろまさみち撮影:源賀津己(c)TBS(c)MBSTBSドキュメンタリー映画祭2024東京会場:ヒューマントラストシネマ渋谷3月15日(金)~3月28日(木)大阪会場:シネ・リーブル梅田3月22日(金)~4月4日(木)名古屋会場:センチュリーシネマ3月22日(金)~4月4日(木)京都会場:アップリンク京都3月22日(金)~4月4日(木)福岡会場:キノシネマ天神3月29日(金)~4月11日(木)札幌会場:シアターキノ3月30日(土)~4月11日(木)公式サイト:公式X:
2024年03月14日「TBSドキュメンタリー映画祭」にて海外招待作品が上映されることが分かった。今回で第4回の開催となる「TBSドキュメンタリー映画祭」は、テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続けるドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催されてきた。本年は、人種や戦争、社会問題など現代を取り巻く重要なテーマに迫る「ソーシャル・セレクション」、家族の形や身体的な障害など多様な生き方や新たな価値観を描く「ライフ・セレクション」、五感を司る表現者たちやテーマを通し新たな感性に出会う「カルチャー・セレクション」と、3つのテーマに沿って選ばれた15作品を一挙上映する。この度、過去カンヌでも上映され話題となった至極のドキュメンタリー映画2作を<海外招待作品>として上映することが決定。本映画祭で海外招待作品を上映するのは、これが初めての試みとなる。栄えある1作目を飾るのは、実際の外科手術を医師の視点で撮影し、人間の体の神秘に迫るショッキングかつ感動的な異色のドキュメンタリー『人体の構造について(原題)』。『リヴァイアサン』、『カニバ パリ人肉事件38年目の真実』といった話題作を共に手掛けてきた、ルーシァン・キャステーヌ=テイラーとヴェレナ・パラヴェルの人類学者コンビが贈る衝撃作だ。『人体の構造について(原題)』パリ北部近郊の5つの病院のオペ室に密着し、脳や大腸、眼球、男性器など様々な外科手術や帝王切開の模様を医師の視点で見つめる本作。普段なかなか目にすることのできないオペの様子を通じて、我々人間の体を構成する様々な臓器の神秘や儚さを体験すると同時に、休みなく働き続ける医療従事者たちへの果てしない敬意を呼び起こす。2022年度のカンヌ国際映画祭でお披露目をされると、その目を覆うようなシーンに目を背ける観客がいた一方で、前代未聞の素晴らしいドキュメンタリーという称賛を受け、現在もメタクリティックのスコア92、ロッテントマト95%フレッシュという高評価を獲得している。医師以外見たことのない光景をダイナミックに切り取った驚愕の一作が、本映画祭でも観客たちに強いインパクトを残すことは必至だ。また、A24製作の『オキュパイド・シティ(原題)』も上映決定。『それでも夜は明ける』『SHAME シェイム』のアカデミー賞受賞監督、スティーヴ・マックイーンが贈る、4時間を超える圧巻のドキュメンタリー。『オキュパイド・シティ(原題)』監督の妻であり歴史家のビアンカ・スティグターによる書籍「Atlas of an Occupied City (A msterdam 1940-1945)」をベースに、オランダ・アムステルダムのナチス占領下の記憶と、新型コロナウイルスによる緊急事態下の風景が、驚くべき形で重なり合っていく。現在の映画界を背負う監督と制作陣がタッグを組み、映画でしか味わうことのできない、奇跡の映像体験を実現させた。2023年度のカンヌ国際映画祭で特別上映されるや否や、その極めて映画的で深淵な作風が高い評価を集め、各国の映画ファンからも大きな注目を集めた。映画業界を激震させ続けるA24が本作を通じ、観客たちに新たな世界を見せてくれることだろう。「TBS ドキュメンタリー映画祭 2024」は3月15日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて順次開催。(シネマカフェ編集部)
2024年03月05日TBSが立ち上げたドキュメンタリー映画の新ブランド「TBS DOCS」のもと、今回で4回目を迎える『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』のアンバサダーに、映画コメンテーターのLiLiCoが就任し、2月20日に都内で行われたラインナップ発表会見で抱負を語った。4回目の開催となる今回は、新たな取り組みとして、現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから見るべき作品を選んだ「ソーシャル・セレクション」、多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品を集めた「ライフ・セレクション」、感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える作品をセレクトした「カルチャー・セレクション」と、3つのテーマに沿って選出された15作品を、全国6都市で上映する。昨年に引き続き、アンバサダーに就任し「良かったです。役に立てたということですね」と続投に喜びの声。「絶対に名前だけのアドバイザーにはなりたくないと思い、出演する番組で告知したり、(連載を)持っている媒体に取り上げたりしましたが、今年はもっともっと頑張りますし、来年もここに立てるように、努力と協力をしたい」と決意を新たにしていた。LiLiCo以前から、ドキュメンタリー映画に深い関心があったといい「伝えること、知ること、見て考える時間を持つことが、大切。どんなテーマであれ、自分と向き合う時間になりますし、人生観が変わります」と魅力を熱弁。「もしも自分や友だちがそういう立場だったら。それに、もしかすると今後自分がそうなるかもしれないと考えさせてくれる」と語り、「バチバチと生きている音がします、それが伝わります」と今年のラインナップに大いに期待を寄せていた。また、「もっと若いときに、ドキュメンタリーに触れていたら良かったのにと思うことも。今回は、大学生の皆さんも参加していると聞いて、希望を抱いています」と笑顔。昨年上映された『シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~』『ヤジと民主主義』は、その後に劇場公開もされ「改めて魅力を語りたくなる」と声を弾ませた。もしも、自分がドキュメンタリーを撮るとしたら「題材は私かな。実は『情熱大陸』に売り込んだこともあるが、いまだに(オファーが)来ません」と笑いを誘う場面も。「タレントは表に出ている部分が2割、裏で頑張っているのが8割だと思うので、そういった部分も伝えたい」と構想を明かしていた。取材・文・撮影=内田涼<上映ラインナップ>「ソーシャル・セレクション」●人種や戦争、社会問題など、現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから見るべき作品『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』監督:金富隆『サステナ・フォレスト~森の国の守り人たち~』監督:川上敬二郎『BORDER 戦場記者 × イスラム国』監督:須賀川拓『家さえあれば~貧困と居住支援~』【大阪・京都限定上映】監督:海老桂介『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』【北海道限定上映】監督:長沢祐『リリアンの揺りかご』【福岡限定上映】監督:神戸金史「ライフ・セレクション」●家族の形や身体的な障害など、多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品『私の家族』監督:久保田智子『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』監督:佐井大紀『魚鱗癬と生きる−遼くんが歩んだ28年−』【福岡限定上映】監督:大村由紀子『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』【名古屋限定上映】監督:柳瀬晴貴「カルチャー・セレクション」●視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える作品『映画 情熱大陸 土井善晴』【東京・大阪・京都限定上映】監督:沖倫太朗『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承〜』監督:川西全『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』監督:嵯峨祥平『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』監督:渡辺匠、志子田勇『カラフルダイヤモンド~君と僕のドリーム~』監督:津村有紀<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』3月15日(金)~3月28日(木)東京:ヒューマントラストシネマ渋谷3月22日(金)~4月4日(木)大阪:シネ・リーブル梅田3月22日(金)~4月4日(木)名古屋:センチュリーシネマ3月22日(金)~4月4日(木)京都:UPLINK京都3月29日(金)~4月11日(木)福岡:キノシネマ天神3月30日(土)~4月11日(木)札幌:札幌シアターキノ公式サイト:公式X:『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』本予告
2024年02月20日サンダンス映画祭で上映されたドキュメンタリー映画『Super/Man:The Christopher Reeve Story』の配給権を、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが取得することになりそうだ。買収価格は1,500万ドルとのこと。他の配給会社も手を挙げているが、『スーパーマン』映画を製作してきたワーナーが公開するのは自然な流れだ。映画は、事故に遭遇した後、アクティビストとして活動するようになったリーヴの姿に焦点を当てるもの。ワーナーは、2025年に、ジェームズ・ガンが監督する『Superman:Legacy』を公開する予定でもある。そこも踏まえ、スーパーマンのレガシーに最も敬意を捧げるような形で公開されることが予想される。文=猿渡由紀
2024年01月30日「TBSドキュメンタリー映画祭」が、2024年3月15日(金) より開催されることが決定した。テレビやSNSでは伝えきれない事実や声なき心の声を発信し続ける、本気のドキュメンタリー作品に出会える場として、2021年より開催されてきた本映画祭。4回目の開催となる今回は、全国で拡大開催した2023年に続いて東京・大阪・京都・名古屋・福岡・札幌と、全国6都市で順次開催することとなった。新たな取り組みとしては、人種や戦争、社会問題など現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから観るべき作品を選んだ「ソーシャル・セレクション」、家族の形や身体的な障害など、多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品を選んだ「ライフ・セレクション」、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える作品を選んだ「カルチャー・セレクション」と、3つのテーマに沿って上映作品を選出。ひとつのテーマや人物など、関心ごとで映画祭に訪れた観客に他の上映作品に出会ってもらい、価値観を刺激する場を目指す。また、上映作品を観た観客が投票できる「観客賞」を設ける予定だ。<開催情報>「TBSドキュメンタリー映画祭」2024年3月15日(金)〜28日(木) 東京・ヒューマントラストシネマ渋谷2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 大阪・シネ・リーブル梅田2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 愛知・名古屋・センチュリーシネマ2024年3月22日(金)〜4月4日(木) 京都・アップリンク京都2024年3月29日(金)〜4月11日(木) 福岡・キノシネマ天神日程調整中 札幌・シアターキノ<作品ラインナップ >【ソーシャル・セレクション】人種や戦争、社会問題など、現代を取り巻く重要なテーマを考える今だから見るべき作品『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』『坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち』(C)TBS音楽家はなぜ、社会発信を強めていったのか。坂本龍一が遺したもの……監督:金富隆出演:坂本龍一『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』『サステナ・フォレスト ~森の国の守り人(もりびと)たち~』(C)TBS“森の国”日本放置された末に今、「守り人」たちは……監督:川上敬二郎出演:橋本光治、橋本延子、橋本忠久、柴田君也、小林正秀、蔵治光一郎、佐藤宣子、齋藤暖生『家さえあれば ~貧困と居住支援~』※大阪・京都 限定上映作品『家さえあれば ~貧困と居住支援~』(C)MBSたとえ何度裏切られても──居住支援を続ける理由とは?監督:海老桂介出演:坂本慎治ナレーター:田村裕(麒麟)『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』※北海道 限定上映作品『102歳のことば~生活図画事件 最後の生き証人~』(C)HBC絵を描くことすらも許されない時代がかつて日本にあった監督:長沢祐出演:菱谷良一朗読:古舘寛治ナレーション:世永聖奈『リリアンの揺りかご』※福岡 限定上映作品『リリアンの揺りかご』(C)RKB「歴史の女神」は見つめているいつも愚かで不寛容な私たちを監督:神戸金史出演:リリアン・ギッシュ、植松聖、神戸金佑【ライフ・セレクション】家族の形や身体的な障害など、多様な生き方や新たな価値観を見出せる作品『私の家族』『私の家族』(C)TBSママが2人いる……丁寧に話したい、もう後悔したくないから監督:久保田智子『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』(C)TBS鑑賞後もあなたは、ハーレム教団と呼びますか?監督:佐井大紀出演:千石まさ子、千石恵、千石美砂紀、井上安子、土田尚美、小串恵子、千石朋子、千石成美、鳥越俊太郎、千石剛賢『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』※福岡 限定上映作品『魚鱗癬と生きる ー遼くんが歩んだ28年ー』(C)RKB難病「魚鱗癬」を知っていますか?RKB報道部が伴走した軌跡監督:大村由紀子出演:梅本遼ナレーション:橋本由紀『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』※名古屋 限定上映作品『劇場版 僕と時々もう1人の僕~トゥレット症と生きる~』(C)CBC制御不能な“もう1人の僕“「ヘルプマークあっても変わらない」監督・撮影・ナレーション:柳瀬晴貴出演:棈松怜音、酒井隆成、ののか【カルチャー・セレクション】視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など、感覚を司る表現者たちやテーマを通して新たな感性に出会える『映画 情熱大陸 土井善晴』※東京・大阪・京都 限定上映作品『映画 情熱大陸 土井善晴』(C)MBSありがとう先生!ご飯作って食べるのがメッチャ楽しくなりました監督:沖倫太朗出演:土井善晴ナレーション:窪田等音楽:葉加瀬太郎『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承』『最後のMR.BIG~日本への愛と伝承』(C)TBS日本を愛し、日本に愛されたバンドによる最後の別れ──監督:川西全出演:MR.BIG[エリック・マーティン(Vo)、ポール・ギルバート(G)、ビリー・シーン(B)、パット・トーピー(Ds) ]『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』『ダメな奴~ラッパー紅桜 刑務所からの再起~』(C)TBS「カッコ悪くていい」刑務所からの再起を賭けた男の物語監督:嵯峨祥平出演:紅桜ナレーション:大塚芳忠『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』『旅する身体~ダンスカンパニー Mi-Mi-Bi~』(C)TBS身体的特徴も個性もバラバラ。Mi-Mi-Biの身体を巡る旅監督:渡辺匠、志子田勇出演:内田結花、KAZUKI、武内美津子、福角幸子、福角宣弘、三田宏美、森田かずよ、大谷燠、文、橋本実弥公式サイト:
2023年12月06日「Disney+」にて配信予定のドキュメンタリー「BTS Monuments: Beyond The Star」より、スペシャルポスタービジュアルと本予告編が公開された。本作は、10周年を迎えた「BTS」のデビュー前から現在までの成長、それぞれのソロプロジェクト、そして2025年のグループ再始動に向かう様子を追ったドキュメンタリー。彼らが初めて会ったときの気持ちや、コロナ期間中に感じた孤独感、J-HOPEのサプライズバースデーパーティーやJUNG KOOKの高校卒業式など、これまで本人の口からは発信されることがなかったエピソードや本心に迫り、より内面へフィーチャーしたインタビューを収録。活動初期のトレーニング映像やトレーニング期間のインタビューも初公開。メロン・ミュージック・アワード最優秀新人アーティスト賞受賞から、アメリカン・ミュージック・アワード、ビルボード・ミュージック・アワードでのデビュー、ローズボールスタジアムでのパフォーマンス、ロンドン・ウェンブリー・スタジアムで行われた公演など、世界中を舞台に活躍する彼らの軌跡や重要な瞬間など必見の映像が満載。今回完成したスペシャルポスターは、「BTS」のロゴにライブのステージやビルボード・ミュージック・アワードでのデビューなどがコラージュされた、彼らにとって、ARMYにとって大切な瞬間が収められている。また映像は、ライブ直前のシーンから始まり、「本当に何かにハマったように生きた。逃げようとしていたんですよ、心から」とSUGAが話すように、ダンスレッスンやボーカルトレーニングを納得のいくまで繰り返す若き日の彼らの姿が。そして、数々のアワードを総なめにしていく様子や歓喜の瞬間、スターダムを駆け上がる姿には、当時の感動が蘇る。ようやくロサンゼルスで実現した「BTS PERMISSION TO DANCE ON STAGE in THE US」。大歓声とアミボムに包まれた会場に、「これを見ようと今まで耐えてきて、一生懸命に生きてきた。その言葉をまずは伝えたいです」とARMYとの再会を喜び、躍進しキラキラと輝くメンバー。「僕たちはまだ経験していないからみんなで一緒に行ってみよう」とJIMINが話すように、この先も誰も見たことがない景色を共に歩んでいけることを感じさせてくれる映像となっている。「BTS Monuments: Beyond The Star」は12月20日(水)よりDisney+にて配信(毎週水曜2話ごと配信/全8話)。(シネマカフェ編集部)
2023年11月29日「ザ・ビートルズ」“最後の新曲”として発表された「ナウ・アンド・ゼン」の短編ドキュメンタリー『Now and Then:ザ・ラスト・ビートルズ・ソング』、ピーター・ジャクソン監督による『Now and Then:ミュージック・ビデオ』が「Disney+」にて見放題配信が開始された。『Now and Then:ザ・ラスト・ビートルズ・ソング』はオリヴァー・マーレイが監督・脚本を手掛けた12分間のドキュメンタリー映画で、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、そしてジョン・レノンの息子ショーン・レノンや、アカデミー賞&エミー賞受賞の世界的フィルムメイカーピーター・ジャクソンの独占映像やコメントを交えながら、「ザ・ビートルズ」最後の曲「ナウ・アンド・ゼン」の誕生秘話が語られている。本作の監督・脚本を務めたオリヴァー・マーレイは「ザ・ビートルズの遺産は、現代の若者文化にとっても最も重要な基盤のひとつとなりました。この物語を語る責任を与えられたことは大変光栄なことであり、私たちは皆、ザ・ビートルズに非常に思い入れがあるので、この作品は人々に様々な感情を思い起こさせるものと思います。本作は、歴史上最も人気のあるエンターテイメントを世界に届けた 4 人の男たちの、兄弟のような絆の物語なのです」とコメントしている。『Now and Then:ミュージック・ビデオ』について、監督を務めた巨匠ピーター・ジャクソンは「私たちはミュージック・ビデオで涙を誘いたかったのですが、アーカイブ映像だけで感動を生み出すのは難しいことです。でも幸いなことに、このシンプルで美しい曲自体が、私たちのミュージック・ビデオ制作に大きなパワーを与えてくれました。私たちが作ったものには心からの誇りがありますし、この先何年も大切にしていきたいと思っています」と語っている。このたびリリースされた新曲「ナウ・アンド・ゼン」の完成までの波乱万丈の道のりは50年以上に渡るもので、今日まで続く4人の「ザ・ビートルズ」の対話とコラボレーションの産物。長い間神話化されてきたジョン・レノンのデモテープは、1995年2月、ビートルズ・アンソロジー・プロジェクトの一環としてポール、ジョージ、リンゴによって制作が開始されたが、1970年代にジョンがテープに録音したボーカルを扱うにはノイズ消去やボーカルと楽器の音声解析等で当時の技術では無理があったこともあり、未完成だった。何年もの間、この曲は完成しないかに見えたが、2022年、予想外の出来事が起こる。世界的映画監督のピーター・ジャクソンと彼のチームが開発したソフトウェアが、ドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ:Get Back』の製作に使用され、ついにジョン・レノンのボーカルとピアノ・パートを別々のサウンドデータにすることに成功したのだ。その結果、オリジナル・レコーディングデータは、4人のビートルズ全員の参加によって、新たに蘇り、作業されることに。この驚くべき音楽考古学の復元作業とも言える物語は、「ザ・ビートルズ」の果てしない創造的好奇心とテクノロジーへの共通の魅力を表していて、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴが一緒に作る最後のレコーディングの完成を記念し、ポピュラー音楽史上最も影響力のあるバンドの遺産を称えたものとなった。伝説のバンド「ビートルズ」の“最後の新曲”にまつわるミニドキュメンタリーとミュージック・ビデオを、エミー賞受賞の『ザ・ビートルズ:Get Back』とともに楽しんでほしい。『Now and Then:ザ・ラスト・ビートルズ・ソング』は11月2日(木)より、『Now and Then:ミュージック・ビデオ』は11月3日(金・祝)よりディズニープラスにて配信中。(シネマカフェ編集部)
2023年11月05日ダニエル・ラドクリフが『ハリー・ポッター』シリーズで自身のスタントダブル(スタントマン兼ボディダブル)を務めたデヴィッド・ホームズのドキュメンタリーを製作したという。タイトルは「David Holmes: The Boy Who lived(原題)」で、製作局はHBO。デヴィッドは、同シリーズの1作目『賢者の石』から7作目『死の秘宝 PART1』まで約10年間ダニエルのスタントダブルを務めたが、『死の秘宝 PART1』の撮影現場で負傷し、胸から下が麻痺したという。昨日、デヴィッドはインスタグラムで今作に「4年費やして作った極秘プロジェクト」と紹介。「スタントマンの仕事は私にとって天職で、ハリーのダブルを務めるのは世界最高の仕事でした」とふり返った。「2009年1月、私はスタントのリハーサル中に事故に遭い、人生が一変しました。このドキュメンタリーは、カメラの前での私の功績だけでなく、私が日々挑戦に立ち向かう姿、首の骨を折った後の人生に対する全般的な心構えを伝えています」と説明している。「本当に幸運なことに、私が生きていられるのは多くの人がくれた愛とサポートのおかげです」と感謝もつづり、今作の誕生に製作総指揮として携わったダニエルには「スペシャルサンクス」を贈っている。「David Holmes: The Boy Who lived」はHBOで11月15日に放送される。(賀来比呂美)■関連作品:ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 2010年11月19日より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開© 2010 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
2023年10月26日くるり初のドキュメンタリー映画『くるりのえいが』より、「東京」を演奏する本編映像が公開された。1996年、立命館大学の音楽サークル“ロック・コミューン”に所属していた岸田繁、佐藤征史、森信行により結成されたくるり。本作では当時のメンバーが伊豆に集まりアルバム制作の過程に密着し、多彩な活動を通じて日本のロック・シーンで異彩を放ってきた彼らの創作の秘密に迫る。ファンにとってはお馴染みのフレーズから始まる「東京」のライヴシーンは、新作アルバム『感覚は道標』の制作中に京都のライヴハウス拾得にて開催された周年公演で披露されたもの。立命館大学に在学中に出演したことがある場所で、岸田、佐藤、森は50周年記念のTシャツを身につけている。なお今回の映像は10月17日(火) までの期間限定公開となる。映画『くるりのえいが』本編映像(「東京」ライヴシーン)<作品情報>映画『くるりのえいが』10月13日(金) 全国劇場3週間限定公開&デジタル配信開始映画『くるりのえいが』ポスタービジュアル映画公式サイト:映画公式X(Twitter):「くるりのえいが」Film Partners<リリース情報>くるり 14thアルバム『感覚は道標』発売中くるり『感覚は道標』通常盤ジャケット●生産限定盤(2CD+Tシャツ):6,900円(税込)※SIZE:unisex / Lサイズ相当予約URL:くるり『感覚は道標』生産限定盤付属Tシャツ●通常盤(CD):3,400円(税込)予約URL:【CD収録内容】※全形態共通1. happy turn2. I’m really sleepy3. 朝顔4. California coconuts5. window6. LV697. doraneco8. 馬鹿な脳9. 世界はこのまま変わらない10. お化けのピーナッツ11. no cherry no deal12. In Your Life (Izu Mix)13. aleha■『くるりのえいが』オリジナル・サウンドトラック収録曲(生産限定盤のみ)1. メインテーマ2. いがいが根3. 伊豆スタジオ宿泊所4. 三村さんのおもてなし5. 伊豆のテーマ6. スタジオの大きな窓【CD購入者オリジナル特典】先着でチェーン別オリジナル特典のオリジナルピックをプレゼントくるり『感覚は道標』チェーン別オリジナル特典:オリジナルピック詳細はこちら:特設サイト:くるり『感覚は道標』アナログ盤11月3日(金・祝) リリース【収録内容】A1. happy turnA2. I’m really sleepyA3. 朝顔A4. California coconutsA5. windowB1. LV69B2. doranecoB3. 馬鹿な脳B4. 世界はこのまま変わらないC1. お化けのピーナッツC2. no cherry no dealC3. In Your Life (Izu Mix)C4. alehaD1. メインテーマD2. いがいが根D3. 伊豆スタジオ宿泊所D4. 三村さんのおもてなしD5. 伊豆のテーマD6. スタジオの大きな窓詳細はこちら:関連リンクオフィシャルサイト:::::
2023年10月11日仕事へのモチベーションが下がってしまうときは誰にでもありますが、そんなときにオススメなのは、第一線で活躍し続けている人たちの姿から学ぶこと。今回ご紹介するのは、“天才ファッションデザイナー”と呼ばれるジャンポール・ゴルチエの素顔と半生に迫っている注目のドキュメンタリーです。『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』【映画、ときどき私】 vol. 601ファッションシーンで数々の旋風を巻き起こし、奇想天外でファンタスティックなデザインで有名なクチュリエのジャンポール・ゴルチエ。そんな彼が新たに挑んでいたのは、ミュージカル「ファッション・フリーク・ショー」だった。しかし、自身のコレクションと2足の草鞋を履いて創り上げるショーの舞台裏はトラブルの連続。ゴルチエとそのチームは、衣装合わせ、初のリハーサル、ダンサーの故障、演出のいざこざなど、さまざまなアクシデントに見舞われていた。果たして、無事に初日を迎えることはできるのか…。マドンナやカトリーヌ・ドヌーヴ、そしてファッション界の女帝アナ・ウィンターなど、数多くの豪華メンバーが登場していることでも話題の本作。そこで、見どころについてこちらの方にお話をうかがってきました。ヤン・レノレ監督選挙中だったフランスのエマニュエル・マクロン大統領を描いたドキュメンタリーなどを手掛け、ドキュメンタリー作家としてキャリアを積み重ねているヤン監督。本作では、2018年にパリで初演を迎えて以降、東京や大阪をはじめ全世界35万人の観客を熱狂の渦に巻き込んだミュージカル「ファッション・フリーク・ショー」の舞台裏に密着しています。今回は、ジャンポール・ゴルチエとの撮影から感じたことや撮影秘話、そして日本との意外な繋がりなどについて語っていただきました。―これまでさまざまな著名人に密着されていますが、そのなかでもゴルチエさんは監督から見てどんな存在ですか?監督ドキュメンタリー作家としては彼を撮ることができるのは喜びでしたが、正直に言って、ゴルチエは僕が撮ってきた人物のなかでも一番クレイジーな人だと思っています(笑)。というのも、彼はつねにクリエーションのことを考えていて、いつも“スパークリングしている人”ですからね。アイデアがどんどん出てきてしまうので、1つの衣装を完成させるまでに10回以上変更することもあるくらい。一緒に働いている人は、本当に大変だと思います。でも、それはよくするための過程であり、そのプロセスによって素晴らしいものが生まれていくというのがわかりいました。バックステージだけでなく、内面も撮ることができた―撮影に関しても、ご本人から指示されるようなことはありましたか?監督僕に対しては、クレイジーな要望はありませんでしたね(笑)。というのも、僕が用いているドキュメンタリーの手法というのは、対象者に介入せずにありのままをずっと撮っていく方法だからです。そんななかで印象に残っているのは、彼が自分のクレイジーさに気がつく瞬間。それは映画のなかでも見ることができますが、靴のせいで足首を痛めてしまったダンサーに対して、「申し訳なかった」と謝ったときです。自分自身で行き過ぎていることに気づき、クレイジーな欲求にもリミットがあること彼は知ったようでした。―そういった普段ではなかなか見ることができないような瞬間もカメラに収められていますが、どのように撮影を行ったのかを教えてください。監督ドキュメンタリー作家として、自分の強みだと思っているのは、対象者と長い時間をともに過ごして撮影を行うこと。僕の場合、6カ月未満で撮ることはありません。実際、過去にテディ・リネールという柔道家のドキュメンタリーを撮った際には3年密着しましたし、ゴルチエも1年間かけて撮っています。そんなふうに彼らの生活のなかに存在してずっと撮り続けるというのが、僕のドキュメンタリーの秘訣です。今回もつねに相手のそばにいることができたおかげで、バックステージだけでなく彼の内面の部分まで撮ることができました。クリエーションに必要なのは、違うものを衝突させること―また、非常に豪華なセレブたちも数多く出演されていますが、それゆえに撮影においては大変なこともあったのではないかなと。監督そうですね。“大スター”と言われる方々をドキュメンタリーで撮るというのは、非常に難しいことだなと改めて思いました。たとえば、マドンナの場合は専属のカメラマンにしか映像は撮らせない方なのでその映像を使ってほしいと言われましたし、カトリーヌ・ドヌーヴからは「演技する前後はいいけど演技中は撮らないで」という要望がありましたからね。そのほかの方々も、人によってそれぞれいろんなリクエストがあったほどです。ただ、きちんと説明をすればみなさん理解はしてくださるので、その都度こちらが適応して撮ることが大事だと感じました。―映画のなかで印象的だったのは、ゴルチエさんから発せられる言葉の数々。なかでも、「違いとは特別である」というひと言には勇気づけられる方も多いと思いますが、監督は違うことの素晴らしさについては、どう感じていらっしゃいますか?監督クリエーションにおいて言うならば、違いという名の“ショック”を与えるというのは必要なことではないでしょうか。実際、ゴルチエも一見まったく関係のない要素を衝突させることによって、彼のクリエーションを成立させているんです。モチーフや素材、カラーなど、あえて違うものを合わせていますが、勇気を持ってそれができるかどうか、というのが彼の創作活動における肝だと思います。なので、普段自分がいる場所から出て行くというのも大切なことかなと。フランス人が日本に行ったり、逆に日本の方がフランスに来たりすると、現地にいる人たちでは気づかないものを見い出したりすることがありますよね。あえて違う国に行くのも、面白いクリエイティブに出会える方法だと考えています。自分のなかにも、日本は息づいている―なるほど。ちなみに、日本に対してはどのような印象をお持ちでしょうか。監督実は、僕は日本とは個人的な繋がりがあるんですよ。というのも、キリスト教の司祭をしていた僕の叔父は、川崎に21年間暮らしながら労働者の方々に向けて宣教を行っていた人なんです。70年代当時はまだ組合がなかったそうなので、彼は労働者の人たちをサポートしながら、組合を作る手助けもしたと聞いています。なので、企業側からしてみれば、彼は出る杭のような邪魔な存在だったかもしれませんね…。その後、叔父は自身の経験をまとめて本に書き、「出すぎた杭」というようなタイトルをつけましたが、彼は日本社会においては、“突き抜けた釘”のような人だったと思います。でも、僕にしてくれた日本の思い出話は、実際に生活していた人だからこそ語れることばかりだったので、それはいまでも僕のなかでも息づいていると感じています。―それでは最後に、ananweb読者に向けてメッセージをお願いします。監督彼の作る服というのは、決して産業的なものではありません。だからこそ、それを身につけると誰もが自分を解放し、トランスフォーメーションすることもできるのです。そして、その姿はまさにアートであり、彼のモードでもあると言えるでしょう。それだけでなく、現代のスターたちがいまも90年代にゴルチエが作ったものを求めるという現象は、本当にすごいことですよね。これからもゴルチエとモードの関係性というのは、ずっと残るものですし、巡り巡っていくサイクルのなかに彼は存在していて、これからも生き続けていくと僕は思っています。多様性と想像力に溢れる生き方に刺激される!魅惑的なファッションで、日常を忘れてしまうほどの豪華絢爛な世界へと誘ってくれる本作。その真髄となるジャンポール・ゴルチエのクリエイティビティに触れることで、観る者の人生もきっと彩り豊かになるはずです。取材、文・志村昌美華やかな予告編はこちら!作品情報『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』9月29日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋、シネマカリテほか全国公開配給:キノフィルムズ️(C) CANAL+ / CAPA 2018
2023年09月27日ドキュメンタリー映画『ファッション・リイマジン』が、2023年9月22日(金)に公開される。サステナブルなファッションで「世界を変える」旅ドキュメンタリー映画『ファッション・リイマジン』は、異端のデザイナーであるエイミー・パウニーが、本当にサステナブルなファッションで「世界を変える」までの旅を描いたロードムービーだ。イギリス発“異端”のデザイナー、エイミー・パウニーイギリスのブランド、マザー オブ パール(Mother of Pearl)のクリエイティブ・ディレクターを務めるエイミー・パウニーは、2017年4月に『VOGUE』の新人賞を受賞。10万ポンドの賞金を手にして、自分のルーツにつながるサステナブルなコレクション・ノーフリルズ(No Frills)を立ち上げることを決意する。サステイナビリティはエイミーにとって⽣涯の情熱であり、ブランドが地球に与える影響を軽減することを使命としてきた。当時ファッション業界は大量消費の真っ只中で、サステナビリティはニッチなトピックだった。コレクションデビューしたノーフリルズはロンドン・ファッション・ウィーク唯一のサステナブル・ブランドとして注目を集め、業界は一気に変革を遂げた。 その注目はマスコミだけに留まらず、当時皇太子だったチャールズ英国王による「キャンペーン・フォー・ウール」10周年記念スカーフのデザインを依頼されるまでに発展する。尚、エイミーのサステイナブルなコレクションは、ロンドン・ファッションウィークに加えコペンハーゲン・ファッションウィークで発表されており、ネッタポルテ(Net-A-Porter)、ハロッズ、サックス・フィフス・アベニュー、ニーマン・マーカスなどのグローバル展開の⼩売店で扱われている。コレクションデビューに向け、発表まで18ヶ⽉というタイムリミットの中で理想の素材を求めて、地球の裏側まで旅することになったエイミーとチーム。旅の過程での、たくさんの出会いと挑戦の物語を追っていく。監督はベッキー・ハトナー、3年の密着取材監督は、この作品が⻑編映画デビューとなるベッキー・ハトナー。3年もの間エイミーに密着し、ウルグアイやペルー、オーストリアといった国へ⼀緒に⾶び、カメラを回し、コレクション完成までの道のりを旅感溢れるロードムービーとして完成させている。エイミー・パウニー手掛けるマザー オブ パールが東京・大阪・福岡にまた、劇中に登場するデザイナー、エイミー・パウニーが⼿がけるマザー オブ パールの期間限定ショップを銀座松屋、大阪の大丸梅田店、大丸福岡天神店にて2023年9月から11月にかけて順次開催。エイミー・パウニーによるウェアを、直接手に取ってチェックすることができる。【詳細】映画『ファッション・リイマジン』公開日:2023年9月22日(金)出演:エイミー・パウニー、クロエ・マークス、ペドロ・オテギ監督:ベッキー・ハトナー2022年/イギリス/英語/カラー/ビスタ/100分/⽇本語字幕:古⽥由紀⼦/原題:Fashion Reimagined■マザー オブ パール 期間限定ショップ・〈東京〉 松屋銀座 4F会期:2023年9⽉27⽇(⽔)〜10⽉10⽇(⽕)住所: 東京都中央区銀座3-6-1・〈⼤阪〉 ⼤丸梅⽥店 6F会期:10⽉18⽇(⽔)〜10⽉31⽇(⽕)住所:大阪府大阪市北区梅田3-1-1・〈福岡〉 ⼤丸福岡天神店 1F会期:11⽉8⽇(⽔)〜11⽉14⽇(⽕)住所:福岡県福岡市中央区天神1-4-1
2023年09月11日「SEVENTEEN」ドギョム主演による韓国ミュージカル「エクスカリバー」のドキュメンタリー映画『ドギョム:アーサー王への軌跡~韓国ミュージカル「エクスカリバー」~』が、9月22日(金)より1週間限定で全国31か所の映画館でアンコール上映決定。稽古の様子やドギョムのインタビュー映像、そして圧巻の歌唱場面が収められたダイジェスト映像が解禁となった。“この岩から剣を抜いた者は、この地の真の王となる”という聖剣エクスカリバー伝説。平和な世界を夢みて養父であるエクターと幸せな人生を歩んでいたアーサーは、愛する父と友人たちが危機に陥る未来を避けるため、自分の運命と向き合い聖剣エクスカリバーの前へ。“選ばれたのが俺なら、引き下がることはできない”“俺の前に広がる道、来い俺の運命よ”と、アーサーはエクスカリバーに手をかける――。今回公開となったのは、ドギョム扮するアーサーが運命に立ち向かい、新たな王となるために聖剣エクスカリバーの前に立つシーン。ドギョムの役作り中の様子や「稽古を通じて役と一体化していった」と話すインタビュー映像、そしてアーサーの心情と決意を表現した楽曲(日本語訳は「目の前に広がるこの道」)を力強く歌い上げている劇中シーンを収めている。今年1月の公開時には「エクスカリバーの物語にも、ドギョムの成長物語にも、とても感動して泣けた」「ドキュメンタリーだけどミュージカル本編の映像もたっぷりで、ミュージカル好きとしては嬉しかった」など本作に対する賞賛の声から、「迫力の歌唱と演出に終始圧倒されて見応え抜群だった」「本当にミュージカルを観たような高揚感」「韓国ミュージカルを生で観たい」と韓国ミュージカルや音楽、俳優陣への絶賛の声も多く寄せられていた。迫力に満ちた韓国ミュージカル「エクスカリバー」の世界を劇場で再び堪能することができそうだ。本作は、韓国ミュージカル「エクスカリバー」で主人公のアーサー役を務めた「SEVENTEEN」のメンバー・ドギョムにスポットを当てたドキュメンタリー。自身が2019年に初出演したミュージカル作品の再演(2021年公演)に挑む姿を追う。映画ではドギョムが出演した2021年公演の本編主要場面の映像に加え、世界で活躍するグループのメインボーカルというポジションで高い歌唱力を誇っているドギョムが、ミュージカル俳優として舞台に立つために、発声トレーニングや、自身の運命に苦悩しながら成長する主人公・アーサーの役作りに挑む姿、貴重なOST収録現場、バックステージの様子までがふんだんに盛り込まれている。『ドギョム:アーサー王への軌跡 ~韓国ミュージカル「エクスカリバー」~』アンコール上映は9月22日(金)~9月28日(木)全国31か所の映画館にて1週間限定公開。特別興行料金:2,300円均一(税込)(シネマカフェ編集部)■関連作品:ドギョム:アーサー王への 軌跡 韓国ミュージカル エクスカリバー 2023年1月20日より全国にて公開©2022,EMK MUSICAL COMPANY & CJ 4DPLEX
2023年09月05日くるり初のドキュメンタリー映画『くるりのえいが』の場面写真が公開された。本作は、岸田繁と佐藤征史、そして2002年に脱退したオリジナルメンバー森信行の3人が伊豆に集結。10月4日(水) に発売されるニューアルバム『感覚は道標』の制作過程を追いかけたドキュメンタリーとなっている。公開された場面写真は、約20年ぶりに集まったオリジナルメンバー3人がスタジオに入り、お互いの顔を見ながらセッションする様子や、テーブルを囲みアイデアを出し合うシーン、さらに岸田、佐藤、森が横並びで車に乗り笑顔を見せる場面など、自然体で穏やかな空気感が流れる姿が切り取られている。また、ティザービジュアルを使用したムビチケが8月25日(金) より発売されることが決定。ムビチケカードは本作ロゴのステッカー、ムビチケオンラインはくるりのサイン付き画像がそれぞれ購入特典としてプレゼントされる。さらに本作は、10月13日(金) から11月2日(木) までAmazon Prime Video、U-NEXTなど全15社の配信サービスでデジタル配信が行われる予定で、劇場の一般通常料金と同じく一律2,000円でデジタルレンタルにて鑑賞することができる。<作品情報>映画『くるりのえいが』10月13日(金) 全国劇場3週間限定公開&デジタル配信開始映画公式サイト:「くるりのえいが」Film Partners
2023年08月22日ジブリパークの開園までを追ったドキュメンタリー「ジブリパークができるまで。」が9月6日(水)に発売されることが決定。DVDレンタルも同時開始され、また、「ジブリがいっぱいCOLLECTION」のラインアップとしては初めてデジタル配信(購入/レンタル)も開始される。本作は、2022年11月1日に、愛知県にある「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に開園した「ジブリパーク」の構想から、第1期開園までの制作過程を詳細にとらえたメイキング・ドキュメンタリー。ジブリパークの3つのエリア「ジブリの大倉庫」、「青春の丘」、「どんどこ森」の制作風景を中心に、撮影期間1,000日以上にも及ぶ壮大な記録を[第1期]として6時間を超える本編にまとめ、4枚のディスクに収録した(※2023年秋以降に開園予定の[第2期](「もののけの里」「魔女の谷」)のメイキング・ドキュメンタリーも制作予定)。宮崎吾朗監督この「ジブリパーク」の制作現場の指揮を執るのは宮崎吾朗監督。映画製作にも通ずる“もの作りへの深い探求心”によって構想を具体化させ、ジブリならではの新しい公園施設が誕生した。昭和30年代の暮らしを体感できる「サツキとメイの家」、まるで映画から飛び出したかのようなリアリティのある「地球屋」。「ジブリの大倉庫」には、子どもだけの特別な遊び場「子どもの街」、オリジナルの「ネコバス」、さらに「ロボット兵」や「にせの館長室」といった展示物がつくられた。宮崎吾朗監督の高い要求に、様々な職人たちがプロフェッショナルな技術力で応え、時間をかけて丁寧に完成させていく姿は必見だ。ジブリがいっぱいCOLLECTIONスペシャル「ジブリパークができるまで。[第1期]」ブルーレイ(4枚組)、DVD(4枚組)は9月6日(水)発売。「ジブリパークができるまで。[第 1 期]」発売情報発売日:2023年 9月 6日(水)ブルーレイ:14,080 円(税込)/4 枚組DVD:10,560 円(税込)/4 枚組(シネマカフェ編集部)
2023年07月05日『シークレット・サンシャイン』『バーニング 劇場版』など全監督作6作品、そしてフランスのドキュメンタリー作家と共同製作した日本初公開のドキュメンタリーまで上映する韓国を代表する映画監督イ・チャンドンの「イ・チャンドン レトロスペクティヴ4K」が、8月25日(金)より全国順次公開。その本ポスター&予告編が解禁された。また、この公開に合わせてイ・チャンドン監督5年振りの来日も決定した。イ・チャンドン監督の全6作品は4K上映され、レストア作業は監督自らが指揮を執った。さらに、上映プログラム6作品と呼応するような新作ドキュメンタリー映画『イ・チャンドン アイロニーの芸術』も組み込まれ、イ・チャンドンの映像世界を存分に堪能できる本格的なレトロスペクティヴとなり、海外映画祭の監督特集や企画展などを除けば、本特集上映が世界初となる。『イ・チャンドン アイロニーの芸術』イ・チャンドン作品に魅了されたフランス人ドキュメンタリー映画監督アラン・マザールによる『イ・チャンドン アイロニーの芸術』は、43歳にして小説家から映画監督に転身した異色のキャリアを、かつてないほど率直なイ・チャンドン本人の述懐、ゆかりの地にふたたび自ら足を運ぶ“聖地巡礼” 。コロナ禍での困難を逆手に取り、イ・チャンドン監督の制作会社パインハウス・フィルム全面協力のもと自身が水先案内人として本作に深く携わる。解禁となるポスターには、全6作品の印象的なスチールが配置され、『シークレット・サンシャイン』のチョン・ドヨン、 『ポエトリー アグネスの詩』のユン・ジョンヒら主人公たちの力強い眼差しや、『バーニング 劇場版』の幻想的なワンシーンを配置。予告編では、『ペパーミント・キャンディー』のソル・ギョング演じる主人公キム・ヨンホが叫ぶインパクトある映像から始まり、上映作品の名シーンが次々と映し出される。さらに、新作ドキュメンタリーで初めて明かされるイ・チャンドン監督が暮らしていた家や、イ・チャンドン作品を彩ってきた豪華俳優陣ソル・ギョング、ソン・ガンホ、チョン・ドヨン、ムン・ソリらが当時を振り返るインタビューの様子も伺える。そして、レトロスペクティヴの公開に合わせて、イ・チャンドン監督の来日が決定。監督の来日は、『バーニング 劇場版』のプロモーション以来5年ぶりで、8月上旬にヒューマントラストシネマ渋谷での舞台挨拶付先行上映も予定。配給元の公式twitter(@JaihoTheatre)によるアンケートで「劇場で1番観たいイ・チャンドン作品」に選ばた『シークレット・サンシャイン』を上映する。【イ・チャンドン レトロスペクティヴ4K 上映ラインナップ】■『イ・チャンドン アイロニーの芸術』韓国映画の巨匠イ・チャンドン監督が制作の原点と人生を語る。人間の感情という、見えないものの真実を描き続けてきたイ・チャンドン作品の本質を、監督自らが現在から過去へと遡りながら、紐解いていくーー。本編には監督にゆかりのある俳優や、制作スタッフも出演。さらに各作品のロケ地や著書、監督が幼少期に過ごした場所も映し出される。■『バーニング 劇場版 4K』村上春樹「納屋を焼く」原作×イ・チャンドン極上のミステリー。第71回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞受賞作品。小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンスは、偶然幼馴染のヘミと出会う。ヘミからアフリカ旅行へ行く間、飼っている猫の世話を頼まれるジョンス。旅行から戻ったヘミはアフリカで出会ったという謎の男ベンを紹介する。ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を 訪れ、自分の秘密を打ち明ける。“僕は時々ビニールハウスを燃やしています”。そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じずにはいられなくなる…。■『ポエトリー アグネスの詩 4Kレストア』第63回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作品。釜山で働く娘の代わりに、中学生の孫息子ジョンウクを育てている、好奇心旺盛でおっとりしているミジャ。ある日、町の文化センターで偶然に詩の講座を受講し、人生で初めて詩を書くことになる。詩のテーマを見つけるために、これまで何気なく過ごしていた日常を思い返し、美しさを探そうとするミジャ。いままで見てきた全てのものがまるで初めて見るもののように少女のように心ときめく。しかし、ジョンウクが自殺した少女の死に関わっている同級生グループの1人であることが発覚し、世の中が自分の思うように美しくはないことを知る...。■『シークレット・サンシャイン 4Kレストア』主演のチョン・ドヨンが第60回国際映画祭主演女優賞に輝いた作品。シネは事故で亡くなった夫の故郷で再出発するため、息子とソウルからミリャンに引っ越して来る。車が途中で故障し、レッカー車を呼ぶと、自動車修理工場を営むジョンチャンが現れた。彼の好意でシネは無事にピアノ教室も開き、順調に新生活を送っていたが、ある日息子が誘拐され...。■『オアシス 4Kレストア』世の中から疎外された2人が知った“はじめての愛”。第59回ヴェネチア国際映画祭にて最優秀監督賞、新人俳優賞(ムン・ソリ)、国際批評家連盟賞の3冠。刑務所から出たばかりの青年ジョンドゥは、家族のもとへ戻るものの、皆からけむたがられていた。ある日、被害者家族のアパートを訪れた彼は、寂しげな部屋で1人取り残された女性コンジュと出会う。脳性麻痺を持つコンジュは、部屋の中で空想の世界に生きていた。2人は 互いに心惹かれ合い、純粋な愛を育んでいくが、周囲の人間はだれ一人として彼らを理解しようとはしなかった。 そして、ある事件が起こる...。■『ペパーミント・キャンディー 4Kレストア』激動の韓国現代史を背景に、20年の記憶を辿る時間旅行。イ・チャンドンの名を初めて世界に知らしめた初期の傑作。1999年、春。旧友たちとのピクニックに場違いな恰好で現れたキム・ヨンホ。そこは、20年前に初恋の人スニムと訪れた場所だった。仕事も家族もすべてを失い、絶望の淵に立たされたヨンホは線路の上で向かってくる列車に向かって「帰りたい!」と叫ぶ。すると、彼の人生が巻き戻されていく。自ら崩壊させて しまった妻ホンジャとの生活、互いに惹かれ合いながらも結ばれなかったスニムへの愛、兵士として遭遇した「光州事件」。記憶の旅は人生のもっとも美しく純粋だった20年前にたどり着く...。■『グリーンフィッシュ 4Kレストア』『シュリ』のハン・ソッキュ主演、イ・チャンドン監督長編デビュー作品。アウトサイダーな3人の男女が織りなす喪失と希望の物語。兵役を終えて汽車で故郷へ向かっていたマクトンは、赤いスカーフを巻いたひとりの女性がチンピラに絡まれているのを助けたものの、喧嘩になり、汽車から取り残されて、女性と声を交わすことなく別れてしまう。マクトンの手元には赤いスカーフだけが残る。しばらくして、ミエと名乗る女性から電話が入る。彼女は赤いスカーフの女性で、ナイトクラブのステージに立ち、新興組織のボス・テゴンの情婦でもあった。ミエの口利きと持ち前の負けず嫌いの性格で組織の一員になったマクトンは、テゴンに気に入られ頭角を表すようになる。ミエへの恋心を抱きながらも、テゴンへの忠誠を誓うマクトン。その頃、対立組織のボスが刑期を終えて出所し、マクトンらに圧力をかけてくるようになる...。『イ・チャンドン レトロスペクティヴ4K』は8月25日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2023年06月27日絶大な影響力を持ち、いまや世界を動かすほどの可能性も持ち合わせているインフルエンサー。現在は、さまざまなジャンルで個性豊かなインフルエンサーが数多く活躍していますが、その1人が“中国全土でナンバー1インフルエンサー”として注目されているドキュメンタリー監督の竹内亮さんです。そこで今回は、まもなく開催される映画祭「竹内亮のドキュメンタリーウィーク」の見どころや中国の知られざる魅力についてご紹介します。初公開作品から人気作の続編までが一挙に公開!【映画、ときどき私】 vol. 579これまでにドキュメンタリー監督・番組プロデューサーとして、多くの映像制作を手がけてきた竹内さん。過去にはテレビ東京の『ガイアの夜明け』や『未来世紀ジパング』、NHKの『世界遺産』や『長江天と地の大紀行』などに携わってきました。その後、2013年に中国人の妻と中国に移住し、翌年には南京市で映像制作会社を設立。日本に住む中国人や中国に住む日本人のように異国の地でがんばる人たちに密着した『我住在這里的理由(私がここに住む理由)』を制作して大きな反響を巻き起こします。中国の大手動画サイトbilibiliやYouTubeなどでの動画再生回数は、4年で6億回を突破したほど。中国最大のSNSとされるWeiboでは、2017年から5年連続で「影響力のある十大旅行番組」にも選ばれています。さらに、竹内さんの総SNSフォロワー数はWeiboや抖音などを合わせると630万人を超えており(2023年5月時点)、Weibo旅行関連インフルエンサーランキングではなんと全国で1位。日本人にもかかわらず、名実ともに中国全土でもっとも人気のあるインフルエンサーの1人と呼ばれています。過酷な長江源流に10年振りに再挑戦今回のイベントでは、そんな竹内さんが自信を持って日本に届けたい4本が一挙に上映。まず1本目は、本邦初公開となる完全劇場版『再会長江』です。全長6300キロにもおよび、アジア最大の大河にして“中国の母なる大河”とも称される長江へ10年振りに向かいます。北極、南極に次ぐ地球第三の極地と呼ばれるチベット高原を以前訪れた際、「長江源流の最初の一滴」が撮れなかったことに対して後悔の念を抱いていた竹内さん。本作では、中国の変化をとらえるとともに長江源流に再挑戦する姿が映し出されています。また、中国への留学が決まっている小島瑠璃子さんがナレーションを務めたことでも話題となり、注目を集めているところです。中国大手メディアでは報じられなかった真実を知る続いては、『お久しぶりです、武漢』。竹内さんが降り立ったのは、2020年1月に新型コロナ対策として、人類史上かつてない規模のロックダウンが実施された街・武漢です。ロックダウン解除直後で感染リスクがあるなか、周囲の反対を押し切って武漢に入った竹内さんは10人の武漢市民に密着。中国大手メディアでは報じられない真実の武漢を映している本作は、2020年6月の配信直後に中国全土で大きな反響を呼びました。今回は、その3年後を追加取材した特別版となっています。3本目の『大涼山』で取り上げているのは、中国でもっとも貧しい地域のひとつと言われている秘境。四川省の山奥にある断崖絶壁の村には、世界第2位の経済大国とされる中国のイメージとは程遠い原始的な生活を営む少数民族が住んでいます。本作がとらえているのは、いまの日本では見ることのできないような光景から現代社会のなかで必死に生きようとする彼らの姿、そして子どもたちの涙に隠された思い。中国で2000万回再生、YouTubeで500万回再生された『走近大凉山』に新たなシーンが追加され、見応えも十分です。ファーウェイによる驚きの世界戦略の真相に迫る最後は、『ファーウェイ100面相』。本作で追いかけているのは、3年前に「国家安全保障に関わる」として、トランプ前大統領から名指しで批判された中国通信機器企業・ファーウェイです。竹内さんは、ファーウェイと「撮影内容には一切干渉しない」という約束を交わしたあと、日本を含む世界13カ国を周り、世界各地に散らばる20万人のファーウェイ社員を撮影。撮影期間は、なんと3年にもおよんでいます。ここでは、ファーウェイによる驚きの世界戦略の真相に迫っており、興味深い内容が満載です。日本とは同じアジアであるにもかかわらず、まだまだ知らないことが多い中国。本イベントでは普段見ることのできないリアルな中国を体感できるだけでなく、新たな魅力にも気づかされるラインナップが堪能できる絶好の機会となっています。中国は、面白くて飽きないフシギな国そして今回は、竹内さんから特別にananweb読者へ向けてメッセージをいただきました。みなさんは“中国”と聞いて、どんなイメージを持ちますか? 「怖い」「汚い」「不自由」といった感じではないでしょうか?私は中国に移住してすでに10年が経ちますが、私が感じた中国は、「明るい」「人情」「自由」です。なぜこれほどまでに違うのか?それはみなさんが「マスコミによって作り上げられた中国」しか知らないからです。実際に中国に住んだことのある日本人は、ほぼ私と同じ印象を持ちます。いままでも、そしてこれからも、好むと好まざるとにかかわらず、日中は永遠の隣人として付き合っていかなければなりません。日中関係のトラブルの多くは、互いの文化を理解しないところから始まります。だからこそ、ぜひみなさんに私の作品を見ていただきたいと思っています。バッシング目線ありきではない、普通の庶民の目線から見た中国はきっと、いまみなさんの頭のなかにある中国とはまったく別のものです。さあみなさん、私の映画を通して、この面白くて飽きないフシギな国を旅しましょう!作品情報「竹内亮のドキュメンタリーウィーク」期間:5月19日(金)から5月25日(木)場所:角川シネマ有楽町
2023年05月18日現在の日本では、生涯を通じて5人に1人がこころの病気にかかるともいわれており、メンタルヘルスへの関心が高まっています。そこでいまこそ観るべき1本としてご紹介するのは、本年度ベルリン国際映画祭で最高賞を受賞した日仏共同製作の傑作ドキュメンタリーです。『アダマン号に乗って』【映画、ときどき私】 vol. 576パリのセーヌ川に浮かぶ⽊造建築の船「アダマン」。ここは精神疾患のある患者を無料で迎え⼊れ、創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようサポートしているユニークなデイケアセンターだ。“均⼀化”や“⾮⼈間化”の波が押し寄せる精神科医療の世界において、共感的なメンタルケアを貫き、誰もが表情豊かになれるこの場所はまさに奇跡のようだった。そして、カメラは⼈々の語らう⾔葉や表情の奥に隠された真実を映し出していくことに…。今年2月にベルリン国際映画祭で⾦熊賞受賞という快挙を成し遂げたことを受け、日本では急遽時期を繰り上げて公開されている本作。そこで、見どころについてこちらの方にお話をうかがってきました。ニコラ・フィリベール監督2002年に発表した『ぼくの好きな先⽣』が世界的大ヒットとなり、いまや“現代ドキュメンタリーの名匠“とも称されるようになったフィリベール監督。今回は、撮影時の忘れられない出来事や患者とのコミュニケーションで意識したこと、そして精神医学を学ぶべき理由などについて、語っていただきました。―華やかな作品が並ぶなか、決して派手とは言えない本作がベルリン国際映画祭で最高賞に輝いたことに大きな意味があると感じました。ご自身ではどのように受け止めていますか?監督これまで映画祭に参加したことはあってもノミネートされたことがなかったので、受賞以前にノミネートされたことがまずはうれしかったです。しかも、金熊賞受賞は予想していなかったので、本当に驚きました。びっくりしすぎて現実とは思えないくらいの衝撃でしたが、自分のことを誇りに思っています。そして、現在の精神科医療は苦しみのなかにあるので、少しでもそこにスポットライトが当たってくれたらいいなと。この作品が今後の精神医療に与える影響についても、期待しているところです。―日本ではこういった施設を見たことがない人も多いと思うので、アダマン号はどんなところなのかを教えてください。監督アダマン号は係留されているので航行する船ではありませんが、水の上にいる感覚はあるので言うならば“浮かぶ建造物”ですね。施設のなかにはさまざまな場所がありますが、閉ざされた空間はないので、患者たちはどこでも自由に移動が可能。パリの中心でありながら別の場所に来たような錯覚にとらわれるとてもゆったりとした場所です。もともとはパリの中央にある病院の精神科でチーフをしていた方が船で暮らしている人だったので、こういう場所にデイケアセンターを作ろうと思い立ったとか。精神疾患を抱える方々が過ごす場所は美しいとは限らないので、彼は“美しい場所”を作りたかったんだと思います。アダマン号では、スタッフと患者に区別はない―確かに、一般的なデイケアセンターのイメージとはまったく違っていたので驚きました。監督通っているのは主にパリに住む患者たちですが、アダマン号に病床はないので、みんな朝か昼にやってきてしばらく滞在したら帰ります。定期的に通っている人もいれば不定期の人もいて、ただ雰囲気に浸ってコーヒーを飲みに来る人もいるので、全体的にとても優しい雰囲気ですね。―アダマン号に漂う自由で温かい空気感は、映像からもよく伝わってきます。監督しかもアダマン号ではスタッフも患者もみんな私服なので、そこには区別も何もありません。患者は「病気」という枠に閉じ込められておらず、ちゃんとした「人」として見られています。個性的で他人とは違うものを持ってはいますが、それを“異常な人”とジャッジされることがないので、ありのままでいられるのです。そしてスタッフたちは、彼らを孤独から引っ張り出し、世界とつなげる手助けもしてくれます。アダマン号というのは、そういう思想を持った場所なのです。―素晴らしいですね。ただ、そのいっぽうで精神科医療の厳しい現状に対しては危機感も抱いているとか。監督特に財政的な問題や人手不足など、いろんな要因が重なって公的な精神科医療の状況は悪化しています。スタッフたちはやる気を失ってしまうような環境で仕事をしているので、患者の声に耳を傾ける余裕も、ワークショップを開く時間も持てなくなっているほど。本当にたくさんの問題がありますが、それが本作を撮る動機にもなりました。精神疾患を抱えている人たちへの考え方を変えるべき―実際に彼らの活動を間近でご覧になって、監督の考えに影響を与えたことはありましたか?監督まずは、精神疾患を抱えている人たちに対する、私たち自身の考え方を革命的に変えるところから始めるべきだと感じるようになりました。一般的に我々は彼らのことを“危険な人たち”のように見てしまうことがありますが、ある統計によると精神疾患の患者たちが他人に襲い掛かるような犯罪例は非常に少ないそうです。といっても、“魔法の杖”があるわけではないので、いきなり変えるのは簡単ではありません。ただ、社会が彼らに対する見方を変えていけば、それが広がっていくのではないかと考えています。―とはいえ、彼らとどう向き合っていけばいいかわからない人も多いのではないかなと。ただ、本作は患者たちと信頼関係をうまく築いたからこそ撮れた作品だと思うので、そこに何かヒントがあると感じました。監督はどのようなことに気をつけて撮影をされていたのでしょうか。監督まさに信頼関係が一番大切なベースになると思っていたので、最初にしたのは、シンプルに説明すること。僕が何を考えているのか、そして「もしカメラを受け入れたくなかったら受け入れなくてもいいよ」と伝え、プレッシャーを与えないように心がけました。とにかく、僕が彼らをジャッジしたりするような視点でやっているわけではないというのを理解してもらうことが大事だったと思います。あくまでも、その場にある人間関係から一緒に作り出そうとしている気持ちであることをわかってもらえるように意識しました。サプライズのような出来事は、毎日起こっていた―なるほど。「もっとも美しいシーンは、不意に意図せずに撮れることが多い」とおっしゃっていますが、今回の撮影でもそのように感じた瞬間はありましたか?監督精神科医療の現場にいると、サプライズのような出来事は毎日起こりました。でも、そこで絶対にしてはいけないのは、自分が撮りたいと思っていたものにはめようとしたり、固定観念を持って取り組んだりすること。あくまでも、これから起こることに対してつねに準備万端の状態でいることが重要なのです。撮影中は予測していたことが起こるなんてことはなく、むしろ予測不可能なことばかり。それでもしっかりと注意さえ払っていれば、湧いてくるように素晴らしい出来事にたくさん出会えるのです。それこそが僕にとっては、監督としての喜びでもあります。―そのなかでも、印象に残っている場面を挙げるとすれば?監督毎週月曜日の朝に、アダマン号で行われている患者とスタッフのミーティングに参加していたときのこと。そこでは新人の自己紹介があったり、プロジェクトの説明があったり、前週の振り返りをしたりしていますが、何度も行くとだんだん誰がよく発言する人で、誰が座っているだけの人なのか、というのがわかってきます。ところがある日、いままでずっと黙っていた人が突然手をあげて発言したことがあったんです。そこは本編にも使っていますが、ある女性がダンスのワークショップを開きたいといって話し始めました。まさか彼女があんなに長く話をするとはまったく予想していませんでしたが、リアルなサプライズをもたらしてくれましたし、とても素晴らしくて力強いシーンになったと思っています。精神医学を学ぶことで、自分を認められるようになる―観客にとっても、非常に印象的な場面のひとつですね。本作は日本との共同製作となりましたが、監督にとって日本はどのような存在ですか?監督日本は本当に大好きな国ですよ。特にヨーロッパにとって日本は謎めいた国でもあるので、そこがとても魅力的だなと。近代的であると同時に伝統的な部分も色濃く残っていて、さらに詩的でありながら隠された暴力性みたいなものも共存しているように感じるので、霧のようなイメージです。―日本でも最近はメンタルヘルスの重要性が叫ばれていますが、精神医学を学ぶことはなぜ大切だとお考えですか?監督僕が精神医学に心を動かされる理由は、自分自身と向き合うきっかけを作ってくれるから。人間というのは、誰もが心に影のようなゾーンを持っていますが、それがどういうものかわからずに恐怖や不安を抱いてしまうことがあります。僕自身も自分のなかにそういう部分があるにもかかわらず、認めたくないと考えていた時期が長らくありました。実際、25年前に精神科クリニックのドキュメンタリーを初めて作ったときでさえ、最初は認めようとはしなかったほどです。でも、精神医学を学んだことによって、いまは自分にもそういう部分があることを簡単に自覚できるようになりました、―本作を通してご自身が感じたことを日本の観客にも教えてください。監督彼らは風変りなところもありますが、一緒にいるとすごくホッとすることがあります。なぜかというと、私たちは「こうあるべきだ」というスタンダードやプレッシャーを感じながら生きていることが多いですが、そんななかでも彼らはファンタジーのような軽やかさを持って生きているからです。精神疾患の治療を受けている患者のなかには、深刻で苦しみを抱えている人も当然います。でも、この作品に登場する彼らのように頭脳明晰で世界から解放されている人たちと触れ合っているだけで感動を覚えるはずです。いままで見えていなかったものに対しても目を開かせてくれるので、彼らのちょっとずれた視点は僕だけでなくみなさんにもとても刺激的だと思います。嘘のない言葉の数々が心に響く!ありのままの姿で生きることの美しさだけでなく、誰もが内に秘めているクリエイティビティを自由に表現することの素晴らしさも感じさせてくれるアダマン号の人々。彼らはさまざまな偏見と闘うことを余儀なくされている精神科医療における“希望”であり、その存在は社会の在り方についても多くの気づきを与えてくれるはずです。取材、文・志村昌美優しさが溢れている予告編はこちら!作品情報『アダマン号に乗って』ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開中配給:ロングライド️(C) TS Productions, France 3 Cinéma, Longride – 2022
2023年05月08日現在公開中の映画『シン・仮面ライダー』のドキュメンタリー番組「ドキュメント『シン・仮面ライダー』~ヒーローアクション 挑戦の舞台裏~」の放送が決定した。庵野秀明監督が『シン・ゴジラ』以来、実写映画としては7年ぶりにメガホンを取った本作。52年前、当時小学5年生だった庵野監督は、原作となった特撮ドラマ「仮面ライダー」について、「新しいものが来た」と大きな衝撃を受け、以来、長年温めてきた企画を自ら映画会社に持ち込んだという。目指したのは、“ノスタルジーと新しさを融合したアクション映画”。一際思い入れの強い本作の主演には池松壮亮を抜擢し、手だれのアクションチームを招集。しかし、相反する2つのテーマの追求は、製作現場に大いなる葛藤と波乱を呼ぶことに。シリーズ52年の歴史で、製作現場に長期取材のカメラが入るのは、今回が初めて。番組は、かつてないヒーローアクションに挑んだクリエーターたちの2年間を追っている。「ドキュメント『シン・仮面ライダー』~ヒーローアクション 挑戦の舞台裏~」は3月31日(金)22時~BSプレミアム、4月15日(土)19時30分~NHK総合テレビにて放送。『シン・仮面ライダー』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:シン・仮面ライダー 2023年3月18日より全国にて公開©石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会
2023年03月24日映画『旅するローマ教皇』が、2023年10月6日(金)に公開される。監督は、ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージ。ドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージ監督作品ドキュメンタリー映画『旅するローマ教皇』は、『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』『海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~』『国境の夜想曲』など、国際的評価の高い傑作を生みだしてきたドキュメンタリーの名匠ジャンフランコ・ロージ監督による作品だ。『旅するローマ教皇』の制作にあたり、ベースとなったのは、ジャンフランコ・ロージがローマ教皇の旅に同行した撮りおろし映像も含め、地球一周分、約800時間にわたる膨大なアーカイブ映像。圧倒的映像美により、愛に溢れたローマ教皇の真の姿に迫るドキュメンタリーに仕上げている。ローマ教皇フランシスコとはローマ教皇フランシスコは、2013年3月に行われた教皇選出のための選挙コンクラーベにて、第266代教皇に選ばれフランシスコと名乗るように。大のサッカー好きとしても知られ、明るく飾らない人柄が魅力だ。そのため、“庶民派教皇”や“ロックスター教皇”と呼ばれることもあり、多くの人々に親しまれている。ローマ教皇と共に53か国を旅する観客は、ローマ教皇と共に旅をする。映画『旅するローマ教皇』では、2013年のイタリア・ランペドゥーサ島を訪れる姿から始まり、2022年にマルタ共和国を訪問するまでを描く。ローマ教皇は、2013年から2021年にかけて37回、実に53か国を訪問。難民問題や紛争に苦しむ中東やアフリカ、アメリカでは平和について語り、イスラム教を国教とするアラブ首長国連邦、そして被爆地である日本を訪れる姿に加え、カトリック教会で起きた性的虐待について謝罪する姿を収めている。作中には、雨の中大勢の人の前で演説をしたり、教皇専用車“パパモビル”に乗って街をパレードしたりする姿などをも登場。「旅とは知的で精神的な修行だ」と語る教皇は、世界に蔓延る様々な問題に耳を傾け、人々と出会い、語る。教皇らしい姿だけでなく、明るく飾らない人間性も垣間見ることができるだろう。【作品詳細】映画『旅するローマ教皇』公開時期:2023年10月6日(金)監督・脚本:ジャンフランコ・ロージ配給:ビターズ・エンド原題:In Viaggio
2023年03月18日TBSが立ち上げたドキュメンタリー映画のブランド「TBS DOCS」のもと、今回で3回目を迎える『TBSドキュメンタリー映画祭2023』が3月17日(金) 、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開幕。ラインナップの一作である『東京SWAN 1946 〜戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演〜』の上映を前に、ダンサーで俳優の宮尾俊太郎、浅川紫織、宮武由衣監督、映画祭アンバサダーのLiLiCoが舞台挨拶を行った。挨拶に立ったLiLiCoは「TBSは良質なドキュメンタリーをどんどん生み出していて、それをこうやってスクリーンで見られる。初日にたくさんの皆さんにお集まりいただき、本当にうれしいです。本気の人間が、生きる希望を与えてくれる。きっと皆さん、帰り道は、ステップ軽く踊り出したくなるはず」と喜びを語り、映画祭のオープニングを華々しく宣言した。LiLiCo『東京SWAN 1946 〜戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演〜』は敗戦直後の1946年、京城出身の青年・島田廣が、自身のバレエの才能を見出したロシア人の師匠、エリェナ・パァヴロヴァの悲願を成し遂げるために、焼け跡の東京で『白鳥の湖』全幕初演という前代未聞の無謀な挑戦に奔走する姿を追った歴史秘話。以前からドラマ製作の過程で、バレエの歴史に関心を抱いていたという宮武監督は「いろいろな書物を調べ、終戦後にこんな出来事があったんだと驚いた」と振り返り、「どん底にいた日本人の心を、当時は高尚で手が届かないとされたバレエで、どんな風に感動させたのか。そこに何があったのか知りたくなった」と本作の着想を明かした。宮武由衣劇中で当時の公演を“再現”した宮尾は、「そこにどんな意義や意味があるのか、監督と話したが、どうやら監督もふわっとしていて(笑)」。宮武監督は「そのせいで、宮尾さんは常に不機嫌でした」と恐縮しきりだったが、改めて宮尾は「偉人たちを突き動かした使命感に触れ、心で踊るとはどういうことか改めて考えた」と試みの意義を強調。自身が抱えたコロナ禍での葛藤と照らし合わせながら、「ぜひ、皆さんも自分と置き換えながら、見てほしい」と客席にアピールした。宮尾俊太郎また、宮尾と共演した浅川も「ついつい美しさにこだわってしまっていると気づかされた。心こそが一番大事だと、改めて学びました」といい、「当時はパラシュートの生地で衣装を作ったと聞き、驚きました」と話していた。浅川紫織取材・文・撮影:内田涼<イベント情報>TBSドキュメンタリー映画祭20233月17日(金)~30日(木)東京:ヒューマントラストシネマ渋谷3月24日(金)~4月6日(木)大阪:シネ・リーブル梅田3月24日(金)~4月6日(木)名古屋:伏見ミリオン座4月15日(土)~21日(金)札幌:札幌シアターキノ<上映ラインナップ>『カリスマ 〜国葬・拳銃・宗教〜』監督:佐井大紀『通信簿の少女を探して 〜小さな引き揚げ者 戦後77年あなたは今〜』監督:匂坂緑里『サステナ・ファーム トキと1%』監督:川上敬二郎『アフガン・ドラッグトレイル』監督:須賀川拓『東京SWAN 1946 〜戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演〜』監督:宮武由衣『シーナ&ロケッツ 鮎川誠と家族が見た夢』【東京限定上映】監督:寺井到『ダリエン・ルート “死のジャングル”に向かう子どもたち』監督:萩原豊『魂の殺人 〜家庭内・父からの性虐待〜』監督:加古紗都子『War Bride 91歳の戦争花嫁』監督:川嶋龍太郎『KUNI 語り継がれるマスク伝説 〜謎の日本人ギタリストの半生〜』監督:佐藤功一『それでも中国で闘う理由 〜人権派弁護士家族の7年〜』監督:延廣耕次郎『オートレーサー森且行 約束のオーバルへ』監督:穂坂友紀『やったぜ!じいちゃん』【名古屋限定上映】監督:仲尾義晴『93歳のゲイ』【大阪限定上映】監督:吉川元基『劇場版 ヤジと民主主義』【札幌限定上映】監督:山﨑裕侍・長沢祐関連リンク公式サイト::
2023年03月17日