セリ、ナズナ、ゴギョウ……(※画像はイメージです)お正月が終わる1月7日の朝に、無病息災や五穀豊穣を願い「七草粥」を食べる風習。7種類の野草が入ったおかゆを食べると、健康に過ごせるといわれています。豪華な正月料理で胃腸を休めるためにもいいですよね。おかゆに入れる野草は地域によって異なりますが、一般的には、芹(セリ)・薺(ナズナ)・御形(ゴギョウ)・繁縷(ハコベラ)・仏の座(ホトケノザ)・菘(スズナ)・蘿蔔(スズシロ)の7種類。七草粥を食べる習わしは、もともと中国から伝わってきたもの。古代中国では、元日から7日までのそれぞれの日に獣や人を当てはめてそれぞれを占う風習があり、7日目は人を占うので、人の日=人日(じんじつ)の節句となりました。6日の夜に厄除けのお唱えをしながら七草をたたき、7日の朝に家族みんなで七草粥を食べるのが一般的だったそうです。日本には平安時代に伝わり、江戸時代には庶民の間にも広まったといわれています。1月7日に「はじめて爪を切る」!?ちなみに、1月7日は「爪切りの日」でもあり、新年になって初めて爪を切る日ともされているって、知っていましたか?昔から「七草爪(ななくさづめ)」と呼ばれていて、1年で最初の爪切りをおこなう風習がありました。古来より、この日に春の七草を浸した水、または七草をゆでた汁に指先をつけて、柔らかくしてから爪を切ると邪気を払うことができ、その年は病気にかからないという言い伝えがあります。この日はぜひ、1年の健康を願って家族と一緒に爪切りをしてみてはいかがでしょうか?(マイナビ子育て編集部)
2024年01月07日スープ専門店「スープストックトーキョー(Soup Stock Tokyo)」の七草粥「瀬戸内産真鯛の七草粥」が、2023年1月6日(金)・7日(土)の2日間限定で販売される。毎年人気の七草粥、2日間にわたり販売一年間の無病息災を願って、古くから年始の7日に食べられてきた行事食"七草粥”。スープストックトーキョーでも毎年1日限定で提供してきた人気メニューだが、今年は"より沢山の人に食べてもらいたい”という想いから2日間にわたって特別に用意。鯛だしが効いた滋味あふれるお粥と、早春に芽吹く春の七草(せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)を合わせた、ヘルシーかつ美味しい七草粥を楽しむことが出来る。【詳細】「瀬戸内産真鯛の七草粥」販売期間:2023年1月6日(金)、7日(土)取扱店舗:スープストックトーキョー全店、家で食べるスープストックトーキョー一部店舗※テイクアウト、デリバリー可能販売価格:490円(Sカップ単品)※一部店舗では、価格が異なる場合あり。
2023年01月07日お正月の三が日を過ぎた頃からスーパーで見かける七草のパック売りを使って、1月7日に七草粥を炊いているご家庭は多いのでは? ごちそう三昧で負担のかかった胃腸を休めたい大人にはありがたい七草粥ですが、正直、子どもには不評な味かも? そこで、子ども好みの味わいにするアレンジレシピをチェック! 七草粥を食べる意味も知れば、親子で行事が楽しめます。七草粥の知識や行事の魅力は和文化研究家の三浦康子さんに、七草粥のアレンジレシピはフードスタイリストの鈴石真紀子さんに教えてもらいました。CONTENTS七草粥はいつ食べる?七草粥はなぜ食べるの?「春の七草」とは?【基本の七草粥】のつくり方基本の七草粥のアレンジレシピ5選#01 ささみとたまごの親子粥#02 ホタテの中華粥#03 キノコのショウガあんかけ丼#04 トマトとチーズの洋風粥#05 コーンクリーム粥七草粥はいつ食べる?七草粥を食べるのは1月7日です。この日は五節句のひとつ「人日(じんじつ)の節句」の日です。「古来中国では、1月元日に鶏から始まり6種類の家畜、7日には人、8日には穀という順番で8日間かけて新年の運勢を占う風習がありました。7日は人を占う日であることから、人日と言います。そして、唐の時代にはこの人日の日に七種菜羹(ななしゅのさいかん)という7種の野菜を入れた汁物を食べ、無病息災や立身出世を願うようになります。この風習が奈良時代に日本に伝わると、年の初めに芽吹いた若菜を摘んで食べる『若草摘み』や、1月15日に米、あわ、ひえなど7種類の穀物でお粥を作る『七種粥(ななくさがゆ)』などと結びつき、室町時代に春の七草を入れた『七草粥』を食べるようになっていったのです」(和文化研究家・三浦康子さん、以下同)七草粥はなぜ食べるの?7種類の野菜を入れた汁物を食べる風習が日本に伝わり、7種の若菜を入れてお粥を食べる風習へと変化していった七草粥。これを食べることでどんな効果が期待できるのでしょうか。「お粥は消化がよく、胃腸にやさしい食べ物です。塩味だけというシンプルな味わいなので、お正月のごちそうやお酒を飲み過ぎた体を休める効果があります。今でこそ、冬でも新鮮な野菜が手に入りますが、昔は冬に野菜を手に入れるのは大変でした。そのため、寒い冬に芽吹く七草はとても貴重なビタミン源だったのです。また、早春にいち早く芽吹く七草は生命力の強さを象徴する存在。七草を刻む際、『七草ばやし』を歌いながら包丁で大きな音をたてる習わしがあるのですが、疫病を運んでくる渡り鳥がやってくる前に、七草粥で英気を養い豊作祈願をしようという願いが込められています。『七草ばやし(七草なずな)』をYouTubeなどで検索してみてください。七草ばやしを口ずさみながら包丁で音を立てて七草を刻み、邪気を追い払いましょう!」◆七草ばやし七草なずな唐土の鳥が日本の国に渡らぬ先にストトントン「春の七草」とは?「春の七草」とは、新春の頃に芽吹く生命力の高い7種の青菜のこと。「それぞれに縁起のよい言われがあります。5、7、5、7、7のリズムに合わせて口ずさむと覚えやすいので、お子さんと一緒に『せり・なずな / ごぎょう・はこべら / ほとけのざ / すずな・すずしろ / 春の七草』と声に出しながら、トントンと音を立てて包丁で刻んでみましょう。『音を立てることで邪気を払うんだよ』などと説明してあげることも、日本の行事を子どもたちに教えてあげる“行事育”になりますね。親子で一緒につくれば、子どもも七草粥が食べたくなります。行事というのは毎年、同じ時期に繰り返し経験することができます。七草粥づくりの経験を積み重ねていくことで、子どもの心にその記憶が残り、やがて大人になって自立しても、毎年この時期がくるたびに愛された記憶が蘇り、親子の絆を深めることができます。親子で一緒に七草粥づくりを楽しんでくださいね」◆「春の七草」の意味・効能1.せり……水辺の山菜。香りがよく、食欲増進効果あり。競り(セリ)勝つことができるという縁起も込められている。ビタミンC、ミネラル、食物繊維が豊富。2.なずな……別名はペンペン草。「なでてけがれを取り除く」という縁起が込められている。江戸時代にはポピュラーな食材で、ビタミンK、ビタミンC、カルシウムを含む。3.ごぎょう……別名は母子草。草昔の草餅はヨモギではなく、ごぎょうを使っていた。風邪予防や解熱に効果がある。4.はこべら……漢字表記は「繁縷」。繁栄の願いが込められている。目によいビタミンAやタンパク質、カルシウム 、鉄分を含み、整腸作用もあり。5.ほとけのざ……仏様が座る「台座」に似ている。タンポポに似た形をしていて、食物繊維が豊富。6.すずな……カブのこと。「鈴菜」「菘」と書き、鈴の形に似ているからという説もある。βカロテンやビタミンC、E、ミネラルが豊富。7.すずしろ……ダイコンのこと。白さから潔白というイメージで縁起のよい野菜とされる。胃腸の働きを促す酵素が豊富。風邪予防にも効果的。できたて熱々を食べたい!【基本の七草粥】のつくり方お粥はごはんからもつくれますが、ここでは米から炊く方法をご紹介します。「お粥は米から炊くとふっくらとした甘味が引き立ちます。コトコトと弱火にかけながら、お子さんと一緒に七草の下ごしらえを進めていきましょう!」(フードスタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)【材料】(4人分)米……1合水……1200cc七草セット(市販品)……1パック塩……少々【つくり方】1)米を研ぎざるに上げて水気をきり、鍋に入れ水を注ぐ。2)蓋をせずに中火にかけてフツフツとしてきたら、やさしく鍋底からひと混ぜする。弱火にしたら完成まで触らず、お好みのやわらかさになるまで30〜40分ほど加熱する。3)すずなとすずしろは実と葉を分け、実が小さいものは皮ごと食べやすい大きさに切ってから薄くスライスする。4)鍋に湯を沸かし3を加え少し柔らかめにゆで、ザルやバットに取り出す。ゆで湯は捨てずに、次は葉をゆでる。葉はしっかりと水洗いし、残った鍋の湯で茎の固いものから順に入れ、さっと茹でる。5)茹でた七草を包丁でトントンと音を立てながら刻み、水気をしっかりしぼっておく。6)2のお粥が炊けたら塩を少々加えて、ゆでた七草を入れ温め、軽くかき混ぜる。Point>>>「加熱中にお粥をかき混ぜると粘りが出て焦げやすくなります。弱火でコトコト煮て混ぜないことで、旨味や甘味が引き出されます」「下ごしらえした七草はお粥の完成直前に加え、煮すぎないようにします。加熱しすぎると青菜が変色してしまいます。お粥はできたてがおいしいので七草の緑色が鮮やかなうちにできるだけ早めにいただきましょう」基本の七草粥のアレンジレシピ5選青菜が苦手な子でもOK!#01【ささみとたまごの親子粥】「青菜の苦味が和らぎ、ささみで食べ応えをアップしたたまご粥です。大人用は、柚子胡椒を加えても◎」【材料】(1人分)ささみ……1本塩……ひとつまみ酒……大さじ1醤油……小さじ1/2基本の七草粥……200g溶きたまご……1個分【つくり方】1)常温に戻したささみを耐熱皿に入れ塩と酒を振り馴染ませ、ふんわりとラップをかけて600Wの電子レンジで1分加熱する。ラップをしたままおき、余熱で中まで火を通す。2)粗熱が取れたら、手で裂きほぐして筋や皮を取りのぞく。蒸し汁はとっておく。3)基本の七草粥と2のささみの蒸し汁を鍋に入れて中火で温め、醤油と塩で味を整える。ささみと溶きたまごをひと混ぜしたら火を止める。蓋をして3分ほど蒸らす。Point>>>「ささみは加熱しすぎると身が硬くなってしまいます。常温に戻してから電子レンジで短時間の加熱をし、余熱を使って火を通しましょう。もし中まで火が通っていない場合は、レンジで10秒ほど追加で加熱してください」ゴマ油の風味が食欲をそそる#02【ホタテの中華粥】「ホタテのフレーク缶を汁ごと加えるので旨味たっぷり。ワンタンや餃子の皮を油で揚げたものをトッピングすると、カリッとした食感が加わり、お粥が苦手なお子さんでもペロリ!」【材料】(1人分)基本の七草粥……200gホタテ貝柱水煮(フレーク)缶詰……1/2缶(約35g)塩……ふたつまみ揚げワンタン……適量ゴマ油……少々<お好み>ザーサイ……適量【つくり方】1)基本の七草粥とホタテ貝柱水煮缶詰を汁ごと一緒に鍋に入れてサッと混ぜ、中火で加熱する。塩で味を調えて火を止める。2)器によそい、揚げワンタンをのせて、上からゴマ油を回しかければ完成。Point>>>「ホタテ貝柱水煮缶詰は汁ごと加えることで、旨味が加わります。お粥は炊き上がっているので、かき混ぜたり加熱しすぎると粘りが出てしまいます。全体が温まったらすぐに火を止め、早めにいただきましょう」とろみあんでボリューミーに#03【キノコのショウガあんかけ丼】「七草粥の上にとろみのあるキノコあんをかけました。キノコはお好みのものでいいのですが、数種類加えた方が風味や食感が引き立つのでおすすめです。大人向けにはダイコンおろしのトッピングもよく合います」【材料】(1人分)お好みのキノコ数種(今回はシイタケ、エノキ)……30g油揚げ……1/4枚調味料だし……100ml酒……小さじ1/2みりん……小さじ1/2醬油……小さじ1塩……ひとつまみ水溶き片栗粉(水1:片栗粉1)……大さじ1ショウガの絞り汁……少々(5〜6滴)基本の七草粥…200g【つくり方】1)シイタケは石づきを取り、2〜3mmの薄切り、エノキは5mmの長さに、油揚げは5mm角に切る。2)小鍋に調味料を鍋に入れて中火にかけ、フツフツとしてきたら1のキノコと油揚げを加える。3)キノコに火が通ったら、水溶き片栗粉を少しずつ加えかき混ぜ、しっかりととろみがついたら火を止め、ショウガの絞り汁を加えてひと混ぜする。4)温めた基本の七草粥を器によそい、その上に3をかければ完成。Point>>>「あんかけにすることで基本の七草粥がなめらかな味わいに仕上がり、ショウガ汁のアクセントとともに体の中からポカポカと温まります」チーズとベーコンのこんがり具合がいい!#04【トマトとチーズの洋風粥】「お粥の味が苦手な子どもには、チーズとベーコンをトッピングして洋風アレンジはいかがですか? 表面はカリッと香ばしく、中はもっちりとろとろのハーモニーが楽しめます」【材料】(1人分)基本の七草粥…200gカットトマト……60g塩……小さじ1/4ベーコン……1枚とろけるチーズ……15gオリーブオイル……適量【つくり方】1)基本の七草粥とカットトマト、塩をボウルに入れて混ぜ合わせる。2)ベーコンは極細切りにする。3)耐熱容器に1を入れて、上にベーコンととろけるチーズをのせる。4)3にオリーブオイルを回しかけ、トースター強で約10分加熱する。表面に焦げ目がつけば完成。Point>>>「たっぷりのとろけるチーズと刻んだベーコンを敷き詰め、表面にオリーブオイルをたらしてから加熱することで、こんがりジューシーに仕上げます」まるで食べるスープ! 朝食にぴったり#05【コーンクリーム粥】「食の細いお子さんでも食べやすいスープアレンジです。ブレンダーやミキサーにかけるとポタージュのようななめらかな仕上がりに。1杯でお腹が満たされる、冬の朝食におすすめのアレンジです」【材料】(1人分)基本の七草粥…200gコーンクリーム(缶詰)……100g牛乳……大さじ4コンソメ(顆粒)……小さじ1/4塩……小さじ1/5コショウ……適量【つくり方】1)基本の七草粥とコーンクリーム、牛乳、コンソメを鍋に入れて混ぜ合わせ、中火にかける。2)フツフツとしてきたら塩を加えて味を調える。3)器によそい、お好みでコショウを振る。Point>>>「牛乳の量を増やして加熱時間を伸ばせば、とろみがついてシチューのような仕上がりに。お好みの濃度に仕上げましょう」七草粥に込められた意味や春の七草の名前、新年に家族の健康を願いながら調理をすること、そして、おいしく味わうこと。1年に1度、同じ時期に経験できるからこそ、思い出が積み重なっていく楽しみを実感できます。年始は七草ばやしを歌いながら、トントンと軽快な音を出しながら七草粥をつくってみませんか。教えてくれた人三浦康子さん和文科研究家。いにしえを紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、Webなどの媒体や講演会などで発信している。日本の行事は愛情表現であり、子育てを豊かにするものであるという確信から、日本の行事を子どもに伝える道しるべとなる「行事育」を提唱している。『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)、『赤ちゃん・子どものお祝いごとがわかる本』(朝日新聞出版)など著書・監修書多数。和文化研究家公式HP 教えてくれた人鈴石真紀子さんフードスタイリスト/スタイリスト。13歳と10歳の女の子のママ。雑誌や広告などで衣食住に関わるライフスタイル全般のスタイリングで幅広く活躍。フードコーディネーターとして、またフードユニット「coton.(コトン)」として、ワークショップやイベント出店、ケータリングなどの活動にも力を注ぐ。Instagram:@marsuzu@cotonfoodrecipe&styling/Makiko Suzuishi photography/Takayuki Abetext/Miyuki Imai(Neem Tree)
2021年12月28日本日より仕事始め、という人も多いでしょう。今日1月7日は「春の七草」の日ですね。みなさんはもう「七草粥」を召し上がりましたか?疲れた胃腸を休ませるだけでなく、お正月気分を切り替えるためにも、七草粥はぜひとも食したいところです。■春の七草とはではまず「春の七草」について、お粥のようにさらっと復習してみましょう。旧暦では1月7日を「人日の節句」と言い、この日に春の七草(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)の入ったお粥をいただくことで無病息災を願うならわしがあります。■若菜摘みは愛の歴史古来、この日に野草を摘み食することで長生きできると信じられており、一つの行事となっていました。歴史は古く『万葉集』にも若菜摘みの文字が残されています。有名な和歌としては、『古今集』の「君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ」(光孝天皇)がありますね。春は名のみの初春、白魚のような指を赤くかじかませながら、芽吹いたばかりの柔らかな若い野草を摘んで歩く雅なお姿……。高貴な方でありながら、愛する人の健康や長寿を願って雪の舞う野に出向く熱い想いが、言葉の端々からにじみ出ていると思いませんか?また、俳句にも「茜うら帯にはさんで若菜摘」(小林一茶)「若菜摘む人を恋ほしく待つ間かな」(中村汀女)と、人を想いつつ野草を摘む女性の姿が描かれたものがあります。どちらもロマンティック!一方で、江戸時代に流行した川柳にもよく登場する若菜摘み。「おのがためはるの野に出るなづなつみ」(画本柳樽より)なんてのも残されています。好きな人のためじゃなく自分のためっていうのは、独り身のやけっぱち感なのか、摘んだなずなを売っておこづかいにしてやろうという魂胆なのか。これはこれで親しみやすく、茶目っ気たっぷりですね。■現代の春の七草はさて、現代ではわざわざ野に出なくても、スーパーで手軽に「春の七草」セットを入手できるから、こちらを利用して愛する人に七草粥を作りたいところ。ちなみに七草の栄養素は、セリに含まれるビタミンA・B・C、鉄分がお肌を強くしなやかに、スズナやスズシロに含まれるアミラーゼが胃腸の調子を整え、カリウムが老廃物の排出を助けて肌荒れ対策に、と美肌にいいこと尽くしのようです。愛する人だけじゃなく、むしろ自分のために作りたくなっちゃう!?どんな野菜も、一年中手に入る時代ではありますが、冬場はどうしても野菜不足に陥りがちです。生野菜は体を冷やすことからあまりオススメできませんが、七草粥なら、体を冷やさず、芽吹きのパワーをシンプルに体に取り込めますね。何より、白いお粥の中に鮮やかな緑が映えて、光孝天皇が若菜摘みをした新春の野原のよう。そんなイメージで、素敵な人を想いながら七草粥を作り、いただくのも楽しいのではないでしょうか。
2019年01月07日お正月の三箇日が終わり1月7日になると、七草粥を食べるという風習があります。「七草粥」の習わしは、平安時代初期に中国から伝わった宮中行事で、江戸時代に庶民のものとなって現代に受け継がれています。七草粥を食べる意味七草粥には、一年の無病息災を願ったり、青菜で冬場の野菜不足を補ったりするという意味合いが込められています。現代では、「お正月にごちそうを食べて疲れた胃を休める」という役割もあります。春の七草は、せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろの7つです。春の七草がもつ栄養効果せりせりは、古くから食欲増進や胃の働きを助ける薬として使われてきた日本の伝統野菜です。 ビタミンA(β-カロテン)・ビタミンCなど優れた抗酸化力をもつ栄養素が含まれています。(※1)なずな日本各地に自生するなずなは、ぺんぺん草・三味線草などとも呼ばれます。キャベツ・大根などと同じアブラナ科の植物で、腸から吸収したカルシウムが骨に沈着するのを助けるビタミンKが多く含まれています。ごぎょうごぎょうは、母子草(ハハコグサ)とも呼ばれ、日本各地に自生しています。かつては草餅の材料として使われていて、咳や痰を鎮める生薬としても利用されてきた野草です。(※1)はこべらはこべらは、はこべとも呼ばれ、日本各地に自生しています。クセが少なく、食べやすいという特徴があります。ほとけのざほとけのざはキク科の植物で黄色い花を咲かせます。紫色の花が咲くほとけのざは、同じ名前ですが、春の七草ではありません。すずな(かぶの葉)かぶのことをすずなといい、七草がゆに利用するのは葉の部分です。かぶの葉は緑黄色野菜に分類され、ビタミンA(β-カロテン)・ビタミンCのほか、むくみの緩和に役立つカリウムが含まれています。すずしろ(大根)すじしろとは大根の葉のことです。大根の葉は、緑黄色野菜に分類され、ビタミンA(β-カロテン)・ビタミンCのほか、日本人が不足しがちな鉄分やカルシウムなどのミネラル類が含まれています。 七草粥を簡単に作るなら、炊飯器のお粥モードを使うのがおすすめです。炊きあがったお粥に、茹でてから刻んだ七草を加えるようにすると鮮やかな色合いに仕上がります。もし、七草全部が揃わなくても、三つ葉・ほうれん草・小松菜・チンゲン菜など、手に入りやすいものを組み合わせれば、七種類にすることができますよ。 【参考・参照】(※1)公益社団法人富山県薬剤師会薬草資料館〈〉(最終閲覧日2017/01/13) 【執筆者】衞藤敬子/管理栄養士コントラクトフードサービス大手(株)グリーンハウスに入社、社員食堂のメニュー提案や栄養指導業務を経て、2009年「あすけん」に参加。アドバイス作成やサービス開発に携わる傍ら、年間150件以上の栄養指導やプロアスリート選手の食事サポート、セミナーなどを実施。現在はフリーランスに転向し、幅広く活躍。
2019年01月06日「春の七草」を使って作る七草がゆ。1月7日の朝に、無病息災を願って食べられています。胃腸を整える効果もあるといわれている七草。お正月に暴飲暴食してしまった方にもぴったりな、七草がゆをご紹介します。レシピはとっても簡単。炊飯器で七草がゆを作る間に、チリメンジャコと松の実をフライパンで乾煎りするひと手間を加えるだけ。おかゆの上に、作ったカリカリジャコをトッピングして完成です。塩気のある風味とカリッとした食感がアクセントになり、サラサラといただけますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。■七草がゆ・カリカリジャコのせ調理時間 1時間 1人分 215 Kcal管理栄養士、料理家 杉本 亜希子<材料 2人分>お米 0.5合水 適量七草がゆセット(市販品) 1パック塩 適量<カリカリジャコ> チリメンジャコ 大さじ4 松の実 大さじ2<下準備>・お米は水洗いし、30分位水につけておく。七草がゆセット(なずな・はこべら・ごぎょう・せり・すずな・すずしろ・ほとけのざ)は、サッと水洗いして細かく刻む。・<カリカリジャコ>を作る。フライパンにチリメンジャコ、松の実を入れ、中火で焦がさないように乾煎りする。<作り方>1、炊飯器に水気をきったお米とおかゆの線まで水を加え、おかゆモードのスイッチを入れる。炊き上がったら、七草がゆセットを加えて混ぜ、塩で味を調える。2、器に盛り、<カリカリジャコ>をのせる。コツ・ポイント ・お米の洗い方。ボウルにお米を計量し、たっぷりの水を入れ、混ぜずにすぐに水を流します。ひたひたまで水を入れて両手でお米をすくい取り、すり合わせるように軽くお米とお米を何回かこすります。にごった水を流し、蛇口から水を勢いよく加え、白濁しなくなるまでこれを何度か繰り返してザルに上げます。お米は、最初に入れる水を最も吸収しやすいので、より良質な水を使う事をおすすめします。 七草がもし余ってしまったら、お味噌汁の具材にしてもおいしいですよ。
2019年01月06日1月7日は「人日の節句」。七草粥を食し、お正月のごちそう続きで疲れた胃腸を休める日です。今年は日曜日ということもあって、お正月気分が抜けきらない人も多いかもしれませんね。でも、このゆったりとした冬の朝こそ七草粥をいただいて、気持ちをパリッと切り替えてはいかがでしょうか?■七草粥、食べるなら朝食がベストさて、七草粥とはご存知の通り春の七草(セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ)を入れたお粥のこと。1月7日の朝食にこの七草粥をいただき、松飾りを片付けるのが習わしです。お粥かぁ……と、イマイチ食指が伸びない人もいるでしょうか。確かに、お粥は病気のときの食べ物というイメージが強いですよね。ダイエットにはお粥がいいとも言うけれど、普段の食事ではあまり「そうだ、お粥を食べよう!」とはならないかもしれません。しかし、禅の教本『摩訶僧祇律』には「粥有十利(しゅうゆうじり)」という言葉があり、お粥を食する10のメリットが並べられています。1.「色」肌つや顔色をよくし2.「力」気力をつけ3.「寿」寿命を延ばす4.「楽」食べ過ぎず体が楽になる5.「詞清辯」頭の働きが良くなり、言葉も清く爽やかに6.「宿食除」消化がよく、前に食べたものが残らず胸にもたれない7.「風除」風邪をひかない8.「飢消」空腹を癒し栄養となる9.「渇消」喉を潤す10.「大小便調適」お腹の調子を整えるあら、いいことずくめじゃないですか!本来ならば禅寺のように、毎朝お粥を食べるのが理想的なのでしょうが、それもなかなか難しいところ。七草の日をきっかけに週に一度は朝食にお粥、なんて日を作るのもいいかもしれませんね。■七草の花言葉って知ってる?さて、今はスーパーに行けば春の七草セットなんかも販売されているので、わざわざ野原に摘みに行かなくてもお手軽に楽しめてしまいます。この七草の効能と、花言葉をご紹介しましょう。・セリ…デトックス(花言葉:高潔・清廉)・ナズナ…風邪予防(花言葉:すべてを捧げます)・ゴギョウ…消炎作用、気管支や喉の痛みに(花言葉:永遠の想い)・ハコベラ…解毒・消炎・利尿便通(花言葉:愛らしい・密会)・ホトケノザ…健胃・整腸(花言葉:小さな幸せ・調和)・スズナ…消化促進・便秘(花言葉:晴れ晴れと)・スズシロ…消化促進、ガスやゲップに(花言葉:潔白)疲れた胃腸を休める、というコンセプトにぴったりの効果効能がずらり。さらに、この季節につきものの風邪まで予防する、とのこと。胃腸をいたわり解毒や消炎作用がある、ってことは、もちろん美肌や気分の安定にもつながりますから、異性を惹きつける魅力のベース作りにぜひ取り入れたいものです。■七草粥で恋に力を!そして、花言葉を見ると、どれも古風な日本人女性の凛としたイメージ……少々控えめながらも清楚で力強い恋愛像が浮かんできます。早春の七草パワーで小さな恋の幸せをつかまえて、夏に向けて大きく育てていけるといいですね!ライタープロフィール石村佐和子エディター・Webディレクターを経て、結婚、出産後、フリーライターに。微妙に偏った恋愛経験を持つ、アラフォー二児の母。好きなことはモノ作り、工場見学、カフェ巡り。将来は陶芸などしながら優雅に暮らしたいと目論んでいます。
2018年01月07日1月7日に食べる「七草粥」。七草粥に使う七草は早春にいち早く芽吹くことから、邪気を払うといわれ、江戸時代から庶民にも七草粥を食べる習慣が広まったといわれています。今回は、そんな七草粥を炊飯器で手軽に作れるレシピを紹介します。炊飯器のお粥モードで簡単に作れるこちらは、忙しいママに嬉しい時短レシピ。日本のハーブともいわれ、胃腸を整える働きもあるといわれている七草。暴飲暴食が続いて疲れた胃腸の回復にはもってこいの食べ物といえそう。あっさりと仕上げた優しい味わいの七草粥、今年の無病息災を願って、ぜひ家族みんなで食べてみてくださいね。■炊飯器で七草粥調理時間 1時間レシピ制作:管理栄養士、料理家 杉本 亜希子<材料 2人分>お米 0.5合水 適量七草がゆセット(市販品) 1パック<下準備>・お米は水洗いし、30分位水につけておく。・七草がゆセット(なずな・はこべら・ごぎょう・せり・すずな・すずしろ・ほとけのざ)は、サッと水洗いして細かく刻む。<作り方>1、炊飯器に水気をきったお米とおかゆの線まで水を加え、お粥モードのスイッチを入れる。ここでは全粥で炊きました。2、炊き上がったら、七草がゆセットを加えて混ぜる。このまま召し上がる場合は、分量外の塩で味を調えて下さい。お米の洗い方を少し工夫するだけでワンランク上のおかゆを作れますよ。ポイントは、ボウルにお米を計量したら、たっぷりの水を入れましょう。ここでは混ぜずにすぐに水を流して。お米に水がひたひたになるまで再度入れたら、両手でお米をすくい取り、すり合わせるように軽くお米とお米をこすります。にごった水を流し、蛇口から水を勢いよく加え、白濁しなくなるまで繰り返し、ザルに上げます。ぜひ試してみてくださいね!
2018年01月06日年末年始は気をつけていても、ついつい食べ過ぎてしまいがち。おいしいお料理の誘惑に、気がつけばなんとなく体も重くなっている気がします。そんな気持ちを切り替えるのにピッタリなのが、1月7日です。そう、七草粥をいただく日です。先人の知恵の素晴らしさを毎年感じます。七草は、小さいサイズでセットになっているものも売っているので、自宅でも手軽に作ることができますが、今年は、〔SoupStockTokyo〕の1日限定《瀬戸内産真鯛の七草粥》にするというのもおすすめですよ。こだわりの七草粥を1日限定で瀬戸内産真鯛の七草粥630円(レギュラーカップ単品、税込)七草粥は、春の七草である「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」を入れて作るお粥ですが、お出汁は、それぞれのご家庭の味がきっとありますよね。それが食べたいこともありますが、違った味の七草粥を試してみたいということもあります。もしかしたら、七草粥を食べないというご家庭もあるかもしれませんね。でも、七草粥は、日本の伝統食のひとつです。1年の無病息災を願いながら、お正月のごちそう続きで弱ってしまった胃腸を休めるために受け継がれているので、ぜひ食してもらいたいものです。でも、作るのはやはり大変と思ったら、買ってしまいましょう。〔SoupStockTokyo〕では、毎年1月7日だけ、七草粥が販売されています。今回は、《瀬戸内産真鯛の七草粥》で、おめでたいお正月にぴったりの七草粥です。いつもレシピ開発を手掛けている桑折敦子さんに、1日限定にもかかわらず、どうして七草粥を開発することにしたのか伺ったところ、「日本の伝統食には、旬の素材を使うだけでなく、その節目にちなんだ『いわれ』『縁起』を重んじ、食を通じて味わう文化があります。時代が変わって、さまざまなことが便利になっても大事にしたいと考えているので、全国チェーンのファストフードを展開する〔SoupStockTokyo〕ですが、その1日のためにやってみようという想いからスタートしました」とのこと。全国チェーン店で1日限定なんて、材料などの準備だけでも大変そうですが、守るべき文化のためという想いがこもっているのですね。おめでたい鯛をつかった七草粥七草粥を作るときに一番手間がかかるのが、やはりお出汁ですよね。カツオや昆布だしを使うことが多いのですが、こちらは、名前の通り、鯛のお出汁を使っているそう。鯛でお出汁なんてぜいたくですね。実は、鯛のお出汁は繊細だそうで、その旨みは、七草である「かぶ」や「大根」にしっかりとしみ込んでいるそうです。また、七草粥には、生姜のジュレが添えられています。「お粥っておいしいけれど、シンプルな料理だけに食べ進むと単調に感じてしまいがちですよね。味に変化をつけられるようにしました」と、桑折さん。お粥1杯分でも、いろんな味を楽しんでもらいたいというアイデアに感動しました。生姜なので、食べた後は、体の中からホカホカしてきそうです。子どもからご高齢の方まで食べやすい味になっているそうなので、ちょうど1月7日が日曜日ですし、家族そろってブランチがてら出かけるのもいいですね。ちなみに、お持ち帰りもできるので、自宅でもゆっくり楽しめますよ。「一人でも多くの人に、この旬を味わっていただけたら」と、桑折さん。1日限定のため売り切れたらおしまいなので、気になったら早めの時間帯をおすすめします。●取扱店舗:SoupStockTokyo全店/家で食べるスープストックトーキョー(一部店舗)/おだし東京●販売期間:2018年1月7日(日)のみ●ライター林ゆりSoup Stock Tokyo
2018年01月02日今年に入って早くも一週間。今日は七草ですね。邪気を払い万病を除くという七草粥は、ご馳走に疲れた胃を休め、冬場の野菜不足を補うためのもの。日本のハーブともいえる七草のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロには、それぞれシミ・そばかすや貧血の予防、リラックス効果などの作用があると言われています。むくみの解消にも効果があるそうなので、お正月モードの体をリセットするのにいいかもしれませんね。せっかくなので、七草の薬効をざっとご紹介します。・セリ…精気を養い血脈を整え、保温効果や高血圧予防に優れています。・ナズナ…カルシウムやカロテンが豊富で風邪の予防に効果的。・ゴギョウ…咳・痰に効果的。・ハコベラ…昔から腹痛薬とされ、産後の浄血に用いられています。・ホトケノザ…胃腸の調子を整えるのに効果的。・スズナ…葉はカロテンやビタミンCの多い緑黄色野菜で、腹痛薬としても使われています。・スズシロ…葉はカロテンやビタミンCが豊富な緑黄色野菜で、風邪予防や美肌効果に優れています。健康のみならず、保温や美肌にも効果的なんですね。これは今日だけじゃなくて明日以降も食べたいかも。ところで、この日は、新年になって初めてツメを切る日という言い伝えもあります。七草を浸した水にツメをつけ、柔らかくして切ると、その年は風邪をひかないのだとか。ツメのお手入れや、ネイルをするのにもふさわしい日と言えそうです。ところで、東洋占術研究家の鈴木香月さんによると、ツメの状態を見れば、その人の今の健康状態がわかるそう。鈴木さん監修のモバイルサイト「運くらべ◆鈴木香月」で公開中の、手軽な健康チェック法をお届けします。――――――――――≪ツメを見て健康チェック!≫体調を崩すと顔色が悪くなるように、ツメも健康状態によって色や形・状態が変化します。【A】縦に長いツメツメの長さと幅が5対3と全体的に細長い場合は、頭や胸など上半身の健康トラブルに注意しましょう。肺や気管の病気の心配も。【B】極端に細長いツメツメの長さと幅が5対2と極端に細長い人は、脊髄(せきずい)など骨の病気の心配が。特にツメがやわらかい人はカルシウムが不足気味の可能性あり。【C】縦向きの筋があるツメに縦の筋が入っている人は、過労や精神的なストレスで体力が低下気味。特にツメが縦長の人は、呼吸器系の病気が心配です。【D】横向きの筋があるツメに横の筋がある人は、大病を患ったり、精神的ストレスを受けたりした直後なのでは。カルシウムやゼラチン質不足のこともあります。――――――――――なんとなく体調がいまひとつ、とか、お正月に食べ過ぎちゃった…という人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。ちなみに筆者は年末からずーっと飲み続けていたせいか、鏡を見るたびに顔が丸みを増している気がして恐怖を覚えています。健康チェックと七草粥、これ、どちらも重要!セットで行って体調を整えれば、重だるい体がすっきりして、心機一転、ビシッとした気分で日常生活に戻れるかもしれませんね。(文=Kawauso)
2014年01月07日