今回は、日常に役立つかもしれない便利な情報を紹介します!是非参考にしてみて下さいね♪煮沸消毒は古くから使われている消毒方法の一つですが、本当に効果があるのでしょうか? 今回は煮沸消毒の効果について解説し、正しいやり方をお伝えしていきます。1. 煮沸消毒の効果は?煮沸消毒は、お湯を使って雑菌などを殺す方法です。 鍋と水、そして火があれば簡単に行えます。食材の保存容器などは普通に洗っても見えない雑菌が残ることがありますが、煮沸消毒は洗剤を必要とせず、目に見えない雑菌もしっかりと除菌することができるため、非常に有用です。煮沸消毒にはどれほどの効果があるのでしょうか? 目に見えないため効果を実感することは難しいですが、一般的に雑菌やウイルスは熱に弱いとされています(もちろん例外もあります)。例えば、病原性大腸菌のO157などには80℃以上のお湯で煮沸消毒を行うことで効果があるとされています。 また、腸炎ビブリオならば60〜65℃以上のお湯で煮沸消毒することで死滅させることができると言われています。煮沸消毒によってすべての雑菌やウイルスを死滅させられるわけではありませんが、少なくとも洗剤を使ってスポンジで洗うよりも高い殺菌効果が期待できると言えるでしょう。2. 煮沸消毒の適切な時間具体的にどれくらいの時間煮沸すれば効果的に消毒できるのでしょうか? 正しい煮沸消毒の方法を覚えても、時間が適切でなければ十分な効果を得ることができません。煮沸消毒の時間は菌や消毒したいアイテムによって異なります。 先程の病原性大腸菌のO157であれば80℃以上で10分間、腸炎ビブリオならば65℃で1分以上の煮沸消毒が適切です。時間に関しては諸説あるため、おおよその目安として1分から15分程度を考えておくとよいでしょう。 煮沸までには時間がかかる点や一度に多くのアイテムを煮沸消毒できないといったデメリットはありますが、十分な時間はかからないため、簡単に取り入れることができます。3. 煮沸消毒の注意点煮沸消毒はすべてのアイテムに対して行えるわけではありません。 以下にいくつかの注意点を紹介しますので、煮沸消毒の方法を説明する前に覚えておいてください。煮沸消毒するアイテムは事前にしっかりと洗っておくことアイテムの素材によって、常温の状態から煮沸するか沸騰してから入れるかを選ぶことアイテムの耐熱温度が100℃以上であることを確認すること煮沸消毒後のアイテムは自然乾燥させること火災や火傷には十分に注意することたとえば食材の保存容器を煮沸消毒する場合、洗剤を使ってスポンジで洗っておくことがおすすめです。 煮沸消毒の前にできるだけ雑菌を減らしておくことは効率的です。また、プラスチックは溶けたり変形したりすることがあるため、注意が必要です。 不明な素材のプラスチックは煮沸消毒を避け、アルコール消毒などを試してみてください。また、アイテムの耐熱温度を確認することや、アイテムを拭く際に布巾ではなく自然乾燥させることも注意点として覚えておいてください。まとめ最後に、煮沸消毒は高温のお湯や火を使用するため、火傷や火災には十分に注意して実施してください。煮沸消毒は効果的な殺菌方法の一つです。 適切な時間や注意点を守りながら、しっかりと行いましょう。明日の私をちょっと楽に♪今回は、日常に役立つかもしれない便利な情報を紹介しました! ぜひ参考にしてみてくださいね♪(lamire編集部)※作者名含む記事内の情報は、記事作成時点のものになります。
2024年02月07日瓶詰めの食品や果実酒を作りたいとき、最初に思い浮かぶのは煮沸や熱湯による消毒ではないでしょうか? 赤ちゃんの哺乳瓶を消毒するときにも行いますね。雑菌は目に見えませんが、煮沸による消毒効果は高く、日常のさまざまな場面で使える殺菌方法です。今回は「瓶の煮沸消毒はどうして必要なのか?」「煮沸消毒の際に注意すること」についてお話します。食品が長持ちする理由や煮沸消毒の効果について知り、日常の小さな疑問を解消していきましょう。■瓶を煮沸消毒する前に要チェック!煮沸消毒をする前に、必ずチェックしたいのは、容器の耐熱温度が100度以上であるかということです。沸騰時の最大温度は100度なので、それ以上の耐熱性があれば、煮沸消毒が可能な容器です。ただし、「ポリカーボネート樹脂」を含むプラスチックは、煮沸したときに身体によくない成分が出てくるので、ほかの消毒の仕方をおすすめします。また、消毒する前は、容器を食器用洗剤でよく洗うようにしましょう。哺乳瓶やガラス瓶に付着している汚れ、細かいゴミやほこりを洗い流すことが、菌の繁殖を防ぐために大切だからです。・煮沸消毒とは?煮沸消毒は、消毒したい容器を鍋に入れて、熱いお湯でぐつぐつ煮込んで殺菌する方法です。基本的には自宅にあるもので済むので、コストはほとんどかかりません。また、薬剤を使わず安全に消毒できるのが煮沸消毒のよいところです。・煮沸消毒と熱湯消毒の違い煮沸消毒とは、瓶などを沸騰したお湯で煮ることで、容器の中の雑菌を退治できます。煮沸時は、容器が浮いてこないようにしっかり沈めて、煮沸したいものがすっぽりかぶるくらいの水を用意しましょう。一方、熱湯消毒は、容器などに沸騰したお湯をかけて消毒する方法です。熱湯をかけるときはまんべんなくたっぷりかけましょう。正確には、80度以上で10分以上沸騰させることを煮沸消毒、80度以上で10秒以上お湯をかける消毒の仕方を熱湯消毒といいます。熱湯消毒は煮沸消毒よりも手軽にできるのがメリットですね。また、ジャムや漬物などの保存で瓶を使用する際は、煮沸消毒がより効果的です。・瓶に耐熱性があるのか確認しよう先ほども申し上げましたが、瓶の耐熱性について知っておくことは大切です。万が一、熱に弱い製品だった場合、加熱中に瓶の変形や割れを引き起こすことがあるからです。せっかく購入したのに、本来の用途で使えなくなってしまったらショックですよね。ちなみに、一般的なガラス瓶はソーダガラスという素材が多いです。ものによっては耐熱温度が100度以下の場合もあります。パッケージや商品のタグなどを見て、煮沸消毒に適した製品なのかを確認しましょう。■瓶の煮沸消毒の方法について瓶の煮沸消毒の正しい方法について、皆さんご存じですか? 今回は、手軽にできる煮沸消毒のやり方をお話していきますね。・瓶の煮沸消毒に必要なもの使用する瓶瓶が入るサイズの鍋食器用洗剤清潔な布巾 or すのこトング水気をとるキッチンペーパー・瓶の煮沸消毒のやり方ここからは実際の手順を詳しくお話していきますね。瓶を洗剤で洗うまずは下準備として、煮沸する前に食器用洗剤で瓶や容器をよく洗います。瓶の底やふたの接合部分は汚れがたまりやすいので注意しましょう。鍋に保存瓶と水を入れて火にかける洗ったら、清潔な布巾やすのこを敷いた鍋に、ふたやパッキンを分けた状態で入れます。布巾やすのこを敷くのは、瓶が鍋の底に当たって割れるのを防ぐためです。そして、瓶が完全に浸るくらいの水を入れて火にかけます。沸騰したら10分加熱するお湯が沸騰してきたら、10分程度コトコト加熱してください。ただし、ふたやパッキンなどの部品は熱で劣化しやすい素材なので、2~3分程度の煮沸で大丈夫です。取り出して乾燥させる煮沸が終わって熱湯から瓶を取り出すときは、トングを使うと楽です。取り出したら、清潔な布巾の上に瓶の口を下にして乾燥させましょう。少し水気がついているかもしれませんが、布巾では拭かずに自然乾燥させるのがポイントです。これは、拭いたときに菌が付着するなどのリスクを減らすためです。瓶を取り出す際はやけどには注意しましょう。・瓶を電子レンジで消毒する方法ってどうなの?電子レンジでの消毒は非常にシンプルで、瓶と食器用洗剤、清潔な布巾があればできます。まずは煮沸消毒と同じように瓶やパッキン、ふたなどを食器用洗剤でよく洗います。洗ったあとの水気は、消毒する上で必要な水分なので、拭かなくても大丈夫です。そうしたら、瓶の口を上にして600wの電子レンジで1分程度の加熱しましょう。瓶を電子レンジで加熱してもいいのか、不安になる方もいらっしゃると思います。その不安を解消するために、容器に耐熱性があるのか、電子レンジで加熱ができるのかを先にチェックしてから行いましょう。加熱後の瓶はとても熱くなっていますので、やけどをしないように気をつけてください。ただし、金属性のふたは電子レンジに入れることができないので、ふたの部分にはアルコール消毒か煮沸消毒を行ってください。また、いっぺんにいくつも消毒しようとはせず、瓶は1個ずつ加熱してくださいね。加熱した瓶は口を下にして、清潔な布巾の上で乾燥させたらOKです。■瓶を煮沸消毒する際の注意点次に、瓶を煮沸するときに注意する点と、安全に行うためのポイントをご紹介します。・煮沸消毒は水から煮る一般的な耐熱性のないガラス瓶は、温度差に弱く、40度以上の差になると熱湯に入れたときに瓶が割れてしまう危険性があります。そのため、瓶を煮沸するときは、水またはぬるま湯の状態から熱していきましょう。消毒の手間を減らしたい方におすすめなのは、瓶を煮沸したときに充填(内容物を詰めること)も一緒に行うといいでしょう。ただし、充填直後は急激に冷やすことを避けます。これも温度差による瓶の割れを防ぐためです。冷めるまでそのままにしておくか、50度程度のお湯に浸して温度を下げてから水で冷やすようにすると安心です。・布巾やすのこを鍋の底に入れると割れにくい煮沸の際は、鍋底に布巾やすのこを敷いておくと、瓶などが鍋にぶつかって割れるリスクを減らせます。2つ以上の容器を消毒するときは、それぞれを布に包むようにすると安全性が増しますよ。・瓶や煮沸するものの耐熱温度表示を確認する何度かお話していますが、熱による容器の変形や劣化は比較的多いです。例えば、タッパー型の保存容器はプラスチックが主流です。そのため、耐熱温度の低いもの、そもそも煮沸をおすすめしていない製品もあります。また、プラスチックは軽いので煮沸中に浮いてくることが多いでしょう。そこで、タッパーの消毒におすすめなのはアルコールスプレーによる消毒です。スプレーを数回吹きかけて、キッチンペーパーで拭く方法は、手軽にすぐ消毒できるのでいいですよ。■煮沸できない大きな瓶の消毒方法は?ここまで煮沸消毒の仕方についてお話してきました。しかし、果実酒を作るための大きな瓶のように、鍋に入らない容器の消毒はどのようにしたらいいのでしょう?そのようなときにおすすめしたいのは、やはりアルコールを使った消毒方法です。・大きな瓶の消毒に必要なもの使用する瓶食器用洗剤清潔な布巾キッチン用アルコール・大きな瓶の消毒手順まずは、使用する瓶のふたやパッキンなどのパーツを分解して、それぞれを食器用洗剤でよく洗います。上手く乾いていなかった場合、殺菌効果は弱くなってしまうので、洗ったあとは十分に乾燥させてくださいね。アルコール消毒をする前は、手からの雑菌を防ぐため、石けんでよく手を洗っておきましょう。瓶が乾いたら、キッチン用アルコールをまんべんなく全体に散布し、清潔な布巾で拭きます。使い始めてからも、ふたの内側やパッキンの部分は雑菌が繁殖しやすい部分なので、定期的に洗ったり、消毒したりすると安心です。■瓶の煮沸消毒はなぜ必要?手作りした食品を保存する前の、瓶の煮沸消毒。長期保存できる食材のレシピにも、煮沸消毒してください、と注意書きがあることが多いですよね。どうして必要なのでしょうか。・食べ物を長期保存するため煮沸消毒した瓶は、のちほど紹介する「脱気処理」と組み合わせることで、長期の保存が可能になります。瓶の中に空気が残っていたり、消毒が上手くできていなかったりした場合、そこから食品が傷みやすくなるのです。煮沸消毒は、食品を長持ちさせるために大事な処理方法の一つなんですね。保存するときは、直射日光が当たらず、湿気の少ないところに瓶を置いておきましょう。・菌の増殖を防ぐため雑菌の繁殖は、食品の中や、もともとの容器に菌が付着していることが原因です。特に、赤ちゃんの口が触れる哺乳瓶や食器、食具は衛生的に気を配りたいところですよね。また、手作りで作るジャムなどは添加物が入っていないため、未消毒の状態だと容器中で菌が繁殖してしまうリスクが高くなります。煮沸消毒することで、瓶に付着していた菌をやっつけ、繁殖を防ぐことができますよ。・瓶の煮沸消毒をしたときの保存期間は?煮沸での消毒を行い、瓶を真空状態にできれば、その食品は約6か月から1年未満の保存ができると言われています。一方、プラスチックのジッパー付き袋などは、冷蔵庫で1~2週間程度の保存期間と言われています。煮沸消毒や真空状態で保存することで、期間が大きく異なることがわかりましたね。・殺菌と滅菌の違いについてこの2つの用語の違いについて、ご存じでしょうか? 「殺菌」は、菌をやっつけることで、減らす菌の数やウイルスの数について明確な定義はありません。一方、「滅菌」は、菌やウイルスといった微生物の数を限りなくゼロに近づけていくことを言います。殺菌は、医薬品・医薬部外品に使われる表現で、市販薬や薬用せっけんのパッケージなどで目にすることが多いです。滅菌はあまり聞きなれないかもしれませんが、病院の手術器具や注射などの医療機器に使われる強い消毒方法です。■瓶以外に煮沸消毒にできるもの・できないもの瓶は、製品によって煮沸ができる・できないがわかれます。しかし、瓶以外ではどうでしょうか。プラスチックは向いていない…ということは先ほどご説明しましたが、消毒したい容器とは、それ以外にもたくさんありますよね。そもそもの素材によって、煮沸消毒ができるものとできないものがあるのはご存じですか? これを知っておくだけで、生活用品を清潔に保つ方法が見つかるかもしれません。・煮沸消毒できるもの包丁やカトラリーなど金属製品の食具包丁やスプーン、フォークなど金属製のカトラリーは耐熱性があり、煮沸消毒に適しています。煮沸するときは、食具が全部浸るくらいの水を注いで加熱しましょう。鍋の底に布巾を敷くと、鍋へのキズや製品の欠けを防げます。煮沸時間は10分を目安に行ってください。陶器や磁器でできているもの陶器や磁器の煮沸消毒は、温度差によって割れるリスクを減らすために、水から火にかけましょう。こちらも布巾を鍋底に敷くか、沸騰直前で弱火にすると、割れや欠けのリスクを減らせます。加熱後は余熱で自然乾燥させるとよいでしょう。タオルや布巾などの衣類こちらは生地によりますが、沸騰してから5分の加熱で十分です。煮沸後は風通しのよい清潔な場所で乾かしてくださいね。・煮沸消毒に向かないもの煮沸消毒に向かないものは、耐熱性のないガラス容器やプラスチック、メラミン素材、ポリエステルやナイロンの布、漆や木製のもの、革製品などの熱に弱い素材です。プラスチック素材は熱で傷みやすいだけでなく、高い温度で加熱すると、身体に害を与える成分が出てくる可能性があるので、おすすめしません。また、メラミン素材は、長時間煮沸を行うと素材自体を傷めることがあります。そのため、酵素系の漂白剤を使った消毒がよいでしょう。革製品はもともと水に弱く、煮沸消毒には向いていません。・煮沸消毒がよいか熱湯消毒がよいかはものによる煮沸消毒の殺菌効果は、熱湯消毒よりも大きいのですが、お伝えしたように、熱に弱い製品の場合、容器が変形してしまうことがあります。煮沸時間の目安も製品によってさまざまです。ただ、消毒の種類は、アルコールや漂白剤など、ほかにもあることをお話しましたので、それぞれの製品に合わせた消毒方法を選択していきましょう。■瓶の煮沸+脱気で長期保存も!瓶詰めジャムを手作りしたときは、なるべく長く保存したいですよね。そんなとき、瓶の煮沸に加えてもう一つ、脱気処理をしておくことで、半年以上の保存ができるようになります。・脱気とは?脱気は、熱の力で瓶を密閉する処理のことです。・瓶の脱気に必要なもの脱気処理するのに必要なものは4つです。・使用する瓶・瓶が入るサイズの鍋・すのこ・鍋をつかむタオルなど・瓶の脱気のやり方瓶に中身を詰めふたを閉める瓶に入れたい内容物を口の少し下あたりまで入れて、ふたをします。ふたは、あとでまた開けるので、きつく締めなくて大丈夫です。鍋に瓶と水を入れて沸騰させるすのこは鍋の中に設置し、その上に瓶を置いて水を注ぎます。入れすぎると瓶の中に水が混入するので、瓶の6分目くらいを目安にしましょう。すのこがあると、沸騰するときの気泡で瓶がぐらぐらするのを防げます。瓶を10~15分加熱して取り出すお湯が沸騰したら10~15分ほど加熱して、一旦瓶を取り出します。取り出してふたを開け閉めするこのとき、瓶は鍋つかみを使うと取り出しやすいです。次に、瓶の中にある空気を抜くためにふたを少し緩めてから、今度はきつくしっかり締めます。鍋に戻してもう一度加熱するふたを締めたら、もう一度鍋に戻して沸騰から20分程度加熱しましょう。火を止めて逆さまにして冷ます加熱できたら瓶を取り出し、ふたを逆さまにして冷ますことで、脱気処理は完了です。■瓶の煮沸消毒は案外簡単にできる!瓶の煮沸消毒はどのような目的で行うのか知っておけば、食品を腐らせてしまうリスクを減らせます。食べものの長期保存や、菌の増殖を防ぐ…などなど、たくさんの役割を持った消毒の仕方ですので、必ず生活に役に立つでしょう。消毒の方法を一度知っておけば、自宅ですぐに実践することができるくらい簡単です。友人へのプレゼントに手作りのジャムをあげたい、大きな瓶で果実酒などを作ってみたい。そんなときも、今回ご紹介した方法を参考に試してみてください。これを機に皆さんの調理の幅がもっともっと広がりますように!
2021年06月21日ペットボトルの水を開封したあと、「いつまで飲んで良いんだろう?」と思ったことはありませんか?普段から私たちの生活には欠かせない「水」ですが、保存期間については「あまり知らない」という人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな水が腐敗するまでの変化や原因を分かりやすく解説します。■水は腐るの?そもそも水は腐るのでしょうか?現代の日本では当たり前のように水を使うことができます。必要なときに必要な分だけの水を使ったり飲んだりできる私たちにとって、「水が腐る」ということ自体あまり考える機会のないことではないでしょうか?私たちの体にとって水はとても大切な存在です。普段の生活で水の確保に困ることはまずありませんが、災害時は水が手に入りにくい場合もありますよね。いざというときに「飲めるかどうかわからない」と悩まないためにも、この機会に水に関しての知識を身に付けておきましょう。・科学的には腐らない本来食品はたんぱく質などの有機物が微生物の作用によって変質することで腐敗します。科学的に言えば水は無機物であり、それ自体が腐ることはありません。実際、薬や化粧品などには「純水」と呼ばれる不純物が取り除かれた水が使用されており、これらが腐ることはありません。しかし私たちが普段飲んだり、使用している水道水やペットボトルなどの水はそういった「純粋」とは少し性質の異なるものです。・水が腐る原因私たちが生活している空気中には、目には見えないたくさんの微生物や細菌が存在していることはご存じですか?これらの細菌や微生物が食品に含まれる有機物を餌に増殖し、匂いや味を変化させて私たちの良く知る「腐っている」状態にしているのです。生活用水や飲用水の場合わずかに不純物が含まれており、ミネラルなどの有機物も含みます。水が腐る原因はこの有機物を餌に菌が増殖することなのです。・水が腐るまでの流れコップやバケツなどに水を入れて放置してしまった経験はありませんか?ためた水をそのままにしておくと水質が悪化したように見えたり、異臭を感じたりしますよね。これは口をつけた場所などから細菌が侵入して増殖したことで水が「腐った」状態へと変化したためです。気温などの条件にもよりますが、時間の経過により水中の細菌が増え、腐敗していくので水を保存する場合などは注意しましょう。・川の水が腐らないワケ流れのある川や海の水が腐らないのを疑問に思ったことはありませんか?川や海の水は流れることで常に循環し、細菌を有機物にふれにくくしています。その結果水が腐りにくい状態を作っているのです。同じような理屈で船に積み込んで揺られている水や、貯めておいた水を定期的に揺らすことで水の腐敗を遅らせることができます。災害などで湯船に水を貯めておく場合、1日に一度貯めている水をよくかき混ぜるようにすると水が異臭を放ったり、変色してきたりすることを防ぎ、通常よりも水を長持ちさせることができますよ。■水道水は腐る普段私たちが使用している水道水は塩素を含むことが義務づけられていて、塩素によって消毒されることで細菌の繁殖をおさえています。私たちが生活用水や飲み水として水道水を安全に使うことができているのは、この塩素の働きが大きく関係しています。・水道水が腐る原因と塩素の関係水道水のもととなるダムなどの水の中には、さまざまな細菌や微生物が含まれています。なかには人体にとって有害なものが含まれている可能性もあるため、殺菌や塩素による消毒が施されてから各家庭へと運ばれます。蛇口から出る水道水にはわずかな細菌や不純物が残っていますが、塩素のはたらきにより菌の繁殖が妨げられています。また、塩素は外部からの菌の侵入を防ぐ役割も果たしてくれているため、安全に水道水を使うことができています。しかし、塩素のはたらきには限界があり、煮沸や直射日光、時間の経過などによって効果を失います。塩素の抜けた水道水は外部からの細菌の侵入や、水中の細菌の増加によって腐りやすい状態へと変化していきます。・浄水器を通した水道水はすぐに飲む!手軽においしい水が飲めるということで、最近は浄水器を使うご家庭も増えていますよね。浄水器の本来の目的は水中の塩素をとりのぞき、塩素による人体の影響やカルキの匂いを軽減することにあります。浄水器を使うことでより水を美味しく飲むことができるかもしれませんが、塩素を失った水は細菌が繁殖しやすい状態となっています。直射日光や高温をさけ、できる限り早く飲みきるように心がけましょう。・水道水の保存期間水道水を保存しておく場合、冷蔵庫で保管すれば1週間程度は塩素の効果が持続します。直射日光を避ければ常温で3日、日に当たるところなら2日を目安に細菌が繁殖しはじめますので、この期間を目安に使いきるようにしましょう。■水が腐るとどうなる?常温で置いておいたり、冷蔵庫で保存しておいた水をみつけて「まだ大丈夫かな?」と疑問に思ったことはありませんか?食べ物と同様に水も腐ると臭いや見た目に変化があらわれます。こちらで腐敗した水の特徴をまとめていますので、見分ける際の基準にしてみてくださいね。・異臭がする腐敗した水からは硫黄のようなにおいがしたり、雑巾のようなカビ臭がすることがあります。本来水はあまり臭いのあるものではありませんので、「おかしいな」と感じた場合は飲むのをやめておきましょう。・色などの見た目赤みを帯びたり、緑色に変色するなど、明らかに透明性を失っていることが見てわかる場合は腐っている可能性があります。「この水大丈夫かな」と感じた場合は注意深く観察してみてくださいね。・味に違和感水は基本的には無味です。苦味を感じたり、普段と味が違うと感じたときは飲まないほうが賢明です。状況にもよりますが、開封済みのものや一度口をつけた水は例え短期間であっても腐りますので注意が必要です。■水が腐るまでにかかる時間水道水は塩素によって消毒されていますが、水中の塩素の効果が持続する時間は状況によってもバラバラです。また、購入したものや、天然のものを汲んできた水では腐敗するまでにかかる時間もかわってきます。水の種類や状態ごとの保存の目安をおさえておきましょう。・水筒に入れた場合魔法瓶の水筒のように、水の温度を一定に保つことができる水筒は、冷水のまま保つことができれば菌の繁殖を妨げることができます。日の当たらない涼しい所なら3日、冷蔵庫なら少なくとも1週間程度は安全に飲むことができます。・ペットボトルの場合ペットボトルの水の場合賞味期限も約2年程度と長く、安全に思いがちですよね。しかし一度開封して口をつけたものは、飲み口や唾液の逆流が原因で必ずといって良いほど菌が入りこむことになります。また、常温で放置することで菌の繁殖を更にうながしてしまうこともあります。未開封のものなら、賞味期限まで保存しておいても問題ありませんが、一度開封した水は冷蔵庫なら3日常温ならその日のうちに飲みきってしまったほうが安全です。・ウォーターサーバーの場合水道水や市販の水とは違い、保存料や塩素を含んでいないウォーターサーバーの水は近年人気で、取り入れているご家庭も増えていますよね。ウォーターサーバーは微生物が混入しないような作りになっていて、サーバー内は無菌状態に保たれています。未開封のものなら設定してある期限までに消費してしまえば問題ありませんが、一度あけたものは菌が繁殖しやすくなりますので1週間程度で消費するのが理想です。また、サーバーからコップに移した水などは塩素を含まないために菌が繁殖しやすい状態です。くれぐれも放置しないようにしましょう。・やかんで沸騰させた場合水道水を沸騰させることで水中に含まれる塩素はぬけ、効果を失います。時間がたつことでやかん内の温度が下がり、常温に近い温度になれば更に細菌の増殖をうながすことにも繋がり、そのまま放置しておくと危険です。やかんにお湯を沸かす場合はその都度必要な分だけを沸かすようにして、余ってしまったものは冷蔵庫に保存し、なるべく早めに消費してしまうほうが良いでしょう。・天然水の場合湧き水などの天然水は綺麗でおいしいというイメージをお持ちの方も多いかと思います。実際飲用として開放されている湧き水などは水質検査をクリアしたうえで水汲み場として認められていますが、保存にはあまり向いていません。何の殺菌処理もされていない天然の湧き水を汲んできて飲用にしたり、料理に使用する場合は必ず冷蔵庫や冷暗所で保存して3日程度で使い切るようにしたほうが良いでしょう。 また、「天然水」「湧き水」として容器などに入れられて販売されているものは、あらかじめ殺菌などの処理がされています。未開封であれば記載してある期限通りに消費すれば問題ありません。・非常用の水は長期保存可能近年、個人でも防災に対する意識が強まり、災害への備えのために食料や水を備蓄しておく家庭も増えてきました。断水などにに対する備えとして長期間保存のできる水なども売られていますね。実はペットボトルの水も災害用の水も水自体に大きな違いはありません。ただし、災害用の水はより殺菌が念入りにされているうえ、ペットボトル自体の強度や機密性が強化されています。元の水の中身は普通のペットボトルの水と何ら変わりありませんので、開封した瞬間から劣化が始まります。例え5年保存が可能であっても開封後は冷蔵庫や冷暗所で保存し、最低でも3日程度を目安に飲みきりましょう■水が腐るのを防ぐためになるべく水を安全に長く飲むためには、いかに菌を繁殖させないようにするかが大切です。余計な不純物や細菌が入り込むのを防ぐことで、水が腐るまでの時間がかわってきます。菌の繁殖を遅らせるために気を付けておきたいポイントをおさえましょう。・口をつけたペットボトルを使わない口をつけたペットボトルは飲み口に菌が繁殖するだけでなく、飲んだときに唾液が逆流することによって水中に菌が繁殖し、水の腐敗を早めます。また、同じペットボトルを洗って使い回すというのも実はおすすめできません。もともとペットボトルは使い回すことを前提として作られていないため、隅々まで洗うというのが難しい構造になっています。普通に洗浄しても完全に菌を取りのぞくのはまず不可能です。本来完璧に殺菌するためには、熱湯消毒や薬品を使った消毒方法が進められていますが、熱や薬品により劣化しやすい素材が使われていることも多く、あまりおすすめできません。菌を洗い残したままのペットボトルを使い回しすることも水の腐敗をはやめる原因になります。水を持ち歩くのであれば、専用のドリンクボトルや水筒を使うほうが良いでしょう。・冷蔵庫に入れる開封した水やコップに移した水を放置しておくと、空気中の細菌が入りこんだり、水中の細菌が増える原因となります。室内や室外の気温は細菌が繁殖しやすい温度帯であることも多いため、放置しておくのはおすすめできません。冷蔵庫にいれることで、細菌の繁殖をさまたげ、水の腐敗するスピードを遅らせることができます。災害用の目的で飲用水を常温で保存しておきたい場合は、専用の水や未開封のミネラルウォーターなどを使用しましょう。・浄水器を通した汲み置き水を持ち歩かない水道水を煮沸や浄水器に通すことで、本来細菌や微生物から守るための役割を果たすはずの塩素が抜けてしまうことになります。塩素が抜けた水は菌の温床になりやすく、温度管理のできない環境下で持ち歩くのは危険です。自宅などから持参した水を持ち歩く場合は清潔な容器に水道水を入れて持ち歩くか、どうしても浄水を持ち歩く場合は、魔法瓶などの冷水で保てるものにいれ、その日のうちに飲みきるようにしましょう。 ■安全に水を飲むために水そのものは腐ることはなく、水中の不純物や空気中の細菌などの異物の影響をうけることで水質が悪化し、最終的に腐ります。とくに封を切ったものや、一度口をつけたものは細菌の繁殖スピードが速まりやすくなるため、早めに消費してしまうことが望ましいでしょう。また、どんなに殺菌のされた水や長期保存が可能な水でも、開封してしまえば普通の水と変わらない速度で劣化していきます。これまで「水は腐る」ということをあまり意識してこなかったという人も、これを機会に一度自宅での水の保存や管理方法を見直してみませんか?水は私たちの体には欠かせない存在です。身近なものだからこそ、日頃から安全な水を飲めるように気をくばりたいですね。
2021年03月30日目に見えない外敵・細菌やウイルスが知らず知らずのうちに家のいたるところに潜んでいるなんて、考えただけでもゾッとしますよね。「煮沸消毒」は、特別な器具も使わず、家庭でできる安全かつ経済的な昔ながらの消毒方法です。効果や手順などの正しい知識を身につけて、これからの時代をタフに生き抜いていきましょう!!■煮沸消毒は必要なの?ジャムやピクルスなど自家製の保存食は、長期保存するための添加物が入っていません。そのこと自体は、健康的でたいへんよいのですが、自家製の保存食をただ洗っただけの瓶で保存した場合、瓶に付着していた雑菌が増殖してしまう可能性があります。免疫力の低い赤ちゃんや抵抗力の落ちたお年寄りは、食中毒を起こすと症状が重くなるケースも多いです。すべての細菌やウイルスをなくすのは並大抵のことではありません。しかし、そんな危険から家族を少しでも守るためにも、家庭で手軽にできることからはじめてみるのはいかがでしょうか。・煮沸消毒とは煮沸消毒とは、対象のものをお湯でグラグラと煮て熱のチカラを使って消毒する方法です。必要なものは、煮るための鍋や消毒したものを取り出すためのトングくらいなので、ご家庭でも簡単にできる消毒方法といえるでしょう。自家製の保存食を入れる容器には強い消毒液は使いたくないですし、赤ちゃんやペットなどがいるご家庭ではアルコールで除菌も難しいですよね。そんなときに役に立つ消毒方法です。・煮沸消毒の効果あらゆるすべての菌が殺菌できるというわけではありませんが、食中毒やノロウイルスなどの一般的な菌には効果があります。私たちの健康を脅かすほとんどの菌は、100℃以上の熱に耐えることができません。水は沸騰すると100℃になるので、沸騰したお湯の中である一定時間煮沸すれば消毒できるということですね!・熱湯消毒との違い一般的には、80℃以上のお湯に10分以上浸けることを煮沸消毒といい、80℃以上のお湯を10秒以上直接かけることを熱湯消毒と呼びます。どちらも熱のちからで消毒する方法です。ですが、熱湯消毒は煮沸消毒より熱にさらされる時間が短いぶんその効果も薄いので、鍋に入る大きさのものは煮沸消毒がおすすめです。・煮沸消毒に最適な時間や温度は?前述のとおり、煮沸消毒とは、80℃以上のお湯に10分以上浸けることを指します。鍋に消毒したいものとそれがしっかり浸かるくらいの水を入れ、火にかけ、沸騰後約5分そのままぐらぐらと煮て、自然乾燥させれば消毒完了です。より高い温度で長い時間消毒した方が効果が得られそうですが、そのぶん素材に負担をかけてしまいます。まず、耐熱温度が100℃以上であることが絶対条件ですが、それでも長い時間熱にさらしてしまうと思わぬ変形を起こすことがあるので時間は守りましょう。■煮沸消毒をする際の注意点素材によっては熱に弱いものもあるので注意が必要です。また、汚れがついたままだったり、煮沸消毒後の乾燥が不十分だったりすると効果が半減してしまうので気をつけましょう。そして、熱湯を使うので、くれぐれも火傷には注意してください。・耐熱温度表示のチェック煮沸消毒は水を沸騰させて行うので、耐熱温度表示が100℃以下の素材でできているものはこの方法では消毒できません。耐熱温度表示が100℃を超えているかどうか必ず確認してください。また、耐熱温度表示が100℃を超えたガラス製品なども、冷えた状態のものをいきなりお湯に入れてしまうと、急激な温度変化によりヒビが入ってしまったり、最悪割れてしまったりする可能性があります。煮沸消毒するときは、火にかけるまえに鍋に入れて、常温の水から煮るようにしましょう。哺乳瓶などに使われているプラスチック製品も耐熱温度さえクリアしていれば、煮沸消毒できます。しかし、「ポリカーボネート樹脂」が含まれているプラスチック製品は、熱によって人体に害を及ぼす物質が出るので、煮沸消毒には向いていません。布に関しては、素材が綿か麻のものに限ります。・中性洗剤で洗ってから行う中性洗剤というのは、ふつうの食器洗剤や洗濯洗剤などのことです。煮沸消毒するまえに、まずしっかり洗剤で洗って汚れを落としてください。汚れが残ったままだと、消毒効果が薄れてしまいます。・素材別に入れる時間を変える熱による変形が心配されるプラスチック製品などは、耐熱表示が100℃を超えてたとしても沸騰後5分くらいで様子をみるようにしましょう。また、小さな素材も注意が必要です。・しっかり乾燥させる水が残ったままだと、またそこから菌が繁殖してしまったり、カビが生える原因になってしまったりします。また、ふきんやタオルを使って拭いてしまうと、そこから菌が付着してしまう可能性があるので、しっかりと自然乾燥させることがポイントです。■煮沸消毒のやり方~素材別~煮沸消毒をするには、大きな鍋とトングが必要です。逆にいえばこれだけでできます。特別な薬剤は必要ありません。素材別に気を付けるべき点があるので、方法とともにご紹介します。・耐熱性のプラスチック製品手順:まず、食器用洗剤でしっかり洗います。パーツが分かれるものはこの時点で分解しましょう。鍋にプラスチック製品を入れ、完全に浸る量の水を注ぎます。火にかけて沸騰させましょう。沸騰後、5分程度様子をみながらぐつぐつ煮てください。時間が経ったら、火をとめてトングなどを使って取り出しましょう。清潔な場所で十分に乾燥させます。プラスチック製品は、熱が加わりすぎると変形のおそれもあるので、様子を見ながら行ってください。・瓶・哺乳瓶などのガラス製品手順:まず、食器用洗剤でしっかり洗います。鍋の底にふきんなどの布を敷いてから、ガラス製品を入れ、完全に浸る量の水を注ぎます。火にかけて沸騰させましょう。沸騰後、5分程度ぐつぐつ煮てください。時間が経ったら、火をとめてトングなどを使って取り出しましょう。清潔な場所で十分に乾燥させます。鍋にあらかじめ布を敷いておくのは、ガラス製品が鍋とぶつかって割れてしまうのを防ぐためです。もし、複数個のガラス製品を一度に煮沸消毒する場合は、1つ1つ布に包むとより安全です。・ふきん・タオル・マスク・スニーカーなどの布製品手順:まず、ふだんどおり洗剤で洗います。鍋に布製品を入れ、しっかりと浸る量の水を注ぎます。火にかけて沸騰させましょう。沸騰後、ときどきかき混ぜながら2〜3分程度ぐつぐつ煮てください。時間が経ったら、火をとめてトングか菜箸などを使って取り出しましょう。もし、難しい場合は鍋ごと下ろして、水を入れて冷まします。風通しのいい場所で十分に陰干ししましょう。水1Lに対して大さじ1程度の重曹を入れると洗浄効果が高まるので、臭いや汚れがひどい場合におすすめです。乾いたあとにアイロンをかければ、さらなる殺菌効果が望めます。スニーカーなどは乾きにくいので、乾かすときには中に新聞紙を詰めるなど乾きやすいように工夫をしましょう。・包丁・アクセサリーなどの金属製品手順:金属製品を入れ、完全に浸る量の水を注ぎます。火にかけて沸騰させましょう。沸騰後、5分程度ぐつぐつ煮てください。時間が経ったら、火をとめてトングなどを使って取り出しましょう。清潔な場所で十分に乾燥させます。包丁やカトラリー 、陶器、磁器などの食器類の煮沸消毒が可能です。瓶と同じく鍋の底に布をあらかじめ敷いておくと、割れや欠けを防いでくれます。イヤリングやピアスなどアクセサリー小物を煮沸消毒する場合、小さな洗濯ネットに入れておくと、安心です。・鍋などの調理器具に煮沸消毒は必要?結論からいえば、煮沸消毒に使う鍋の内側は、常に高温にさらされているため、特別な煮沸消毒は本来必要ありません。しかし、鍋自体が油などで汚れていては汚れを広げてしまうので、まず洗剤を使ってきちんときれいにしておくことが絶対条件です。トングや金属のザル、ピーラーなどはときどき煮沸消毒してもいいでしょう。■煮沸消毒が出来ないものはどうすべき?熱に弱い素材のものは、煮沸消毒には向きません。また、鍋に入りきらないような大物も無理です。なので、そういったものを消毒したい場合は、ほかの方法を試してみましょう。・煮沸消毒が出来ないもの耐熱性のないガラス製品耐熱性のないプラスチック製品ナイロンやポリエステルの布製品漆や木製品革製品これらの製品は、基本的に煮沸消毒できません。プラスチック製品や漆や木製品は、ものによって煮沸消毒できるものとできないものがあるので、事前にその製品を調べておきましょう。・『アルコールスプレー』を使う梅を漬けたり、梅酒を作ったりするための瓶は、大きすぎて鍋には入りませんよね。そんなときは、「アルコールスプレー」を使って消毒もできます。手順:まず、食器用洗剤でしっかり洗います。パーツが分かれるものはこの時点で分解しましょう。清潔な場所で十分に乾燥させます。消毒用のアルコールを瓶の内側に吹きかけ、清潔なふきんで拭きます。アルコールスプレーで消毒するときは、事前に手ををひじまでしっかり石けんで洗っておきましょう。また、乾きが不十分なままアルコールを吹きかけても効果が半減してしまうので、しっかり乾いたことを確認してから、消毒を行ってください。・『漂白剤』を使う加熱が不向きな普通のガラス製品や漆、まな板などは、漂白剤を使って消毒ができます。漂白剤を使っての消毒は、煮沸消毒より効果がある場合があります。手順:まず、しっかり洗って汚れを落とします。タライなどに規定どおりに希釈した消毒液(おおよそ0.02%溶液)を作りましょう。消毒液に10分以上浸します。さいごに水洗いをして、清潔な場所で十分に乾燥させます。使う漂白剤によって濃度や浸す時間が異なる場合もあるので、事前にしっかり確認してから行いましょう。また、布製品などは、色落ちする可能性もあるので気をつけてください。そして、混ぜると有毒ガスが発生するおそれのある酸性洗剤とは絶対に混ぜないように注意です!■家族みんなで助け合おう!菌やウイルスは目に見えないぶん、気になりだすとキリがありませんね。しかも、それを家族の誰かひとりが請け負うのも荷が重すぎます。煮沸消毒なら、難しくないので、方法を共有して家族で分担して行ってもいいですね! 正しい知識を持って、日々の安全な暮らしを守りましょう。《参考》・「 福岡市西区の公式ホームページ 」より「 食品衛生だより(PDF) 」
2020年09月13日今の時期、公園やお散歩で子どもがたくさん拾ってくるのが、ドングリや松ぼっくり、落ち葉など。キレイな木の実や葉っぱは、工作にしても楽しいですよね。でも、外で拾ってきた木の実などには、虫が卵を産みつけていることもあります。そのまま工作に使ったり、しまい込んだりしていると、あとで虫がニョロニョロ…と出てきて、大変なことに。せっかく子どもが拾ってきた“宝物”は、ママがしっかり処理をしてあげましょう。■ドングリの虫対策には煮沸or冷凍を子どもがドングリを拾ってきたら、まず全体をチェック。ドングリの中にいるかもしれない虫には、煮沸で対策をしましょう。1. 汚れているもの、穴があいていたりヒビが入っているもの、芽が出ているドングリは取り除きます。その後、水につけてみて、浮いてきたものも虫食いの可能性があるので除きましょう。2. 鍋にお湯を沸かしてドングリを入れ、5分程度ゆでます。普段、料理に使っている鍋とは別に、100円ショップなどで小さめの鍋を用意してもよいですね。3. 煮沸が終わったらザルなどにあげて水気を切り、しっかりと乾燥させます。ここできちんと乾燥させておかないと、虫はいなくなったとしても今度はカビが生えてしまう可能性が。4. ドングリでちょっと遊ぶだけなら2~3日干せばOK。長く保存したい場合は1カ月程度、風通しのよい日陰に置いて乾燥させましょう。煮沸に使える鍋がない時などは、冷凍する方法もあります。ドングリをビニール袋に入れ、1週間ほど冷凍庫に入れておくだけ。冷凍処理をしたあとも、しっかりと乾燥させてくださいね。 ■松ぼっくりはお酢入りのお湯で消毒きれいな形の松ぼっくりは、クリスマスのオブジェやリース作りにもピッタリ。工作に使ったあとに虫が出てきた…なんてことにならないように、しっかり処理をしておきましょう。一番簡単なのは、ビニール袋に入れた松ぼっくりに殺虫剤をかける方法です。でも、子どもが触れることを考えると、「殺虫剤は使いたくない」というママもいるでしょう。そんなときは、お酢を使った消毒がおすすめです。1. 使い古した歯ブラシなどで松ぼっくりの表面の汚れを落とし、ざっと水洗いします。2. バケツにお湯とカップ1杯程度のお酢を入れて、松ぼっくりを20~30分浸します。3. 松ぼっくりを取り出して、再度水で流します。きれいになるまで2~3回繰り返しましょう。4. 洗ったあとは風通しのよい場所に3~4日置いて乾燥させます。松ぼっくりを洗うときは松ヤニがつきやすいので、ビニール手袋などをするとよいですよ。■洗剤を使わず水洗いで落ち葉の色をキープ落ち葉を洗うときに洗剤や石けんを使うのはNG。せっかくのきれいな色がくすんだり、破れやすくなってしまったりします。落ち葉は水洗いで、汚れを軽くこすり取りましょう。洗ったあとはキッチンペーパーなどで水気を取り、天日干しで乾燥させます。紅葉などきれいな落ち葉を拾ったときは、押し花ならぬ押し葉にするのもおすすめ。拾ったらすぐにティッシュなどで汚れを拭き取り、新聞紙に重ならないように並べて挟みます。その上から、電話帳や本などで重しをして、3日ほどおけば完成です。よりきれいな作品にしたい場合は、落ち葉を挟む新聞紙を毎日取り替え、1週間ほどかけて十分に乾燥させましょう。木の実や落ち葉も、拾ってきたときにきちんと処理を施すと、工作や飾りに長く楽しめます。今から準備をしておけば、クリスマスやお正月のオーナメント作りにも役立ちそうですね。
2017年11月04日