1976年生まれの専業フリーランスライター。福島県会津暮らし40年以上、生粋の会津っ子。この地方の「食」をたくさん発信していきたい。
会津地方の中心都市である会津若松市には、古き良き伝統・歴史・文化が感じられるスポットが目白押しです。 第2回目の今回は、生粋の会津っ子ライターが、茶道流派である千家(せんけ)ゆかりのお茶室・麟閣(りんかく)を散策したあと、老舗菓子舗のおしゃれカフェのお菓子や、ヘルシーな豆腐料理を味わってきました。 第1回目の会津若松おすすめスポットはこちら! ■数奇な運命を辿った! 千家ゆかりの茶室「麟閣」 茶室・麟閣 は、鶴ヶ城公園の一角にあります。 茶湯の天下三宗匠と称せられる千利休は、天下統一を果たした豊臣秀吉の側近でした。しかし、突如として秀吉の逆鱗に触れてしまい、死を命ぜられ、千家断絶の危機に! そんな最中、利休の茶道が絶えるのを惜しんだ会津城主の蒲生氏郷(がもう うじさと)は、千利休の子である少庵(しょうあん)を会津にかくまい、秀吉に千家の再興を願いました。 茶室・麟閣は、少庵をかくまっている間に建造されたと伝えられます。 時は流れ、戊辰戦争で会津藩が敗れたあと、麟閣の建物が取り壊されることに。それを惜しんだ茶人・森川善兵衛(もりかわ ぜんべえ)が、自宅の敷地内に移築。そして1990年(平成2年)9月12日に、会津若松市が市政90周年を記念し、麟閣を当初あった鶴ヶ城内に移築しました。 千利休の子・少庵は、どのような気持ちでお茶をたてていたのでしょうか。 麟閣ではお抹茶も味わえます。 茶室・麟閣 住所:福島県会津若松市追手町1-1 電話番号:0242-27-4005 営業時間:8:30~17:00 定休日:なし アクセス:会津若松駅からバス(はいからさん・あかべえ)で約20分 鶴ヶ城入口下車徒歩約5分 ■老舗菓子舗が運営! 南蛮文化が感じられるカフェ「會津葵 シルクロード文明館」 次にお邪魔したのは、老舗の上菓子司・會津葵(あいづあおい)が運営するおしゃれカフェ「 シルクロード文明館 」。 こちらでは、會津葵のお菓子とそれに合う飲み物、手作りランチなどを味わえます。 この日は、山国会津と南蛮文化がコラボした人気菓子「會津葵(かすてあん)」と、新茶の紅茶のセットを注文。紅茶のすっきり感と、 かすてあんの濃厚で上品な甘さが見事にマッチしていました。 かすてあんは、きめ細やかなカステラ生地に自家製のこしあんを入れて焼き上げたお菓子です。餡入りカステラの創案が認められ、1962年に科学技術庁長官より創意工夫功労章を受賞しています。 筆者が座った席から鶴ヶ城のお掘が見えました。 シルクロード文明館 住所:福島県会津若松市追手町4-18 電話番号:0120-267-010 営業時間:10:00~18:00 定休日:不定休 アクセス:会津若松駅からバス(はいからさん・あかべえ)で約20分 鶴ヶ城入口下車徒歩約3分 ■豆腐のヘルシーランチが楽しめる「豆ふ屋Cafe Shun」 ランチは、鶴ヶ城入口の交差点にある「 豆ふ屋Cafe Shun 」へ。 このお店では、オーナーさんの実家である磐梯町・栗田豆腐店のお豆腐を使った料理を堪能できます。道路を挟んだ向かいには、先ほど立ち寄った會津葵の本店も! 注文したのは、お豆ふハンバーグセット。メインとなる豆腐ハンバーグのほか、ライス・スープ・2つの小鉢・デザート・コーヒーがついていて豪華です。 豆ふ屋Cafe Shunは、ふくしまベジ・ファーストの加盟店舗であるため、野菜が多く、塩分控えめでやさしい味の料理が豊富。メインのハンバーグはふわふわ食感がたまりませんでした。 このセットで、約24.6gのたんぱく質が摂れるとか。筋トレ中の方にもおすすめのメニューです。 カウンター席からは、福島地方裁判所会津若松支部の木々が見えて涼やか。 豆ふ屋Cafe Shun 住所:福島県会津若松市追手町3-27 電話番号:0242-27-1024 営業時間:10:30~17:00 定休日:月曜日、第1・第3日曜日 アクセス:会津若松駅からバス(はいからさん・あかべえ)で約20分 鶴ヶ城入口下車徒歩約3分 「茶室 麟閣」「會津葵 シルクロード文明館」「豆ふ屋Cafe Shun」を巡る会津若松のぶらり旅をご紹介しました。会津若松にお越しの際は、気になるスポットに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
2024年07月27日「米どころ」「水どころ」として有名な会津若松市は、鶴ヶ城や白虎隊に代表される、歴史・伝統・文化が息づく街です。そのため、フォトジェニックな歴史的スポットが多数点在しています。 今回は、生粋の会津っ子ライターが、会津歴代の藩主から愛された、 人気の観光スポット「御薬園」の散策 をしたあと、老舗のカフェレストランや蔵喫茶でランチやお茶を楽しむ、ぶらり旅をしてきました。 会津若松を初めて訪れる方もぜひ参考にしてくださいね。 ■江戸時代の代表的な大名型山水庭園「御薬園」 御薬園 は、心字の大きな池が特徴的な池泉式回遊式大庭園です。国の名勝に指定されています。その真ん中にあるのが亀島と楽寿亭です。かつての会津藩主や領主は船で楽寿亭に渡り、保養や密議をしていたそうです。 秩父宮妃勢津子殿下ゆかりの建物「重陽閣」の前では、ハナショウブも咲き始めていました。5月中旬~7月頃までは、秩父宮妃勢津子殿下のご生誕100周年を記念して寄贈された 「プリンセスチチブ」というバラ も咲いていますよ。 御薬園 住所:会津若松市花春町8-1 電話:0242-27-2472 開園時間:8:30~17:00(入園締切 16:30) アクセス:JR「会津若松駅」からまちなか周遊バス「ハイカラさん」に乗車、約30分 ■日本酒を使ったスイーツ・甘酒も! 酒造会社のカフェ「蔵喫茶 杏」 会津若松ぶらり旅の次の目的地は、 蔵喫茶 杏 でお茶をすることに。 蔵喫茶 杏は、明治25年の建てられた蔵のなかにあるお洒落カフェです。末廣酒造の一角に位置し、 日本酒の仕込み水で淹れられたコーヒー・紅茶などを味わえます。 日本酒を使ったスイーツや甘酒などを堪能できるのは、酒造会社のカフェ「蔵喫茶 杏」ならでは。全国新酒鑑評会に出品されている大吟醸酒「玄宰」や、20年以上の「古酒」を飲むことも可能です。 この日、筆者が注文したのは、お気に入りの「白ざけ膳(880円:税込)」。甘酒・原酒カステラ(日本酒入り)・いちじくのコンポート・ほうじ茶がセットになったメニューで、甘酒は、温かいものと、冷たいものから選択できます。 白ざけ膳の器は、すべて会津漆器。 漆器ならではの木の温もりを感じます。目で見て、触って、食べて……と、会津若松の伝統や食を五感で楽しめるセットです。 蔵喫茶 杏には、おひとり様用の席も! そこに座ると、以下のように日本庭園を眺めながらお好みのメニューを味わえます。この日は、紫陽花が咲き始めていました。 蔵喫茶 杏 住所:福島県会津若松市日新町12-38 電話:0242-29-0819 営業時間:10:00~16:30 定休日:水曜定休 アクセス:JR「七日町駅」から徒歩5分 ■有名人も来店! ブルースやジャスが流れる「かふぇれすとらん 風街亭」 御薬園を散策したあと、ランチに寄ったのは、 かふぇれすとらん 風街亭 です。 この日のサービスAランチは、ポークピラフでした。サラダ・お味噌汁・食後のコーヒーがついて850円(税込)。このほかに、お魚とパスタのランチもありました。ポークピラフは、おかかの和風ピラフの上にチーズがのっていて、ボリューム満点で美味。和風のピラフもいいものですね。 風街亭は、 お洒落なブルースやジャズが流れるカフェレストラン です。土曜日の夜は、アーティストによるライブが開催されています。竹原ピストルさんや大澤誉志幸さんなどもいらっしゃっているようです。 かふぇれすとらん 風街亭 住所:福島県会津若松市中央1丁目1-40 電話:0242-24-9874 営業時間:11:30~14:00、17:00~ 定休日:不定休 アクセス:JR「七日町駅」から徒歩13分 「御薬園」「蔵喫茶 杏」「かふぇれすとらん 風街亭」を巡る会津若松のぶらり旅をご紹介しました。会津若松には、歴史・観光・グルメを満喫できるスポットが盛りだくさんです。興味がある方は、ぜひお越しください。
2024年06月21日