いわゆるお肌の曲がり角にある、私たち30代女性。メイクをしているときに目元の小ジワに気づいてハッとしたり、水のはじき方が20代の頃とは明らかに違ったり…。
お肌のコンディションが、年齢とともに変化してきていることを、感じていませんか?
そこで私たち世代代表の3名の女性が、美容ジャーナリストの小田ユイコさんを囲んで「お肌のお悩み座談会」を開催。知っておきたいお肌のことから、今すぐ役立つスキンケアのポイントまで、たっぷり教えていただきました。
<座談会参加メンバー>
■美容ジャーナリスト 小田ユイコさん
■古澤歩未さん(30歳)
お肌のお悩み:目元のシワ、乾燥ぎみでお肌が弱い
■通川奈保子さん(34歳)
お肌のお悩み:日焼けダメージ、ふきでもの
■平野愛さん(37歳)
お肌のお悩み:くすみ、シミの増加
■目元のシワ、紫外線ダメージ…。30代女性のリアルなお肌の悩みって?
古澤さん:20代後半にさしかかってから、お肌の変化を感じています。とくに目の下の小ジワが気になって…。メイクをしてもうまくのらないので、つい重ね塗りしちゃったり。
ほうれい線も気になりはじめたのでマッサージをしたりパウダータイプのコラーゲンを飲んだりしています。みなさんはどうしていますか?
通川さん:私は高校の頃から肌を焼き続けてきたので、紫外線ダメージが心配です。最近は、顔のサイドやあごにふきでものができちゃうことも。でも忙しくてスキンケアだけに時間を割けないので、ご飯を作りながら20分パックをするなど、“ながらケア”をしていますね。
平野さん:紫外線の影響、気になりますよね。私もちょっとなら大丈夫だと思ってケアせず買い物に行ったりするせいか、年々肌トーンが暗くなってきています。これまでのファンデーションの色が合わなくなってきて、結構ショックです。
一通りのスキンケアはしていますが、正直、何がどうお肌にいいのかわからないかも(笑)。
小田さん:30代になると、20代の頃とはまた違うお悩みがでてきますよね。乾燥やシワ、お肌のバリア機能の低下からくるふきでもの、くすみと、それぞれのお悩みには紫外線がキーワードになりそうですね。
みなさんご存知かもしれませんが、お肌の構造は表面でバリア機能を果たす「表皮」とその奥にあってお肌の基礎を支え、ハリや弾力を保っている「真皮」からなっています。
この奥の真皮まで届くのが、一年中、曇りの日でも降り注いでいる「紫外線A波」。
平野さんのように、ちょっとの外出なら大丈夫かな? と思われる女性は多いですが、紫外線A波を受け続けている時間が長いほど、真皮はダメージを受けやすいんです。
通川さん:真皮がダメージを受けると、どんなことが起こるんですか? これまでに日焼けをたくさんしてきたから不安です…。
小田さん:お肌の構造をベッドでたとえてみましょうか。表皮がベッドの表面、その下のマットとスプリングを真皮とします。
マットやスプリングがへたってしまうと、表面部分が支えきれませんよね。そうするとほうれい線のような大きなシワやたるみといった、うれしくないお肌の変化があらわれてしまうのです。
お肌の修復サイクルが整っている若い頃は変化がみられなくても、じわじわと蓄積された紫外線ダメージの影響が、後々やってくるかもしれません。
だからといって、もう取り返しがつかないということでもないのでご安心くださいね。真皮にアプローチするケアで修復サイクルをサポートしてあげることは今からでもできますよ。
■コラーゲンだけじゃない! たった2%の「弾力線維エラスチン」がハリをキープ
古澤さん:真皮にアプローチするケアと言うと、やはりコラーゲンを飲んだりするのがいいでしょうか?
小田さん:先ほどもお話しましたが、真皮はベッドでいうところのマットとスプリングのような役割があります。古澤さんが摂られているコラーゲンは、真皮の中でもマットの部分。
それを支えるスプリングが「エラスチン」と呼ばれる線維状のものです。真皮のつくりをみると、コラーゲンは70~80%を占めるのに対し、エラスチンはわずか約2%しかありません。
でも、実はたった約2%のエラスチンが、お肌の弾力をキープするのに大きな役割を果たしているんです。
スプリングがないマットだけの状態は、いわゆる敷布団のようなもの。スプリングできちんとマットが支えられたベッドのほうが、弾力がありますよね。
お肌も同じで、エラスチンがコラーゲンを支えているからこそ、弾力やハリが保たれているわけです。
通川さん:エラスチンってそんなに大事な存在だったんですね!? 知らなかったです。
平野さん:お肌のハリや弾力というと、コラーゲンっていうイメージでした。
小田さん:コラーゲンに比べると、「エラスチン」は聞きなじみがないですよね。
古澤さん:コラーゲンはもちろん、エラスチンにも注目すべきなんですね。ではエラスチンを保つためには、どうしたらいいですか?