記憶を塗り替えるには、記憶に連結した「感情」が大事記憶にはその記憶に連動した
情動、感情があります。記憶を脳に刻むのは海馬ですが、不快か、心地よいかは海馬の下流である
扁桃体という部位が担当しています。その扁桃体にも嫌な出来事や楽しい出来事のエングラムがありますが、その扁桃体のエングラムに先ほどのような塗り替え作業を試みても、
塗り替えることはできません。嫌な記憶は嫌なまま、楽しい記憶は楽しいままというのです。これはどういうことでしょうか。
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こんなことがあった、あんなことをした、という記憶は自分の
情動や感情に強くリンクして脳内に保存してありますが、その時に感じた情緒面はかなり根強く心に残っています。逆にいえば、その時に体験する出来事に対してどのように感じ、思うか、がとても大事であるということではないでしょうか。電気ショックで嫌な思いをしたけれど、その部屋で楽しい出来事を体験して、心から楽しくできたという連携が大切なのです。
記憶に連結した感情を切り離して、感情を変えようとしても変えられないということのようです。