【医師監修】生理が終わらない原因は? 病院へ行くタイミングは?
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生理期間中は、体調がすぐれなかったり制限が多いこともあり、できれば早く終わってほしいと感じる人もいることでしょう。
それなのにいつもより生理が長引くなんて、面倒ですし不安にもなりますよね。生理がだらだらと続くのはいったいなぜでしょう?
いつも通りに生理が終わらない原因や対処法についてご紹介します。
【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生
婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。
著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。
■生理が終わらない! 正常な生理期間はどのくらい?
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正常な生理とは
体のことですから個人差はありますが、一般的に正常な生理とは以下の状態を指します。
生理(月経)期間:3~7日
生理(月経)周期:生理が始まった日から次に生理が始まる前日まで25~38日
生理(月経)血量:20~140g
卵巣が正常に機能していれば、生理は約1カ月周期で繰り返されます。しかし、これはあくまで目安。体質によって生理期間や周期は違います。自分にとっての正常な状態の生理について知っておくことが必要です。
生理期間や周期は記録しておけますが、経血の量を測るのはむずかしいですよね。最近注目されつつある「生理(月経)カップ」や「経血カップ」と呼ばれる新しい生理用品を使ってみると、自分の経血の量を確認することができます。気になる人は試してみる価値がありそうです。
参考サイト:日本産婦人科医会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」
参考書籍:『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子
少量の出血なら大丈夫?
通常の生理のように2~3日目に出血が増えることもなく、茶色のおりものが出る程度で生理が終われば不快感が少なくて楽だと考える人もいることでしょう。しかし、これは体からの黄色信号かもしれません。
正常な生理(月経)血量は20~140gが目安とされており、これよりも経血の量が少ない状態を「過少月経」といいます。生理2~3日目のような出血量の増加がなく、茶色のおりものが出る程度だったり、ナプキンを取り替えずにすんでしまうほどなら過少月経の疑いが。
経血の量が少ないのは、排卵していない可能性があります。無排卵の主な原因にはストレスが挙げられます。極端に出血量が減った場合は、放っておかないで基礎体温をチェックして排卵しているかどうかを確認しましょう。
参考サイト:日本産婦人科医会「正常な生理(月経)の目安を教えてください!」
生理が終わらないと貧血になる?
一般的な生理期間より短い2日以内だと「過短月経」、8日以上なら「過長月経」といわれます。過長月経になると、それだけ経血の量が増え、貧血状態を招くことに。
貧血になっても症状がない人もいますが、めまいがしたり、疲れやすくなることもあります。たとえ経血の量が少なくても、生理期間が長い場合は気をつけましょう。