2019年11月27日 19:00|ウーマンエキサイト

【医師監修】生理が終わらない原因は? 病院へ行くタイミングは?



■生理が終わらない主な原因5つ

生理期間の長さは人それぞれ。子宮の位置が前後に傾いている人は血液が出にくいため、生理がなかなか終わらずに長引くことも。このように毎回同じような生理日数なら、生理が長引く原因は体質にありそう。

しかし、いつもの生理日数よりも伸びてだらだらと続くようなら注意したほうがいいかもしれません。
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原因1: ホルモンバランスが乱れている


ホルモンバランスが乱れると女性の体にはさまざまな影響が現れます。生理周期が狂ったり、生理が終わらないのもそのひとつです。

女性ホルモンの分泌を促す脳の視床下部は、精神的な影響を受けやすい部分。ホルモンバランスが乱れる主な原因はストレスにあります。疲れがたまっていたり、睡眠不足が続いているなら要注意です。心や体をしっかりと休め、食生活にも気を配りましょう。

原因2: ピルの影響


避妊だけではなく、生理痛の改善や生理(月経)血量の減少などのメリットもある低用量ピル。便利な一方で、はき気や頭痛、不正出血などの副作用もあります。
ピルを服用している人で生理が終わらない場合、ひょっとするとそれはピルによる副作用の不正出血かもしれません。

低用量ピルによるマイナートラブルは、飲み続けることで自然となくなるそう。しばらく様子を見てみましょう。

参考サイト:日本産科婦人科学会「HUMAN+」



原因3: 生理不順


先に挙げた正常な生理に当てはまらないものを生理不順や月経不順といいます。なかでも生理が長引く原因として考えられるのが、生理のような出血はあるのに排卵していない「無排卵月経」または「無排卵性周期症」といわれるものです。

これは卵巣の機能が未熟である思春期や、機能が低下しつつある更年期に起こることが多くあります。しかし、それ以外では気がつかないうちに不妊症の原因になっていることも。きちんと排卵しているかどうかは、基礎体温を測ることで確かめられます。


参考サイト:日本女性心身医学会「月経不順」



原因4:病気の可能性も


いつもより極端に生理が長引いているのなら、それは月経ではなく不正出血かもしれません。不正出血には2種類あり、機能性出血という何らかの病気が原因ではない子宮内膜からの出血と、病気が原因で出血する器質性出血があります。器質性出血の場合、子宮頸がんや子宮体がん、子宮頸管ポリープ、子宮筋腫などの可能性が! さらにひどい生理痛(不正出血の場合、生理ではないので正確には腹痛)を感じたり貧血になったりする場合は、婦人科を受診しましょう。


原因5:更年期によるもの


閉経平均年齢である50.5歳前後の10年間は女性の体にはさまざまなことが起こります。この時期がいわゆる更年期です。まずは40代になると、女性ホルモンの量が減少。これが原因で生理(月経)血量に変化があったり、生理周期が短くなったかと思えば反対に長くなることも…。

「プレ更年期」や「ゆらぎ世代」といって、早い人なら30代後半から不調を感じる人もいます。女性ならいずれは誰にでも起こることですが、生理が長引くほかに更年期症状があるときは婦人科を受診しましょう。女性ホルモンの補充や漢方薬による治療を受けることができます。

参考サイト:厚生労働省 ヘルスケアラボ「不正出血」



■生理が終わらないときの対処法

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© Monet- stock.adobe.com


生理の状態や生理周期を確認する


正常な状態を知っているからこそ、体に異常があったときに気がつけるもの。毎月の生理期間をなんとなく過ごすのではなく、少し気に留めておきましょう。生理開始日や終了日を手帳にメモしておくといいですよ。

婦人科を受診するときにはたいてい生理(月経)周期や最終生理日を聞かれるので、記録しておくと安心。また、スマホアプリなら記録するだけでなく、排卵日や生理開始日を予測してくれるものもあるので便利です。

長く続くときは病院へ


仕事のストレスやダイエットなどが原因でホルモンバランスが崩れてしまうことはよくあること。それにともなって、生理にトラブルが起きることもまたよくある話です。しかし、生理が毎回長引くときにはホルモンバランス以外に理由があるかもしれません。
子宮や卵巣、甲状腺などの病気が潜んでいる可能性もあります。

生理が終わらないほか、生理が3カ月以上来ない場合や経血の量が多すぎるときには病院で相談しましょう。

参考書籍:『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子



■まとめ

生理が長引くと不快なだけではなく、出血の量も増えるため貧血になる心配があることがわかりました。このほかにも、病気が潜んでいる場合もあります。いつもと何かが違うと感じたら、産婦人科を受診しましょう。

女性の人生において産婦人科にお世話になる機会は多いものです。風邪をひいたときに内科にかかるように、気軽に行けるお医者さんを探しておくといいかもしれませんね。

参考資料:
日本産婦人科医会
日本産科婦人科学会
日本女性心身医学会
厚生労働省 ヘルスケアラボ
・『卵巣の病気 月経の不調から卵巣がんまで』(講談社)著者 上坊敏子




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