© metamorworks - stock.adobe.com
ふと鏡を見たら、いつの間にか頬に大きなニキビができていた…そんな経験はありませんか? ニキビ発症のメカニズムは思春期の頃と同じですが、大人ニキビができる要因は、不規則な生活や不適切なスキンケアなど、さまざま考えられます。
まずは「なぜ、できてしまったのか?」をしっかり理解したうえで適切なケアを施すことで、突然の頬ニキビにも慌てず対処できるはず。
【監修】
成城松村クリニック院長 松村圭子先生
婦人科専門医。1995年広島大学医学部卒業、同年広島大学付属病院産婦人科学教室入局。2010年、成城松村クリニックを開院。女性の「体の健康」「心の健康」のために、一般の婦人科診療だけではなく女性のあらゆる面をトータルにケア。講演、執筆、TV出演など幅広く活動。
著書に、『女30代からのなんだかわからない体の不調を治す本』(東京書店)、『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)など多数。
頬ニキビができる原因
額や鼻などのTゾーンにできる若い頃のニキビとは違い、大人になってからできるニキビは頬やあご、口周りにできやすいのが特徴。
その原因は、乾燥による皮脂の過剰な分泌や生活の乱れなど、いくつかあります。
まずは大人ニキビができる原因から探ってみましょう。
▼頬は乾燥しやすい!
顔の中で目元や口元だけではなく、実は頬も乾燥しやすい場所。というのも、頬は皮脂の分泌量が少ないため皮脂膜が作られにくく、そのために水分が蒸発しやすく乾燥してしまうのです。この乾燥が、ニキビの原因になるわけ。
© buritora - stock.adobe.com
肌は乾燥すると、潤いを補おうと皮脂を過剰に分泌。その一方で、乾燥した肌はターンオーバー(肌細胞の生まれ変わり)が乱れやすくなり、古い角質がはがれ落ちず、厚くたまってしまうことがあります。こうなると毛穴に皮脂がつまりやすくなり、結果としてニキビを発症させてしまうのです。
▼頬ニキビの原因のひとつはメイク
きれいになるためにメイクに力を入れている人も多いと思いますが、実はこのメイクが原因でニキビを発症することも。
© buritora - stock.adobe.com
ファンデーションやチークなどの汚れを就寝前にしっかり落とさないと、皮脂と混ざり合い、アクネ菌(毛穴の奥などに存在する常在菌。皮脂や汚れが栄養源)が増殖。この細菌が過剰に増えてしまうと肌に炎症を引き起こし、ニキビにつながるのです。
▼胃腸の不調サインの可能性も
暴飲暴食や辛いもの・甘いものの食べ過ぎなど、胃腸に負担のかかる食生活を続けていると腎臓や肝臓に負担がかかり、老廃物がスムーズに排出されなくなります。余分な老廃物が体内にたまった結果、頬にニキビができることもあります。
▼寝具やタオルの汚れにも気をつけて
規則正しい生活を送り、スキンケアもしっかり行っているのにニキビができてしまう場合は、いつも使っている寝具を見直した方がいいかもしれません。
© Tawanboonnak - stock.adobe.com
シーツや枕カバーなどを頻繁に洗わないと、寝ている間に出た汗や皮脂、フケなどの汚れがたまりダニが繁殖。ダニだらけの寝具に寝ていると肌荒れやニキビが発症してしまうのです。同じように、フェイスタオルをこまめに取り換えず使いまわしていると、増殖した細菌によりニキビを発症します。
▼男性の頬ニキビの原因は別?!
大人ニキビ発症のメカニズムは、基本的には男女に違いはありません。ただ、メイク汚れが原因で女性にニキビができるように、男性ならではの行為や体質から発症することも。
まず考えられるのは、毎朝のひげそり。ひげをそった後に保湿を怠ると、乾燥や肌荒れを起こし、これがニキビの原因に。
また男性は女性よりも皮脂が多く分泌されるため、毛穴に皮脂がつまり、ニキビを引き起こすこともあります。