2018年11月15日 06:00
体温は60年前からマイナス1度…現代人襲う冷え性の正体
いつの時代も女性を悩ませる「冷え性」。昔に比べて暖房設備も充実したのに、どうしてこんなに冷えてしまうのだろう。イシハラクリニック副院長の石原新菜先生が解説してくれた。
「実は現代のライフスタイルこそが体を冷やす原因になっているのです。60年前の日本人の平熱は36.8度あり、医学辞典でも平熱の定義は『36.5度から37.2度』とされています。ところが現代人の平熱は35.5度から36.2度程度と、およそ1度低下。とくに女性の8割は平熱が36.5度に届かず、昔以上に冷えているのです」
その原因となる、ライフスタイルとは?
「交通インフラが整い、家電も充実。デスクワークに従事する人も増えたことによる、慢性的な運動不足です。
体温は筋肉、肝臓、脳、そのほかの臓器などから作られますが、筋肉からの熱が4割を占めていますので、運動不足による筋力低下は冷えの温床に。女性は男性よりもともと筋肉が少ないため、より冷えやすくなっているのです」
食生活の変化も深く関係。
「いまは一年を通して世界中の野菜や果物が手に入りますが、漢方の考えでは、暑い地方で取れたものや葉物野菜の多くは、体を冷やす作用がある陰性食品です。