2020年1月30日 11:00
医師明かす「医療技術」の完成…ウエアラブル端末が糖尿病を発見
「医療技術の完成を山登りにたとえると、いますでに9合目まできています。残り1合もこれから5〜10年で一気に進展していくといえるでしょう。間もなく医療の完成期、つまり“病気で死なない時代”がやってくるのです」
こう話すのは著書に『Die革命』(大和書房)がある、医師の奥真也さんだ。放射線科医として臨床現場で経験を積み、MBA(経営学修士)も取得。現在では創薬、医療機器、新規医療ビジネスに精通している。
つねに医療の現場の“最前線”を目の当たりにしているからこそ、奥さんが21世紀の医療について語れることも多い。
「脳梗塞や心筋梗塞は救急医療、画像診断の発達により、いまでは簡単に命を落とす病ではなくなりました。がんも、がん細胞を狙い撃ちする分子標的薬、チェックポイント阻害剤などの新しい治療法が確立され、様相が激変。
20世紀では手に負えなかった病気が、次々に克服されています」
奥さんのいう“残りの1合”を登りきるためのカギになるのは、’10年以降、AIや通信機器などを爆発的に進化させた科学技術。
「間もなく、人間の医師では見逃してしまうような病気の兆候も、AIが見抜くようになるのです」