不健康な人ほど汚れが!歯科衛生士伝授「舌が汚れやすい人の特徴」
新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、少しでも感染予防につながる方法を求めている人は多いだろう。歯科衛生士として50年以上のキャリアを持つ、「歯科衛生士事務所ピュアとやま」の精田紀代美代表は「舌をみがくことが感染症の予防にも有効だ」と話す。
精田さんが舌の掃除に着目するようになったきっかけは、10年ほど前に介護施設で口腔ケアの研修をするようになったとき。高齢者の口腔を見て驚いたという。
「てっきり歯や歯茎が汚れているだろうと思っていたのですが、いちばん汚れがひどかったのは舌だったのです。健康な舌はピンク色をしていますが、そこで見た高齢者の方の舌は、白、黄色、茶色と、表面の色が明らかに正常ではありませんでした。さらには悪臭も気になり、歯だけでなく、舌のケアもきちんと行うことが必要だと考えました」(精田さん・以下同)
舌みがきの指導を始めると、その効果は絶大だった。
「自分の歯が数本しか残っていない高齢者の人たちが、舌を掃除するようになって1カ月もすると、『歯のグラグラが止まった』という声を、あちこちで聞くようになったのです。
それまで40年にわたって歯科衛生士をしていて、舌をみがくことで歯周病が改善したという話を聞いたのは初めてでした。