「マンジャロ注射針」不法投棄が横行で感染リスクへの懸念も…東京メトロが明かした“針刺し事故”の実例

女性自身
「マンジャロ注射針」不法投棄が横行で感染リスクへの懸念も…東京メトロが明かした“針刺し事故”の実例

マンジャロにも使用されているオートインジェクター型の注射器(写真:Ushico/PIXTA)



《打つだけで痩せる》とSNSで話題になり、若者を中心に使用者が急増している「マンジャロ」。本来は、2型糖尿病などの治療薬であるが、食欲減退効果からダイエットのために、美容クリニックなどでは自由診療として処方されている。

LINEやWEB上のオンライン診療のみで処方する手軽さを売りにしたクリニックも多く、SNS上では違法な転売、売買が絶えない。そんななか大阪府警は6月2日、SNSでマンジャロを無許可で販売・譲渡したとして20~30代の男女3人を医薬品医療機器法違反の疑いで書類送検した。

ダイエット目的での使用やSNSでの無許可販売が横行している問題について、上野賢一郎厚生労働相(60)は5日の閣議後記者会見で、「マンジャロを個人間で売買することは違法だ」と訴えた。

マンジャロがSNS上で簡単に手に入ることについて、血液を媒介する感染症の危険性もあると、ある美容クリニックの関係者は注意を促す。

「使用済みのマンジャロ注射針は、針刺し感染のリスクがあるため医療廃棄物扱いになります。本来は、処方されたクリニックや薬局に持ってきていただいて、クリニック側が“医療廃棄物”として廃棄するのですが、SNSなどオンラインで購入した方のなかには、回収先や処分方法を知らず、普通に家庭ゴミとして廃棄している方もいるようです」

使用後の注射針は一般的に「医療廃棄物」とされ、家庭ゴミとしての廃棄を禁じられる。
そのため、処分法に悩む利用者も少なくない。

ミライメディカルクリニックがマンジャロ使用者139名を対象とした調査によると「使用済み注射針の処分方法に不便さを感じましたか?」という問いに対して8割近い利用者が「処分方法に何らかの不便さを感じた」と回答している。

マンジャロの注射器は“オートインジェクター”と呼ばれる形式で、注射後に針が自動で本体の中に収納される構造になっているが、そのままゴミ袋などに捨て、中で強い圧力がかかると、針が外に出る可能性があるという。捨てにくさゆえに、公共のゴミ箱に不法投棄する人も……。

「使用済みの注射針の処分に困って、公共のゴミ箱やトイレに捨てるという方もいるようです。使用済みの注射針は、血液が付着している可能性があり、万が一他人が触れた場合にB型肝炎やC型肝炎などの血液を介した感染症を引き起こすリスクがあるので、公共のゴミ箱や家庭ゴミとして捨てるのは絶対にやめてほしいです」(前述・美容クリニック関係者)

実際に、東京メトロ神保町駅には「トイレに使用済み注射針を捨てないよう」注意を促す張り紙が貼ってある。東京メトロの広報にその経緯を聞いた。

「女性用トイレに捨てられていた使用済みの注射針に気づかずに、清掃員が誤って指先を刺してしまう事故が過去に発生しました。
この事故を受け、再発防止と感染防止の観点から、お客様用トイレに『使用済み注射針(インスリン注射等)は必ずお持ち帰りいただくようお願いする掲示』を設置しています」

この貼り紙以降、同駅での使用済み注射針の不法投棄は確認されていないという。このときの注射針はマンジャロではなかったが、SNSやオンラインでの購入の増加で、注射針が市中に出回ると、このような事故が起きる可能性が高まってしまう。

「打つだけダイエット」の手軽さばかりが注目されがちだが、使用後の注射針には重大な感染リスクが潜む。便利さの裏側にある責任についても、利用者は改めて認識する必要がありそうだ。

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