2021年8月25日 11:00
50代以上の女性は要注意!巣ごもりが「変形性膝関節症」引き起こす
日本人の多くが「ひざ痛」に悩まされている。その数は’05年に東京大学医学部の研究グループが行った調査によると約2,400万人。ひざ痛の患者とその予備軍を含めると約3,000万人、じつに日本人の4人に1人にものぼるという。
そして、その原因の約9割を占めると考えられているのが「変形性ひざ関節症」だ。
「変形性ひざ関節症の症状の進行には、肥満や運動不足による筋力の衰えが大きく影響してきます。デスクワークや家の中で座りっぱなしの時間が長い人は、ひざ関節を支える筋肉や靭帯(骨と骨をつなぐ丈夫な線維組織)が衰えていくからです。特に中高年以降の女性で、肥満体質や運動不足の人は要注意」
そう語るのは、江東病院理事長で順天堂大学医学部整形外科特任教授の黒澤尚先生。黒澤先生は、1回1分程度、自宅で簡単にできる「運動療法」を’80年代から提唱。
世界的に効果も実証され、臨床現場でも治療に取り入れられている。
「変形性ひざ関節症は、女性なら50歳以上、男性は65歳以上になると発症しやすく、女性のほうが男性よりも3〜4倍多いという傾向があります。その理由は関節軟骨を守る女性ホルモンが加齢により減ってくることと、筋肉量が男性よりも少ないことです」