2022年8月24日 11:00
認知症予防にも…歯学博士が教える「虫歯を防ぐチーズの意外な効果」
歯を失うと認知症になりやすくなる。80歳時点で20本の健康な歯を残すため、ぜひ取り入れてほしい習慣があると、歯の専門家。それはなんとチーズを食べることだという。
自分がもっともなりたくない病気は認知症……。日本認知症予防学会などの調査で、約5割の人が認知症を選び第1位だった(2021年)。だが、2017年・内閣府の発表によると、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になるという予測もある。
認知症を防ぐには、歯の健康を守るのも一手だ。80歳で20本以上の歯がある人は、歯を失って入れ歯も使わない人と比べて、認知症発症リスクが半減するという調査結果もある(2012年・神奈川歯科大学)。
高齢でも自分の歯が多いと、何でも食べられるうえ、認知症も予防できるのだ。
とはいえ、一生懸命歯磨きしているつもりでも虫歯ができてしまうことがある。
■チーズが再石灰化を進める
「虫歯を防ぎたいなら、チーズを食べればいいんです」
そう断言するのは歯学博士の稲葉大輔先生だ。チーズが虫歯を抑えるとは驚きだが、そもそも虫歯はどうしてできるのだろう。
「虫歯は、虫歯原因菌が食品中の糖類をエサにして酸を作り、その影響で歯の表面が溶ける『脱灰』によって起こります。