大豆製品と魚を日常的に多く取っている人は、心筋梗塞といった若くても命を落とす心臓病のリスクが低くなり、平均寿命を延ばしているのです」
日本人の長生きのは大豆と魚にあるようだ。では、和食の欠点である「塩分」は、長寿にどんな悪影響があるのか?
「日本人は平均寿命こそ長いものの、自立できる期間である健康寿命との差は10年。そこには塩の取りすぎが深く関わっています。塩分の取りすぎは高血圧を引き起こして脳卒中、心臓病、胃がんのリスクを高めます。なかでも脳卒中は死に至らなくても寝たきりや認知症の原因にもなり、健康寿命を大きく阻害してしまうのです。
じつは、日本人で大豆と魚を日ごろから多く取っている人は、1日平均12.5g(WHOの目標値5g未満)も塩を取っています。逆に大豆や魚を食べない人は8.1g。和食では、大豆や魚を食べるとき、どうしても塩分が増えてしまうのです」(家森先生・以下同)
たしかに冷ややっこにはしょうゆ、魚は塩焼きと、日本食において大豆と魚は塩分との関わりが深い。
「そんな『塩の害』から身を守るためには、塩分摂取量を減らすことはもちろん大切です。さらに塩の害を打ち消してくれるカリウム、カルシウム、マグネシウムが多く含まれているヨーグルトを食べることがポイントです。