仙骨を温めて血流促進…「お尻シャワー」で冷えを改善
仙骨の位置にシャワーを当てることによって、自律神経を適度に刺激して整える
ここ数日の急な気温の変化に伴い、体の“冷え”を感じるようになってきた人も多いだろう。
「女性は、妊娠や出産、閉経などによってホルモンバランスが乱れやすい、筋肉量が少ないなどの体の特徴から、男性に比べて冷えを訴える人が多い傾向があります。不定愁訴といわれるさまざまな不調は、この時季の冷えが原因と言っても過言ではありません」
こう話すのは、自治医科大学附属病院麻酔科鍼灸外来の鍼灸師・中野朋儀さんだ。骨盤周辺には自律神経が張り巡らされていて、それが子宮、膀胱、腸などの内臓にもつながっている。さらに、大きな血管が骨盤の後ろにある「仙骨」の横を通っている。
仙骨とは、お尻の上のほうの皮膚直下にある逆三角形の形をした骨だ。この仙骨周辺を温めることが、体を冷えから守るカギになると中野さんは言う。
「仙骨周辺は組織が密集していると同時に筋肉や脂肪がつきにくくなっているため、体外からの熱が骨に伝わりやすいのです。
自律神経や大きな血管を温めることで、副交感神経が優位になり、血管が拡張して血流が促進されます。すると体がポカポカして、体調が整いやすくなります」