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“肩こりを揉まずに治す方法”…名医に聞いた「最新の解消術」3選

女性自身
“肩こりを揉まずに治す方法”…名医に聞いた「最新の解消術」3選

寒さからくる血行不良、姿勢の歪み、自律神経の乱れが肩こりに(写真:Luce/PIXTA)



加齢とともになかなか消えなくなる肩こり。特に寒い季節は血行不良や自律神経の乱れ、姿勢の悪化などで、慢性的に首や肩周辺のこりが発生する。

「首や肩のこりを生む原因はさまざまありますが、その主な原因に身体の歪みが考えられます」

こう話すのはNew Spineクリニック東京の総院長で慶應義塾大学医学部整形外科前特任教授である石井賢先生だ。肩こりや腰痛といった日常的な症状から、頸椎症、首下がり症候群などの難治性疾患まで、脊椎疾患全般を専門とし、これまでに6000件以上の手術を手掛けている。

「私たちの背骨は首の骨(頸椎)が7個、背中の骨(胸椎)が12個、腰の骨(腰椎)5個が並んで1本の柱を作っています。首・胸・腰の3つが連動して私たちの体は動くのですが、心臓と肺を守る胸部の一部である胸椎部分はもともと動きが悪く、加齢により固まりやすいため、首と腰の負担が増えて、首こりや腰痛が生まれるのです」(石井先生、以下同)

骨の間にあるクッションの役割をする椎間板が変形したり縮んだりすることも体の歪みの一因となる。歪んだ部分を支えようと左右のバランスが悪くなったり、血流が滞ったりして、体のどこかにひずみが生じ、それが肩こりを招くことにつながるのだ。

だからといって直接肩を揉んだり、マッサージをしても、またこりが戻ってきてしまう。


「ですが、運動療法などのトレーニングで体を温めて血流を改善させたり、筋肉を収縮をさせることで歪みを改善し、直接肩に触れることなく、肩こりや背中の痛みを軽減することができるのです」

そのためにも、自分がどのような体の歪みを持っているか、次のページのエクササイズでチェックをして自分の姿勢のタイプを確認してみよう。

■タイプ別チェック~自分の体の歪みがどのタイプなのかを知って対策

ここでは、自分がどのタイプかを知ろう。自分の姿勢の歪みを把握することで、これまで客観的に見られなかった自分の姿勢に気をつけるようになれる。

まず、首の傾きのチェック。顔を上げた状態で5分以上、目線を同じ高さに維持できるかをチェック。維持できない人や頭が前傾してしまう人は「うつむき首タイプ」だ。

次にうつむき首タイプの人は歪みが首・背中・腰のどこにあるのかを壁立ちチェックで確認。壁を背に立ったときに後頭部がつかない人は「首ゆがみタイプ」。
しかも後頭部のみならず肩甲骨も壁から離れている人は「背中腰ゆがみタイプ」だ。「背中腰ゆがみタイプ」はさらに分類できる。

あおむけになったときに後頭部や肩甲骨、骨盤が浮くようであれば「背中腰ゆがみ・硬直タイプ」。壁には後頭部がつかなくても、あおむけで体の後ろ側がすべて床につくのであれば「背中腰ゆがみ・柔軟タイプ」。

次からのタイプ別のおすすめ体操は総院長の石井賢先生とチーフトレーナーの浦田龍之介さんの二人の考案によるもの。ここではタイプ別のおすすめとして紹介するが、すべての体操があらゆる人に有効だ。

実際にこれらの体操を実践して、姿勢がよくなったという患者さんも多い。特に、首ゆがみや背中腰ゆがみなど日常生活に支障のある状態から改善した人が多数いる。
最初はうまくできなくても、毎日続けて行うことが大切だ。

■うつむき首タイプ~スマホ操作を長時間していると予備群になる

石井先生が臨床の現場で近年増えていると感じているのが、この「うつむき首タイプ」。

「首が極端に下向きに曲がって正面が見えにくくなる状態です。主婦は台所仕事をすることで首下がりになりやすいのですが、若い人たちもスマホ操作を長時間していると、首下がり症候群の予備群になるので注意が必要です」

頭だけでも体重の約1割の重さがあるという。体重50キロの人だと約5キロの頭を首が支えていることになる。頭が下向きになる姿勢が長時間続くほど首に負担がかかる。

「うつむき首になるとものが飲み込みにくくなって誤嚥が増えたり、逆流性食道炎を招いたり、歩行困難になるなど、さまざまな健康リスクにつながります」

そこでおすすめしたいのが「あご引き体操」。

平らな床などにあおむけに寝て、あごを突き上げたり下げたりする。
この動作を繰り返すことで、首を支える僧帽筋や、頸椎の前面についている頸長筋が鍛えられて首が起きるようになる。

■首ゆがみタイプ~ストレートネックによる肩こりも現代人の悩み

両肩が前に出た「巻き肩」タイプ。デスクワークや長時間のスマホ操作をする人に多く、首の部分が曲がったストレートネックにもなりがち。ストレートネックによる首・肩こりも現代人に多い悩みの一つだ。首の曲がった背骨を正すには、胸椎の動きを滑らかにすることが大切だ。

「胸郭は胸椎、肋骨、胸骨などで構成されています。もともと胸椎は背骨の中でも可動域が狭い部位です。その胸椎も、加齢とともに動きが硬くなってくるため、この部分のストレッチをすることで、丸まった肩を開いて、姿勢を正すことで首の位置も正しくなります」

そこで「首ゆがみタイプ」の人にすすめたいのが、「水平ひじ引き」体操。


腕を前方に伸ばすことで、肩甲骨や胸椎を伸ばし、両ひじを水平に引きながら胸を開くことで、胸筋や肩甲骨の内側の深いところにある筋肉が収縮し、硬くなった胸椎が動くようになり、肩甲骨が正しい位置に戻されて、背中がスッキリと伸び、美しい姿勢が戻る。

■背中腰ゆがみ・硬直タイプ~壁さえあればどこでも行える体操

あおむけになったときに肩甲骨、骨盤など体の背面のどこかが床につかない人がこのタイプ。

「前かがみの姿勢がクセになっていると頸椎に頭の重みがかかって巻き肩になり、胸椎も丸くなり、連動して腰椎も内巻きに丸くなっている状態です」

胸椎と腰椎が丸くなると、体の前面についている腹横筋などの筋肉が収縮した状態が続き、一方で背中側の筋肉は緊張し続ける。そのため、首の筋肉の収縮、緊張も連動して発生し、首・肩こりに。

そんな人におすすめなのが、「壁つけおなか伸ばし」体操。

壁に手をついて、胸椎と腰椎を伸ばす。深く呼吸をしながら行うことで、筋肉がより深くまで伸びて気持ちよく感じる。

「背伸びして深呼吸をすればおなかの筋肉を緩める効果もあります」

もう一段階深く伸ばしたいときは、足一つ分後ろに立って行うとよい。
壁さえあれば、どこででも行えるこの体操。背中とおなかの両面をスッキリさせてくれる。

■背中腰ゆがみ・柔軟タイプ~丸まった背中が伸びていくことを実感

壁を背に立つと首が前に出るが、あおむけになると背中がつくという人はこのタイプ。背筋を伸ばそうとすると首が前に出たり、反り腰になってしまうなどという人が多いが、あおむけになったときに背中全体がついているので、まだ柔軟性のある今の段階で改善しておきたい。

そんな人におすすめなのが、「背中枕ストレッチ」。

あおむけになった姿勢で背中のストレッチをすることで、背骨が正しく筋肉を使えるようサポートする運動だ。立ち姿勢では歪みがある人でもあおむけの姿勢だと楽にできる。

筒状に丸めたバスタオルを肩甲骨の下あたりに置き、そこにあおむけに寝て両手を上下に動かしてみよう。


「呼吸をしながら胸を大きく動かす動作を繰り返すことで、胸椎が動き、背中全体の柔軟性が上がり、丸まった背中が気持ちよく伸びていくことが実感できるでしょう」

最初はバスタオル1枚で行い、慣れてきたら2枚に重ねて高さを増やすようにしてみよう。

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