今回のテーマは、膝痛【イケドクOL診療所】
石倉先生
ランニングやジムでのトレーニングを日課にしている女子も多いけど、足を捻ったりして膝を痛めてしまうと、あとあと大変なことになる場合も…。今回は膝痛について、整形外科医の石倉先生に詳しく教えてもらいました。
寒い時期になると体の節々が痛みやすいもの。今回は膝痛についてお話しします。
主な膝痛の原因
膝痛の原因はさまざまですが、主なものを挙げてみます。
前十字靭帯損傷(ぜんじゅうじじんたいそんしょう)
前十字靭帯とは膝の中の靭帯で、膝の安定性に重要な役割を果たしています。捻って受傷すると、直後は腫れと痛みで歩くことも困難ですが、しばらくすると痛みもなく普通に歩けるようになるので放置されやすいです。しかし、放置するとしばしば膝崩れを生じ、その結果膝を痛めることが知られています。
今後もアクティブにスポーツをされたい方は、手術が考慮されます。
半月板損傷(はんげつばんそんしょう)
これも膝を捻って受傷することが多いです。サッカーの長友選手が受傷されて有名になりました。「膝を深く曲げた時に痛い」、「夜寝るときに寝返りを打った時に痛い」がキーワードです。膝がロックして伸ばせなくなる(いわゆるロッキング)などの症状が出ることもあります。
変形性膝関節症
高齢女性の膝痛の原因として多いものです。骨の表面の軟骨がすり減って、進行すると骨も変形し、O脚が進行します。筋力トレーニングやヒアルロン酸注射など保存治療が奏功しない場合は、骨切り術や人工膝関節置換術など、手術療法が検討されます。
スポーツ障害
腸径靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)、膝蓋腱炎(しつがいけんえん)など、スポーツに伴う膝痛です。スポーツに支障が出る膝痛が出た場合は、整形外科医に相談しましょう。無理して続けると治療には倍の時間がかかります。この場合は休むことが重要になります。
膝痛をよくするには?
もちろん原因を解明し、その個々の治療を行うことは大切なのですが、いずれの疾患においても膝痛を改善できる、魔法のような治療法があります。それは「筋力トレーニング」です。膝周りの筋肉を鍛え、筋肉で膝をサポートしてあげることで、疼痛が改善することが知られています。具体的には、仰向けになり、膝を伸ばした状態でゆっくり脚を上げ、下ろします。
10回を1セットとして、1日3~5回行います。これを3カ月継続すれば膝痛は改善します。これで改善しなければ、整形外科医に相談してみてください。
【PROFILE】
お名前(ふりがな):石倉久年(いしくらひさとし)先生
専門科:整形外科
年齢:29歳
勤務先:都内総合病院
好きな女性のタイプ:明るい人
初デートに連れていく場所は?:おいしいご飯が食べられるところ
なぜドクターを志したのですか?:人の役に立つことができて、感謝もされる。一生を捧げるに値する職業だと思ったからです
女性たちからイケメンドクターといわれることにどう思いますか?:
お世辞かな?って思っちゃいます
<2013年7月17日現在>