2021年4月28日 12:00
「あぁ疲れた」妊活に非協力的な年上夫。子どもができにくい?不安を抱え涙する日々 #1
「仲良く夫婦生活を送っていれば、赤ちゃんは自然に授かるだろう」。妊娠についてそう考えている人は少なくありません。しかし、健康な夫婦でも排卵1回あたりの自然妊娠率は約20-30%程度と言われています。若くて健康でも1年の排卵のチャンスはたった12回。
不妊治療体験者の声を取材した連載、第3回目となる今回は、妊活2カ月で不妊治療を始め、その4カ月後にタイミング法で授かった女性の物語をお届けします。ケース3、小林夏美さんの(29・仮名)の場合。
自然な妊娠を望む年上夫は非協力的。気持ちのすれ違いに涙
「あぁ、疲れた」
その日、夫は仕事から帰るなり、大げさに疲れをアピールしてきた。その日、というのは妊娠しやすいタイミングの日。ネットや妊活アプリで調べ、予め伝えておいたが、明らかに拒絶していることが伝わってきた。
「今日もだめか……」
夏美さんは、疲れた夫を責めることもできず、すれ違う気持ちを抱えて1人静かに泣いた。
現在、生後4カ月の女の子を育てる夏美さん。絶望と希望の間でさまよった不妊治療期間を経て、今は穏やかな日々を送っている。
27歳の時に13歳年上の夫と結婚。夫の年齢も気にして、結婚前から「すぐに子どもは作ろうね」と語り合い、ハネムーンから妊活をスタート。
ところが2カ月経ってもいつも通りに生理が来る。
「そのころは妊娠に関する知識がなくて、すぐに授かると勝手に思っていたんです」と夏美さん。同じ時期に結婚した同僚たちは、次々に妊娠を報告していた。
夫にいいタイミングを伝えるも「そういうのは自然にできるものだから。欲しい欲しいと思うと逆に妊娠できないよ」と非協力的な言葉が……。夫とのタイミングが合わず、日に日に焦りは増していった。
寝込むほどの生理・・・もしかしからできにくい?と不安に
毎回、生理は苦痛でたまらなかった。腹痛、腰痛、頭痛に加えて多量の出血。
学生時代は寝込むほどだった。実家近くの産婦人科クリニックに長年通い、痛みを緩和するための低容量ピルを処方してもらっていた。妊活に備えてピルの服用はやめていたが、市販の痛み止めに頼りすぎることも。
人より重い生理が気になってネットで調べると、不妊と結びつく情報がいくつか引っかかった。