2023年5月11日 17:20
「傷が…」不登校だった生徒が学校へ。友だちに理由を尋ねられた少年の答えに違和感<小学生トラブル>
小学3年生で同じクラスのソウとレクト。友だちの輪になかなか馴染めないレクトは、唯一仲良くしてくれたソウに独占欲や執着心を抱くようになります。そして、ソウに誘いを断られたことをきっかけに、嫌がらせをするように。クラスメートの証言や担任の鈴木先生との話し合いで、非を認めたレクトは、ソウに謝罪しました。しかし、ソウの過度な執着心を危惧した先生は、「レクトの親は学校に協力的ではないため、ソウをどう守るかに重きを置き、ふたりを引き離そうと思う」と、ソウのお母さんに提案。お母さんは提案を受け入れ、先生はレクトに目を光らせていました。次第にレクトの執着は解けていったものの、同級生から相手にされなくなったレクトは、公園などで下級生の子に声をかけて遊ぶようになりました。
ある日ソウのお母さんは、レクトが1年生の子を遅くまで連れ回して問題になっていることや、下級生からゲーム機を借りパクしていることなど、レクトの周りでトラブルが続いていることを知ります。
「ソウが終わっても次の被害者が出てしまうのでは」と不安に思っていると、突然レクトが不登校に。
「育児放棄を受けている」と噂のあるレクトにソウのお母さんは、「もしかして保護されたのかな」と考えていました。しかし、ソウから「レクトはケガで休んでいる」聞き、「こんなに長いこと、学校に来られないようなケガ?」とお母さんが驚いていると……。
学校に戻って来た少年は…
レクトが学校を休みだしてから1カ月ほど経ったある日、レクトは学校に登校してきました。
「え? レクトじゃん!」
「レクトだ!」
クラスメートがざわつくなか、ひとりの生徒がレクトに尋ねます。
「おいレクト。何で学校休んでたんだよ」
「別に。ケガしただけ」
「ケガってどんな?」
「大したことない」
クラスメートの問いに、ぶっきらぼうに答えるレクト。
「でも……、傷が治るまで学校に行きたくなかったから」
レクトは顔を曇らせ、意味深につぶやくのでした。