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「みじめ…」友人宅で初めてホットケーキを見た少女。自分の家庭環境に絶望して!?<統合失調症の母>

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「みじめ…」友人宅で初めてホットケーキを見た少女。自分の家庭環境に絶望して!?<統合失調症の母>


統合失調症の母に育てられた“わたしちゃん”。思い出せる一番古い記憶は、幻覚や妄想で騒いでいる母の姿。病気のせいもあり、家の中は汚く、自分で食事を作り食べることもしばしば。唯一の理解者である、“今のわたし”が当時のわたしちゃんの気持ちに寄り添います。仕事や不倫もあり、家にいないことが多かった父。母の精神疾患に理解がなく、夫婦は揉めてばかりいました。幼な心に、「両親の仲が良ければ、母の病気ももう少しよくなっていたかも」と感じていたわたしちゃん。

小学3〜4年生のころには、ストレスから食に走ってしまい、だんだんと太っていきました。
同じく太っていた母から、「太ってるんだから食べるのやめな!」と否定されたことで、悔しい思いをします。

 

太っている自覚はあったわたしちゃんは、母の言葉を受け、太っていることが“悪い、怖い”という感覚に悩まされてしまい……。

 

幼心に芽生える劣等感


「みじめ…」友人宅で初めてホットケーキを見た少女。自分の家庭環境に絶望して!?<統合失調症の母>


 

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「みじめ…」友人宅で初めてホットケーキを見た少女。自分の家庭環境に絶望して!?<統合失調症の母>


 

小学校中学年のころ、母の行動に対して常に嫌悪感を抱くようになったわたしちゃん。

 

ある日、自分の服をハサミで切り刻む母の姿を見て、兄に愚痴をこぼしました。

 

「ねーあの人、自分の服をハサミで切りまくってるよ。変なのー」

 

すると兄からは「あの人とかそういう言い方やめろよ。あと、自分の服切ってても別にいいんじゃね?」と、母に理解を示すような言葉が返ってきました。

 

「もしかしてお兄ちゃんは、私と同じ気持ちじゃないの!? なんで?」

 

兄が味方をしてくれないことに驚き、モヤモヤするわたしちゃん。


 

「自分と同じように、母を責めてくれると思っていたから、お兄ちゃんから責められてショックで悲しかったよね」

 

大人になったわたしは、「むしろお母さんを悪く言う自分が悪い人間なのかと思い、つらかった」と振り返ります。

 

わたしちゃんは、同じ境遇で育つ兄に、母に対する気持ちを共感してもらいたかったのです。

 

また別の日、友人宅での出来事です。

 

友だちのお母さんからおやつを振る舞ってもらい、実物のホットケーキを初めて見たわたしちゃん。

 

「おいしい!」

 

夢中で頬張っている最中、周りの友だちが「ホットケーキ大好きー!」「わたしも! ママありがとう!」と言っている言葉を聞き、わたしちゃんは複雑な心境になります。

 

「恥ずかしい……うらやましい……ずるい……もっと食べたい……みじめ……うちのお母さんと違う……」

 
初めて食べるのは自分だけなんだと気づき、みじめな気持ちに……。

 

「キレイななお家も、やさしそうなお母さんも、全部うらやましかったね」

 

わたしちゃんは、友だちの家に行くたびに、友だちの家庭がうらやましくて仕方ない気持ちになるのでした。

 

 

自分と、友だちの家とのギャップに苦しんだわたしちゃん。
大人になったわたしが、「この友だちの家のことは、強烈に覚えている」と語るように、幼いわたしちゃんにとって、とてもショッキングな出来事だったようです。

 

大人になっても、他者と自分を比べて、落ち込んでしまう瞬間があるかもしれません。皆さんは、幼いころや現在、友だちと自分を比べて「うらやましい」と感じるようなことはありますか?

 

著者:マンガ家・イラストレーター HiKARi

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