「社長は私と結婚するので離婚してください♡」と夫の秘書→私の隣にいた夫「お前、誰?」一体何が!?
「お前、誰なんだよw」
「え?」
彼女の言い分に呆れた私は、ちょうど帰宅した夫にも聞こえるように設定を変更していたのです。
「どこの誰だか知らないけどさ、俺の妻に変なちょっかい出さないでくれるかな」という夫。
「悪いけど、僕の社長秘書はちっとも優秀なんかじゃないんだよね」
「君、なりすましじゃないの?」
夫の言葉に、「え……?」と彼女。
「だって、僕の秘書はとんでもないポンコツだからさ」「ランチの予約はしょっちゅう入れ忘れるし、取引先の手土産も『お腹が空いたから』って自分で食べちゃうし、秘書室ではネイルばっかしてるし」「俺へのゴマすりなのか知らないけど、過激なスキンシップばかり迫って来て、本当に仕事の邪魔しかしないんだよね」
夫の話を聞きながら、彼女のこんな行動に夫はよく毎日耐えられたな……と私は一人感心していました。
「ポンコツの証拠に、俺が一時帰宅していることにも気付いていないじゃないか」「俺はちゃんと『家に忘れ物したから戻る』って君に声をかけてから出てきたんだけど」
さらに、夫は彼女に昨日の会食での発言の真意についても明かしました。昨日の夫の会食相手は、かわいくて美人な女性社員ばかりを採用することで有名な企業の社長。夫がさんざん褒めそやしたこともあり、今朝早く先方から彼女を引き抜きたいとスカウトの連絡があったようです。
彼女はもはやぐうの根も出ないようでしたが、最終的に「社長だからって調子に乗るんじゃないわよ!」「パパにチクってやるんだから!」と言って電話をガチャンと切りました。
元通りの生活へ
その後――。
宣言通り、彼女は父親に夫のことをチクったようですが、夫はすでに彼女の父親との取引を中止していました。彼女の父親は何度も契約の継続をお願いしたようですが、夫が断固として拒否したのです。その後も彼女からは「社長を私によこせ」「土下座で謝れ」などの電話がたびたびかかってきましたが、私はまともに取り合いませんでした。
夫によると、彼女の転職先の会社は、仕事のできる方が多いそう。仕事のまったくできない彼女は、先輩たちに「そんなこともできないの?」