妊婦体操ってなに?いつから始める?方法と注意点を助産師が伝授します!
妊娠中は日に日におなかが大きくなり、運動不足になりがちです。運動不足になると、体重が過度に増えたり、関節の柔軟性が低下したりして、お産のときに弊害が出ることもあります。妊娠中の運動としておすすめなのが、自宅でも手軽に取り組める妊婦体操です。ここでは妊婦体操をどのようにおこなうと効果的なのか、妊婦体操の注意点などについてお話ししていきます。
妊婦体操とは?
妊婦体操はストレッチや、呼吸法、軽い筋力トレーニングなどが主なものです。正しい姿勢・リラックス・呼吸を3つの主な要素として、運動不足解消とお産に備えてからだを柔軟にするという目的があります。とくに道具などは必要なく、スペースがあればどこででもおこなうことができます。
妊婦体操の4つの効果
妊婦体操に限らず、妊婦が運動をおこなった場合、以下のような4つの効果があるといわれています。
1)理想的な体重の保持
運動不足を解消し、体重の急激な増加を予防することで、妊娠糖尿病の予防や血圧のコントロールにも効果的です。また筋力をつけることで基礎代謝が向上し、カロリーの消費が可能となります。
2)マイナートラブルの予防・軽減
妊娠中には、腰痛や頭痛、倦怠感、しびれ、むくみ、静脈瘤などのマイナートラブルが発生することがありますが、体を動かすことでこれらの症状を予防・軽減します。
3)出産準備の一環
呼吸法や骨盤底筋のリラックス方法の習得など、分娩時の緊張やストレス緩和のための練習にもなります。また腹式呼吸は、分娩時のいきみや痛みを逃したりすることに役立ちます。
4)精神的安定
妊娠中の情緒不安定に対し、体を動かすことでストレス発散や爽快感を得ることができ、気分転換にもなります。
妊婦体操の方法
では具体的な妊婦体操の方法についてお話ししていくことにしましょう。
これから紹介する体操はすべておこなわなければいけないというものではありませんので、妊娠初期は軽い体操にとどめ、妊娠16週以降は、毎日、無理なく、少しずつでも習慣的におこなえるようにしましょう。
腹式呼吸
妊婦体操をおこなうときに基本となる呼吸法です。お産のときの呼吸法としても役立ちます。
①あぐらをかいて座ります。(妊娠初期で仰向けの姿勢を取れるなら仰向けで膝を立てます)