赤ちゃんをあおむけに寝かせるのは人間だけ? 寝かせ方で変わる知能の発達とは
人間とそれ以外の霊長類についてその行動を比較すると、人間の赤ちゃんは生後5カ月目ぐらいであおむけの状態から左右の手で自分の足先をつかむという行動を始めます。そして7カ月目ぐらいにお座りを始め、9カ月目ぐらいからハイハイ歩きを始め、1年以上すぎてからようやくしゃがむようになります。
対して、例えば日本ザルの赤ちゃんの場合、産まれてから1週間程度で這うようになり、1カ月目ぐらいでしゃがみ、お座りをするようになるのはその後(生後4カ月目ぐらい)であるという違いがあります。
なお、人間の赤ちゃんが最初に見せるあおむけから手で自分の足先をつかむという行動は行いません。
このように、人間とサルとでは行動の発達の順番が違っています。人間はあおむけになってからお座りをするように、胴の部分で自分の体を支える姿勢になるような行動が先に出現するのに対し、サルは四肢を使って自分の体を支える姿勢になるような行動が先に出現するのです。