コミックエッセイ:おかっぱちゃんの子育て奮闘日記
「赤ちゃんの名前は?」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.5
産後、数日が経ち、ようやく迎えた退院の日。
入院中に、授乳から、沐浴、産後の赤ちゃんのケアなど、ひととおり教えてもらったし、あとは実践するのみ。あぁ、これからノンストップの育児が始まるのだな。
腕の中にすっぽりと収まる生後間もないこの子に、なんて名前をつけようか…。
そんなことを考えながら、小さな息子を抱いて、病院の外へ出る。久しぶりに浴びる日差しがじんわりと体に沁み渡る。
その日は、とても天気の良い5月10日、ちょうど母の日だった。
「お母さんになったんだなぁ」。嬉しくて涙が出た。
夫と両親が出迎えてくれ、車で実家へ帰る。
里帰り出産だったわたしは、横浜にある実家で夫婦揃って約1カ月程度生活することにしていた。
産後1カ月は、体もガタガタだし体力も低下している。周りの友人から「何もしない方が良い。家事なんてもってのほか!」と、言われていた。
それもそのはず、この時期にいろいろと頑張りすぎると更年期に響くらしい。ならば、こんな機会めったにないし、両親に甘えようかしら。
久しぶりの実家での暮らしは快適だった。
母が全ての家事をこなしてくれるし、父も買い物に出てくれたりと何かと協力してくれる。
わたしは息子が泣けば、おっぱいをあげて、おしめを替えるくらいで
お腹が空けば食べ、眠い時に寝る。
2時間置きの授乳で、まだまだ寝不足状態が続いていたけれど、それでもこんなに快適な生活を送れる実家を天国かと思った。
「あぁ、母がマザーテレサに見える。じゃあ、父はなんだ、大黒様か」