連載記事:子どもとテレビの接し方を考えよう!
情報に振り回されない子に育てるにはどうすればよいか(子どもとテレビの接し方を考えよう! Vol.4)
テレビと現実の違いを判断できる子に必要なことの続きです。
本連載もいよいよ最終回。今回は、「どうしたらメディアの情報に振り回されない子どもに育てられるか」についてお話ししましょう。
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テレビからの情報を鵜呑みにさせないために
今まで見てきたように、テレビはウソではないけれど、情報をうまく利用しているという側面を持っています。そうした面に関して、最近は批判も出てきています。
たとえば、子役のタレントや俳優を利用して、テレビを見ている子どもたちに、むやみにあこがれを抱かせるのはどうなのかという意見があります。芸能人として小さな頃からスポットライトを浴びることがすべて悪いとは言いませんが、中学生や高校生ぐらいの大事な時期に、テレビなどにずっと出演しているのを見ると、中には「学校や勉強は大丈夫なんだろうか」と心配になってくる人もいるでしょう。
勉強ができることや高い学歴があることが人生を決定づける世の中でもなくなってきていますし、そもそもよその家庭のことなので、そこをとやかく言うのは余計なお世話かもしれませんが、テレビを通じてそうした子役タレントを見ていると、数年後にどうなっているのかが心配になってくるという意見は少なくないようです。
また、そうしてスポットライトの中心に立てていらればまだしも、その後ろには数多くのそうでない子どもたちがいます。幼いうちからアイドルになるためにオーディションを何度も何度も受けている子どもの話や、アイドルのやることなすことを次から次へと盲目的にまねすることに熱中しているような子どもの話を聞くと、そうした子どもは将来どうなってしまうのかと、やはり心配になります。なぜなら、自分で情報を選択するすべを知らないように思えるからです。