「妊娠中に飲酒しない」ことが大切な理由とは

目次

・ママの飲酒が、妊娠中の身体に与える影響とは
・ママの飲酒が、お腹の赤ちゃんに与える影響
・胎児性アルコール症候群
・産後の飲酒が、赤ちゃんに与える影響
「妊娠中に飲酒しない」ことが大切な理由とは

© blanche - Fotolia.com


妊娠中、お腹の中の赤ちゃんはママの血管と胎盤を通じて栄養を摂っていますが、ママとお腹の赤ちゃんをつなぐ胎盤がまだない妊娠初期は、赤ちゃんの体を流れる血液はママの血液と同じです。ママが飲酒した場合は、ママの血液中にあるアルコールが赤ちゃんの体内をめぐることとなります。

妊娠4か月目の14週~16週頃に胎盤が完成するとお互いの血液が混ざり合わないようになり、成長に必要な栄養素や酸素が胎盤を通り赤ちゃんに届けられます。そのため飲酒をするとアルコール成分も胎盤を通過し、赤ちゃんの体内に侵入します。成長中の赤ちゃんにはアルコールに対する免疫はなく、長時間酔っ払っているような状態となり、細胞や神経の発達に多大な影響を与えると言われています。

ママの飲酒が、妊娠中の身体に与える影響とは

妊娠初期の飲酒についてはこれまでに、期間を空けながらごく少量の飲酒であればほぼ問題ないとする説などもありました。しかし飲酒することで赤ちゃんが受ける健康弊害の可能性を懸念し、妊婦さんへの飲酒に関する基準は年々厳しくなってきています。

厚生労働省では「妊娠中の日本人女性における飲酒の安全域は証明されていないため、妊娠中は禁酒すべき」としています。
国外では国により許容基準を設けているところもありますが、日本人よりも体格が良く、体質としてアルコール分解能力が高い人種の国が多くあります。これらの基準を日本人に当てはめて考えることはできないため、改めて、日本人の妊婦さんには注意が必要といえるでしょう。

海外では、妊娠期間中に飲酒をしていた妊婦さんは、飲酒していなかった人に比べて早産リスクが4.6倍となった調査結果や、飲酒は妊娠中のどの段階においても安全とみなすことはできないとする報告がなされています。
妊娠を希望する人も、妊娠が分かったママも、赤ちゃんのために禁酒に取り組みましょう。

ママの飲酒が、お腹の赤ちゃんに与える影響

アルコールは神経細胞の発達に必要な物質のはたらきを抑える作用があります。アルコールを分解する際に発生する有害物質のアセトアルデヒドがお腹の赤ちゃんの細胞を傷つけ、成長障害や脳障害、奇形などの先天的な障がいや疾患が起こるリスクを高める可能性があります。
ママの体を通じて赤ちゃんがアルコールを摂取することは、できる限り避けることをおすすめします。

そもそも満19歳以下の未成年の飲酒は、脳障害や性腺機能障害、肝臓やすい臓の障害など重大な健康疾患を引き起こしやすくなります。
これはまだ脳や身体が成長段階であること、アルコールを分解する酵素の働きが未発達でアルコールの影響を受けやすいためです。日本人の体質を踏まえて法律上20歳までお酒を飲んではいけないことになっていますが、つまりアルコールへの十分な耐性が整うためにはそれだけの成長期間を要することを意味しています。


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