妊娠発覚! 仕事を続ける? 育休や産休、経済的なサポートのこと
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家庭の事情や自分の希望により、妊娠後も働き続けたいと思ったり、産後も仕事に復帰したいと望んだりするママが増えています。
妊娠期間中の仕事や勤務は、つわりなどの妊娠症状による体調不良や体力の低下がみられ、また心身に負担をかけすぎるとお腹の赤ちゃんの健康に影響が生じる可能性もあり、妊娠前と同じようにはいきません。
妊娠生活と仕事、家庭を、ママの心身に負担をかけすぎずに両立させることが大切です。
最も大切なことは、ストレスを感じすぎないよう配慮し、体調を整えることを優先しながら働くことです。仕事そのものや働く環境において我慢を重ねることは強いストレスを生じさせ、体調や体力面に響き、引いてはお腹の赤ちゃんの健康状態にも影響を及ぼします。
健やかに働き続けるためには、ママの体とおなかの赤ちゃんの心身の負担がかからないよう、仕事の環境を整えるべくママ自らが職場にはたらきかけることも大切です。
また、職種や会社の規模によっては、妊婦さんと接する機会の少ない人が働いているケースもあり、妊婦さんへの理解が乏しい環境もあります。そのような場合は、妊娠症状によるさまざまな体調不良があり、妊婦健診受診のための休み取得や急な早退などで望まぬ迷惑をかける可能性があると説明することも必要になります。
職場から理解と思いやりが得られたら、ママもその都度しっかりと感謝を見せ、職場とのスムーズな関係を作りましょう。
■職場や仕事先へ協力を頼む
・ラッシュ時の電車への乗車を避けるため、出社時間をずらすよう交渉する
・仕事量を減らす交渉をする
・部署や業務の担当替え、配置換えなどを交渉する
・職場や仕事先の人に、妊娠症状による体調不良を説明する
■自分で工夫する
・通勤時はマタニティマークを付ける
・移動時、エレベーターやエスカレーターがあれば利用する
・デスクワークなどでは、同じ姿勢を長時間続けないようにする
・立ち仕事などでは、体調を優先してこまめに腰を下ろすようにする
・室内の冷房などに対し冷え対策を行う
職場報告について
(※3)
妊娠が確定したら、仕事を続けるか、勤務形態を変えるか、または退職するかなど、産後を含めた今後の働き方について、パパや家族と相談しながら考えましょう。
妊娠中も仕事を続ける場合は直属の上司に報告を行い、仕事量や内容など働き方の見直しを行いながら、産休に入るまでの引継ぎに向けて調整を行っていきます。報告時期は、お腹の赤ちゃんの心拍が確認でき、流産の可能性が低くなる妊娠8週目頃が目安です。
会社などの事業主に雇用されているママの場合、妊娠悪阻や妊娠高血圧症候群など安静を必要とする症状が現れたときや、健診医または分娩医が職場環境にママへの配慮が必要だと判断したときは「母性健康管理指導事項連絡カード(母子手帳に付属)」を使用しましょう。
カードには勤務時間の短縮や休憩、通勤緩和など、ママが働き続けるために職場がとるべき措置について医師からの指導内容を記し、事業主に的確に伝えることができます。
このカードがママから提出された場合、事業主はカードの記載内容に応じた適切な措置をとる必要があります。
ですがカードの提出がない場合でも、ママ本人から事業主に申し出があれば、事業主は申し出に応じた適切な措置をとる必要があります。