3人産んでもふつうに働き続けられる、フランスの子育て事情


■3歳から希望者は全員無料で幼稚園(保育学校)に

といっても、預け先探しに大変な思いをするのは、2歳まで。3歳からは公立のエコール・マタネール(保育学校)というプリスクールに、誰でも無料で入ることができるからです。

義務教育ではありませんが、小学校と同じ敷地内にあり、朝8時半から2時間の昼休みを挟んで、午後4時半に終わります。さらに延長保育が午後6時まであるので、長時間働くことが可能になります。フランスでは水曜日は学校がお休みなのですが、学校で預かるしくみも整っているようです。

日本と違って、小学生でも送り迎えは大人が付き添わなければいけないので、フルタイムで働く人は時間のやりくりが大変で、ベビーシッターが活躍することも。ですが、小学校と保育学校が同じ敷地内にあるので、兄弟が別々に通っていても、送り迎えが1箇所で済むのは便利なようです。


■大学まで教育費がほとんどかからない

日本では、小中高と公立でも、塾など学校外での教育費も含めると平均して約500万円かかり、大学や専門学校に行くためにはさらに500万~800万円ほど必要です。(文部科学省「平成24年度子どもの学習費調査」より)

子どもをたくさん産みたくても経済的に大きな負担を強いられるので、2人目、3人目を諦める家庭は少なくありません。しかし、フランスの場合は、両親が貧しくても子どもは4人とも大学まで卒業、なんて家庭もめずらしくありません。日本のように進学塾に通うことも一般的ではないので、教育費はほとんどかからない仕組みになっているようです。

■さまざまな場面で手厚い家族手当

高福祉・高負担のフランスでは所得税も消費税も高いですが、家族の人数が多いほど納税額が減る「N分N乗方式」という方式で計算されるので、子どもがいない夫婦は税が重く、子だくさんの家庭には税を軽くするというしくみになっています。

子育て家庭への家族手当の種類もたくさんあり、ライフステージに合わせて変わる子育てにかかるお金に対して必要な補助がされます。

●妊娠・出産  出生手当923ユーロ(所得制限あり) 出産費用無料
●産休中    所得補償が日給と同額(一日最大80ユーロ)
●3歳まで
基礎手当 184ユーロ(所得制限あり)
育児手当(第1子は生後6ヶ月まで、2人目以降は3歳になるまで)
完全休業:572ユーロ
50%以下の勤務:435ユーロ
50~80%の勤務:329ユーロ
●保育手当   3歳未満:173~458ユーロ
3~5歳:86~229ユーロ
●その他   保育ママなどへの社会保障費の補助、保育費の税控除あり




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