共働き家庭にとって、子どもが小学校に上がるタイミングで問題になるのが、放課後の預かり先。
多くのご家庭が学童保育を利用しますが、学童には「公立」「民間運営」などさまざまな種類があります。それぞれに預かり時間や料金など特徴があるので、メリット・デメリットをしっかりチェックしておきましょう!
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学童保育ってどんなもの?
学童保育とは、働いているなどの理由で保護者が日中家庭にいない小学生のお子さんが利用する施設です。授業が終わった後の子どもたちに、遊びや生活の場を提供してくれます。「学童保育」のほか、「放課後児童クラブ」と呼ぶこともあります。
学童保育には、大きく分けて自治体が直接運営している「公立」と、企業が運営している「民営」の2種類があります。
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また、最近では行政の委託を受けてNPO法人や社会福祉協議会などが運営する学童も増えてきています。こうしたケースは「公立民営」として正確には公立と区別していますが、今回はおおまかに公立のくくりでご紹介します。
データ参照先:平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(5月1日現在)
公立と民間運営にはそれぞれ特徴があるので、つぎから詳しく見ていきましょう。
公立の学童保育はどんなメリット・デメリットがある?
まずは公立学童のメリット・デメリットをご紹介します。
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公立学童保育のメリット
■小学校内の施設が多い
公立学童の多くは、小学校の敷地内にあります。お子さんにとっては通いなれた学校で放課後もそのまま過ごせますし、保護者にとっても移動の心配がなくて安心です。ほかに、地域の児童館や公共施設を活用している学童もあります。
■費用が安い
公立はおやつ代と保険料のみの施設が多く、費用が安いのが魅力です。なかには登録料や月々の利用料がかかる施設もありますが、多くても数千円程度です。
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公立学童保育のデメリット
■預かり時間が短い
最近は公立学童でも預かり時間が延びつつあり、2016年の統計では半数近くが19時ごろまでオープンしています。とはいえまだ半数の施設は18時か18時半まで。そして基本的に延長保育がありません。
■人数が多く個別のケアはしにくい
施設にもよりますが、公立学童は全体として1施設あたりの人数が多め。30~45人くらいが一般的で、基本的には「遊ぶ場」「居場所」としての性格が強いこともあり、個別のケアや勉強のサポートまでは期待しにくいようです。
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民間の学童保育はどんな特徴がある?
民営学童は、学習塾やスポーツクラブ、幼稚園などさまざまな企業が運営しています。サービス内容は施設によっていろいろなので、まずは見学や体験をしてみるのがおすすめ。以下でご紹介するのは、都内などの一般的な例です。
民間学童保育のメリット
■預かり時間が長い
通常の預かり時間は19時までの施設が多く、公立と大きく変わりません。ただしほとんどの民営学童は延長保育があり、21時~22時頃まで預けられるようになっています。
■学習サポートや習い事もカバーできる
民営学童は、施設によって多彩な活動プログラムが用意されているのが特徴。学習サポート、英語、理科の実験、アート活動、スポーツ活動などが代表的です。習い事に通わせる時間がないママやパパにはうれしいですね。
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民間学童保育のデメリット
■料金が高い
施設にもよりますが、毎月の利用料金は3~6万円ほどかかります。別途入会金も必要です。習い事などオプションごとに追加費用がかかることもあり、全体としてかなりお高めです。
■家から遠いとお迎えが大変
民営学童のほとんどが近隣の学校への「お迎えサービス」を基本料金内でおこなっていますが、家への「お送りサービス」は追加料金がかかることが多いようです。施設が家から遠いと、毎日のお迎えはなかなか大変。近所や学校のお友だちが同じ学童にいないこともあります。
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お子さんの性格やママの働きかたも考慮して
今回は、学童保育の種類やそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介しました。
料金が安く、通いなれた学校や地域内という安心感のある公立。料金は高いけれど融通がきき、学習面や習い事的なプラスアルファのサービスが魅力の民営。
お子さまの性格や保護者の働き方なども考慮して、ご家庭にあった学童を見つけてくださいね。