コミックエッセイ:下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~

保育のプロに感激! パパの保育参加【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.5】

保育園に戻る時間になって、帰りは誰と手をつなぐか問題でまたひともめ。

先生「行く時と同じ人と手をつなぎましょう」で泣く子が続出。

その時Cちゃんが「先生オシッコ〜」

先生「保育園まで我慢できそう?」

Cちゃん「うん」

緊急事態にみんな泣き止んで早足で帰路につく。途中やはり皆の個性が噴出するも「Cちゃんがトイレ行きたいから!」の呼びかけでみんな我に返り、Cちゃんは無事トイレに間に合った。

保育のプロに感激! パパの保育参加【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.5】

12時、子ども達にとっても僕にとっても楽しみな給食の時間。僕は保育園の給食に特別な関心があった。保育園に毎日提出する日誌がある、それによると息子はほぼ毎日給食をおかわりしている。

家では完食することの方が少ない息子、その息子がおかわりするという保育園給食の謎を解き明かしたかった。

その日の給食は中華そば・油揚げと小松菜の煮浸し・プチトマト・リンゴ。その中でも野菜がメインの小松菜の煮浸しに注目、家では確実に残すであろうメニューだ。子ども達は支度のできた順に一列に配膳の前に並び自分で席を見つけて「いただきます」。

息子の支度が遅かったため同じ席には座れなかったものの、離れたところから給食の食べ方を見守った。メインの中華そばを食べ始めるのを見て僕も同じ中華そばに手をつけた。

「おいしい。けど薄い。冷たい。」これが率直な感想。子ども達がどんどん給食を平らげて3回も4回もおかわりする姿に驚いた。ふと息子を見ると副菜皿まで全部ピッカピカに。

保育園では子どもの味に大人が合わせていて、家では大人の味に子どもが合わせているということに今更ながら気付くことができた。


保育のプロに感激! パパの保育参加【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.5】

食事中も容赦なく先生に向けて子ども達からのリクエストが飛び交う。

「先生、鼻出た」「先生、こぼれた」「先生、グイってやられた(押された)」「先生、集めて(皿の隅に残った麺をスプーンで集めて欲しい)」

リクエストが聞こえた後の先生の動きは素早い。自分が食べる手をすぐに止め立ち上がり、「鼻出た」と助けを呼ぶ2歳児にはティッシュの位置を目で確認することも無くサッサッスッ(イラスト参照)とあっという間に対処する。

30人ほどいる子ども達をどこから見ているのか、食べこぼしもすぐに処理するし、お話に夢中の子ども達のケアも忘れない。保育のプロに感心しきりの一日でした。

保育のプロに感激! パパの保育参加【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.5】

その後はお昼寝の時間。保護者が見ていると興奮して寝られなくなる子がいるからという配慮から、次は子ども達が目を覚ます15時にまた来てくださいということになった。掃除を手伝ってから一旦保育園を出る。近くのカフェで時間まで仕事をしてまた保育園に向かった。

15時になるとお昼寝の部屋に入っても良いという許可が出たので、中に入る。窓からきれいな光が差し込む部屋で布団を並べて寝ている30人の子どもが1人また1人と寝ぼけ眼で起き上がっていく。ある子が「起きた〜?」と眠そうに誰かに声をかける。誰かが「う〜ん」とけだるい声を発する。

しばらくみんな布団でぼんやりしている。こんなに穏やかな光景は見たことがない。先生達と布団を畳み終えると、みんなで一緒におやつを食べて保育参加は16時までで終了。またお迎えの時間(18時)に出直すというのも大変なので、その時間で息子と一緒に保育園を出た。

帰り道、朝とは違う散歩コースを息子に案内してもらって僕が知らない息子だけの思い出の場所を色々と教えてもらった。卒園まで2ヵ月…。僕はしんみりしていた。

その後、息子から「次はいつ来る?」と言われる日々が始まり「チャンスは一回きりなんだ」と説得している毎日です。


保育のプロに感激! パパの保育参加【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.5】

つづく

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