コミックエッセイ:おかっぱちゃんの子育て奮闘日記
「1歳を過ぎても歩かないうちの子はいつ歩く? 憧れの二足歩行」 おかっぱちゃんの子育て奮闘日記 Vol.42
赤ちゃんとこどもの境目はなんなのか? 卒乳したら、もうこども? それとも、しっかり歩くようになったら?
わが家の息子は1歳を過ぎてもなかなか歩かなかった。まだまだ赤ちゃんという感じ。区の1歳児検診に出かけたとき、待合室で一緒になった同じ月齢のこどもたちを見て驚いた。
7割程度の子がしっかりと一人で立ち、歩いているではないか。うちの子、まだハイハイしてますけれど…はて?
こどもたちは歩くのが楽しくて仕方ないのか、あっちにバタバタ、こっちにバタバタ。あんなにしっかり歩けると”赤ちゃん”というより、もうすっかり”子ども”という言葉がハマっている。同じ月齢のはずなのに、なぜ。ここまで差が出るのか!
「うちの息子はいつ歩くんだろう……?」
誰かと比較したって、その子はその子なりの育ち方がある。成長に差があるのは仕方がないと育児書にも書いてある。
以前、友達から「健康に生まれて2歳になっても歩けない子なんていないよ。だから心配ご無用だよ!」と言われたことを思い出す。
そうだった、そうだった。歩き出したら大変。追いかけ回す日々が始まるのだから、歩くまでゆっくりでもいいか。友人の言葉はわたしを励ました。
母親という生き物は、誰かと比較したり、何かと心配することが多い。わたしも親になってから、子どものこととなると色々と心配することが多くなった。今まで能天気で、割とポジティブだった独身時代と比べると信じられないが、これも血筋なのか。子どものこととなると、何かと心配してしまうのだった。
わたしの母はかなりの心配性で、30代の娘に「もし今日外に出かけるなら傘を持って行きなさいねえ」などと、メールをしてくる程だ。天気予報士か!
孫が風邪でも引こうものなら、毎晩のように電話を入れてくる。昔だったら面倒くさいなぁ。と思った母の心配性も、今なら愛おしく思えるのだからわたしもちょっとは成長しただろうか。ありがたいと思うようにまでなった。
昔、母はどのようにわたしを育ててくれたのだろう? 1歳のころの記憶はなく、全く思い出せない。わたしはいつから一人で歩くようになったのか。
そんなことを考えながら、日々は過ぎていく。息子はもうすぐ1歳半を過ぎるころ。未だに歩くことのない息子を連れて、ある日、吉祥寺のデパートへ出かけた。買い物を終え、休憩がてら息子を遊ばせようとキッズスペースへ。
そこには小さな滑り台と、ボルダリングができるコーナーがあり多くのこどもがこぞって遊んでいた。息子もこどもたちのはしゃぐ声に刺激され、ハイハイで中心部に突進していった。