連載記事:新米ママ歴14年 紫原明子の家族日記
親は頑丈な壁でなければならない【新米ママ歴14年 紫原明子の家族日記 第27話】
「それ反抗期じゃないの?」
そうか……これが反抗期!?
考えてみれば長男にはそいう時期があまりなかったので、すっかりその可能性を度外視していた。だけど、考えてみれば私にだってあった。冷静に考えると親には何の落ち度もないのに、親が急に自分より賢くない存在に思え始めた時期。親の言うことをどうしてか薄っぺらく感じる時期。
親の何気ない一言が無性に気に触る時期。世に言う「反抗期」なるものが。友人はさらにこんなことを言った。
「親っていうのは、壁にならないといけないんだと思う。
子どもが反抗できる、わかりやすい対象に。子どもだって自信がないんだから、親がぐにゃぐにゃしてどっちつかずだと、結局子どもが迷う」
……仰るとおりです。
親子とはいえ、一緒に生活を共にする同居人であり、できればいつだってお互い、いい気分でいたい。けれども、子どもというのは日々急速に成長していて、その過程では、ときとして調和より、ヒリヒリとした摩擦を必要とすることだってあるのだろう。そうやって、何かしら打てば響く相手がいることが、後々よく働くことだってあるのだろう。……壁だ。頑丈な壁にならねば。ちょっと打たれてすぐ凹む脆弱な壁だった自分を、悔い改めたのであった。
イラスト:片岡泉
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