■学習系習い事の登竜門! くもんやそろばんで、算数の基礎が身につく?
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——勉強系の習い事はいかがでしょうか? 私の周囲では英語やくもん、そろばんをやっているお子さんが多い印象です。
Cさん:将来、
海外に出て困らない程度の英語力は身につけて欲しくて、4歳から英語を習わせています。公立小学校の低学年には、英語の時間がないところもあるので、習い事で補うしかないんですよね。そろばん教室は、数字に強くなって欲しいのはもちろん、
集中力や記憶力も伸ばしたいと思い小1から習わせています。本人もすごく楽しそうですし、学校でも習っている子が多いですね。
Dさん:うちは小2くらいから学校の勉強についていけない部分がでてきて、私が教えても
ケンカになることが多かったんです。本人も気にしていて
「勉強が苦手だから通いたい」と言ってきたので、学研教室に通い始めました。家では勉強をする環境や時間を作るのが難しいので、習わせて良かったと思っています。
Bさん:うちはバレエに夢中で勉強系の習い事をさせてこなかったことを、少し後悔しています。今、
中学受験を考えているんですが、算数の基礎がほとんど身についていないんですよ。うちの夫はくもんが大好きで、「計算力が付くだけではなく、短時間に物事を解決する訓練にもなるから、勉強全体に役立つ」と娘にもやらせたがっていました。あの時、
意見を聞いておけば良かったかな、と今さらながら思います。
Aさん:でも、うちも勉強系は何も習わせていませんが、大丈夫ですよ。確かに公立小学校の授業だけでは
不安がありますが、親がフォローしてあげれば問題ない。親が忙しくて時間がない場合は、やはり習い事が必要になると思います。
■続けさせる? やめさせる? 子どもの「やめたい!」の対処法
——実はうちの息子が最近、ピアノの練習をまったくやらなくて時々「やりたくない」と言っているんです。
自分から「やりたい」と言って始めたことなのに、やめさせることには抵抗があって…。何でも簡単にあきらめるクセがついてしまいそうで心配です。
Eさん:うちは、娘が4歳で始めた体操を
1年でやめさせましたよ。友達にちょっかいを出して楽しそうにはしているんですが、全然真面目に練習しないので、見ている私が
イライラしてしまったんです。「身体の基礎をきたえるのに良いかな」と思って始めたんですが、娘には合わなかったようです。
Cさん:娘が5歳のときに、本人の希望でバレエ教室に通い始めたんですが、たった
数カ月で飽きてしまったんです。さすがにこの時は「自分でやりたいと言ったんだから、最低でも1年は頑張りなさい」と説得しました。数カ月では基礎練習ばかりでバレエの楽しさもわからないだろうし、1年経って発表会なども経験したら気持ちが変わるかな、という期待もありました。
結局1年経っても意思は変わらずやめてしまいましたが、以降は
安易に「やりたい」とは言わなくなった気がします。
Aさん:小さな子どもの「やりたい!」は
鵜呑みにできないですよね。衣装がかわいいとか、友達がやっているとか、適当な理由が多いですから、あまり真に受けないほうがいいかもしれない。うちは自分からは「やめたい」とは言わないんですが、ピアノに対して明らかに
やる気がなくて、全然練習してくれません。
Dさん:結局、イヤイヤやったことは身につかないんですよ。私も子どもの頃にピアノを習っていたんですが、やめたくて仕方がなかったのに親に言えなくて、ダラダラと続けてしまった。
お金と時間の無駄だったと、今でも思っています。だから、親が習い事を始めるきっかけを作ったとしても、継続するかどうかは本人の意思に任せたほうがいいと思います。
Bさん:私も、子どもが楽しくないものはすぐにやめていいと思います。楽しくないことに、お金や時間をつぎ込むのはもったいない。
たかが習い事なんだから、そんなに真剣に捉える必要はないですよ。
——「たがが習い事」というのは目からウロコです。親の気持ちよりも、子どもの意思を尊重してあげるのが大切ですね。いろいろな習い事を経験させてきた小学生ママのみなさんから、ほかにもアドバイスはありますか?
Cさん:周囲で評判がいい先生や教室が、自分の子どもにとっても
ベストとは限りません。合う、合わないがあるので、必ず体験レッスンや見学に連れて行ったほうがいいと思います。とくにピアノなど芸術系の習い事は、いい先生との
出会いが大切だと思います。
Bさん:
親と子は違う人間なので、興味や関心も異なります。子どもが小さい時には親が選んでもいいと思いますが、本人が好きなものじゃないと上手にならない。子どもの意思で楽しむのが基本だと思います。
Aさん:とはいえ、親が関心を持たないと結局長続きはしないですよね。とくに子どもが小さいうちは親のサポートが必要ですから、ある程度は親の趣味で選んでいい気もします。
Dさん:自分の好きなことを自分で判断できるのは、
小学生以降ですよね。本人が「やりたい!」と言う気持ちを持つまで、じっくり構えていいと思います。子どもには、遊ぶ時間や自由な時間のほうがずっと大事。
親が管理してしまうと、何をして遊ぶか、どうやって過ごすかなど、
自分で考えられなくなると思うので、あまり予定を詰め込まないほうがいいと思います。
——周囲に振り回されず、焦らず、子どもが楽しめる習い事をやるのが一番ですね。本日は勉強になりました!
取材・文/まちとこ出版社
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