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家族にはなるべくカラダにいいもの食べさせてあげたい! と思ってはいるものの、メニューがマンネリ化してしまったり、料理に時間をかける余裕がなかったり…。いつの間にか毎日の食事づくりがストレスになっていませんか?
今回は、オーガニック料理教室「ワクワクワーク」代表で、『
子どもと食べたい常備菜入門』の著者である
菅野のなさんに、がんばらなくても毎日の食事づくりがラクになるコツについてお伺いしました。
■メニューのマンネリ化の驚くべき解決策
食事づくりのお悩みでとくに多いのが、
“毎日同じようなメニューになってしまう”、というもの。とくに、子どもの食べられるものや好きなものに合わせているとその傾向は顕著です。
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筆者もその一人で、副菜はひじきの煮物ときんぴらをローテーションしているような状態。
「このマンネリ化をまずはどうにかしたいのですが…」と相談すると、「それはマンネリじゃなくて
“我が家の定番”ってことです!」ときっぱり。
「“マンネリ”というと“今日もこれか…”となってしまうけれど、“我が家の定番”だったら“毎日みんなに食べて欲しい
安定の一品”と考えられるはず。心構えの違いだけかもしれませんが、定番が続くのは豊かな食卓の証。マンネリでそんなに悩む必要はありません。私は私なりによくやっていると思いましょう」
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“マンネリではなく定番”と、これまでの悩みが一掃されるような
発想の転換に目から鱗。さらに、「今日は料理するぞ! と思うから苦しくなってしまう。献立も一汁三菜でなくてもいいんです」と菅野さん。すべて調理して味付けしようと思うから大変になってしまう、素材を
蒸しただけでも立派な一品になるといいます。
■子どもも飽きずに食べられる、ベースの常備菜って?
実際、菅野さんの著書には、キャベツを塩揉みしただけのレシピも一品として掲載されています。正直「これだけでいいの?」と思ってしまいますが、素材そのものを味わうことは子どもの味覚を育てるうえでも役立つので、一石二鳥。
さらに、この
薄味でシンプルな状態を
“ベースの常備菜”とすることで、そこからさまざまなレシピが展開でき、子どもも
飽きずに済むのだそう。
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「たとえば、先ほどの塩もみキャベツはサラダや和え物、最終的にはスープにできます。常備菜というと味を濃くして長持ちさせるのが一般的ですが、ベースの味が薄くてもあとから
味を足していくので日持ちもしますよ。
ひじきも最初から煮物にしてしまうと同じ味が何日も続いてしまいますが、まずはめんつゆで下味をつけたベースのひじきをつくって、それをおにぎりに混ぜたり、サラダや煮物に展開すればレパートリーも広がります」
なるほど! 無意識のうちにはじめから“完成系の料理”を目指しすぎていたのかもしれません。まずは“
シンプルな常備菜から”と考えたら、毎日気軽にできそうです。
■食事づくり、じつはメンタルがとても大事
マンネリではなく
<定番>、サボるのではなく
<素材を生かした調理法>、完成系の料理ではなく
<シンプルな常備菜>…。考え方を変えるだけで食事づくりのハードルが下がり、なんだか自信がわいてきました。
菅野さんの常備菜本、右から『子どもと食べたい常備菜入門』(辰巳出版)、『ていねいな時短ごはん』(学研プラス)。
「そう、料理ってメンタルがとても大事! 食に対して自分は
何を大切にしたいのかということがわかると、こだわるべきところや力を抜けるところが見え、生活スタイルが整っていきます」