「読書感想文、どうしよう?」。子どもに相談されたことがあるママも多いのではないでしょうか?
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「○年生なのに、こんな作文でいいの?」「書くことを、面倒くさがる」。わが子の作文問題、気が重いですよね…。そこで、花まる学習会の現場で子どもたちを見つめ、
「書く力」を育ててきた竹谷 和(たけたに かず)さんにお話しを伺ってきました。
●今回のお話を伺った竹谷 和さんのご著書
『子どもの「書く力」は家庭で伸ばせる』
「花まる学習会」とは
数理的思考力・読書と作文を中心とした国語力に加え、野外体験を三本柱として、将来「メシが食える大人」そして「魅力的な人」を育てる学習塾。代表は、数多くのメディアでも紹介された高濱正伸さん。
竹谷 和さん
花まる学習会で、語彙や言葉のセンスを磨く「特国」コースを担当。多彩な指導経験と言葉の力を活かして、講演会も行っている。
■「言葉の力」は「生きる力」になる
竹谷さんは言います。「私は、子どもたちを、『言葉の力を備えた状態』で社会に送り出してあげたいと思っています」。
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言葉の力とは、つまり、
「生きる力」そのものです。卑近な例を引くと、中学受験、高校受験、大学受験、就職試験。
社会で活躍できる人を採りたい場面では、言葉の力は、有利に働くことでしょう。「文章という表現手段を自分のものにできている人は、行動に加えて言葉で人を説得し、人を動かすことができます」(竹谷さん)
子どもが言葉の力を備えるための、「根っこ」は、何なのでしょうか? それは、
「書くことはおもしろい」と、子ども自身が思えていることです。本連載では、「子どもが書くことをおもしろいと感じるようになるために、親はどうすればいいのか?」を、考えてみます。
■子どもと大人。文章指導の方法はまったく別!
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竹谷さんは、花まる学習会の現場で4歳児から中学3年生までの子どもたちを見てきました。その経験から、あることに気がついたそうです。
「『ある時期』までの子どもへの文章指導は、大人と同じ方法である
『べきではない』んです。端的に言えば、『ある時期』までの子どもの書くものに対して、親が持つ欲求や希望をそのままぶつけてもあまり効果がありません」(竹谷さん)
■「赤いハコ」と「青いハコ」という考え方
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では、どうしたら良いのでしょうか? 「ある時期」を語る前に、その大前提として、花まる学習会の考え方である
「赤いハコ」と
「青いハコ」というものさしをご紹介しましょう。
「赤いハコ」というのは、大体4歳~9歳ごろのいわゆる「幼児期」。そして、「青いハコ」というのは10歳ごろから18歳ぐらいまでの「思春期」を含む時期です。
花まる学習会の「赤いハコ」と「青いハコ」という考え方(提供:花まる学習会)