あきれたというような顔をして、夫は大きなため息をつきました。
そういわれ、私は悲しくなりました。
たしかに、午後8時に帰ってくると思って夫を待った私の判断はまちがっていましたし、お風呂ももっと強く「入るよ」といえばよかったのでしょう。夫がいうことは正論だと思いました。
・・・でもそのとき、強い感情が表に出ました。
そのときの私はまさに鬼。鬼と化した妻を前に、夫はびっくりしてしまって何もいえないようでした。
次の朝、夫にあやまられました。「パパとお風呂に入りたくて待っていた」という話を長女から聞いたようです。
・・・それからです。夫が、ひとりで外出するとお土産を買ってきてくれるようになったのは。
それは、休日のワンオペ育児が大変だと理解した夫のねぎらいなのか、それとも妻の中にひそむ鬼へもう出ないでと祈るようにささげているのか・・・真実はわかりません。
そのときの鬼は、今は私の中で静かに眠っています。
私の中に鬼が…! みんなの限界超えエピソード