連載記事:パパ小児科医の子ども健康事典

【医師監修】子どもの3大皮膚トラブル「あせも、虫刺され、とびひ」予防と治療<パパ小児科医の子ども健康事典 第17話>

パパ小児科医の子ども健康事典

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Twitterでも人気! 小児科医であり2児のパパでもある、パパ小児科医(ぱぱしょー)さんが、子どもの健康を守るための「ちょっとしたこと」について教える連載。子どもの病気に関する知識や、大きな事故の…

【医師監修】子どもの3大皮膚トラブル「あせも、虫刺され、とびひ」予防と治療<パパ小児科医の子ども健康事典 第17話>

イラスト:ぺぷり


寒い冬は乾燥による湿疹に悩まされますが、気候があたたかくなってきますと、虫刺されやあせも、とびひなど季節特有の皮膚トラブルに悩まされます。

どのように対策すればよいでしょうか?

■子どもの皮膚トラブル1:あせもの症状、予防、治療

まず一番多い子どもの皮膚トラブルといえば、あせも(汗疹)でしょう。

あせもは見た目は赤みがありかゆみを感じ、冬に乾燥からできる湿疹(しっしん)と症状には大差がありません。しかし、あせもの場合、できやすい場所があり、その分布が異なります。

基本は、汗をかく場所、むれやすい場所にあせもはできます。

例えば、首やわき、ひざ、おむつのギャザーが当たるところなどです。とくに赤ちゃんは、ぽちゃぽちゃしているので、皮膚の間のしわに汗がたまりやすくあせもができます。

また、子どもは熱がこもりやすいので、寝ているときに汗をかいて、背中全体にあせもができることも多いです。


あせもの原因は汗。ですから、予防として、まず汗をかかないように風通しよくすること、汗をかいたら早めにふきとったりシャワーをすることが大切です。おむつは早めに交換をしたり、冷感シーツやミニ扇風機などを利用するのもいいでしょう。

冬の乾燥による湿疹とあせもは、同じ炎症症状なので、治療自体は大きくかわりません。炎症をおさえてあげる薬として、主にステロイド軟膏を使います。

■子どもの皮膚トラブル2:虫刺されの症状、予防、治療

あたたかくなると公園遊びなど外で遊ぶ機会が増えて、虫刺されも起こしやすくなります。知らぬ間にたくさん刺されていることもあり、我が子もベビーカーの中で気づいたらあちこち刺されてしまったということがありました。

まずは、予防として虫よけを使用します。


子どもに虫よけは大丈夫なの? と心配になるかもしれませんが、安全に使用できるものがあります。おすすめは「ディート」「イカリジン」という虫よけ成分が入ったものです。

どちらも有効な虫よけ剤ですが、ディートは蚊だけではなく、ブヨ、サシバエ、イエダニ、トコジラミ、ノミ、ツツガムシ、マダニなどに対して忌避効果があります、一方、イカリジンは蚊、ブヨ、アブ、マダニと限定されます。

使用できる年齢について、ディートは生後6カ月未満には使用できず、12歳未満に対しても使用回数が制限されているのに対し、イカリジンは乳児を含め小児への使用制限がありません。

どちらにも長所短所があり、使用する年齢やどこに出かけるかによって使いわけてください。いずれも6時間ほどで効果はきれてきますから、長時間外出する場合は途中で追加するといいでしょう。

スプレータイプが苦手な子は、ウエットティッシュタイプもあります。

この時期は、日焼けどめも一緒に使用することが多くなりますね。
その場合、まず日焼けどめを使ってから虫よけを使用すると、両方の効果が発揮されます。

虫刺されは、衣服で体をおおったり虫よけを使ったりとまずは予防ですが、刺されてはれてきてしまったら、まずは冷やしましょう。冷やすことでかゆみが軽減されます。

これまでに刺された経験が少ないほどはれやすく、一般的に子どものほうが大人よりもはれやすいです。ときに直径5cmくらいの大きさにはれることもあるので、そのようなときには湿疹と同様、ステロイド軟膏を使用してはれやかゆみをおさえるようにします。


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