コミックエッセイ:そんたんママときーちゃんの「はじめてづくし」
靴選び「親の趣味」を押し付けようとした自分にハッとした瞬間【そんたんママときーちゃんの「はじめてづくし」 第2話】
■はじめての靴選び「え、それ?」思わず親が引いてしまうデザインは?
当時なんとなく、靴はいいものを…とスポーツブランドのシューズをはかせることが多かったのですが、靴屋に行った子どもの目に入ったのは、ピッカピカに光る真っ赤なスニーカー。
「これがいいい〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!」
息子はスニーカーの光沢を写したように、目をピカピカ輝かせていました。
(こっ…これはいかにも男子が好きそうなギラギラのやつ…)
初めて見るメーカーの靴で、またまだそういった“ザ・男子”のデザインに慣れていなかった自分。それとなくほかの靴にうながしました。
「こっちの黒いのは?」
「これ(赤い靴)がいいー!!」
「こっちの方が歩きやすいんじゃない?」
「これ(赤い靴)がいいー!」
「こっちの方がいい靴だよ…?」
はくのは息子なんだから、息子に選ばせればいいものを、そのときの自分は好みではない(持っている服に合わない)からと、なんとか言いくるめようとしました。
(お金を出すのはお母さんなんだから…)
こんなことも、口から出そうになりました。しばらく迷っていたところ…
小さくつぶやき、うつむいた息子を見てハッとしました。
息子はこの赤い靴を、大好きなキャラクターに似ているから選んでいたのです。迷っている? それは息子じゃなくて、私じゃないか。息子は迷わず「これがいい」しか言っていない!
「よっしゃ、そのスニーカー買ったぁ!」
赤い靴を買いました。