連載記事:榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議

「虫歯になるのはどうして?」子どもの虫歯、口臭、よだれの不思議【榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議 第6回】



■赤ちゃんの口「どうしてくさくないの?」

「虫歯になるのはどうして?」子どもの虫歯、口臭、よだれの不思議【榊原先生、教えて! 子どもの体の不思議 第6回】

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――先生、口まわりに関することでいうと、前から不思議だったことがあります。それは「赤ちゃんの口はくさくない」ということです。

大人って朝起きたときとか、すごいくさいじゃないですか…(焦)。でも寝起きの赤ちゃんは口がくさくない…! そもそも、くさいときがない、というか。歯がないからかな~と思っていたんですが、どうしてなんでしょう。


榊原先生:そうですね。これは先ほどもお話した、口の中の細菌が関係しています。

――細菌ですか?

榊原先生:赤ちゃんは、無菌の状態で生まれてきます。
生まれてからもしばらくは、口にするものが母乳やミルクだけなので、菌が増えてもほんの少し。数百種類の菌が常に口の中にいる大人と比べれば、まだまだ少ない状態なんですね。

菌が増えると、においも増えます。ですから、まだ菌の少ない赤ちゃんからは「くさい」と感じられるようなにおいがしないのではないでしょうか。

――つまり、菌の種類が増えていくことでにおいが発生していく…?

榊原先生:そうです。もちろんにんにくを食べると口臭がきつくなるなど、食べものそのものの影響もあります。でも赤ちゃんの口がくさくないのは、そもそもにおいを発生させる菌が少ないから、といえるでしょう。

――では、離乳食などいろいろなものを食べるようになるとどうなるのでしょう?

榊原先生:少しずつ、においが出てくると思いますよ。
食べ物を食べることでもそうですし、その食べ物を分解するために新たな菌も増えていきますからね。

――口がくさくないのは、赤ちゃんのうちだけなんですね。


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